JP2001043424A - 硬貨入出金機 - Google Patents

硬貨入出金機

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JP2001043424A
JP2001043424A JP11219357A JP21935799A JP2001043424A JP 2001043424 A JP2001043424 A JP 2001043424A JP 11219357 A JP11219357 A JP 11219357A JP 21935799 A JP21935799 A JP 21935799A JP 2001043424 A JP2001043424 A JP 2001043424A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 金種別の収納繰出部から金種別に分けた状態
で硬貨を複数金種回収する際に、短時間でこれを行うこ
とができる硬貨入出金機の提供。 【解決手段】 金種別の収納繰出部150a〜150f
から硬貨を出金口に出金させる際には、硬貨を金種別の
案内手段402a〜402fにより出金口に向け搬送さ
せることになり、他方、金種別の収納繰出部150a〜
150fから金種別に分けた状態で硬貨を複数金種回収
する際には、金種別の収納繰出部150a〜150fか
ら繰り出された硬貨を、金種別の案内手段402a〜4
02fにより、それぞれ金種別に分離した状態で金種別
の回収ボックス156a〜156fに案内する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、投入された硬貨を
入金させるとともにこれを必要に応じて出金させる還流
式の硬貨入出金機に関する。
【0002】
【従来の技術】投入された硬貨を入金させるとともにこ
れを必要に応じて出金させる還流式の硬貨入出金機とし
て、例えば、特開平10−97667号公報に開示され
たものがある。この硬貨入出金機は、入金のため投入さ
れた硬貨を一枚ずつ分離して機内に繰り出し、この繰り
出された硬貨の真偽判別と、真と判別された硬貨の正損
判別および金種鑑別とを入金鑑別部で行った後、正と判
別された硬貨のみを硬貨分類部で金種別に選別分類す
る。そして、これら選別分類された硬貨を、一時貯留部
の貯留部にて金種毎に一時貯留させるとともに、入金の
承認操作が入力されると、一時貯留部からその下方に設
けられた金種別の収納繰出部に硬貨を放出させ該金種別
の収納繰出部で金種毎に収納する。これにより硬貨の入
金が完了する。また、金種別の収納繰出部には、収納さ
れた硬貨を載置させる傾斜配置されたベルトコンベアが
それぞれ設けられており、出金時には、必要なベルトコ
ンベアを駆動させて、該ベルトコンベアに載置させた硬
貨を金種別に一枚ずつ分離して機外に放出させることで
その出金を可能としている。さらに、このような金種別
の収納繰出部に設けられた硬貨を回収する際には、金種
別の収納繰出部からそれぞれ出金と同様に硬貨を繰り出
させ、これを回収ボックスに投入させるようになってい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記の硬貨
入出金機では、回収ボックスが一つのみ設けられている
ため、金種別の収納繰出部から金種別に分けた状態で硬
貨を複数金種(例えば全金種)回収する際には、一の金
種の収納繰出部のみから回収ボックスに硬貨を回収さ
せ、この回収ボックスから硬貨が取り出された後に、次
の金種の収納繰出部のみから回収ボックスに硬貨を回収
させるというように、全ての金種の収納繰出部から、金
種別に順次硬貨を回収させる必要があり、回収に非常に
時間がかかるという問題があった。したがって、本発明
は、金種別の収納繰出部から金種別に分けた状態で硬貨
を複数金種回収する際に、短時間でこれを行うことがで
きる硬貨入出金機の提供を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の請求項1記載の硬貨入出金機は、入金され
た硬貨を金種別に選別分類して金種別の収納繰出部に収
納させるとともに、必要に応じて前記金種別の収納繰出
部から硬貨を出金口に出金させ、さらに必要に応じて前
記金種別の収納繰出部から硬貨を回収ボックスに回収さ
せるものであって、前記回収ボックスを金種別に設ける
とともに、前記金種別の収納繰出部から繰り出された硬
貨を、それぞれ金種別に分離した状態で前記金種別の回
収ボックスに案内可能な金種別の案内手段を有してお
り、該案内手段は、前記金種別の収納繰出部から繰り出
された硬貨を、前記出金口と、前記金種別の回収ボック
スとに振り分け可能とされていることを特徴としてい
る。
【0005】これにより、金種別の収納繰出部から硬貨
を出金口に出金させる際には、硬貨を金種別の案内手段
により出金口に向け振り分けることになり、他方、金種
別の収納繰出部から金種別に分けた状態で硬貨を複数金
種回収する際には、金種別の収納繰出部から繰り出され
た硬貨を、金種別の案内手段により、それぞれ金種別に
分離した状態で金種別の回収ボックスに案内することに
なる。
【0006】本発明の請求項2記載の硬貨入出金機は、
請求項1記載のものに関し、回収リジェクトボックス
と、前記金種別の収納繰出部にそれぞれ設けられて繰り
出す硬貨の金種を識別する鑑別手段とを有し、前記案内
手段は、前記金種別の収納繰出部から繰り出された硬貨
を、前記金種別の回収ボックスと前記出金口とに加え
て、前記回収リジェクトボックスに振り分け可能とされ
ており、前記金種別の収納繰出部から前記金種別の回収
ボックスに硬貨を回収する際に、前記鑑別手段で異金種
硬貨を検出した場合には、該硬貨を、前記案内手段によ
り前記回収リジェクトボックスに振り分ける制御手段を
有することを特徴としている。
【0007】これにより、金種別の収納繰出部から硬貨
を回収する際に、収納繰出部から繰り出される硬貨にお
いて異金種硬貨の混入を鑑別手段で検出すると、制御手
段が、案内手段により、該異金種硬貨を回収リジェクト
ボックスに振り分けることになる。しかも、金種別の収
納繰出部にそれぞれ硬貨の金種を識別可能な鑑別手段を
設けているため、回収処理中に各硬貨の金種を識別で
き、よって、回収処理前に金種別の収納繰出部の硬貨を
確定しておく精査処理が必要がなくなる。
【0008】本発明の請求項3記載の硬貨入出金機は、
請求項1記載のものに関し、前記金種別の収納繰出部に
それぞれ設けられて繰り出す硬貨の金種を識別する鑑別
手段と、前記金種別の収納繰出部から繰り出された硬貨
を該金種別の収納繰出部に選択的に搬送可能な戻搬送手
段とを有し、前記案内手段は、前記金種別の収納繰出部
から繰り出された硬貨を、前記金種別の回収ボックスと
前記出金口とに加えて、前記戻搬送手段に振り分け可能
とされており、前記金種別の収納繰出部から前記金種別
の回収ボックスに硬貨を回収する際に、前記鑑別手段で
異金種硬貨を検出した場合には、該硬貨を、前記案内手
段により前記戻搬送手段に振り分けて該戻搬送手段によ
り該硬貨の金種用の収納繰出部に収納させる制御手段を
有することを特徴としている。
【0009】これにより、金種別の収納繰出部から硬貨
を回収する際に、収納繰出部から繰り出される硬貨にお
いて異金種硬貨の混入を鑑別手段で検出すると、制御手
段が、該硬貨を、案内手段により戻搬送手段に振り分け
て該戻搬送手段により該硬貨の金種用の収納繰出部に収
納させる。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の硬貨入出金機の第1の実
施の形態を図1〜図18を参照して以下に説明する。こ
の硬貨入出金機11は、入金された硬貨を金種別に選別
分類して金種別に収納させるとともに、必要に応じて収
納させた硬貨を出金させ、さらに必要に応じて収納させ
た硬貨を回収させるいわゆる還流式のもので、主に銀行
等の金融機関において、他の紙幣入出金機等と組み合わ
せられて出納機として用いられ、同じく出納機を構成す
るとともに硬貨入出金機11および紙幣入出金機等を管
理する上位機12(図17参照)からの指令に基づいて
入金処理、出金処理および回収処理等の各処理を行い、
その処理結果等の情報を上位機12に送るように構成さ
れている。このため、この硬貨入出金機11に関する操
作入力およびデータ表示はこの上位機12に設けられた
図示せぬ操作部および表示部によって行われるようにな
っている。
【0011】なお、以下における機体前側、機体後側、
機体前後、機体最前部、機体最後部等の表現は、機体1
3の前後方向における前側、後側、前後、最前部、最後
部等の略であり、機体左側、機体右側、機体左右等は、
機体13を前方から見たときの機体における左側、右
側、左右等の略である。
【0012】「全体外観」まず、機体13の外観側の構
成について主に図1を参照して説明する。この硬貨入出
金機11は、入金されたバラ硬貨を取り込んでその真偽
と真である場合の正損および金種等とを鑑別し、これを
金種別に選別分類する入金選別ユニット14と、該入金
選別ユニット14で金種別に分類された硬貨を各金種別
に収納させるとともに、このように収納させた硬貨を上
位機12からの出金処理の指令に基づいて出金用硬貨と
して繰り出す収納出金ユニット15と、該収納出金ユニ
ット15から繰り出された硬貨を運ぶ出金リフト部16
とを有している。
【0013】入金選別ユニット14および収納出金ユニ
ット15は、機体13の上側に入金選別ユニット14
が、機体13の下側に収納出金ユニット15がそれぞれ
位置するように互いに重なり合って配置されており、入
金選別ユニット14は単独で、収納出金ユニット15
は、機体左側に設けられる出金リフト部16とともに機
体13に対し引き出し自在に設けられている。
【0014】機体13の上部には、入金のため投入され
るバラ硬貨を受け入れ可能な入金口18と、機体前後方
向にスライドすることにより入金口18を開閉可能なス
ライドシャッタ19とが設けられている。また、入金口
18には、閉状態のスライドシャッタ19で覆われない
位置に、点灯表示を行う表示ランプ20が設けられてい
る。この表示ランプ20は、例えば、入金口18に硬貨
の投入を促す状態等において点滅を行う。
【0015】入金選別ユニット14の機体前側には、入
金口18に投入されたバラ硬貨のうち、鑑別の結果、判
別不能を含む偽と判定された偽硬貨が送り込まれる入金
リジェクトボックス22と、真と判定されたものの再使
用に不適な汚損と判別された汚損硬貨が送り込まれる汚
損収納ボックス23と、入金処理が取り消された場合
に、該入金処理のために取り込んだ硬貨が返却のため送
り込まれる返却ボックス24とが設けられており、これ
ら入金リジェクトボックス22、汚損収納ボックス23
および返却ボックス24は、必要に応じて入金選別ユニ
ット14から引き出し可能とされている。
【0016】入金選別ユニット14の機体前面には、点
灯表示を行う表示ランプ26が入金リジェクトボックス
22の横に隣接配置されており、また、点灯表示を行う
表示ランプ27が汚損収納ボックス23の横に隣接配置
されていて、さらに、点灯表示を行う表示ランプ28が
返却ボックス24の横に隣接配置されている。これらの
表示ランプ26〜28は、それぞれ隣接するボックスか
らの硬貨の取り出しを促す状態等において点滅を行う。
【0017】収納出金ユニット15の機体前面側には、
出金処理時に搬送不良や判別不能等が原因となって出金
途中の硬貨の計数が確定できなくなった場合に、このよ
うな硬貨を機械側管理の硬貨として保管しておくための
出金リジェクトボックス30が設けられている。この出
金リジェクトボックス30も収納出金ユニット15から
必要に応じて引き出し可能とされている。また、収納出
金ユニット15の機体前面側には、点灯表示を行う表示
ランプ31が出金リジェクトボックス30の上側に隣接
配置されている。この表示ランプ31も、出金リジェク
トボックス30からの硬貨の取り出しを促す状態等にお
いて点滅を行う。
【0018】入金選別ユニット14および収納出金ユニ
ット15に隣り合う機体13の前面側上部位置には、出
金リフト部16で搬送される出金硬貨を外部に対し取り
出し可能とする出金口32と、機体上下方向にスライド
することにより出金口32を開閉可能なスライドシャッ
タ33とが設けられている。
【0019】「入金選別ユニット」次に、入金選別ユニ
ット14の詳細について主に図2〜図7,図17を参照
して説明する。
【0020】入金選別ユニット14は、図2に示すよう
に、上記した入金口18と、該入金口18を開閉するス
ライドシャッタ19と、制御部(制御手段)35(図1
7参照)で駆動および停止が制御されてスライドシャッ
タ19を開閉させる正逆回転可能な入金口モータ36
(図17参照)と、入金口18の直下位置に設けられ
て、操作者により入金口18に投入されたバラ硬貨を案
内するホッパ37と、制御部35で制御されて、該ホッ
パ37で案内された硬貨の真偽(偽には判別不能を含
む)、正損、金種等を鑑別し、偽と判別された硬貨と、
真かつ汚損と判別された硬貨と、さらに真かつ正と判定
された硬貨とに選別分類し、真かつ正と判定された硬貨
のみを金種別に選別分類する入金選別部38と、入金選
別部38で偽と判別されて選別分類された硬貨を収納さ
せる上記した入金リジェクトボックス22と、制御部3
5で制御されて、入金選別部38で真かつ汚損と判別さ
れて選別分類された硬貨をその入金処理が確定するまで
一時貯留させる汚損一時貯留部39と、該汚損一時貯留
部39に一時貯留された硬貨を、操作者による上位機1
2への入金処理確定操作の入力で収納させる上述した汚
損収納ボックス23と、制御部35で制御されて、入金
選別部38で真かつ正と判別されて金種別に選別分類さ
れた硬貨を金種別に一時貯留させる入金一時貯留部40
と、汚損一時貯留部39および入金一時貯留部40から
硬貨を操作者による上位機12への入金処理キャンセル
操作の入力で受け入れる上記した返却ボックス24と、
入金一時貯留部40から放出された金種別の硬貨を金種
別に収納出金ユニット15に案内する金種別収納シュー
ト41とを有している。
【0021】{入金選別部}以下、入金選別部38につ
いて説明する。入金選別部38には、図4に示すよう
に、ホッパ37からのバラ硬貨を受け入れる供給円盤4
3と、制御部35で駆動および停止が制御されて供給円
盤43を回転させる正逆回転可能な供給円盤モータ44
(図17参照)と、供給円盤43の横に隣接配置された
回転円盤45と、制御部35で駆動および停止が制御さ
れて回転円盤45を回転させる正逆回転可能な回転円盤
モータ46(図17参照)と、回転円盤45に隣接配置
された硬貨通路47とが設けられている。回転円盤45
は、供給円盤43から回転時の遠心力で繰り出されるバ
ラ硬貨を受け入れるとともに、この受け入れた硬貨を回
転時の遠心力で図示せぬ分離部を通過させることにより
一枚ずつ硬貨通路47に繰り出させる。
【0022】硬貨通路47は、回転円盤45から繰り出
される硬貨を両側の一段高いガイド49,50の間の通
路面51で案内するもので、回転円盤45をほぼ囲むよ
うに水平配置されている。硬貨通路47は、回転円盤4
5に接続される第1直線部53と、この第1直線部53
の回転円盤45に対し反対側に接続された第1屈曲部5
4と、この第1屈曲部54の第1直線部53に対し反対
側に接続された第2直線部55と、この第2直線部55
の第1屈曲部54に対し反対側に接続された第2屈曲部
56と、この第2屈曲部56の第2直線部55に対し反
対側に接続された第3直線部57とを有している。
【0023】硬貨通路47の上方には、硬貨通路47上
の硬貨を該硬貨通路47に沿って搬送する搬送部59が
設けられている。この搬送部59は、通路面51に対し
硬貨の一枚分の厚みより小さい間隔をなして配置される
ことにより、回転円盤45から繰り出された硬貨に上側
から当接してこれを摩擦力で、第1直線部53、第1屈
曲部54および第2直線部55の一部に沿って搬送する
搬送ベルト60と、該搬送ベルト60で搬送されてきた
硬貨を同様にしてさらに第2直線部55の後端位置まで
搬送する搬送ベルト61と、制御部35で駆動および停
止が制御されてこれら搬送ベルト60,61を走行させ
る正逆回転可能な入金第1モータ62(図17参照)
と、搬送ベルト61で搬送されてきた硬貨を同様にして
さらに第2屈曲部56および第3直線部57で搬送する
搬送ベルト63と、制御部35で駆動および停止が制御
されて搬送ベルト63を走行させる正逆回転可能な入金
第2モータ64(図17参照)とを有している。
【0024】回転円盤45と硬貨通路47の第1直線部
53との間であって、一方のガイド49の先端部位置に
は、このガイド49の先端部に衝突して滞留する硬貨
を、回転円盤45内へ戻すか、硬貨通路47へ導きやす
くするための、回転自在のガイドローラ65を有してい
る。硬貨通路47の第1直線部53には、該第1直線部
53上で搬送される硬貨の磁気的性質を検出する磁気セ
ンサ66が配置されている。なお、該磁気センサ66の
両側には、該磁気センサ66による検出データの取り込
みのタイミングを計るための硬貨検知センサ67,67
が設けられている。すなわち、これら硬貨検知センサ6
7,67で共に硬貨が検出された時点で磁気センサ66
は検出データを取り込んで制御部35に出力する。
【0025】また、硬貨通路47の第2直線部55の前
部には、該第2直線部55で搬送される硬貨の画像を検
出する画像検出部68が配置されている。なお、画像検
出部68の両側には、該画像検出部68による検出デー
タの取り込みのタイミングを計るための硬貨検知センサ
69,69が設けられている。すなわち、これら硬貨検
知センサ69,69で共に硬貨が検出された時点で画像
検出部68は検出データを取り込んで制御部35に出力
する。これら磁気センサ66および画像検出部68が、
入金された硬貨を鑑別する入金鑑別部70を構成してい
る。
【0026】ここで、磁気センサ66および画像検出部
68の出力は制御部35に入力されることになり、制御
部35では、例えば、上流側の磁気センサ66の検出デ
ータを各金種の硬貨の材質別の磁気の基準データと順に
比較し、磁気の検出データがいずれの金種の硬貨の基準
データとも一致しないと判定した場合には、その時点で
偽硬貨と判別する。他方、いずれかの金種の基準データ
と一致したと判定した場合には、次に、該一致した金種
の硬貨の画像の基準データを読み出し、この画像の基準
データと、同じ検出硬貨に対する画像検出部32の検出
データとを比較して、これらが一致しているか否かを検
出する。そして、これら画像の基準データおよび検出デ
ータが一致していると判定した場合には、該硬貨が検出
された金種の真の硬貨であると判定し同時に計数を行う
一方、これら画像の基準データおよび検出データが一致
していないと判定した場合には、該硬貨が判別不可であ
ると判定する。さらに、画像の基準データおよび検出デ
ータが一致していると判定した場合において、一致度が
所定のしきい値より高い場合はその硬貨は再利用可能な
正貨であると判定し、一致度が前記しきい値より低い場
合はその硬貨は再利用不可な汚損硬貨であると判定す
る。
【0027】第2直線部55の後部には、磁気センサ6
6および画像検出部68の検出結果で判別不能を含む偽
と判別された硬貨、さらには汚損硬貨と判別された硬貨
を硬貨通路47から排除させるためのリジェクト孔72
が通路面51に形成されている。該リジェクト孔72の
硬貨搬送方向における上流側には、第2直線部55内に
単独で突出することにより、硬貨をリジェクト孔72に
落下させる第1のストッパ部材73が設けられている。
この第1のストッパ部材73は制御部35に制御される
ロータリソレノイド74(図17参照)で駆動されて突
出・引込みが切り換えられる。また、この第1のストッ
パ部材73に対向する位置には、第2直線部55内に単
独で突出することにより、第2直線部55で第1のスト
ッパ部材73とは反対の側を搬送される小径の硬貨状異
物などをリジェクト孔72に落下させる第2のストッパ
部材75が設けられている。この第2のストッパ部材7
5は、制御部35に制御されるロータリソレノイド76
(図17参照)で駆動されて突出・引込みが切り換えら
れる。
【0028】そして、第1のストッパ部材73および第
2のストッパ部材75が同時に第2直線部55内に突出
することにより、第2直線部55を搬送される硬貨の通
過が阻止される。これにより、制御部35は、搬送され
る硬貨が、いずれの金種の正硬貨であるとも、または、
偽硬貨であるとも判別できなかった硬貨の場合には、第
1のストッパ部材73および第2のストッパ部材75を
同時に第2直線部55内に突出させることで、その通過
ないしはリジェクトを阻止することができ、搬送ベルト
60,61を逆転させて、この硬貨を、再判別のため
に、回転円盤45内に戻すことができる。勿論、最終的
に、この硬貨のみが判別できない状態で残されてしまう
こともあるため、例えばこのような硬貨が所定回数連続
で検出される場合に、制御部35は、これを判別不能硬
貨としてリジェクト孔72に落下させることになる。
【0029】さらに、リジェクト孔72の硬貨搬送方向
における上流側には、第1のストッパ部材73および第
2のストッパ部材75を駆動するタイミングなどを得る
ための硬貨検知センサ77が設けられている。
【0030】第3直線部57には、磁気センサ66およ
び画像検出部68の検出結果に基づいて真かつ正と判別
