JP2001041733A - 表面形状計測装置 - Google Patents

表面形状計測装置

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JP2001041733A
JP2001041733A JP21728999A JP21728999A JP2001041733A JP 2001041733 A JP2001041733 A JP 2001041733A JP 21728999 A JP21728999 A JP 21728999A JP 21728999 A JP21728999 A JP 21728999A JP 2001041733 A JP2001041733 A JP 2001041733A
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Masao Yamashita
昌夫 山下
Mitsuo Takahashi
満雄 高橋
Hisayoshi Sato
壽芳 佐藤
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Chuo University
Komatsu Engineering Corp
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Chuo University
Komatsu Engineering Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ウェーハなどの被測定対象物の表面形状を効率
良く測定する。また距離測定器群を用いて距離測定器の
先端不揃いによる誤差を正確に計測する。 【解決手段】複数(2つ)の距離測定器(A、B)と、
複数(2つの)の距離測定器(C、D)を、移動方向
(半径r方向および接線θ方向)に沿って並列に複数組
(2組)設けて距離測定器群20を構成している。この
ため距離測定器群20を被測定対象物の測定面と平行に
半径r方向に沿って相対移動させると、所定ピッチ移動
する毎に、複数組(2組)の距離測定器(A、B)、
(C、D)それぞれで距離が測定される。また距離測定
器群20を被測定対象物の測定面と平行に接線θ方向に
沿って相対移動させると、所定ピッチ移動する毎に、複
数組(2組)の距離測定器(B、D)、(A、C)それ
ぞれで距離が測定される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、複数の距離測定
器を所定ピッチ離間して設け、これら複数の距離測定器
を、当該複数の距離測定器を結ぶ線分方向に、被測定対
象物の測定面と平行となるように相対移動させ、所定ピ
ッチ移動する毎に複数の距離測定器と被測定対象物との
距離を測定し、被測定対象物の測定面全面について測定
した全距離データに基づいて被測定対象物の表面形状を
計測する表面形状計測装置に関するものである。特に、
ウェーハなどの被測定対象物の表面形状を効率良く計測
することができる表面形状計測装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、被測定対象測定物の平面度および
表面形状(以下「表面形状」と総称する。)または真直
度を計測する際に、被測定対象物に測定媒体を接触させ
る接触法または非測定対象物に該測定媒体を接触しない
非接触法が用いられている。
【0003】かかる接触法としては、(1)被測定対象
物上にオプティカルフラットをのせて干渉縞の状況から
平面度あるいは表面プロファイルを読み取る方法、
(2)被測定対象物上に2つの脚を持つ平面鏡を載せ、
これを移動させてオートコリメータで該平面鏡の傾きの
変化を読み取り、データを連鎖した折れ線グラフから真
直度を求める方法、(3)被測定対象面上に顕微鏡をす
べらせつつ、強く伸長した鋼線を検鏡して該鋼線の振れ
を計測する方法、などが知られている。
【0004】また、非接触法としては、(1)被測定対
象物表面に沿って変位計を移動させ、被測定対象物表面
の表面形状を計測する方法、(2)被測定対象面にレー
ザー光をあて、その大きな干渉効果を利用して、平面度
および表面プロファイルデータを取得する方法、などが
知られている。
【0005】ところで、最近のエレクトロニクス関連の
鏡面仕上げした被測定対象物(たとえばシリコンウェー
ハなど)を上記接触法により計測することとすると、被
測定対象物表面上の傷、ゴミまたはホコリの付着によっ
て測定精度が低下する場合や、被測定対象物を破損する
可能性がある。
【0006】また、変位計を用いて表面形状を測定する
非接触法においては、変位計を被測定対象物表面に沿っ
て移動させつつ計測をおこなうため、変位計自体の移動
時の変位や、テーブルのうねりなどの真直偏差が平面度
あるいは表面形状データに重畳し、結果的に計測精度の
信頼性が低下することとなる。
【0007】なお、レーザー干渉計を用いた計測方法で
は、かかる欠点は生じないものの、(イ)たとえば直径
205mm以下というような測定可能な大きさに制限が
ある、(ロ)繰り返しの測定精度が悪い、(ハ)ホコリ
などの各種外乱の影響を受けやすい、(ニ)装置が高価
となる、(ホ)レーザー管の寿命が短く、メインテナン
ス費用がかさむ、(ヘ)測定時の初期調整に時間を要す
る、(ト)3次元空間で計測をおこなう場合に、空間位
置を変更するごとに再調整が必要になる、といった問題
がある。
【0008】このため、特公昭61−33364号公報
には、被測定対象物に平行な直線案内に係合して運動可
能なスライドを設け、該スライドに2個の変位計を短い
ピッチで配置し、スライドを1ピッチずつ測定長の全長
にわたって1方向に送り、各位置で変位計と被測定対象
物との距離を測定してそのデータを処理することによ
り、直線案内とともに被測定対象物の真直度を求めると
いういわゆる逐次2点測定方法およびその装置が開示さ
れている。この発明によれば、測定装置自身の変位を除
いた被測定対象物の真の真直度を求めることができる。
【0009】しかしながら、上記従来技術は、被測定対
象物の真直度の計測には有効であるが、被測定対象物の
平面度を含む表面形状の計測に適用することはできない
という問題がある。
【0010】これに対して1997年3月の日本機械学
会第74期通常総会セッション11−31「マイクロマ
シンの計測評価技術」において、本出願人の一人を含む
共同研究者が、中央大学から「逐次2点法による平面度
測定に関する研究」についての発表をおこなった。
【0011】その内容は、図9に示すように3個の距離
測定器A、B、DをL字型に配置して、距離測定器群2
0′を構成し、この距離測定器群20′を円形のSiウ
ェーハの表面の半径r方向および接線θ方向に移動さ
せ、1個の距離測定器Bを2方向に共通で使用してウェ
ーハ表面までの距離を測定し、測定結果に所定のデータ
処理を施して表面形状データを得るというものである。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】図9に示す計測装置に
よれば、被測定対象物であるウェーハを、たとえばステ
ップモータで1ピッチずつ回転させるとともに距離測定
器群20′を半径方向に1ピッチずつ移動させて、1ピ
ッチ移動するごとに距離データが取得される。つまり距
離測定器群20′が接線方向に沿ったラインLr1に沿っ
て移動すると1組の距離測定器B、Dで距離データが得
られ、距離測定器群20′が半径方向に沿ったラインL
