JP2001043882A - 燃料電池用改質装置 - Google Patents

燃料電池用改質装置

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JP2001043882A
JP2001043882A JP11218049A JP21804999A JP2001043882A JP 2001043882 A JP2001043882 A JP 2001043882A JP 11218049 A JP11218049 A JP 11218049A JP 21804999 A JP21804999 A JP 21804999A JP 2001043882 A JP2001043882 A JP 2001043882A
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reforming
catalyst
fuel cell
reformer
porous ceramics
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JP11218049A
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Koji Takumi
厚至 工匠
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Aisin Seiki Co Ltd
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  • Hydrogen, Water And Hydrids (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 触媒の割れ、偏りを防止して、性能低下を防
止するとともに、コスト高および工数増を防止するこ
と。 【解決手段】 燃料電池の燃料源となる水素リッチガス
を生成する燃料電池用改質装置において、ケース本体8
内に同軸的に中空円筒状の多孔質セラミックスの担体よ
り成る改質触媒体1を挿置して、入口部4としての内周
壁面から改質原料ガスを導入するとともに、導入された
原料ガスを改質して改質ガスをガス通路5を形成する外
周壁面から排出するように構成されている燃料電池用改
質装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃料電池の燃料源
となる水素リッチガスを生成する燃料電池用改質装置に
おいて、ケース本体内に同軸的に中空円筒状の多孔質体
より成る改質触媒体を挿置して、内周壁面から改質原料
ガスを導入するとともに、外周壁面から導入された原料
ガスを改質して改質ガスを排出するようにした燃料電池
用改質装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来においては、メタノール等の化石燃
料である炭化水素化合物を原料とする改質装置の改質部
において、プラント等の定置型の例が多く、改質触媒も
かなりの安全率を見込んで充填されていた。
【0003】しかし、車両等の移動体や可盤型に適用す
る場合は、小型化および軽量化が要求される為、効率良
く触媒を働かせる必要があるところ、近年、更に改質器
の小型化および熱効率の向上が求められ、従来からある
水蒸気改質反応(吸熱反応)に加えて部分酸化改質(発
熱反応)を併用する動きが出てきている。
【0004】メタノールの場合、各々の反応は後述する
数1および数2のようになる。水蒸気改質と部分酸化改
質を4対1で反応させると、外部からの熱の授受をしな
くて良い。上記反応を併用すると、1モルの(CH3 O
H)から最大2.8モルの(H2 )が取り出せる。
【0005】従来の燃料ガス改質器(特開平8−155
291)は、図7に示されるように典型的な改質部の構
造を備えたものであり、蒸発器等で気化された改質原料
がベレットが充填された改質触媒層KSの一方の軸端部
Oに導入され、改質反応が行われ、他方の軸端部Tから
改質ガスが排出される。流れ方向に対して触媒層KSを
長く配置しているので、一般に触媒層KSを円筒にたと
えると、半径を1とした時軸方向長さは1.5〜2であ
る。
【0006】これは反応速度の比較的に遅い水蒸気改質
には向いているが、反応速度の速い部分酸化改質を併用
すると、触媒入口付近の触媒温度が高くなり、触媒が急
速に劣化する。改質触媒には通常銅系が用いられてお
り、この使用最高温度は350℃と言われている。
【0007】上記従来の燃料ガス改質器においては、水
