JP2001045883A - 農業用ポリオレフィン系合成樹脂フィルム - Google Patents

農業用ポリオレフィン系合成樹脂フィルム

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JP2001045883A
JP2001045883A JP11224898A JP22489899A JP2001045883A JP 2001045883 A JP2001045883 A JP 2001045883A JP 11224898 A JP11224898 A JP 11224898A JP 22489899 A JP22489899 A JP 22489899A JP 2001045883 A JP2001045883 A JP 2001045883A
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稔巳 町田
Tadahiro Takano
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 充分な防滴持続性を有し、フィルムの展張時
農業用施設の外表面側となる面の擦れ等による引っ掻き
傷が付き難い塗膜を形成した農業用ポリオレフィン系合
成樹脂製フィルムを提供する。 【解決手段】 防滴剤を含有するポリオレフィン系合成
樹脂からなるベースフィルムの片面に塗膜層を形成して
なる農業用合成樹脂フィルムであって、ベースフィルム
の展張時農業用施設の外表面側となる面に形成する塗膜
層が、粒径0.1〜20μmのシリコン系樹脂粒子及び
/又はシリカ系無機粒子を含む塗料により形成された塗
膜層である、農業用ポリオレフィン系合成樹脂フィル
ム。塗料が、シリコン系樹脂粒子及び/又はシリカ系無
機粒子を、塗料の固形分に対して0.1〜10重量%含
有するものである請求項1記載の農業用合成樹脂製フィ
ルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、農業用施設の被覆
材として使用する農業用ポリオレフィン系合成樹脂製フ
ィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、農業用ハウスやトンネル等の
農業用施設の被覆材として、透明な合成樹脂製フィルム
が使用されている。この合成樹脂製フィルムとしては、
ポリ塩化ビニルやエチレン−塩化ビニル共重合樹脂等の
塩化ビニル系樹脂、ポリエチレンやエチレン−酢酸ビニ
ル共重合樹脂等のオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレ
フタレート等のポリエステル系樹脂、フッ素系樹脂等の
合成樹脂からなるフィルムが一般に用いられ、中でも、
単層又は多層の塩化ビニル系樹脂製フィルムやオレフィ
ン系樹脂製フィルムが広く使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年では農
家の人手不足や省資源および脱塩ビ化の動きといった理
由から、上記の農業用合成樹脂製フィルムに対して、長
期間にわたり展張しておくことが可能なポリオレフィン
系合成樹脂からなるものが要望されている。また、農業
用合成樹脂製フィルムを、長期間にわたって展張してお
くことを可能とするためには、フィルム外表面に傷が付
いて光線透過率が低下するのを防ぐことが要求されるこ
とは勿論のこと、防滴性等の農業用合成樹脂製フィルム
に求められる諸性能が長期間持続することが要求され
る。
【0004】本発明は、充分な防滴持続性を有し、フィ
ルムの展張時農業用施設の外表面側となる面の擦れ等に
よる引っ掻き傷が付き難い塗膜を形成した農業用ポリオ
レフィン系合成樹脂製フィルムを提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
になされた本発明の農業用ポリオレフィン系合成樹脂製
フィルムは、防滴剤を含有するポリオレフィン系合成樹
脂からなるベースフィルムの少なくとも展張時農業用施
設の外表面側となる面に形成する塗膜層が、平均粒径
0.1〜20μmのシリコン系樹脂粒子及び/又はシリ
カ系無機粒子を含む塗料により形成された塗膜層である
ことを特徴とするものである。また塗膜層が、シリコン
系樹脂粒子及び/又はシリカ系無機粒子を、塗膜層の樹
脂分に対して0.1〜10重量%含有することを特徴と
するものである。更にまたシリコン系樹脂粒子及び/又
はシリカ系無機粒子が疎水性であることを特徴とするも
のである。
【0006】本発明の農業用ポリオレフィン系合成樹脂
製フィルムのベースフィルムは、低密度ポリエチレン
(LDPE)、線上低密度ポリエチレン(LLDP
