JP2001042145A - 光電気配線基板 - Google Patents

光電気配線基板

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JP2001042145A
JP2001042145A JP21431799A JP21431799A JP2001042145A JP 2001042145 A JP2001042145 A JP 2001042145A JP 21431799 A JP21431799 A JP 21431799A JP 21431799 A JP21431799 A JP 21431799A JP 2001042145 A JP2001042145 A JP 2001042145A
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optical
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optical waveguide
electro
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Hajime Sakata
肇 坂田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】電気−光変換素子を効率的かつ簡易に光導波路
と結合させられる光電気配線基板である。 【解決手段】光電気配線基板上に光導波路13が形成さ
れている。多層反射膜を有した電気−光変換素子11、
12が光導波路13上に配置され、かつ、光の方向を折
り曲げる光路変換器が電気−光変換素子11、12直下
の光導波路13中に集積化されて形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、クロックや管理制
御などの信号伝送、プロセッサ、メモリ、グラフィック
スなどのデータ伝送を行うために配線がなされたボード
やマルチチップモジュールなどの配線基板に関するもの
で、特に伝送の一部を光で担う光電気配線基板に関する
ものである。
【0002】
【従来技術】従来、ボードやマルチチップモジュールな
どの実装基板上において、搭載部品を相互接続する配線
としては電気配線が専ら使われている。しかしながら、
搭載部品の中でも特にプロセッサ、クロック発振器、グ
ラフィクスLSI、メモリなどからの或はこれらへの信
号伝送は、高速広帯域な信号を扱うため、設計および実
装上、様々な制限や問題が生じてきている。たとえば、
以下のような制限や問題がある。
【0003】・信号伝送の高速化制限 電気配線では、浮遊容量と抵抗の積で決まる時定数だけ
信号伝播に遅延が生じる。従って、伝達情報の広帯域
化、配線の微細化に伴い、全体の処理速度がトランジス
タのスイッチング速度でなく、配線の遅延によって決ま
ってしまうようになる。この信号遅延は大きな問題とな
っている。
【0004】・配線の高密度化制限 線路間の相互インダクタンスを介した電磁誘導により、
信号が相互に干渉し合う。線路間隔が狭いほど、また、
信号の変化が高速になればなるほど、電磁干渉は顕著と
なる。
【0005】・電磁放射の問題 クロック周波数の高周波化に伴い、線路からの電磁放射
が生じやすくなる。デジタル信号であれば、その高調波
も電磁放射の要因となる。そのため、ノイズや信号劣
化、外部に対する電磁波障害も起きやすくなる。
【0006】・消費電力の問題 配線の長距離化とクロック周波数の上昇により、配線容
量(線路やボンディングパッドの浮遊容量)の充放電エ
ネルギが大きくなり、これが消費電力を支配する状況に
なってきている。
【0007】・配線容積/重量の問題 配線抵抗やインピーダンス整合のために線路幅を広くす
る必要がある。また、配線数の増加に伴い、実装、ケー
ブルの数量が増大、煩雑化している。
【0008】電気配線においては、上記制限や問題に対
して、配線材料を導電率の高い金属に置き換えたり、基
板に誘電率の低い材料を選択したりしている。しかし、
材料の違いによる性能改善の範囲は限られる。さらに、
上記低抵抗化、低誘電率化は、必ずしも電磁ノイズの解
決とはならない。むしろ損失がある場合の方が電磁ノイ
ズ発生を抑える効果もあり、仕様との兼合いを考えなけ
ればならず、問題解決は複雑である。
【0009】電気配線もマイクロストリップラインのよ
うな伝送線路で構成すれば、100MHzオーダーの高
周波をベースに信号伝送が可能となる。こういった手法
によれば、電磁界を或る程度閉じ込めて伝送できるた
