JP2001042567A - 混練押出装置、並びにトナー及びその製造方法 - Google Patents

混練押出装置、並びにトナー及びその製造方法

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JP2001042567A
JP2001042567A JP11204442A JP20444299A JP2001042567A JP 2001042567 A JP2001042567 A JP 2001042567A JP 11204442 A JP11204442 A JP 11204442A JP 20444299 A JP20444299 A JP 20444299A JP 2001042567 A JP2001042567 A JP 2001042567A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 結着樹脂、着色剤及び帯電制御剤を含有する
組成物の溶融混練物を圧延ロールと冷却ベルトで冷却し
ながらシート状に成形するに際し、これらの部材に対す
る溶融混練物の固着、付着等を防止する。 【解決手段】 上記組成物を溶融混練する混練押出装置
2と、その後段の二次冷却機構20とにより溶融混練・
冷却装置を構成する。混練押出装置2の溶融混練物排出
口に一次冷却機構3を設け、これにより溶融混練物を半
固形状に冷却した後、圧延ロール5および冷却ベルト6
を備えた二次冷却機構20によりシート状の固形物に成
形する。一次冷却機構3には傾斜受面4を設け、溶融混
練物がこの傾斜受面上を、これと接触しながら自重で落
下する間に一次冷却されるように構成することが好まし
い。傾斜受面4は、−100℃乃至50℃の温度範囲に
制御することが望ましい。この溶融混練・冷却装置は、
電子写真画像形成装置用のトナー製造装置として極めて
有効である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は結着樹脂、着色剤及
び帯電制御剤を含有する組成物を溶融混練するための混
練押出装置に関し、より詳細には、電子写真画像形成に
用いられるトナー等の組成物を均一な混練組成物にする
ための混練押出装置、この装置を用いるトナーの製造方
法および、この装置で製造されたトナーに関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】複写機、ファクシミリ、レーザープリン
ター等の電子写真画像形成装置に組み込まれた現像ユニ
ットには、トナー(トナー粉体)を供給するための密閉
型のトナー充填容器が装着され、これにはサラサラした
流動性のあるトナーが充填されている。このような画像
形成装置において潜像の現像に用いられるトナーは通
常、結着樹脂(バインダー)中に着色剤や帯電制御剤等
の添加剤が均一に混合分散された粉体である。このトナ
ーは、従来から結着樹脂、着色剤及び帯電制御剤等から
なる組成物を、混合・溶融混練・冷却・粉砕及び分級の
各工程で処理して製造され、上記密閉型のトナー充填容
器に充填して使用される。
【0003】上記一連のトナー製造工程において、バイ
ンダー樹脂中に上記添加剤を均一に分散させるために従
来から、加温下にバインダー樹脂を溶融させた状態で混
合分散させる混練押出装置が用いられている。
【0004】このように均一分散させる溶融混練工程
後、混練押出装置からの溶融混練物は、粉末状のトナー
とするために冷却固化される。この冷却工程に関して
は、混練で分散した着色剤、帯電制御剤等の混練組成物
中での再凝集が、上記溶融混練物を早急に冷却すること
で、効果的に防止できることが知られている。その具体
例が、特開平7−152205号公報や、特開平9−3
4173号公報に記載されている。
【0005】しかしながら、上記特許公報記載の方法で
は、上記再凝集防止効果を得ることはできるものの、混
練押出装置から吐出される100℃以上の高温混練物を
瞬時に冷却機へ供給して圧延冷却するため、内部に冷却
溶媒が充填され又は循環している圧延ロールや冷却ベル
トへの混練物組成物の付着や、固着を生じてしまい、そ
のため、混練組成物の冷却バラツキに起因するトナー品
質のバラツキが発生しやすくなる問題があった。
【0006】また、上記圧延冷却工程では、高温混練物
を内部まで冷却することを目的としているため、これを
薄膜状態にして冷却している。このため、上記圧延ロー
ルや冷却ベルトが損傷しやすくなり、これらの寿命が短
くなる問題もあった。
【0007】圧延ロールや冷却ベルトへの混練組成物の
付着や固着は、これら圧延ロールや冷却ベルトによる溶
融混練物の冷却効率を低下させるだけでなく、これら部
材の損傷原因となる。したがって、トナー品質を安定化
させ、また圧延ロールやベルトの損傷を減少させるため
には、定期的なメンテナンスが必要となってくる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
