JP2005274309A - 三次元物体の検査方法および検査装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 高精度の部品浮き検査およびバンプ形状検査を実現すること。
【解決手段】 板状物体上に配置されている三次元物体を検査するための方法であって、広角レンズを用いて三次元物体を側面が映し出される方向から撮像した画像を取得する工程と、画像に基づいて前記三次元物体を検査する工程とを備える。このように、広角レンズを用いることによって、垂直方向から観測を行うだけで、斜め方向から観測した場合と同じ効果が得られ、部品側面や針状になったバンプの先端を観察することができ、部品の浮きやバンプの形状を検査することができる。
【選択図】 図1
【解決手段】 板状物体上に配置されている三次元物体を検査するための方法であって、広角レンズを用いて三次元物体を側面が映し出される方向から撮像した画像を取得する工程と、画像に基づいて前記三次元物体を検査する工程とを備える。このように、広角レンズを用いることによって、垂直方向から観測を行うだけで、斜め方向から観測した場合と同じ効果が得られ、部品側面や針状になったバンプの先端を観察することができ、部品の浮きやバンプの形状を検査することができる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、回路基板上に実装された部品の実装状態の検査あるいは実装前における部品の外観検査に使用され、実装された部品が目標としている状態となっているかあるいは実装前の部品の外観形状が適正な状態となっているかを判定する際に用いられる照明、光学系、撮像装置および撮像された画像の処理方法に関し、より特定的には、接合不良や接合強度上問題となる部品浮きあるいはICチップ上に構成されるバンプの形状をより高確度に判定する方法に関する。
近年の電気製品の小型軽量高機能化に伴い、電気製品の主たる構成要素である回路基板の製造において、部品を小型化し、より多くの部品を高密度に実装する要求が高まっている。高密度化に伴って、部品間隔は、狭くなる。したがって、部品端子間のはんだブリッジやはんだボールが相互に接続することによるショートが発生しやすくなる。端子間のショートによって、回路の動作が不安定になり、所望の機能が実現されないこととなる。ゆえに、端子間のショートを防止することは、大変重要な課題である。
また、部品の小型化に伴って、はんだ流体によって部品に与えられる外力の影響が大きくなる。結果、部品の実装姿勢が不安定になりやすくなってきている。特に、部品の浮きは、接合部分のはんだの形状や構成を微小に変化させることとなるので、電気抵抗や静電容量、インダクタンスなどの変化による電気的特性の悪化や振動や外力による回路定数の動的変化を生じさせ、動作を不安定にさせる要因となる。また、部品の浮きによって、部品の接合強度が小さくなり、振動や外力に対して放るような強度を確保することができなくなるから、部品の離脱や部品同士の接触が発生する。このように、部品の浮きは、回路基板の製造において安定した回路形成に支障をきたす大きな原因となる。
そこで、回路基板を3次元計測して、部品の実装状態を検査し、不良の発見および回収を行うための方法が開示されている(例えば、特許文献1参照)。図12は、特許文献1に記載された方法を用いる装置の構成を示す図である。図12に示す装置は、ポリゴンレーザを用いて真上からスリット光およびライン状の光線を照射する。当該装置は、ライン方向を軸として回転させた方向からその光線を観察することにより、切断面の形状を計測する(光切断法)。
また、焦点が合致した際にピンホールを通過する光量が最大となることを利用した方法が開示されている(例えば、特許文献2参照)。図13は、特許文献2に記載された方法を用いる装置の構成を示す図である。図13に示す装置は、焦点が合致した際にピンホールを通過する光量が最大となることを利用し、光学系を上下方向に走査させ、最大光量となった際の光学系の変位量から高さを測定する(共焦点法)。
また、被測定対象に照射した白色光と反射光との干渉を利用した方法が開示されている(特許文献3参照)。図14は、特許文献3に記載された方法を用いる装置の構成を示す図である。図14に示した装置は、被定対象に照射した白色光と反射光との干渉を利用し、干渉縞の本数から被定対象の相対的な高さを測定する(白色干渉法)。
さらに、IC下面にボールあるいは三角錐状のバンプを配したBGA(Ball Grid Array)のように接合面が部品の下部にあるために修正が物理的に不可能であったり、ピン数が多いために修正が困難となるような部品の不良の発生を低減する方法が開示されている(特許文献4参照)。図15は、特許文献4に記載された方法を用いる装置の構成を示す図である。図15に示した装置では、実装前に部品の外観を検査し、異常があった場合にはその部品を避け、別の部品を実装するといった方法をとる。具体的には、当該装置は、ICチップの足やバンプの位置、有無、または平坦度などを測定し、基準値との比較により規定範囲内と判定された場合のみ、当該部品を実装する。
特開平7−103733号公報
特開2000−275027号公報
特開2001−66122号公報
特開2001−124523号公報
しかし、上記従来の方法には、レーザスポットの径や入射光量に限界があるので、部品間隔が狭くなるにつれて、部品同士の間隔の測定が困難となる場合がある。また、製造精度上の問題によって部品に高さのばらつきがある場合、従来の方法では、部品の浮き不良を見逃してしまう場合がある。図16は、部品の浮き不良が見逃される原因を説明するための図である。図16に示すように、部品の上面部分の高さが同じである場合、従来の方法では、基準高さと上面高さとの差を部品の検出高さとして検出する。したがって、従来の方法では、部品aと部品bとの高さが同じであると判断され、部品bが浮いていることを判断することができない。このように、従来の方法では、部品の浮き不良を見逃してしまうこととなる。
