JP2001041897A - バンプ接合部検査装置及び方法 - Google Patents

バンプ接合部検査装置及び方法

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JP2001041897A JP11213145A JP21314599A JP2001041897A JP 2001041897 A JP2001041897 A JP 2001041897A JP 11213145 A JP11213145 A JP 11213145A JP 21314599 A JP21314599 A JP 21314599A JP 2001041897 A JP2001041897 A JP 2001041897A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 半導体チップが正確に位置決めされていなか
ったり、半導体チップの高さに傾きがあったりしても、
常に精度良くバンプ接合部の検査を行う。 【解決手段】 本発明のバンプ接合部検査装置は、三次
元座標計測器10、赤外線カメラ12、駆動機構14及
び全体制御手段16を備えている。三次元座標計測器1
0は、配線基板28にバンプ接合された半導体チップ3
0のバンプ接合面301の三次元座標を計測する。赤外
線カメラ12は、半導体チップ30のバンプ接合面30
1をバンプ接合面301の裏側から赤外線で撮像する。
駆動機構14は、赤外線カメラ12を所定の三次元座標
に位置させる。全体制御手段16は、三次元座標計測器
10によって計測された三次元座標に基づき、赤外線カ
メラ12の焦点がバンプ接合面301に一致するよう
に、駆動機構14を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、バンプ接合された
半導体チップのバンプ接合面を検査するためのバンプ接
合部検査装置及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】「バンプ」とは、半導体チップと配線基
板とを電気的及び機械的に接続するために、半導体チッ
プの表面に形成された金属突起のことをいう。バンプ接
合は、ワイヤ接合に比べて特に小型化に適しているの
で、フリップチップ、TAB(tape automated bondin
g)、BGA(ball grid array)等に、近年盛んに用い
られている。
【0003】このようなバンプ接合部を検査するための
バンプ接合部検査装置として、本発明者によって以前に
発明された特許第2795262号公報に記載されたも
のが知られている。このバンプ接合部検査装置は、赤外
線が半導体チップを透過することに着目したものであ
り、配線基板に半導体チップをバンプ接合した後に、バ
ンプ接合面を半導体チップを透かして観察することがで
きる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このバ
ンプ接合部検査装置では、赤外線カメラを用いて予め決
められた平面座標や高さで画像を取り込んでも、本来取
り込みたい平面座標の画像でなかったり、焦点が合って
いなかったりして、正常な検査ができないことがあっ
た。
【0005】
【発明の目的】そこで、本発明の目的は、そのような場
合でも正常な検査を可能とする、バンプ接合部検査装置
及び方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】互いに直交するX軸、Y
軸及びZ軸からなる三次元座標を考える。このとき、配
線基板の所定の位置に半導体チップをバンプ接合する
と、X軸方向及びY軸方向(平面座標)に位置ずれが生
じたり、Z軸方向(高さ)に傾いたりすることがある。
すなわち、半導体チップの平面座標が精度良く位置決め
されない場合や、半導体チップの高さに傾きがある場合
等が生じる。本発明者は、このような場合に正常な検査
ができなくなることを見いだした。本発明は、この知見
によりなされたものである。
【0007】本発明に係るバンプ接合部検査装置は、バ
ンプ接合された半導体チップのバンプ接合面の三次元座