蒸気改質と部分酸化改質を併用するため、多孔質セラミ
ックスを用いて触媒入口一部の面積を拡大するためのガ
ス拡散を試みている。
【0008】上記試みを発展させた燃料電池用改質装置
(本願出願人が先に出願した特願平9−319040)
は、図8に示されるようにケースC内に同軸的に区画形
成された環状の部屋内にベレットが充填され改質触媒層
KSが形成され、内周壁IWより改質原料が導入され、
外周壁OWから改質ガスが排出されるように構成されて
いる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の燃料ガス改
質器および燃料電池用改質装置は、双方ともペレット触
媒を充填するものであるため、ペレット触媒が、車両等
の改質装置に使用した場合、走行中の衝撃および振動に
より触媒が割れたり、偏ったりする不具合があり、改質
性能を時間経過とともに低下させるという問題があっ
た。
【0010】すなわち燃料電池用改質装置においては、
車両等に使用すると振動により充填された触媒が偏った
りして初期性能が維持できないという問題があった。特
に、車両の搭載上のスペースの制約から図4(B)に示
されるように前記触媒層の軸が水平方向に配置される
と、天方向(上部)が疎、地方向(下部)が密になり、
改質原料ガスが天方向に流れやすくなり、性能が低下す
るという問題があった。
【0011】さらに振動により充填された触媒同士が擦
れ合い、飛散していくため、性能低下するとともに、飛
散した触媒がフィルタに詰まり、フィルタの性能が低下
するという問題があった。すなわち上記図4(B)の配
置の場合、地方向のフィルタに詰まり、更に天方向ばか
りに流れるため、性能が低下する。
【0012】改質原料ガスの拡散や保持のため、金属焼
結フィルタ等の高価な部品が必要になり、コスト高とな
り、容器内にまんべんなく触媒を充填するには時間がか
かり工数が大になるという問題があった。
【0013】そこで本発明者は、燃料電池の燃料源とな
る水素リッチガスを生成する燃料電池用改質装置におい
て、ケース本体内に同軸的に中空円筒状の多孔質体より
成る改質触媒体を挿置して、内周壁面から改質原料ガス
を導入するとともに、外周壁面から導入された原料ガス
を改質して改質ガスを排出するという本発明の技術的思
想に着眼し、更に研究開発を重ねた結果、触媒の割れ、
偏りを防止して、性能低下を防止するとともに、コスト
高および工数増を防止するという目的を達成する本発明
に到達した。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明(請求項1に記載
の第1発明)の燃料電池用改質装置は、燃料電池の燃料
源となる水素リッチガスを生成する燃料電池用改質装置
において、ケース本体内に同軸的に中空円筒状の多孔質
体より成る改質触媒体を挿置して、内周壁面から改質原
料ガスを導入するとともに、導入された原料ガスを改質
して、外周壁面から改質ガスを排出するように構成され
ているものである。
【0015】本発明(請求項2に記載の第2発明)の燃
料電池用改質装置は、前記第1発明において、前記改質
触媒体が、多孔質セラミックスより成るものである。
【0016】本発明(請求項3に記載の第3発明)の燃
料電池用改質装置は、前記第2発明において、前記多孔
質セラミックスの少なくとも一部に、改質触媒が担持さ
れているものである。
【0017】本発明(請求項4に記載の第4発明)の燃
料電池用改質装置は、前記第3発明において、前記多孔
質セラミックスの少なくとも一部に、前記改質触媒とし
て部分酸化改質を促進する銅系触媒と貴金属触媒が担持
されているものである。
【0018】本発明(請求項5に記載の第5発明)の燃
料電池用改質装置は、前記第4発明において、前記多孔
質セラミックスの他の部分に、水蒸気改質およびシフト
反応を促進する銅系触媒が担持されているものである。
【0019】本発明(請求項6に記載の第6発明)の燃
料電池用改質装置は、前記第2発明において、前記多孔
質セラミックスは、20μm以上の孔が開孔し、該孔が
互いに連通しているものである。
【0020】本発明(請求項7に記載の第7発明)の燃
料電池用改質装置は、前記第2発明において、前記改質
触媒体が、ケース本体内に同軸的に配設された2個以上
の中空円筒状の多孔質セラミックスより成るものであ
る。
【0021】本発明(請求項8に記載の第8発明)の燃
料電池用改質装置は、前記第7発明において、前記内側
の中空円筒状の多孔質セラミックスには、前記改質触媒
として部分酸化改質を促進する銅系触媒と貴金属触媒が