また、フィルム状基板で特に発生しやすい問題として、基板の反りがある場合に部品の浮きを発見できないという問題がある。図17は、基板の反りによって、部品の浮きが発見できない原因を説明するための図である。図17に示すように、基板の反りによって、基準高さ計測点での高さと検査対象部品周辺の基板面での高さとが一致しない。したがって、部品aが浮いている場合、部品aの上面と部品bの上面とが同じ高さにあると判定されてしまい、部品aが浮いていることが判断されない。このように、基板の反りがある場合も、従来の方法では、部品の浮きを検出することができない。
このような問題は、基準高さ計測点が部品の近くに取れなかった場合に発生しやすい。部品が密集して配置されているような基板に対しては、基準高さ計測点の設定が困難あるいは不能になる場合がある。検査精度を確保するには、基準高さ計測点の設定に多くの試行錯誤が必要となる。
また、ICに形成されたバンプの形状の異常を従来の装置を用いて検査する場合を考える。レベリングを行わない接合方法におけるバンプは、先端が針状となっている。したがって、従来の装置から照射される光は、バンプ表面で反射され、反射光がセンサに戻らないこととなる。よって、従来の装置では、先端が針状となっているバンプの高さを測定することができない。図18は、先端が針状となっているバンプの高さを計測することができない根拠を説明するための図である。図18に示すように、光源から照射された光は、バンプで反射されるが、バンプの先端は針状になっているので、その反射光は、センサに戻らないことが分かる。
それゆえ、本発明の目的は、回路基板の実装検査における部品の浮き不良を高精度に検出することができる方法および装置を提供することである。また、本発明の他の目的は、レベリング前のバンプの高さを高精度に計測することができる方法および装置を提供することである。
上記課題を解決するために、本発明は、以下のような特徴を有する。本発明は、板状物体上に配置されている三次元物体を検査するための方法であって、広角レンズを用いて三次元物体を側面が映し出される方向から撮像した画像を取得する工程と、画像に基づいて三次元物体を検査する工程とを備える。
このように本発明では、広角レンズを用いることとなるので、垂直方向から観測を行うだけで斜め方向から観察した場合と同じ効果が得られ、部品側面や針状になったバンプの先端を観察することが可能となる。したがって、部品底面と基板面との隙間を検出することが可能となり、部品の高さバラツキや基板の反りによる浮き不良の見逃しを防止することができるのに加え、部品上面と基板面との相対高さおよび部品の規格高さを用いて仮想的に計算した浮き量による検出ではなく、本来重要となる部品底面の基板面からの浮きを直接検出することが可能となり、部品浮き不良検出精度の向上を図ることができる。また、針状になったバンプの先端高さを精度よく計測することも可能となる。
好ましくは、三次元物体を検査する工程では、画像から得られる位置情報を、広角レンズの歪み特性に従って、実際の空間上での位置情報に変換して、それに基づいて、三次元物体を検査するとよい。
好ましくは、画像を取得する工程では、三次元物体を二つの位置から撮像した二枚の画像を取得し、三次元物体を検査する工程では、二枚の画像から得られる位置情報に基づいて、実際の空間上での三次元物体の高さ情報を抽出して、三次元物体を検査するとよい。
これにより、撮像系を傾斜させることなく簡単に斜視画像を得ることができ、視野角が小さい場合であっても視差の大きな画像が得られ、高さ計測精度を向上させることができる。
具体的には、板状物体は、基板であり、三次元物体は、基板上に配置されている部品であって、画像を取得する工程では、部品を二つの位置から撮像した二枚の画像を取得し、三次元物体を検査する工程では、二枚の画像間において、部品の底面部分に相当する一対の対応点を探索し、広角レンズの歪み特性に従って、一対の対応点を実際の空間上の座標に座標変換し、座標変換の結果得られた一対の対応点の座標をステレオ視の原理に基づいて、高さ方向の位置情報に変換し、高さ方向の位置情報に基づいて、部品が浮いているか否かを検査するとよい。
これにより、基板面と部品底面との間隔が計測できるようになり、部品の高さバラツキや基板の反りによる浮き不良の見逃しを防止することができる。また、部品上面と基板面との相対高さおよび部品の規格高さを用いて仮想的に計算した浮き量による検出ではなく、部品底面の基板面からの浮きを直接検出することが可能となり、部品浮き不良検出精度の向上を図ることができる。
また、具体的には、板状物体は、基板であり、三次元物体は、基板上に配置されている部品であって、画像を取得する工程では、部品を二つの位置から撮像した二枚の画像を取得し、三次元物体を検査する工程では、二枚の画像間において、部品の底面部分に相当する一対の対応点を探索し、一対の対応点の座標をステレオ視の原理に基づいて、高さ方向の位置情報に変換し、広角レンズの歪み特性に従って、高さ方向の位置情報を実際の空間上での高さ方向の位置情報に座標変換し、座標変換の結果得られた高さ方向の位置情報に基づいて、部品が浮いているか否かを検査するとよい。
これにより、基板面と部品底面との間隔が計測できるようになり、部品の高さバラツキや基板の反りによる浮き不良の見逃しを防止することができる。また、部品上面と基板面との相対高さおよび部品の規格高さを用いて仮想的に計算した浮き量による検出ではなく、部品底面の基板面からの浮きを直接検出することが可能となり、部品浮き不良検出精度の向上を図ることができる。
具体的には、板状物体は、ICであり、三次元物体は、IC上に形成されたバンプであって、画像を取得する工程では、バンプを二つの位置から撮像した二枚の画像を取得し、三次元物体を検査する工程では、二枚の画像間において、バンプの頂点位置に相当する一対の対応点を探索し、広角レンズの歪み特性に従って、一対の対応点を実際の空間上の座標に座標変換し、座標変換の結果得られた一対の対応点の座標をステレオ視の原理に基づいて、高さ方向の位置情報に変換し、高さ方向の位置情報に基づいて、バンプの高さが正常であるか否かを検査するとよい。
これにより、バンプの高さを高精度に検査することができる。
好ましくは、画像を取得する工程では、三次元物体を一つの位置から撮像した一枚の画像を取得し、三次元物体を検査する工程では、一枚の画像から得られる位置情報を、広角レンズの歪み特性に従って、実際の空間上での位置情報に変換して、それに基づいて、三次元物体を検査するとよい。
