JP5165407B2 - 円筒式水蒸気改質器 - Google Patents

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Description

本発明は、改質触媒層、CO変成触媒層及びCO除去触媒層を一体化した円筒式水蒸気改質器に関し、また、固体高分子形燃料電池(PEFC)に燃料水素を供給するための一体型円筒式水蒸気改質器に関する。
原燃料から水素を製造する、改質触媒層、CO変成触媒層、CO除去触媒層を一体化した円筒式水蒸気改質器が開発されている(WO 98/00361 A1、WO 02/098790 A1、特開2006−232611号公報、等)。図1は、そのうち特開2006−232611号公報に記載の例を説明する図である。本明細書中、改質触媒層で改質前の燃料を適宜“原燃料”と言い、改質触媒層、CO変成触媒層、CO除去触媒層を一体化した円筒式水蒸気改質器を適宜“一体型円筒式水蒸気改質器”と略称する。
WO 98/00361 A1 WO 02/098790 A1 特開2006−232611号公報
図1のとおり、直径を順次大きくした、第1円筒体1、第2円筒体2及び第3円筒体3が中心軸を同一にして間隔を置いて配置され、第3円筒体3の上部には第3円筒体3より直径を大きくした第4円筒体4が配置されている。図1中、一点鎖線はその中心軸を示し、矢印はその中心軸の方向、すなわち軸方向を示している。第1円筒体1の内側には中心軸を同じくして、第1円筒体1より直径の小さい円筒状の伝熱隔壁すなわち輻射筒5が配置され、輻射筒5内にはバーナ6が配置されている。バーナ6は、中心軸部に配置され、輻射筒5の内側に上蓋兼バーナ取付台7を介して取り付けられている。
輻射筒5は、その下端と第1円筒体1の底板8の間に間隔を設けて配置してあり、この間隙と、これに連なる輻射筒5と第1円筒体1の間の空隙とがバーナ6からの燃焼排ガスの排気通路9を形成している。底板8は第1円筒体1の直径に対応した直径で円盤状に構成されている。排気通路9は、その上部で排気通路9の上蓋(上蓋兼バーナ取付台7の下面)と隔壁10(後述予熱層14とCO除去触媒層36の上蓋)の間の間隙を経て燃焼排ガス排出管11に連なり、燃焼排ガスはここから排出される。
符号12は原燃料の供給管である。第1円筒体1と第2円筒体2の間の空間内には、その上部に予熱層14、予熱層14に続く下部に改質触媒層16が設けられている。予熱層14の内部に一本の棒材(丸棒)15が螺旋状に配置され、これにより予熱層14の内部に1つの連続した螺旋状のガス通路が形成されている。改質触媒層16の改質触媒は、その下端部で多孔板、網目体等の支持体17で支持されている。
供給管12から供給された原料ガスは、混合部13で水(水蒸気)が混合された後、予熱層14を経て、改質触媒層16に導入され、混合ガス中の炭化水素系原料が下降しながら水蒸気により改質される。改質触媒層16における改質反応は吸熱反応であり、バーナ6で発生する燃焼熱を吸収して改質反応が進行する。すなわち、バーナ6での燃焼ガスが輻射筒5と第1円筒体1の間の排気通路9を流通して通過するときに、燃焼ガスの熱が改質触媒層16に吸収され、改質反応が進行する。
第2円筒体2の下端は第3円筒体3の底板18との間に間隔を置いて配置してあり、第2円筒体2と第3円筒体3の間は、改質ガスの流通路19を構成している。底板18は第3円筒体3の直径に対応した直径で円盤状に構成されている。改質ガスは、第2円筒体2の下端と第3円筒体3の底板18の間で折り返して第2円筒体2と第3円筒体3の間で形成された流通路19を流通する。第3円筒体3の上部には第3円筒体3より直径を大きくした第4円筒体4が配置され、第2円筒体2と第4円筒体4の間にCO変成触媒層22が設けられている。
第3円筒体3の上端部と第4円筒体4の下端部には板体20(第3円筒体3の直径に相当する部分は第3円筒体3で占められるので、ドーナツ状の板体)が配置され、板体20の上に、間隔を置いてガス流通用の複数の孔を有する支持板21(第2円筒体2の直径に相当する部分は第2円筒体2で占められるので、ドーナツ状の支持板)が配置されている。CO変成触媒層22は、支持板21とガス流通用の複数の孔を有する仕切板23(第2円筒体2の直径に相当する部分は第2円筒体2で占められるのでドーナツ状の仕切板、CO変成触媒層22の上部)の間に設けられている。支持板21、仕切板23は金属製等の網目体で構成してもよく、この場合には網目体の網目がガス流通孔となる。流通路19を流通した改質ガスは、支持板21の孔を経てCO変成触媒層22に供給される。
上記のとおり、CO変成触媒層22は、第2円筒体2と第4円筒体4の間に設けられているが、第4円筒体4の外周には間隔を置いて円筒体25が配置され、その間に断熱材24が配置されている。円筒体25の外周には水供給管26から連なる伝熱管27が直接螺旋状に巻き付けてある。伝熱管27はCO変成触媒層22を間接的に冷却する冷却機構として作用する。CO変成触媒層22では、CO変成反応「CO+H2O→CO2+H2」により、改質ガス中のCOが二酸化炭素に変成され、併せて水素が生成する。
断熱材24は、伝熱管27による冷却作用により、CO変成触媒層22の温度を低下させ過ぎず、適度な温度に均一に保持できる厚さに巻き付けてある。伝熱管27は、水供給管26から供給される水(=プロセス水)のボイラーとしての機能を備え、また水供給管26から続く連続した1つの通路となっているので、複数の通路では生じる部分的な滞留等が生じない。