θ1に沿って移動すると1組の距離測定器A、Bで距離
データが得られる。このように各方向に沿って移動させ
ると1組の距離測定器で1つのライン上の距離データが
取得されるだけである。このためウェーハ全体をもれな
く測定し計算し尽くすには、多大の時間を要し、実用性
に欠けるという問題がある。
【0013】そこで、本発明では上記問題点を解決し、
ウェーハなどの被測定対象物の表面形状を効率良く測定
することを第1の解決課題とする。
【0014】さらにいわゆる逐次2点法による計測で
は、1組の距離測定器(センサ)が1ピッチ移動するご
とに前回のセンサ検出値に今回のセンサ検出値を順次加
算していくことで、今回の距離データが求められる。こ
のためセンサガイドの凹凸(器差)とは無関係に、被測
定物の表面形状を高精度に計測することができる。
【0015】しかし1組の隣合う距離測定器(センサ)
間ではセンサ先端が不揃いである場合がある。センサ先
端が不揃いであると、この先端不揃いによる誤差が1ピ
ッチ移動する毎に距離データに累積されていく。この先
端不揃いによる誤差の累積の問題については未だ解決さ
れていない。
【0016】すなわち図9の計測装置において、たとえ
ば隣合う距離測定器A、Bの先端が不揃いであるとする
と、これら距離測定器A、B間の線分を結ぶ方向(半径
r方向)に当該距離測定器A、Bが1ピッチ移動するご
とに上記先端不揃いによる誤差が測定距離データに累積
されていく。このためラインLθ1の最終地点における
距離データには上記先端不揃いによる誤差を全ピッチに
ついて累積した誤差が含まれることになる。表面形状を
正確に計測するためには、上記先端不揃いによる誤差を
正確に計測して測定距離データを補正することが必要と
なる。
【0017】しかし3個の距離測定器A、B、DをL字
型に配置して距離測定器群20′を構成した場合には、
この距離測定器群20′を用いて上記先端不揃いによる
誤差を計測することができない。
【0018】そこで本発明は、距離測定器群を用いて上
記先端不揃いによる誤差を正確に計測することを第2の
解決課題とする。
【0019】
【課題を解決するための手段および作用効果】上記第1
の解決課題を達成するために、第1発明は、複数の距離
測定器を所定ピッチ離間して設け、これら複数の距離測
定器を、当該複数の距離測定器を結ぶ線分方向に、被測
定対象物の測定面と平行となるように相対移動させ、前
記所定ピッチ移動する毎に前記複数の距離測定器と前記
被測定対象物との距離を測定し、前記被測定対象物の測
定面全面について測定した全距離データに基づいて前記
被測定対象物の表面形状を計測する表面形状計測装置に
おいて、前記複数の距離測定器を移動方向に沿って並列
に複数組設けてなる距離測定器群と、前記距離測定器群
を前記被測定対象物の測定面と平行に相対移動させ、前
記所定ピッチ移動する毎に、複数組の距離測定器それぞ
れで距離を測定する測定手段とを備えたことを特徴とす
る。
【0020】この第1発明によれば、図8に示すよう
に、複数(2つ)の距離測定器(A、B)と、複数(2
つの)の距離測定器(C、D)を、移動方向(半径r方
向および接線θ方向)に沿って並列に複数組(2組)設
けて距離測定器群20を構成している。このため距離測
定器群20を被測定対象物の測定面と平行に半径r方向
に沿って相対移動させると、所定ピッチ移動する毎に、
複数組(2組)の距離測定器(A、B)、(C、D)そ
れぞれで距離が測定される。また距離測定器群20を被
測定対象物の測定面と平行に接線θ方向に沿って相対移
動させると、所定ピッチ移動する毎に、複数組(2組)
の距離測定器(B、D)、(A、C)それぞれで距離が
測定される。つまり半径r方向に沿って移動させると2
組の距離測定器(A、B)、(C、D)により2つのラ
インLθ1、Lθ2上の距離データが取得される。また接
線θ方向に沿って移動させると2組の距離測定器(B、
D)、(A、C)により2つのラインLr1、Lr2上の距
離データが取得される。このため被測定対象物全体をも
れなく測定し計算し尽くすために要する時間は少なくて
済み、ウェーハなどの被測定対象物の表面形状を効率良
く測定することができる。
【0021】また第2発明は、第1発明において、前記
測定手段は、前記距離測定器群を、前記複数の距離測定
器を結ぶ第1の線分方向に移動させることによって、前
記被測定対象物の測定面のうち第1の測定方向について
の距離データを測定するとともに、前記距離測定器群
を、前記複数の距離測定器を結ぶ前記第1の線分方向と
は異なる第2の線分方向に移動させることによって、前
記被測定対象物の測定面のうち前記第1の測定方向とは
異なる第2の測定方向についての距離データを測定し、
前記被測定対象物の測定面全面についての全距離データ
を測定するものであることを特徴とする。
【0022】第2発明によれば、図8に示すように距離
測定器群20が、複数の距離測定器A、Bを結ぶ第1の
線分方向(半径r方向)に移動されることによって、被
測定対象物の測定面のうち第1の測定方向(半径r方
向)についての距離データが測定される。また距離測定
器群20が、複数の距離測定器B、Dを結ぶ第1の線分
方向とは異なる第2の線分方向(接線θ方向)に移動さ
れることによって、被測定対象物の測定面のうち第1の
測定方向(半径r方向)とは異なる第2の測定方向(接
線θ)についての距離データが測定される。これにより
被測定対象物の測定面全面についての全距離データが測
定される。
【0023】また第3発明は、第1発明において、前記
距離測定器群は、前記複数の距離測定器を、極座標r−
θ上の半径r方向および接線θ方向に沿って並列に複数
組設けてなる距離測定器群であり、前記測定手段は、前
記距離測定器群を、前記複数の距離測定器を結ぶ半径r
方向に沿った線分方向に移動させることによって、前記
被測定対象物の測定面のうち半径r方向についての距離
データを測定するとともに、前記距離測定器群を、前記
複数の距離測定器を結ぶ接線θ方向に沿った線分方向に
移動させることによって、前記被測定対象物の測定面の
うち接線θ方向についての距離データを測定し、前記被
測定対象物の測定面全面についての全距離データを測定
するものであることを特徴とする。
【0024】第3発明によれば、図8に示すように、複
数(2つ)の距離測定器(A、B)、(C、D)が、極
座標r−θ上の半径r方向に沿って並列に配置されると
ともに、複数(2つ)の距離測定器(B、D)、(A、
C)が、極座標r−θ上の接線θ方向に沿って並列に配
置されることで、距離測定器群20が構成される。
【0025】そして距離測定器群20が、複数の距離測
定器A、B(C、D)を結ぶ半径r方向に沿った線分方
向(半径r方向)に移動されることによって、被測定対
象物の測定面のうち半径r方向についての距離データが
測定される。また距離測定器群20が、複数の距離測定
器B、D(A、C)を結ぶ接線θ方向に沿った線分方向
(接線θ方向)に移動されることによって、被測定対象
物の測定面のうち接線θ方向についての距離データが測
定される。これにより被測定対象物の測定面全面につい
ての全距離データが測定される。
【0026】また第4発明は、第3発明において、前記
距離測定器群は、前記複数の距離測定器を半径r方向に
沿って並列に複数組保持する保持部材と、極座標r−θ
の中心軸Oからの距離に応じて幅が大きくなるようにテ
ーパ状に形成され、前記保持部材を半径r方向に移動自
在に支持する支持部材と、前記保持部材が前記支持部材
に沿って移動する際に、半径r方向に沿って並列に保持