具体的には、板状物体は、ICであり、三次元物体は、IC上に形成されたバンプであって、画像を取得する工程では、バンプの輪郭が明瞭となる位置からバンプを撮像して、一枚の画像を取得し、三次元物体を検査する工程では、広角レンズの歪み特性に従って、画像を、バンプを側面から見た画像に変換し、変換後の画像に基づいて、バンプの形状を検査するとよい。
これにより、斜視でのすべてのバンプの輪郭を一括して撮像することが可能となり、検査タクトの短縮が図れるほか、従来困難であった先端の尖ったレベリング未処理のバンプであっても高精度に形状測定できるようになり、より正確な検査が行える。
より具体的には、変換後の画像に基づいて、バンプの形状を検査する工程では、バンプの頂点部分の輪郭長が予め定められたしきい値よりも大きい場合、バンプの頭長が不良であると判定するとよい。
より具体的には、変換後の画像に基づいて、バンプの形状を検査する工程では、バンプの頂点部分の曲率が予め定められたしきい値よりも小さい(先鋭度が小さい)場合、バンプの先端形状が不良であると判定するとよい。
本発明は、板状物体上に配置されている三次元物体を検査するための検査装置であって、広角レンズと、広角レンズを介して得られる被写体の像を撮像する撮像部と、撮像部に三次元物体を側面が映し出される方向から撮像させ、それによって得られた画像に基づいて、三次元物体を検査する制御装置とを備える。
好ましくは、制御装置は、画像から得られる位置情報を、広角レンズの歪み特性に従って、実際の空間上での位置情報に変換して、それに基づいて、三次元物体を検査するとよい。
好ましくは、制御装置は、三次元物体を二つの位置から撮像した二枚の画像を撮像部に取得させ、二枚の画像から得られる位置情報に基づいて、実際の空間上での三次元物体の高さ情報を抽出して、三次元物体を検査するとよい。
具体的には、板状物体は、基板であり、三次元物体は、基板上に配置されている部品であって、制御装置は、部品を二つの位置から撮像した二枚の画像を撮像部に取得させる二画像取得手段と、二画像取得手段が取得した二枚の画像間において、部品の底面部分に相当する一対の対応点を探索する対応点探索手段と、広角レンズの歪み特性に従って、対応点探索手段が探索した一対の対応点を実際の空間上の座標に座標変換する座標変換手段と、座標変換手段による座標変換の結果得られた一対の対応点の座標をステレオ視の原理に基づいて、高さ方向の位置情報に変換する高さ情報取得手段と、高さ情報取得手段によって得られた高さ方向の位置情報に基づいて、部品が浮いているか否かを検査する浮き検査手段とを含むとよい。
具体的には、板状物体は、基板であり、三次元物体は、基板上に配置されている部品であって、制御装置は、部品を二つの位置から撮像した二枚の画像を撮像部に取得させる二画像取得手段と、二画像取得手段が取得した二枚の画像間において、部品の底面部分に相当する一対の対応点を探索する対応点探索手段と、対応点探索手段が探索した一対の対応点の座標をステレオ視の原理に基づいて、高さ方向の位置情報に変換する高さ情報取得手段と、広角レンズの歪み特性に従って、高さ情報取得手段によって得られた高さ方向の位置情報を実際の空間上での高さ方向の位置情報に座標変換する座標変換手段と、座標変換手段による座標変換の結果得られた高さ方向の位置情報に基づいて、部品が浮いているか否かを検査する浮き検査手段とを含むとよい。
具体的には、板状物体は、ICであり、三次元物体は、IC上に形成されたバンプであって、制御装置は、バンプを二つの位置から撮像した二枚の画像を撮像部に取得させる二画像取得手段と、二画像取得手段が取得した二枚の画像間において、バンプの頂点位置に相当する一対の対応点を探索する対応点探索手段と、広角レンズの歪み特性に従って、対応点探索手段が探索した一対の対応点を実際の空間上の座標に座標変換する座標変換手段と、座標変換手段による座標変換の結果得られた一対の対応点の座標をステレオ視の原理に基づいて、高さ方向の位置情報に変換する高さ情報取得手段と、高さ情報取得手段によって得られた高さ方向の位置情報に基づいて、バンプの高さが正常であるか否かを検査するバンプ高さ検査手段とを含むとよい。
好ましくは、制御装置は、三次元物体を一つの位置から撮像した一枚の画像を撮像部に取得させ、一枚の画像から得られる位置情報を、広角レンズの歪み特性に従って、実際の空間上での位置情報に変換して、それに基づいて、三次元物体を検査するとよい。
具体的には、板状物体は、ICであり、三次元物体は、IC上に形成されたバンプであって、制御装置は、バンプの輪郭が明瞭となる位置からバンプを撮像部に撮像させ、一枚の画像を取得する一画像取得手段と、広角レンズの歪み特性に従って、一画像取得手段が取得した画像を、バンプを側面から見た画像に変換する画像変換手段と、画像変換手段による変換後の画像に基づいて、バンプの形状を検査するバンプ形状検査手段とを含むとよい。
より具体的には、バンプ形状検査手段は、バンプの頂点部分の輪郭長が予め定められたしきい値よりも大きい場合、バンプの頭長が不良であると判定するとよい。
より具体的には、バンプ形状検査手段は、バンプの頂点部分の曲率が予め定められたしきい値よりも小さい(先鋭度が小さい)場合、バンプの先端形状が不良であると判定するとよい。
以上のように、本発明の3次元形状の検査方法および検査装置によれば、広角(魚眼)レンズを用いることによって撮像系を傾斜させることなく簡単に検査対象の側面情報を多く含む斜視画像を取得でき、視野角が小さい対象であっても視差の大きな画像が得られるため、高さ計測精度を向上させることができる。
また、部品側面を撮像できるため、基板面と部品底面との間隙長を計測でき、部品の高さバラツキや基板の反りにより上面の高さだけでは判断しにくい浮きの検出を高精度に容易に行うことができる。
さらに、同様の撮像ユニットにより、ICバンプを撮像することにより、検査対象ICに対し輪郭が明瞭となる位置から撮像を行った画像を射影変換することで、一括撮像による高速なバンプ輪郭形状の測定が可能になり、検査タクトの短縮が図れる。また、検査対象ICに対し平面方向あるいは垂直方向に移動し撮像を行った少なくとも2枚の画像の対応点を抽出し、その変位量を用いレンズの特性に従った変換関数による射影変換を施すことにより、輪郭だけでなく各点の高さを高精度に計測することができるようになる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、各図において、同じ機能を有する部分については、同一の参照符号を付し、説明を省略する。