め、電磁ノイズの問題も軽減される。しかしながら、配
線のために、信号線路の下層および両脇などにグラウン
ド線や電源線を配する必要があり、その間隔や間隙の誘
電率にも制限がある。そのため、設計上制限が大きく、
また、或る程度の線路幅をとるので高集積化には不向き
である。
【0010】上記・乃至・に挙げた問題は、情報の高
速、大容量化および処理の複雑化に伴い、今後さらに深
刻さを増してくるため、電気信号で伝送を行う限り問題
は完全には解決しない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】光を伝送手段として用
いれば、上記課題は本質的に大幅に改善される。それ
は、以下の理由による。
【0012】・低損失・広帯域性 光線路は吸収、反射、散乱による伝播損失はあるもの
の、インピーダンスを考慮しなければならない電気線路
とは伝送特性が異なる。また、伝送距離と伝送周波数は
トレードオフであるが、光線路は、電気線路と比較して
何れも優位にある。
【0013】・耐電磁干渉性 光は電磁誘導を生じないし、電磁放射も生じない。従っ
て、電磁環境の厳しい条件の下で使用されるのに適して
いる。
【0014】・グラウンド不要性 光子は電荷を持たず配線容量を充電する必要はない。よ
って、配線の抵抗と容量で決まる時定数による伝播遅延
がなく、充放電にともなう電力消費のようなものもな
い。
【0015】・小形・軽量 光線路を構成する誘電体あるいは高分子材料は、銅、
金、アルミなどの金属に比べて軽い。ケーブルの例で説
明すると、同じケーブルでも光ファイバは電気ケーブル
とは比較にならないくらい小径かつ軽量になっている。
【0016】・非干渉性 光線は交差しても信号の干渉を生じない。
【0017】上記の利点を利用して、特開平9−967
46号公報では、基板上の光導波路に、電気から光への
信号変換素子として光変調器を配置し、光から電気への
信号変換素子として光検出器を配置して、光の信号伝送
を行う構成が提案されている。しかしながら、レーザ光
源からの出射光を光導波路に導入するため、光導波路端
面に光を結合する必要があり、レーザ光源と光導波路端
面の位置合わせおよびその安定化が難しく、コスト高、
大型化につながる。さらに、光検出器による受光によれ
ば、信号光は終端してしまうため、バス配線などのよう
に複数の部品間を接続する用途の実現は困難である。
【0018】本発明は、上記従来技術の有する問題点に
鑑み成されたものである。その目的は、光電気配線基板
上に光信号の伝送を行う光導波路を備えて、(1)電気
−光変換素子(本明細書においては、電気から光に変換
する素子のみでなく光から電気に変換する素子も指す用
語として用いている)を効率的かつ簡易に光導波路と結
合させられる、(2)複数の電気−光変換素子を同一光
導波路上に配置できる、(3)任意の配線基板上に電気
−光変換素子の形成が可能である、(4)作製が容易で
且つ制御性が高い、(5)低コスト化が可能である、
(6)高速広帯域の配線が可能である、(7)バス配線
などのように複数の部品間を接続する用途にも使える、
といった特徴を持つ光電気配線基板を提供することにあ
る。
【0019】
【課題を解決するための手段と作用】上記目的を達成す
るために、本発明の光電気配線基板は、光導波路が形成
された光電気配線基板であって、多層反射膜を有した電
気−光変換素子が該光導波路上に配置され、かつ、光の
方向を折り曲げる光路変換器ないし結合器が該電気−光
変換素子直下の光導波路中に集積化されて形成されてい
ることを特徴とする。
【0020】この基本構成に基づいて、以下の如き好適
な形態が可能である。前記電気−光変換素子のうち、発
光素子は活性層が多層反射膜で挟まれた構造の垂直共振
器形面発光レーザ(VCSEL)である。VCSELは
光導波路上に容易に制御性よく配置でき、アレイ化も容
易で、駆動電流も小さくてよい。
【0021】前記電気−光変換素子のうち、受光素子
は、光吸収層の前面に多層反射膜が形成された構造の光
検出器であったり、光吸収層を挟むように両側に多層反
射層が形成された構造の光検出器であったりする。これ
により、伝播光の一部を透過して検出し、残りは再び光
路変換器を介して光導波路中を導波させる受光素子や、
光吸収効率の良い受光素子が実現できる。
【0022】前記光導波路中に形成された前記集積型光
路変換器は、光導波路伝播光を光導波路面に垂直な方向
に曲げることで電気−光変換素子へ入射させ、かつ、電
気−光変換素子からの出射光および多層反射膜からの反
射光を光導波路面内方向に曲げることで光導波路へ導入