を解決しようとするもので、その目的は、混練押出装置
により結着樹脂中に分散された着色剤および帯電制御剤
の再凝集を防止するとともに、上記問題点の最大の原因
となっている、圧延ロールや冷却ベルトへの混練組成物
の固着・付着を防止することができる混練押出装置、こ
の装置を用いるトナーの製造方法および、この装置で製
造されたトナーを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
(第1発明)は、結着樹脂、着色剤及び帯電制御剤を含
有する組成物を溶融混練する混練押出装置において、溶
融混練物が排出される混練押出装置出口に一次冷却機構
を具備していることを特徴とする混練押出装置である。
【0010】請求項1の発明においては、混練押出装置
から排出された溶融混練物が一次冷却機構で冷却され、
その後に次工程の二次冷却(圧延ロールや冷却ベルト)
により冷却されるから、従来装置と違って二次冷却機構
である圧延ロールや冷却ベルトに対する、混練物の固着
や付着が効果的に防止される。
【0011】請求項2に記載の発明は、請求項1の混練
押出装置において、一次冷却機構が傾斜受面を備えてお
り、排出される溶融混練物が傾斜受面上を、これと接触
しながら落下する間に一次冷却されることを特徴とす
る。
【0012】請求項2の発明では、排出された溶融混練
物が傾斜受面上を、これと接触しながら落下する間に一
次冷却されるから、溶融混練物は迅速に温度降下しなが
ら、自重により二次冷却機構に供給される。
【0013】請求項3に記載の発明は、請求項2の混練
押出装置において、傾斜受面が一次冷却機構に供給され
る冷媒によって−100℃乃至50℃の温度範囲に制御
されることを特徴とする。
【0014】請求項4に記載の発明は、請求項2又は3
の混練押出装置において、一次冷却機構が傾斜受面の背
面側に、冷媒が流過する冷媒流路を多数区画形成した上
部ブロック構造部と、防露材を充填した下部ブロック構
造部とを有することを特徴とする。
【0015】請求項5に記載の発明は、請求項2,3又
は4の混練押出装置において、傾斜受面が少なくとも、
溶融混練物の下面および両側の側面を冷却するものであ
ることを特徴とする。
【0016】請求項6に記載の発明(第2発明)は、結
着樹脂、着色剤及び帯電制御剤を含有する組成物を、請
求項1〜5のいずれかに記載の混練押出装置において溶
融混練し、該溶融混練物を一次冷却機構で冷却した後、
所定の工程で処理することにより電子写真画像形成用の
トナーを得ることを特徴とするトナーの製造方法であ
る。なお、上記所定の工程とは、従来から公知である圧
延ロール及び冷却ベルト等による二次冷却、更には粉
砕、分級工程を含むものである。
【0017】請求項7に記載の発明(第3発明)は、結
着樹脂、着色剤及び帯電制御剤を含有する電子写真画像
形成用のトナーにおいて、請求項1〜5のいずれかに記
載の混練押出装置による溶融混練工程および前記一次冷
却機構による冷却工程を経て製造されたことを特徴とす
るトナーである。
【0018】
【発明の実施の形態】つぎに、本発明の実施の形態を、
図面を参照しながら説明する。 第1の実施の形態 図1は一次冷却機構を備えた混練押出装置と、その後段
に設けた二次冷却機構とからなる溶融混練・冷却装置の
構成を示す概略説明図である。図2は上記一次冷却機構
の正面図、図3は図2の右側面図である。図4は図2の
A−A線断面図、すなわち一次冷却機構の内部構造を示
す断面図である。
【0019】図1に示す溶融混練・冷却装置は、前端部
に原料投入用のホッパー1および後端部に一次冷却機構
3を有する混練押出装置2と、この混練押出装置の後段
に設けられた二次冷却機構20とからなる。この二次冷
却機構20は圧延ロール5および、無端状で循環走行自
在の冷却ベルト6を備えている。
【0020】混練押出装置2から排出される高温の溶融
混練物を冷却する一次冷却機構3としては、図2〜図4
に示すものが好ましい。これにより混練押出装置2から
の溶融混練物を円滑・安定に、自然落下させながら冷却
することができる。
【0021】また、一次冷却機構3が有する傾斜受面4
の傾斜角度θ(図3)は、特に限定されるものではない
が、溶融混練物の排出時の流動性と、傾斜受面4上での
溶融混練物の冷却状態を考慮して適宜に設定することが
できる。換言すれば、傾斜受面4は混練押出装置2の排
出部位に、その傾斜角度θを適宜に調節できるように設
置することが好ましい。
【0022】上記傾斜受面4は、少なくとも溶融混練物
の下面および両側の側面を冷却するものであることが好
ましく、これにより、溶融混練物の全体を均一に冷却す
ることができる。そこで本実施の形態では、図2〜図4
に示すように、傾斜受面4の背面側に冷媒流路11を形
成するとともに、傾斜受面4の両側位置に冷媒配管12