標を計測する三次元座標計測器と、半導体チップのバン
プ接合面をバンプ接合面の裏側から赤外線で撮像する赤
外線カメラと、赤外線カメラを所定の三次元座標に位置
させる駆動機構と、三次元座標計測器によって計測され
た三次元座標に基づき赤外線カメラの焦点(フォーカス
又はピント)がバンプ接合面に一致するように駆動機構
を制御する全体制御手段と、を備えたものである。
【0008】本発明に係るバンプ接合部検査方法は、バ
ンプ接合された半導体チップのバンプ接合面の三次元座
標を計測し、この計測した三次元座標に基づき赤外線カ
メラの焦点がバンプ接合面に一致するように赤外線カメ
ラを移動させ、バンプ接合面をバンプ接合面の裏側から
赤外線カメラで撮像する、というものである。
【0009】例えば、半導体チップのバンプ接合面の裏
側の面を、XYステージを用いてX方向及びY方向にレ
ーザ変位計を走査させることで、半導体チップの平面座
標と高さを検出する。続いて、半導体チップの平面座標
データからバンプ接合部に赤外線カメラを移動させ、半
導体チップの高さデータに基づきバンプ接合面の高さに
焦点が合うように赤外線カメラの高さを調整する。続い
て、赤外線カメラを用いて画像を取り込み、バンプ接合
部の検査を行う。これにより、半導体チップが所定の平
面座標にバンプ接合されていなかったり、半導体チップ
の高さがばらついていたり傾いていたりしても、平面座
標の精度が良くかつ焦点がぴったり合ったバンプ接合部
の画像を取り込むことができる。
【0010】
【発明の実施の形態】図1は、本発明に係るバンプ接合
部検査装置の一実施形態を示すブロック図である。以
下、この図面に基づき説明する。
【0011】本実施形態のバンプ接合部検査装置は、三
次元座標計測器10、赤外線カメラ12、駆動機構14
及び全体制御手段16を備えている。三次元座標計測器
10は、レーザ変位計20、計測データ記憶手段22、
半導体チップ平面座標検出手段24、半導体チップ高さ
検出手段26、XYステージ34、XYステージドライ
バ38等を備え、配線基板28にバンプ接合された半導
体チップ30のバンプ接合面301の三次元座標を計測
する。赤外線カメラ12は、半導体チップ30のバンプ
接合面301をバンプ接合面301の裏側から赤外線で
撮像する。駆動機構14は、XYステージ34、Zステ
ージ36、XYステージドライバ38、Zステージドラ
イバ40等を備え、赤外線カメラ12を所定の三次元座
標に位置させる。XYステージ34及びXYステージド
ライバ38は、三次元座標計測器10の一部と駆動機構
14の一部とに兼用されている。全体制御手段16は、
三次元座標計測器10によって計測された三次元座標に
基づき、赤外線カメラ12の焦点がバンプ接合面301
に一致するように、駆動機構14を制御する。
【0012】また、赤外線カメラ12と全体制御手段1
6との間に画像処理手段42が設けられている。画像処
理手段42は、赤外線カメラ12で得られた画像を例え
ばディジタル化及び二値化して全体制御手段16へ出力
する。全体制御手段16、計測データ記憶手段22、半
導体チップ平面座標検出手段24、半導体チップ高さ検
出手段26、画像処理手段42等は、例えばマイクロコ
ンピュータ及びそのプログラムによって実現することが
できる。
【0013】レーザ変位計20は、配線基板28にバン
プ接合された半導体チップ30のバンプ接合面301の
裏側である高さ計測面302の上方に取り付けられ、高
さ計測面302の任意の平面座標における高さが計測で
きるように、高さ計測面302と水平な二軸方向を有す
るXYステージ34により移動される。駆動機構14
は、例えばパルス数に応じて所定の三次元座標に位置決
めすることができる、一般的な市販品である。
【0014】まず、全体制御手段16は、半導体チップ
30の四辺のエッジを含む範囲の高さデータをレーザ変
位計20で計測するために、XYステージドライバ38
に移動指示を出す。XYステージドライバ38は、XY
ステージ34を制御することにより、レーザ変位計20
を移動させる。続いて、全体制御手段16は、XYステ
ージ34が動作している間、レーザ変位計20で計測し
