JP2001089104A - メタノール改質器 - Google Patents

メタノール改質器

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JP2001089104A
JP2001089104A JP26801099A JP26801099A JP2001089104A JP 2001089104 A JP2001089104 A JP 2001089104A JP 26801099 A JP26801099 A JP 26801099A JP 26801099 A JP26801099 A JP 26801099A JP 2001089104 A JP2001089104 A JP 2001089104A
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reforming
combustion
combustion chamber
heat exchange
chamber
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JP26801099A
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Haruhiko Murakami
春彦 村上
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Suzuki Motor Corp
Original Assignee
Suzuki Motor Corp
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  • Devices And Processes Conducted In The Presence Of Fluids And Solid Particles (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 改質反応に用いた燃焼排ガス、及び改質反応
によって生成した高温の改質ガスを有効に利用するメタ
ノール改質器を提供する。 【解決手段】 改質原料40が送給される改質原料用配
管21と、改質原料用配管21を収容し、燃焼用触媒3
0が配設された内側燃焼室6と、燃焼用触媒30に燃料
45を供給する燃料用配管15と、内側燃焼室6の外側
に配設され、上記改質原料用配管21に連通し、内部に
改質触媒35を充填した改質部5と、改質部5の外側に
配設され、内側燃焼室6に連通する外側燃焼室7と、改
質部5に連通し、内部を改質原料用配管21が配設され
た改質ガス熱交換室4と、外側燃焼室7に連通し、内部
を燃料用配管15が配設された燃焼ガス熱交換室3と、
これらの燃焼室6,7、改質部5、及び熱交換室3,4
を収容する、二重の壁状部材10,10からなる真空容
器2とを備えたメタノール改質器である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、改質原料であるメ
タノールと水を燃焼ガスの熱を利用して改質し、燃料電
池の燃料ガスとなる水素を製造するメタノール改質器に
関する。
【0002】
【従来の技術】メタノールは、燃料電池へ供給する燃料
ガスの水素源として、天然ガスに比較して改質温度が大
幅に低く、かつ改質工程が簡易であるという長所があ
る。このメタノールを改質する反応は、以下の反応式
(A)に示されるように、メタノールと水を原料として
用い、これらに熱を加えることによって、水素と二酸化
炭素を得るという吸熱反応である。 CH3 OH+H2 O → 3H2 +CO2 −50kJ/mol……(A) ここで、改質原料に加える熱は燃焼排ガスの熱を利用す
るため、燃焼によって得られた熱を効率的に反応部へ伝
えると共に、メタノール改質器の外部へできるだけ放散
しないようにしなければならない。特に、改質触媒のう
ち、原料ガスの供給側で反応が多く進行するため、その
入口側の温度が低下しやすい。このような改質器におい
て種々の方法が提案されており、その一部が特開平8−
225301号公報、特開平8−81202号公報、及
び特開平8−301601号公報等に記載されている。
【0003】また、上記反応式(A)で生成したCO2
は、次に示す反応式(B)によって、一酸化炭素と水に
変化する。 CO2 +H2 →CO+H2 O……(B) この一酸化炭素は、燃料電池の白金系の電極触媒にとっ
て被毒物質で、特にメタノール改質器を固体高分子型の
燃料電池と組み合わせて用いる場合は、その生成をでき