された硬貨を金種別に選別する金種別選別部86が設け
られている。この金種別選別部86は、搬送される硬貨
を金種別に選別して落下させる各金種別の複数(具体的
には、日本国内で流通する硬貨は、1円、5円、10
円、50円、100円、500円の6種であるため、6
つ)の選別孔87a〜87fを有しており、これら選別
孔87a〜87fは、硬貨径の小さいものから順に落下
させるように配置されている。すなわち、機体最前部に
ある選別孔87aは1円硬貨を、その機体後側に隣接す
る選別孔87bは50円硬貨を、その機体後側に隣接す
る選別孔87cは5円硬貨を、その機体後側に隣接する
選別孔87dは100円硬貨を、その機体後側に隣接す
る選別孔87eは10円硬貨を、機体最後部にある選別
孔87fは500円硬貨を、それぞれ落下させるように
なっている。
【0031】なお、各選別孔87a〜87fのそれぞれ
の直前には計数センサ88a〜88fが対応配置され、
制御部35において、計数センサ88a〜88fのうち
隣り合う前後のものをそれぞれ通過した硬貨数の差が、
選別孔88a〜88fのうち、その間に位置するものに
選別された枚数として計数されるようになっている。
【0032】ここで、図2に示すように、入金選別部3
8の下側には、リジェクト孔72に落下された硬貨を異
なる2方向の振り分けるように下部に一対の放出案内部
80,81が形成された二股分岐形状のシュート82が
配置されている。シュート82内の放出案内部80,8
1の分岐点の上側には、リジェクト孔72から落下する
硬貨を放出案内部80,81のいずれか一方に選択的に
案内する振分部材83が設けられており、該振分部材8
3は、制御部35に制御される振分ソレノイド84(図
17参照)で駆動されて、放出案内部81に硬貨を案内
することなく放出案内部80に硬貨を案内する状態と、
放出案内部80に硬貨を案内することなく放出案内部8
1に硬貨を案内する状態とに切り換えられる。このシュ
ート82の一方の放出案内部80の下側には、入金リジ
ェクトボックス22が配置されており、リジェクト孔7
2から判別不能を含む偽硬貨を落下させる場合は、制御
部35が振分ソレノイド84を制御して、該硬貨を放出
案内部80で案内させて入金リジェクトボックス22に
収納させることになる。また、他方の放出案内部81の
下側には、汚損一時貯留部39が配置されており、リジ
ェクト孔72から真かつ汚損の硬貨を落下させる場合
は、制御部35が振分ソレノイド84を制御して、該硬
貨を放出案内部81で案内させて汚損一時貯留部39に
貯留させることになる。
【0033】{汚損一時貯留部}以下、汚損一時貯留部
39について説明する。汚損一時貯留部39は、リジェ
クト孔72に通じるシュート82の片側の放出案内部8
1で案内される硬貨を受け入れるとともに上下に開口す
る形状をなす汚損硬貨一時貯留ボックス90と、この汚
損硬貨一時貯留ボックス90の底部開口を閉塞可能な位
置固定の底板91と、底板91の上側に機体左右方向に
離間して配置された一対のプーリ92,93と、これら
プーリ92,93に掛けられるとともに汚損硬貨一時貯
留ボックス90に一部固定される駆動ベルト94と、制
御部35に制御されてプーリ92,93の一方を回転さ
せることにより駆動ベルト94を走行させて汚損硬貨一
時貯留ボックス90を機体左右方向に移動させる正逆回
転可能な汚損移動モータ95(図17参照)と、底板9
1の機体右側に配置されたシュート96と、底板91の
機体左側に配置されたシュート97とを有している。
【0034】ここで、一方のシュート96の直下には返
却ボックス24が設けられており、他方のシュート97
の直下には汚損収納ボックス23が設けられている。そ
して、制御部35は、操作者による上位機12への操作
で入金処理が確定またはキャンセルされるまでは、入金
選別部38で選別された汚損硬貨を一時貯留させるた
め、汚損硬貨一時貯留ボックス90を底板91上に配置
させており、入金処理をキャンセルする操作が上位機1
2に入力されると、汚損移動モータ95により汚損硬貨
一時貯留ボックス90を機体右方に移動させることによ
り、汚損硬貨一時貯留ボックス90に一時貯留させてい
た当該入金処理における汚損硬貨を移動させてシュート
96を通じ返却ボックス24に落下させる。また、制御
部35は、入金処理を確定する操作が上位機12に入力
されると、汚損移動モータ95により汚損硬貨一時貯留
ボックス90を機体左方に移動させることにより、汚損
硬貨一時貯留ボックス90に一時貯留させていた当該入
金処理における汚損硬貨を移動させてシュート97を通
じ汚損収納ボックス23に落下させる。
【0035】{入金一時貯留部}以下、入金一時貯留部
40について説明する。入金一時貯留部40は、選別孔
87a〜87fの下側に配置されている。図3および図
5に示すように、この入金一時貯留部40は上から順
に、選別孔87a〜87fで金種別に選別分類された硬
貨を金種別に分けたまま案内するため各選別孔87a〜
87fに一対一で対応する案内部99(図5において一
つのみ図示)を有する金種別シュート100と、金種別
シュート100で案内された硬貨を金種別に受け入れる
ために各案内部99に一対一で対応する一時貯留空間部
101a〜101fを有する入金一時貯留ボックス10
2と、底板103と、仕切板104とを有している。具
体的に、選別孔87aは一時貯留空間部101aに、選
別孔87bは一時貯留空間部101bに、選別孔87c
は一時貯留空間部101cに、選別孔87dは一時貯留
空間部101dに、選別孔87eは一時貯留空間部10
1eに、選別孔87fは一時貯留空間部101fに、そ
れぞれ硬貨を落下させるようになっており、その結果、
入金一時貯留ボックス102の機体最前部にある一時貯
留空間部101aは1円硬貨を、その機体後側に隣接す
る一時貯留空間部101bは50円硬貨を、その機体後
側に隣接する一時貯留空間部101cは5円硬貨を、そ
の機体後側に隣接する一時貯留空間部101dは100
円硬貨を、その機体後側に隣接する一時貯留空間部10
1eは10円硬貨を、機体最後部にある一時貯留空間部
101fは500円硬貨を、それぞれ一時貯留させるよ
うになっている。
【0036】図6,図7に示すように、鉛直に沿いかつ
機体前後方向に沿うように配置される一対の壁部10
5,106が、互いに左右方向に間隔をあけた状態で位
置固定で配置されており、これら壁部105,106間
には、一対のガイド軸107,108が機体左右方向に
沿って固定されている。これらガイド軸107,108
は、互いに機体前後に離間して配置されており、これら
ガイド軸107,108に入金一時貯留ボックス102
が機体左右方向に移動可能に支持されている。
【0037】ここで、ガイド軸107,108に支持さ
れた状態で、入金一時貯留ボックス102は、上下に開
口する形状をなしている。入金一時貯留ボックス102
は、選別孔87a〜87fから落下された硬貨を金種別
に受け入れるため、各選別孔87a〜87fに対応した
一時貯留空間部101a〜101fが機体前後方向に配
列されるように仕切られている。
【0038】鉛直に沿いかつ機体左右方向に沿うように
配置される一対の壁部109,110が、互いに機体前
後方向に間隔をあけた状態で配置されている。そして、
壁部109の壁部110側には、機体左右方向に離間し
て一対のプーリ111,112が配置されており、これ
らプーリ111,112にはベルト113が掛けられて
いる。他方、壁部110の壁部109側にも、機体左右
方向に互いに離間してプーリ114,115が配置され
ており、これらプーリ114,115にはベルト116
が掛けられている。
【0039】左側のプーリ111,114同士は機体前
後方向に延在する駆動軸117で連結されており、該駆
動軸117にはプーリ118が固定されている。このプ
ーリ118は、制御部35に制御される正逆回転可能な
貯留箱駆動モータ119の回転軸に固定されたプーリ1
20とベルト121で連結されている。そして、入金一
時貯留ボックス102は、ベルト113,116の一部
に固定されている。これにより、貯留箱駆動モータ11
9を正逆回転させることで、入金一時貯留ボックス10
2がガイド軸107,108に沿って機体左右方向に移
動する。
【0040】入金一時貯留ボックス102の機体後部に
は、検知片123が固定されている。そして、入金一時
貯留ボックス102が機体右側の所定の貯留箱第1位置
に位置するとき検知片123を検知し、該貯留箱第1位
置から離れると検知片123を検出しなくなる位置に貯
留箱第1位置検知センサ124が設けられている。ま
た、入金一時貯留ボックス102が機体左側の所定の貯
留箱第2位置に位置するとき検知片123を検知し、該
貯留箱第2位置から離れると該検知片123を検知しな
くなる位置に貯留箱第2位置検知センサ125が設けら
れている。ここで、貯留箱第1位置に位置するとき、入
金一時貯留ボックス102は、各選別孔87a〜87f
から金種別の硬貨を各一時貯留空間部101a〜101
fに金種別に分けた状態で受け入れ可能となる。
【0041】図6に示すように、壁部109,110の
所定位置には、機体左右方向に図示せぬガイド溝がそれ
ぞれ形成されており、これらガイド溝により、底板10
3が機体左右移動可能に支持されている。ここで、底板
103は、入金一時貯留ボックス102との相対位置関
係によって該入金一時貯留ボックス102の下部開口部
を開閉可能とされている。そして、壁部109の壁部1
10に対し反対側には、機体左右方向に互いに離間して
プーリ126,127が配置されており、これらプーリ
126,127にはベルト128が掛けられている。他
方、壁部110の壁部109に対し反対側にも、機体左
右方向に互いに離間してプーリ129,130が配置さ
れており、これらプーリ129,130にはベルト13
1が掛けられている。
【0042】左側のプーリ126,129同士は前後方
向に延在する駆動軸132で連結されており、該駆動軸
132にはプーリ133が固定されている。このプーリ
133は、制御部35に制御される正逆回転可能な底板
駆動モータ134の回転軸に固定されたプーリ135と
ベルト136で連結されている。そして、底板103は
ベルト128,131の一部に固定されている。これに
より、底板駆動モータ134を正逆回転させることで、
底板103が機体左右方向に移動する。
【0043】底板103には検知片138が固定されて
いる。そして、底板103が機体右側の所定の底板第1
位置に位置するとき該検知片138を検知し、該底板第
1位置から離れると該検知片138を検知しなくなる位
置に、底板第1位置検知センサ139が設けられてい
る。また、底板103が機体左側の所定の底板第2位置
に位置するとき該検知片138を検知し、該底板第2位
置から離れると該検知片103を検知しなくなる位置
に、底板第2位置検知センサ140が設けられている。
【0044】図5に示すように、仕切板104は、貯留
箱第1位置に位置する一時貯留ボックス102の各一時
貯留空間部101a〜101fと一対一で水平方向の位
置を合わせるように複数(図5において一つのみ図示)
の硬貨投入孔141が形成されており、また、貯留箱第
2位置に位置する一時貯留ボックス102の各一時貯留
空間部101a〜101fと一対一で水平方向の位置を
合わせるように複数(図5において一つのみ図示)の硬
貨投入孔142が形成されている。
【0045】ここで、底板103は、底板第1位置に位
置するとき仕切板104の右側の硬貨投入孔141をす
べて閉塞させるとともに左側の硬貨投入孔142をすべ
て開放させる。このとき、入金一時貯留ボックス102
が右側の貯留箱第1位置に位置すると、その下部開口部
は底板103で全面的に閉塞させられることになり、こ
の状態から入金一時貯留ボックス102が左側の貯留箱
第2位置に位置すると、その下部開口部は全面的に開放
させられて硬貨投入孔142に連通させられることにな
る。
【0046】また、底板103は、底板第2位置に位置
するとき仕切板104の左側の硬貨投入孔142をすべ
て閉塞させるとともに右側の硬貨投入孔141をすべて
開放させる。このとき、入金一時貯留ボックス102が
左側の貯留箱第2位置に位置すると、その下部開口部は
底板103で全面的に閉塞させられることになり、この
状態から入金一時貯留ボックス102が右側の貯留箱第
1位置に位置すると、その下部開口部は全面的に開放さ
せられて硬貨投入孔141に連通させられることにな
る。
【0047】仕切板104の硬貨投入孔141の下側に
は、該硬貨投入孔141を介して落下される硬貨を一括
して収容させる上記した返却ボックス24が設けられて
いる。また、仕切板104の硬貨投入孔142の下側に
は、一時貯留空間部101a〜101fに一対一で対応
する各金種別のシュート部144a〜144fを機体前
後方向に配列させた金種別収納シュート41が配置され
ている。すなわち、図3に示すように、一時貯留空間部
101aはシュート部144aに、一時貯留空間部10
1bはシュート部144bに、一時貯留空間部101c
はシュート部144cに、一時貯留空間部101dはシ
ュート部144dに、一時貯留空間部101eはシュー
ト部144eに、一時貯留空間部101fはシュート部
144fに、それぞれ連通可能となっている。
【0048】そして、制御部35は、入金処理が確定ま
たはキャンセルされるまでは、入金選別部38で選別さ
れた硬貨を一時貯留させるため、入金一時貯留ボックス
102が貯留箱第1位置にあり、かつ底板103が底板
第1位置にある状態とさせており、入金処理をキャンセ
ルする操作が上位機12に入力されると、底板駆動モー
タ134により底板103を機体左方すなわち底板第2
位置に移動させることにより、入金一時貯留ボックス1
02の下部開口部を開放させて、入金一時貯留ボックス
102に一時貯留させていた当該入金処理における真か
つ正の硬貨を返却ボックス24に一括して落下させる。
【0049】また、制御部35は、入金処理を確定する
操作が上位機12に入力されると、底板駆動モータ13
4および貯留箱駆動モータ119を同期駆動させて、底
板103および入金一時貯留ボックス102を一体に機
体左方にすなわち底板第2位置および貯留箱第2位置に
移動させ、その後、底板駆動モータ134のみを逆転さ
せて、底板103のみを底板第1位置に戻すことで、入
金一時貯留ボックス102の下部開口部を開放させて、
入金一時貯留ボックス102に一時貯留させていた当該
入金処理における真かつ正の硬貨を、金種別収納シュー
ト41を介して金種別に分けた状態で収納出金ユニット
15に落下させる。
【0050】「収納出金ユニット」次に、収納出金ユニ
ット15の詳細について主に図2,図3,図8〜図18
を参照して説明する。収納出金ユニット15は、大きく
分けると、図3に示すように、上記した入金選別ユニッ
ト14の金種別収納シュート41の下側に設けられると
ともに収納している硬貨を機体左方に繰り出し可能な、
機体前後方向に並列された複数の収納繰出部150a〜
150gと、図8に示すように、各収納繰出部150a
〜150gから繰り出された硬貨を一枚ずつ分離して機
体左側において機体前方に向け搬送する第1搬送部15
2と、該第1搬送部152によって搬送される硬貨を受
け取るとともにこれを機体前側位置において機体右方向
に搬送し、この搬送中に硬貨の金種等を鑑別し鑑別結果
に基づいて硬貨を出金・出金リジェクト用方向および精
査用方向の異なる2方向に振り分ける第2搬送部(案内
手段)153と、該第2搬送部153で精査用方向に振
り分けられた硬貨を受け取り、これを機体右側において
機体後方に搬送させて再び各収納繰出部150a〜15
0gに選択的に戻す第3搬送部(戻搬送手段)154と
を有している。なお、収納繰出部150a〜150gの
うち、機体前側に位置する収納繰出部150a〜150
fが各金種別のものであり、これらは、上記した入金選
別ユニット14の入金一時貯留部40から金種別収納シ
ュート41を介して落とし込まれた硬貨を金種別に収納
するとともに出金処理の指令等に基づいて収納している
硬貨を出金用硬貨として繰り出す。すなわち、収納繰出
部150aが1円を、収納繰出部150bが50円を、
収納繰出部150cが5円を、収納繰出部150dが1
00円を、収納繰出部150eが10円を、収納繰出部
150fが500円を、それぞれ繰り出し可能に収納す
る。また、残りの機体最後側の収納繰出部150gは精
査時に使用される予備のものである。
【0051】また、収納出金ユニット15は、図2,図
3に示すように、第2搬送部153で下方の出金・出金
リジェクト用方向に振り分けられた硬貨を受け取ってこ
れを一時貯留させるとともに、機体前後方向に移動する
ことによって一時貯留させた硬貨を出金用方向および出
金リジェクト用方向の異なる2方向に振り分け可能な出
金一時貯留部155と、出金一時貯留部155の下側に
設けられ、該出金一時貯留部155で出金リジェクト用
方向に振り分けられた硬貨(出金エラーおよび精査処理
エラーとなった硬貨)を収納する上記した出金リジェク
トボックス30と、該出金一時貯留部155で出金用方
向に振り分けられた硬貨を出金口32に向け搬送する上
記した出金リフト部16とを有している。
【0052】さらに、収納出金ユニット15は、第1搬
送部152の下側かつ出金リジェクトボックス30の機
体後方に設けられ、金種別の収納繰出部150a〜15
0fに収納される各金種硬貨を回収する際に収納する金
種別の回収ボックス156a〜156fと、図16に示
すように、回収ボックス156a〜156fの機体右側
に設けられて、回収時のエラー硬貨を一括して収納させ
る回収リジェクトボックス401とを有している。
【0053】加えて、収納出金ユニット15は、金種別
の収納繰出部150a〜150fから繰り出された硬貨
を、それぞれ金種別に分離した状態で全金種を並行して
金種別の回収ボックス156a〜156fに案内可能で
あって、しかも金種別の収納繰出部150a〜150f
から繰り出された硬貨を、出金口32に向け搬送可能な
第1搬送部152側の出金・出金リジェクト・精査用方
向と、金種別の回収ボックス150a〜150f側の回
収用方向とにそれぞれ個別に振り分け可能な金種別の振
分案内部(案内手段)402a〜402fと、金種別の
振分案内部402a〜402fで金種別の回収ボックス
150a〜150fの方向に振り分けられた硬貨を金種
別に案内する案内部403a〜403fを有する回収シ
ュート403と、該回収シュート403で金種別に案内
された硬貨を金種別に一時貯留させる一時貯留空間部4
04a〜404fを有するとともに、機体左右方向に移
動することによって一時貯留させた硬貨を金種別の回収
ボックス156a〜156fと回収リジェクトボックス
401の方向とに振り分け可能な回収一時貯留部(案内
手段)404と、回収一時貯留部404で回収リジェク
トボックス401の方向に振り分けられた硬貨を回収リ
ジェクトボックス401に案内する回収リジェクトシュ
ート405とを有している。
【0054】{収納繰出部}以下、収納繰出部150a
〜150gについて説明する。収納繰出部150a〜1
50gは、図3に示すように、金種別収納シュート41
の下側に設けられるもので、機体前後方向に並列配置さ
れた複数のものである。
【0055】ここで、上述したように、収納繰出部15
0a〜150gは、取り扱う金種数より一つ多く設けら
れている(図3,図8参照)。具体的には、日本国内で
流通する硬貨は、1円、5円、10円、50円、100
円、500円の6種であるため、収納繰出部150a〜
150gは7つ設けられている。そして、機体最後部の
収納繰出部150gは、金種別収納シュート41とは連
通しておらず、これを除く機体前部側の6つが、金種別
収納シュート41の各金種別のシュート部144a〜1
44fに一対一で連通している。すなわち、シュート部
144aに収納繰出部150aが、シュート部144b
に収納繰出部150bが、シュート部144cに収納繰
出部150cが、シュート部144dに収納繰出部15
0dが、シュート部144eに収納繰出部150eが、
シュート部144fに収納繰出部150fが、それぞれ
連通させられている。
【0056】これにより、上記した入金選別ユニット1
4の入金一時貯留部40の一時貯留空間部101a〜1
01fから金種別収納シュート41の各金種別のシュー
ト部144a〜144fを介して落とし込まれた硬貨
は、機体前側の6つの収納繰出部150a〜150fに
金種別に収納されることになる。その結果、機体最前部
にある収納繰出部150aは1円硬貨を、その機体後側
に隣接する収納繰出部150bは50円硬貨を、その機
体後側に隣接する収納繰出部150cは5円硬貨を、そ
の機体後側に隣接する収納繰出部150dは100円硬
貨を、その機体後側に隣接する収納繰出部150eは1
0円硬貨を、その機体後側に隣接する収納繰出部150
fは500円硬貨を、それぞれ収納させるようになって
いる。なお、機体最後部の収納繰出部150gは、本実
施の形態においては、精査処理時に使用される精査用の
もので、精査処理時以外は空とされている。
【0057】図8に示すように、各収納繰出部150a
〜150gは、互いに同じ構成とされており、それぞ
れ、硬貨を収納させる収納部158と、該収納部158
の第1搬送部152側に設けられて硬貨を第1搬送部1
52に向け繰り出すための繰出部159とを有してい
る。
【0058】各収納繰出部150a〜150gの収納部
158は、図9に示すように、それぞれを構成する筐体