た高さデータを定期的にサンプリングし、その高さデー
タを計測データ記憶手段22に計測した順番に記憶させ
る。
【0015】半導体チップ平面座標検出手段24は、計
測データ記憶手段22から高さデータを入力し、急に変
化している高さデータを探し、その高さデータの記憶さ
れている順番に基づき半導体チップ30の四辺(エッ
ジ)の座標を検出し、検出した半導体チップ30の座標
データを半導体チップ高さ検出手段26と全体制御手段
16とに出力する。
【0016】半導体チップ高さ検出手段26は、計測デ
ータ記憶手段22からの高さデータと、半導体チップ平
面座標検出手段24からの半導体チップ30のエッジ座
標データとを入力し、半導体チップ30の四辺付近にお
いて計測された半導体チップ30の高さデータを平面的
に補間することにより、半導体チップ30の高さ計測面
302の三次元的な姿勢を算出して全体制御手段16に
出力する。
【0017】続いて、全体制御手段16は、予め設定し
てある半導体チップ30内におけるバンプ接合部座標と
半導体チップ平面座標検出手段24から出力される半導
体チップ30の座標データとから、XYステージ34に
取り付けられた赤外線カメラ12がバンプ接合部の画像
を取り込むためのXYステージ34の移動座標を算出
し、XYステージドライバ38にその座標への移動の指
示を出す。XYステージドライバ38は、XYステージ
34を制御して、赤外線カメラ12を移動させる。
【0018】また、全体制御手段16は、半導体チップ
高さ検出手段26から出力される半導体チップ30の三
次元的な姿勢のデータに基づき赤外線カメラ12の移動
するXY座標における半導体チップ30の高さを算出
し、予め設定したオフセット値を算出した高さデータに
加えることにより、赤外線カメラ12を取り付けたZス
テージ36の移動座標を算出し、Zステージドライバ1
1にその座標への移動の指示を出す。このオフセット値
は、赤外線カメラ12の焦点がバンプ接合面301に合
うように予め設定したものであり、例えば半導体チップ
30の厚みである。Zステージドライバ40は、Zステ
ージ36を制御して、赤外線カメラ12を移動させる。
【0019】赤外線カメラ12がバンプ接合部の画像を
取り込めるXY座標とバンプ接合面301に焦点の合う
Z座標とに移動完了後、全体制御手段16は、画像処理
手段42に赤外線カメラ12からの画像取り込み指令を
出す。画像処理手段42は、画像取り込み指令により赤
外線カメラ12からバンプ接合部の画像を取り込み、予
め設定された検査領域や画像処理手順、判定パラメータ
等の検査条件に従って検査を実行し、検査結果を全体制
御手段16に出力する。
【0020】全体制御手段16は、半導体チップ30の
バンプ接合部の全ての検査が終わるまで、XYステージ
34による赤外線カメラ12のXY移動、そのXY座標
においてバンプ接合面301に焦点が合う高さへのZス
テージ36による赤外線カメラ12のZ移動、画像処理
手段42の赤外線カメラ12からの画像取り込みという
順に、検査を繰り返し指示する。
【0021】全体制御手段16は、半導体チップ30の
全てのバンプ接合部の検査結果が良品であると判定され
れば、その半導体チップ30のバンプ接合状態は良品で
あり、一ヶ所でも不良と判定されれば、その半導体チッ
プ30のバンプ接合状態は不良であるという検査結果を
出力する。
【0022】次に、本実施形態のバンプ接合部検査装置
の動作を更に詳しく説明する。
【0023】レーザ変位計20は、配線基板28に接合
された半導体チップ30の高さ計測面302の上方に取
り付けられ、高さ計測面302の任意の平面座標におけ
る高さが計測できるように、高さ計測面302と水平な
二軸方向を有するXYステージ34により移動される。
【0024】まず、全体制御手段16は、レーザ変位計
20により半導体チップ30の四辺のエッジを含む範囲
の高さデータを計測するように、XYステージドライバ
38に移動指示を出す。XYステージドライバ38は、
XYステージ34を制御することにより、レーザ変位計
20を移動させる。
【0025】図2にレーザ変位計20の移動経路の例を
示す。実線矢印が高さ計測の走査経路である。点線矢印