るだけ抑制しなければならない。そこで、上記反応式
(B)は吸熱反応であるため、一酸化炭素の生成を抑制
するためには、冷却等によって温度を下げた状態に保持
することが好ましい。
【0004】図4は、従来のメタノール改質器100の
内部構造を示す断面図である。メタノール改質器100
の中央部にらせん状配管101が配設され、該配管10
1の外方には略筒状の改質部102が設けられ、該改質
部102の内部にはペレット状の改質触媒105が充填
されている。また、改質器100の外周は断熱材103
によって覆われており、熱が外部に放散しないように構
成されている。このような構成を有する従来のメタノー
ル改質器100によれば、まず、太い矢印で示すよう
に、配管101の取入口101aから改質原料110を
入れると、該改質原料110は、配管101の内部を通
りながら下降し、下端部101bから改質部102内に
入り、改質触媒105の間を通りながら上昇する際に改
質されて改質ガス111となり、上部の改質ガス排出口
112から排出される。一方、細い矢印で示すように、
上部から燃料121と空気122がらせん状配管101
が収容されている燃焼室120に送り込まれると、図示
しない燃焼用触媒によって燃焼して燃焼ガス125とな
り、発生した熱エネルギーを改質部102に伝えたの
ち、燃焼ガス排出口127から排出される。
【0005】そして、改質器の燃焼部は高温であり、改
質器の外部への放熱を防止するために、相当量の断熱材
を改質器の周囲に配設しなければならないが、この多量
の断熱材によって改質器の寸法が大きくなってしまう。
よって、高温部となる燃焼部は、特開昭63−3170
2号公報に記載されたように改質器の中心に配設するこ
とが好ましいが、この場合でも、上下部において断熱材
を大量に用いる必要があった。さらに、改質部へ熱を供
給した後の燃焼ガスは、改質器から排出される場合にお
いても相当の熱エネルギーをもつため、その有効利用法
が特開平3−75201号、特開昭62−132701
号、及び特開平10−167701号公報に示されてい
る。しかし、特開平3−75201号は円筒と外筒の間
で燃焼が行われるため、改質器外へ熱が放散されやす
く、特開昭62−132701号はコンパクト性につい
ては、一切言及しておらず、加熱炉を使用するというプ
ラント的な考え方に基づいている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記課題を
解決し、改質反応に用いた燃焼排ガス、及び改質反応に
よって生成した高温の改質ガスを有効に利用すると共
に、改質器外への熱の放散を防止するメタノール改質器
を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係るメタノール
改質器は、上記目的を達成するため、その内部を改質原
料が送給される改質原料用配管と、該改質原料用配管を
収容し、燃焼用触媒が配設された内側燃焼室と、該燃焼
用触媒に燃料を供給する燃料用配管と、上記内側燃焼室
の外方に配設され、上記改質原料用配管に連通すると共
にその内部に改質触媒を充填した改質部と、該改質部の
外方に配設され、上記内側燃焼室に連通した外側燃焼室
と、該外側燃焼室又は改質部に連通すると共に、その内
部を上記改質原料用配管と燃料用配管が通るように構成
された熱交換室とを備えている。上記メタノール改質器
によれば、上記改質部から排出される高温の改質ガス、
又は上記外側燃焼室から排出される高温の燃焼ガスを有
効利用して上記熱交換室の内部に送給することにより、
上記改質原料に熱を供給することができる。この改質原
料としては、例えばメタノールと水などが好ましく、上
記改質ガスや燃焼ガスによる熱を改質原料に供給し、効
率的に改質反応を進めることができる。
【0008】また、本発明に係るメタノール改質器の一
態様では、その内部を改質原料が送給される改質原料用
配管と、該改質原料用配管を収容し、燃焼用触媒が配設
された内側燃焼室と、該燃焼用触媒に燃料を供給する燃
料用配管と、上記内側燃焼室の外側に配設され、上記改
質原料用配管に連通すると共にその内部に改質触媒を充
填した改質部と、該改質部の外側に配設され、上記内側
燃焼室に連通する外側燃焼室と、上記改質部に連通する
と共に、その内部を上記改質原料用配管が配設された改
質ガス熱交換室と、上記外側燃焼室に連通すると共に、
その内部を上記燃料用配管が配設された燃焼ガス熱交換
室と、これらの燃焼室、改質部、及び熱交換室を収容す
る、二重の壁状部材からなる真空容器とを備えている。