160自体が内側に、硬貨を収納するための収納空間1
61を形成している。また、収納部158の上部には、
金種別収納シュート41のシュート部144a〜144
fの対応する一のものから硬貨を収納空間161内に受
け入れるための入金用取込口162が形成されており
(ただし、第1の実施の形態において、機体最後部の収
納繰出部150gの入金用取込口162にはこのような
硬貨の受け入れはない)、該入金用取込口162の第1
搬送部152側(機体左側)に、収納空間161内の硬
貨を繰出部159に繰り出すための供給口163が設け
られている。さらに、入金用取込口162の第3搬送部
154側(機体右側)に、第3搬送部154から収納空
間161内に硬貨を取り込むための精査用取込口164
が設けられている。
【0059】収納部158の供給口163側には、収納
空間161内の硬貨を供給口163に向けて搬送する供
給ベルト機構166が設けられている。この供給ベルト
機構166は、収納部158の上部および下部に配置さ
れる一対のプーリ167,168と、これらプーリ16
7,168に掛けられることで収納空間161の一部を
画成する供給ベルト169と、下側のプーリ168を固
定支持する軸170に固定されたギア171と、該ギア
171に噛み合う位置に配置されたギア172と、該ギ
ア172を固定支持する軸173に固定されたベベルギ
ア174と、該ベベルギア174に噛み合う位置に配置
されたベベルギア175と、該ベベルギア175をその
駆動軸に固定する正逆回転可能な供給モータ176とを
有しており、この供給モータ176が制御部35による
制御で一定方向へ駆動されることにより、供給ベルト1
69をその収納空間161側が下から上へ移動する方向
(図9における反時計回り方向)に回転させるようにな
っている。なお、プーリ167,168の配置により、
供給ベルト169は、上側に位置するほど水平方向にお
いて供給口163側に位置するように傾斜している。
【0060】この供給ベルト169の外側には、収納空
間161内の硬貨を掬い上げるための複数の突起17
7,177,…が所定間隔毎に設けられており、該供給
ベルト169が回転することによって突起177,17
7,…が硬貨を掬い上げて上昇させ、供給口163から
繰出部159に向け送り出すことになる。また、収納部
158の供給ベルト169に対し反対側には、下側に位
置するほど水平方向において供給ベルト169側に位置
するよう傾斜するとともに収納空間161の一部を画成
する傾斜面178が形成されており、この傾斜面178
に沿って移動することにより収納空間161内の硬貨は
自重で供給ベルト169側に案内されることになる。
【0061】この傾斜面178の下側には、固定軸17
9を中心に回動自在に支持される押圧部材180が設け
られており、該押圧部材180には、ON/OFFされ
ることにより、該押圧部材180の上部の押圧面181
を、傾斜面178と同一平面に位置させる状態と、該傾
斜面178の延長線から上方に突出させる状態とに切り
換え駆動する押圧ソレノイド182が連結されている。
この押圧ソレノイド182は、各収納繰出部150a〜
150gに応じて設けられており、硬貨を供給するとき
の収納繰出部150a〜150gの押圧部材180のみ
を駆動する。なお、制御部35は、硬貨の供給が開始さ
れてから予め設定された所定時間毎に押圧ソレノイド1
82をON/OFFし、押圧面181が傾斜面178の
延長線上に一致した状態にあった押圧部材180を、上
方に突出させた後、元に戻すことで、供給ベルト169
の突起177に掬い上げられにくい姿勢になっている硬
貨を強制的に持ち上げてその姿勢を変え、その結果、供
給ベルト169で硬貨を効率良く繰出部159に供給さ
せるようになっている。
【0062】各収納繰出部150a〜150gの繰出部
159は、図8に示すように収納繰出部150a〜15
0gの同じものを構成する収納部158と一対一で対応
して設けられており、図9〜図12に示すように、収納
空間161から供給口163を介して放出される硬貨を
上面の載置面184上に載置させる回転円盤185と、
該回転円盤185の接線方向に延在し該回転円盤185
の回転による遠心力で送り出される硬貨を案内する硬貨
通路186と、回転円盤185から該硬貨通路186に
送り出される硬貨の複数重なり合った状態での通過を規
制し該硬貨を一枚ずつに分離して通過させる厚み規制部
材187と、硬貨通路186上の硬貨を振分案内部40
2a〜402fに向け搬送する硬貨搬送部188と、回
転円盤185と硬貨搬送部188をともに駆動する駆動
機構部189と、硬貨通路186の途中に設けられ、該
硬貨通路186で搬送される硬貨の金種等を鑑別しその
数を計数する硬貨鑑別計数センサ(鑑別手段)190
と、硬貨通路186の硬貨鑑別計数センサ190よりも
振分案内部402a〜402f側に設けられて、必要に
応じて硬貨通路186から振分案内部402a〜402
fへの硬貨の送り出しを規制する送出規制部191と、
硬貨通路186から繰り出された硬貨を振分案内部40
2a〜402fに案内するガイド部材192と、回転円
盤185上の硬貨がフル状態にあるか否かを検出するフ
ル検知センサ193と、回転円盤185上に硬貨が存在
するか否かを検出する残留センサ194とを有してい
る。
【0063】硬貨通路186は、図12に示すように、
回転円盤185の載置面184と同じ高さの上面196
を有し、回転円盤185から繰り出された硬貨を前記上
面196上で搬送させる搬送底部材195と、図10に
示すように、該搬送底部材195の両側に配置されて該
搬送底部材195の上面196上に繰り出された硬貨の
搬送を両側からガイドするガイド部材197,198と
で形成されている。ここで、図11に示すように、厚み
規制部材187は、搬送底部材195と両ガイド部材1
97,198とで、硬貨を一枚ずつ繰り出させるための
繰出口199を画成する。なお、繰出口199の高さ
は、取り扱うすべての金種の硬貨を一枚ずつのみ通過さ
せることができる高さとされており、また、硬貨通路1
86の通路幅すなわちガイド部材197,198同士の
間隔は、取り扱うすべての金種の硬貨を搬送可能な幅と
されている。
【0064】硬貨搬送部188は、図12に示すよう
に、搬送底部材195に形成された切欠201からその
外周面の上部を突出させることにより、搬送底部材19
5上の硬貨を載せて第1搬送部152の方向に送る搬送
ローラ202と、図10,図11に示すように、該搬送
ローラ202に対向する上方位置に設けられて、搬送ロ
ーラ202で送られる硬貨の姿勢をガイドするガイドロ
ーラ203と、該ガイドローラ203を回転自在に支持
するとともに該ガイドローラ203を搬送ローラ202
と所定の間隔を維持するよう付勢する板バネ204とを
有している。なお、ガイドローラ203と搬送ローラ2
02との間隔は、これらの間を通過する硬貨の厚みより
小さくかつ互いに当接することがない間隔とされてい
る。また、ガイドローラ203の中心軸線と搬送ローラ
202の中心軸線とは、互いに平行な水平面内に配置さ
れつつ平行ではなく若干角度をもち、さらにガイドロー
ラ203の中心軸線上における軸線方向の中点と搬送ロ
ーラ202の中心軸線上における軸線方向の中点とを結
んだ線が鉛直に沿いかつ通路幅の中心位置を通過するよ
う配置されている。
【0065】駆動機構部189は、図11,図12に示
すように、回転円盤185の下側に設けられその駆動軸
に直接回転円盤185を固定支持する正逆回転可能な繰
出モータ206と、回転円盤185の底部に固定され該
回転円盤185と一体に回転するベベルギア207と、
機体フレームに支持された回転軸208と、該回転軸2
08の一端側に固定されてベベルギア207に噛み合う
ベベルギア209と、回転軸208の他端側に固定され
たギア210と、該回転軸208と平行をなすように機
体フレームに支持されるとともに搬送ローラ202が固
定される回転軸211と、該回転軸211に固定された
ギア212と、ギア210とギア212との間に張り渡
される駆動伝達ベルト213とを有しており、これによ
り、制御部35が繰出モータ206を駆動させることに
より、回転円盤185が回転するとともに搬送ローラ2
02が回転する。ここで、回転円盤185が硬貨通路1
86に硬貨を繰り出す方向に駆動される状態では搬送ロ
ーラ202は硬貨を第1搬送部152に向けて繰り出す
方向に駆動され、逆に、搬送ローラ202が硬貨を回転
円盤185に戻す方向に駆動される状態では回転円盤1
85は硬貨通路186から硬貨を受け入れる方向に駆動
されることになる。
【0066】硬貨鑑別計数センサ190は、通過する硬
貨の径を検出し該径に基づいて(具体的には該径と各金
種別の基準データとの一致度に基づいて)硬貨の金種の
識別を行い、さらに硬貨の通過を検出して計数を行うラ
インセンサからなるものである。なお、この硬貨鑑別計
数センサ190としては、金種の識別および計数を行う
ことができるものであれば、例えば硬貨の磁気的性質に
基づいて(具体的には磁気データと各金種別の基準デー
タとの一致度に基づいて)金種を識別する磁気センサ等
の他のセンサを用いてもよい。また、金種別の収納繰出
部150a〜150fのそれぞれの繰出部159に設け
られた硬貨鑑別計数センサ190は、後述する回収処理
の際に、繰り出す硬貨の金種の識別および計数を行う必
要があるが、予備の収納繰出部150gについては、繰
り出す硬貨の計数のみができればよいため、ラインセン
サを用いる必要はない。ここで、制御部35は、これら
硬貨鑑別計数センサ190の検知結果に基づいて、送出
規制部191で硬貨の搬送を規制するタイミングも計る
ことになる。
【0067】送出規制部191は、図10,図12に示
すように、搬送底部材195とガイド部材192との間
に上下動可能に設けられ、上昇し搬送底部材195の上
面196に対し上側に突出することにより硬貨の周面に
当接してその移動を規制する一方、搬送底部材195の
上面196より下まで下降して硬貨の通過を許容する一
対の規制片219,219を上部に有するストッパ22
0と、このような上下動が可能となるようにストッパ2
20を支持するガイド部材221と、ON/OFFによ
りストッパ220を上下動させる規制ソレノイド222
とを有している。ここで、このストッパ220の規制片
219,219同士は取り扱うすべての金種の硬貨の移
動を規制可能な幅(すなわち取り扱う最小径の硬貨より
狭い幅)となっており、通路幅方向に対し左右対称位置
に配置されている。
【0068】硬貨の搬送を規制する際の制御部35によ
る規制ソレノイド222の駆動タイミングは二つある。
一つ目のタイミングは、硬貨鑑別計数センサ190が硬
貨を検知した後、該硬貨鑑別計数センサ190が当該硬
貨を検知しなくなってから所定時間経過後(図13に示
す硬貨C1の位置に硬貨が位置するタイミング)とさ
れ、このタイミングで規制ソレノイド222を駆動する
と、規制片219,219が搬送底部材195から突出
して、前記検知〜非検知となった硬貨よりも後続の硬貨
(図13,図14に示す硬貨C2)の移動をタイミング
よく規制するようになっている。もう一つのタイミング
は、硬貨鑑別計数センサ190が硬貨を検知した後、該
硬貨鑑別計数センサ190が当該硬貨の最大外径位置を
検知した時点から所定時間経過後とされ、このタイミン
グで規制ソレノイド222を駆動すると、規制片21
9,219が搬送底部材195から突出して、前記検知
硬貨の移動をタイミングよく規制するようになってい
る。ここで、規制ソレノイド222を駆動するタイミン
グすなわち上記した各所定時間は、金種によって硬貨の
径が異なることから、制御部35は、全金種について金
種に応じた最適な前記所定時間を予めROMに記憶させ
ており、ROMから各繰出部159,159,…で繰り
出す硬貨の最適な所定時間をそれぞれ読み出しこれらに
基づいてそれぞれの規制ソレノイド222を駆動するこ
とになる。
【0069】上記したガイドローラ203は、図14に
示すように、ストッパ220が硬貨の搬送を規制した状
態で搬送ローラ202が硬貨を搬送しようとした際に、
搬送する硬貨の搬送方向前方が上方に向いてストッパ2
20を飛び越えてしまうことを防止するためのものであ
り、ガイドローラ203と搬送ローラ202とストッパ
220との位置関係は、ガイドローラ203と搬送ロー
ラ202との間に硬貨を取り込む際にガイドローラ20
3が取り込みに支障を及ぼすことがなく、かつガイドロ
ーラ203と搬送ローラ202との間で硬貨を挟持した
状態で該硬貨を水平に維持しストッパ220が該硬貨の
移動を規制するように設定されている。これにより、上
記のようにストッパ220を乗り越えて硬貨が移動して
しまうことがなく、確実に硬貨の移動を規制することが
できる。
【0070】{第1搬送部}以下、第1搬送部152に
ついて説明する。第1搬送部152は、図2,図3,図
8に示すように、収納繰出部150a〜150gの両端
側であって繰出部159の収納部158に対し反対側に
設けられた一対の回転軸224および従動軸225と、
これら回転軸224および従動軸225に固定された一
対のプーリ226,227と、これらプーリ226,2
27に張り渡されることで、すべての繰出部159,1
59,…の側方にこれら繰出部159,159,…の配
列方向に沿って延在するよう配置された搬送ベルト22
8と、回転軸224に固定されたベベルギア229と、
該ベベルギア229に噛み合うベベルギア230と、該
ベベルギア230をその駆動軸に固定させた正逆回転可
能な第1搬送モータ231とを有しており、該第1搬送
モータ231の回転で搬送ベルト228を回転させる。
【0071】ここで、搬送ベルト228は、その上に、
すべての繰出部159,159,…から繰り出された硬
貨を載置可能とされており、第1搬送モータ231の一
方向の回転で搬送ベルト228を、載置させた硬貨を機
体前方に移動させるように回転させることになる。な
お、搬送ベルト228の両側には、搬送ベルト228の
回転による該搬送ベルト228に載置された硬貨の移動
を案内するガイドフレーム232,233が設けられて
おり、回転軸224および従動軸225は、ガイドフレ
ーム232,233に回転自在に支持されている。
【0072】搬送ベルト228の収納繰出部150a〜
150gよりも機体前側には、該搬送ベルト228の上
側に分離ローラ234が、硬貨一枚のみが通過可能な隙
間をあけて設けられている。この分離ローラ234は支
持軸235に固定されており、該支持軸235にはプー
リ236が固定されている。また、上述した従動軸22
5にはプーリ237が固定されており、該プーリ237
と前記プーリ236とに駆動伝達ベルト238が張り渡
されている。
【0073】これにより、制御部35が第1搬送モータ
231の一方向の回転で搬送ベルト228を、載置させ
た硬貨を機体前方に移動させるように回転させると、分
離ローラ234は、搬送ベルト228に対向する側を搬
送ベルト228の移動方向に対し逆方向に移動させるよ
うに回転することになる。その結果、この分離ローラ2
34で、搬送ベルト228に接する硬貨の上に積み重な
る硬貨の通過を規制し、該搬送ベルト228に接する硬
貨のみを分離ローラ234と搬送ベルト228との隙間
に通過させる。よって、第1搬送部152は、各収納繰
出部150a〜150gから繰り出された硬貨を一枚ず
つ分離して搬送することになる。
【0074】搬送ベルト228の搬送方向最下流側位置
には、上記分離ローラ234で一枚ずつに分離されて搬
送される硬貨を第2搬送部153に案内する傾斜面24
0を有するガイド部材241が設けられている。
【0075】{第2搬送部}以下、第2搬送部153に
ついて説明する。図8に示すように、第2搬送部153
は、第1搬送部152の搬送ベルト228と同じ高さの
上面243を有し、該搬送ベルト228から送り込まれ
た硬貨を前記上面243上で搬送させる搬送底部材24
4と、該搬送底部材244の両側に配置されることによ
り、該搬送底部材244の上面243に送り込まれた硬
貨の搬送を両側からガイドするガイド部材245,24
6とで構成される硬貨通路247を有している。この硬
貨通路247は、最も機体前側の収納繰出部150aよ
り機体前側で機体左右方向に延在している。また、第2
搬送部153は、硬貨通路247上の硬貨を第3搬送部
154に向け搬送する硬貨搬送部248と、硬貨搬送部
248を駆動する駆動機構部249とを有している。
【0076】硬貨搬送部248は、硬貨通路247の両
端の上方に配置された一対のプーリ250,251と、
これらプーリ250,251の間位置に設けられたプー
リ252と、プーリ250とプーリ251とに張り渡さ
れる搬送ベルト253と、プーリ251とプーリ252
とに張り渡される搬送ベルト254とを有している。な
お、搬送ベルト253,254と搬送底部材244の上
面243とは硬貨の一枚分の厚みより小さい間隔とされ
ており、これにより、搬送ベルト253,254は、搬
送底部材244上の硬貨に上側から当接してこれを摩擦
力で搬送するようになっている。
【0077】駆動機構部249は、中間のプーリ252
を固定支持する回転軸256に固定されたベベルギア2
57と、このベベルギア257に噛み合うベベルギア2
58と、このベベルギア258を駆動軸に固定させた正
逆回転可能な第2搬送モータ259とを有しており、こ
れにより、制御部35が第2搬送モータ259を駆動す
ることで搬送ベルト253,254が回転する。
【0078】第2搬送部153には、搬送中に硬貨の金
種等を鑑別する出金鑑別部261が設けられている。以
下、この出金鑑別部261について説明する。出金鑑別
部261は、第2搬送部153の硬貨通路247の第1
搬送部152側に設けられた磁気センサ262およびラ
インセンサ263を有しており、磁気センサ262は硬
貨の材質に応じた磁気的性質を検出して硬貨の金種を判
別し、ラインセンサ263は硬貨の径等を判別する。こ
れら磁気センサ262およびラインセンサ263の検出
結果により硬貨の真偽判別と、真と判別された硬貨の正
損判別および金種鑑別と計数とを行う。具体的には、例
えば、一の硬貨について磁気的性質で判別された金種と
径で判別された金種とが一致し、しかも径の基準データ
に対する相違量が小さい場合、当該金種の真かつ正の硬
貨と判定する。また、一の硬貨について磁気的性質で判
別された金種と径で判別された金種とが一致し、しかも
径の基準データに対する相違量が若干大きい場合、当該
金種の真かつ損の硬貨と判定する。さらに、一の硬貨に
ついて磁気的性質で判別された金種と径で判別された金
種とが一致しない場合さらには対応する金種がない場
合、偽硬貨と判定する。
【0079】第2搬送部153には、出金鑑別部261
の鑑別結果に基づいて硬貨を出金・出金リジェクト用方
向および精査用方向の異なる2方向に振り分ける振分部
264が設けられている。以下、この振分部264につ
いて説明する。振分部264は、図8に示すように、第
2搬送部153の搬送底部材244の、出金鑑別部26
1より下流側すなわち第3搬送部154側に機体前後方
向に沿うように形成された振分溝部265と、搬送底部
材244と同一平面に配置された状態で該振分溝部26
5内で該振分溝部265の延在方向にスライド可能に設
けられた振分部材266と、該振分部材266をスライ
ドさせる開閉駆動部267とを有している。
【0080】開閉駆動部267は、振分部材266に一
端側が回転自在に支持された駆動アーム268と、該駆
動アーム268の他端側を駆動軸に固定させた正逆回転
可能な振分モータ269(図17参照)とを有してお
り、この振分モータ269で駆動アーム268を回動さ
せることで振分部材266を振分溝部265内で機体前
後方向に移動させる。そして、制御部35が振分モータ
269で振分部材266を振分溝部265内において最
も機体前側に位置させる(図8における実線で示す振分
部材266の状態)と、振分溝部265の硬貨通路24
7に位置する部分を閉塞させることになり、その結果、
硬貨が振分部材266を越えて第3搬送部154方向に
移動する。この状態が振分部264の待機状態となる。
他方、制御部35が振分モータ269で振分部材266
を振分溝部265内において最も機体後側に位置させる
(図8における一点鎖線で示す振分部材266の状態)
と、振分溝部265の硬貨通路247に位置する部分を
開放させることになり、その結果、硬貨が振分溝部26
5から落下する。
【0081】なお、第3搬送部154の方向が精査用方
向であり、振分溝部265からの落下方向が出金・回収
・出金リジェクト用方向である。そして、振分溝部26
5の下側には、図2に示すように、該振分溝部265か
ら落とし込まれた硬貨を下側の出金一時貯留部155に
一括して案内するシュート270が設けられている。
【0082】さらに、第2搬送部153には、図8に示
すように、搬送中に出金鑑別部261で鑑別された硬貨
を必要に応じて停止させる搬送規制部272が設けられ
ている。以下、この搬送規制部272について説明す
る。搬送規制部272は、第2搬送部153の振分部2
64より下流側すなわち第3搬送部154側に、回転す
ることにより硬貨通路247側に突出・引込み可能に設
けられたストッパ273と、該ストッパ273を回転さ
せるロータリソレノイド274(図17参照)と、硬貨
通路247で搬送される硬貨の通過を確認するとともに
ロータリソレノイド274の駆動タイミングをはかるた