された複数組の距離測定器をそれぞれ前記支持部材のテ
ーパ面に押圧する押圧手段とからなり、前記測定手段
は、前記保持部材を、前記支持部材に沿って移動させる
ことによって、前記被測定対象物の測定面のうち半径r
方向についての距離データを測定するとともに、前記支
持部材を、前記被測定対象物に対して相対的に接線θ方
向に回転させることによって、前記被測定対象物の測定
面のうち接線θ方向についての距離データを測定し、前
記被測定対象物の測定面全面についての全距離データを
測定するものであることを特徴とする。
【0027】第4発明によれば、図10に示すように、
保持部材23によって複数の距離測定器A、B(C、
D)を半径r方向に沿って並列に複数組(2組)保持さ
れる。そして極座標r−θの中心軸Oからの距離に応じ
て幅が大きくなるようにテーパ状に形成された支持部材
25により、保持部材23が半径r方向に移動自在に支
持される。そして保持部材23が支持部材25に沿って
移動する際に、押圧手段27によって、半径r方向に沿
って並列に保持された複数組の距離測定器(A、B)、
(C、D)がそれぞれ支持部材25のテーパ面25d、
25eに押圧される。
【0028】このため保持部材23が支持部材25に沿
って移動されると、複数組の距離測定器(A、B)、
(C、D)がそれぞれ半径r方向の測定ラインLθ1、
Lθ2に沿って移動される。これにより被測定対象物4
5の測定面のうち半径r方向についての距離データが測
定される。また支持部材25が、被測定対象物45に対
して相対的に接線θ方向に回転されると、複数組の距離
測定器(B、D)、(A、C)がそれぞれ接線θ方向の
測定ラインLr1、Lr2に沿って移動される。これにより
被測定対象物45の測定面のうち接線θ方向についての
距離データが測定される。このため被測定対象物45の
測定面全面についての全距離データが測定される。
【0029】また第5発明は、第2の解決課題を達成す
るために、第1発明において、前記距離測定器群を、隣
接する距離測定器間を結ぶ各線分方向に移動させること
によって、前記測定手段で各線分方向毎に距離データを
測定し、この測定した各線分方向毎の距離データに基づ
いて隣接する距離測定器間で発生する誤差を計測する誤
差計測手段をさらに備えたことを特徴とする。
【0030】第5発明によれば、図2に示すように距離
測定器群20が、隣接する距離測定器(D、A)間、
(C、B)間、(B、D)間、(A、B)間、(C、
A)間、(D、C)間を結ぶ各線分方向に移動される。
これにより測定手段で各線分方向毎に距離データが測定
される。そして測定した各線分方向毎の距離データに基
づいて隣接する距離測定器間で発生する誤差(d−
a)、(c−b)、(b−d)、(a−b)、(c−
a)、(d−c)が計測される。
【0031】このように4個以上の距離測定器A、B、
C、Dにより距離測定器群20を構成した場合には、こ
の距離測定器群20を用いて先端不揃いによる誤差(d
−a)、(c−b)、(b−d)、(a−b)、(c−
a)、(d−c)を計測することができる。この先端不
揃いによる誤差を用いて測定距離データを補正すること
で、表面形状が正確に計測される。
【0032】
【発明の実施の形態】以下に添付図面を参照して、この
発明に係る表面形状計測装置の好適な実施の形態を詳細
に説明する。
【0033】まず最初に、本発明に係る表面形状計測装
置の概念について説明する。本発明に係る表面形状計測
装置は、図2に示すように高精度1次元真直度測定用の
距離測定器A〜Dを2個ずつ一組として所定ピッチずつ
離して複数組(2組)並列に並べ、これを被測定対象物
と相対移動させることにより、1回の相対移動で該所定
のピッチずつ離れた複数(2つ)の真直曲線データを一
度に求め、被測定対象物の測定面の全面測定に要する総
相対移動回数を低減し、もって測定時間を短縮できるよ
うにしている。
【0034】すなわち、かかる表面形状計測装置によれ
ば、1測定面の測定に要する時間は、原理的には並列に
並べる距離測定器の組数を増やせば増やすほど、1/n
(nは距離測定器の組数)のオーダーで低減することが
でき、たとえば組数を2個にすると測定時間が1/2と
なり、組数を3個にすると測定時間が1/3となる。
【0035】次に、本発明に係る表面形状計測装置の構
成および距離測定手順等について場合を分けて説明す
る。具体的には、下記に示す実施の形態1では、X−Y
直交座標系に従う場合について説明し、実施の形態2で
は、r−θ極座標系に従う場合について説明する。な
お、説明の便宜上、以下の説明では4個(2組)の距離
測定器を用いた場合を示すこととする。
【0036】(実施の形態1)本実施の形態1は、直交
座標系(XY座標系)に従う場合を示している。
【0037】本実施形態1では、図1に示すように、2
個の距離測定器A、Bと、2個の距離測定器C、Dが、
Y軸移動方向に沿って並列に2組配置されるとともに、
2個の距離測定器A、Dと、2個の距離測定器B、C
が、X軸移動方向に沿って並列に2組配置されること
で、距離測定器群20が構成されている。
【0038】このため距離測定器群20を被測定対象物
の測定面と平行にY軸方向に沿って相対移動させると、
距離測定器A、B(あるいはC、D)間のピッチだけ移
動する毎に、2組の距離測定器(A、B)、(C、D)
それぞれで距離が測定される。また距離測定器群20を
被測定対象物の測定面と平行にX軸方向に沿って相対移
動させると、距離測定器A、D(あるいはB、C)間の
ピッチだけ移動する毎に、2組の距離測定器(A、
D)、(B、C)それぞれで距離が測定される。つまり
Y軸方向に沿って移動させると2組の距離測定器(A、
B)、(C、D)によりY軸に平行な2つのライン上の
距離データが取得される。またX軸方向に沿って移動さ
せると2組の距離測定器(A、D)、(B、C)により
X軸に平行な2つのライン上の距離データが取得され
る。このため被測定対象物全体をもれなく測定し計算し
尽くすために要する時間は少なくて済み、ウェーハなど
の被測定対象物の表面形状を効率良く測定することがで
きる。
【0039】さて、すでに知られているように、逐次2
点法による計測では、距離測定器の先端の不揃いによる
誤差の累積が問題となる。
【0040】すなわち、逐次2点法による計測では、1
組の距離測定器(センサ)が1ピッチ移動するごとに前
回のセンサ検出値に今回のセンサ検出値を順次加算して
いくことで、今回の距離データが求められる。このため
センサガイドの凹凸(器差)とは無関係に、被測定物の
表面形状を高精度に計測することができる。
【0041】しかし1組の隣合う距離測定器(センサ)
間ではセンサ先端が不揃いである場合がある。センサ先
端が不揃いであると、この先端不揃いによる誤差が1ピ
ッチ移動する毎に距離データに累積されていく。
【0042】この点、後述するr−θ極座標系に従う場
合には、θ方向の初めの測定点と最後の測定点との計測
値が一致すべきであること並びに累積誤差とθがリニア
な関係にあることから、先端不揃いによる誤差を容易に
修正することができる。しかし直交座標系(X−Y座標
系)に従う場合には、かかる修正が容易ではない。
【0043】このため、本実施の形態1では、(1)被
測定対象物ホルダ(サンプル台)の計測値をバックグラ
ウンドとして引き去る方法、(2)各ポイント、各距離
測定器ごとの計測データから計算によって距離測定器の
先端不揃い量を求める方法によって、距離測定器の先端