ここで、CO変成器から出る改質ガスは、未反応の原燃料(メタン等)と余剰水蒸気を除けば、水素と二酸化炭素からなっている。このうち水素が燃料電池の燃料となるが、CO変成触媒層22を経て得られる改質ガスについても、COは完全には除去されず、1%(容量%)程度以下ではあるが、尚COが含まれている。
燃料電池に供給する水素中のCOの許容濃度は10ppm(ppm=容量ppm、以下同じ)程度であり、これを超えると電池性能が著しく劣化する。このため、改質ガスはCO変成触媒層22によりCO濃度を1%程度以下まで低下させた後、CO除去触媒層36に供給される。CO除去触媒層36では酸化剤ガスが添加され、COの酸化反応によりCOをCO2に変えることでCOを除去し、CO濃度を10ppm以下、あるいは5ppm以下というように低減させる。なお、酸化剤ガスとしては空気、酸素富化空気、酸素などが使用されるが、通常は空気であるので、以下空気と記載する。
仕切板23の上方には所定の間隔を置いて1つの連通孔29を有する仕切板28が設けてあり、両板間の空間に空気供給管30を通してCO除去用空気が供給される。仕切板28の上方には円環状の通路31が設けてある。連通孔29を、所定の孔径で、且つ、1つとすることにより、改質ガスとCO除去用空気が連通孔29を通過する際に所定の通過速度が得られ、通過時の乱流により改質ガスとCO除去用空気を良好に混合することができる。すなわち、CO変成器から出る改質ガスとCO除去用空気を連通孔29の箇所で集合させた後、CO除去触媒層に供給、分散させるように構成されている。
CO除去触媒層36は、第2円筒体2と、これより直径を大きくした円筒体37と、第2円筒体2と円筒体37の間の下部及び上部にそれぞれ間隔を置いて配置された、複数個の孔35を有する支持板34(第2円筒体2の直径に相当する部分は第2円筒体2で占められるので、ドーナツ状の板体)と、ガス流通用の複数個の孔39を有する仕切板38(第2円筒体2の直径に相当する部分は第2円筒体2で占められるので、ドーナツ状の支持板)と、の間の空間に設けられている。
円筒体37の下部にはその円周方向に均等に設けられた複数個の孔33が設けられている。円環状の通路31は、円筒体25と仕切板28と仕切板32と円筒体37で形成された通路であり、それら複数個の孔33と、支持板34の複数個の孔35を介してCO除去触媒層36と連通しており、CO除去用空気が混合された改質ガスがそれら複数個の孔33、35を介してCO除去触媒層36に導入される。CO除去触媒層36は、その上蓋である複数個の孔39を有する仕切板38と隔壁10の間の間隙を介して改質ガス取出管(導出管)40に連通している。また、CO除去触媒層36は円筒体37で囲まれているが、円筒体37の外周には円筒体25の外周の伝熱管27から連なる伝熱管27が直接螺旋状に巻き付けてある。
CO除去触媒層36には、CO除去触媒(PROX触媒とも呼ばれる)が充填してあり、PROX触媒によりCO除去反応、すなわちCOの選択的酸化反応によりCOをCO2に変えることでCOを除去し、CO濃度をppmレベルにまで低減させる。COを除去した改質ガスは、その上蓋である仕切板38に設けられた複数個の孔39から排出され、仕切板38と隔壁10の間の間隙を経て改質ガス取出管40から取り出される。第3円筒体3、円筒体25及び円筒体37を含む外周部には断熱材41を配置し、外部への熱の放散を防止している。
ところで、例えば上記のような一体型円筒式水蒸気改質器においては、各触媒をそれぞれ内筒、外筒の円筒管の隙間に充填するため、周方向つまり、中心軸側から外周側への温度分布、また外周側から中心軸側への温度分布を低減するために様々な工夫が必要となる。特にCO除去触媒層においては、CO変成触媒層からのCO変成済みの改質ガス(以下、適宜“CO変成触媒層出口ガス”と指称する)と空気とを十分に混合させ、CO除去触媒層に分散良く導入する必要がある。しかし、CO変成触媒層出口ガスと空気との流量差が大きいために、他の触媒層と比較しても周方向の温度分布が大きくなりやすく、その構成には特に注意が必要である。
また、CO変成触媒層出口ガスと空気を一度、一箇所に集合させた後に、CO除去触媒層に供給、分散させる方法が採られている。その方法は、例えば、後述従来例1のように内部に配管を設置してさらに混合部屋を設置する構造や、後述従来例2のように一度円筒外に出した後に再度円筒内に送り込む構造であるため複雑化し、製造コストが高コスト化することになっていた。また、原燃料供給配管、空気供給配管、改質ガス取出配管を円筒側面に設置しているため、円筒体の曲面に穴を設け、これにそれら配管を嵌合する必要があることなどからその作業が困難でコスト高になっていた。
本発明は、改質触媒層、OC変成触媒層及びCO除去触媒層を一体化した円筒式水蒸気改質器、すなわち一体型円筒式水蒸気改質器において、特にCO除去触媒層へ供給するCO変成済み改質ガスと空気の混合構造上の問題を解決し、その構造をシンプル化して製造コスト低減を図るとともに、CO除去触媒層中の温度分布差、その変動幅を低減してなる一体型円筒式水蒸気改質器を提供することを目的とし、また、原燃料供給管、空気供給管、水供給管、燃焼排ガス導出管、改質ガス導出管の配置による製造コスト上の問題点を改善、解決してなる一体型円筒式水蒸気改質器を提供することを目的とするものである。