めのタイミングセンサ275,275とを有している。
ここで、制御部35がタイミングセンサ275,275
で硬貨が検出されてから所定時間経過後にロータリソレ
ノイド274でストッパ273を硬貨通路247に突出
させると、該ストッパ273は、前記タイミングセンサ
275,275で検出された硬貨とこれより上流側にあ
る硬貨の下流側への移動を規制することになり、他方、
制御部35がロータリソレノイド274でストッパ27
3を硬貨通路247から引込ませると、該ストッパ27
3は、それより上流側にある硬貨の下流側への移動を許
容することになる。なお、この搬送規制部272は、精
査処理中に偽硬貨や汚損硬貨が確認された場合に、該硬
貨のそれ以上の搬送方向下流への移動を停止させるもの
である。
【0083】{第3搬送部}以下、第3搬送部154に
ついて説明する。図2,図8に示すように、第2搬送部
153の最下流位置には、収納繰出部150a〜150
gの両端側であって収納部158の繰出部159に対し
反対側に設けられた一対の軸277,278と、これら
軸277,278に固定された一対のプーリ279,2
80と、これらプーリ279,280に張り渡されるこ
とで、すべての収納繰出部150a〜150gの側方に
これら収納繰出部150a〜150gの配列方向に沿っ
て延在するよう配置された搬送ベルト281と、一方の
プーリ280を支持する軸278に固定されたプーリ2
83と、該プーリ283を駆動する正逆回転可能な第3
搬送モータ284(図17参照)とを有しており、第3
搬送モータ284の回転で搬送ベルト281を回転させ
る。
【0084】ここで、搬送ベルト281は、その上に第
2搬送部153から送り出された硬貨が載置されること
になり、かつその上の硬貨をすべての収納繰出部150
a〜150gの精査用取込口164に送り込み可能とさ
れている。そして、第3搬送モータ284の一方向の回
転で搬送ベルト281を、載置させた硬貨を機体後方に
移動させるように回転させることになる。なお、搬送ベ
ルト281の両側には、搬送ベルト281の回転による
該搬送ベルト281上に載置された硬貨の移動を案内す
るガイドフレーム285,286が設けられており、一
対の軸277,278は、ガイドフレーム285,28
6に回転自在に支持されている。
【0085】また、機体最後部の収納繰出部150gを
除くすべての収納繰出部150a〜150fの精査用取
込口164には、図8,図15に示すように、それぞれ
対応する精査用取込口164に搬送ベルト281上の硬
貨を必要に応じて送り込むための取込部材288が設け
られている。この取込部材288は、対応する精査用取
込口164の機体後側において支持軸289に固定され
ており、該支持軸289の回転によりこれと一体に回転
する。各支持軸289,289,…には、それぞれ独立
して、対応するものを回転させるためのロータリソレノ
イド301a〜301f(図17参照)が取り付けられ
ている。すなわち、収納繰出部150a用の取込部材2
88がロータリソレノイド301aで、収納繰出部15
0b用の取込部材288がロータリソレノイド301b
で、収納繰出部150c用の取込部材288がロータリ
ソレノイド301cで、収納繰出部150d用の取込部
材288がロータリソレノイド301dで、収納繰出部
150e用の取込部材288がロータリソレノイド30
1eで、収納繰出部150f用の取込部材288がロー
タリソレノイド301fで、それぞれ駆動されることに
なる。
【0086】各取込部材288,288,…は、ロータ
リソレノイド301a〜301fによってそれぞれ個別
に、精査用取込口164を閉塞させ搬送ベルト281上
の硬貨に干渉しないように搬送ベルト281に沿う待機
状態と、精査用取込口164を開放させ該精査用取込口
164に搬送ベルト281上の硬貨Cを取り込むように
搬送ベルト281の幅方向に斜めに突出する取込状態と
に揺動させられる。なお、ロータリソレノイド301a
〜301fは、それぞれOFF状態で取込部材288を
待機状態とし、ON状態で取込部材288を取込状態と
する。
【0087】ここで、搬送ベルト281の近傍には、図
8,図15,図17に示すように、収納繰出部150a
〜150fのそれぞれの取込部材288の駆動のタイミ
ングを計るためのタイミング検知装置303a〜303
fが配置されている。すなわち、図8に示すように、搬
送ベルト281の搬送方向において、収納繰出部150
aの前部位置にロータリソレノイド301a用のタイミ
ング検知装置303aが、収納繰出部150bの前部位
置にロータリソレノイド301b用のタイミング検知装
置303bが、収納繰出部150cの前部位置にロータ
リソレノイド301c用のタイミング検知装置303c
が、収納繰出部150dの前部位置にロータリソレノイ
ド301d用のタイミング検知装置303dが、収納繰
出部150eの前部位置にロータリソレノイド301e
用のタイミング検知装置303eが、収納繰出部150
fの前部位置にロータリソレノイド301f用のタイミ
ング検知装置303fが、それぞれ設けられている。各
タイミング検知装置303a〜303fは、それぞれ、
図15に示すように、搬送ベルト281の搬送方向に対
し直交するように配置された一対のタイミングセンサ2
90,290を有している(図15においては、収納繰
出部150f用の取込部材288を駆動するロータリソ
レノイド301fの駆動のタイミングを計るためのタイ
ミング検知装置303fのみ図示している)。タイミン
グセンサ290,290は、それぞれ、搬送ベルト28
1の上方に設けられて搬送ベルト281あるいはその上
の硬貨Cに向け光を照射する発光素子と、搬送ベルト2
81の上方に設けられて発光素子で照射した光の反射光
を受光する受光素子とを有する反射型の光学式センサ
で、反射光の受光レベルの変化に基づいて硬貨の有無す
なわち通過を検知する。なお、搬送ベルト281の搬送
方向に対し直交するように一対のタイミングセンサ29
0,290を配置していることにより、硬貨の有無すな
わち通過を確実に検知することができるようになってい
る。
【0088】制御部35は、タイミング検知装置303
aのタイミングセンサ290,290の検知結果に基づ
いて収納繰出部150aのロータリソレノイド301a
を以下のように駆動制御することになる。すなわち、タ
イミング検知装置303aのタイミングセンサ290,
290で非検知状態にあった硬貨を検知し(以下、この
非検知から検知への切り換わりを検知作動と称す)、こ
の検知作動に基づく所定の取込タイミングでロータリソ
レノイド301aを駆動し、かつタイミング検知装置3
03aのタイミングセンサ290,290で検知状態に
あった当該硬貨を検知しなくなり(以下、この検知から
非検知への切り換わりを非検知作動と称す)、この非検
知作動に基づく所定の停止タイミングでロータリソレノ
イド301aの駆動を停止させると、この間だけ取込状
態となる取込部材288で、当該硬貨のみが収納繰出部
150aの精査用取込口164に送り込まれることにな
る。ここで、制御部35は、出金鑑別部261の鑑別結
果から、同金種の複数枚の硬貨が続けて搬送されてきた
場合には、先行する硬貨についてロータリソレノイド3
01aの駆動が停止される停止タイミングであっても駆
動状態を維持することになり、その結果、同金種の複数
枚の硬貨を連続して収納繰出部150aに送り込む際に
は、タイミング検知装置303aにおける最初の硬貨の
検知作動に基づいて駆動された後、タイミング検知装置
303aにおける最後の硬貨の非検知作動に基づいてそ
の駆動が停止されるまで、ロータリソレノイド301a
が駆動状態に維持されることになる。
【0089】制御部35は、上記と同様に、タイミング
検知装置303bのタイミングセンサ290,290の
検知結果に基づいてロータリソレノイド301bを駆動
制御することになり、タイミング検知装置303cのタ
イミングセンサ290,290の検知結果に基づいてロ
ータリソレノイド301cを駆動制御することになり、
タイミング検知装置303dのタイミングセンサ29
0,290の検知結果に基づいてロータリソレノイド3
01dを駆動制御することになり、タイミング検知装置
303eのタイミングセンサ290,290の検知結果
に基づいてロータリソレノイド301eを駆動制御する
ことになり、タイミング検知装置303fのタイミング
センサ290,290の検知結果に基づいてロータリソ
レノイド301fを駆動制御することになる。なお、制
御部35は、各タイミング検知装置303a〜303f
の検知結果から、通過した硬貨の枚数を計数し、これを
記憶する。
【0090】図8に示すように、機体最後部の収納繰出
部150gの精査用取込口164の近傍には、該精査用
取込口164に搬送ベルト281上の硬貨を送り込むた
めのガイド面305を有するガイドフレーム304が固
定されている。すなわち、上述したすべての取込部材2
88が待機状態にあるとき、搬送ベルト281で硬貨が
機体後方に向けて搬送されると、ガイド面305ですべ
ての硬貨が機体最後部の収納繰出部150gの精査用取
込口164に送り込まれることになる。
【0091】{出金一時貯留部}以下、出金一時貯留部
155について説明する。図2に示すように、振分部2
64の振分溝部265の下側に設けられたシュート27
0のさらに下方位置に、該シュート270を介して落と
し込まれた硬貨を受け入れてこれを一時貯留する出金一
時貯留部155が設けられている。
【0092】この出金一時貯留部155は、上下方向に
開口するとともにシュート270を介して落とし込まれ
た硬貨を上部開口から受け入れる出金一時貯留ボックス
306と、該出金一時貯留ボックス306の下部開口を
開閉させるスライドシャッタ307と、該スライドシャ
ッタ307を駆動するシャッタ開閉モータ308と、こ
れら出金一時貯留ボックス306、スライドシャッタ3
07およびシャッタ開閉モータ308を全体的に移動さ
せる出金一時貯留駆動部309とを有している。
【0093】出金一時貯留駆動部309は、シュート2
70の下側で機体前後方向に延在するよう配置された摺
動軸310と、該摺動軸310に摺動自在に支持された
摺動ブロック311と、機体前後に配置された一対のプ
ーリ(図2において一方のプーリ314のみ図示)と、
これらのプーリ314および図示せぬプーリに張り渡さ
れるとともに摺動ブロック311に一部固定された搬送
ベルト316と、一方のプーリ314を駆動する正逆回
転可能な出金移動モータ317とを有している。
【0094】そして、摺動ブロック311が、出金一時
貯留ボックス306の機体右側に固定されており、ま
た、出金一時貯留ボックス306の機体左側に回転自在
に取り付けられたローラ318が、支持フレーム319
上を機体前後方向に移動可能とされている。これによ
り、出金移動モータ317の正逆回転で出金一時貯留ボ
ックス306が摺動軸310と支持フレーム319とで
案内されて機体前後方向に移動することになる。
【0095】ここで、出金一時貯留ボックス306が各
所定位置に位置するときこれを検出する位置検知センサ
320,321(図17参照)が設けられており、制御
部35は、これら位置検知センサ320,321の検出
結果に基づいて出金移動モータ317を駆動制御し出金
一時貯留ボックス306を目的の位置まで移動させるこ
とになる。なお、出金一時貯留ボックス306は、図3
に示す機体最前部の位置が所定の待機位置となり、この
待機位置の他に、その後側の所定のリジェクト位置に移
動することになる。ここで、位置検知センサ320は、
出金一時貯留ボックス306が待機位置に位置すること
を、位置検知センサ321は、出金一時貯留ボックス3
06がリジェクト位置に位置することを、それぞれ検出
する。
【0096】待機位置に位置する出金一時貯留ボックス
306の直下には、スライドシャッタ307の開作動に
より該出金一時貯留ボックス306から落とし込まれた
硬貨を受け入れてこれを機体左方の出金リフト部16に
案内するリフト用シュート323が設けられている。な
お、このときの出金一時貯留部155の硬貨の振り分け
方向が、出金用方向となる。
【0097】また、該リフト用シュート323の機体後
側には、リジェクト位置に位置する出金一時貯留ボック
ス306の直下となる位置に、スライドシャッタ307
の開作動により該出金一時貯留ボックス306から落と
し込まれた硬貨を受け入れてこれをその直下の出金リジ
ェクトボックス30に案内するリジェクト用シュート3
24が設けられている。なお、このときの出金一時貯留
部155の硬貨の振り分け方向が、出金リジェクト用方
向となる。
【0098】{出金リジェクトボックス}出金リジェク
トボックス30は、出金処理時に搬送不良や判別不能等
が原因となって出金途中の硬貨の計数が確定できなくな
った場合に、このような硬貨を機械側管理の硬貨として
保管しておくためのもので、リジェクト位置に位置する
出金一時貯留ボックス306からスライドシャッタ30
7の開作動により落とし込まれた一時貯留硬貨をリジェ
クト用シュート324を介して受け入れる。出金リジェ
クトボックス30は、個別に収納出金ユニット15から
引き出し可能とされている。
【0099】「出金リフト部」出金リフト部16は、図
2に示すように、入金選別ユニット14および収納出金
ユニット15の機体左側に配置されており、リフト用シ
ュート323で案内されて落とし込まれた硬貨を収納可
能な上方のみ開口する形状の出金箱326と、該出金箱
326を昇降させる昇降機構部327とを有している。
【0100】昇降機構部327は、鉛直方向に延在する
摺動軸328と、該摺動軸328に摺動自在に支持され
る上下一対の摺動部材329,329と、これら摺動部
材329,329に固定されるとともに出金箱326を
その底面、側面および背面を囲むことにより着脱自在に
載置させるリフト部材330と、上下に配置された一対
のプーリ333,334と、これらプーリ333,33
4に張り渡されるとともにリフト部材330に一部固定
された昇降ベルト335と、一方のプーリ333を駆動
する正逆回転可能なリフトモータ336(図17参照)
とを有している。これにより、リフトモータ336の正
逆回転でリフト部材330および出金箱326が摺動軸
328で案内されて昇降移動することになる。
【0101】ここで、リフト部材330が所定の下部位
置にあって出金箱326が図2に示すリフト用シュート
323から硬貨を受け入れ可能な下部の待機位置に位置
するときと、該リフト部材330が所定の上部位置にあ
って出金箱326が出金口32を介して外部に取り出さ
れることが可能となる上部の受渡位置に位置するときと
を、それぞれ検出する位置検知センサ337,338
(図17参照)が設けられており、制御部35は、これ
ら位置検知センサ337,338の検出結果に基づいて
リフトモータ336を駆動して、リフト部材330すな
わち出金箱326を移動させる。
【0102】なお、リフト部材330には、出金箱32
6の着脱状態を検出するための出金箱有無検知センサ3
39(図17参照)が設けられており、制御部35は、
この出金箱有無検知センサ339の検出結果から、出金
口32に設けられるスライドシャッタ33を開閉させる
出金口シャッタモータ341(図17参照)および上記
リフトモータ336の駆動タイミングをはかることにな
る。例えば、スライドシャッタ33が開かれ出金箱有無
検知センサ339の検出結果から出金箱326がリフト
部材330から取り外されたことが検知された後、再び
出金箱有無検知センサ339の検出結果から出金箱32
6がリフト部材330に取り付けられたことが検知され
ると、制御部35は、スライドシャッタ33を出金口シ
ャッタモータ341で閉作動させ、その後、リフトモー
タ336でリフト部材330を下降させる。
【0103】{振分案内部}図8に示すように、金種別
の振分案内部402a〜402fは、金種別の収納繰出
部150a〜150fにそれぞれ一対一で対応して設け
られており、具体的には、振分案内部402aは収納繰
出部150aから繰り出される硬貨のみを受け入れ、振
分案内部402bは収納繰出部150bから繰り出され
る硬貨のみを受け入れ、振分案内部402cは収納繰出
部150cから繰り出される硬貨のみを受け入れ、振分
案内部402dは収納繰出部150dから繰り出される
硬貨のみを受け入れ、振分案内部402eは収納繰出部
150eから繰り出される硬貨のみを受け入れ、振分案
内部402fは収納繰出部150fから繰り出される硬
貨のみを受け入れる。
【0104】振分案内部402a〜402fは、それぞ
れ、略筒状のガイド部材408を有している。このガイ
ド部材408は、収納繰出部150a〜150fのうち
対応するものの繰出部159の硬貨繰り出し方向に配置
されており、第1搬送部152の搬送ベルト228の上
側にあって該搬送ベルト228より機体におけるさらに
左方に突出するように配置されている。
【0105】ここで、各ガイド部材408,408,…
の下側かつ搬送ベルト228の機体左側位置には、図
3,図16に示すように、機体前後方向に並列された金
種別の案内部403a〜403fを有する回収シュート
403が設けられている。すなわち、回収シュート40
3は、振分案内部402aのガイド部材408の下側に
該振分案内部402aからの硬貨のみを案内する案内部
403aを、振分案内部402bのガイド部材408の
下側に該振分案内部402bからの硬貨のみを案内する
案内部403bを、振分案内部402cのガイド部材4
08の下側に該振分案内部402cからの硬貨のみを案
内する案内部403cを、振分案内部402dのガイド
部材408の下側に該振分案内部402dからの硬貨の
みを案内する案内部403dを、振分案内部402eの
ガイド部材408の下側に該振分案内部402eからの
硬貨のみを案内する案内部403eを、振分案内部40
2fのガイド部材408の下側に該振分案内部402f
からの硬貨のみを案内する案内部403fを、それぞれ
配置している。
【0106】そして、図8,図16に示すように、各ガ
イド部材408の内側には、機体前後方向に沿う軸を中
心に揺動する振分部材409がそれぞれ取り付けられて
おり、これら振分部材409は、制御部35により個別
にON・OFFが制御されるロータリソレノイド410
(図17参照)でその揺動が駆動される。ロータリソレ
ノイド410がOFF状態にあるとき、振分部材409
は、図16に実線で示すように直立の待機状態とされ、
この待機状態では、収納繰出部150a〜150fのう
ち対応するものの繰出部159から繰り出された硬貨
を、第1搬送部152の搬送ベルト228に落下するよ
うに案内する。このときの硬貨の振り分け方向が出金・
出金リジェクト・精査用方向となる。
【0107】逆に、ロータリソレノイド410がON状
態にあるとき、振分部材409は、図16に一点鎖線で
示すように繰出部159の側に倒れた回収状態とされ、
この回収状態では、収納繰出部150a〜150fのう
ち対応するものの繰出部159から繰り出された硬貨
を、第1搬送部152の搬送ベルト228に落下させ
ず、その側方の回収シュート403の案内部403a〜
403fのうちの対応する一つに落下させるようになっ
ている。すなわち、振分部材409が回収状態にあると
き、振分案内部402aは案内部403aのみに、振分
案内部402bは案内部403bのみに、振分案内部4
02cは案内部403cのみに、振分案内部402dは
案内部403dのみに、振分案内部402eは案内部4
03eのみに、振分案内部402fは案内部403fの
みに、それぞれ硬貨を落下させるようになっている。こ
のときの硬貨の振り分け方向が回収用方向となる。な
お、制御部35は、いずれの処理も行わない待機時と、
出金処理の実行時と、精査処理の実行時は、すべてのロ
ータリソレノイド410,410,…をOFF状態と
し、回収処理の実行時のみON状態とする。
【0108】{回収ボックス}回収ボックス156a〜
156fは、取り扱う金種数と同じ数分のみ設けられて
おり、図3に示すように、機体前後方向に沿って並列さ
れている。そして、これら回収ボックス156a〜15
6fは、収納出金ユニット15を機体13から引き出し
た状態で、それぞれ個別に収納出金ユニット15から取
り外し可能とされている。 {回収リジェクトボックス}図16に示す回収リジェク
トボックス401は、すべての金種に対し共用で一つ設
けられており、これに合わせて回収リジェクトシュート
405もすべての金種に対し共用で一つ設けられてい
る。回収リジェクトボックス401は、収納出金ユニッ
ト15を機体13から引き出した状態で、収納出金ユニ
ット15から取り外し可能とされている。
【0109】{回収一時貯留部}回収一時貯留部404
は、図3,図16に示すように、回収シュート403の
下側であって回収ボックス156a〜156fおよび回
収リジェクトボックス401の上側に配置されている。
この回収一時貯留部404は、回収シュート403で金
種別に分けられた状態で案内された硬貨を、金種別に分
けた状態のまま受け入れる上下に開口する回収一時貯留
ボックス412と、該回収一時貯留ボックス412の下
側に配置されてその下部を閉塞可能な底板413とを有
している。回収一時貯留部404は、その下部が底板4
13で閉じられた状態にあるとき、金種別の案内部40
3a〜403fにそれぞれ一対一で対応する、上方にの
み開口する金種別の一時貯留空間部404a〜404f