E)、中密度ポリエチレン(MDPE)、高密度ポリエ
チレン(HDPE)等のポリエチレン、エチレン−プロ
ピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチ
レン−(メタ)アクリレート共重合体等のエチレン系樹
脂、シンジオタクチックポリプロピレン、ランダムポリ
プロピレン、ブロックポリプロピレン等のポリプロピレ
ン、プロピレン−酢酸ビニル共重合体、プロピレン−
(メタ)アクリレート共重合体等のプロピレン系樹脂か
らなるフィルムである。また、これらの樹脂を2種以上
混合した混合樹脂からなるフィルムも使用できる。勿
論、ベースフィルムは、単層フィルムであってもよい
し、多層フィルムであってもよい。
【0007】上記のオレフィン系樹脂の中でも、特に好
ましくは、酢酸ビニル含有量が5〜20重量%のエチレ
ン−酢酸ビニル共重合樹脂、低密度ポリエチレン、線状
低密度ポリエチレンから選ばれる一種以上である。ま
た、ベースフィルムは単層フィルムとするよりも、多層
フィルムとする方が望ましく、特に、農業用施設に展張
したときに内表面側となる層を上記のエチレン−酢酸ビ
ニル共重合樹脂からなる層、外表面となる層を低密度ポ
リエチレン及び/又は線状低密度ポリエチレンからなる
層とした二層以上の多層フィルムとするのが望ましい。
【0008】防滴剤としては、ソルビタン脂肪酸エステ
ル、ソルビトール脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エ
ステル、ジグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪
酸・二塩基酸エステル、ソルビトール脂肪酸・二塩基酸
エステル、グリセリン脂肪酸・二塩基酸エステル、ジグ
リセリン脂肪酸・二塩基酸エステル等の、多価アルコー
ルと脂肪酸とのエステル、多価アルコールと脂肪酸及び
二塩基酸とのエステル、或いはこれらにエチレンオキサ
イド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド等の
アルキレンオキサイドが付加された化合物等を用いるこ
とができ、具体的には、ソルビタンパルミテート、ソル
ビタンステアレート、ソルビタンステアレート・エチレ
ンオキサイド2モル付加物、ソルビタンステアレート・
プロピレンオキサイド3モル付加物、ソルビトールステ
アレート、ソルビトールステアレート・エチレンオキサ
イド3モル付加物、ジグリセリンパルミテート、ジグリ
セリンステアレート、グリセリンステアレート、グリセ
リンパルミテート・エチレンオキサイド2モル付加物、
ソルビタンステアレートアジペート・エチレンオキサイ
ド3モル付加物、ソルビトールステアレートアジペート
・エチレンオキサイド2モル付加物、ジグリセリンパル
ミテートセバケート・プロピレンオキサイド3モル付加
物、ソルビトールパルミテートアジペート・エチレンオ
キサイド3モル付加物等が挙げられる。これらの防滴剤
は、単独で使用することもできるし、二種以上を併用す
ることもできる。
【0009】ベースフィルムの構成するオレフィン系合
成樹脂には、必要に応じて、防霧剤、安定剤、滑剤又は
粘着防止剤、紫外線吸収剤、抗酸化剤、光安定剤、充填
剤(保温剤)、着色剤等の、従来より農業用合成樹脂製
フィルムに用いられている各種添加剤が添加され、この
ようにして得られた合成樹脂組成物は、カレンダー法、
押出法、共押出法、インフレーション法、共押出インフ
レーション法等の公知の手段により、所望厚さの単層或
いは多層のフィルムに成形され、ベースフィルムとされ
る。ベースフィルムの厚さについては特に限定されるも
のではないが、通常では、0.05〜0.2mm程度で
ある。
【0010】防霧剤としては、一分子中に含フッ素基
と、水酸基又はアルキレンオキサイド基の少なくとも一
種を有する含フッ素化合物を使用することができる。上
記の含フッ素基は、直鎖状又は分岐状のいずれのもので
もよく、パーフルオロアルキル基(Cn 2n+1基)、パ
ーフルオロアルコキシ基(Cn 2n+1O基)、ポリフル
オロアルキル基(Hm n 2n+1-m基)、パーフルオロ
アルケニル基(Cn 2n-1基)、ポリフルオロアルケニ
ル基(Hm n 2n-1-m基)、パーフルオロアルキレン
基(Cn 2n基)等であり(但し、式中のmは1〜3の
整数、nは3〜20の整数)、またアルキレンオキサイ
ド基としては、(C2 4 O) n 、(C3 6 O)n
である(但し、式中のnは1〜30の整数)。
【0011】上記の含フッ素化合物として具体的には、
化1(1)〜(13)に示す式で表されるものが挙げら
れるが、これらに限定されるものではない。