本発明(1)は、円筒状容器内に改質触媒層、CO変成触媒層及びCO除去触媒層を一体化して配置し、改質触媒層、CO変成触媒層を経た改質ガスに空気を混合した後、CO除去触媒層に供給するようにした一体型円筒式水蒸気改質器において、
(a)CO変成触媒層とCO除去触媒層との間に、1個の改質ガス流通孔を有する第1の仕切板と1個の改質ガス流通孔を有する第2の仕切板との2枚の仕切板を配置し、
(b)前記第1の仕切板及び前記第2の仕切板は、第1の仕切板とCO変成触媒層との間、第1の仕切板と第2の仕切板との間、第2の仕切板とCO除去触媒層との間に、それぞれ間隔を置いて配置され、且つ、
(c)前記第1の仕切板の改質ガス流通孔と前記第2の仕切板の改質ガス流通孔とが周方向に反対側に位置するように配置してなる、ことを特徴とする一体型円筒式水蒸気改質器である。
本発明(2)は、円筒状容器内に改質触媒層、CO変成触媒層及びCO除去触媒層を一体化して配置し、改質触媒層、CO変成触媒層を経た改質ガスに空気を混合した後、CO除去触媒層に供給するようにした一体型円筒式水蒸気改質器において、原燃料供給管、空気供給管、水供給管、燃焼排ガス導出管、改質ガス導出管を円筒状容器の上部より供給、導出する構造としてなることを特徴とする一体型円筒式水蒸気改質器である。
本発明(1)との関係で言えば、前記一体型円筒式水蒸気改質器において、原燃料供給管、空気供給管、水供給管、燃焼排ガス導出管、改質ガス導出管を円筒状容器の上部より供給、導出する構造としてなることを特徴とする一体型円筒式水蒸気改質器である。
すなわち、本発明(2)は、円筒状容器内に改質触媒層、CO変成触媒層及びCO除去触媒層を一体化して配置し、改質触媒層、CO変成触媒層を経た改質ガスに空気を混合した後、CO除去触媒層に供給するようにした一体型円筒式水蒸気改質器において、
(a)CO変成触媒層とCO除去触媒層との間に、1個の改質ガス流通孔を有する第1の仕切板と1個の改質ガス流通孔を有する第2の仕切板との2枚の仕切板を配置し、
(b)前記第1の仕切板及び前記第2の仕切板は、第1の仕切板とCO変成触媒層との間、第1の仕切板と第2の仕切板との間、第2の仕切板とCO除去触媒層との間に、それぞれ間隔を置いて配置され、
(c)前記第1の仕切板の改質ガス流通孔と前記第2の仕切板の改質ガス流通孔とが周方向に反対側に位置するように配置してなり、且つ、
(d)原燃料供給管、空気供給管、水供給管、燃焼排ガス導出管、改質ガス導出管を円筒状容器の上部より導出する構造としてなることを特徴とする一体型円筒式水蒸気改質器である。
本発明によれば下記(ア)〜(ウ)の効果が得られる。
(ア)本発明の一体型円筒式水蒸気改質器によれば、シンプルな構造で、CO除去触媒層における温度分布を均等化し、温度分布差を軽減することができる。
(イ)その結果として、一体型円筒式水蒸気改質器の製造コストを大幅に低減することができる。CO除去触媒層及び関連部分の構造のみの製作コストとしておよそ半分に低減できる。
(ウ)本発明(2)の一体型円筒式水蒸気改質器によれば、原燃料供給管、空気供給管、水供給管、燃焼排ガス導出管、改質ガス導出管を円筒上部すなわち円筒状容器の上部より抜き出す構造とすることにより装置構造をコンパクト化し、且つ、製造コストを低減することができる。
本発明(1)は、(a)CO変成触媒層とCO除去触媒層との間に、1個の改質ガス流通孔を有する第1の仕切板と1個の改質ガス流通孔を有する第2の仕切板との2枚の仕切板を配置し、(b)前記第1の仕切板及び前記第2の仕切板は、第1の仕切板とCO変成触媒層との間、第1の仕切板と第2の仕切板との間、第2の仕切板とCO除去触媒層との間に、それぞれ間隔を置いて配置され、且つ、(c)前記第1の仕切板の改質ガス流通孔と前記第2の仕切板の改質ガス流通孔とが周方向に反対側に位置するように配置してなることを特徴とする。
また、本発明(2)は、本発明(1)の構造に加えて、原燃料供給管、空気供給管、水供給管、燃焼排ガス導出管、改質ガス導出管を円筒状容器の上部より供給、導出する構造としてなることを特徴とする。
まず、本発明(1)〜(2)が関連する従来例1〜3を説明する。
図2は従来例1〜2を説明する図で、図2(a)は従来例1を説明する図、図2(b)は従来例2を説明する図ある。図2は、前述図1で言えば、図1中“}A”として示す部分、すなわちCO除去触媒層及びこれに関連するその上下の部分を抜き出して示したものに相当し、第2円筒体2より内側の構造についての図示は省略している。この点、後述図3においても同様である。
〈従来例1〉
図2(a)のとおり、従来例1は、CO変成触媒層の上蓋である支持板(図1で言えば仕切板23に相当するが、図2〜3の関係の説明では支持板と言う)の上方には所定の間隔を置いて1つの連通管(図1における符号29の箇所)を有する仕切板(図1で言えば符号28)が設けてある。支持板と仕切板との間の空間に空気供給管(図1で言えば符号30)を通してCO除去用空気が供給される。仕切板の上方には円環状の通路(図1で言えば符号31)が設けてある。
連通管の内径を所定の径で、且つ、1つとすることにより、CO変成触媒層から出る改質ガスとCO除去用空気を連通管の箇所で集合させた後、CO除去触媒層に供給、分散させるように構成されている。なお、図1の態様では連通孔29、つまり孔としているのに対して、図2(a)では同じ箇所に連通管つまり管を設けている。これはCO除去用空気とCO変成触媒層から出る改質ガスとを、連通管を介して、円環状の通路を形成する部材の上蓋に、衝突させることでその混合をより良好にしようとするものである。