(第1の実施形態)
第1の実施形態では、部品の浮きを計測・判定することができる装置について説明する。図1は、本発明の第1の実施形態に係る実装基板検査装置100の構成概略を示す図である。
第1の実施形態では、部品の浮きを計測・判定することができる装置について説明する。図1は、本発明の第1の実施形態に係る実装基板検査装置100の構成概略を示す図である。
図1において、実装基板検査装置100は、板状物体である検査対象基板3を撮像するための撮像カメラユニット1と、部品側面が含まれた画像を得るための広角(魚眼ともいう)レンズ2と、制御装置(図示せず)とを備える。
撮像カメラユニット1は、撮像カメラユニット1を基板平面に平行な方向に2軸移動させ、垂直な方向に1軸移動させるための移動ユニット(図示せず)に固定されている。したがって、撮像カメラユニット1と検査対象基板3との相対位置関係は、3次元的に変化可能である。
図2は、実装基板検査装置100の内部構成を示す図である。図2において、撮像カメラユニット1は、撮像カメラ4と、撮像光学系5と、ハーフミラー6と、光源7と、照明光学系8とを含む。
光源7から出力される光は、照明光学系8を介して、ハーフミラー6に入射する。ハーフミラー6に入射した光は、反射し、撮像光学系5に入射する。撮像光学系5は、入射した光を、広角レンズ2の光軸方向に集光するように屈折させる。撮像光学系5で屈折した光は、広角レンズ2に入射する。広角レンズ2は、入射した光を拡散させる。これによって、広角レンズ2から、広角の光が検査対象基板3に照射されることとなる。
検査対象基板3を反射した光は、広角レンズ2によって、集められ、撮像光学系5によって、撮像カメラ4の方向に集光するよう屈折させられる。撮像光学系5で屈折した光は、ハーフミラー6を透過して、撮像カメラ4に入射される。撮像カメラ4は、入射した光に基づいた被写体の像を撮像して、画像を出力する。撮像カメラ4には、制御装置が接続される。
制御装置は、典型的には、コンピュータ装置からなり、撮像カメラ4から出力される画像に基づいて、撮像された部品が基板から浮いているか否かを判断する。制御装置のハードウエア構成は、専用のLSIからなっていてもよいし、専用のプログラムを汎用のCPUで実行する構成からなっていてもよい。
広角レンズ2は、照明の拡散および広角範囲の撮像という二つの役割を果たす。
図3は、実装基板検査装置100を検査対象基板3に平行になるように左右に移動させる様子およびそのときの撮像カメラユニット1から出力される撮像画像の様子を模式的に示す図である。
図3に示すように、撮像カメラユニット1が、検査対象基板3上の部品3aと3bとの間の中心の上部に配置されている場合((a)参照)、撮像カメラユニット1から出力される画像は、画像4aのようになる。広角レンズ2を用いているので、画像4aに示すように、部品3aの左側側面3cおよび部品3bの右側側面3dが映っている画像が出力される。
撮像カメラユニット1が、検査対象基板3上の部品3bの上部方向に配置されている場合((b)参照)、撮像カメラユニット1から出力される画像は、画像4bのようになる。広角レンズ2を用いるので、画像4bに示すように、部品3aの左側側面3cおよび部品3bの右側側面3dが映っている画像が出力される。なお、広角レンズ2が、部品3bの真上に配置された場合、側面3dは、映らない。
図4は、本実施形態に係る検査方法の一例を具体的に説明するための図である。図4において、画像4aは、部品3aと部品3bとの間の中心に撮像カメラユニット1が配置されていたときに、制御装置に入力される画像の一例である。画像4bは、部品3bの上部方向に撮像カメラユニット1がずらされたときに、制御装置に入力される画像の一例である。画像4cは、画像4aと画像4bとを、一枚の画像に重ね合わしたときの様子を模式的に示す。
図4では、部品3aが基板から浮いているとする。画像4cに示すように、部品が浮いている場合、部品間の中心位置から撮像した画像と少し基板平行方向にずらした画像とは、部品の底面部分を示す境界線が大きくずれていることが分かる。したがって、制御装置は、撮像カメラ4から得られる二つの画像の内、部品の底面部分の変化量を調べて、変化量がある一定以上ある場合、部品が浮いていると判断すればよい。これによって、部品が浮いているか否かを検査することができる。なお、部品3bが浮いているか否かを検査するには、部品3bの側面が撮像できるように、撮像カメラユニット1を部品3aの上部に移動させ、部品3bの底面部分の変化量に基づいて、部品3bが浮いているか否かを判断すればよい。
図5は、本実施形態に係る検査方法の他の例を具体的に説明するための図である。図5において、画像11aは、部品3aと部品3bとの間の中心に撮像カメラユニット1が配置されていたときに、制御装置に入力される画像の一例である。画像11bは、部品3aと部品3bとの間の中心に撮像カメラユニット1が配置され、かつ画像11aの撮像場所よりも撮像カメラユニット1が垂直下方向に移動されたときに、制御装置に入力される画像の一例である。画像11cは、画像11aと画像11bとを、一枚の画像に重ね合わしたときの様子を模式的に示す。
図5では、部品3aが基板から浮いているとする。部品3bは、基板から浮いていないとする。画像11cに示すように、部品が浮いている場合、部品間の中心位置から撮像した画像と基板垂直下方向にずらした画像とは、部品の底面部分を示す境界線が大きくずれていることが分かる。一方、画像11cに示すように、部品が浮いていない場合、部品間の中心位置から撮像した画像と基板垂直下方向にずらした画像とは、部品の底面部分を示す境界線のずれ量が、部品が浮いている場合に比べて少ないことが分かる。したがって、制御装置は、撮像カメラ4から得られる二つの画像の内、部品の底面部分の変化量を調べて、変化量がある一定以上ある場合、部品が浮いていると判断すればよい。これによって、部品が浮いているか否かを検査することができる。
図6は、制御装置での処理手順の一例を示すフローチャートである。以下、図6を参照しながら、制御装置での処理手順の一例について説明し、実装基板検査装置100の動作について説明する。