は、走査開始座標への移動であり、そこでは高さデータ
を計測データ記憶手段22に記憶させる必要はない。
【0026】図2(a)は、半導体チップ30にほとん
ど平面的なθ回転がない場合である。この場合、レーザ
変位計20は、置かれている半導体チップ30からはず
れないように、縦方向と横方向とにそれぞれ一回ずつの
合計二回、半導体チップ30の上を走査する。半導体チ
ップ平面座標検出手段24により半導体チップ30の四
辺のエッジについて各一ヶ所ずつ座標を検出すること
で、半導体チップ30のXY座標を検出することができ
る。例えば、半導体チップ30が本来置かれているであ
ろう座標の中心座標を通るように、縦方向、横方向にそ
れぞれレーザ変位計20で走査する。
【0027】図2(b)は、半導体チップ30に平面的
なθ回転をもつ可能性がある場合である。この場合、レ
ーザ変位計20は、置かれている半導体チップ30から
はずれないように縦方向又は横方向に少なくとも二回、
及びもう一方の方向に少なくとも一回、走査する。半導
体チップ30の各辺において一ヶ所以上のエッジ座標す
なわち全部で六ヶ所以上を半導体チップ平面座標検出手
段24により検出することで、半導体チップ30のXY
座標及び平面的な回転角θを検出することができる。例
えば、レーザ変位計20は、半導体チップ30が本来置
かれているであろう座標の中心座標を通るように縦方向
又は横方向に走査し、もう一方の方向には、半導体チッ
プ30が本来置かれているであろう座標の中心座標から
均等に外側に離れた二つの座標経路を走査する。
【0028】全体制御手段16は、XYステージ34が
動作している間レーザ変位計20で計測した高さデータ
を定期的にサンプリングし、計測データ記憶手段22に
計測した順番に記憶させる。したがって、計測した高さ
データは、その記憶の順番によりXY座標との対応をつ
けることができる。
【0029】レーザ変位計20としては、三角測量の原
理を応用したものや、焦点変位計と呼ばれるものなどあ
るが、本発明はレーザ変位計の計測方式を限定するもの
ではない。
【0030】半導体チップ平面座標検出手段24は、計
測データ記憶手段22から高さデータを入力し、急に変
化している高さデータを探し、その高さデータの記憶さ
れている順番から半導体チップ30の四辺それぞれのエ
ッジ座標を検出し、検出した半導体チップ30の座標デ
ータを半導体チップ高さ検出手段26及び全体制御手段
16に出力する。
【0031】図3は、ある一回の直線走査において計測
された高さデータのグラフである。グラフの横軸は走査
方向の座標、縦軸は計測した高さデータである。半導体
チップ30のエッジ座標を検出する方法の一例を述べ
る。半導体チップ30に高さの傾きがあっても、半導体
チップ30のエッジ部においては半導体チップ30の高
さの方が配線基板28の高さよりも高い。そのため、そ
れぞれの走査座標において高さデータの変化量を算出
し、高さデータが小さい値から大きい値に最も大きく変
化する座標Sと、高さデータが大きい値から小さい値に
最も大きく変化する座標Eを検出し、それらの座標S,
Eを半導体チップ30のエッジとする。なお、本発明
は、測定した高さデータからエッジを検出するアルゴリ
ズムを限定するものではない。
【0032】半導体チップ高さ検出手段26は、計測デ
ータ記憶手段22からの高さデータと、半導体チップ平
面座標検出手段24からの半導体チップ30のエッジ座
標データとを入力する。そして、半導体チップ30の各
四辺のエッジ付近の座標において計測された半導体チッ
プ30の高さ計測面302の高さデータを平面的に補間
することにより、半導体チップ30の高さ計測面302
の三次元的な姿勢を算出し、これを全体制御手段16に
出力する。
【0033】図2(a)の場合では、検出した四ヶ所の
エッジ座標(XL,YL)、(XR,YR)、(XU,
YU)、(XD,YD)に基づき、半導体チップ30の
中心座標を算出する。また四ヶ所のエッジ座標(XL,
YL)、(XR,YR)、(XU,YU)、(XD,Y
D)付近の半導体チップ30の高さ計測面302の高さ
データを平面的に補間することにより、高さ計測面30