〈従来例2〉
図2(b)のとおり、従来例2では、図2(b)中、右側に“X”として示すとおり、CO変成済み改質ガスとCO除去用空気を短管を介して一度円筒外部に導出した後、再度短管を介して円筒内に導入するように構成している。これは、改質ガスとCO除去用空気との混合をより良好にするために、そのように2つの短管を配置してその混合距離を長くしたものであるが、その構造は複雑化している。
また、従来例1、2ともに、図2(a)〜(b)中左側に示すように、CO除去用空気供給管、改質ガス導出管を円筒側面に配置しているが、円筒側面に対してこの配置にするのはその工作に手間がかかって製造コストが高コスト化する。加えて、従来例1、2の構造を組み込む前述図1のような一体型円筒式水蒸気改質器では、CO除去用空気供給管、改質ガス導出管のほか、原燃料供給管、水供給管、燃焼排ガス導出管をも円筒側面に配置していることから更に製造コストが高コスト化してしまう。
〈従来例3〉
図3は、本発明に到達するまでの過程で、本発明者が従来例1〜2の構造に代わるものとして考えた例である。図3(a)は図1、図2(a)〜(b)に対応して縦断面図として示した図である。CO変成触媒層の上蓋である支持板(図1で言えば仕切板23に相当する)の上方に2枚の仕切板を所定の間隔を置いて配置する。
図3(b)はそのうち上部の仕切板の平面図、図3(c)はそのうち下部の仕切板の平面図である。図3(b)のとおり、上部仕切板にはその内周よりも(少し)外側に複数の孔を間隔を置いて円環状に設け、図3(c)のとおり、下部仕切板にはその外周よりも(少し)内側に複数の孔を間隔を置いて円環状に設ける。
また、下部仕切板と上部仕切板との間に渦巻状の仕切板を配置し〔図3(c)参照〕、当該渦巻状の板体の幅は下部仕切板と上部仕切板との間の間隔と同じにしている。これにより、下部仕切板と上部仕切板との間にCO変成済み改質ガスと空気の混合ガスを円環渦巻状に流通させる構造である。
そのように、従来例3では、下部仕切板には外周よりも内側に複数の孔を間隔を置いて円環状に設け、上部仕切板には内周よりも外側に複数の孔を間隔を置いて円環状に設けるとともに、CO変成済み改質ガスと空気の混合ガスを円環渦巻状に流通させる構造にすること等により、CO変成済み改質ガスとCO除去用空気の分散を良くするように工夫したものであった。この構造での試験、その結果を以下に説明する。
〈従来例3についての試験〉
従来例3の構造を有する実機レベルの一体型円筒式水蒸気改質器を使用して性能試験を実施した。本一体型円筒式水蒸気改質器は、全体としては後述図6に示す構造を有しており、図6中“}D”として示す部分に図3の構造を組み込んだものである。生成改質ガスはPEFCに供給するようにした。
改質触媒層にRu触媒(粒状アルミナにRuを担持した触媒)を充填し、CO変成触媒層に銅−亜鉛系触媒を充填し、CO除去触媒層にRu触媒(粒状アルミナにRuを担持した触媒)を充填した。CO変成触媒層の中央部、CO除去触媒層の入口部(図3中、L1、LL1として示す箇所)には、常法に従い温度センサーを配置した。
原燃料として脱硫済みの都市ガス(13A)を使用し、バーナ用燃料としては、起動時のみ都市ガスを使用し、定常運転時にはPEFCからのアノードオフガスを使用した。試験条件、結果は表1に記載のとおりである。表1中、経過時間(hr)は本一体型円筒式水蒸気改質器の起動開始時以降の経過時間である。
表1のとおり、CO除去触媒層の入口部であるL1の箇所とLL1の箇所は、左右対称の位置で、支持板34からの距離についても同じであるのに、3hr、7hr、9hr、12hrの何れの経過時間でも両箇所の温度には大きな差異が生じ、例えば経過時間12hrでは270℃もの温度差が生じている。
このように、従来例3(図3)の構造においては、CO除去触媒層中での温度分布差が大きくなってしまった。この原因の一つとして考えられることは、CO除去触媒層での反応はCO変成済み改質ガス中のCOと空気との激しい発熱反応であるため局所的に反応が進み、その結果大きな温度分布差が生じたものと解される。
Figure 0005165407
〈本発明(1)の態様〉
本発明(1)は、一体型円筒式水蒸気改質器において、CO変成触媒層とCO除去触媒層との間に仕切板を2枚配置し、それぞれに周方向に反対側に改質ガス流通孔を1つだけ設置し、CO変成触媒層出口ガス(CO変成済み改質ガス)と空気との混合ガスを1箇所に集合させる構造とすることにより、従来例1〜3におけるような問題点を解決したものである。
本発明(1)は、一体型円筒式水蒸気改質器において、上記構造を有することを基本とするが、空気供給管の空気放出用開口の位置については、その開口を第1の仕切板とCO変成触媒層との間に臨ませる態様と、その開口を第1の仕切板と第2の仕切板との間に臨ませる態様との2通りの態様をとることができる。
以下において、まず、空気放出用開口を第1の仕切板とCO変成触媒層との間に臨ませる態様について説明し、次いで、空気放出用開口を第1の仕切板と第2の仕切板との間に臨ませる態様について説明する。なお、両態様に共通する事項については、前者の態様の箇所で説明している。
〈空気供給管の空気放出用開口を第1の仕切板とCO変成触媒層との間に臨ませる態様〉