上記メタノール改質器によれば、上記改質部から排出さ
れる高温の改質ガスを上記改質ガス熱交換室の内部に送
給することによって、上記改質原料用配管を加熱する一
方、上記外側燃焼室から排出される高温の燃焼ガスを上
記燃焼ガス熱交換室の内部に送給することによって、上
記燃料用配管を加熱することができる。また、改質部の
外側と内側に燃焼室を配設しているため、改質部への熱
供給を両面側から行えるので、吸熱反応である改質反応
を効率良く進めることができる。上記真空容器は、二重
の壁状部材を間隙を隔てて配設すると共に、この間隙を
略真空状態にすることが好ましい。これによって、外部
への熱の放散を防止することができる。
【0009】さらに、本発明に係るメタノール改質器の
別の態様では、その内部を改質原料が送給される改質原
料用配管と、該改質原料用配管を収容し、燃焼用触媒が
配設された内側燃焼室と、該燃焼用触媒に燃料を供給す
る燃料用配管と、上記内側燃焼室の外側に配設され、上
記改質原料用配管に連通すると共にその内部に改質触媒
を充填した改質部と、該改質部の外側に配設され、上記
内側燃焼室に連通する外側燃焼室と、上記改質部に連通
すると共に、その内部に一酸化炭素除去触媒を配設した
改質ガス熱交換室と、上記外側燃焼室に連通すると共
に、その内部を上記改質原料用配管が配設された燃焼ガ
ス熱交換室と、これらの内側燃焼室、外側燃焼室、改質
部、及び燃焼ガス熱交換室を収容する、二重の壁状部材
からなる真空容器とを備えている。
【0010】上記メタノール改質器によれば、上記改質
部から排出される改質ガスを上記改質ガス熱交換室の内
部に送給し、上記一酸化炭素除去触媒によって改質ガス
中の一酸化炭素を除去する一方、上記外側燃焼室から排
出される高温の燃焼ガスを上記燃焼ガス熱交換室の内部
に送給することによって、上記改質原料用配管を加熱す
るように構成することができる。また、上記真空容器
は、燃焼ガス熱交換室を収容しているが、改質ガス熱交
換室の外部は覆っていないため、該改質ガス熱交換室を
積極的に冷却して上記一酸化炭素除去触媒の浄化性能を
向上させることができる。例えば、ルテニウム(Ru)
触媒は160℃以下の低温域で浄化作用が高まるため、
上記構成によれば、効率的に該Ru触媒の作用を向上さ
せることが可能である。なお、本発明に係るメタノール
改質器の更に別の態様によれば、上記改質原料としてメ
タノールと水を用い、改質ガスとして水素と二酸化炭素
を生成することができる。上記メタノールは、燃料電池
へ供給する燃料ガスの水素源として、非常に有用であ
り、天然ガスよりも改質温度が非常に低く、改質工程も
簡単であるという特徴がある。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態に係
るメタノール改質器について、図面を用いて詳細に説明
する。 [第1の実施の形態]図1は、第1の実施の形態に係る
メタノール改質器1の断面図であり、該メタノール改質
器1は、全体形状が略円筒状に形成されるとともに、そ
の外周を真空容器2によって囲われている。また、上部
に2つの熱交換室3,4を備えており、該熱交換室3,
4の下部には改質部5と2つの燃焼室6,7を配設して
いる。上記真空容器2は、板厚が約0.5mm程度の2
枚のステンレス板10を3〜5mm程度の間隔を隔てて
配設するとともに、これらの間に形成された空間11を
略真空状態にすることによって、外形寸法をあまり大き
くすることなく断熱効果を高めたものである。
【0012】上記熱交換室は、上部の燃焼ガス熱交換室
3とその下部の改質ガス熱交換室4とに分かれている。
燃焼ガス熱交換室3には、燃料用配管15が略水平面上
を、図の表面側と裏面側とを複数回行き来したのち、後
述する内側燃焼室6に接続されている。また、その下面
には後述する外側燃焼室7に連通する燃焼ガス導入管1
6が配設されている。この燃焼ガス熱交換室3の内部に
は、外側燃焼室7から燃焼ガス導入管16を介して送ら
れてきた高温状態の燃焼ガス20が収容されるようにな
っている。上記改質ガス熱交換室4には、上方から改質
原料用配管21が接続されており、該熱交換室4の内部
で略水平面上を図の表面側と裏面側とを複数回行き来き
したのち、後述する内側燃焼室6に接続されている。こ
の改質ガス熱交換室6も、改質部5から送られてきた高
温状態の改質ガス22を収容するように構成されてお
り、改質ガス22は、改質ガス取出用配管25を介して
メタノール改質器1から排出される。また、上記反応式
(B)で説明したように、改質ガス22の中には約1%
程度のCOガスが発生してしまい、燃料電池に悪影響を