の不揃いによる誤差の累積を低減している。
【0044】(1)被測定対象物ホルダ(サンプル台)
の計測値をバックグラウンドとして引き去る方法 図1は、被測定対象物ホルダ(サンプル台)の計測値を
バックグラウンドとして引き去る方法を説明するための
説明図である。なお、同図に示すようにAおよびB並び
にCおよびDはそれぞれ1組の距離測定器を示してい
る。a,b,c,dは被測定面に平行なXY平面から各
距離測定器A、B、C、Dの先端までの距離をそれぞれ
示すものとする。
【0045】同図に示す距離測定器A,B,C,Dを用
いて、まずX=0からスタートしてY方向に距離を計測
する場合を考える。
【0046】1組の距離測定器A、Bおよび他の1組の
距離測定器C、Dそれぞれでは真直曲線が得られる。こ
の真直曲線には先端不揃いによる累積誤差が含まれてお
り、累積誤差を示す勾配の大きさは、1組の距離測定器
A、Bの先端不揃いb−aおよび他の1組の距離測定器
C、Dの先端不揃いc−dに応じて異なる。
【0047】そこで距離測定器の組み合わせ(A、
B)、(C、D)ごとに、高い平面度を持つサンプル台
の真直曲線を、被測定対象物を除いて測定する。そして
この測定したサンプル台の真直曲線から、最小自乗法な
どを用いてサンプル台の見かけの勾配直線データを求め
る。そして被測定対象物をサンプル台に載せて、距離測
定器の組み合わせ(A、B)、(C、D)ごとに、真直
曲線を測定する。この測定した被測定対象物の真直曲線
から、サンプル台の見かけの勾配直線データをバックグ
ラウンドとして引き去る。これによりY方向の被測定物
の真直曲線に含まれる先端不揃いによる累積誤差がキャ
ンセルされる。
【0048】ここで、サンプル台の平面度は、経済的に
許される範囲で可能な限り高いものにする必要がある。
しかし、サンプル台全長にわたる真直曲線データから勾
配直線を求めることとし、かつ、一連の計測の開始前と
終了後にそれぞれ十分な繰り返し計測をおこない、全て
を平均したデータを採用すれば、誤差を十分に減じるこ
とができる。
【0049】また、X方向に1組の距離測定器A、Dお
よび他の1組の距離測定器B、Cを各々組み合わせて計
測する場合も同様である。このようにして得られたX、
Y両方向の真の真直度曲線を組み合わせることで、最終
的に平面の全面にわたる凹凸プロフィールを高精度に得
ることができる。なお、ここでは説明の便宜上、2組の
距離測定器の対を用いた場合を示したが、3組以上の距
離測定器の対を並列に並べた場合も同様に採用すること
ができる。
【0050】(2)各ポイント、各距離測定器ごとの測
定データから計算によって距離測定器先端の不揃いを求
める方法 図2は、各ポイント、各距離測定器ごとの測定距離デー
タから計算によって距離測定器先端の不揃いを求める方
法を説明するための説明図である。以下、a,b,c,
d間の相対差つまり先端不揃いを求める方法について説
明する。
【0051】まず最初に、図2に示す原点Oから距離測
定器B,Cの組を用いてBCを結ぶ線分方向つまりX方
向にnピッチ分の測定を行う。この結果図中に示すP点
で累積誤差を含む距離データαCBが得られる。この後、
距離測定器と被測定対象物との相対位置を再び元に戻
す。そして、距離測定器と被測定対象物とをY方向に1
ピッチ相対移動させ、距離測定器A,Dの組を用いて同
じくADを結ぶ線分方向つまりX方向に、P点までnピ
ッチ測定する。この結果P点で距離データαDAが得ら
れる。
【0052】原点スタート時の距離測定器C,Dの測定
距離データをそれぞれαOC、αODとする。そしてこ
れらの差をΔCD=αOD−αOCとする。またP点で
の2個の測定距離データの差αDA−αCBをΔPOと
する。これらより、 ΔPO=n(d−a)−n(c−b)+ΔCD (1式) が成り立つ。
【0053】つぎに、引き続き距離測定器B,Dの組を
用いて、P点から距離測定器と被測定対象物とを距離測
定器ピッチのn倍の距離にある図中のR点までBDを結
ぶ線分方向に相対移動させて、BD間距離の1/2をピ
ッチとして2n回の測定を行う。
【0054】さらに、引き続き距離測定器の組A,Bと
被測定対象物とを、AB間を結ぶ方向つまり−Y方向
に、AB間距離をピッチとしてn回相対移動させて測定
を行う。この結果原点まで戻った時点で測定距離データ
αADBOが得られる。
【0055】上記データαODとαADBOとの差は、
三角形OPRの全測定ループ中の累積誤差と原点におけ
る距離測定器B,Dの測定距離データの差αOB−αO
D=ΔBDとの和に等しい。このためつぎの2式、 ΔOPR=αADBO−αOD =n(d−a)+2n(b−d)+n(a−b)+ΔBD (2式) が成り立つ。
【0056】次に、原点から図中のQ点まで、距離測定
器の組A,Cと被測定対象物とをACを結ぶ線分方向に
相対移動させて、距離測定器A,C間の距離の1/2を
ピッチとして2n回の測定を行う。Q点に至った後、引
き続き距離測定器C,Dの組を用いてCDを結ぶ線分方
向つまりY方向にP点まで移動させてn回の測定を行
う。このP点で測定距離データαACDが得られる。上
記データαDAとαACDとの差は、三角形QPOの全測定
ループ中の累積誤差と原点における距離測定器C,Dの
測定距離データの差αOC−αOD=ΔCDとの和に等
しい。このためつぎの3式、 ΔQPO=αACD−αDA ={2n(c−a)+n(d−c)−n(d−a)+ΔCD (3式 ) が成り立つ。
【0057】ここで求めるものは、a,b,c,dの絶
対的な値ではなく相対差である。このため、このうちの
一つであるたとえばaを0とおいても(a=0)、一般
性は保たれる。
【0058】a=0として上記1式〜3式を整理する
と、 b−c+d=(ΔPO−ΔCD)/n (4式) b−d=(ΔOPR−ΔBD)/n (5式) c=(ΔQPO−ΔCD)/n (6式) が得られる。これら3つの式の右辺はすべて測定距離デ
ータその他の既知の値である。よって6式からcが求め
られ、このcを用いてb,dについての連立方程式4式
および5式を解くことで、結局4つの距離測定器の基準
位置から先端までの距離a、b、c、dが全て求まるこ
とになる。したがって4つの距離測定器A、B、C、D
の隣接する距離測定器間の先端不揃い(d−a)、(c
−b)、(b−d)、(a−b)、(c−a)、(d−
c)が全て求められる。このため距離測定器群20を、
隣接する距離測定器(D、A)間、(C、B)間、
(B、D)間、(A、B)間、(C、A)間、(D、
C)間を結ぶ各線分方向に移動させたときに得られる測
定距離データを、上記先端不揃いデータ(d−a)、
(c−b)、(b−d)、(a−b)、(c−a)、
(d−c)を用いて精度よく補正することができる。こ
の結果被測定対象物の表面形状が正確に計測される。
【0059】なおこの実施形態では、図2に示す各測定
経路の測定回数を全て同じn回とすることを避けること
としている。全ての測定経路の測定回数をn回とする
と、閉じた1ループを測定することで、未知数が互いに
キャンセルしてしまい、方程式を作ることができないか
らである。
【0060】また距離測定器が梯子状に配列され、その
組数が3組、4組、5組と順次増加した場合にも同様に
全ての距離測定器先端の相対的な先端不揃いを求めるこ
とができる。ただし、距離測定器の組数が一組増すごと
に、増加した部分の方程式(たとえば三角ループ2つ分
の方程式)を付け加えた連立方程式を立てて解く必要が
ある。未知数総数と方程式の総数とを一致させること
で、すべての距離測定器間の先端不揃いを確実に求める