させる様な構造を有する。これにより、光導波路上に配
置された電気−光変換素子を効率的かつ簡易に光導波路
と結合させられる。この集積型光路変換器は、光導波路
中に形成された突起状反射鏡もしくは回折格子から好適
に構成される。
【0023】前記電気−光変換素子である発光素子に
は、搭載部品のバッファCMOSから、直接、駆動信号
が印加される様に構成されたり、電気−光変換素子であ
る多層反射膜による共振器構造を持つ受光素子は、該受
光素子に生じた電圧変化を検出することで受信を行う様
に構成され得る。この場合、発光素子用駆動回路、受光
素子用増幅回路が不要となって、構成が簡単になる。
【0024】勿論、前記電気−光変換素子である発光素
子および受光素子と隣接もしくは集積されて発光素子用
駆動回路および受光素子用増幅回路がそれぞれ設けられ
てもよい。
【0025】光電気配線基板は、光導波路を含む層とは
別に、グラウンド層および電源層を含んだ電気配線層が
多層に形成され得る。また、前記光導波路は、クロック
信号、管理制御信号、および複数のデータの伝送に充て
られる様に構成され得る。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ、本発明
の実施例を説明していく。
【0027】[第1実施例]図1は本発明による第1実
施例の光電気配線基板を上から見た様子を示し、光電気
配線基板上において、電気−光変換素子である面発光レ
ーザ11と光検出器12が光導波路13上に実装されて
いる。光導波路13に近接して、面発光レーザ11の駆
動回路14および光検出器12の増幅回路15がチップ
となって、光電気配線基板に集積されている。電気−光
変換素子11、12と回路14、15は素子−回路間配
線16で繋がれている。
【0028】面発光レーザ11は、図2にも示すよう
に、垂直共振器構造を有する。すなわち、高反射率(通
常99%以上)の多層反射膜22、24が活性層23を
挟むように成膜されている。よく知られている様に、こ
の構造の面発光レーザ11においては、活性層23で発
生する光のうち多層反射膜22、24で共振される波長
の光が増幅され発振に至り、出射光29を生じる。
【0029】光導波路13脇に形成した駆動回路チップ
14から面発光レーザ11への駆動信号の伝送、およ
び、増幅回路チップ15への光検出器12からの信号伝
送を行う電気配線16は、光電気配線基板上に設ける
か、あるいは光電気配線基板内部に形成した多層電気配
線を通して行われる。
【0030】本実施例における面発光レーザ11は以下
の様に作製される。先ず、図2に示すように、n−Ga
As基板21上に、n−AlAs/AlGaAs30組
からなる多層反射膜22、AlGaAsスペーサで挟み
こまれたGaAs/AlGaAs多重量子井戸からなる
活性層23、p−AlAs/AlGaAs20組からな
る多層反射膜24が一回のエピタキシャル成長で形成さ
れる。本実施例では、発振波長が830nmとなるよう
に、活性層23で決まるホトルミネセンス波長と、多層
反射膜22、24の反射波長帯と、多層反射膜22、2
4間の間隔から決まるファブリペロエタロン波長とを制
御している。また、p側の多層反射膜24の上層には、
電極27との導通を良好に図るためにp−GaAs層が
形成されている。
【0031】次に、内径10μm−φ、外径40μm−
φのドーナツ状に活性層23下部まで反応性イオンエッ
チング法などで垂直にエッチングを行う。次いで、選択
的ウエットエッチングで活性層23をくびらせた後、S
iNxで絶縁膜25を成膜した後、ボリイミドからなる
埋め込み層26を形成し、p電極パターン27を形成す
る。続いて、薄片化したn−GaAs基板21裏面にn
電極28を成膜した後、アロイングを行い、p電極27
およびn電極28とGaAs層とのオーミック接触を得
る。
【0032】光検出器12も面発光レーザ11と同様に
作製する。ただし、活性層23の代わりにGaAs層か
らなる光吸収層とし、多層反射膜は光吸収層上部にのみ
形成する。面発光レーザのように電流狭窄のためのくび
れ形成は必要なく、受光は電極の受光窓を通して行う。
【0033】光導波路上には、図3に示すように、面発
光レーザ301と光検出器302とが実装される位置
に、導電層(たとえばAu/Ni/Cu多層薄膜)30
3が成膜されている。更に、その上部に半田メッキ層
(たとえばAu/Sn共晶半田)304が成膜される。
上記の如く作製した面発光レーザ301と光検出器30
2は、表面側を下にして、半田メッキ層304を介して