図4は、空気供給管の空気放出用開口を第1の仕切板とCO変成触媒層との間に臨ませる態様を説明する図である。図4(a)は縦断面図、図4(b)は図4(a)中の第2の仕切板2を取り出し、平面図として示した図、図4(c)は図4(a)中の第1の仕切板1を取り出し、平面図として示した図である。図4は、後述図6で言えば、図6中“}C”として示す部分、すなわちCO除去触媒層及びこれに関連するその上下の部分を抜き出して示したものに相当し、第2円筒体2より内側の構造についての図示は省略している。この点、後述図5においても同様である。なお、図4(b)〜(c)は図4(a)に比べて幾分縮小して示している。
図4(a)のとおり、(A)CO変成触媒層22の上面との間に間隔を置いて1個の改質ガス流通孔52を有する第1の仕切板51を配置し、(B)第1の仕切板51との間に間隔を置いて1個の改質ガス流通孔55を有する第2の仕切板54を配置し、(C)第2の仕切板54の上部に間隔を置いてCO除去触媒層36を配置する。そして、第1の仕切板51の改質ガス流通孔52と第2の仕切板54の改質ガス流通孔55とが周方向に相対する位置、すなわち周方向に反対側に位置するように配置する。
ここで、上記“周方向に相対する位置”あるいは“周方向に反対側に位置するように配置”とは、周方向に、すなわち軸方向(後述図6参照)に対して直角の方向に180°反対側の位置のほか、±10°を限度にずれてもよい意味である。これを第1の仕切板51の改質ガス流通孔52を基に言えば、改質ガス流通孔52の位置に対して、第2の仕切板54の改質ガス流通孔55は周方向に170〜190°の範囲の位置となり、第2の仕切板54の改質ガス流通孔55を基に言えば、改質ガス流通孔55の位置に対して、第1の仕切板51の改質ガス流通孔52は周方向に170〜190°の範囲の位置となる。
前記構成(A)により形成されたCO変成触媒層22の上面との間、より詳しくはその上部の、CO変成済み改質ガス流出用の複数の孔を有する仕切板23(前述のとおり、仕切板23は金属製等の網目体で構成してもよく、この場合には網目体の網目がCO変成済み改質ガスの流出孔となる)と第1の仕切板51との間の隙間に空気を供給する。より具体的には、空気供給管30の空気放出用開口を第1の仕切板とCO変成触媒層22との間で且つ、第4円筒体4寄りの位置に臨ませる。
なお、空気放出用開口は、図4では、第1の仕切板51の改質ガス流通孔52と相対する側、すなわち180°反対側の位置に設けた場合を示している。そして、この場合が空気とCO変成済み改質ガスとの混合の観点から最も好ましいが、空気放出用開口は第4円筒体4寄りのうち、第4円筒体4の曲面方向に、第1の仕切板51の改質ガス流通孔52の位置から離れた適宜の位置に設けることができる。
空気供給管30の空気放出用開口から放出される空気は、CO変成触媒層22から、すなわちその上部の仕切板23から流出するCO変成済み改質ガスと混合しながら、第1の仕切板51の改質ガス流通孔52を経て(を介して)、第1の仕切板51と第2の仕切板54との間の隙間に流入する。
第2の仕切板54の改質ガス流通孔55は、第1の仕切板51の改質ガス流通孔52に対して、周方向に反対側に配置されているので、空気とCO変成済み改質ガスは、第1の仕切板51と第2の仕切板54との間の隙間で混合しながら、改質ガス流通孔52側から改質ガス流通孔55へ向けて流れ、改質ガス流通孔55を経て(を介して)、第2の仕切板54とCO除去触媒層36との間の隙間に流入する。
第2の仕切板54とCO除去触媒層36との間の隙間に流入した空気とCO変成済み改質ガスの混合ガスは、支持板34の複数個の孔35からCO除去触媒層36へ流入し、CO除去触媒層36ではCO変成済み改質ガス中のCOを除去する。当該COはCO除去触媒層36で空気中の酸素で選択的に酸化してCO2に変えることで除去するものである。
改質ガス流通孔52、55は、図4(b)〜(c)に示すように孔としてもよく、孔は仕切板51、54を押抜き(punching)することで形成できる。孔の形状は円形でも3角形、4角形などの多角形でよい。図4(c)中A−A線断面を図4(c)′に示している。また、改質ガス流通孔52、55は、図4(a)に示すように当該孔に短管を配置した形でもよい。短管は円筒管でもよく、断面3角形、断面4角形などの管でもよい。
〈空気供給管の空気放出用開口を第1の仕切板と第2の仕切板との間に臨ませる態様〉
図5は、空気供給管の空気放出用開口を第1の仕切板と第2の仕切板との間に臨ませる態様を説明する図である。図5(a)は縦断面図、図5(b)は図5(a)中の第2の仕切板2を取り出し、平面図として示した図、図5(c)は図5(a)中の第1の仕切板1を取り出し、平面図として示した図である。なお、図5(b)〜(c)は図5(a)に比べて幾分縮小して示している。
図5(a)のとおり、(A)CO変成触媒層22の上面との間に間隔を置いて1個の改質ガス流通孔52を有する第1の仕切板51を配置し、(B)第1の仕切板51との間に間隔を置いて1個の改質ガス流通孔55を有する第2の仕切板54を配置し、(C)第2の仕切板54の上部に間隔を置いてCO除去触媒層36を配置する。そして、第1の仕切板51の改質ガス流通孔52と第2の仕切板54の改質ガス流通孔55とが周方向に相対する位置、すなわち反対側に位置するように配置する。
上記構成(A)により形成された、1個の改質ガス流通孔52を有する第1の仕切板51と第1の仕切板51との間に間隔を置いて1個の改質ガス流通孔55を有する第2の仕切板54との間の隙間に空気を供給する。より具体的には、空気供給管30の空気放出用開口を第1の仕切板と第2の仕切板との間で且つ、第4円筒体4寄りの位置に臨ませる。