担持され、前記外側の中空円筒状の多孔質セラミックス
には、水蒸気改質およびシフト反応を促進する銅系触媒
が担持されているものである。
【0022】
【発明の作用および効果】上記構成より成る第1発明の
燃料電池用改質装置は、ケース本体内に同軸的に挿置さ
れた中空円筒状の多孔質体より成る改質触媒体の内周壁
面から改質原料ガスを導入するとともに、導入された原
料ガスを改質して改質ガスを外周壁面から排出するの
で、従来における触媒ペレットを用いないため、触媒の
割れ、偏りを防止して、性能低下を防止するとともに、
コスト高および工数増を防止するという効果を奏する。
【0023】上記構成より成る第2発明の燃料電池用改
質装置は、前記第1発明において、前記改質触媒体が、
多孔質セラミックスより成るので、従来における触媒ペ
レットを用いないため、触媒の割れ、偏りを防止して、
性能低下を防止するとともに、コスト高および工数増を
防止するという効果を奏する。
【0024】上記構成より成る第3発明の燃料電池用改
質装置は、前記第2発明において、前記多孔質セラミッ
クスの担体の少なくとも一部に担持された改質触媒によ
る改質原料の改質を可能にするという効果を奏する。
【0025】上記構成より成る第4発明の燃料電池用改
質装置は、前記第3発明において、前記多孔質セラミッ
クスの少なくとも一部に担持されている前記改質触媒と
しての前記銅系触媒と貴金属触媒による部分酸化改質を
促進するという効果を奏する。
【0026】上記構成より成る第5発明の燃料電池用改
質装置は、前記第4発明において、前記多孔質セラミッ
クスの他の部分に担持されている前記銅系触媒によっ
て、水蒸気改質およびシフト反応を促進するという効果
を奏する。
【0027】上記構成より成る第6発明の燃料電池用改
質装置は、前記第2発明において、前記多孔質セラミッ
クスは、20μm以上の孔が開孔し、該孔が互いに連通
しているので、導入された原料ガスの改質および改質ガ
スの排出を促進するという効果を奏する。
【0028】上記構成より成る第7発明の燃料電池用改
質装置は、前記第2発明において、前記改質触媒体が、
ケース本体内に同軸的に配設された2個以上の中空円筒
状の多孔質セラミックスより成るので、各中空円筒状の
多孔質セラミックスに同じまたは異なった改質反応を行
わせることを可能にするという効果を奏する。
【0029】上記構成より成る第8発明の燃料電池用改
質装置は、前記第7発明において、前記内側の中空円筒
状の多孔質セラミックスに担持された前記銅系触媒と貴
金属触媒により、前記改質触媒として部分酸化改質が促
進され、前記外側の中空円筒状の多孔質セラミックスに
担持された前記銅系触媒により、水蒸気改質およびシフ
ト反応が促進されるという効果を奏する。
【0030】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態につき、
図面を用いて説明する。
【0031】(第1実施形態)本第1実施形態の燃料電
池用改質装置は、図1および図2に示されるように燃料
電池の燃料源となる水素リッチガスを生成する燃料電池
用改質装置において、ケース本体8内に同軸的に中空円
筒状の多孔質セラミックスの担体より成る改質触媒体1
を挿置して、入口部4としての内周壁面から改質原料ガ
スを導入するとともに、導入された原料ガスを改質して
改質ガスをガス通路5を形成する外周壁面から排出する
ように構成されているものである。
【0032】ドーナツ状すなわち中空円筒状の前記多孔
質セラミックスの担体の表面および内部に、前記改質触
媒としてCH3 OHの分解や一部燃焼のため用いる部分
酸化改質を促進する銅系触媒と貴金属触媒が担持されて
おり、20μm以上の孔が開孔し、該孔が互いに連通し
ており、ガスの通過を可能としている。
【0033】前記中空円筒状の前記多孔質セラミックス
1は、多孔質セラミックスの原料が規定の型に入れられ
成形され、成形された前記中空円筒状の前記多孔質セラ
ミックス1の内径および外径、および上下両端面が研磨
され、表面および内部に触媒が担持される。
【0034】すなわち前記多孔質セラミックスの原料と
して、アルミナセラミックスの粒子と結合剤(材)とし
てガラス質材料を混合した材料を用いて、前記型を用い
て成形する。
【0035】前記アルミナセラミックスの粒子と結合剤
(材)としてガラス質材料を混合した材料を前記型内に
挿置され加熱されると、ガラス質材料が溶融され、アル
ミナセラミックスの粒子が結合され、多孔質セラミック
スが成形され、上述した表面加工が行われる。
【0036】成形された前記多孔質セラミックス1は、
制御された微細孔を有している。