【0012】
【化1】
【0013】上記の含フッ素化合物は、単独で使用する
こともできるし、二種以上を併用することもできる。ま
た、含フッ素化合物の添加量は、樹脂100重量部に対
し、0.01〜1.0重量部、好ましくは0.05〜
0.5重量部である。
【0014】加工安定剤としては、金属石鹸、有機ホス
ファイト系安定剤、有機リン酸金属塩等の通常使用され
る加工安定剤が使用できる。金属石鹸としては、ステア
リン酸亜鉛、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸カル
シウム、リシノール酸バリウム、ラウリン酸カルシウ
ム、オレイン酸カルシウム、オクタン酸亜鉛、安息香酸
亜鉛等が挙げられ、有機ホスファイト系安定剤として
は、ジフェニルデシルホスファイト、トリフェニルホス
ファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、ト
リデシルホスファイト、トリス(2−エチルヘキシル)
ホスファイト、トリステアリルホスファイト、オクチル
ジフェニルホスファイト、ジフェニルアシッドホスファ
イト、ジオクチルアシッドホスファイト等が挙げられ
る。
【0015】滑剤又は粘着防止剤としては、ステアリン
酸、イソステアリン酸、パルミチン酸等の脂肪酸系滑
剤;ステアリン酸アミド、メチレンビスステアロアミ
ド、エチレンビスステアロアミド等の脂肪酸アミド系滑
剤;ブチルパルミテート、ブチルステアレート等のエス
テル系滑剤;バリウムイソデシルホスフェート、カルシ
ウムオクタデシルホスフェート等の有機リン酸金属塩系
滑剤;ポリエチレンワックス、流動パラフィン等が挙げ
られる。上記の滑剤又は粘着防止剤は、単独で使用する
こともできるし、二種以上を併用することもできる。
【0016】紫外線吸収剤としては、一般に使用されて
いるベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、サリチ
ル酸エステル系、シアノアクリレート系等の紫外線吸収
剤が挙げられる。これらの紫外線吸収剤は、単独で使用
することもできるし、二種以上を併用することもでき
る。
【0017】抗酸化剤としては、2,6−ジ−tert
−ブチル−4−メチルフェノール、2,2’−メチレン
ビス(6−tert−ブチル−4−エチルフェノール)
等のフェノール系化合物の他、ジラウリルチオジプロピ
オネート等が挙げられ、抗酸化剤は単独で使用すること
もできるし、二種以上を併用することもできる。
【0018】光安定剤としては、ヒンダードアミン系化
合物等の一般に使用されている光安定剤を単独又は二種
以上を併用して使用することができる。
【0019】充填剤(保温剤)としては、炭酸カルシウ
ム、シリカ、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウ
ム、長石粉、タルク、雲母粉、ハイドロタルサイト類、
Li,Al,Mg含有化合物等から選ばれる一種以上を
使用することができる。
【0020】更に、上記の合成樹脂には、得られた合成
樹脂製のベースフィルムと後記する塗料による塗膜の密
着性を更に向上させるために、表面をコロナ放電処理し
たり、酸処理して濡れ性を調整するのがが望ましい。コ
ロナ放電処理や酸処理により濡れ性を調整する場合、ベ
ースフィルムの塗料塗工面の濡れ指数は、JIS K6
768による濡れ指数で34dyn/cm〜56dyn/cmとする
のが望ましい。
【0021】上記のようにして得られたベースフィルム
の表面に塗工される塗料は、従来より農業用合成樹脂製
フィルムに塗工される塗料をベースとし、これに、平均
粒子系0.1〜20μmのシリコン樹脂粒子及び/又は
シリカ系無機粒子を含有させたものである。これらシリ
コン樹脂粒子やシリカ系無機粒子は二次凝集した粒子で
あってもよい。シリコン樹脂粒子やシリカ系無機粒子
(二次凝集した粒子を含む)の平均粒子径が0.1μm
より小さくなると、充分な耐傷性が発揮されない傾向が
あり、また平均粒子径が20μmを越えると、シリコン
樹脂粒子やシリカ系無機粒子がフィルム外表面から脱落
し易くなる傾向があり、耐傷性が不充分になる場合があ
る。
【0022】シリコン系樹脂粒子及び/又はシリカ系無
機粒子は疎水性であることが望ましいものである。シリ
コン系樹脂粒子及び/又はシリカ系無機粒子を疎水性に
するには、これら粒子をシランカップリング剤などで表
面処理することにより、シリコン系樹脂粒子及び/又は
シリカ系無機粒子表面の−OH基を−CH3 基で覆うこ
とにより得られるものである。
【0023】シリコン系樹脂粒子及び/又はシリカ系無
機粒子の塗料への配合量は、塗料の固形分に対して0.