p電極27側が光導波路上の導電層303に実装され
る。導電層303および半田メッキ層304には、面発
光レーザ301および光検出器302のための透光窓を
開けている。
【0034】光導波路は、多層電気配線基板305上に
クラッド306、307と共に形成されたコア層308
から成る。クラッド306、307とコア308とは、
互いに屈折率の異なる(コア308の方が大きい)透明
なポリイミドをスピナコーティングし、続いてキュアを
行うことで成膜する。面発光レーザ301および光検出
器302を実装する直下には、突起状反射鏡309、3
10が形成されている。突起状反射鏡309、310
は、下層クラッド層306成膜後に、別個作製した三角
柱を寝かせた形状の金属ティップ(たとえばAu)を下
層クラッド層306上に圧着接合して形成される。コア
308および上層クラッド307はその後に成膜する。
【0035】この突起状反射鏡309、310は、集積
型光結合器ないし光路変換器として、面発光レーザ30
1の垂直下方出射光311を光導波路コア308へ伝播
させる役目を担う。あるいは、光導波路コア308の伝
播光312を垂直上方に反射させ光検出器302へ向か
わせる。光検出器302へ入射した光は、光吸収層31
3の前面に形成された多層反射膜314において一部透
過され、光吸収層313にて検出される。残りは多層反
射膜314にて反射される反射光315となり、突起状
反射鏡310を介して再び光導波路中を伝播していく。
面発光レーザ301直下の突起状反射鏡309に遭遇し
た伝播光は反射され、面発光レーザ301へ向かうが、
活性層316を挟んだ上下の高反射率の多層反射膜31
7にて殆ど損失することなく反射され、光導波路コア3
08を再び伝播していく。
【0036】以上の構成により、レーザ光源の出射光を
光導波路の端面から入射させる手間がなく、レーザ光源
を光電気配線基板上ヘフリップチップ実装(レーザ光源
の電極と電気配線の電極パッドの両者が実装接合面の間
に完全に隠れた状態で実装する実装)することで、その
出射光を光導波路へ効率良く結合させることが可能とな
る。また、光導波路を伝播する光は光検出器に必要なパ
ワーのみを与え、残りは通過する。そのため、たとえ
ば、面発光レーザからの光信号を多段の光検出器で受け
ることができ、プロセッサ間、メモリ間のクロック信号
分配などを自由に行うことができる。
【0037】[第2実施例]図4および図5を参照し
て、本発明による第2の実施例を説明する。光電気配線
基板は、図4に示すように、電源層およびグラウンド層
を含めて6層の電気配線層からなる多層セラミック基板
401上に光導波路層402が形成され、さらにその上
部に電気−光変換素子と電子回路が集積された光電変換
チップ403が形成されて成る。また、他の配線基板と
の接続用に、コネクタ404が実装されている。
【0038】本実施例では、光導波路402と光電変換
チップ403とを光学的に接続する集積型光結合器とし
て、屈折率変調構造を利用する。すなわち、図5に示す
ように、面発光レーザ501および光検出器502直下
の光導波路コア503中に、光伝播を面内方向から垂直
方向あるいはその逆方向に折り曲げる屈折率変調構造5
04、505がそれぞれ形成されている。面発光レーザ
501からの光信号は、図4の符号405に模式的に示
すように、光導波路層402中を伝送し、一つもしくは
複数の光検出器502で受信される。
【0039】光導波路層402の作製は次の様に行なわ
れる。まず、多層セラミック基板401上に、バッファ
層として、PSG(燐シリカガラス)層506を成膜
し、続いて、GPSG(ゲルマ燐シリカガラス)を2層
塗布する。2層のうち、光導波路コアとなるGPSG層
503は、下層のGPSG層507と比較してゲルマの
含有量を高く設定することで、屈折率が高くなってい
る。次に、面発光レーザ501および光検出器502直
下となる部位に、光導波路コア503の伸長方向と直交
するように屈折率変調構造である回折格子504および
505を形成する。回折格子504、505の作製方法
は、まず、フォトレジストを光導波路コア503上に塗
布後に、電子ビーム露光により回折格子パターンを潜像
させ、現像を経てエッチングマスクを得る。そして、エ
ッチングマスクを通して、イオンビームエッチングによ
り光導波路コアとなるGPSG層503を回折格子状に
掘り込む。続いて、複数の電気−光変換素子を適当に繋
ぐような光導波路コア503の配線パターンを、同様に
フォトリソグラフィにより作製する。そして、さらに下