【0037】成形された前記多孔質セラミックス1は、
図3に示されるようにアルミナセラミックスの粒子を部
分的にガラス質にて結合し、その粒子の隙間を利用した
多孔体になっている。
【0038】すなわち図1は、改質装置の改質部を示す
もので、ケース本体を構成する両端にフランジ10が配
設された主にステンレス材より成るシリンダ8内に、同
軸的に中空円筒状の多孔質セラミックス担体1が挿置さ
れている。
【0039】前記改質触媒体1を構成する多孔質セラミ
ックス担体1の保持は、前記シリンダ8に挿入後、前記
フランジ10と前記シリンダ8の締結による。ばね等の
弾性体より成るシール材6および9によりシールが確保
される。
【0040】前記一方のフランジ10の軸心部に、ガス
化された改質原料(メタノール、水、空気(酸素))が
前記多孔質セラミックス担体1の入口部4としての内周
壁面内に形成される空間3内に導入される導入管2が配
設されている。
【0041】前記多孔質セラミックス担体1の外周壁面
と前記シリンダ8の内周壁面との間に前記多孔質セラミ
ックス担体1の外周壁面から改質ガスが排出されるガス
通路5が形成されている。
【0042】前記他方のフランジ10の外周寄りの部位
に前記ガス通路5に連通する改質ガス出口101が穿設
され、前記ガス通路5内に排出された改質ガスが排出さ
れるように構成されている。
【0043】上記構成より成る本第1実施形態の燃料電
池用改質装置は、ガス化された改質原料(メタノール、
水、空気(酸素))が、前記導入管2より前記空間3内
に導入される。
【0044】前記空間3内に導入された改質原料ガス
が、前記改質触媒体1の入口部4において均一に拡散さ
れ、前記改質触媒体1の中を放射状に通過して改質原料
ガスの改質反応を行い部分酸化改質を促進させ、外周の
前記ガス通路5を経由して改質ガス出口101から排出
される。
【0045】すなわち前記多孔質セラミックス1におい
て、以下の数1に示される部分酸化改質反応が促進され
る。
【数1】
【0046】前記多孔質セラミックス1において部分酸
化改質と水蒸気改質が行われるが、部分酸化改質の方が
優先して行われ、部分酸化改質は一部の燃焼を伴い、反
応速度が速いので、貴金属触媒が添加されていた方が良
い。
【0047】上記作用を奏する第1実施形態の燃料電池
用改質装置は、ケース本体内に同軸的に挿置された中空
円筒状のセラミックスより成る改質触媒体1の内周壁面
から改質原料ガスを導入するとともに、導入された原料
ガスを改質して改質ガスを外周壁面から排出するので、
従来における触媒ペレットを用いないため、触媒の割
れ、偏りを防止して、性能低下を防止するとともに、コ
スト高および工数増を防止するという効果を奏する。
【0048】すなわち本第1実施形態の燃料電池用改質
装置は、ケース本体内に同軸的に挿置された中空円筒状
のセラミックスより成る改質触媒体1の内周壁面4から
改質原料ガスを導入するので、図4に示されるように改
質部の軸端を改質原料ガスの導入口にする従来の燃料ガ
ス改質器に比べて、2〜4倍もの面積を確保出来るとと
もに、外形寸法を変更することができるため、触媒の劣
化を防止するという効果を奏する。
【0049】また本第1実施形態の燃料電池用改質装置
の改質部が、車両の搭載上のスペースの制約から図4
(A)に示されるように前記改質触媒層1の軸が水平方
向に配置されたとしても、前記改質触媒層1が中空円筒
状の一体型の多孔質セラミックスによって構成されるも
のであるため、ペレットが充填される上記従来装置のよ
うな車両の振動および衝撃によりペレットの偏りにとも
なう性能低下およびその他の不具合が防止されるという
効果を奏する。
【0050】さらに本第1実施形態の燃料電池用改質装
置は、前記改質触媒層1が中空円筒状の一体型の多孔質
セラミックスによって構成されるものであるため、従来
の改質装置における改質原料ガスの拡散や保持のため、
金属焼結フィルタ等の高価な部品が不要になり、容器内
にまんべんなく触媒を充填する工数を減らし、メンテナ
ンス性を高めるという効果を奏する。
【0051】本第1実施形態の燃料電池用改質装置は、
中空円筒状の多孔質セラミックス1上に触媒を担持する
ことにより、改質原料ガスの拡散、触媒の充填、触媒の
種類や量等の調整が一度に出来る。
【0052】また本第1実施形態の燃料電池用改質装置
は、改質触媒体1のカートリッジ化により、部品点数の
減少、工程の簡略化により、生産性の向上を図ることが
出来る。
【0053】さらに本第1実施形態の燃料電池用改質装
置は、前記改質触媒体1を中空円筒状の一体の多孔質セ