まず、制御装置は、浮き検出を行いたい二つの部品の間隙の中心付近に、撮像系(撮像入カメラユニット1および広角レンズ2のことをいう、以下同様)を移動させる(ステップS101)。
次に、制御装置は、撮像カメラ4に一枚目の画像を撮像させる(ステップS102)。このとき得られる画像は、たとえば、画像4aのようになる。これにより、制御装置は、検査対象基板3上に配置された三次元物体である部品を側面が映し出される方向から撮像した画像を得ることとなる。
次に、制御装置は、浮き検出を行いたい部品の底面のエッジに基板平面上垂直な方向に、エッジが隠れない量だけ撮像系を移動させる(ステップS103)。このとき、制御装置は、部品側面がより広く撮像される方向に、撮像系を移動させると、より検出精度が向上する。
次に、制御装置は、撮像カメラ4に二枚目の画像を撮像させる(ステップS104)。このとき得られる画像は、たとえば、画像4bのようになる。
次に、制御装置は、ステップS102およびS104で得た二枚の画像のうち、ある一つの部品についての底面のエッジ部分の対応点を、たとえば、パターンマッチングの技術を用いて探索する(ステップS105)。
次に、制御装置は、各画像の対応点の位置情報をレンズの歪み特性にしたがって座標変換する(ステップS106)。具体的には、制御装置は、予め格子パターンなどを撮像しておいて、歪み画像から正画像への座標変換表を作成しておき、当該座標変換表にしたがって、対応点の位置情報を座標変換して、実際の空間上での位置情報を得る。これにより、対応点が、レンズ歪みのある座標系からレンズ歪みのない実際の空間上での座標系に変換される。
異なる二点からある点を見た場合、高さがある点は視差を生じるので、制御装置は、変換された対応点の位置の差を視差として、ステレオ視の原理を用いて、対応点の高さ方向の位置を算出し、算出した高さ方向の位置の大きさを浮き量とする(ステップS107)。
次に、制御装置は、ステップS107で求めた浮き量が、今までの最大浮き量よりも大きいか否かを判断する(ステップS108)。なお、最大浮き量は、初期動作時は、0である。
今までの最大浮き量よりも大きい場合、制御装置は、算出した浮き量を最大浮き量として記憶し(ステップS109)、ステップS110の動作に進む。一方、今までの最大浮き量よりも大きくない場合、制御装置は、そのままステップS110の動作に進む。
ステップS110において、制御装置は、全ての対応点についての座標変換が完了したか否かを判断する。
完了していない場合、制御装置は、ステップS105の動作に戻り、他の対応点についての座標変換を継続する。
一方、完了した場合、制御装置は、最大浮き量が予め定められたしきい値よりも大きいか否かを判断する(ステップS111)。最大浮き量が予め定められたしきい値よりも大きい場合、制御装置は、最大浮き量を検出した対応点に対応する部品は、浮いていると判断して、部品が浮いている旨を出力し(ステップS112)、ステップS114の動作に進む。一方、最大浮き量が予め定められたしきい値よりも大きくない場合、制御装置は、最大浮き量を検出した対応点に対応する部品は、浮いていないと判断して、部品が浮いていない旨を出力し(ステップS113)、ステップS114の動作に進む。
ステップS114において、制御装置は、全ての部品について対応点を探索したか否かを判断する。全ての部品について対応点を探索している場合、制御装置は、浮きの検出処理を完了する。一方、全ての部品について対応点を探索していない場合、制御装置は、ステップS105において対応点を探索する部品を変更して(ステップS115)、ステップS105の動作に戻る。
このように、第1の実施形態によれば、広角(魚眼)レンズを用いて三次元物体である部品を側面が映し出される方向から撮像することで、撮像系を傾斜させることなく簡単に斜視画像を得ることができる。したがって、視野角が小さい場合であっても視差の大きな画像が得られ、高さ計測精度を向上させることができる。
また、図7(a)に示すように、通常の平面レンズやテレセントリックレンズのように部品側面を写すことのできない、あるいは小さい領域しか写すことができないレンズでは、ステレオ法を用いたとしてもたとえば部品上面やはんだボール上面のような真上から観察できる部分以外の高さを計測することはできない。しかし、本実施形態によれば、図7(b)に示すように部品側面を撮像できるため、基板面と部品底面との間隙長を計測でき、部品の高さバラツキなどにより上面の高さだけでは判断しにくい浮きの検出を高精度に容易に行うことができる。
なお、上記第1の実施形態では、対応点を座標変換した後、ステレオ視の原理を用いて高さを検出することとしたが、歪み画像に対してステレオ視の原理を用いて視差を計算した後、座標変換して実際の高さを求めてもよい。図8は、歪み画像に対してステレオ視の原理を用いて視差を計算した後、座標変換して実際の高さを求める場合の制御装置での処理手順を示すフローチャートである。以下、図8を参照しながら、歪み画像に対してステレオ視の原理を用いて視差を計算した後、座標変換して実際の高さを求める場合の制御装置での処理手順について説明し、実装基板検査装置100の動作について説明する。図8において、図6に示すステップと同様の動作を有する部分については、同一のステップ番号を付し、説明を省略することとする。
ステップS105の後、制御装置は、対応点位置の差を、歪んだ座標空間での視差とし、ステレオ視の原理を用いて高さ方向の位置を算出する(ステップS206)。なお、この算出結果で得られた値と実際の高さとは、線形の関係ではない。したがって、この算出結果で得られた値は、実際の高さに比例しない。
次に、制御装置は、得られた歪んだ空間での高さを実際の高さに変換し(ステップS207)、ステップS108の動作に進む。具体的には、ステップS206で得られた値と実際の高さとが比例関係となるように、予め格子パターンなどを用い、歪められて写る各格子点が実際にはどの位置にあるのか広角レンズ画像上の格子点を抽出し、実際の格子点との対応をとることで作成した変換マップをもとに、写像変換を行う。あるいは、変換を行わずに、そのままの値にしきい値を設けてもよい。