なお、図5においては、空気放出用開口を第1の仕切板51の改質ガス流通孔52と同じ側に設けた場合を示している。そして、この場合が放出空気とCO変成済み改質ガスとの混合の観点から最も好ましいが、空気放出用開口は第4円筒体4寄りのうち、第1の仕切板51の改質ガス流通孔52の位置に対して、第4円筒体4の曲面方向(第4円筒体4の曲面に沿った方向)に、幾分ずれた位置に設けてもよい。
第1の仕切板51の改質ガス流通孔52に対して、第2の仕切板54の改質ガス流通孔55は、周方向に反対側に配置されているので、空気とCO変成済み改質ガスは、第1の仕切板51と第2の仕切板54との間の隙間で混合しながら、改質ガス流通孔52側から改質ガス流通孔55へ向けて流れ、改質ガス流通孔55を経て(を介して)、第2の仕切板54とCO除去触媒層36との間の隙間に流入する。
改質ガス流通孔52、55は、図5(b)〜(c)に示すように孔としてもよく、孔は仕切板51、54を押抜き(punching)することで形成できる。孔の形状は円形でも3角形、4角形などの多角形でよい。図5(c)中A−A線断面を図5(c)′に示している。また、改質ガス流通孔52、55は、図5(a)に示すように当該孔に短管を配置した形でもよい。短管は円筒管でもよく、断面3角形、断面4角形などの管でもよい。
〈本発明(1)の一体型円筒式水蒸気改質器の態様〉
本発明(1)の一体型円筒式水蒸気改質器は、以上で述べた〈空気供給管の空気放出用開口を第1の仕切板とCO変成触媒層との間に臨ませる態様〉または〈空気供給管の空気放出用開口を第1の仕切板と第2の仕切板との間に臨ませる態様〉の構成、配置関係を一体型円筒式水蒸気改質器に組み込むことで構成される。
以下においては、そのうち〈空気供給管の空気放出用開口を第1の仕切板とCO変成触媒層との間に臨ませる態様〉の場合を例に説明しているが、〈空気供給管の開口を第1の仕切板と第2の仕切板との間に臨ませる態様〉の場合も同様である。
図6は、本発明(1)の一体型円筒式水蒸気改質器の態様を説明する図で、図1に対応してその縦断面を示している。図6中、第1円筒体1から隔壁10まで、予熱層14から仕切板23まで、支持板34からガス流通用の複数個の孔39を有する仕切板38までの構成は、前述図1の態様と同じか、ほぼ同様である。
そして図6中、CO変成触媒層22、仕切板23、1個の改質ガス流通孔52を有する第1の仕切板51、1個の改質ガス流通孔55を有する第2の仕切板54、CO除去触媒層36の構造、配置関係が本発明(1)において特徴とする構成である。この構造、配置関係は、前述図4を用いて説明したとおりであるが、以下、その概略を含めて説明する。
図6のとおり、CO変成触媒層22の上部の仕切板23との間に間隔を置いて、1個の改質ガス流通孔52を有する第1の仕切板51を配置し、その上部に、当該第1の仕切板51との間に間隔を置いて1個の改質ガス流通孔55を有する第2の仕切板54を配置し、その上部に、当該第2の仕切板54との間に間隔を置いてCO除去触媒層36が位置するように配置する。
そして、第1の仕切板51の改質ガス流通孔52と第2の仕切板54の改質ガス流通孔55とが周方向に相対する位置、すなわち周方向に反対側に位置するように配置する。図6には、改質ガス流通孔52と改質ガス流通孔55とを周方向に180°反対側の位置に配置した場合を示している。上記周方向に相対する位置は、周方向に180°の反対側の位置であるのが最もよいが、±10°を限度にずれた位置でもよい。
そのように形成されたCO変成触媒層22の上部の仕切板23と第1の仕切板51との間の隙間に空気を供給するようにする。空気は、空気供給管30により供給され、CO変成触媒層22から、その上部に配置された、ガス流出用の複数の孔60を有する仕切板23から流出するCO変成済み改質ガスと混合しながら、第1の仕切板51の改質ガス流通孔52を介して、第1の仕切板51と第2の仕切板54との間の隙間に流入する。
空気とCO変成済み改質ガスは、第1の仕切板51と第2の仕切板54との間の隙間でさらに混合しながら、第2の仕切板54の改質ガス流通孔55に至り、当該改質ガス流通孔55を介して、第2の仕切板54とCO除去触媒層22との間の隙間に流入する。
改質ガス流通孔54は、改質ガス流通孔52に対して、周方向に反対側に配置されているので、空気とCO変成済み改質ガスは、第1の仕切板51と第2の仕切板54との間の隙間で混合しながら、改質ガス流通孔52側から改質ガス流通孔55へ向けて流れる。第2の仕切板54とCO除去触媒層36との間の隙間に流入した空気とCO変成済み改質ガスは、支持板34の複数個の孔35からCO除去触媒層36へ流入し、CO除去触媒層36でCO変成済み改質ガス中のCOを除去する。
符号61は、CO除去触媒層36の上部の隔壁10に対して間隔を置いて配置された、第1円筒体1の上端部から第4円筒体4に至る隔壁である。当該隔壁61は、第1円筒体1の直径に相当する部分内にはバーナ6による燃焼室、輻射筒5、燃焼排ガスの排気通路9が配置されているので、ドーナツ状の板体である。なお、隔壁10は、CO除去触媒層36の上蓋である点では図1での隔壁10と同じであるが、図6の構造においては、隔壁10と隔壁61との間の間隙が予熱層14へ連なる構造となっている点で図1の構造とは異なる。
〈原燃料供給管、空気供給管、水供給管、燃焼排ガス導出管、改質ガス導出管の配置〉