ラミックスによって構成したので、金属系の多孔体に比
べると、化学的安定性に優れているという効果を奏す
る。
【0054】また本第1実施形態の燃料電池用改質装置
は、前記改質触媒体1を中空円筒状の一体の多孔質セラ
ミックスによって構成したので、図3に示されるように
アルミナセラミックスの粒子Amを部分的にガラス質G
にて結合し、その粒子の隙間を利用した内部構造の多孔
体になっているので、前記多孔質セラミックスの全体を
有効に利用して改質反応を行うことが出来るとともに、
機械的強度を高めることができるという効果を奏する。
【0055】(第2実施形態)本第2実施形態の燃料電
池用改質装置は、図5および図6に示されるように改質
触媒体1が、ケース本体内に同軸的に配設された2個の
中空円筒状の多孔質セラミックスの担体によって構成さ
れている点が、前記第1実施形態との相違点であり、以
下相違点を中心に説明する。
【0056】すなわち前記内側の中空円筒状の多孔質セ
ラミックスの担体11aには、前記改質触媒として部分
酸化改質を促進する銅系触媒と貴金属触媒が担持され、
前記外側の中空円筒状の多孔質セラミックスの担体11
bには、水蒸気改質およびシフト反応を促進する銅系触
媒が担持されているものである。
【0057】本第2実施形態においては、図5および図
6に示されるように第1実施形態における1個の改質触
媒体が2層に分割されたもので、各々の触媒体に異なっ
た触媒量を担持したり、触媒の種類を変えることができ
る。
【0058】例えば、水蒸気改質と部分酸化改質を併用
する場合、内側の改質触媒体11aにおいて、前記第1
実施形態と同様に上記数1に示される部分酸化改質を促
進させる為に、銅系触媒と貴金属触媒の双方が担持され
ている。
【0059】外側の改質触媒体11bには、以下の数2
に示される水蒸気改質反応が行われる。
【数2】
【0060】この水蒸気改質反応過程における、以下の
数3に示されるシフト反応を促進するために、銅系触媒
のみ担持されるのである。
【数3】
【0061】すなわち改質反応時に副生成物のCO(一
酸化炭素)を低減する為に以下の数4に示される水蒸気
改質反応に加えるに、上記シフト反応を促進するため、
むやみに貴金属触媒を使わない方が良いのである。
【数4】
【0062】本第2実施形態は、前記内側の改質触媒体
11a層において、前記第1実施形態と同様に部分酸化
改質と水蒸気改質が行われるが、部分酸化の方が優先し
て行われる。部分酸化改質は、一部の燃焼を伴い、反応
速度が速いので、貴金属触媒が添加されていた方が良
い。
【0063】前記内側の改質触媒体11a層で部分酸化
改質がほぼ終わるが、若干のO2 が残ったまま、前記外
側の改質触媒体11b層に入る。該外側の改質触媒体1
1b層では主として水蒸気改質が行われるが、前述のO
2 が存在すると、前記外側の改質触媒体11b層に貴金
属触媒が有ると高温となり、上記シフト反応が反応平衡
が上がるすなわち高温になる程COがCO2 になりにく
いことにより、促進されにくくなる。
【0064】上記作用を奏する第2実施形態の燃料電池
用改質装置は、前記改質触媒体1が、ケース本体内に同
軸的に配設された2個の中空円筒状の多孔質セラミック
スの担体11a、11bより成るので、各中空円筒状の
多孔質セラミックスの担体に同じまたは異なった改質反
応を行わせることを可能にするという効果を奏する。
【0065】また第2実施形態の燃料電池用改質装置
は、前記内側の中空円筒状の多孔質セラミックスの担体
11aに担持された前記銅系触媒と貴金属触媒により、
前記改質触媒として部分酸化改質が促進され、前記外側
の中空円筒状の多孔質セラミックスの担体11bに担持
された前記銅系触媒により、水蒸気改質およびシフト反
応が促進されるという効果を奏する。
【0066】さらに本第2実施形態の燃料電池用改質装
置は、前記外側の改質触媒体11b層に貴金属触媒が添
加されていないので、水蒸気改質が早期に完結し、全体
としての触媒容積も小さくなり、改質器の小型化を可能
にするとともに、コストも低減できるという効果を奏す
る。
【0067】また第2実施形態の燃料電池用改質装置
は、殆どの構成は上述した第1実施形態と同様であるの
で、第1実施形態と同様の作用効果を奏する。
【0068】上述の実施形態は、説明のために例示した
もので、本発明としてはそれらに限定されるものでは無
く、特許請求の範囲、発明の詳細な説明および図面の記
載から当業者が認識することができる本発明の技術的思
想に反しない限り、変更および付加が可能である。
【0069】上述の第2実施形態は、内側および外側の