なお、図6および図8に示すフローチャートでは、制御装置は、基板に並行な方向に撮像系を移動させることとしたが、基板に垂直な方向に撮像系を移動させても、同様にして、部品の浮きを検出することができる。
なお、ここでは、カメラユニットを移動させることとしたが、検査対象基板を移動させても同様の効果を得ることができる。また、ここでは、2枚のみの画像を用いて高さ計測を行っているが、より多くの画像を用い、さらに高精度に計測を行うことも可能である。
(第2の実施形態)
第2の実施形態では、IC部品のバンプの形状を検査する装置について説明する。図9は、本発明の第2の実施形態に係るICバンプ形状検査装置200の構成、ICバンプ形状検査装置200が撮像する画像およびICバンプ形状検査装置200内で処理される画像を示す図である。
第2の実施形態では、IC部品のバンプの形状を検査する装置について説明する。図9は、本発明の第2の実施形態に係るICバンプ形状検査装置200の構成、ICバンプ形状検査装置200が撮像する画像およびICバンプ形状検査装置200内で処理される画像を示す図である。
図2において、ICバンプ形状検査装置200は、第1の実施形態と同様、板状物体である検査対象IC12を撮像するための撮像カメラユニット1と、部品側面を多く含む画像を得るための広角(魚眼)レンズ2と、制御装置(図示せず)を備える。
撮像カメラユニット1は、IC平面に平行な方向に2軸、垂直な方向に1軸の移動ユニット(図示せず)に固定され、基板との相対位置を3次元的に変化できるようになっている。
また、撮像カメラユニット1および広角(魚眼)レンズ2は、第1の実施形態と同様に、図2に示すように光源7、照明光学系8、ハーフミラー6および撮像光学系5を含む。広角(魚眼)レンズ2は、照明の拡散および広角範囲の撮像という2つの役割を果たす。
ICバンプ形状検査装置200によって撮像された画像は、画像13のようになる。ICバンプ形状検査装置200の制御装置は、後述の変換関数によって、画像13を画像14のような平面画像に変換する。画像14は、三次元物体であるバンプを側面からみたような画像になっている。したがって、バンプの先端部分の形状が先鋭的なものとなっているか否かを検査することができる。
図10は、制御装置での処理手順の一例を示すフローチャートである。以下、図10を参照しながら、制御装置での処理手順の一例について説明し、ICバンプ形状検査装置200の動作について説明する。
まず、制御装置は、広角レンズ2の光軸が検査対象ICの中心にくるように、撮像系を移動させる(ステップS301)。
次に、制御装置は、検査対象であるバンプのシルエットが明瞭に観察できる位置(ピントが合い、撮像対象が最大サイズとして映る位置)まで、撮像系を検査対象ICに近づける(ステップS302)。バンプ垂直方向と広角レンズ2の光軸とのなす観察角は、45度以上であることが好ましい。
次に、制御装置は、撮像カメラ4に画像を撮像させる(ステップS301)。
次に、制御装置は、得られた画像をレンズの歪み特性に従って、正規画像に座標変換する(ステップS304)。具体的には、制御装置は、予め格子パターンなどを用い、歪められて写る各格子点が実際にはどの位置にあるのか広角レンズ画像上の格子点を抽出し、実際の格子点との対応をとることで作成した変換マップをもとに、座標変換を行う。
次に、制御装置は、得られた画像からバンプ位置を、たとえば、パターンマッチングを用いて検出する(ステップS305)。
次に、制御装置は、ある一つのバンプに関する輪郭を、たとえば、エッジ検出フィルタを用いて抽出する(ステップS306)。
次に、制御装置は、頂点部分の輪郭長が予め定められたしきい値よりも大きいか否かを判断する(ステップS307)。大きい場合、制御部は、バンプの頭部分の長さ大きいとしてNGを出力し(ステップS308)、ステップS312の動作に進む。この場合、つぶれなどによる頂点形成が不十分であることとなる。一方、大きくない場合、制御装置は、ステップS309の動作に進む。
ステップS309において、制御装置は、バンプの頂点部分の曲率が予め定められたしきい値よりも大きい否かを判断する。大きい場合、制御部は、バンプの先端形状が正常であるとして、OKを出力し(ステップS310)、ステップS312の動作に進む。一方、大きくない場合、制御部は、つぶれや倒れなどによって、バンプの先端形状が以上であるとして、NGを出力し(ステップS311)、ステップS312の動作に進む。
ステップS312において、制御装置は、全てのバンプに対して検査が完了したか否かを判断する。完了していない場合、制御装置は、輪郭を抽出するバンプを変更して(ステップS313)、ステップS306の動作に戻る。一方、完了している場合、制御装置は、検査を終了する。
なお、ステレオ視の原理を用いて、バンプの高さを検出するようにしてもよい。図11は、ステレオ視の原理を用いてバンプの高さを検出する制御装置での処理手順を示すフローチャートである。図11において、図10に示すフローチャートと同様の動作を有するステップについては、同一のステップ番号を付し、説明を省略する。
ステップS304の後、制御装置は、基板平面方向(または基板垂直方向)に撮像系を移動させ、検査対象ICを再び撮像する(ステップS405)。
次に、制御装置は、得られた二画像について、ある一つのバンプの頂点位置を、たとえば、パターンマッチングの手法を用いて検出する(ステップS406)。
次に、制御装置は、検出した頂点位置をレンズの歪み特性にしたがって座標変換する(ステップS407)。具体的には、制御装置は、予め格子パターンなどを撮像して、歪み画像から正画像への座標変換表を作成しておき、当該座標変換表に従って座標変換を行う。これにより、頂点位置に関する歪みのある位置情報が、歪みのない実際の空間上の位置情報に変換される。
変換された頂点位置の差が視差となるので、次に、制御装置は、ステレオ視の原理を用いて高さ方向の位置を算出する(ステップS408)。
次に、制御装置は、ステップS408で求めた高さが予め定められたしきい値よりも小さいか否かを判断する(ステップS409)。小さくない場合、制御装置は、バンプの高さが正常であるとして、OKを出力し(ステップS410)、ステップS412の動作に進む。一方、小さい場合、制御装置は、バンプの高さが以上であるとして、NGを出力し(ステップS411)、ステップS412の動作に進む。