与えてしまう。したがって、この改質ガス熱交換室4の
内部にCO酸化触媒(図示せず)を充填し、空気導入管
(図示せず)を配設することによって、有害なCOを改
質ガス熱交換室4において発熱反応をさせて除去するこ
とが可能である。
【0013】上記燃焼室は、外周側の外側燃焼室7と内
周側の内側燃焼室6とから構成されており、これらは互
いに連通している。内側燃焼室6には、改質原料が送ら
れるらせん状配管26が上下方向に配設されており、そ
の下端部27で改質部5に連通している。このらせん状
配管26は、特にこの形状に限定されず、例えば直線状
の配管等を用いても良い。また、内側燃焼室6の上部に
は燃焼用触媒30が配設されており、該燃焼用触媒30
を介して、空気導入パイプ31と燃料用配管15が内側
燃焼室6に接続されている。この燃焼用触媒30は、担
体としてアルミナ等でできた多孔質繊維等にPt,Pd
等の貴金属触媒が担持されたものである。また、該燃焼
用触媒30の代わりに点火装置を備えたバーナーを用い
て燃焼させても良い。外側燃焼室7は、改質部5と真空
容器2との間に形成された空間であり、燃焼ガス導入管
16を介して燃焼ガス熱交換室3とも連通している。上
記改質部5は、略円筒状に形成され、その内部にペレッ
ト状の改質触媒35、例えばCu/ZnO系触媒が充填
されている。この改質部5は、Cu系改質触媒が担持さ
れた金属製の円筒状ハニカムを用いることもできる。
【0014】上記構成を有する第1の実施の形態に係る
メタノール改質器1による作用を図1を用いて説明す
る。まず、太い矢印40で示すように、上記改質原料用
配管21から改質原料である液体状態のメタノールと水
を導入すると、改質ガス熱交換室4に入る。この改質ガ
ス熱交換室4は、改質ガス22によって高温になってい
るため、改質原料40も配管21を通して高温となり十
分に予熱される。次いで、この改質原料40は、らせん
状配管26を通りながら高温状態に保持された内側燃焼
室6において熱を十分に吸収して気化する。この気化し
たメタノールのガス41は、改質部5の内部に充填され
たペレット状の改質触媒35と接触しながら改質部5を
上昇する間にしだいに改質されて、水素と二酸化炭素と
からなる改質ガス22に変化する。ここで、改質部5は
燃焼室6,7によって内側及び外側の両方から熱エネル
ギーを吸収することができるため、効率的にメタノール
ガス41を改質することができる。この改質ガス22
は、非常に高温であり、改質ガス熱交換室4に入ると該
熱交換室4の雰囲気温度を上昇させるため、改質原料用
配管21を介して改質原料40を加熱することができ
る。こののち、改質ガス22は改質ガス取出用配管25
から排出される。
【0015】次いで、燃焼ガスの流れについて説明す
る。まず、細い矢印45で示すように、燃料であるメタ
ノールやH2 を燃料用配管15を介して燃焼ガス熱交換
室3に導入すると、該燃焼ガス熱交換室3の内部の雰囲
気は燃焼ガス20によって高温状態になっているため、
燃料45が配管15を介して予熱される。次いで、内側
燃焼室6に入ると、入口部に設けられた燃焼用触媒30
と空気導入パイプ31からの空気50によって燃料45
であるメタノール等が燃焼するため、内側燃焼室6と外
側燃焼室7は共に高温状態になる。この燃焼熱によっ
て、上記内側燃焼室6で改質原料40が気化し、且つこ
の気化したガス41は、改質部5において容易に改質さ
れることができる。こののち、燃焼ガス20は外側燃焼
室7から燃焼ガス導入管16を介して、再度、燃料用熱
交換器3の内部に入る。ここで、高温の燃焼ガス20に
よって燃焼ガス熱交換室3の内部の雰囲気温度が上昇す
るため、燃料用配管15を介して燃料45であるメタノ
ールやH2 を十分に予熱することができる。そして、燃
焼ガス20は燃焼ガス排出用パイプ51から外部に排出
される。
【0016】[第2の実施の形態]次いで、第2の実施
の形態に係るメタノール改質器60について、図2を用
いて説明するが、上記第1の実施の形態に係るメタノー
ル改質器1と重複する部位は説明を省略する。このメタ
ノール改質器60にも、2つの熱交換室3,4が配設さ
れているが、上部は改質ガス熱交換室4であり、下部は
燃焼ガス熱交換室3であるため、第1の実施の形態に係
るメタノール改質器1の場合とは、上下の配置が逆に構
成されている。改質ガス熱交換室4の上部には、燃料用
配管15が略水平面上に配設され、下方に配設された内
側燃焼室6に連通している。また、改質ガス熱交換室4
の内部の上方には、CO除去触媒61が配設されてお