多孔質セラミックスを同軸的に並設する例について述べ
たが、本発明としてはそれらに限定されるものでは無
く、3個以上の多孔質セラミックスを同軸的に並設して
も良いとともに、1個の多孔質セラミックスに対して担
持の仕方を工夫することにより2種以上の触媒を担持ま
たは保持する実施形態を採用することが出来る。
【0070】上述の実施形態においては、改質触媒体を
構成する多孔質セラミックスの形状は、一例として中空
円筒形状の例について説明したが、本発明としてはそれ
らに限定されるものでは無く、改質装置そのものの大き
さおよび配置上の制約により断面がレーストラックや楕
円その他の形状のものを採用することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の燃料電池用改質装置を
示す断面図である。
【図2】本第1実施形態の燃料電池用改質装置を示す図
1中A−A線に沿う断面図である。
【図3】本第1実施形態装置におけるアルミナ多孔体の
内部構造を示す断面図である。
【図4】本第1実施形態装置における改質触媒体と従来
の改質触媒体の構造を比較説明する説明図である。
【図5】本発明の第2実施形態の燃料電池用改質装置を
示す断面図である。
【図6】本第2実施形態の燃料電池用改質装置を示す図
1中B−B線に沿う断面図である。
【図7】従来の原料ガス改質器を示す断面図である。
【図8】従来の燃料電池用改質装置を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
1 改質触媒体 4 入口部 5 ガス通路 8 シリンダ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4G040 EA02 EA06 EC01 EC03 EC08 4G069 AA03 AA11 BA01A BA01B BA13A BA13B BA14A BA14B BB02A BB02B BB04A BB04B BC31A BC31B BC69A BC69B CC25 CC26 CC32 DA05 EB08 EC17X EC28 ED03 5H027 BA01 BA17

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料電池の燃料源となる水素リッチガス
    を生成する燃料電池用改質装置において、 ケース本体内に同軸的に中空円筒状の多孔質体より成る
    改質触媒体を挿置して、内周壁面から改質原料ガスを導
    入するとともに、導入された原料ガスを改質して、外周
    壁面から改質ガスを排出するように構成されていること
    を特徴とする燃料電池用改質装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記改質触媒体が、多孔質セラミックスより成ることを
    特徴とする燃料電池用改質装置。
  3. 【請求項3】 請求項2において、 前記多孔質セラミックスの少なくとも一部に、改質触媒
    が担持されていることを特徴とする燃料電池用改質装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項3において、 前記多孔質セラミックスの少なくとも一部に、前記改質
    触媒として部分酸化改質を促進する銅系触媒と貴金属触
    媒が担持されていることを特徴とする燃料電池用改質装
    置。
  5. 【請求項5】 請求項4において、 前記多孔質セラミックスの他の部分に、水蒸気改質およ
    びシフト反応を促進する銅系触媒が担持されていること
    を特徴とする燃料電池用改質装置。
  6. 【請求項6】 請求項2において、 前記多孔質セラミックスは、20μm以上の孔が開孔
    し、該孔が互いに連通していることを特徴とする燃料電
    池用改質装置。
  7. 【請求項7】 請求項2において、 前記改質触媒体が、ケース本体内に同軸的に配設された
    2個以上の中空円筒状の多孔質セラミックスより成るこ
    とを特徴とする燃料電池用改質装置。
  8. 【請求項8】 請求項7において、 前記内側の中空円筒状の多孔質セラミックスには、前記
    改質触媒として部分酸化改質を促進する銅系触媒と貴金
    属触媒が担持され、 前記外側の中空円筒状の多孔質セラミックスには、水蒸
    気改質およびシフト反応を促進する銅系触媒が担持され
    ていることを特徴とする燃料電池用改質装置。
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