2の三次元的な姿勢を算出することができる。
【0034】図2(b)の場合では、検出した六ヶ所の
エッジ座標(XL,YL)、(XR,YR)、(XU
1,YU1)、(XD1,YD1)、(XU2,YU
2)、(XD2,YD2)に基づき、半導体チップ30
の中心座標とその平面的な回転量とを算出する。また、
六ヶ所のエッジ座標(XL,YL)、(XR,YR)、
(XU1,YU1)、(XD1,YD1)、(XU2,
YU2)、(XD2,YD2)付近の高さ計測面302
の高さデータを平面的に補間することにより、高さ計測
面302の三次元的な姿勢を算出することができる。な
お、本発明は、検出した半導体チップ30のエッジ座標
及び高さデータから半導体チップ30の座標や三次元的
な姿勢を検出する計算方法を限定するものではない。
【0035】続いて、全体制御手段16は、予め設定し
てある半導体チップ30内におけるバンプ接合部座標と
半導体チップ平面座標検出手段24から出力される半導
体チップ30の座標データとに基づき、赤外線カメラ1
2がバンプ接合部の画像を取り込むためのXYステージ
34の移動座標を算出し、XYステージドライバ38に
その座標への移動の指示を出す。XYステージドライバ
38は、XYステージ34を制御することにより、赤外
線カメラ12を移動させる。
【0036】バンプ接合部の検査に必要な画像分解能に
なるように赤外線カメラ12の光学倍率を設定した場
合、半導体チップ30の全てのバンプ接合部を一回の画
像で取り込むことはできない。そのため、全てのバンプ
接合部の画像を取り込むためには、例えば図4に示すよ
うに数回に分けてXYステージ34による赤外線カメラ
12の移動と画像取込とを繰り返すことになる。図4
は、一個の半導体チップ30を赤外線で見た平面図であ
り、32ヶ所のバンプ接合部303を14回の画像取り
込み(赤外線カメラ12の視野121)により検査を行
う例である。
【0037】また、全体制御手段16は、半導体チップ
高さ検出手段26から出力される半導体チップ30の三
次元的な姿勢のデータから赤外線カメラ12の移動する
XY座標における半導体チップ30の高さを算出し、算
出した高さデータにオフセット値を加えることにより、
赤外線カメラ12を取りつけたZステージ36の移動座
標を算出し、Zステージドライバ40にその座標への移
動の指示を出す。このオフセット値は、赤外線カメラ1
2の焦点がバンプ接合面301に合うように予め設定し
た値であり、例えば半導体チップ30の厚みである。Z
ステージドライバ40は、Zステージ36を制御するこ
とにより、赤外線カメラ12を移動させる。画像取り込
み座標へのXYステージ34による移動と焦点を合わせ
るためのZステージ36による移動とを並行すること
で、順々に移動させるよりも短時間で、次の画像取り込
みを行うことができる。
【0038】赤外線カメラ12がバンプ接合部の画像を
取り込めるXY座標と焦点の合うZ座標とに移動完了
後、全体制御手段16は、画像処理手段42に赤外線カ
メラ12からの画像取り込み指令を出す。画像処理手段
42は、画像取込指令により赤外線カメラ12から画像
を取り込み、予め設定された検査領域や画像処理手順、
判定パラメータ等の検査条件に従って検査を実行し、検
査結果を全体制御手段16に出力する。
【0039】全体制御手段16は、半導体チップ30の
全てのバンプ接合部の検査が終わるまで、XYステージ
34による赤外線カメラ12のXY移動、そのXY座標
において半導体チップ30のバンプ接合面301に焦点
が合う高さへのZステージ36による赤外線カメラ12
のZ移動、画像処理手段42による赤外線カメラ12か
らの画像取込という、検査を繰り返し指示する。
【0040】全体制御手段16は、半導体チップ30の
全てのバンプ接合部の検査結果が良品であると判定され
れば、その半導体チップ30の接合状態は良品であり、
一ヶ所でも不良と判定されれば、その半導体チップ30
の接合状態は不良である、という検査結果を出力する。
【0041】次に、図5の断面図を用いて、半導体チッ
プ30のバンプ接合面301に焦点を合わせる原理につ
いて説明する。説明のために半導体チップ30のバンプ