ことができる。
【0061】次に、X−Y座標系に従って被測定対象物
の表面形状を計測する計測装置について説明する。図3
は、X−Y座標系に従って被測定対象物の表面形状を求
める表面形状計測装置の構成を示す図であり、同図
(b)は側面図で同図(a)は上面図である。
【0062】同図3に示すように、表面形状測定装置4
0の置き台41上には被測定対象物45が載置されてい
る。置き台41には Y方向距離測定器ガイド43が設
けられている。Y方向距離測定器ガイド43にはX方向
距離測定器ガイド42がY方向に移動自在に支持されて
いる。X方向距離測定器ガイド42には距離測定器ホル
ダ44がX方向に移動自在に支持されている。距離測定
器ホルダ44には4個の距離測定器A、B、C、Dから
なる距離測定器群20が保持されている。
【0063】したがって距離測定器群20はX方向距離
測定器ガイド42およびY方向距離測定ガイド43に沿
ってX方向、Y方向の任意の位置に移動することがで
き、被測定対象物45上の各点の距離データを取得する
ことができる。
【0064】被測定対象物45は、焼き入れ焼き戻しし
たロックウエル硬さHRC56のSUJ2板を用いるこ
ととする。なお、本測定前に予備測定として距離測定器
A、B、C、Dの各先端までの距離a、b、c、dを求
めるためには、被測定対象物は、本来標準となる形状安
定性などが良好なものを使用すべきである。本実施形態
では便宜上、本測定用と同じSUJ板を用いることとす
る。また、この被測定対象物45のサイズは、110m
m×110mm、t18で、ロータリ研磨の後に、酸化
クロムラッピングを施したものとする。さらに、測定条
件は、ピッチを10mmとし、測定長を100mmすな
わちn=10とする。
【0065】X方向距離測定器ガイド42およびY方向
距離測定器ガイド43は、コントローラ46によって駆
動制御される。距離測定器群20の各距離測定器A、
B、C、Dの検出信号は電気信号として演算装置47に
出力される。演算装置47では入力された検出信号が演
算処理される。
【0066】すなわち予備測定時には、上記(1式)〜
(6式)により4つの距離測定器A、B、C、Dの基準
位置から先端までの距離a、b、c、dが全て求められ
る。そして4つの距離測定器A、B、C、Dの隣接する
距離測定器間の先端不揃い(d−a)、(c−b)、
(a−b)、(d−c)が求められる。
【0067】本測定時には、距離測定器群20が、Y方
向つまり隣接する距離測定器(A、B)間、(D、C)
間を結ぶ線分方向に移動されて測定距離データが取得さ
れる。そして取得した測定距離データが予備測定時に求
められた先端不揃いデータ(a−b)、(d−c)を用
いて補正演算される。同様に距離測定器群20が、X方
向つまり隣接する距離測定器(D、A)間、(C、B)
間を結ぶ各線分方向に移動されて測定距離データが取得
される。そして取得した測定距離データが予備測定時に
求められた先端不揃いデータ(d−a)、(c−b)を
用いて補正演算される。図4は、本測定時の4個の距離
測定器A、B、C、Dの中心部の移動経路を矢印で示す
図である。中心部の経路を図中に点線で示している。図
中の1、2、3…10で示す目盛りの単位は、隣接する
距離測定器間の1ピッチに相当する。
【0068】同図4に示すように距離測定器群20はX
軸のプラス方向に向かう移動と、X軸のマイナス方向に
向かい移動とを、1ピッチ飛ばして交互に繰り返す。こ
のため1組の距離測定器A、DによってX方向の距離測
定データが、Y=0、2、4、6、8の各位置で得られ
る。また他の1組の距離測定器B、CによってX方向の
距離測定データが、Y=1、3、5、7、9の各位置で
得られる。
【0069】被測定対象物の端部であるX=0、X=1
0の位置では、Y方向に沿った逐次2点法による計測が
できるように、図中に斜線で示す箇所に距離測定器群2
0を移動させている。これによりY方向に沿った測定距
離データのうちで不足するデータが採取される。
【0070】こうして得られたX=0、X=10におけ
るY方向の2本の真直度曲線に、X方向の計10本の真
直度曲線の両端を結合すると、図6に概念的に示すよう
な被測定対象物45の表面プロフィールのデータが得ら
れる。この図6を参照すると、表面全体にねじれが認め
られる。これは4個の距離測定器A、B、C、Dの先端
不揃いによる累積誤差のためであると考えられる。
【0071】本実施形態では、1組の距離測定器A,D
によって測定したX方向測定距離データ、Y=0、2、
4、6、8については、予備測定時に求められた先端不
揃いデータ(d−a)を用いて補正演算される。すなわ
ちX方向のnピッチ目の距離データから累積誤差n(d
−a)が引き去さられることで、nピッチ目の距離デー
タが補正される。
【0072】同様にして他の1組の距離測定器B,Cを
用いて測定したX方向測定距離データ、Y=1、3、
5、7、9については、予備測定時に求められた先端不
揃いデータ(c−b)を用いて補正演算される。すなわ
ちX方向のnピッチ目の距離データから累積誤差n(c
−b)が引き去さられることで、nピッチ目の距離デー
タが補正される。
【0073】Y軸方向についても同様である。すなわち
1組の距離測定器A,Bによって測定したY方向測定距
離データ、X=0、9については、予備測定時に求めら
れた先端不揃いデータ(a−b)を用いて補正演算され
る。つまりY方向のnピッチ目の距離データから累積誤
差n(a−b)が引き去さられることで、nピッチ目の
距離データが補正される。
【0074】同様にして他の1組の距離測定器C、Dを
用いて測定したY方向測定距離データ、X=1、10に
ついては、予備測定時に求められた先端不揃いデータ
(d−c)を用いて補正演算される。すなわちY方向の
nピッチ目の距離データから累積誤差n(d−c)が引
き去さられることで、nピッチ目の距離データが補正さ
れる。こうして補正演算された測定距離データに基づき
計測された被測定対象物45の表面プロフィールのデー
タを図7に概念的に示す。同図7を参照すると、図6で
みられた面全体のねじれは低減されている。つまり被測
定対象物45の表面形状を高精度に計測することがで
き、データの信憑性を大きく向上させることができる。
【0075】(実施の形態2)次に、r−θ極座標系に
従って距離測定器群20が移動する場合の実施の形態2
について説明する。なお、ここでも説明の便宜上、4つ
の距離測定器A,B,C,Dによって距離測定器群20
が構成されている場合を示すこととする。また極座標の
原点をO点と定義する。
【0076】図8は、極座標r−θの軸方向r、θに沿
って距離測定器群20が移動する概念を説明するための
説明図である。同図8に示すように、1組の距離測定器
A、Bおよび他の1組の距離測定器C、Dは、各々等し
い長さの固定ロッド24によって連結されている。そし
て常にOA=OCの関係を保ちつつ、1組の距離測定器
A、Bおよび他の1組の距離測定器C、Dは、それぞれ
図中に示す中心Oを通る直線Lθ1、Lθ2上を半径r方
向にピッチAB(=CD)ずつ移動する。図中に示すO
AとOCがなす角度φは、たとえば6度、10度、12
度のようなθ方向(接線方向)の1周360度の整数分
の1の角度とする。また被測定対象物と距離測定機器群
20とは、点Oを中心として相対的に接線θ方向に回転
する。1組の距離測定器B、Dおよび他の1組の距離測
定器A、Cは、それぞれラインLr1、Lr2上を接線θ方
向にピッチBD(=AC)ずつ移動する。