層クラッド507と同等の屈折率を有するGPSGから
なる上層クラッド508を回折格子を埋め込みながら成
膜して、回折格子504、505付きの光導波路コアパ
ターンを形成する。屈折率変調構造504、505の周
期Λは、光導波路の実効屈折率をnとして、伝播波長
をλとすれば、Λ=2λ/nとなる。
【0040】多層セラミック基板401には、光電変換
チップ403のための電源、グラウンド、および信号伝
送を担う電気配線層406が形成されている。電気配線
層406間の接続に必要なヴィアホール(via ho
le)407も備えられ、これは、多層セラミック基板
401や光導波路層402を通して孔を開け、そこに必
要な金属メッキを施すことで形成される。
【0041】面発光レーザ501および光検出器502
は、Siウェハ509上に、導電層510、半田メッキ
層511を介して実装される。Siウェハ509、導電
層510、半田メッキ層511には、光入出射用に開口
520が形成されていて、光導波路コア503との光結
合ができるようになっている。ただし、発光素子の波長
をSiの透過波長(たとえば、1.3μm、1.55μ
m)で設計すれば、Siウェハ509には開口を形成す
る必要はなくなる。続いて、面発光レーザ501および
光検出器502が実装されたSiウェハ509を光導波
路層402上に接着剤512(たとえばエポキシ)を介
して実装する。
【0042】図6は、図4および図5中の光電変換チッ
プ403を説明する図である。面発光レーザ602と光
検出器603が実装されたSiウェハ601には、それ
ぞれ駆動回路604と増幅回路605が形成されてい
る。面発光レーザ602と光検出器603は、それぞれ
駆動回路604と増幅回路605に隣接して実装される
ため、チップ間配線は極端に短くなっている(不図
示)。また、駆動回路604と増幅回路605はヴィア
ホール407を通して多層セラミック基板401に接続
される。
【0043】プロセッサ、メモリ、グラフィックLSI
などの高周波部品408は、光電気配線基板401、4
02に実装する際、駆動回路604および増幅回路60
5の端子に実装される。図6では、駆動回路604への
電気信号入力606および増幅回路605からの電気信
号出力607がそれぞれ模式化して描かれている。面発
光レーザ、光検出器などの電気−光変換素子を通して、
高速な信号およびデータは光電気配線基板上を光にて伝
送される。無論、直流回路あるいは低周波回路に相当す
る配線は、光導波路下層に存在する電気配線層406を
介して伝送される。ただし、低周波であってもデジタル
信号等においては、その高調波が電磁ノイズを発生しや
すいため、光導波路を通して伝送することが好ましい。
【0044】[第3実施例]以下、図7を用いて、本発
明による第3の実施例を説明する。面発光レーザ701
は、高反射率(通常99%以上)の多層反射膜702で
活性層703を挟むように構成した垂直共振器構造を持
つ。光検出器704は、面発光レーザ701と同様に、
多層反射膜705および706で光吸収層707が挟ま
れる構造を持っている。ただし、前面の多層反射膜70
5の反射率は、80〜90%程度になるように多層膜の
層数を制御している。
【0045】面発光レーザ701と光検出器704は、
同一ウェハ上に結晶成長されていて、光検出器704の
前面多層膜反射鏡705のみ、反射率を下げる目的でエ
ッチングされている(符号730の部分参照)。前面多
層反射膜702、705上には、コンタクト層となるp
−GaAs層708も結晶成長されている。更にコンタ
クト電極709が蒸着されている。ただし、図7におい
ては、n−GaAsウェハ側(図の上側)は省略してあ
る。
【0046】光導波路上には、面発光レーザ701と光
検出器704とが配置される位置に、導電層(たとえば
Au/Ni/Cu多層薄膜)710が成膜されている。
更に、その上部に半田メッキ層(たとえばAu/Sn共
晶半田)711が成膜される。同一ウェハ上に作製した
面発光レーザ701と光検出器704とは、表面側(同
一ウェハの反対側)を下にして、半田メッキ層711を
介してp電極709側が光導波路上の導電層710に実
装される。導電層710および半田メッキ層711に
は、面発光レーザ701および光検出器704のための
透光窓が開けられている。
【0047】光導波路は、光電気配線基板712上にク
ラッド713、714と共に形成されたコア層715か
らなる。クラッド713、714とコア715とは互い
に屈折率の異なる(コア715の方が大きい)透明なポ
リイミドをスピナコーティングし、続いてキュアを行う