接合部303は図5における左側二ヵ所と右側二ヶ所の
合計二十ヶ所で、一回の画像取り込みで二ヶ所のバンプ
接合部303を撮像できるものとする。視野121の中
心座標である座標Aでの半導体チップ30の高さと視野
122の中心座標である座標Bでの半導体チップ30の
高さとは、レーザ変位計20で計測した半導体チップ3
0の高さデータから算出した半導体チップ30の三次元
的な姿勢データに基づき算出することができる。
【0042】赤外線カメラ12で視野(画像取り込み範
囲)121の画像を取り込むときには、座標Aの高さデ
ータから厚みTだけ下がった高さが焦点面F1になるよ
うに赤外線カメラ12の高さを調整する。厚みTは、半
導体チップ30の高さ計測面302からバンプ接合面3
01までの長さであり、既知の値である。したがって、
視野121において検査対象となるバンプ接合面301
に焦点の合った画像を取り込むことができる。
【0043】続いて、赤外線カメラ12で視野122の
画像を取り込むときには、座標Bの高さデータから厚み
Tだけ下がった高さが焦点面F2になるように、座標A
の高さと座標Bの高さとの差であるZ12だけ赤外線カ
メラ12の高さを移動させる。したがって、視野122
においても検査対象となるバンプ接合面301に焦点の
合った画像を取り込むことができる。
【0044】以上の説明により、半導体チップ30に三
次元的な傾きがあっても、それぞれの取り込み画像にお
いてバンプ接合面301に焦点を合わせられることがわ
かる。
【0045】なお、本発明は、言うまでもなく、上記実
施形態に限定されるものではない。例えば、次のように
してもよい。
【0046】図1では、半導体チップが固定され、レー
ザ変位計及び赤外線カメラがXY移動する構成になって
いるが、逆にレーザ変位計及び赤外線カメラが固定さ
れ、半導体チップがXY移動する構成としてもよい。ま
た、焦点を合わすために半導体チップが固定され、赤外
線カメラがZ移動する構成になっているが、逆に赤外線
カメラが固定され、半導体チップがZ移動する構成とし
てもよい。
【0047】複数個の半導体チップが一枚の配線基板に
バンプ接合されている場合には、図6にレーザ変位計の
移動経路の例を示すように、まず、複数の半導体チップ
の高さ計測面の高さを連続して計測し、それぞれの半導
体チップの平面座標と三次元的な姿勢とを算出及び記憶
する。続いて、それぞれの半導体チップのバンプ接合部
の画像を取り込み、その検査を行う。半導体チップ一個
ごとにレーザ計測とバンプ接合部検査とを行う方法に比
べ、レーザ計測の移動開始及び移動停止の回数が少ない
ので、高速に検査を行うことができる。
【0048】ところで、半導体チップの座標を検出する
他の方式としては、カメラにより半導体チップの一部又
は全体を撮像し、半導体チップの座標を検出する方法が
考えられる。しかし、この方法によれば、半導体チップ
のバンプ接合面に焦点の合った検査用画像を取り込むた
めに、再びレーザ変位計により半導体チップの高さを計
測しなければならないので、本発明に比べカメラによる
座標検出分コストと時間が余分にかかるという問題点が
ある。
【0049】また、位置合わせ用の画像取り込みカメラ
として、検査に使用する赤外線カメラを流用する方法も
考えられる。しかし、この方法によっても、次の問題点
により赤外線カメラを流用することができない。第一の
問題点は、半導体チップに高さのばらつきや傾きがある
ために、バンプ接合面や高さ計測面など位置合わせのた
めの画像を取り込みたい面に、焦点が合わないことであ
る。第二の問題点は、半導体チップの位置ずれのため
に、位置検出に使用する半導体チップが予め指定した領
域の視野からはずれてしまい画像として取り込むことが
できないことである。
【0050】更に、半導体チップのバンプ接合面に焦点
を合わせる方式としては、バンプ接合部の画像取り込み
座標においてカメラの高さを少しずつ変えて画像を取り
込み、最も焦点の合う高さを見つけるオートフォーカス
方式も考えられる。これに対し、本発明では、画像取り
込み座標に移動するのと並行してその座標において焦点
の合う座標にカメラ高さを移動させるので、一回の画像