【0077】このように距離測定器群20を半径r方向
に沿って移動させると2組の距離測定器(A、B)、
(C、D)により2つのラインLθ1、Lθ2上の距離デ
ータが取得される。また接線θ方向に沿って移動させる
と2組の距離測定器(B、D)、(A、C)により2つ
のラインLr1、Lr2上の距離データが取得される。この
ため被測定対象物全体をもれなく測定し計算し尽くすた
めに要する時間は少なくて済み、ウェーハなどの被測定
対象物の表面形状を効率良く測定することができる。
【0078】次に図10を参照して本実施の形態2に係
る表面形状計測装置の具体的装置構成例について説明す
る。図10(a)は計測装置の上面図で、図10(b)
は計測装置の側面図である。また図11(a)は図10
の計測装置を構成するx型センサホルダ25の斜視図で
あり、図11(b)は図10の計測装置を構成する押し
治具27の断面図であり、図11(c)は図10の計測
装置を構成するセンサA、B間の接続態様を示す斜視図
である。
【0079】これら図に示すように、センサホルダ23
は、4つのセンサ(距離測定器)A、B、C、Dを保持
している。すなわちセンサホルダ23には、接線θ方向
に沿って長い4つの長孔23A、23B、23C、23
Dが形成されている。そしてこれら長孔23A、23
B、23C、23DにはそれぞれセンサA、B、C、D
が差し込まれている。センサ先端が被測定対象物45に
対向するように差し込まれている。1組のセンサA、B
間はセンサ固定用ロッド24によって連結されている。
図11(c)に示すようにセンサA、Bはセンサ固定ビ
ス24bによってセンサ固定用ロッド24に固定されて
いる。そしてセンサA、Bの下方側面同士はセンサ押え
板31によって連結されている。センサ押え板31には
押し治具27のロッド30の先端30aを支持する支持
穴31aが形成されている。
【0080】他の1組の距離測定C、D間についても、
センサ固定用ロッド24、センサ押え板31によって同
態様で連結されている。
【0081】このようにして1組のセンサA、Bが半径
r方向に沿ってセンサホルダ23上に配列されるととも
に、他の1組のセンサC、Dが半径r方向に沿ってセン
サホルダ23上に配列されている。
【0082】図11(a)に示すようにx型センサホル
ダ25は極座標r−θの原点(回転中心軸)Oからの距
離に応じて幅が大きくなるようにテーパ形状に形成され
ている。x型センサホルダ25は原点Oに関して対称に
形成されている。x型センサホルダ25の端部25a、
25bはくさび形状でありテーパ側面25d、25eを
有している。x型センサホルダ25の中心部25cは直
方体形状に形成されている。そしてx型センサホルダ2
5に鞍上する態様でセンサホルダ23がx型センサホル
ダ25上に載置される。これによりセンサホルダ23が
x型センサホルダ25によって支持されるとともに、セ
ンサホルダ23がx型センサホルダ25の長手方向つま
り半径r方向に沿って移動自在となる。
【0083】センサホルダ23がx型センサホルダ25
に沿って移動する際には、押し治具27、27によっ
て、1組のセンサA、Bがx型センサホルダ25の一方
のテーパ側面25dに押圧されるとともに、他の1組の
センサC、Dがx型センサホルダ25の他方のテーパ側
面25eに押圧される。すなわち図11(b)に示すよ
うにセンサホルダ23の側板23sに押し治具27が設
けられている。押し治具27は、ロッド先端30aがセ
ンサ押え板31のロッド先端支持穴31a(図11
(c)参照)に対向するように配置されたロッド30
と、ロッド30を付勢するバネ28と、バネ28を収容
するとともに側板23aに固定されているハウジング2
9とからなる。よってバネ28のバネ力によってロッド
30がx型センサホルダ25のテーパ側面25dに向け
て移動される。ロッド先端30aがセンサ押え板31の
ロッド先端支持穴31aに嵌入されると、センサ押え板
31で連結されたセンサA、Bがx型センサホルダ25
の一方のテーパ側面25dに押さえつけられる。同様に
して押し治具27によってセンサC、Dがx型センサホ
ルダ25の他方のテーパ側面25eに押さえつけられ
る。
【0084】このためセンサA、Bをx型センサホルダ
25の一方のテーパ側面25dに当接させつつ半径r方
向に移動させることができる。同様にしてセンサC、D
をx型センサホルダ25の他方のテーパ側面25eに当
接させつつ半径r方向に移動させることができる。
【0085】被測定対象物45は回転テーブル41上に
載置されている。回転テーブル41はシャフト36に接
続されている。このシャフト36は極座標r−θの原点
Oを回転中心軸として回転される。すなわちステッピン
グモータ33が駆動されると、モータ33の駆動力は小
ギヤ34に伝達される。小ギヤ34は大ギヤ35に歯合
している。大ギヤ35はシャフト36に周設されてい
る。このためモータ33の回転は小ギヤ34、大ギヤ3
5を介して減速され、シャフト36を回転させる。この
ためx型センサホルダ25は接線θ方向に、被測定物4
5に対して相対的に回転される。
【0086】ここでx型センサホルダ25のテーパ側面
25d、25eがなす頂角φは、12度(=360度/
30)に設定されている。x型センサホルダ25はステ
ッピングモータ33によって上記頂角12度ずつ相対回
転される。
【0087】センサA、B、C、Dそれぞれにはリード
線26A、26B、26C、26Dが接続されており、
これらリード線を介してセンサ検出信号が図3と同等の
演算装置47に出力される。演算装置47では同様な演
算処理が実行される。
【0088】このためセンサホルダ23がx型センサホ
ルダ25に沿って移動されると、1組のセンサ(A、
B)、他の1組の距離測定器(C、D)がそれぞれ半径
r方向の測定ラインLθ1、Lθ2に沿って移動される。
たとえば図10(a)に点線で表示する位置21と22
に示すようにその間隔を変える。これにより被測定対象
物45の測定面のうち半径r方向についての距離データ
が測定される。なおセンサホルダ23がx型センサホル
ダ25に沿って所定ピッチAB(=CD)だけ移動する
ごとに位置決め用ノックピン32によってセンサホルダ
23がx型センサホルダ25に位置決め固定される。
【0089】またx型センサホルダ25が、被測定対象
物45に対して相対的に接線θ方向に回転されると、1
組のセンサ(B、D)、他の1組のセンサ(A、C)が
それぞれ接線θ方向の測定ラインLr1、Lr2に沿って移
動される。センサホルダ23が位置21から半径r方向
に位置22にまで移動したときには、1組のセンサ
(B、D)、他の1組のセンサ(A、C)がそれぞれ接
線θ方向の測定ラインLr3、Lr4に沿って移動されるこ
とになる。x型センサホルダ25が頂角φづつ回転され
るので、1組のセンサ(B、D)、他の1組のセンサ
(A、C)は所定ピッチBD(=AC)ずつ移動される
ことになる。これにより被測定対象物45の測定面のう
ち接線θ方向についての距離データが測定される。
【0090】以上のようにして被測定対象物45の測定
面全面についての全距離データが測定される。
【0091】次に、図10に示す計測装置で行われる処
理手順について具体的に説明する。
【0092】(手順1)被測定対象物45とセンサ群2
0とを頂角φずつ相対回転させて、1周360度の各ピ
ッチごとに距離測定を行う。
【0093】(手順2)センサ群20と被測定対象物4
5とを半径r方向に、中心点Oに向けて2ピッチ2AB