ことで成膜する。面発光レーザ701および光検出器7
04を実装する直下には、周期的な突起からなる反射鏡
716、717が形成されている。周期的反射鏡71
6、717の作製は次の様に行なわれる。まず、下層ク
ラッド層713を成膜後に、金属薄膜(たとえばAu)
を成膜し、フォトレジストを塗布後、二光束干渉露光法
により回折格子を形成する。続いて、この回折格子の形
成されたフォトレジストマスクを通して金属薄膜をエッ
チングすることで周期的反射鏡716、717が得られ
る。コア715および上層クラッド714はその後に成
膜する。
【0048】この周期的反射鏡716、717は、集積
型光結合器ないし光路変換器として、面発光レーザ70
1の垂直下方出射光718を光導波路コア715へ伝播
させる役目を担う。あるいは、光導波路コア715の伝
播光719を垂直上方に反射させ光検出器704へ向か
わせる。周期的反射鏡716、717の突起周期は、第
2実施例と同様である。
【0049】光検出器704は多層反射膜705、70
6で挟まれた共振器構造となっているため、伝播波長に
強い感度を有する。ただし、光吸収層707の前面に形
成された多層反射膜705は反射率を高くしていない
為、光検出器704の共振波長の帯域幅は比較的広く、
面発光レーザ701の発振波長が多少変動しても、その
感度に影響はない。以上の効果で、集積型光結合器71
7を経た伝播光719は、光吸収層707にて検出され
る。そして、多層反射膜705で反射された残りの光7
20は、周期的反射鏡717を介して再び光導波路中を
伝播していく。面発光レーザ701直下の突起状反射鏡
716に遭遇した伝播光は、ここで反射され面発光レー
ザ701へ向かうが、高反射率の多層反射膜702にて
殆ど損失することなく反射され、再び光導波路コア71
5を伝播していく。こうして、バス配線型の信号光の送
出・検出ができる。
【0050】面発光レーザ701は動作電流のオーダが
mA程度と低いため、本実施例では、搭載部品のバッフ
ァCMOSからの電気信号およびデータを、直接、面発
光レーザに印加することで、光伝送を行っている。更に
は、多層反射膜705、706による共振器構造に起因
して光検出器704の検出感度ないし光吸収効率が向上
するため、光検出器に生じた電圧変化を検出することで
受信を行う。従って、発光素子用駆動回路および受光素
子用増幅回路は不要となる。光電気配線基板における電
気−光変換はこれらの面発光レーザと共振器付き光検出
器で達成されるため、光電気配線基板の小型化および省
電力化を進めることができる。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように、本発明による光電
気配線基板を用いることにより、配線基板からの電磁放
射ノイズ発生が抑圧され、配線路の線幅、距離にかかわ
らず、低電力での高速信号伝送が行える。そして、光導
波路の幅は数μmから数10μmであり得て、且つ、光
導波路同士が互いに電磁的に非干渉であるため、配線基
板上に高密度な配線が可能な実装を実現できる。
【0052】また、本発明によれば、光導波路と電気−
光変換素子とを容易に結合可能なため、量産性に優れた
光電気配線基板を作製できる。さらに、本発明による光
電気配線基板は、多層電気基板の併用も容易に行え、用
途とニーズに応じて任意に対応できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による光電気配線基板を説明する平面図
である。
【図2】本発明による光電気配線基板を構成する面発光
レーザの構造を示す断面図である。
【図3】本発明による光電気配線基板における電気−光
変換素子および光導波路の構成を示す断面図である。
【図4】本発明による光電気配線基板の他の実施例を説
明する斜視図である。
【図5】本発明による他の実施例の光電気配線基板にお
ける電気−光変換素子および光導波路の構成を示す断面
図である。
【図6】本発明による面発光レーザ、光検出器、駆動回
路、増幅回路を実装した光電変換チップを説明する斜視
図である。
【図7】本発明による更に他の実施例の光電気配線基板
における電気−光変換素子および光導波路の構成を示す
断面図である。
【符号の説明】
11、301、501、602、701 面発光レー
ザ 12、302、502、603、704 光検出器 13、402 光導波路(光導波路層) 14、604 駆動回路チップ 15、605 増幅回路チップ 16 素子−回路間配線 21 レーザ基板 22、24、314、317、702、705、706