ステップS412において、制御装置は、全てのバンプについて高さ検査を行ったか否かを判断する。行っていない場合、制御装置は、頂点位置を検出するバンプを変更して(ステップS413)、ステップS406の動作に進む。一方、行っている場合、制御装置は、検査を終了する。
なお、図10および/または図11に示す検査方法において、一度NGが出力されば、その他のバンプの検査を行わなくてもよい。
このように、第2の実施形態によれば、検査対象IC12に対し輪郭が明瞭となる位置から撮像を行った画像を射影変換することで、一括撮像による高速なバンプ輪郭形状の測定が可能になり、検査タクトの短縮が図れる。
また、検査対象IC12に対し平面方向あるいは垂直方向に移動し撮像を行った少なくとも2枚の画像を解析することによってバンプの詳細な3次元形状を測定でき、高精度のバンプ形状検査が実現できる。
なお、図10に示す検査処理と図11に示す検査処理とは、同時に行ってもよい。これにより、検査タクトの短縮と部分的な詳細検査が行えるようになり、より正確な検査が行える。
なお、ここでは、撮像カメラユニット1を移動させる構成としたが、検査対象IC12を移動させても同様の効果を得ることができる。また、ここでは、2枚のみの画像を用いて高さ計測を行っているが、より多くの画像を用い、さらに高精度に計測を行うことも可能である。
本発明の3次元計測方法および装置は、広角(魚眼)レンズを用いることによって撮像系を傾斜させることなく簡単に検査対象の側面情報を多く含む斜視画像を取得でき、視野角が小さい対象であっても視差の大きな画像が得られるため、高さ計測精度を向上させることができる。
また、部品側面を撮像できるため、基板面と部品底面との間隙長を計測でき、部品の高さバラツキや基板の反りにより上面の高さだけでは判断しにくい浮きの検出を高精度に容易に行うことができる。
さらに、同様の撮像ユニットにより、ICバンプを撮像することにより、検査対象ICに対し輪郭が明瞭となる位置から撮像を行った画像を射影変換することで、一括撮像による高速なバンプ輪郭形状の測定が可能になり、検査タクトの短縮が図れる。また、検査対象ICに対し平面方向あるいは垂直方向に移動し撮像を行った少なくとも2枚の画像の対応点を抽出し、その変位量を用いレンズの特性に従った変換関数による射影変換を施すことにより、輪郭だけでなく各点の高さを高精度に計測することができるようになる。
以上の点から、電気・電子回路形成の生産ラインに組み込まれる実装機や検査機等における印刷はんだ形状検査や実装部品検査、実装後基板検査、リフロー後基板外観検査などの用途にも適用できる。
1 撮像ユニット
2 広角レンズ
3 検査対象基板
4 撮像カメラ
5 撮像光学系
6 ハーフミラー
7 光源
8 照明光学系
100 実装基板検査装置
200 ICバンプ形状検査装置
2 広角レンズ
3 検査対象基板
4 撮像カメラ
5 撮像光学系
6 ハーフミラー
7 光源
8 照明光学系
100 実装基板検査装置
200 ICバンプ形状検査装置
Claims (20)
- 板状物体上に配置されている三次元物体を検査するための方法であって、
広角レンズを用いて前記三次元物体を側面が映し出される方向から撮像した画像を取得する工程と、
前記画像に基づいて前記三次元物体を検査する工程とを備える、検査方法。 - 前記三次元物体を検査する工程では、前記画像から得られる位置情報を、前記広角レンズの歪み特性に従って、実際の空間上での位置情報に変換して、それに基づいて、前記三次元物体を検査することを特徴とする、請求項1に記載の検査方法。
- 前記画像を取得する工程では、前記三次元物体を二つの位置から撮像した二枚の画像を取得し、
前記三次元物体を検査する工程では、前記二枚の画像から得られる位置情報に基づいて、実際の空間上での前記三次元物体の高さ情報を抽出して、前記三次元物体を検査することを特徴とする、請求項2に記載の検査方法。 - 前記板状物体は、基板であり、
前記三次元物体は、前記基板上に配置されている部品であって、
前記画像を取得する工程では、前記部品を二つの位置から撮像した二枚の画像を取得し、
前記三次元物体を検査する工程では、
前記二枚の画像間において、前記部品の底面部分に相当する一対の対応点を探索し、
前記広角レンズの歪み特性に従って、前記一対の対応点を実際の空間上の座標に座標変換し、
前記座標変換の結果得られた一対の対応点の座標をステレオ視の原理に基づいて、高さ方向の位置情報に変換し、
前記高さ方向の位置情報に基づいて、前記部品が浮いているか否かを検査することを特徴とする、請求項3に記載の検査方法。 - 前記板状物体は、基板であり、
前記三次元物体は、前記基板上に配置されている部品であって、
前記画像を取得する工程では、前記部品を二つの位置から撮像した二枚の画像を取得し、
前記三次元物体を検査する工程では、
前記二枚の画像間において、前記部品の底面部分に相当する一対の対応点を探索し、
前記一対の対応点の座標をステレオ視の原理に基づいて、高さ方向の位置情報に変換し、
前記広角レンズの歪み特性に従って、前記高さ方向の位置情報を実際の空間上での高さ方向の位置情報に座標変換し、
前記座標変換の結果得られた高さ方向の位置情報に基づいて、前記部品が浮いているか否かを検査することを特徴とする、請求項3に記載の検査方法。 - 前記板状物体は、ICであり、
前記三次元物体は、前記IC上に形成されたバンプであって、
前記画像を取得する工程では、前記バンプを二つの位置から撮像した二枚の画像を取得し、
前記三次元物体を検査する工程では、
前記二枚の画像間において、前記バンプの頂点位置に相当する一対の対応点を探索し、
前記広角レンズの歪み特性に従って、前記一対の対応点を実際の空間上の座標に座標変換し、
前記座標変換の結果得られた一対の対応点の座標をステレオ視の原理に基づいて、高さ方向の位置情報に変換し、
前記高さ方向の位置情報に基づいて、前記バンプの高さが正常であるか否かを検査することを特徴とする、請求項3に記載の検査方法。 - 前記画像を取得する工程では、前記三次元物体を一つの位置から撮像した一枚の画像を取得し、
前記三次元物体を検査する工程では、前記一枚の画像から得られる位置情報を、前記広角レンズの歪み特性に従って、実際の空間上での位置情報に変換して、それに基づいて、前記三次元物体を検査することを特徴とする、請求項2に記載の検査方法。 - 前記板状物体は、ICであり、