(=2CD)だけ相対移動させる。
【0094】こうして手順1と手順2を交互に繰り返
す。ただしセンサ群20が中心に近づいた際には、中心
点O付近の距離データが不必要に密になるのを避けるた
めに、角度φの整数倍ずつ相対回転させてもよい。この
ようにして半径r方向に徐々にセンサ群20を移動させ
つつ1周についての距離計測を繰り返し行う。
【0095】またデータ数を増加させて信頼性を上げた
い場合には、さらに中心点Oを通り越してセンサ群20
を反対の半径r方向側に移動させ、中心点Oに関して対
称な各位置で同様な測定を行えばよい。(手順3)上記
センサA、B、C、Dの先端不揃いによる累積誤差が接
線θ方向について測定した距離データ(これを同心円状
データという)から除去される。
【0096】すなわち図12は同心円状データを概念的
に示している。図12(a)は、θ=0度、θ=360
度における測定距離が食い違っていることを示してい
る。同心円状データ中に含まれる先端不揃いによる累積
誤差は、図15に示すように角度θが0、φ(12
度)、2φ(24度)、3φ(36度)、4φ(48
度)と増すほどにリニアに増加していく。θ=0度とθ
=360度のときの測定距離は一致しなければならな
い。このためθ=0度のときの測定距離とθ=360度
のときの測定距離とを一致させることで、先端不揃いに
よる累積誤差を容易に除去することができる。この補正
の結果得られた同心円状データを図12(b)に示す。
【0097】具体的には、スタート時に1組のセンサた
とえばセンサC,Dで得られた測定距離データをβO
C,βODとし、φ方向に時計回りに1周したとき、つ
まりn回測定時の1組のセンサC,Dで得られた測定距
離データをβnC,βnDとすれば、各々のセンサC、
Dについて次式が成立する(図15参照)。
【0098】βnD−βOD=n(b−d)、βnC−
βOC=n(a−c) よって上記式からセンサB、D間のセンサ先端不揃い量
b−dと、センサA、C間のセンサ先端不揃い量a−c
が得られる。
【0099】すなわち1組のセンサB,Dによりiピッ
チだけ接線θ方向に移動したときに距離データが得られ
たならば、この距離データからセンサ先端不揃いによる
累積誤差i(b−d)を引き去ることにより、累積誤差
が除去された正確な距離データが得られる。同様に1組
のセンサA,Cによりiピッチだけ接線θ方向に移動し
たときに距離データが得られたならば、この距離データ
からセンサ先端不揃いによる累積誤差i(a−c)を引
き去ることにより、累積誤差が除去された正確な距離デ
ータが得られる。こうして正確な同心円状データが得ら
れる(図12(b)参照)。
【0100】(手順4)つぎに1組のセンサA、B、他
の1組のセンサC、Dにより半径r方向に、直径の全長
にわたり測定した距離データを処理することで、図13
に概念的に示すように直径方向の真直曲線データが求め
られる。
【0101】(手順5)つぎに手順3で得られた同心円
状データと、手順4で得られた真直曲線データとを結合
させることで、図14に示すように最終的に正確な被測
定対象物45の表面形状データが得される。
【0102】すなわち図13に示すように、手順4で得
られた真直曲線の直径方向端点にはそれぞれ、1組のセ
ンサA、B間の先端不揃いによる累積誤差ΔAB、他の1
組のセンサC、D間の先端不揃いによる累積誤差ΔCDが
含まれている。これに対して同心円上データについては
手順3で累積誤差が除去されている。
【0103】そこで真直曲線データのうち累積誤差ΔAB
が含まれている直径方向端点のデータと、これに対応す
る同心円状データの端点のデータとを一致させるように
結合させる。同様に真直曲線データのうち累積誤差ΔCD
が含まれている直径方向端点のデータと、これに対応す
る同心円状データの端点のデータとを一致させるように
結合させる。こうして真直曲線データの累積誤差を完全
に除去することができる(図14参照)。
【0104】ところで、逐次2点法の特徴として、器差
(センサガイドの凹凸などセンサ側の上下動による誤
差)の分布を明確に分離して求めることができる点が挙
げられる。すなわち逐次2点法による計測では、1組の
距離測定器(センサ)が1ピッチ移動するごとに前回の
センサ検出値に今回のセンサ検出値を順次加算していく
ことで、今回の距離データが求められる。このため器差
とは無関係に、被測定物の表面形状を高精度に計測する
ことができる。また、このようにして得られた各移動位
置ごとの測定距離データを、同じ移動位置について比較
することで、器差のプロファイルについても計測するこ
とができる。以下この特徴を生かした実施形態について
説明する。
【0105】図6はX軸51、Y軸52、Z軸53の3
軸について距離を測定する3次元測定器50を示してい
る。この3次元測定装置50は、たとえば半導体基板、
液晶表示ガラス基板、X線光学系反射鏡などの平面プロ
フィールを測定するものである。3次元測定装置50は
通常1個のセンサ(距離測定器)により測定が行われ
る。
【0106】ここで3次元測定器50のZ軸53の先端
に本実施形態の距離測定器群20が取り付けられる。そ
してZ軸53が固定された上でX軸51、Y軸52が駆
動されて被測定平面までの距離が、距離測定器群20に
より測定される。図7は測定された被測定平面までの距
離データのX−Y座標上での分布を斜視図にて示してい
る。同図7の分布は3次元測定器50側の器差の分布を
示している。同図7に示すように器差の幅は15μmに
なっていることがわかる。この場合器差の分布データを
得るために、特に高い平面度を有する平面板を用いる必
要はなく、平面板のX方向およびY方向に沿って一定間
隔で距離測定器群20を移動させるだけでよい。また適
当な補間方式を採用することで、中間の距離データを求
めることができる。
【0107】つぎに3次元測定器50から上記距離測定
器群20が取り外され、3次元測定器50に通常取り付
けられるべきセンサ(1個の距離測定器)が取り付けら
れる。
【0108】そしてZ軸53が固定された上でX軸5
1、Y軸52が駆動されて被測定平面までの距離が、上
記1個のセンサによって測定される。そしてこの1個の
センサで測定された距離データが、図7で得られた器差
分布を用いて補正される。これにより器差が除去された
距離データが高精度に得られる。
【0109】また器差分布データを用いて、誤差が極小
となるようなZ方向のセンサの動きをデータとして予め
記憶しておき、この記憶されたデータに基づき1個のセ
ンサを移動させてもよい。
【0110】同様にしてXZ,YZ平面に関しても図7
と同様な器差分布データを求めておくことで、センサを
X方向およびZ方向に移動させたときの距離データ、セ
ンサをY方向およびZ方向に移動させたときの距離デー
タを高精度に測定することができる。
【0111】また器差分布データを、予想される測定時
の温度水準ごとに求めておいてもよい。これにより測定
温度によらず常に高精度の距離データが得られる。
【0112】X−Y−Z直交座標系について説明した
が、r−θ極座標系についても同様に適用可能である。
【0113】また測定装置だけではなく機械加工装置に
対しても適用可能である。たとえば3次元加工装置の工
具の代わりに、距離測定器群20が取り付けられ、器差
分布データが求められる。そしてこの器差分布データを
用いて、誤差が極小となるような工具の動きがNCデー
タとして予め記憶される。そして3次元加工装置に工具
が取り付けられる。そして上記NCデータに基づき工具