を設けてある。図2〜図4において8は冷媒流入口であ
って、傾斜受面4の下方部および冷媒配管12の下方部
に形成されている。9は冷媒流出口であって傾斜受面
4、冷媒配管12それぞれの上方部に形成されており、
冷媒13は図略の冷媒ユニットで温度制御され、冷媒流
路11および冷媒配管12を上向流で流れるようになっ
ている。
【0023】また、本実施の形態においては、冷媒13
による冷却効率の観点から、図4に示すように、上記冷
媒流路11を多数区画形成し、これらの冷媒流路の直下
に、防露材10を充填した防露材充填部14を設けるこ
とが好ましい。傾斜受面4が冷却されているため、雰囲
気中の水分が凝縮して傾斜受面4上に結露が発生する心
配があるが、この不具合は上記防露材充填部14により
回避することができる。傾斜受面4上の結露をそのまま
放置した場合には、これが混練組成物に同伴するため、
トナーの品質劣化を招くことがある。同様の理由から、
図4に示すように冷媒配管12の外表面を防露材10で
被覆することが好ましい。
【0024】傾斜受面4は冷媒13によって−100℃
〜50℃、好ましくは−60℃〜40℃の温度範囲に制
御する。こうすることで、混練押出装置からの高温の溶
融混練物が傾斜受面4に固着したり、付着したりするこ
とがなくなる。傾斜受面4の温度が−100℃未満であ
ると、結着樹脂の種類にもよるが完全に硬化(固化)
し、次工程の圧延ロールで薄いシート状にすることがで
きなくなる場合がある。また、50℃を超えると冷却効
果が低下して傾斜受面4上で固着・付着が起こり、次工
程(圧延ロール、冷却ベルト)への混練組成物の移送が
困難になったり、トナー品質のバラツキが発生したりす
ることがある。
【0025】冷媒13の調製方法としては、例えばボル
テックス・チューブの原理を応用した、コスミック社製
の超低温空気発生器を使用することでき、これにより低
温冷媒を安価に、かつ容易に得ることができる。
【0026】圧延ロール5を有する二次冷却機構20と
しては公知のもの、例えばベルト型、ドラム型等が採用
できる。また、混練押出装置2を構成する混練機として
は一軸押出機、2軸エクストルーダー、ロール型混練
機、スクリュー型混練機等が挙げられ、内部を加熱でき
るものが好適である。
【0027】上記溶融混練・冷却装置において、溶融混
練物は一次冷却機構3の傾斜受面4上で自然落下しなが
ら一次冷却されて、その表面が半硬化状態(半固形状)
となる。そして、この半溶融状の混練組成物は、二次冷
却機構20の圧延ロール5により、従来装置と違ってロ
ール面上での付着や固着を起こすことなく、薄いシート
状となり、このシート状混練組成物7は冷却ベルト6で
搬送される間に、冷却ベルト6に放熱することで冷却さ
れる。したがって、本実施の形態によれば、溶融混練物
の冷却時にこれが圧延ロールや冷却ベルトに固着した
り、付着したりすることがなくなり、溶融混練物の固着
物によりロール面や冷却ベルト面が損傷を受ける不具合
がなくなる。
【0028】また、これにより、例えば電子写真画像形
成に用いられるトナーのように溶融混練物が溶融する樹
脂成分と、非溶融成分との混合物である場合に従来起こ
りがちであった部分的な再凝集等が、一次冷却工程及び
二次冷却工程を通して防止することができる。したがっ
て、図1に示す溶融混練・冷却装置は結着樹脂、着色剤
及び帯電制御剤を含有する電子写真画像形成用のトナー
製造装置の構成要素として好適であり、上記溶融混練・
冷却装置と、その後段の粉砕・分級装置とを組み合わせ
ることで、高性能のトナー製造装置を構成することがで
きる。
【0029】第2の実施の形態 図5は一次冷却機構3を備えた混練押出装置2と、その
後段に設けた二次冷却機構20とからなる溶融混練・冷
却装置の構成を示す概略説明図である。この溶融混練・
冷却装置では、冷却ベルト6を循環走行させるためのベ
ルト駆動ロールが圧延ロールを兼ねている。その他の構
成は、図1のものと同様である。
【0030】本発明に係るトナーおよびその製造方法に
おいては、結着樹脂又は離型性樹脂として、従来公知の
もの例えば、ポリスチレン、ポリp−スチレン、ポリビ
ニルトルエン等のスチレン及びその置換体の重合体;ス
チレン−p−クロルスチレン共重合体、スチレン−プロ
ピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、
スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アク
リル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共
重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレ
ン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチ
ルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共
重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イ
ソプレン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、ス
チレン−マレイン酸エステル共重合体等のスチレン系共
重合体;ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタク
リレート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリウレタン、
エポキシ樹脂、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジ
ン、塩素化パラフィン、パラフィンワックス等を単独で
又は組み合わせて使用することができる。
【0031】また、着色剤としては、トナー用として公
知のものが適宜使用される。黒色の着色剤としては、例
えばカーボンブラック、アニリンブラック、ファーネス
ブラック等を挙げることができる。また、シアンの着色
剤としては、例えばフタロシアニンブルー、メチレンブ
ルー、ビクトリアブルー、メチルバイオレット、アニリ
ンブルー、ウルトラマリンブルー等を挙げることができ
る。また、マゼンタの着色剤としては、例えばローダミ
ン6Gレーキ、ジメチルキナクリドン、ウオッチングレ
ッド、ローズベンガル、ローダミンB、アリザリンレー
キ等を挙げることができる。更に、イエローの着色剤と
しては、例えばクロムイエロー、ベンジジンイエロー、
ハンザイエロー、ナフトールイエロー、モリブデンオレ
ンジ、キノリンイエロー、タートラジン等を挙げること
ができる。これらの着色剤は通常、結着樹脂100重量
部当たり5〜15重量部の範囲で配合される。
【0032】更に、本発明のトナーには、より効果的に
帯電性を付与するため、例えば帯電制御剤が適宜使用さ
れる。帯電制御剤としては、例えばモノアゾ染料の金属
錯塩、ニトロフミン酸及びその塩、サリチル酸、ナフト
エ酸、ジカルボン酸のCo,Cr,Fe等の金属錯塩、
有機染料、第四アンモニウム塩等が挙げられる。帯電制
御剤は、結着樹脂100重量部当たり0.2〜5重量
部、好ましくは0.5〜3重量部の範囲で配合される。
【0033】また必要に応じて、トナーにサラサラした
流動性を付与するための添加剤として、例えばコロイダ
ルシリカや、酸化チタン、酸化アルミニウム等の金属酸
化物粉体、脂肪酸金属塩などの滑剤等を配合するのが好
ましい。これらの添加剤は結着樹脂、着色剤、帯電制御
剤等のトナー主成分と共に直接混練機に供給してもよい
し、必要に応じてプレミックスすることもでき、従来公
知の方法で解砕、混合することができる。それには例え
ばスーパーミキサー、ヘンシェルミキサー、スピンドル
ニーダー、ジェットミル、ファインミル、ロールミル、
アトマイザー等から適宜に選んで使用することができ
る。
【0034】また本発明では、冷却・固化後の混練組成
物を粉砕、分級してトナー粉体とするには、例えばジェ
ットミルを使用するのが好ましい。
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、以下の効果が得られ
る。 (1)請求項1の混練押出装置による効果 溶融混練物の排出口に一次冷却機構を設け、混練押出装
置から排出される高温の溶融混練物を、従来装置と違っ
て直接圧延ロール及び冷却ベルトで冷却した後、薄膜状
(又は薄いシート状)に成形するのではなく、一次冷却
機構により溶融混練物を(半固形状に)一次冷却するよ
うに構成したので、混練押出装置の後段に配備される圧
延ロール及び冷却ベルトに対する混練組成物の固着や付
着を効果的に防止することができる。
【0036】また、このような効果により、固着残留物
に起因する圧延ロール面や冷却ベルト面の損傷が著しく
減少し、これらのメンテナンス上の煩雑さや、メンテナ
ンス・コストが低減される。さらに、上記溶融混練物が
トナー組成物のように数種の成分を含有する場合に従来
起こりがちであった部分的な再凝集が効果的に防止され
て、トナー品質のバラツキが減少し、その生産性が向上
するという効果がある。
【0037】(2)請求項2の混練押出装置による効果 溶融混練物が一次冷却機構の傾斜受面上を、これと接触
しながら落下する間に一次冷却するように構成したの
で、溶融混練物の冷却を迅速に、かつ、より確実に行う
ことができる。しかも、一次冷却後の混練組成物を自重
により次工程に供給することが可能となる。
【0038】(3)請求項3の混練押出装置による効果 傾斜受面を−100℃乃至50℃の温度範囲に制御する
ようにしたので、上記溶融混練物を適度の半固形状にす
ることができ、したがって溶融混練物の上記固着や付着
を防止することができるうえ、上記圧延ロールによって