を画成する。すなわち、回収一時貯留部404には、案
内部403aのみから硬貨を受け入れる一時貯留空間部
404aと、案内部403bのみから硬貨を受け入れる
一時貯留空間部404bと、案内部403cのみから硬
貨を受け入れる一時貯留空間部404cと、案内部40
4dのみから硬貨を受け入れる一時貯留空間部404d
と、案内部403eのみから硬貨を受け入れる一時貯留
空間部404eと、案内部403fのみから硬貨を受け
入れる一時貯留空間部404fとが画成される。その結
果、回収一時貯留部404の機体最前部にある一時貯留
空間部404aは1円硬貨を、その機体後側に隣接する
一時貯留空間部404bは50円硬貨を、その機体後側
に隣接する一時貯留空間部404cは5円硬貨を、その
機体後側に隣接する一時貯留空間部404dは100円
硬貨を、その機体後側に隣接する一時貯留空間部404
eは10円硬貨を、機体最後部にある一時貯留空間部4
04fは500円硬貨を、それぞれ一時貯留させるよう
になっている。
【0110】回収一時貯留ボックス412は、図示せぬ
ガイド部材により機体左右方向に移動可能に支持されて
おり、貯留箱駆動モータ415(図17参照)の正逆回
転で機体左右方向に移動する。そして、回収一時貯留ボ
ックス412が、機体左側の所定の貯留箱第1位置に位
置すると該回収一時貯留ボックス412を検知し、該貯
留箱第1位置から離れると該回収一時貯留ボックス41
2を検知しなくなる位置に貯留箱第1位置検知センサ4
16(図17参照)が設けられている。また、回収一時
貯留ボックス412が機体右側の所定の貯留箱第2位置
に位置するとき該回収一時貯留ボックス412を検知
し、該貯留箱第2位置から離れると該回収一時貯留ボッ
クス412を検知しなくなる位置に貯留箱第2位置検知
センサ417(図17参照)が設けられている。
【0111】ここで、貯留箱第1位置に位置するとき、
回収一時貯留ボックス412は、回収シュート403か
らの金種別の硬貨を各一時貯留空間部404a〜404
fに金種別に分けた状態で受け入れ可能となる。また、
回収一時貯留ボックス412は、機体右側の所定の貯留
箱第2位置に位置するとき、回収リジェクトシュート4
05および回収リジェクトボックス401の真上に位置
することになり、機体左側の所定の貯留箱第1位置に位
置するとき、金種別の回収ボックス156a〜156f
の真上に位置することになる。
【0112】図16に示すように、回収一時貯留ボック
ス412の下側には、底板413が機体左右移動可能に
支持されており、底板駆動モータ418(図17参照)
の正逆回転で、底板413は、機体左右方向に移動す
る。ここで、底板413は、回収一時貯留ボックス41
2との相対位置関係によって該回収一時貯留ボックス4
12の下部開口部を開閉可能とされている。そして、底
板413が機体左側の所定の底板第1位置に位置すると
き該底板413を検知し、該底板第1位置から離れると
該底板413を検知しなくなる位置に、底板第1位置検
知センサ419が設けられている。また、底板413が
機体右側の所定の底板第2位置に位置するとき該底板4
13を検知し、該底板第2位置から離れると該底板41
3を検知しなくなる位置に、底板第2位置検知センサ4
20が設けられている。
【0113】ここで、底板413が底板第1位置に位置
するとき、回収一時貯留ボックス412が貯留箱第1位
置に位置すると、その下部開口部は底板413で全面的
に閉塞させられることになり、一時貯留空間部404a
〜404fが形成されることになる。なお、回収一時貯
留部404は、この状態で、金種別の収納繰出部150
a〜150fから振分案内部402a〜402fおよび
回収シュート403を介して硬貨を受け入れることにな
る。また、この状態から、底板413はそのままで回収
一時貯留ボックス102が右側の貯留箱第2位置に向け
移動すると、その下部開口部は回収リジェクトシュート
405上で開放させられることになり、その結果、すべ
ての一時貯留空間部404a〜404fから硬貨を回収
リジェクトシュート405を介して回収リジェクトボッ
クス401のみに一括して落下させ収納させることにな
る。
【0114】また、回収一時貯留ボックス412が左側
の貯留箱第1位置に位置し、かつ底板413が底板第1
位置に位置した状態で、金種別の収納繰出部150a〜
150fから振分案内部402a〜402fおよび回収
シュート403を介して硬貨を受け入れた後、回収一時
貯留ボックス412はそのままで、底板413が右側の
底板第2位置に向け移動すると、回収一時貯留ボックス
412の下部開口部を回収ボックス156a〜156f
上で開放させることになり、その結果、一時貯留空間部
404a〜404fから硬貨を真下の回収ボックス15
6a〜156fのみにすべて金種別に分けた状態で落下
させることになる。すなわち、一時貯留空間部404a
の硬貨(1円硬貨)を回収ボックス156aのみに、一
時貯留空間部404bの硬貨(50円硬貨)を回収ボッ
クス156bのみに、一時貯留空間部404cの硬貨
(5円硬貨)を回収ボックス156cのみに、一時貯留
空間部404dの硬貨(100円硬貨)を回収ボックス
156dのみに、一時貯留空間部404eの硬貨(10
円硬貨)を回収ボックス156eのみに、一時貯留空間
部404fの硬貨(500円硬貨)を回収ボックス15
6fのみに、それぞれ落下させ収納させることになる。
【0115】制御部35は、通常、回収一時貯留ボック
ス412を貯留箱第1位置に位置させ底板413を底板
第1位置に位置させた状態で待機しており、回収処理中
に金種別の収納繰出部150a〜150fから金種別の
振分案内部402a〜402fによって回収用方向に振
り分けられた硬貨を回収一時貯留部404の一時貯留空
間部404a〜404fに金種別に一時貯留させるよう
になっている。そして、回収処理中に金種別の収納繰出
部150a〜150fの硬貨鑑別計数センサ190のい
ずれかで異金種硬貨(収納繰出部150a〜150fの
うち本来収納されるべき金種のものに収納されていなか
った硬貨)が検出されると、制御部35は、それ以降の
すべての金種別の収納繰出部150a〜150fの硬貨
の繰り出しをストッパ220で規制するとともに、該異
金種硬貨が回収一時貯留部404に確実に一時貯留され
るタイミングで回収一時貯留ボックス412を貯留箱第
2位置に向け移動させて、回収一時貯留部404に一時
貯留させていた異金種硬貨を含む硬貨を一括して回収リ
ジェクトボックス401に落下させ収納させることにな
る。他方、回収処理中に金種別の収納繰出部150a〜
150fの硬貨鑑別計数センサ190のいずれでも異金
種硬貨が検出されなければ、制御部35は、収納繰出部
150a〜150fの回収すべき硬貨が回収一時貯留部
404に確実に一時貯留されるタイミングで底板413
を底板第2位置に向け移動させて、回収一時貯留部40
4に一時貯留させていた硬貨を金種別に回収ボックス1
56a〜156fに落下させ収納させることになる。
【0116】以上により、第1の実施の形態において
は、金種別の収納繰出部150a〜150fから繰り出
された硬貨を、それぞれ金種別に分離した状態で金種別
の回収ボックス156a〜156fに案内可能な金種別
の振分案内部402a〜402fを有し、また、これら
振分案内部402a〜402fは、金種別の収納繰出部
150a〜156fから繰り出された硬貨を、出金口3
2に向けた第1搬送部152と、金種別の回収ボックス
156a〜156fとに振り分け可能とされている。ま
た、回収一時貯留部404は、金種別の収納繰出部15
0a〜150fから繰り出された硬貨を、金種別の回収
ボックス156a〜156fと、回収リジェクトボック
ス401とに振り分け可能とされている。さらに、第2
搬送部153は、金種別の収納繰出部150a〜150
fから繰り出された硬貨を、出金口32に向けた出金リ
フト部16と、金種別の収納繰出部150a〜150f
に選択的に戻す第3搬送部154とに振り分け可能とさ
れている。
【0117】次に、上記構成の硬貨入出金機11におけ
る各処理について説明する。 「入金処理」まず、入金処理について説明する。操作者
が入金処理を選択する旨の入力を行うと、該上位機12
から入金処理の指令が制御部35に出力されることにな
り、上位機12から入金処理の指令を受けると、制御部
35は、入金口モータ36を駆動してスライドシャッタ
19を移動させて入金口18を開放させるとともに、表
示ランプ20を点滅させて、操作者に対し入金する硬貨
の受け入れが可能であることを知らせる。
【0118】この状態で、操作者が入金処理する硬貨を
入金口18に投入させ、上位機12に入金処理を開始さ
せる旨の入力を行うと、該上位機12から入金処理の開
始指令が出力されることになり、制御部35は、該開始
指令に基づいて、供給円盤モータ44および回転円盤モ
ータ46を駆動して供給円盤43および回転円盤45を
回転させることにより、供給円盤43から回転円盤45
に該回転円盤45から図示せぬ分離部を通過させつつ硬
貨通路47に、硬貨を一枚ずつ繰り出させる。それとと
もに、入金第1モータ62および入金第2モータ64を
駆動して搬送ベルト60,61,63を駆動し、回転円
盤45から繰り出された硬貨を硬貨通路47に沿って順
次直列にならべた状態で搬送させる。このように硬貨通
路47に沿って搬送される硬貨は、入金鑑別部70の磁
気センサ66で材質が検出された後に、同入金鑑別部7
0の画像検出部68で画像が検出される。
【0119】ここで、磁気センサ66および画像検出部
68の出力は、制御部35に入力されることになり、該
制御部35では、上述したように判別を行う。すなわ
ち、硬貨を、判別不能を含む偽硬貨と、真かつ汚損と判
別された硬貨と、真かつ正と判別された各金種の硬貨と
に分類する。そして、判別不能を含む偽硬貨と、真かつ
汚損と判別された硬貨とを、硬貨検知センサ77の検出
の基づくタイミングで駆動されるロータリソレノイド7
4,76による第1,第2のストッパ部材73,75の
作動で硬貨通路47からリジェクト孔72に排除させる
ことになり、制御部35は、振分ソレノイド84の駆動
により、振分部材83を作動させて、判別不能を含む偽
硬貨を放出案内部80を介して入金リジェクトボックス
22に落とし込ませ収納させる一方、真かつ汚損と判別
された硬貨を放出案内部81を介して汚損硬貨一時貯留
ボックス90に落とし込ませ一時貯留させることにな
る。なお、制御部35は、真かつ汚損と判別された硬貨
については金種別に計数することになり、また、入金リ
ジェクトボックス22に硬貨が収納されると、表示ラン
プ26を点灯させて、硬貨が入金リジェクトボックス2
2内にあることを操作者に知らせる。
【0120】一方、真かつ正と判別された各金種の硬貨
は、それぞれ、金種別に計数されるとともに、硬貨通路
47の第3直線部57において、選別孔87a〜87f
の対応する一つの選別孔に落下させられ、金種別シュー
ト100を介して、底板103で下部が閉塞された入金
一時貯留ボックス102の金種別の一時貯留空間部10
1a〜101fの対応する一つに落とし込まれ一時貯留
される。
【0121】以上のようにして、入金口18から投入さ
れた当該入金処理に係る硬貨がすべて硬貨通路47から
なくなると、制御部35は、この入金処理を行った真硬
貨(真かつ正の硬貨および真かつ汚損の硬貨)のデータ
を上位機12に出力させる。すると、上位機12がこの
データを表示させることになり、操作者がこの表示を確
認して、この入金処理を確定するかキャンセルするかの
操作を行う。
【0122】操作者による入金確定操作に伴う確定指令
が上位機12から出力されると、制御部35は、汚損硬
貨が汚損硬貨一時貯留ボックス90にある場合には、汚
損一時貯留部39の汚損移動モータ95を駆動して汚損
硬貨一時貯留ボックス90を機体左方に移動させ、汚損
硬貨一時貯留ボックス90内のすべての汚損硬貨をシュ
ート97を介して汚損収納ボックス23に収納させる。
それとともに、制御部35は、底板駆動モータ134お
よび貯留箱駆動モータ119を同期駆動させて、底板1
03および入金一時貯留ボックス102を一体に機体左
方に移動させ、その後、底板駆動モータ134のみを逆
転させて底板103のみを戻すことで、この入金一時貯
留ボックス102のすべての金種別の硬貨を、金種別収
納シュート41の金種別のシュート部144a〜114
fを介して金種別の収納繰出部150a〜150f内
に、それぞれ金種別に収納させることになる。
【0123】他方、操作者による入金キャンセル操作に
伴う返却指令が上位機12から出力されると、制御部3
5は、汚損硬貨が汚損硬貨一時貯留ボックス90にある
場合には、汚損一時貯留部39の汚損移動モータ95を
駆動して汚損硬貨一時貯留ボックス90を機体右方に移
動させ、汚損硬貨一時貯留ボックス90内のすべての汚
損硬貨をシュート96を介して返却ボックス24に収納
させる。それとともに、制御部35は、入金一時貯留部
40の底板駆動モータ134を駆動し、入金一時貯留ボ
ックス102はそのままで底板103を機体左方に移動
させることにより、この入金一時貯留ボックス102の
すべての金種別の硬貨を、返却ボックス24に硬貨を一
括して収納させることになる。これにより、入金処理に
て受け入れた硬貨を返却ボックス24から操作者に返却
することになる。
【0124】「出金処理」次に、出金処理について説明
する。操作者が上位機12に対し出金総金額の入力を含
む出金処理の操作を行うと、該上位機12から操作に応
じた出金処理の指令が制御部35に出力される。する
と、制御部35は、まず出金総金額を含む出金処理の指
令データに基づいて、出金させるべき各金種の硬貨を収
納させている各収納繰出部150a〜150fの繰出部
159の繰出モータ206と、第1搬送部152の第1
搬送モータ231と、第2搬送部153の第2搬送モー
タ259および振分モータ269とを駆動させる。な
お、このとき、振分案内部402a〜402fは、すべ
てのロータリソレノイド410,410,…をOFF状
態としすべての振分部材409,409,…を待機状態
としており、収納繰出部150a〜150fからの硬貨
をすべて第1搬送部152に案内する状態となってい
る。さらに、振分部材266を移動させ硬貨通路247
の振分溝部265を開口させて該振分溝部265から硬
貨を落とし込む状態にすることになり、それとともに、
出金させるべき各金種の硬貨を有する各収納繰出部15
0a〜150fの回転円盤185から硬貨通路186に
硬貨を繰り出させそれぞれ硬貨鑑別計数センサ190で
計数しつつ搬送ローラ202で送り出させ振分案内部4
02a〜402fを介して第1搬送部152に供給する
ことになる。ここで、硬貨鑑別計数センサ190で、出
金処理の指令に基づく枚数の最後の硬貨が検出された繰
出部159について、制御部35は、前記最後の硬貨が
検出された後、この硬貨を第1搬送部152に向け送り
出させ、かつこの硬貨の次の硬貨の第1搬送部152へ
の送り出しを規制するタイミングで送出規制部191の
規制ソレノイド222を駆動してストッパ220の規制
片219,219を突出させて前記次の硬貨を停止させ
るとともに、繰出モータ206を停止させ回転円盤18
5および搬送ローラ202を停止させて、それ以上の硬
貨の第1搬送部152への硬貨の送り出しを停止させ
る。
【0125】なお、上記のように繰出部159の回転円
盤185から硬貨を硬貨通路186に繰り出させている
際に、フル検知センサ193で回転円盤185の硬貨が
検出されず、該硬貨の残量が少なくなっていると判定さ
れると、制御部35は、供給モータ176を駆動して供
給ベルト169により収納部158から回転円盤185
に硬貨を供給させることになり、フル検知センサ193
で硬貨のフル状態が再び検知されると、供給モータ17
6を停止させることになる。制御部35は、このように
繰出部159の回転円盤185に十分な残量の硬貨が常
に得られるように供給モータ176を制御する。勿論、
例えば回転円盤185が非回転状態にある上でフル検知
センサ193が所定時間硬貨を検出しない状態が続いた
こと等により、収納部158側の硬貨が空になったこと
が検出されると、制御部35は供給モータ176を停止
させることになり、他方、この状態から入金鑑別部70
の鑑別結果等に基づいて収納部158に硬貨が収納され
たと判断すると、供給モータ176を駆動させることに
なる。
【0126】そして、第1搬送部152に送り出された
硬貨は、第1搬送部152の搬送ベルト228で搬送さ
れるとともに、分離ローラ234で一枚ずつに分離され
た後に、第2搬送部153に送り込まれ該第2搬送部1
53の搬送ベルト253,254で硬貨通路247に押
し付けられながら搬送される。この第2搬送部153の
搬送ベルト253,254による搬送中に出金鑑別部2
61の磁気センサ262およびラインセンサ263でそ
れぞれ鑑別が行われ、制御部35は、この鑑別結果に基
づいて、硬貨の真偽および金種等を確認し、この出金鑑
別部261の鑑別結果に基づいて、出金される硬貨の総
金額あるいは金種別枚数を計数する。
【0127】このように出金鑑別部261で鑑別が行わ
れた後の硬貨は、すべて第2搬送部153の出金鑑別部
261より下流側の振分部264で、出金・回収・出金
リジェクト用方向に振り分けられる。すなわち、振分部
264の振分溝部265から出金一時貯留部155の待
機位置で待機している出金一時貯留ボックス306内に
落とし込まれ、その下部開口を閉塞させているスライド
シャッタ307上に一時貯留されることになる。
【0128】制御部35は、出金処理の指令データに基
づいて各繰出部159から繰り出される予定の硬貨がす
べて繰り出されてから、これら硬貨がすべて出金一時貯
留ボックス306に一時貯留されるのに十分な時間が経
過すると、当該出金処理において、出金鑑別部261の
鑑別結果に基づいて、出金一時貯留ボックス306に一
時貯留された一時貯留硬貨が適正であるか否かを判定す
ることになる。
【0129】すなわち、例えば、出金鑑別部261の鑑
別結果から、出金一時貯留ボックス306に一時貯留さ
れた一時貯留硬貨に偽硬貨や汚損硬貨が含まれている場
合は、該一時貯留硬貨が適正でないと判定する。また、
一時貯留硬貨に偽硬貨や汚損硬貨が含まれていないこと
を条件に、さらに、出金鑑別部261の鑑別結果に基づ
く、出金一時貯留ボックス306に一時貯留された一時
貯留硬貨の金額と、上位機12からの出金指令データに
基づく出金金額とを比較して、これらが一致した場合に
は出金一時貯留ボックス306に一時貯留された一時貯
留硬貨が適正であると判定する一方、これらが不一致の
場合には出金一時貯留ボックス306に一時貯留された
一時貯留硬貨が適正でないと判定する。
【0130】なお、一時貯留硬貨に偽硬貨や汚損硬貨が
含まれていないことを条件に、さらに、出金鑑別部26
1の鑑別結果に基づく、出金一時貯留ボックス306に
一時貯留された一時貯留硬貨の金種別枚数と、上位機1
2からの出金指令データに基づく金種別枚数とを比較し
て、これらが一致した場合には出金一時貯留ボックス3
06に一時貯留された一時貯留硬貨が適正であると判定
する一方、これらが不一致の場合には出金一時貯留ボッ
クス306に一時貯留された一時貯留硬貨が適正でない
と判定してもよい。
【0131】そして、制御部35は、上記判定結果か
ら、出金一時貯留ボックス306に一時貯留された一時
貯留硬貨が適正である場合、該一時貯留硬貨を出金一時
貯留部155で出金用方向に振り分けさせる。すなわ
ち、出金一時貯留ボックス306を待機位置に位置させ
た状態のまま、シャッタ開閉モータ308を駆動してス
ライドシャッタ307を開作動させ、該スライドシャッ
タ307上にあった硬貨を下方に放出させる。このよう
に放出された硬貨は、リフト用シュート323を介し
て、待機位置に位置する出金箱326にすべて収納され
る。
【0132】制御部35は、スライドシャッタ307を
開放させてから出金箱326に硬貨が収納されるのに十
分な時間が経過すると、再びシャッタ開閉モータ308
を駆動してスライドシャッタ307を閉位置に戻すとと
もに、出金リフト部16のリフトモータ336を駆動し
て、リフト部材330とともに出金箱326を上昇さ
せ、位置検知センサ338から出金箱326が受渡位置
すなわち出金口32から取り出し可能な位置に位置した
ことが検出されると、リフトモータ336の駆動を停止
させるとともに、出金口シャッタモータ341を駆動し
て出金口32を閉鎖していたスライドシャッタ33を移
動させて出金口32を開放させる。これにより、出金口
32を介して出金箱326が操作者により取り出し可能
となる。
【0133】制御部35は、出金箱有無検知センサ33
9の検知結果から、待機位置にあった出金箱326がリ
フト部材330から取り外された後に再びリフト部材3
30に戻されたことを確認すると、リフトモータ336
を駆動して出金口32をスライドシャッタ33で閉塞さ
せるとともに、出金箱326およびリフト部材330を
待機位置まで下降させて出金処理を終了させる。
【0134】他方、制御部35は、上記判定結果から、
出金一時貯留ボックス306に一時貯留された一時貯留
硬貨が適正でない場合、該一時貯留硬貨を出金一時貯留
部155でリジェクト用方向に振り分けさせる。すなわ
ち、スライドシャッタ307を閉状態としたまま出金移
動モータ317を駆動して出金一時貯留ボックス306
をリジェクト位置に位置させ、この状態でシャッタ開閉
モータ308を駆動してスライドシャッタ307を開作