本発明(2)は、本発明(1)の構造に加えて、原燃料供給管、空気供給管、水供給管、燃焼排ガス導出管、改質ガス導出管を円筒状容器の上部より供給、導出する構造としてなることを特徴とする。
この構造を、まず図7を用いて説明する。図7は、図6中“}D”として示す部分、すなわち、それら原燃料供給管、空気供給管、水供給管、燃焼排ガス導出管、改質ガス導出管及びこれらに関連する部分を抜き出して示したものに相当している。
図7のとおり、原燃料供給管12、水供給管26は、上蓋兼バーナ取付台7及び隔壁61を貫通して配置し、その開口を隔壁61と隔壁10(CO除去触媒層36の上蓋)との間に臨ませる。その取り付けは、上蓋兼バーナ取付台7及び隔壁61における原燃料供給管12、水供給管26の配置位置に例えばプレス加工(押抜き:punching)することで貫通穴を形成し、当該貫通穴にそれぞれ原燃料供給管12、水供給管26を嵌挿すなわち貫入することで行うことができる。各貫入箇所における原燃料供給管12、水供給管26の外周と各貫通穴との間は金属ろう材、溶接等によりシールする。
空気供給管30は、上蓋兼バーナ取付台7、隔壁61、隔壁10、第2の仕切板54及び第1の仕切板51を貫通して配置し、その開口を第1の仕切板51の下部(CO変成触媒層22の上部の仕切板23との間)に臨ませる。その取り付けは、上蓋兼バーナ取付台7、隔壁61、隔壁10、第2の仕切板54及び第1の仕切板51における空気供給管30の配置位置を例えばプレス加工(押抜き:punching)することで貫通穴を形成し、当該貫通穴に空気供給管30を嵌挿することで行うことができる。各貫入箇所における空気供給管30の外周と各貫通穴との間は金属ろう材、溶接等によりシールする。
燃焼排ガス排出管11は、上蓋兼バーナ取付台7を貫通して配置し、その開口を上蓋兼バーナ取付台7と隔壁61との間に臨ませる。その取り付けは、上蓋兼バーナ取付台7における燃焼排ガス排出管11の配置位置に例えばプレス加工(押抜き:punching)することで貫通穴を形成し、当該貫通穴に燃焼排ガス排出管11を嵌挿することで行うことができる。貫入箇所における燃焼排ガス排出管11の外周と貫通穴との間は金属ろう材、溶接等によりシールする。
改質ガス導出管40は、上蓋兼バーナ取付台7、隔壁61及び隔壁10を貫通して配置し、その開口を隔壁10の下部(仕切板38との間)に臨ませる。その取り付けは、改質ガス導出管40の位置における、上蓋兼バーナ取付台7、隔壁61及び隔壁10における改質ガス導出管40の配置位置に例えばプレス加工(押抜き:punching)することで貫通穴を形成し、当該貫通穴に改質ガス導出管40を嵌挿することで行うことができる。各貫入箇所における改質ガス導出管40の外周と各貫通穴との間は金属ろう材、溶接等によりシールする。
図8は、図5の構造、配置関係を図6に示すような一体型円筒式水蒸気改質器に組み込んだ場合において、原燃料供給管、空気供給管、水供給管、燃焼排ガス導出管、改質ガス導出管をCO除去触媒層の円筒上部より供給、導出する構造としてなる態様を示す図である。空気供給管の空気放出用開口を第1の仕切板と第2の仕切板との間に臨ませてなる点を除き、前述図7を用いて説明したのと同様である。
本発明によれば、原燃料供給管、空気供給管、水供給管、燃焼排ガス導出管、あるいは改質ガス導出管を、一体型円筒式水蒸気改質器を形成する円筒の側面に設置するのではなく、上蓋兼バーナ取付台の上部より抜き出す構造とすることにより、必要な穴を例えばプレス加工(押抜き:punching)などの簡単な手段だけで行うことができる。
この点、前述図1に示すように、それらの配管を円筒体25、37等の外周に配置する場合には円筒体の曲面に穴を設け、これにそれら配管を嵌合する必要があることなどからその作業が困難でコスト高になるが、本発明によれば、平板にプレス加工(押抜き:punching)などの簡単な手段で穴を設け、その穴にそれらの配管を嵌挿、貫入するだけであるので、製造コストを低減することができる。
以下、実施例を基に本発明をさらに詳しく説明するが、本発明が実施例に限定されないことはもちろんである。図6に示す構造を有する一体型円筒式水蒸気改質器を使用して性能試験を実施した。生成改質ガスはPEFCに供給するようにした。
改質触媒層にRu触媒(粒状アルミナにRuを担持した触媒)を充填し、CO変成触媒層に銅−亜鉛系触媒を充填し、CO除去触媒層にRu触媒(粒状アルミナにRuを担持した触媒)を充填した。CO除去触媒層の入口部(図4中、L1、Lb1、LL1として示す箇所)と、CO除去触媒層の出口部(図4中、L2、Lb2、LL2として示す箇所)には、常法に従い温度センサーを配置した。
原燃料として脱硫済みの都市ガス(13A)を使用し、バーナ用燃料としては、起動時のみ都市ガスを使用し、定常運転時にはPEFCからのアノードオフガスを使用した。試験条件、結果は、表2に記載のとおりである。表2中、経過時間(hr)は本一体型円筒式水蒸気改質器の起動開始時以降の経過時間であり、原燃料流量、水流量、空気流量はPEFCの負荷に応じて制御している。
表2のとおり、例えば、CO除去触媒層中の入口部のうちL1の箇所とLL1の箇所は、第2円筒体2寄りの左右対称の位置で、支持板34からの距離についても同じであるが、6hr、12hr、17hr、21hr、25hr、28hrの何れの経過時間でも両箇所の温度差は高々10℃である。また、円筒体37寄りのCO除去触媒層中の入口部であるLb1の箇所の温度は、第2円筒体2寄りのCO除去触媒層中の入口部であるL1の温度より9℃前後低いが時間経過に伴う大きな温度変動はみられない。