り、該CO除去触媒61の下部には改質原料用配管21
が略水平面上に配設され、後述する燃焼ガス熱交換室3
に続いている。
【0017】さらに、メタノール改質器60の外部のう
ち、燃焼ガス熱交換室3と外側燃焼室7の外周のみが真
空容器2によって囲われており、改質ガス熱交換室4
は、外部が真空容器2に覆われていないため、空冷を施
すことが可能である。上述したように、有害なCOを除
去するためにはCO除去触媒61を用いることが好まし
いが、この触媒61が、低温域で浄化性能が向上する触
媒である場合は熱交換による冷却以外に強制的に外部か
らの冷却を必要とする。例えば、ルテニウム(Ru)触
媒は160℃以下において性能が高まるが、第2の実施
の形態に係るメタノール改質器60によれば、改質ガス
熱交換室4を空冷することが可能である。
【0018】上記構成を有する第2の実施の形態に係る
メタノール改質器60による作用は、基本的に、第1の
実施の形態の場合と同様であるが、最上段の燃料用配管
15が改質ガス熱交換室4に直接に接しているため、改
質ガス熱交換室4からの熱を燃料用配管15に効率良く
伝達することができる。また、改質ガス熱交換室4の外
面は真空容器2で覆われていないので、改質ガス熱交換
室4を空冷によって冷却できるため、CO除去触媒61
の浄化性能を向上させることができる。
【0019】なお、本発明は上述した実施の形態に限定
されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々の変
形が可能である。例えば、上記第1の実施の形態におけ
る燃焼ガス導入管16の代わりに、図3に示すように、
円筒状の真空容器2の内側に沿って改質ガス熱交換室4
に通じる貫通孔65を設け、該貫通孔65を通して燃焼
ガス20を導入するように構成しても良い。また、第1
の実施の形態、及び第2の実施の形態においては熱交換
室を2室設けたが、これは1室であっても良い。熱交換
室を2室設けた場合、上部と下部には、どちらが改質ガ
ス熱交換室4でも燃焼ガス熱交換室3であっても良い
が、より熱量を必要とする改質原料40は、燃焼室から
熱が伝わりやすい下部側の熱交換室において熱交換を行
うようにした方が好ましい。さらに、熱交換をする場合
は、高温状態の雰囲気からパイプ状の配管を介して、該
配管内部の改質原料や燃料に熱を加えることによって熱
交換を行っているが、この熱交換の手段は配管に限定さ
れず、慣用の種々の方法によることも可能である。例え
ば、熱交換室周辺の金属部材、燃料用配管、及び改質原
料用配管を接触させることにより、熱を伝えることがで
きる。なお、燃焼用空気の予熱について触れてこなかっ
たが、改質原料及び燃料の予熱同様に熱交換室3,4に
空気導入パイプを通すことにより、予熱しても良い。
【0020】
【実施例】次いで、実施例によって本発明の内容を更に
詳細に説明する。図1に示す本発明に係るメタノール改
質器1、及び従来形式のメタノール改質器100を用
い、以下に示す条件のもとで、改質原料40であるメタ
ノールを改質して水素を生成した。この従来形式の改質
器100は、熱交換室3,4がなく、周囲を厚さ3mmの
断熱材103によって囲ったものである。そして、メタ
ノール改質器1,100の底部1a,100aにおける
温度と燃焼用メタノールの使用量を検証した。
【0021】[改質条件] 燃焼用メタノールの供給量:本発明及び従来ともに、2
〜4cc/min. 燃焼用空気の供給量:本発明及び従来ともに、10〜1
4 lcc/min. 改質用原料(メタノール)の供給量:本発明及び従来と
もに、6〜16 cc/min. メタノール改質器の底部における温度:本発明の場合は
54 ℃、従来の場合は110 ℃ 本発明にかかる改質器1によれば、従来の改質器100
(断熱材103を使用し、熱交換室3,4がないもの)
に比較して燃焼用メタノールの使用量を10〜25%減
少することができ、また、メタノール改質器の底部1a
における温度も従来よりも56℃低くすることができ
た。
【0022】
【発明の効果】本発明に係るメタノール改質器によれ
ば、従来はそのまま改質器の外部に排出していた燃焼ガ
スや改質ガスを、熱交換室内部に収容することによっ
て、改質原料や燃料を予熱し、改質反応を効率良く進め
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るメタノール改質
器を示す断面図である。
【図2】本発明の第2の実施形態に係るメタノール改質
器を示す断面図である。
【図3】図1のメタノール改質器における燃焼ガス導入
管の変形例を示す断面図である。