動させ、該スライドシャッタ307上にあった硬貨を下
方に放出させる。このように放出された硬貨は、リジェ
クト用シュート324を介して、下部の出金リジェクト
ボックス30にすべて収納される。この後、制御部35
は、スライドシャッタ307を閉位置に戻し出金一時貯
留ボックス306を待機位置に戻した後、再度上記出金
指令データに基づいて出金処理をやり直す。
【0135】「回収処理」次に、回収処理について説明
する。この回収処理には、収納繰出部150a〜150
fのいずれかの収納部158に収納された硬貨の量が多
くなったと判定される場合に制御部35が自動的に硬貨
量が多くなった硬貨量過多状態の収納部158内の硬貨
を操作者に回収させる自動満杯硬貨回収処理や、上位機
12に操作者が操作入力することにより該上位機12か
ら出力された回収指令に基づいて指定された金種の硬貨
を指定された枚数だけ操作者に回収させる手動回収処
理、業務終了時に上位機12に操作者が操作入力するこ
とにより該上位機12から出力された回収指令に基づい
て各収納部158に収納された全ての硬貨を操作者に金
種別に回収させる業務終了時回収処理等がある。
【0136】{自動満杯硬貨回収処理,手動回収処理}
自動満杯硬貨回収処理および手動回収処理について説明
する。上位機12には、手動回収処理において、回収す
る硬貨の金種および枚数が操作者の入力で任意に指定可
能でありこのように指定された金種および枚数を含む回
収指令データを制御部35に出力させることができる。
すなわち、上位機12は、操作者に回収する金種を選択
指定させるための、各金種別に設けられた「金種選択キ
ー」と、枚数を任意で入力させるための「テンキー」と
を有しており、これらの操作に基づいて回収指令データ
を作成する。
【0137】また、回収された硬貨の多くは硬貨包装機
で包装硬貨とされることが多いことから、上記に加え
て、回収する枚数として、包装されて棒金とされる包装
単位枚数(日本国内においては50枚)の選択指定も可
能とされている。すなわち、上位機12は、操作者が枚
数として包装単位枚数をワンタッチで入力可能な「包装
単位枚数キー」を有しており、「金種選択キー」および
「包装単位枚数キー」の操作に基づいて回収指令データ
を作成する。
【0138】なお、使用上、回収枚数が包装単位枚数だ
けに限られる場合は、上位機12には「金種選択キー」
のみを設け、該「金種選択キー」のみを操作すれば、回
収枚数は自動的に包装単位枚数が指定されるようにして
もよい。このように指定された包装単位枚数からなる回
収枚数を含む回収指令データを制御部35に出力させる
ことができるようになっている。そして、制御部35で
は、このように上位機12から出力された回収指令デー
タの回収枚数(設定回収枚数と以下称す)を回収させる
ように制御を行う。
【0139】他方、上記した自動満杯硬貨回収処理の際
の回収枚数としては、予め包装単位枚数が制御部35に
設定記憶されており、自動満杯硬貨回収処理の際には、
制御部35が、自動的に硬貨量過多状態の金種の収納繰
出部から設定された包装単位枚数の回収枚数(設定回収
枚数と以下称す)で硬貨を回収させるように制御を行
う。
【0140】(一金種の硬貨のみ回収する場合)制御部
35は、指定された金種および枚数を含む一つの回収指
令データを上位機12から受けた場合、収納繰出部15
0a〜150fのうちこの指定された一金種の収納繰出
部から設定回収枚数の硬貨を繰り出させることになる
が、この繰り出しに先立って振分案内部402a〜40
2fのうちこの収納繰出部に対応する一つの振分案内部
のロータリソレノイド410を駆動してその振分部材4
09を回収状態とする。
【0141】他方、収納繰出部150a〜150fのう
ちいずれか一つの収納繰出部が硬貨量過多状態の状態に
ある場合、制御部35は、当該一金種の収納繰出部から
包装単位枚数である設定回収枚数の硬貨を繰り出させる
ことになるが、この場合も、この繰り出しに先立って振
分案内部402a〜402fのうちこの収納繰出部に対
応する一つの振分案内部のロータリソレノイド410を
駆動してその振分部材409を回収状態とする。
【0142】次に、制御部35は、収納繰出部150a
〜150fのうち回収対象となる一金種の硬貨を収納さ
せている一つの収納繰出部について、繰出モータ206
を駆動させることで回転円盤185から硬貨通路186
に硬貨を繰り出させ、硬貨鑑別計数センサ190で硬貨
の金種等を確認するとともに回収される硬貨の枚数の最
終的な計数を行いつつ、搬送ローラ202で硬貨を硬貨
通路186からさらに繰り出させる。その結果、繰り出
された硬貨は、振分案内部402a〜402fのうち、
回収対象となる一金種の硬貨を収納させている一つの収
納繰出部に対応する一つの振分案内部に送り込まれるこ
とになる。
【0143】すると、この振分案内部で、硬貨を、回収
シュート403の案内部403a〜403fのうちの対
応する一つの案内部を介して、回収一時貯留部404の
一時貯留空間部404a〜404fのうちの対応する一
つの一時貯留空間部に一時貯留させることになる。な
お、出金処理と同様に、収納繰出部150a〜150f
のうち回収対象となる一金種の硬貨を収納させている一
つの収納繰出部の回転円盤185から硬貨を硬貨通路1
86に繰り出させている際に、フル検知センサ193で
該回転円盤185の硬貨が検出されず、その残量が少な
くなっていると判定されると、制御部35は、供給モー
タ176を駆動して供給ベルト169により収納部15
8から回転円盤185に硬貨を供給させ、フル検知セン
サ193で硬貨のフル状態が再び検知されると供給モー
タ176を停止させることにより、回転円盤185に常
に十分な残量の硬貨が得られるように供給モータ176
を制御する。
【0144】そして、上記した回収処理中に、収納繰出
部150a〜150fのうち回収対象となる一金種の硬
貨を収納させている一つの収納繰出部の硬貨鑑別計数セ
ンサ190で異金種硬貨が検出された場合、障害等で計
数確認ができない障害硬貨が検出された場合および判別
不能を含む偽硬貨(以下、このような異金種硬貨、障害
硬貨および偽硬貨をリジェクト対象硬貨と称す)が検出
された場合、制御部35は、このようなリジェクト対象
硬貨の硬貨鑑別計数センサ190での検出タイミングに
基づき、このリジェクト対象硬貨を回収一時貯留部40
4に向け送り出させ、かつこのリジェクト対象硬貨の次
の硬貨の回収一時貯留部404への送り出しを規制する
タイミングで、送出規制部191の規制ソレノイド22
2を駆動してストッパ220の規制片219,219を
突出させて前記次の硬貨を停止させるとともに、上記リ
ジェクト対象硬貨が搬送ローラ202で確実に送り出さ
れるタイミングで繰出モータ206を停止させ回転円盤
185および搬送ローラ202を停止させて、それ以上
の硬貨の回収一時貯留部404への送り出しを停止させ
る。
【0145】次に、上記リジェクト対象硬貨が回収一時
貯留部404に確実に一時貯留されるタイミングとなる
と、制御部35は、回収一時貯留ボックス412を貯留
箱第2位置に向け移動させ、その結果、回収一時貯留部
404に一時貯留させていた上記リジェクト対象硬貨を
含む一時貯留硬貨を回収リジェクトシュート405を介
して回収リジェクトボックス401に落下させ収納させ
ることになる。そして、この後、制御部35は、回収一
時貯留ボックス412を貯留箱第1位置に戻し、手動回
収処理の場合は回収処理をやり直し、自動満杯硬貨回収
処理の場合は、硬貨量過多状態にあった上記収納繰出部
が硬貨量過多状態から脱した場合は、回収処理を終了さ
せる一方、硬貨量過多状態から脱しない場合は回収処理
をもう一度行う。
【0146】他方、回収処理中に、金種別の収納繰出部
150a〜150fのうち回収対象となる一金種の硬貨
を収納させている一つの収納繰出部の硬貨鑑別計数セン
サ190でリジェクト対象硬貨が検出されなければ、制
御部35は、該収納繰出部の設定回収枚数の最後の硬貨
が硬貨鑑別計数センサ190で検出されたタイミングに
基づき、この最後の硬貨を回収一時貯留部404に向け
送り出させ、かつこの最後の硬貨の次の硬貨の回収一時
貯留部404への送り出しを規制するタイミングで、送
出規制部191の規制ソレノイド222を駆動してスト
ッパ220の規制片219,219を突出させて前記次
の硬貨を停止させるとともに、前記最後の硬貨が搬送ロ
ーラ202で確実に送り出されるタイミングで繰出モー
タ206を停止させ回転円盤185および搬送ローラ2
02を停止させて、それ以上の硬貨の回収一時貯留部4
04への送り出しを停止させる。
【0147】次に、上記最後の硬貨が回収一時貯留部4
04に確実に一時貯留されるタイミングとなると、底板
413を底板第2位置に向け移動させて、回収一時貯留
部404に一時貯留させていた一時貯留硬貨を回収シュ
ート403を介して回収ボックス156a〜156fの
うち回収対象となる一金種の硬貨を収納させる一つの回
収ボックスに落下させ収納させることになる。そして、
この後、制御部35は、底板413を底板第1位置に戻
した後、手動回収処理の場合は回収処理を終了させ、自
動満杯硬貨回収処理の場合は、硬貨量過多状態にあった
収納繰出部が硬貨量過多状態から脱した場合は、回収処
理を終了させる一方、硬貨量過多状態から脱しない場合
は回収処理をもう一度行う。
【0148】なお、回収処理中に、収納繰出部150a
〜150fの対応するものが設定回収枚数を繰り出す前
に空となってしまったことが、残留センサ194および
硬貨鑑別計数センサ190における硬貨の非検出状態の
所定時間の経過で検出されると、制御部35は、送出規
制部191の規制ソレノイド222を駆動してストッパ
220の規制片219,219を突出させるとともに、
繰出モータ206を停止させ回転円盤185および搬送
ローラ202を停止させ、最後の硬貨が回収一時貯留部
404に確実に一時貯留されるタイミングで、底板41
3を底板第2位置に向け移動させて、回収一時貯留部4
04に一時貯留させていた硬貨を回収ボックス156a
〜156fのうち回収対象となる一金種の硬貨を収納さ
せる一つの回収ボックスに落下させて収納させ、さら
に、回収硬貨が設定回収枚数に対し不足していることを
上位機12により表示させることになる。
【0149】(複数金種の硬貨を回収する場合)自動満
杯硬貨回収処理および手動回収処理において、収納繰出
部150a〜150fのうち複数のものについて硬貨を
一度に回収することもでき、このような場合には、これ
ら複数の収納繰出部について並行して硬貨を回収一時貯
留部404に一時貯留させることになる。すなわち、指
定された金種および枚数を含む回収指令データを複数、
上位機12から受けた場合、収納繰出部150a〜15
0fのうち指定された複数金種の収納繰出部からそれぞ
れ設定回収枚数の硬貨を繰り出させることになるが、こ
の繰り出しに先立って振分案内部402a〜402fの
うちこれらの収納繰出部に対応する振分案内部のそれぞ
れのロータリソレノイド410を駆動してそれぞれの振
分部材409を回収状態とする。また、収納繰出部15
0a〜150fのうちいずれか複数の収納繰出部が硬貨
量過多状態の状態にある場合、当該複数金種の収納繰出
部からそれぞれ包装単位枚数である設定回収枚数の硬貨
を繰り出させることになるが、この場合も、この繰り出
しに先立って振分案内部402a〜402fのうちこれ
らの収納繰出部に対応する振分案内部のそれぞれのロー
タリソレノイド410を駆動してそれぞれの振分部材4
09を回収状態とする。
【0150】そして、制御部35は、収納繰出部150
a〜150fのうち回収対象となる金種の硬貨を収納さ
せている複数の収納繰出部について、それぞれ、繰出モ
ータ206を駆動させることで回転円盤185から硬貨
通路186に硬貨を繰り出させ硬貨鑑別計数センサ19
0で硬貨の金種等を確認するとともに回収される硬貨の
枚数の最終的な計数を行いつつ搬送ローラ202で硬貨
を硬貨通路186からさらに繰り出させる。その結果、
繰り出された硬貨は、振分案内部402a〜402fの
うち、回収対象となる金種の硬貨を収納させている複数
の収納繰出部に対応する振分案内部に送り込まれること
になる。
【0151】すると、これらの振分案内部で、それぞれ
硬貨を、回収シュート403の案内部403a〜403
fのうちの対応する案内部を介して、回収一時貯留部4
04の一時貯留空間部404a〜404fのうちの対応
する一時貯留空間部に金種別に一時貯留させることにな
る。なお、収納繰出部150a〜150fのうち回収対
象となる金種の硬貨を収納させている複数の収納繰出部
のいずれかについて、回転円盤185から硬貨を硬貨通
路186に繰り出させている際に、フル検知センサ19
3で該回転円盤185の硬貨が検出されず、その残量が
少なくなっていると判定されると、制御部35は、該収
納繰出部の供給モータ176を駆動して供給ベルト16
9により収納部158から回転円盤185に硬貨を供給
させ、フル検知センサ193で硬貨のフル状態が再び検
知されると供給モータ176を停止させることにより、
回転円盤185に常に十分な残量の硬貨が得られるよう
に供給モータ176を制御する。
【0152】そして、上記した回収処理中に、収納繰出
部150a〜150fのうち回収対象となる金種の硬貨
を収納させているもののいずれかの硬貨鑑別計数センサ
190でリジェクト対象硬貨が検出された場合、制御部
35は、このようなリジェクト対象硬貨の硬貨鑑別計数
センサ190での検出タイミングに基づき、このリジェ
クト対象硬貨を回収一時貯留部404に向け送り出さ
せ、かつこのリジェクト対象硬貨の次の硬貨の回収一時
貯留部404への送り出しを規制するタイミングで、送
出規制部191の規制ソレノイド222を駆動してスト
ッパ220の規制片219,219を突出させて前記次
の硬貨を停止させるとともに、リジェクト対象硬貨が搬
送ローラ202で硬貨通路186から確実に送り出され
るタイミングで繰出モータ206を停止させ回転円盤1
85および搬送ローラ202を停止させて、それ以上の
硬貨の回収一時貯留部404への送り出しを停止させ
る。
【0153】また、リジェクト対象硬貨が検出されなか
った収納繰出部についても、回転円盤185が硬貨を繰
り出している状態にあるものは、すべて、上記リジェク
ト対象硬貨の検出タイミング直後の硬貨が硬貨鑑別計数
センサ190で検出された後、該硬貨の回収一時貯留部
404への送り出しを規制するタイミングで、送出規制
部191の規制ソレノイド222を駆動してストッパ2
20の規制片219,219を突出させて該硬貨を停止
させるとともに、ストッパ220で停止できなかった硬
貨が搬送ローラ202で確実に硬貨通路186から送り
出されるタイミングで繰出モータ206を停止させ回転
円盤185および搬送ローラ202を停止させて、それ
以上の硬貨の回収一時貯留部404への送り出しを停止
させる。
【0154】次に、リジェクト対象硬貨を含む回収一時
貯留部404に向け送り出されたすべての硬貨が回収一
時貯留部404に確実に一時貯留されるタイミングとな
ると、制御部35は、回収一時貯留ボックス412を貯
留箱第2位置に向け移動させて、回収一時貯留部404
に一時貯留させていた上記リジェクト対象硬貨を含むす
べての一時貯留硬貨を一括して回収リジェクトシュート
405を介して回収リジェクトボックス401に落下さ
せ収納させることになる。そして、この後、制御部35
は、回収一時貯留ボックス412を貯留箱第1位置に戻
した後、手動回収処理の場合は回収処理をやり直し、自
動満杯硬貨回収処理の場合は、硬貨量過多状態にあった
上記収納繰出部がすべて硬貨量過多状態から脱した場合
は、回収処理を終了させる一方、硬貨量過多状態から脱
しない収納繰出部がある場合はその収納繰出部について
のみ回収処理をもう一度行う。
【0155】他方、回収処理中に、金種別の収納繰出部
150a〜150fのうち回収対象となる金種の硬貨を
それぞれ収納させている複数の収納繰出部の硬貨鑑別計
数センサ190のいずれにおいてもリジェクト対象硬貨
が検出されなければ、制御部35は、これら収納繰出部
のそれぞれについて、設定回収枚数の最後の硬貨が硬貨
鑑別計数センサ190で検出されたタイミングに基づい
て、該最後の硬貨の次の硬貨の回収一時貯留部404へ
の送り出しを規制するタイミングで、送出規制部191
の規制ソレノイド222を駆動してストッパ220の規
制片219,219を突出させて該次の硬貨を停止させ
るとともに、該最後の硬貨が搬送ローラ202で確実に
硬貨通路186から送り出されるタイミングで繰出モー
タ206を停止させ回転円盤185および搬送ローラ2
02を停止させて、それ以上の硬貨の回収一時貯留部4
04への送り出しを停止させる。
【0156】そして、これら収納繰出部のうち設定回収
枚数まで硬貨を送り出させることができたすべてについ
て最後の回収硬貨が回収一時貯留部404に確実に一時
貯留されるタイミングで、底板413を底板第2位置に
向け移動させて、回収一時貯留部404に一時貯留させ
ていた一時貯留硬貨を回収シュート403を介して回収
ボックス156a〜156fのうち回収対象となる金種
の硬貨を収納させる複数の回収ボックスに金種別に落下
させ収納させることになる。そして、この後、制御部3
5は、底板413を底板第1位置に戻した後、手動回収
処理の場合は回収処理を終了させ、自動満杯硬貨回収処
理の場合は、硬貨量過多状態にあった収納繰出部がすべ
て硬貨量過多状態から脱した場合は、回収処理を終了さ
せる一方、硬貨量過多状態から脱しない収納繰出部があ
る場合はその収納繰出部についてのみ回収処理をもう一
度行う。
【0157】なお、回収処理中に、金種別の収納繰出部
150a〜150fのうち回収対象となる金種の硬貨を
それぞれ収納させている複数の収納繰出部のうちのいず
れかが、設定回収枚数まで硬貨を送り出させる前に空と
なってしまったことが、残留センサ194および硬貨鑑
別計数センサ190における硬貨の非検出状態の所定時
間の経過で検出されると、制御部35は、このような収
納繰出部についてのみ送出規制部191の規制ソレノイ
ド222を駆動してストッパ220の規制片219,2
19を突出させるとともに、繰出モータ206を停止さ
せ回転円盤185および搬送ローラ202を停止させて
待機する。そして、これとは別に設定回収枚数まで硬貨
を送り出させることができた他の収納繰出部のすべてに
ついて設定回収枚数の最後の硬貨が回収一時貯留部40
4に確実に一時貯留されるタイミングで、底板413を
底板第2位置に向け移動させて、回収一時貯留部404
に一時貯留させていた硬貨を回収ボックス156a〜1
56fのうち回収対象となる金種の硬貨を収納させる複
数の回収ボックスに金種別に落下させて収納させ、さら
に、回収硬貨が設定回収枚数に対し不足している金種を
上位機12により表示させることになる。
【0158】{業務終了時回収処理}上述した業務終了
時回収処理を行う操作入力がなされると、上位機12
は、底板413で下部が閉じられた回収一時貯留部40
4の各一時貯留空間部404a〜404fのそれぞれに
ついて最大収納量を回収枚数(以下これを最大回収枚数
と称す)として予め設定された回収指令データを自動的
に制御部35に出力して、残量がなくなるまですべての
収納繰出部150a〜150fについて、それぞれ、可
能な限り全金種並行して回収ボックス156a〜156
fに硬貨を送り込む回収処理を繰り返し行うことにな
る。
【0159】すなわち、制御部35は、振分案内部40
2a〜402fのすべてのロータリソレノイド410,
410,…を駆動してすべての振分部材409,40
9,…を回収状態とする。そして、収納繰出部150a
〜150fのすべての繰出モータ206を駆動させるこ
とにより、収納繰出部150a〜150fのすべてにつ
いて、回転円盤185から硬貨通路186に硬貨を繰り
出させ硬貨鑑別計数センサ190で硬貨の金種等を確認
するとともに回収される硬貨の枚数の最終的な計数を行
いつつ、搬送ローラ202で硬貨を送り出させることに
なる。
【0160】すると、収納繰出部150aに収納されて
いた硬貨が、振分案内部402aおよび回収シュート4
03の案内部403aを介して、回収一時貯留部404
の一時貯留空間部404aのみに一時貯留され、収納繰
出部150bに収納されていた硬貨が、振分案内部40
2bおよび案内部403bを介して一時貯留空間部40
4bのみに一時貯留され、収納繰出部150cに収納さ
れていた硬貨が、振分案内部402cおよび案内部40
3cを介して一時貯留空間部404cのみに一時貯留さ
れ、収納繰出部150dに収納されていた硬貨が、振分
案内部402dおよび案内部403dを介して一時貯留
空間部404dのみに一時貯留され、収納繰出部150
eに収納されていた硬貨が、振分案内部402eおよび
案内部403eを介して一時貯留空間部404eのみに
一時貯留され、収納繰出部150fに収納されていた硬
貨が、振分案内部402fおよび案内部403fを介し
て一時貯留空間部404fのみに一時貯留されることに
なる。
【0161】勿論、上記と同様に、収納繰出部150a
〜150fのそれぞれについて、回転円盤185から硬
貨を硬貨通路186に繰り出させている際に、フル検知
センサ193で該回転円盤185の硬貨が検出されず、
その残量が少なくなっていると判定されると、制御部3
5は、供給モータ176を駆動して供給ベルト169に
より収納部158から回転円盤185に硬貨を供給さ
せ、フル検知センサ193で硬貨のフル状態が再び検知