が移動される。この結果3次元加工装置による加工が高
精度に行われる。
【0114】以上のようにして3次元測定装置、3次元
加工装置の経年変化、熱変形などによる器差分布の変化
を、距離測定器群20を用いて随時監視することができ
る。このため3次元測定装置、3次元加工装置の信頼性
を飛躍的に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はX−Y座標系に従って移動する距離測定
器群の配列態様を示す斜視図である。
【図2】図2は図1の距離測定器群の各距離測定器の先
端の不揃いを計測するための移動経路を示す斜視図であ
る。
【図3】図3はX−Y座標系に従って計測が行われる表
面形状計測装置の構成を示す図で、図3(a)は上面
図、図3(b)は側面図である。
【図4】図4は図3に示す距離測定器群の移動経路を示
す図である。
【図5】図5は表面形状のデータを概念的に示す図で、
図5(a)は先端不揃いによる累積誤差が除去される前
の表面形状データを示す図で、図5(b)は先端不揃い
による累積誤差が除去された表面形状データを示す図で
ある。
【図6】図6は3次元距離測定器を示す斜視図である。
【図7】図7は図6に示す3次元距離測定器の器差の分
布を示す斜視図である。
【図8】図8はr−θ極座標系に従って移動する実施形
態の距離測定器群の構成を示す図である。
【図9】図9はr−θ極座標系に従って移動する従来の
距離測定器群の構成を示す図である。
【図10】図10はr−θ極座標系に従って計測が行わ
れる表面形状計測装置の実施形態を示す図で、図10
(a)は上面図で、図10(b)は側面図である。
【図11】図11(a)は図10に示すx型センサホル
ダを示す斜視図であり、図11(b)は図10に示す押
し治具を示す断面図であり、図11(c)は図10に示
す1組のセンサの接続態様を示す斜視図である。
【図12】図12(a)、(b)は接線θ方向に沿った
同心円状データを示す図である。
【図13】図13は半径r方向に沿った真直度曲線デー
タを示す図である。
【図14】図14は図12(b)に示す同心円状データ
と図13に示す真直度曲線データとを接続したデータを
概念的に示す図である。
【図15】図15は先端不揃いによる累積誤差が増加す
る様子を説明する図である。
【符号の説明】
A,B,C,D 距離測定器 a,b,c,d 距離測定器の基準位置から先端位置ま
での距離 20 距離測定器群 23 センサホルダ 25 x型センサホルダ 27 押し治具 40 表面形状測定装置 41 置き台 42 X方向距離測定器ガイド 43 Y方向距離測定器ガイド 44 距離測定器ホルダ 45 被測定対象物 46 コントローラ 47 演算装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高橋 満雄 神奈川県川崎市川崎区中瀬3−20−1 コ マツエンジニアリング株式会社川崎事業所 内 (72)発明者 佐藤 壽芳 東京都八王子市東中野742−1 学校法人 中央大学内 Fターム(参考) 2F069 AA62 AA66 BB15 DD15 DD30 EE23 GG04 GG63 GG65 GG74 HH09 JJ06 JJ07 JJ17 NN00 NN15

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の距離測定器を所定ピッチ離間
    して設け、これら複数の距離測定器を、当該複数の距離
    測定器を結ぶ線分方向に、被測定対象物の測定面と平行
    となるように相対移動させ、前記所定ピッチ移動する毎
    に前記複数の距離測定器と前記被測定対象物との距離を
    測定し、前記被測定対象物の測定面全面について測定し
    た全距離データに基づいて前記被測定対象物の表面形状
    を計測する表面形状計測装置において、 前記複数の距離測定器を移動方向に沿って並列に複数組
    設けてなる距離測定器群と、 前記距離測定器群を前記被測定対象物の測定面と平行に
    相対移動させ、前記所定ピッチ移動する毎に、複数組の
    距離測定器それぞれで距離を測定する測定手段とを備え
    たことを特徴とする表面形状計測装置。
  2. 【請求項2】 前記測定手段は、前記距離測定器群
    を、前記複数の距離測定器を結ぶ第1の線分方向に移動
    させることによって、前記被測定対象物の測定面のうち
    第1の測定方向についての距離データを測定するととも
    に、前記距離測定器群を、前記複数の距離測定器を結ぶ
    前記第1の線分方向とは異なる第2の線分方向に移動さ
    せることによって、前記被測定対象物の測定面のうち前
    記第1の測定方向とは異なる第2の測定方向についての
    距離データを測定し、前記被測定対象物の測定面全面に
    ついての全距離データを測定するものであることを特徴
    とする請求項1記載の表面形状計測装置。
  3. 【請求項3】 前記距離測定器群は、前記複数の距
    離測定器を、極座標r−θ上の半径r方向および接線θ
    方向に沿って並列に複数組設けてなる距離測定器群であ
    り、 前記測定手段は、前記距離測定器群を、前記複数の距離
    測定器を結ぶ半径r方向に沿った線分方向に移動させる
    ことによって、前記被測定対象物の測定面のうち半径r
    方向についての距離データを測定するとともに、前記距
    離測定器群を、前記複数の距離測定器を結ぶ接線θ方向
    に沿った線分方向に移動させることによって、前記被測
    定対象物の測定面のうち接線θ方向についての距離デー
    タを測定し、前記被測定対象物の測定面全面についての
    全距離データを測定するものであることを特徴とする請
    求項1記載の表面形状計測装置。
  4. 【請求項4】 前記距離測定器群は、 前記複数の距離測定器を半径r方向に沿って並列に複数
    組保持する保持部材と、極座標r−θの中心軸Oからの
    距離に応じて幅が大きくなるようにテーパ状に形成さ
    れ、前記保持部材を半径r方向に移動自在に支持する支
    持部材と、前記保持部材が前記支持部材に沿って移動す
    る際に、半径r方向に沿って並列に保持された複数組の
    距離測定器をそれぞれ前記支持部材のテーパ面に押圧す
    る押圧手段とからなり、 前記測定手段は、 前記保持部材を、前記支持部材に沿って移動させること
    によって、前記被測定対象物の測定面のうち半径r方向
    についての距離データを測定するとともに、前記支持部
    材を、前記被測定対象物に対して相対的に接線θ方向に
    回転させることによって、前記被測定対象物の測定面の
    うち接線θ方向についての距離データを測定し、前記被
    測定対象物の測定面全面についての全距離データを測定
    するものであることを特徴とする請求項3記載の表面形
    状計測装置。
  5. 【請求項5】 前記距離測定器群を、隣接する距離測
    定器間を結ぶ各線分方向に移動させることによって、前
    記測定手段で各線分方向毎に距離データを測定し、この
    測定した各線分方向毎の距離データに基づいて隣接する
    距離測定器間で発生する誤差を計測する誤差計測手段を
    さらに備えたことを特徴とする請求項1記載の表面形状
    計測装置。
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