確実にシート状に成形することができる。
【0039】(4)請求項4の混練押出装置による効果 傾斜受面の背面側に冷媒流路を多数区画形成した上部ブ
ロック構造部と、防露材を充填した下部ブロック構造部
とを設けたので、冷媒による溶融混練物の冷却を、より
効率良く行うことができるとともに、傾斜受面上での結
露を防止することが可能となる。
【0040】(5)請求項5の混練押出装置による効果 傾斜受面により、少なくとも溶融混練物の下面および両
側の側面を冷却するようにしたので、傾斜受面上の溶融
混練物全体を均一に冷却することができる。
【0041】(6)請求項6のトナー製造方法による効
果 結着樹脂、着色剤及び帯電制御剤を含有する組成物を、
請求項1〜5のいずれかに記載の混練押出装置において
溶融混練し、一次冷却機構で冷却した後、混練押出装置
からの混練組成物を所定の工程で処理することにより電
子写真画像形成用のトナーを得るようにしたので、品質
良好なトナーを安定して製造することができる。
【0042】(7)請求項7のトナーによる効果 この発明に係るトナーは結着樹脂、着色剤及び帯電制御
剤を含有する電子写真画像形成用のトナーにおいて、請
求項1〜5のいずれかに記載の混練押出装置による溶融
混練工程および一次冷却機構による冷却工程を経て製造
されたものであるため品質が安定しており、しかも高品
質である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る混練押出装置
と、その後段に設けた二次冷却機構とからなる溶融混練
・冷却装置の構成を示す概略説明図である。
【図2】図1の混練押出装置に配備された一次冷却機構
の正面図である。
【図3】図2の右側面図である。
【図4】図2のA−A線断面図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態に係る溶融混練・冷
却装置の構成を示す概略説明図である。
【符号の説明】
1 ホッパー 2 混練押出装置 3 一次冷却機構 4 傾斜受面 5 圧延ロール 6 冷却ベルト 7 シート状混練組成物 8 冷媒流入口 9 冷媒流出口 10 防露材 11 冷媒流路 12 冷媒配管 13 冷媒 14 防露材充填部 20 二次冷却機構

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 結着樹脂、着色剤及び帯電制御剤を含有
    する組成物を溶融混練する混練押出装置において、溶融
    混練物が排出される混練押出装置出口に一次冷却機構を
    具備していることを特徴とする混練押出装置。
  2. 【請求項2】 前記一次冷却機構が傾斜受面を備えてお
    り、排出される溶融混練物が前記傾斜受面上を、これと
    接触しながら落下する間に一次冷却されることを特徴と
    する請求項1に記載の混練押出装置。
  3. 【請求項3】 前記傾斜受面が、前記一次冷却機構に供
    給される冷媒によって−100℃乃至50℃の温度範囲
    に制御されることを特徴とする請求項2に記載の混練押
    出装置。
  4. 【請求項4】 前記一次冷却機構は前記傾斜受面の背面
    側に、冷媒が流過する冷媒流路を多数区画形成した上部
    ブロック構造部と、防露材を充填した下部ブロック構造
    部とを有することを特徴とする請求項2又は3に記載の
    混練押出装置。
  5. 【請求項5】 前記傾斜受面は、少なくとも前記溶融混
    練物の下面および両側の側面を冷却するものであること
    を特徴とする請求項2,3又は4に記載の混練押出装
    置。
  6. 【請求項6】 結着樹脂、着色剤及び帯電制御剤を含有
    する組成物を、請求項1〜5のいずれかに記載の混練押
    出装置において溶融混練し、該溶融混練物を前記一次冷
    却機構で冷却した後、所定の工程で処理することにより
    電子写真画像形成用のトナーを得ることを特徴とするト
    ナーの製造方法。
  7. 【請求項7】 結着樹脂、着色剤及び帯電制御剤を含有
    する電子写真画像形成用のトナーにおいて、請求項1〜
    5のいずれかに記載の混練押出装置による溶融混練工程
    および前記一次冷却機構による冷却工程を経て製造され
    たことを特徴とするトナー。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003186244A (ja) * 2001-12-13 2003-07-03 Kao Corp トナーの製造方法
JP2014176829A (ja) * 2013-03-15 2014-09-25 Ricoh Co Ltd 機械式粉砕機、トナー製造装置及びトナー製造方法

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