されると供給モータ176を停止させることにより、回
転円盤185に常に十分な残量の硬貨が得られるように
供給モータ176を制御する。
【0162】そして、上記した回収処理中に収納繰出部
150a〜150fのうちのいずれかの硬貨鑑別計数セ
ンサ190でリジェクト対象硬貨が検出されると、制御
部35は、硬貨鑑別計数センサ190での該リジェクト
対象硬貨の検出タイミングに基づき、このリジェクト対
象硬貨を回収一時貯留部404に向け送り出させ、かつ
このリジェクト対象硬貨の次の硬貨の回収一時貯留部4
04への送り出しを規制するタイミングで、送出規制部
191の規制ソレノイド222を駆動してストッパ22
0の規制片219,219を突出させて前記次の硬貨を
停止させるとともに、該リジェクト対象硬貨が搬送ロー
ラ202で硬貨通路186から確実に送り出されるタイ
ミングで繰出モータ206を停止させ回転円盤185お
よび搬送ローラ202を停止させて、それ以上の硬貨の
回収一時貯留部404への送り出しを停止させる。
【0163】また、リジェクト対象硬貨が検出された以
外の収納繰出部についても、回転円盤185が硬貨を繰
り出している状態にあるものは、すべて、上記リジェク
ト対象硬貨の検出タイミング直後の硬貨が硬貨鑑別計数
センサ190で検出された後、該硬貨の回収一時貯留部
404への送り出しを規制するタイミングで、送出規制
部191の規制ソレノイド222を駆動してストッパ2
20の規制片219,219を突出させて該硬貨を停止
させるとともに、ストッパ220で停止できなかった硬
貨が搬送ローラ202で確実に硬貨通路186から送り
出されるタイミングで繰出モータ206を停止させ回転
円盤185および搬送ローラ202を停止させて、それ
以上の硬貨の回収一時貯留部404への送り出しを停止
させる。
【0164】そして、リジェクト対象硬貨を含む回収一
時貯留部404に向け送り出されたすべての硬貨が回収
一時貯留部404に確実に一時貯留されるタイミングと
なると、制御部35は、回収一時貯留ボックス412を
貯留箱第2位置に向け移動させて、回収一時貯留部40
4に一時貯留させていた上記リジェクト対象硬貨を含む
すべての一時貯留硬貨を一括して回収リジェクトシュー
ト405を介して回収リジェクトボックス401に落下
させ収納させることになる。そして、この後、制御部3
5は、回収一時貯留ボックス412を貯留箱第1位置に
戻した後、収納繰出部150a〜150fのうちのいず
れかで収納硬貨が残っている場合には、収納硬貨が残っ
ている収納繰出部についてのみ上記回収処理を再度行
う。
【0165】他方、回収処理中に、収納繰出部150a
〜150fのいずれの硬貨鑑別計数センサ190でもリ
ジェクト対象硬貨が検出されなければ、制御部35は、
これら収納繰出部150a〜150fのそれぞれについ
て、最大回収枚数の最後となる硬貨が硬貨鑑別計数セン
サ190で検出されたタイミングに基づいて、該最後の
硬貨の次の硬貨の回収一時貯留部404への送り出しを
規制するタイミングで、送出規制部191の規制ソレノ
イド222を駆動してストッパ220の規制片219,
219を突出させて前記次の硬貨を停止させるととも
に、最後の硬貨が搬送ローラ202で確実に硬貨通路1
86から送り出されるタイミングで繰出モータ206を
停止させ回転円盤185および搬送ローラ202を停止
させて、それ以上の硬貨の回収一時貯留部404への送
り出しを停止させる。
【0166】そして、これら収納繰出部150a〜15
0fのうち最大回収枚数まで硬貨を送り出させることが
できたすべてについて最大回収枚数の最後の硬貨が回収
一時貯留部404に確実に一時貯留されるタイミング
で、底板413を底板第2位置に向け移動させて、回収
一時貯留部404の一時貯留空間部404aに一時貯留
させていた一時貯留硬貨を回収ボックス156aに、一
時貯留空間部404bに一時貯留させていた一時貯留硬
貨を回収ボックス156bに、一時貯留空間部404c
に一時貯留させていた一時貯留硬貨を回収ボックス15
6cに、一時貯留空間部404dに一時貯留させていた
一時貯留硬貨を回収ボックス156dに、一時貯留空間
部404eに一時貯留させていた一時貯留硬貨を回収ボ
ックス156eに、一時貯留空間部404fに一時貯留
させていた一時貯留硬貨を回収ボックス156fに、そ
れぞれ金種別となるように収納させることになる。そし
て、この後、制御部35は、底板413を底板第1位置
に戻した後、収納繰出部150a〜150fのうちのい
ずれかで収納硬貨が残っている場合には、収納硬貨が残
っている収納繰出部についてのみ上記回収処理を繰り返
す一方、収納繰出部150a〜150fのすべての収納
硬貨が回収ボックス156a〜156fに回収され空と
なった場合は、回収処理を終了させる。
【0167】なお、回収処理中に、金種別の収納繰出部
150a〜150fのうちのいずれかが、最大回収枚数
まで硬貨を送り出させる前に空となってしまったこと
が、残留センサ194および硬貨鑑別計数センサ190
における硬貨の非検出状態の所定時間の経過で検出され
ると、制御部35は、このような収納繰出部についての
み送出規制部191の規制ソレノイド222を駆動して
ストッパ220の規制片219,219を突出させると
ともに、繰出モータ206を停止させ回転円盤185お
よび搬送ローラ202を停止させて待機する。そして、
これとは別に最大回収枚数まで硬貨を送り出させること
ができた他の収納繰出部のすべてについて最大回収枚数
の最後となる硬貨が回収一時貯留部404に確実に一時
貯留されるタイミングで、底板413を底板第2位置に
向け移動させて、回収一時貯留部404に一時貯留させ
ていた硬貨を回収ボックス156a〜156fに金種別
に落下させて収納させることになる。
【0168】なお、以上においては、回収処理時に振分
収納部402a〜402fのうち回収処理を行う金種の
ものについてのみ振分部材409を回収状態とするよう
にしたが、回収処理時に振分収納部402a〜402f
のすべての振分部材409を同時に回収状態とするよう
にしてもよい。この場合、ロータリソレノイド410を
一つのみ設けて、この一つのロータリソレノイド410
で振分収納部402a〜402fのすべての振分部材4
09を傾動させればよい。
【0169】「精査処理」次に、精査処理について説明
する。この精査処理は、各金種別の収納繰出部150a
〜150fにおけるそれぞれの硬貨の収納枚数を確認す
る処理である。すなわち、上述したように入金鑑別部7
0の鑑別結果と出金鑑別部261の鑑別結果とから、収
納繰出部150a〜150fおよび出金リジェクトボッ
クス30内に収納された硬貨の全体の金種別枚数は管理
可能であるものの、搬送不良が発生した場合等に出金処
理エラー等が生じると、各収納繰出部150a〜150
fおよび出金リジェクトボックス30のそれぞれの硬貨
の正確な管理ができなくなってしまう。このため、特に
各処理において正確な硬貨枚数を把握しておかなければ
ならない各収納繰出部150a〜150fのそれぞれの
硬貨の正確な硬貨枚数をこの精査処理によって確認する
のである。なお、制御部35は、この精査処理を、他の
処理が行われていないことを前提に、定期的に、あるい
は出金処理エラー等が生じる毎に、あるいは操作者によ
る入力に基づく上位機12からの指令を受けたタイミン
グ等で行う。
【0170】上記のようなタイミングで精査処理を開始
すると、制御部35は、第1搬送部152の第1搬送モ
ータ231と、第2搬送部153の第2搬送モータ25
9と、第3搬送部154の第3搬送モータ284とを駆
動させる。なお、この精査処理の開始時において、振分
部264は待機状態すなわち振分部材266で振分溝部
265を閉塞させた状態となっており、第2搬送部15
3で搬送される硬貨を第3搬送部154の方向すなわち
精査用方向に振り分けるようになっている。精査処理
は、以下のように各収納繰出部150a〜150f毎に
行われる複数の精査作動からなる。
【0171】上記第1搬送モータ231、第2搬送モー
タ259および第3搬送モータ284の駆動の後、制御
部35は、収納繰出部150a〜150fのうち精査作
動を最初に行う所定の一つの収納繰出部(繰出元収納繰
出部)の繰出部159の繰出モータ206を駆動させ
る。これにより、収納繰出部150a〜150fのうち
精査作動を最初に行う一つの収納繰出部の回転円盤18
5から硬貨通路186に硬貨を繰り出させ硬貨鑑別計数
センサ190で計数しつつ搬送ローラ202で第1搬送
部152に送り出させることになる。
【0172】このように、収納繰出部150a〜150
fのうち精査作動を最初に行う一つの収納繰出部の回転
円盤185から硬貨を硬貨通路186に繰り出させてい
る際に、フル検知センサ193で該回転円盤185の硬
貨が検出されず、その残量が少なくなっていると判定さ
れると、制御部35は、出金処理と同様、供給モータ1
76を駆動して供給ベルト169により収納部158か
ら回転円盤185に硬貨を供給させるとともに、フル検
知センサ193で硬貨のフル状態が再び検知されると供
給モータ176を停止させることになり、回転円盤18
5に常に十分な残量の硬貨が得られるように供給モータ
176を制御する。
【0173】そして、以上のようにして、収納繰出部1
50a〜150fのうち精査作動を最初に行う所定の一
つの収納繰出部からすべての硬貨が第1搬送部152に
繰り出されたことが、繰出部159の残留センサ194
の検出結果に基づき検出されると、その繰出部159の
繰出モータ206を停止させるとともに、フル検知セン
サ193で硬貨のフル状態が検知されないことから回転
状態に維持されていた収納部158の供給モータ176
の駆動をも停止させる。
【0174】第1搬送部152に送り出された硬貨は、
第1搬送部152の搬送ベルト228で搬送されるとと
もに、分離ローラ234で一枚ずつに分離された後に、
第2搬送部153に送り込まれ該第2搬送部153の搬
送ベルト253,254で硬貨通路247に押し付けら
れながら搬送される。この第2搬送部153の搬送ベル
ト253,254による搬送中に出金鑑別部261の磁
気センサ262およびラインセンサ263でそれぞれ鑑
別が行われることになる。制御部35は、この出金鑑別
部261の鑑別結果に基づいて、出金処理と同様に、硬
貨の真偽および金種等を確認するとともに、その硬貨が
精査作動を行っているものと同じであると判断される
と、さらに搬送方向下流側に設けられたタイミングセン
サ275,275で該硬貨の通過を確認後、該硬貨を確
定して加算計数する。
【0175】そして、このように確定された確定硬貨
は、そのまま第2搬送部153の硬貨通路247から第
3搬送部154の搬送ベルト281上に受け渡され、該
搬送ベルト281によって機体後方に向け搬送される。
このように第3搬送部154の搬送ベルト281で搬送
された硬貨を、第3搬送部154の最下流側に設けられ
たガイドフレーム304のガイド面305で案内して、
当該精査処理前に空状態であった機体最後部に位置する
収納繰出部(予備収納繰出部)150gの収納部158
に精査用硬貨取込口164を介して投入させる。このよ
うにして、収納繰出部150a〜150fのうち精査作
動を最初に行う所定の一つの収納繰出部に収納されてい
たすべての硬貨の計数を行う。
【0176】そして、制御部35は、収納繰出部150
a〜150fのうち精査作動を最初に行う一つの収納繰
出部についてすべての硬貨が機体最後部の収納繰出部1
50gに一時貯留されたことを確認する(この確認は、
当該精査作動を行っている収納繰出部の残留センサ19
4の検出結果および出金鑑別部261の検出結果から行
い、具体的には、残留センサ194で硬貨が検出されな
くなった後に出金鑑別部261で硬貨が検出されなくな
り該出金鑑別部261で最後に鑑別した硬貨が収納繰出
部150gに収納されるのに十分な時間が経過したこと
の検出により行う)と、収納繰出部150g内の硬貨を
再度、収納繰出部150a〜150fのうち精査作動を
最初に行った一つの収納繰出部に戻す。
【0177】すなわち、収納繰出部150gの供給モー
タ176を駆動してその収納部158内に一時貯留され
た硬貨を繰出部159に送り出すとともに、該繰出部1
59で残留センサ194が硬貨を検出すると、該繰出部
159の繰出モータ206を駆動させて、上記と同様に
して、その回転円盤185および搬送ローラ202で第
1搬送部152に硬貨を繰り出させるとともに、繰り出
された硬貨の最初のものが収納繰出部150a〜150
fのうち精査作動を最初に行った所定の一つの収納繰出
部用に設けられた、タイミング検知装置303a〜30
3fのうちの一つのタイミング検知装置で検知される
と、該検知作動に基づくタイミングで収納繰出部150
a〜150fのうち精査作動を最初に行った所定の一つ
の収納繰出部用に設けられた、ロータリソレノイド30
1a〜301fのうちの一つのロータリソレノイドを駆
動して、収納繰出部150a〜150fのうち精査作動
を最初に行った一つの収納繰出部に付設された取込部材
288を搬送ベルト281上に突出させる取込状態とし
て、該収納繰出部に硬貨を送り込むことになる。この場
合、制御部35は、同金種の複数枚の硬貨を連続して収
納繰出部150a〜150fのうち精査作動を最初に行
った一つの収納繰出部に収納させることになるため、最
初の硬貨に基づいてロータリソレノイドを駆動した後、
連続して送られる硬貨を該収納繰出部に送り込む状態で
は、ロータリソレノイドの駆動状態を維持することにな
る。
【0178】これにより、収納繰出部150gにあった
硬貨が、第1搬送部152、第2搬送部153および第
3搬送部154で搬送され、該第3搬送部154の取込
部材288に案内されて、収納繰出部150a〜150
fのうち精査作動を最初に行った一つの収納繰出部(元
の収納繰出部)に収納されることになる。ここで、収納
繰出部150gからすべての硬貨が第1搬送部152に
繰り出されたことが、その繰出部159の残留センサ1
94の検出結果に基づき検出されると、その繰出部15
9の繰出モータ206を停止させるとともに、フル検知
センサ193で硬貨のフル状態が検知されないことから
回転状態に維持されていた収納部158の供給モータ1
76の駆動をも停止させる。
【0179】そして、制御部35は、収納繰出部150
gの残留検知センサ194の検出結果、出金鑑別部26
1の検出結果および収納繰出部150a〜150fのう
ち精査作動を最初に行った所定の一つの収納繰出部用に
設けられた、タイミング検知装置303a〜303fの
うちの一つのタイミング検知装置の検出結果から、最後
の硬貨を該タイミング検知装置で検知したのち検知しな
くなると、該非検知作動に基づく所定の停止タイミング
で、収納繰出部150a〜150fのうち精査作動を最
初に行った一つの収納繰出部用に設けられた、ロータリ
ソレノイド301a〜301fのうちの一つの駆動を停
止させて、これに連結された取込部材288を搬送ベル
ト281上から逃がして、最初の一つの金種の硬貨の精
査作動が完了する。
【0180】そして、制御部35は、以上のような精査
作動を精査用収納繰出部150gを除くすべての収納繰
出部150a〜150fについて順次行って精査処理を
完了することになる。すなわち、例えば、収納繰出部1
50f〜精査用収納繰出部150g〜元の収納繰出部1
50fに硬貨を移動させつつの500円硬貨についての
精査作動(このときの硬貨の流れを図18において矢印
X1,X2で示す)、収納繰出部150e〜精査用収納
繰出部150g〜元の収納繰出部150eに硬貨を移動
させつつの10円硬貨についての精査作動(このときの
硬貨の流れを図18において矢印X3,X4で示す)、
収納繰出部150d〜精査用収納繰出部150g〜元の
収納繰出部150dに硬貨を移動させつつの100円硬
貨についての精査作動(このときの硬貨の流れを図18
において矢印X5,X6で示す)、収納繰出部150c
〜精査用収納繰出部150g〜元の収納繰出部150c
に硬貨を移動させつつの5円硬貨についての精査作動
(このときの硬貨の流れを図18において矢印X7,X
8で示す)、収納繰出部150b〜精査用収納繰出部1
50g〜元の収納繰出部150bに硬貨を移動させつつ
の50円硬貨についての精査作動(このときの硬貨の流
れを図18において矢印X9,X10で示す)、収納繰
出部150a〜精査用収納繰出部150g〜元の収納繰
出部150aに硬貨を移動させつつの1円硬貨について
の精査作動(このときの硬貨の流れを図18において矢
印X11,X12で示す)というように、収納繰出部1
50a〜150fの機体後側から順に精査作動を行うの
である。勿論、収納繰出部150a〜150fについて
一つずつ行えば、その順番はどのように変更することも
でき、例えば、機体前側から順に行ってもよい。そし
て、すべての収納繰出部150a〜150fの精査作動
が終了すると、制御部35は、第1搬送モータ231、
第2搬送モータ259および第3搬送モータ284の駆
動を停止させる。
【0181】一方、上記した各金種別の精査作動中に、
出金鑑別部261による鑑別結果から、精査を行ってい
る金種とは異なる金種の硬貨すなわち異金種硬貨を確認
した場合、つまり、収納繰出部150a〜150fのう
ち精査作動を行っている収納繰出部に収納されていた硬
貨の中に異金種硬貨が混入しており、これを出金鑑別部
261による鑑別結果から確認した場合、この異金種硬
貨をそのまま収納繰出部150gに一時貯留させ、その
後、収納繰出部150a〜150fのうち精査作動を行
っている収納繰出部に搬送させ収納させると、該収納繰
出部に異金種硬貨が混在した状態のままとされ、出金処
理時等にエラーが発生してしまうことになるため、この
異金種硬貨を精査用収納繰出部150gに送る前に、収
納繰出部150a〜150fのうちの該異金種硬貨用の
収納繰出部に収納させることになる。
【0182】すなわち、制御部35は、所定の一金種に
ついて精査作動を行っている際に、出金鑑別部261の
鑑別結果から当該精査作動を行っているときの計数値と
金種の情報とを記憶しており、さらに、各タイミング検
知装置303a〜303f毎に硬貨の計数値をも記憶し
ている。これによって、制御部35は、当該精査作動を
行っている金種とは異なる異金種硬貨を出金鑑別部26
1で確認すると、当該精査作動を開始した時点から異金
種硬貨までの硬貨の出金鑑別部261における計数値を
割り出し、タイミング検知装置303a〜303fのう
ち、この異金種硬貨が本来収納されるべき収納繰出部用
のタイミング検知装置で前記計数値目の硬貨すなわち異
金種硬貨を検知すると、その検知作動に基づく所定の取
込タイミングから非検知作動に基づく所定の停止タイミ
ングまで、ロータリソレノイド301a〜301fのう
ち該収納繰出部用の一つを駆動する。
【0183】すると、取込部材288がロータリソレノ
イド301a〜301fのうち該収納繰出部用の一つの
駆動で図15に一点鎖線で示す待機状態から実線で示す
取込状態に移動し、該取込部材288によって、この異
金種硬貨が収納繰出部150a〜150fのうちこの異
金種硬貨が本来収納されるべき収納繰出部に送り込まれ
る。すなわち、異金種硬貨が1円硬貨である場合は、タ
イミング検知装置303aによるこの異金種硬貨の検知
作動に基づく取込タイミングから非検知作動に基づく停
止タイミングまでロータリソレノイド301aを駆動さ
せて取込部材288により該異金種硬貨を収納繰出部1
50aに送り込むことになる。
【0184】同様に、異金種硬貨が50円硬貨である場
合は、タイミング検知装置303bによるこの異金種硬
貨の検知作動に基づく取込タイミングから非検知作動に
基づく停止タイミングまでロータリソレノイド301b
を駆動させて取込部材288により該異金種硬貨を収納
繰出部150bに送り込むことになる。同様に、異金種
硬貨が5円硬貨である場合は、タイミング検知装置30
3cによるこの異金種硬貨の検知作動に基づく取込タイ
ミングから非検知作動に基づく停止タイミングまでロー
タリソレノイド301cを駆動させて取込部材288に
より該異金種硬貨を収納繰出部150cに送り込むこと
になる。
【0185】同様に、異金種硬貨が100円硬貨である
場合は、タイミング検知装置303dによるこの異金種
硬貨の検知作動に基づく取込タイミングから非検知作動
に基づく停止タイミングまでロータリソレノイド301
dを駆動させて取込部材288により該異金種硬貨を収
納繰出部150dに送り込むことになる。同様に、異金
種硬貨が10円硬貨である場合は、タイミング検知装置
303eによるこの異金種硬貨の検知作動に基づく取込
タイミングから非検知作動に基づく停止タイミングまで
ロータリソレノイド301eを駆動させて取込部材28
8により該異金種硬貨を収納繰出部150eに送り込む
ことになる。
【0186】同様に、異金種硬貨が500円硬貨である
場合は、タイミング検知装置303fによるこの異金種
硬貨の検知作動に基づく取込タイミングから非検知作動
に基づく停止タイミングまでロータリソレノイド301
fを駆動させて取込部材288により該異金種硬貨を収
納繰出部150fに送り込むことになる。勿論、異金種
硬貨が上記いずれの金種の硬貨であったとしても、同じ
金種の異金種硬貨が複数連続する場合には、これら硬貨
の最初のものを、タイミング検知装置303a〜303
fのうちの該硬貨の金種用のタイミング検知装置で検知
した検知作動に基づく取込タイミングから、最後のもの