【図4】従来のメタノール改質器を示す断面図である。
【符号の説明】
1,60 メタノール改質器 2 真空容器 3 燃焼ガス熱交換室 4 改質ガス熱交換室 5 改質部 6 内側燃焼室 7 外側燃焼室 10 ステンレス板 11 空間 15 燃料用配管 16 燃焼ガス導入管 20 燃焼ガス 21 改質原料用配管 22 改質ガス 25 改質ガス取出用配管 26 らせん状配管 27 下端部 30 燃焼用触媒 31 空気導入パイプ 35 改質触媒 40 改質原料 41 メタノールガス 45 燃料 50 空気 51 燃焼ガス排出用パイプ 61 CO除去触媒 65 貫通孔

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 その内部を改質原料が送給される改質原
    料用配管と、該改質原料用配管を収容し、燃焼用触媒が
    配設された内側燃焼室と、該燃焼用触媒に燃料を供給す
    る燃料用配管と、上記内側燃焼室の外方に配設され、上
    記改質原料用配管に連通すると共にその内部に改質触媒
    を充填した改質部と、該改質部の外方に配設され、上記
    内側燃焼室に連通した外側燃焼室と、該外側燃焼室又は
    改質部に連通すると共に、その内部を上記改質原料用配
    管と燃料用配管が通るように構成された熱交換室とを備
    え、上記改質部から排出される高温の改質ガス、又は上
    記外側燃焼室から排出される高温の燃焼ガスを上記熱交
    換室の内部に送給するように構成したことを特徴とする
    メタノール改質器。
  2. 【請求項2】 その内部を改質原料が送給される改質原
    料用配管と、該改質原料用配管を収容し、燃焼用触媒が
    配設された内側燃焼室と、該燃焼用触媒に燃料を供給す
    る燃料用配管と、上記内側燃焼室の外側に配設され、上
    記改質原料用配管に連通すると共にその内部に改質触媒
    を充填した改質部と、該改質部の外側に配設され、上記
    内側燃焼室に連通する外側燃焼室と、上記改質部に連通
    すると共に、その内部を上記改質原料用配管が配設され
    た改質ガス熱交換室と、上記外側燃焼室に連通すると共
    に、その内部を上記燃料用配管が配設された燃焼ガス熱
    交換室と、これらの内側燃焼室、外側燃焼室、改質部、
    改質ガス燃焼室及び燃焼ガス熱交換室を収容する、二重
    の壁状部材からなる真空容器とを備え、上記改質部から
    排出される高温の改質ガスを上記改質ガス熱交換室の内
    部に送給することによって、上記改質原料用配管を加熱
    する一方、上記外側燃焼室から排出される高温の燃焼ガ
    スを上記燃焼ガス熱交換室の内部に送給することによっ
    て、上記燃料用配管を加熱するように構成したことを特
    徴とするメタノール改質器。
  3. 【請求項3】 その内部を改質原料が送給される改質原
    料用配管と、該改質原料用配管を収容し、燃焼用触媒が
    配設された内側燃焼室と、該燃焼用触媒に燃料を供給す
    る燃料用配管と、上記内側燃焼室の外側に配設され、上
    記改質原料用配管に連通すると共にその内部に改質触媒
    を充填した改質部と、該改質部の外側に配設され、上記
    内側燃焼室に連通する外側燃焼室と、上記改質部に連通
    すると共に、その内部に一酸化炭素除去触媒を配設した
    改質ガス熱交換室と、上記外側燃焼室に連通すると共
    に、その内部を上記改質原料用配管が配設された燃焼ガ
    ス熱交換室と、これらの内側燃焼室、外側燃焼室、改質
    部、及び燃焼ガス熱交換室を収容する、二重の壁状部材
    からなる真空容器とを備え、上記改質部から排出される
    改質ガスを上記改質ガス熱交換室の内部に送給し、上記
    一酸化炭素除去触媒によって改質ガス中の一酸化炭素を
    除去する一方、上記外側燃焼室から排出される高温の燃
    焼ガスを上記燃焼ガス熱交換室の内部に送給することに
    よって、上記改質原料用配管を加熱するように構成した
    ことを特徴とするメタノール改質器。
  4. 【請求項4】 上記改質原料としてメタノールと水を用
    い、改質ガスとして水素と二酸化炭素を生成したことを
    特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のメタノール
    改質器。
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