前記三次元物体は、前記IC上に形成されたバンプであって、
前記画像を取得する工程では、前記バンプの輪郭が明瞭となる位置から前記バンプを撮像して、一枚の画像を取得し、
前記三次元物体を検査する工程では、
前記広角レンズの歪み特性に従って、前記画像を、前記バンプを側面から見た画像に変換し、
変換後の画像に基づいて、前記バンプの形状を検査することを特徴とする、請求項7に記載の検査方法。 - 変換後の画像に基づいて、前記バンプの形状を検査する工程では、前記バンプの頂点部分の輪郭長が予め定められたしきい値よりも大きい場合、前記バンプの頭長が不良であると判定することを特徴とする、請求項8に記載の検査方法。
- 変換後の画像に基づいて、前記バンプの形状を検査する工程では、前記バンプの頂点部分の曲率が予め定められたしきい値よりも小さい場合、前記バンプの先端形状が不良であると判定することを特徴とする、請求項8に記載の検査方法。
- 板状物体上に配置されている三次元物体を検査するための検査装置であって、
広角レンズと、
前記広角レンズを介して得られる被写体の像を撮像する撮像部と、
前記撮像部に前記三次元物体を側面が映し出される方向から撮像させ、それによって得られた画像に基づいて、前記三次元物体を検査する制御装置とを備える、検査装置。 - 前記制御装置は、前記画像から得られる位置情報を、前記広角レンズの歪み特性に従って、実際の空間上での位置情報に変換して、それに基づいて、前記三次元物体を検査することを特徴とする、請求項11に記載の検査装置。
- 前記制御装置は、
前記三次元物体を二つの位置から撮像した二枚の画像を前記撮像部に取得させ、
前記二枚の画像から得られる位置情報に基づいて、実際の空間上での前記三次元物体の高さ情報を抽出して、前記三次元物体を検査することを特徴とする、請求項12に記載の検査装置。 - 前記板状物体は、基板であり、
前記三次元物体は、前記基板上に配置されている部品であって、
前記制御装置は、
前記部品を二つの位置から撮像した二枚の画像を前記撮像部に取得させる二画像取得手段と、
前記二画像取得手段が取得した前記二枚の画像間において、前記部品の底面部分に相当する一対の対応点を探索する対応点探索手段と、
前記広角レンズの歪み特性に従って、前記対応点探索手段が探索した前記一対の対応点を実際の空間上の座標に座標変換する座標変換手段と、
前記座標変換手段による座標変換の結果得られた一対の対応点の座標をステレオ視の原理に基づいて、高さ方向の位置情報に変換する高さ情報取得手段と、
前記高さ情報取得手段によって得られた前記高さ方向の位置情報に基づいて、前記部品が浮いているか否かを検査する浮き検査手段とを含む、請求項13に記載の検査装置。 - 前記板状物体は、基板であり、
前記三次元物体は、前記基板上に配置されている部品であって、
前記制御装置は、
前記部品を二つの位置から撮像した二枚の画像を前記撮像部に取得させる二画像取得手段と、
前記二画像取得手段が取得した前記二枚の画像間において、前記部品の底面部分に相当する一対の対応点を探索する対応点探索手段と、
前記対応点探索手段が探索した前記一対の対応点の座標をステレオ視の原理に基づいて、高さ方向の位置情報に変換する高さ情報取得手段と、
前記広角レンズの歪み特性に従って、前記高さ情報取得手段によって得られた前記高さ方向の位置情報を実際の空間上での高さ方向の位置情報に座標変換する座標変換手段と、
前記座標変換手段による座標変換の結果得られた高さ方向の位置情報に基づいて、前記部品が浮いているか否かを検査する浮き検査手段とを含む、請求項13に記載の検査装置。 - 前記板状物体は、ICであり、
前記三次元物体は、前記IC上に形成されたバンプであって、
前記制御装置は、
前記バンプを二つの位置から撮像した二枚の画像を前記撮像部に取得させる二画像取得手段と、
前記二画像取得手段が取得した前記二枚の画像間において、前記バンプの頂点位置に相当する一対の対応点を探索する対応点探索手段と、
前記広角レンズの歪み特性に従って、前記対応点探索手段が探索した前記一対の対応点を実際の空間上の座標に座標変換する座標変換手段と、
前記座標変換手段による前記座標変換の結果得られた一対の対応点の座標をステレオ視の原理に基づいて、高さ方向の位置情報に変換する高さ情報取得手段と、
前記高さ情報取得手段によって得られた前記高さ方向の位置情報に基づいて、前記バンプの高さが正常であるか否かを検査するバンプ高さ検査手段とを含む、請求項13に記載の検査装置。 - 前記制御装置は、
前記三次元物体を一つの位置から撮像した一枚の画像を前記撮像部に取得させ、
前記一枚の画像から得られる位置情報を、前記広角レンズの歪み特性に従って、実際の空間上での位置情報に変換して、それに基づいて、前記三次元物体を検査することを特徴とする、請求項12に記載の検査装置。 - 前記板状物体は、ICであり、
前記三次元物体は、前記IC上に形成されたバンプであって、
前記制御装置は、
前記バンプの輪郭が明瞭となる位置から前記バンプを前記撮像部に撮像させ、一枚の画像を取得する一画像取得手段と、
前記広角レンズの歪み特性に従って、前記一画像取得手段が取得した前記画像を、前記バンプを側面から見た画像に変換する画像変換手段と、
前記画像変換手段による変換後の画像に基づいて、前記バンプの形状を検査するバンプ形状検査手段とを含む、請求項17に記載の検査装置。 - 前記バンプ形状検査手段は、前記バンプの頂点部分の輪郭長が予め定められたしきい値よりも大きい場合、前記バンプの頭長が不良であると判定することを特徴とする、請求項18に記載の検査装置。
- 前記バンプ形状検査手段は、前記バンプの頂点部分の曲率が予め定められたしきい値よりも小さい場合、前記バンプの先端形状が不良であると判定することを特徴とする、請求項18に記載の検査装置。
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2004
- 2004-03-24 JP JP2004087192A patent/JP2005274309A/ja active Pending
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