を、該タイミング検知装置で検知しなくなる非検知作動
に基づく停止タイミングまでの間、ロータリソレノイド
301a〜301fのうちの該金種用のものを駆動状態
に維持することになる。なお、このような異金種硬貨が
精査作動において最後に収納される硬貨であった場合に
は、制御部35は、該最後に収納される異金種硬貨が収
納されるタイミングで精査作動を終了させる。
【0187】なお、このような異金種硬貨の本来収納さ
れるべき収納繰出部への送り込みが行われると、タイミ
ング検知装置303a〜303fのうち、該収納繰出部
より下流側にあるものでは、この硬貨を検知し得ないこ
とになるため、それ以降の出金鑑別部261による計数
値と、これらタイミング検知装置の検知結果による計数
値とが異なることになる。よって、異金種硬貨が本来収
納されるべき収納繰出部に収納される毎に、制御部35
は、出金鑑別部261の検出結果に基づく計数値(A)
と、各タイミング検知装置303a〜303fのうち収
納された収納繰出部よりも下流に位置するタイミング検
知装置の計数値(B)との関係を修正する。具体的に
は、異金種硬貨が本体収納されるべき収納繰出部に収納
される毎に、計数値(A)から「1」減算した値が、同
じ硬貨を確認するための計数値(B)とされる。
【0188】そして、制御部35は、精査処理が完了す
ると、入金鑑別部70および出金鑑別部261のそれぞ
れの鑑別結果に基づく収納中の全硬貨の金種別の硬貨枚
数と、上記精査処理による出金鑑別部261の鑑別結果
に基づく各収納繰出部150a〜150fの金種別の硬
貨枚数とから、出金リジェクトボックス30に収納され
ている硬貨の金種別の硬貨枚数を割り出すことになる。
勿論、制御部35は、上記した異金種硬貨については、
本来の収納繰出部の硬貨として計数値を計数し、最終的
に、各金種別の収納繰出部150a〜150fにおける
それぞれの硬貨の収納枚数を確認する。
【0189】以上に述べた第1の実施の形態によれば、
金種別の収納繰出部150a〜150fから硬貨を出金
口32に出金させる出金処理時には、硬貨を金種別の振
分案内部402a〜402fにより第1搬送部152に
振り分けて出金口32に向け搬送させることになり、他
方、金種別の収納繰出部150a〜150fから金種別
に分けた状態で硬貨を全金種回収する回収処理時には、
金種別の収納繰出部150a〜150fから繰り出され
た硬貨を、金種別の振分案内部402a〜402fによ
り、それぞれ金種別に分離した状態で金種別の回収ボッ
クス156a〜156fに案内することになる。したが
って、金種別の収納繰出部150a〜150fから金種
別に分けた状態で硬貨を全金種回収する際に、金種別に
分離した状態で全金種を並行して金種別の回収ボックス
156a〜156fに収納させることができるため、短
時間でこれを行うことができる。
【0190】また、金種別の収納繰出部150a〜15
0fから硬貨を回収する際に、収納繰出部150a〜1
50fから繰り出される硬貨において異金種硬貨の混入
を、収納繰出部150a〜150fにそれぞれ設けられ
た硬貨鑑別計数センサ190で検出すると、制御部35
が、回収一時貯留部404により、該異金種硬貨を回収
リジェクトボックス401に振り分けることになる。し
たがって、異金種硬貨が回収ボックス156a〜156
fに収納されて気付かれずにそのまま回収されてしまう
ことを防止できる。しかも、金種別の収納繰出部150
a〜150fにそれぞれ硬貨の金種を識別可能な硬貨鑑
別計数センサ190を設けているため、回収処理中に各
硬貨の金種を識別でき、よって、回収処理前に金種別の
収納繰出部150a〜150fの硬貨を確定しておく精
査処理が必要がなくなる。したがって、硬貨を回収する
ために必要な時間を大幅に短縮することができる。
【0191】なお、以上においては、金種別の収納繰出
部150a〜150fにそれぞれ硬貨鑑別計数センサ1
90を設ける場合を例にとり説明したが、回収処理の直
前に上述した精査処理を必ず行って、各金種別の収納繰
出部150a〜150fの硬貨枚数を確定し異金種硬貨
は本来の収納繰出部に収納させた後に、回収処理を行う
ようにすれば、硬貨鑑別計数センサ190は、金種を識
別できる必要はなく、硬貨の計数および搬送規制のタイ
ミングを計れるものであればよい。また、このように回
収処理の直前に上述した精査処理を必ず実行するように
すれば、回収硬貨に異金種硬貨が混在することがなくな
るため、回収一時貯留部404、回収リジェクトシュー
ト405および回収リジェクトボックス401をなくし
て、振分案内部402a〜402fから硬貨を一時貯留
させることなく回収ボックス156a〜156fに収納
させるようにすることができる。
【0192】次に、本発明の第2の実施の形態の硬貨入
出金機について、第1の実施の形態との相違部分を中心
に以下に説明する。なお、第1の実施の形態と同様の部
分には同一の符号を付しその説明は略す。第2の実施の
形態は、第1の実施の形態に対し回収処理の制御内容が
一部異なっている。すなわち、第2の実施の形態では、
金種別の収納繰出部150a〜150fから金種別の回
収ボックス156a〜156fに硬貨を回収する際に、
硬貨鑑別計数センサ190で検出したリジェクト対象硬
貨が異金種硬貨であった場合には、制御部35が、該異
金種硬貨のみを、振分案内部402a〜402fにより
第1搬送部152に振り分けさらに第2搬送部153で
搬送させ、その途中の振分部264を通過させ第3搬送
部154に振り分けて該第3搬送部154により該硬貨
の本来収納されるべき金種用の収納繰出部に収納させる
のである。以下、第1の実施の形態とは異なる、回収処
理中に異金種硬貨が検出された場合について説明する。
【0193】{自動満杯硬貨回収処理,手動回収処理} (一金種の硬貨のみ回収する場合)自動満杯硬貨回収処
理および手動回収処理において一金種の硬貨のみ回収す
る回収処理中に、収納繰出部150a〜150fのうち
回収対象となる一金種の硬貨を収納させている一つの収
納繰出部の硬貨鑑別計数センサ190で異金種硬貨が検
出された場合、制御部35は、該異金種硬貨の硬貨鑑別
計数センサ190での検出タイミングに基づき、この異
金種硬貨の回収一時貯留部404への送り出しを規制す
るタイミングで、送出規制部191の規制ソレノイド2
22を駆動してストッパ220の規制片219,219
を突出させて該異金種硬貨を停止させるとともに、上記
異金種硬貨よりも前の硬貨が搬送ローラ202で確実に
回収一時貯留部404に向け送り出されるタイミングで
繰出モータ206を停止させ回転円盤185および搬送
ローラ202を停止させて、それ以上の硬貨の回収一時
貯留部404への送り出しを停止させて回収処理を中断
する。
【0194】次に、上記異金種硬貨よりも前に送り出さ
れた硬貨がすべて回収一時貯留部404に確実に一時貯
留されるタイミングとなると、制御部35は、振分案内
部402a〜402fのうち、異金種硬貨が検出された
一つの収納繰出部に対応する振分案内部のロータリソレ
ノイド410をOFFし、振分部材409を待機状態と
し、その後、繰出モータ206を駆動させ回転円盤18
5および搬送ローラ202を回転させるとともに、送出
規制部191の規制ソレノイド222をOFFすること
により、異金種硬貨を送り出させ、硬貨鑑別計数センサ
190により検出されるこの異金種硬貨の次の硬貨の回
収一時貯留部404への送り出しを規制するタイミング
で、送出規制部191の規制ソレノイド222を駆動し
てストッパ220の規制片219,219を突出させて
該次の硬貨を停止させるとともに、上記異金種硬貨が搬
送ローラ202で確実に第1搬送部152に向け送り出
されるタイミングで繰出モータ206を停止させ回転円
盤185および搬送ローラ202を停止させて、それ以
上の硬貨の回収一時貯留部404への送り出しを停止さ
せる。
【0195】そして、異金種硬貨が確実に第1搬送部1
52に至るタイミングで、振分案内部402a〜402
fのうち、異金種硬貨が検出された一つの収納繰出部に
対応する振分案内部のロータリソレノイド410を駆動
し、振分部材409を回収状態とし、その後、繰出モー
タ206を駆動させ回転円盤185および搬送ローラ2
02を回転させるとともに、送出規制部191の規制ソ
レノイド222をOFFすることにより、回収処理を再
開させる。
【0196】他方、この回収処理の再開と並行して、制
御部35は、第1搬送部152の第1搬送モータ231
と、第2搬送部153の第2搬送モータ259と、第3
搬送部154の第3搬送モータ284とを駆動させる。
なお、このとき、振分部264は待機状態すなわち振分
部材266で振分溝部265を閉塞させた状態となって
おり、第2搬送部153で搬送される硬貨を第3搬送部
154の方向すなわち精査用方向に振り分けるようにな
っている。このため、異金種硬貨は、第1搬送部15
2、第2搬送部153および第3搬送部154で搬送さ
れ、その途中の出金鑑別部261で最終的に金種が確定
される。そして、ロータリソレノイド301a〜301
fのうち確定された金種用の一つを駆動すると、取込部
材288が図15に一点鎖線で示す待機状態から実線で
示す取込状態に移動し、該取込部材288によって、こ
の異金種硬貨が収納繰出部150a〜150fのうちこ
の異金種硬貨が本来収納されるべき収納繰出部に送り込
まれる。
【0197】すなわち、異金種硬貨が1円硬貨である場
合は収納繰出部150aに、異金種硬貨が50円硬貨で
ある場合は収納繰出部150bに、異金種硬貨が5円硬
貨である場合は収納繰出部150cに、異金種硬貨が1
00円硬貨である場合は収納繰出部150dに、異金種
硬貨が10円硬貨である場合は収納繰出部150eに、
異金種硬貨が500円硬貨である場合は収納繰出部15
0fにそれぞれ送り込まれることになる。
【0198】(複数金種の硬貨を回収する場合)自動満
杯硬貨回収処理および手動回収処理において複数金種の
硬貨を回収する回収処理中に、収納繰出部150a〜1
50fのうち回収対象となる金種の硬貨を収納させてい
るもののいずれかの硬貨鑑別計数センサ190で異金種
硬貨が検出された場合、制御部35は、該異金種硬貨に
ついては、一金種の硬貨のみ回収する場合と同様に、該
異金種硬貨をストッパ220の規制片219,219で
停止させ、異金種硬貨が検出された一つの収納繰出部に
対応する振分案内部の振分部材409を待機状態とし
て、異金種硬貨を第1搬送部152に繰り出させ、その
後、振分部材409を回収状態として回収処理を再開さ
せる一方、第1搬送部152に繰り出された異金種硬貨
については、上述と同様、第1搬送部152、第2搬送
部153および第3搬送部154を介して、収納繰出部
150a〜150fのうちこの異金種硬貨が本来収納さ
れるべき収納繰出部に送り込ませる。他方、異金種硬貨
が検出されない収納繰出部については、回転円盤185
が硬貨を繰り出している状態にあるものは、停止させず
にそのまま回収処理を続けることになる。
【0199】{業務終了時回収処理}業務終了時回収処
理中に、収納繰出部150a〜150fのうち回収対象
となる金種の硬貨を収納させているもののいずれかの硬
貨鑑別計数センサ190で異金種硬貨が検出された場
合、制御部35は、該異金種硬貨については、一金種の
硬貨のみ回収する場合と同様に、該異金種硬貨をストッ
パ220の規制片219,219で停止させ、異金種硬
貨が検出された一つの収納繰出部に対応する振分案内部
の振分部材409を待機状態として、異金種硬貨を第1
搬送部152に繰り出させ、その後、振分部材409を
回収状態として回収処理を再開させる一方、第1搬送部
152に繰り出された異金種硬貨については、上述と同
様、第1搬送部152、第2搬送部153および第3搬
送部154を介して、収納繰出部150a〜150fの
うちこの異金種硬貨が本来収納されるべき収納繰出部に
送り込ませる。他方、異金種硬貨が検出されない収納繰
出部については、回転円盤185が硬貨を繰り出してい
る状態にあるものは、停止させずにそのまま回収処理を
続けることになる。
【0200】以上に述べた第2の実施の形態によれば、
金種別の収納繰出部150a〜150fから硬貨を回収
する際に、収納繰出部150a〜150fから繰り出さ
れる硬貨において異金種硬貨の混入を硬貨鑑別計数セン
サ190で検出すると、制御部35が、該異金種硬貨の
みを、振分案内部402a〜402fにより第1搬送部
152に振り分け第2搬送部153により第3搬送部1
54に振り分けて該第3搬送部154により該硬貨の本
来収納されるべき金種用の収納繰出部に収納させる。し
たがって、異金種硬貨が回収ボックス156a〜150
fに異金種硬貨の状態のまま収納されて気付かれずにそ
のまま回収されてしまうことを防止できる上、該異金種
硬貨を本来収納されるべき金種の収納繰出部に収納させ
て本来の金種の硬貨として有効に使用することができる
ことになる。
【0201】なお、上記した自動満杯硬貨回収処理、手
動回収処理および業務終了時回収処理の回収処理中に、
硬貨鑑別計数センサ190で異金種硬貨以外のリジェク
ト対象硬貨(すなわち、障害硬貨および偽硬貨)が検出
された場合は、第1の実施の形態と同様に異金種硬貨以
外のリジェクト対象硬貨を含むそれまでに回収一時貯留
部404に一時貯留された硬貨をすべて回収リジェクト
ボックス401に収納させることができる。また、これ
にかえて、該異金種硬貨以外のリジェクト対象硬貨をス
トッパ220で停止させかつすべての収納繰出部150
a〜150fを停止させた状態で、それまでに回収一時
貯留部404に一時貯留された硬貨を回収ボックス15
6a〜156fに一旦収納させて回収一時貯留部404
を空とした後に、異金種硬貨以外のリジェクト対象硬貨
のみを回収一時貯留部404に送り出し、該異金種硬貨
以外のリジェクト対象硬貨のみを回収一時貯留部404
で回収リジェクトボックス401に回収させた後に、す
べての収納繰出部150a〜150fで回収を再開させ
るようにしてもよい。勿論、リジェクト対象硬貨が異金
種硬貨であった場合でも、それまでに回収一時貯留部4
04に一時貯留された硬貨を回収ボックス156a〜1
56fに一旦収納させて回収一時貯留部404を空とし
た後に、該異金種硬貨のみを回収一時貯留部404で回
収リジェクトボックス401に回収させ、その後、すべ
ての収納繰出部150a〜150fで回収を再開させる
ようにしてもよい。
【0202】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の請求項1
記載の硬貨入出金機によれば、金種別の収納繰出部から
硬貨を出金口に出金させる際には、硬貨を金種別の案内
手段により出金口に向け振り分けることになり、他方、
金種別の収納繰出部から金種別に分けた状態で硬貨を複
数金種回収する際には、金種別の収納繰出部から繰り出
された硬貨を、金種別の案内手段により、それぞれ金種
別に分離した状態で金種別の回収ボックスに案内するこ
とになる。したがって、金種別の収納繰出部から金種別
に分けた状態で硬貨を複数金種回収する際に、金種別に
分離した状態で複数金種を並行して金種別の回収ボック
スに収納させることができるため、短時間でこれを行う
ことができる。
【0203】本発明の請求項2記載の硬貨入出金機によ
れば、金種別の収納繰出部から硬貨を回収する際に、収
納繰出部から繰り出される硬貨において異金種硬貨の混
入を鑑別手段で検出すると、制御手段が、案内手段によ
り、該異金種硬貨を回収リジェクトボックスに振り分け
ることになる。したがって、異金種硬貨が回収ボックス
に収納されて気付かれずにそのまま回収されてしまうこ
とを防止できる。しかも、金種別の収納繰出部にそれぞ
れ硬貨の金種を識別可能な鑑別手段を設けているため、
回収処理中に各硬貨の金種を識別でき、よって、回収処
理前に金種別の収納繰出部の硬貨を確定しておく精査処
理が必要がなくなる。したがって、硬貨を回収するため
に必要な時間を大幅に短縮することができる。
【0204】本発明の請求項3記載の硬貨入出金機によ
れば、金種別の収納繰出部から硬貨を回収する際に、収
納繰出部から繰り出される硬貨において異金種硬貨の混
入を鑑別手段で検出すると、制御手段が、該硬貨を、案
内手段により戻搬送手段に振り分けて該戻搬送手段によ
り該硬貨の金種用の収納繰出部に収納させる。したがっ
て、異金種硬貨が回収ボックスに収納されて気付かれず
にそのまま回収されてしまうことを防止できる上、該異
金種硬貨を本来収納されるべき金種の収納繰出部に収納
させて本来の金種の硬貨として有効に使用することがで
きることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の硬貨入出金機の第1の実施の形態を
示す斜視図。
【図2】 本発明の硬貨入出金機の第1の実施の形態を
示す正断面図。
【図3】 本発明の硬貨入出金機の第1の実施の形態を
示す側断面図。
【図4】 本発明の硬貨入出金機の第1の実施の形態の
入金選別ユニットを示す平面図。
【図5】 本発明の硬貨入出金機の第1の実施の形態の
入金選別ユニットの部分拡大正断面図。
【図6】 本発明の硬貨入出金機の第1の実施の形態の
入金選別ユニットの底板等を示す平面図。
【図7】 本発明の硬貨入出金機の第1の実施の形態の
入金選別ユニットの入金一時貯留ボックス等を示す平面
図。
【図8】 本発明の硬貨入出金機の第1の実施の形態の
収納出金ユニットを示す平面図。
【図9】 本発明の硬貨入出金機の第1の実施の形態の
収納出金ユニットの収納繰出部を示す正断面図。
【図10】 本発明の硬貨入出金機の第1の実施の形態
の収納出金ユニットの繰出部を示す平面図。
【図11】 本発明の硬貨入出金機の第1の実施の形態
の収納出金ユニットの繰出部を示す正面図。
【図12】 本発明の硬貨入出金機の第1の実施の形態
の収納出金ユニットの繰出部を示す側面図。
【図13】 本発明の硬貨入出金機の第1の実施の形態
の収納出金ユニットの繰出部の部分拡大平面図。
【図14】 本発明の硬貨入出金機の第1の実施の形態
の収納出金ユニットの繰出部の部分拡大側面図。
【図15】 本発明の硬貨入出金機の第1の実施の形態
の収納出金ユニットの第3搬送部の一部を示す平面図。
【図16】 本発明の硬貨入出金機の第1の実施の形態
の収納出金ユニットの収納繰出部、振分案内部および回
収一時貯留部等を示す正断面図。
【図17】 本発明の硬貨入出金機の第1の実施の形態
の制御系を示すブロック図。
【図18】 本発明の硬貨入出金機の第1の実施の形態
の精査処理時の硬貨流れを示す図。
【符号の説明】
11 硬貨入出金機 32 出金口 35 制御部(制御手段) 150a〜150f 収納繰出部 153 第2搬送部(案内手段) 154 第3搬送部(戻搬送手段) 156a〜156f 回収ボックス 190 硬貨鑑別計数センサ(鑑別手段) 401 回収リジェクトボックス 402a〜402f 振分案内部(案内手段) 404 回収一時貯留部(案内手段)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入金された硬貨を金種別に選別分類して
    金種別の収納繰出部に収納させるとともに、必要に応じ
    て前記金種別の収納繰出部から硬貨を出金口に出金さ
    せ、さらに必要に応じて前記金種別の収納繰出部から硬
    貨を回収ボックスに回収させる硬貨入出金機において、 前記回収ボックスを金種別に設けるとともに、 前記金種別の収納繰出部から繰り出された硬貨を、それ
    ぞれ金種別に分離した状態で前記金種別の回収ボックス
    に案内可能な金種別の案内手段を有しており、該案内手
    段は、前記金種別の収納繰出部から繰り出された硬貨
    を、前記出金口と、前記金種別の回収ボックスとに振り
    分け可能とされていることを特徴とする硬貨入出金機。
  2. 【請求項2】 回収リジェクトボックスと、 前記金種別の収納繰出部にそれぞれ設けられて繰り出す
    硬貨の金種を識別する鑑別手段とを有し、 前記案内手段は、前記金種別の収納繰出部から繰り出さ
    れた硬貨を、前記金種別の回収ボックスと前記出金口と
    に加えて、前記回収リジェクトボックスに振り分け可能
    とされており、 前記金種別の収納繰出部から前記金種別の回収ボックス
    に硬貨を回収する際に、前記鑑別手段で異金種硬貨を検
    出した場合には、該硬貨を、前記案内手段により前記回
    収リジェクトボックスに振り分ける制御手段を有するこ
    とを特徴とする請求項1記載の硬貨入出金機。
  3. 【請求項3】 前記金種別の収納繰出部にそれぞれ設け
    られて繰り出す硬貨の金種を識別する鑑別手段と、 前記金種別の収納繰出部から繰り出された硬貨を該金種
    別の収納繰出部に選択的に搬送可能な戻搬送手段とを有
    し、 前記案内手段は、前記金種別の収納繰出部から繰り出さ
    れた硬貨を、前記金種別の回収ボックスと前記出金口と
    に加えて、前記戻搬送手段に振り分け可能とされてお
    り、 前記金種別の収納繰出部から前記金種別の回収ボックス
    に硬貨を回収する際に、前記鑑別手段で異金種硬貨を検
    出した場合には、該硬貨を、前記案内手段により前記戻
    搬送手段に振り分けて該戻搬送手段により該硬貨の金種
    用の収納繰出部に収納させる制御手段を有することを特
    徴とする請求項1記載の硬貨入出金機。
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