取り込みで焦点の合った画像を取り込むことができ、一
画面ごとに複数回の画像を取り込まなければならないオ
ートフォーカス方式に比べて、より短時間で焦点の合っ
た画像を取り込むことができる。
【0051】
【発明の効果】本発明に係るバンプ接合部検査装置及び
方法によれば、レーザ変位計等により半導体チップの平
面座標及び高さを予め計測してから、バンプ接合面の平
面座標及び焦点の合う高さに赤外線カメラを合わせて画
像を取り込むので、半導体チップが正確に位置決めされ
ていなかったり、半導体チップの高さに傾きがあったり
しても、常に精度良くバンプ接合部の検査を行うことが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るバンプ接合部検査装置の一実施形
態を示すブロック図である。
【図2】図1のバンプ接合部検査装置におけるレーザ変
位計の移動経路を示す平面図であり、図2(a)は半導
体チップに平面的な回転がない場合、図2(b)は半導
体チップに平面的な回転がある場合である。
【図3】図1のバンプ接合部検査装置において、レーザ
変位計によって計測された高さデータの一例を示すグラ
フである。
【図4】一個の半導体チップを赤外線で見た平面図であ
る。
【図5】図1のバンプ接合部検査装置において、赤外線
カメラの焦点をバンプ接合面に合わせる原理について説
明するための断面図である。
【図6】図1のバンプ接合部検査装置におけるレーザ変
位計の移動経路の他例を示す平面図である。
【符号の説明】
10 三次元座標計測器 12 赤外線カメラ 14 駆動機構 16 全体制御手段 20 レーザ変位計 22 計測データ記憶手段 24 半導体チップ平面座標検出手段 26 半導体チップ高さ検出手段 28 配線基板 30 半導体チップ 301 バンプ接合面 34 XYステージ 36 Zステージ 38 XYステージドライバ 40 Zステージドライバ 42 画像処理手段

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バンプ接合された半導体チップのバンプ
    接合面の三次元座標を計測する三次元座標計測器と、 前記半導体チップのバンプ接合面を当該バンプ接合面の
    裏側から赤外線で撮像する赤外線カメラと、 この赤外線カメラを所定の三次元座標に位置させる駆動
    機構と、 前記三次元座標計測器によって計測された三次元座標に
    基づき、前記赤外線カメラの焦点が前記バンプ接合面に
    一致するように、前記駆動機構を制御する全体制御手段
    と、 を備えたバンプ接合部検査装置。
  2. 【請求項2】 前記三次元座標計測器は、前記バンプ接
    合面のXY座標を計測するXYステージと、当該バンプ
    接合面のZ座標を計測するレーザ変位計とを備えた、 請求項1記載のバンプ接合部検査装置。
  3. 【請求項3】 前記レーザ変位計は、前記バンプ接合面
    の裏側の面のZ座標を計測することにより、前記バンプ
    接合面のZ座標を間接的に計測する、 請求項2記載のバンプ接合部検査装置。
  4. 【請求項4】 バンプ接合された半導体チップのバンプ
    接合面の三次元座標を計測し、 この計測した三次元座標に基づき、赤外線カメラの焦点
    が前記バンプ接合面に一致するように、当該赤外線カメ
    ラを移動させ、 前記バンプ接合面を当該バンプ接合面の裏側から前記赤
    外線カメラで撮像する、 バンプ接合部検査方法。
  5. 【請求項5】 前記バンプ接合面のXY座標をXYステ
    ージで計測するとともに当該バンプ接合面のZ座標をレ
    ーザ変位計で計測することにより、当該バンプ接合面の
    三次元座標を計測する、 請求項4記載のバンプ接合部検査方法。
  6. 【請求項6】 前記バンプ接合面の裏側の面のZ座標を
    前記レーザ変位計で計測することにより、前記バンプ接
    合面のZ座標を間接的に計測する、 請求項5記載のバンプ接合部検査方法。
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