1〜10重量%含有させるのが好ましい。塗料の固形分
に対して0.1重量%以下の添加量では、充分な耐傷性
が発揮されない傾向があり、また塗料の固形分に対して
10重量%を越えると、フィルム外表面に形成される塗
膜層の透光性が充分でなくなる傾向がある。
【0024】上記の塗料のベースとなる塗料は、溶剤
系、水系、紫外線硬化型のいずれであってもよい。溶剤
系の塗料としては、アクリル系、ウレタン系、ポリエス
テル系、エポキシ系等の樹脂を溶剤に溶解したものが使
用でき、溶剤としては酢酸エチル、メチルエチルケト
ン、トルエン等一般的に使用されている溶剤であればい
ずれのものでも使用可能である。また、水系の塗料とし
ては、アクリル系、ウレタン系、ポリエステル系、エポ
キシ系等の水系塗料が使用可能であるが、中でも、アク
リル樹脂エマルジョン及び/又はウレタン樹脂エマルジ
ョンを主体とする塗料が最も好適である。
【0025】また、ベースとなる塗料として水系塗料を
使用した場合には、塗膜自体の耐侯性を向上させるため
に、ヒンダードアミン系化合物のエマルジョンを混合す
ることもできる。このヒンダードアミン系化合物のエマ
ルジョンの混合比率は、ベースとなる水系塗料の有効成
分(分散媒等の塗料を乾燥・固化させたときに除去され
る成分以外の成分)100重量部当たり0.01〜3重
量部程度とするのが望ましい。
【0026】更にまた、本発明において使用される塗料
には、合成樹脂製のベースフィルムとのぬれ性を向上さ
せることを目的として、シリコン系界面活性剤を添加す
ることもできる。このシリコン系界面活性剤としては、
非加水分解性シロキサン−ポリオキシアルキレンブロッ
ク共重合体型のシリコン系界面活性剤や、加水分解性シ
ロキサン−ポリオキシアルキレンブロック共重合体型の
シリコン系界面活性剤等から選ばれる一種以上が使用で
きる。このシリコン系界面活性剤の添加量は、ベースと
なる塗料(分散媒等も含む)100重量部当たり0.0
1〜0.3重量部程度とするのが望ましい。
【0027】以上のような塗料をベースフィルム表面に
塗工塗工する方法としては、スプレーコート、ロールコ
ート、グラビアコート、リバースロールコート、ディッ
プコート、スクリーン印刷、フレキソ印刷等の公知の方
法が採用でき、特に限定されるものではない。また、塗
料を塗工し、形成された塗膜の厚さは、特に限定される
ものではないが、通常では0.5〜5.0μm程度の範
囲である。
【0028】上記の平均粒径0.1〜20μmのシリコ
ン系樹脂粒子及び/又はシリカ系無機粒子を含む塗料に
よる塗膜を形成された本発明の農業用合成樹脂製フィル
ムは、当該塗膜形成面が、農業用施設の外表面側となる
ようにして展張される。
【0029】上記のようにして得られた本発明の農業用
合成樹脂製フィルムは、上記のような平均粒径0.1〜
20μmのシリコン系樹脂粒子及び/又はシリカ系無機
粒子を含む塗料による塗膜を設けていない側の面に、防
曇性を付与することを目的とした塗膜を設けることもで
きる。この防曇性塗膜は、従来よりこの種塗膜を形成す
るために使用されている水系塗料、溶剤系塗料、紫外線
硬化型塗料等から選ばれる塗料を塗工し、形成されるも
のであって、コロイダルシリカ、コロイダルアルミナ、
吸水性樹脂等を含んだ塗料が好ましい。
【0030】
【実施例】以下、具体的な実施例を挙げるが、本発明は
以下に示す実施例に限定されるものではない。
【0031】〔実施例1〜5、比較例1〜4〕 ベースフィルムの調製 表1のAの外層に示す配合からなるポリエチレン組成物
と内層に示す配合からなるエチレン−酢酸ビニル(EV
A)組成物を2層インフレーション成形装置により、厚
さ50μmのポリエチレン層と、厚さ50μmのEVA
層の2層なるベースフィルムAを得た。表1のBに示す
配合からなるエチレン−酢酸ビニル(EVA)組成物か
らインフレーション法により厚さ100μmのEVAフ
ィルムを製造し、単層のベースフィルムBを得た。表1
のCの外層に示す配合からなるポリエチレン組成物、中
層に示す配合からなるエチレン−酢酸ビニル(EVA)
組成物及び内層に示す配合からなるエチレン−酢酸ビニ
ル(EVA)組成物を3層インフレーション成形装置に
より、厚さ25μmのポリエチレン層と、厚さ50μm
のEVA層及び厚さ25μmEVA層の3層なるベース
フィルムCを得た。
【0032】◇アクリル系塗料の調製 下記のモノマーを共重合させてアクリル系樹脂(Tg5
5℃)を得た。 このアクリル系樹脂を使用し、下記の各成分を混合して