多層反射膜 23、316、703 活性層 25 絶縁膜 26 埋込み層 27、28、709 電極 29 出射光 303、510、710 導電層 304、511、711 半田メッキ層 305、401、712 多層基板(多層電気配線基
板) 306、307、507、508、713、714
光導波路クラッド 308、503、715 光導波路コア 309、310、504、505、716、717
集積型光結合器(光路変換器) 311、718 レーザ出射光 312、719 光導波路伝播光 313、707 光吸収層 315、720 反射光 403 光電変換チップ 404 コネクタ 405 光信号 406 電気配線層 407 ヴィアホール 408 高周波部品 506 バッファ層 509、601 Siウェーハ 512 接着剤 520 透光窓(開口) 606 電気信号入力 607 電気信号出力 708 コンタクト層 730 多層反射膜705のエッチング部

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光導波路が形成された光電気配線基板であ
    って、多層反射膜を有した電気−光変換素子が該光導波
    路上に配置され、かつ、光の方向を折り曲げる光路変換
    器が該電気−光変換素子直下の光導波路中に集積化され
    て形成されていることを特徴とする光電気配線基板。
  2. 【請求項2】前記電気−光変換素子のうち、発光素子は
    活性層が多層反射膜で挟まれた構造の垂直共振器形面発
    光レーザ(VCSEL)であることを特徴とする請求項
    1記載の光電気配線基板。
  3. 【請求項3】前記電気−光変換素子のうち、受光素子は
    光吸収層の前面に多層反射膜が形成された構造の光検出
    器であることを特徴とする請求項1または2記載の光電
    気配線基板。
  4. 【請求項4】前記電気−光変換素子のうち、受光素子は
    光吸収層を挟むように両側に多層反射層が形成された構
    造の光検出器であることを特徴とする請求項1または2
    記載の光電気配線基板。
  5. 【請求項5】前記光導波路中に形成された前記集積型光
    路変換器は、光導波路伝播光を光導波路面に垂直な方向
    に曲げることで電気−光変換素子へ入射させ、かつ、電
    気−光変換素子からの出射光および多層反射膜からの反
    射光を光導波路面内方向に曲げることで光導波路へ導入
    させることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載
    の光電気配線基板。
  6. 【請求項6】前記集積型光路変換器は、光導波路中に形
    成された突起状反射鏡からなることを特徴とする請求項
    1乃至5の何れかに記載の光電気配線基板。
  7. 【請求項7】前記集積型光路変換器は、光導波路中に形
    成された回折格子からなることを特徴とする請求項1乃
    至5の何れかに記載の光電気配線基板。
  8. 【請求項8】前記電気−光変換素子である発光素子に
    は、搭載部品のバッファCMOSから、直接、駆動信号
    が印加される様に構成されていることを特徴とする請求
    項1乃至7の何れかに記載の光電気配線基板。
  9. 【請求項9】前記電気−光変換素子である多層反射膜に
    よる共振器構造を持つ受光素子は、該受光素子に生じた
    電圧変化を検出することで受信を行う様に構成されてい
    ることを特徴とする請求項1乃至8の何れかに記載の光
    電気配線基板。
  10. 【請求項10】前記電気−光変換素子である発光素子お
    よび受光素子と隣接もしくは集積されて発光素子用駆動
    回路および受光素子用増幅回路がそれぞれ設けられてい
    ることを特徴とする請求項1乃至7の何れかに記載の光
    電気配線基板。
  11. 【請求項11】光電気配線基板は、光導波路を含む層と
    は別に、グラウンド層および電源層を含んだ電気配線層
    が多層に形成されていることを特徴とする請求項1乃至
    10の何れかに記載の光電気配線基板。
  12. 【請求項12】前記光導波路は、クロック信号、管理制
    御信号、および複数のデータの伝送に充てられる様に構
    成されていることを特徴とする請求項1乃至11の何れ
    かに記載の光電気配線基板。
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