CO除去触媒層中の出口部のうちL2の箇所とLL2の箇所は、第2円筒体2寄りの左右対称の位置で、仕切板38からの距離も同じであるが、6hr、12hr、17hr、21hr、25hr、28hrの何れの経過時間でも両箇所の温度差は12℃前後であり、入口部L1、LL1の箇所と同様の傾向を示している。また、円筒体37寄りのCO除去触媒層中の出口部であるLb2の箇所の温度は、第2円筒体2寄りのCO除去触媒層中の出口部であるL2の温度より4〜12℃程度高いが時間経過に伴う大きな温度変動はみられない。
このように、本発明によれば、CO変成触媒層とCO除去触媒層との間に第1の仕切板と第2の仕切板との2枚の仕切板を配置し、第1の仕切板と第2の仕切板にそれぞれCO変成済み改質ガス流通孔を1つだけ設置するとともに、第1の仕切板のCO変成済み改質ガス流通孔と第2の仕切板のCO変成済み改質ガス流通孔とが周方向に反対側になるように配置することにより、シンプルな構造で、しかも温度分布差を低減し、且つ、その変動幅を低減することができる。
Figure 0005165407
一体型円筒式水蒸気改質器を説明する図 CO除去触媒層及びこれに関連する従来例1〜2を説明する図 従来例3(本発明に到達するまでの過程で考えた例)を説明する図 本発明の態様を説明する図 本発明の態様を説明する図 本発明の態様を説明する図 本発明の態様を説明する図 本発明の態様を説明する図
符号の説明
1 第1円筒体
2 第2円筒体
3 第3円筒体
4 第4円筒体
5 輻射筒
6 バーナ
7 上蓋兼バーナ取付台
8 底板
9 燃焼排ガスの排気通路
10 隔壁
11 燃焼排ガス排出管
12 原燃料供給管
22 CO変成触媒層
26 水供給管
30 空気供給管
36 CO除去触媒層
37 円筒体
40 改質ガス取出管(導出管)
51 第1の仕切板
52 1個の改質ガス流通孔
54 第2の仕切板
55 1個の改質ガス流通孔
60 ガス流出用の複数の孔
61 隔壁

Claims (3)

  1. 円筒状容器内に改質触媒層、CO変成触媒層及びCO除去触媒層を一体化して配置し、改質触媒層、CO変成触媒層を経た改質ガスに空気を混合した後、CO除去触媒層に供給するようにした、固体高分子形燃料電池に燃料水素を供給するための一体型円筒式水蒸気改質器であって、
    (a)CO変成触媒層とCO除去触媒層との間に、1個の改質ガス流通孔を有する第1の仕切板と1個の改質ガス流通孔を有する第2の仕切板との2枚の仕切板を配置し、
    (b)前記第1の仕切板及び前記第2の仕切板は、第1の仕切板とCO変成触媒層との間、第1の仕切板と第2の仕切板との間、第2の仕切板とCO除去触媒層との間に、それぞれ間隔を置いて配置され、前記第1の仕切板の改質ガス流通孔と前記第2の仕切板の改質ガス流通孔とが周方向に180±10°の範囲で反対側に位置するように配置され、且つ、
    (c)前記第1の仕切板の改質ガス流通孔と前記第2の仕切板の改質ガス流通孔とが周方向に反対側に位置するように配置してなる固体高分子形燃料電池に燃料水素を供給するための一体型円筒式水蒸気改質器において、
    (d)空気供給管(30)の空気供給口が、CO変成触媒層(22)と第1の仕切板(51)との間で、前記第1の仕切板(51)が有する前記1個の改質ガス流通孔(52)と周方向に相対する側に配置されてなり、空気供給口から放出される空気は、CO変成触媒層(22)の上部の仕切板(23)を流出するCO変成済み改質ガスと混合しながら、第1の仕切板(51)が有する前記1個の改質ガス流通孔(52)を介して、第1の仕切板(51)と第2の仕切板(54)との間に流入し、第1の仕切板(51)と第2の仕切板(54)との間の隙間で混合しながら、前記第1の仕切板(51)が有する改質ガス流通孔(52)側から前記第2の仕切板(54)が有する改質ガス流通孔(55)へ向けて流れ、前記第2の仕切板(54)が有する改質ガス流通孔(55)を介して、第2の仕切板(54)とCO除去触媒層(36)との間の隙間に流入するようにしてなる、ことを特徴とする固体高分子形燃料電池に燃料水素を供給するための一体型円筒式水蒸気改質器。
  2. 請求項1に記載の固体高分子形燃料電池に燃料水素を供給するための一体型円筒式水蒸気改質器において、前記CO変成触媒層を経た改質ガスに混合する空気供給管を、一体型円筒式水蒸気改質器の上方から順次、CO除去触媒層用支持板、前記第2の仕切板、前記第1の仕切板を貫通して配置し、前記空気供給管の空気放出用開口を前記CO変成触媒層と前記第1の仕切板との間に臨ませてなることを特徴とする固体高分子形燃料電池に燃料水素を供給するための一体型円筒式水蒸気改質器。
  3. 請求項1に記載の、円筒状容器内に改質触媒層、CO変成触媒層及びCO除去触媒層を一体化して配置し、改質触媒層、CO変成触媒層を経た改質ガスに空気を混合した後、CO除去触媒層に供給するようにした固体高分子形燃料電池に燃料水素を供給するための一体型円筒式水蒸気改質器において、
    原燃料供給管、空気供給管、水供給管、燃焼排ガス導出管、改質ガス導出管を円筒状容器の上部より供給、導出する構造としてなることを特徴とする固体高分子形燃料電池に燃料水素を供給するための一体型円筒式水蒸気改質器。
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