アクリル系塗料を調製した。 上記アクリル系塗料と、シリコン樹脂粒子およびシリカ
系無機粒子を表2の組成で配合し、a〜dまでの4種類
の塗料を作製した。
【0033】得られたベースフィルムA、 B、 Cの外層
表面をコロナ放電処理して表面の濡れ指数が45dyn/cm
に調整し、その外層表面に表2に示す塗料a〜gを表3
に示す組み合わせにて、200メッシュのグラビアロー
ルを用いて塗工し、90℃で1分間乾燥して、9種類の
農業用ポリオレフィン系フィルムを得た。得られた農業
用ポリオレフィン系フィルムの防滴性及び外側表面の傷
の付き易さを、以下に示す方法で評価した。評価結果を
表3に併せて示す。
【0034】〔評価方法〕 (1)防滴性 得られた農業用ポリオレフィン系フィルムを、間口2
m、高さ1m、長さ10mのトンネルハウスに、塗工面
が外表面となるように展張し、18ケ月経過後に、ハウ
ス内表面側の状態を目視により観察し、下記の5段階評
価とした。 5:水滴の付着が殆ど見られず、水が膜状となって流れ
ている。 4:僅かに水滴の付着が見られるが、水は膜状となって
流れている。 3:水滴の付着が見られ、水が筋状となって流れている
箇所がある。 2:水滴の付着が多く、水が筋状となって流れている。 1:水滴の付着が著しく、殆ど流れていない。 (2)傷付き性 上記屋外展張品の18カ月経過後のフィルム表面の傷の
状態を目視で観察たした。 ○:傷なし △:目立たないが傷あり ×:明確な傷あり
【0035】
【表1】
【0036】
【表2】
【0037】
【表3】
【0038】
【発明の効果】以上の通り、本発明の農業用合成樹脂製
フィルムは、ベースフィルム中に防滴剤を添加せずと
も、優れた防滴性が付与されると共に、その防滴性が長
期間にわたって持続し、かつ、擦れ等によって塗膜に引
っ掻き傷が付いたりするようなことも発生し難い。従っ
て、長期間にわたって展張しておくことが可能であり、
農作業の省力化や省資源といった観点から極めて有用で
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C09D 7/12 C09D 7/12 A Z 183/00 183/00 Fターム(参考) 2B024 DA03 DB01 DB07 2B029 EB03 EB16 EC02 EC09 EC16 EC19 EC20 4F071 AA14 AC10 AE20 AF56 AG12 AH01 BA01 BB06 BB09 BC01 4F100 AA20B AA20C AA20H AK03A AK04 AK06 AK25H AK52B AK52C AK68 AL05 BA02 BA03 BA06 BA07 BA10B BA10C CA10 CC00B CC00C DE01B DE01C EJ55 EJ552 GB01 HB31 JB06 JB06B JB06C JK09 YY00B YY00C 4J038 CG001 DB001 DD001 DG001 DL032 HA446 KA06 MA02 MA07 MA08 MA10 MA14 NA06 PB02 PC08

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 防滴剤を含有するポリオレフィン系合成
    樹脂からなるベースフィルムの少なくとも片面に塗膜層
    を形成してなる農業用合成樹脂フィルムであって、ベー
    スフィルムの展張時農業用施設の外表面側となる面に形
    成する塗膜層が、平均粒径0.1〜20μmのシリコン
    系樹脂粒子及び/又はシリカ系無機粒子を含む塗料によ
    り形成された塗膜層である、農業用ポリオレフィン系合
    成樹脂フィルム。
  2. 【請求項2】 塗料が、シリコン系樹脂粒子及び/又は
    シリカ系無機粒子を、塗料の固形分に対して0.1〜1
    0重量%含有するものである請求項1記載の農業用ポリ
    オレフィン系合成樹脂フィルム。
  3. 【請求項3】 シリコン系樹脂粒子及び/又はシリカ系
    無機粒子が疎水性である請求項1又は2記載の農業用ポ
    リオレフィン系合成樹脂フィルム。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2004147523A (ja) * 2002-10-29 2004-05-27 Achilles Corp 生分解樹脂エマルジョンからなる吹付け遮光剤
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