JP2001041248A - ファンモータ用転がり軸受 - Google Patents

ファンモータ用転がり軸受

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JP2001041248A
JP2001041248A JP11217448A JP21744899A JP2001041248A JP 2001041248 A JP2001041248 A JP 2001041248A JP 11217448 A JP11217448 A JP 11217448A JP 21744899 A JP21744899 A JP 21744899A JP 2001041248 A JP2001041248 A JP 2001041248A
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JP
Japan
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bearing
fan motor
ceramic
insulation
residual austenite
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Pending
Application number
JP11217448A
Other languages
English (en)
Inventor
Takashi Shimokawa
隆志 下川
Nobuhiko Nishimura
信彦 西村
Yasuhisa Terada
康久 寺田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NSK Ltd
Original Assignee
NSK Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ファンモータ用軸受として、さらなる低騒音・
長音響寿命が可能な転がり軸受を提供することである。 【解決手段】ファンモータ用の軸受として、転動体に絶
縁性と長寿命を目的としたセラミックを使用し、軌道輪
の残留オーステナイトを2容量%以下にした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エアコンファン・
換気扇・IC・MPU冷却ファン等のファンモータ、特
に低騒音・長音響寿命を必要とされる分野において使用
されるファンモータ用転がり軸受に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ファンモータに使用される軸受
は、定回転することと、低騒音・長音響寿命・低トルク
が要求されており、現在は、特に低騒音と長音響寿命に
ついて要求が強い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】低騒音においては、近
年インバータモータが普及し、またインバータ電源を冷
却する為に、ファンモータが使用されるようにもなった
が、インバータ電源のキャリア周波数が高周波化される
傾向にあり、その影響で、ファンモータに電食が発生
し、これによりファンモータ状態で異音が発生し、ファ
ンモータの音響寿命としても問題がある。また、ファン
モータの組立時に、軸受を落下させてしまった際に発生
する圧痕、無理な組み付けにより発生する圧痕で、ファ
ンモータ状態での騒音に影響を及ぼす。
【0004】従って、低騒音・長音響寿命に対して今後
さらに要求が強くなることが考えられることから、この
点を解決・向上し得る軸受の提供が望まれている。
【0005】本発明は、従来技術の有するこのような問
題点に鑑みなされたものであり、その目的とするところ
は、ファンモータ用軸受として、さらなる低騒音・長音
響寿命が可能な転がり軸受を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するため
に本発明がなした技術的手段は、転がり軸受の転動体
に、絶縁性と長寿命を目的としたセラミックを使用し、
いずれか一方若しくは両方の軌道輪の残留オーステナイ
トを2容量%以下としたことである。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を説明
する。なお、本実施形態は、本発明の転がり軸受の一実
施形態を説明するにあたって用いられたもので、何等こ
れに限定されるものではなく、本発明の範囲内で適宜選
択変更可能である。
【0008】転がり軸受は、内外の軌道輪と、該両軌道
輪間に組込まれる複数の転動体とを主要構成としてお
り、上記転動体を、絶縁性と長寿命を目的としたセラミ
ックで形成し、軌道輪は、そのいずれか一方若しくは両
方の残留オーステナイトを2容量%以下とする。
【0009】また、本発明の範囲内で、保持器・密封板
(シール・シールド)等の周知構成要素を採用すること
が可能である。軌道輪の形状や大きさ、転動体の径や転
動体の組込み数量などは特に限定されるものではなく、
本発明の範囲内で変更可能である。転動体は、玉・ころ
などのいずれであってもよい。
【0010】転動体を構成したセラミックの材料として
は、例えばちっ化珪素(Si)で常圧焼結のもの
を使用する。
【0011】また、セラミック材料は、ちっ化珪素の加
圧焼結のもの、又はジルコニアで常圧焼結のもの、又は
ジルコニアで加圧焼結のもの、又は炭化珪素の加圧焼結
でもよい。なお、セラミック材料としては、これらに限
定されるものではなく、絶縁性と長音響寿命を目的とし
た本発明の範囲内で、他の周知のセラミック材料が適用
可能である。
【0012】転動体にセラミックを用いることで、例え
ばインバータ電源冷却用のファンモータにおいては、セ
ラミックの高い絶縁性でインバータ電源のキャリア高周
波による電食を防止することができ、電食を防止するこ
とで、ファンモータ状態での異音発生がなくなる。ま
た、転動体にセラミックを用いることで、耐摩耗性も向
上し、軸受の音響寿命においても、従来の軸受仕様より
も長音響寿命となる。
【0013】軌道輪は、その内輪・外輪のいずれか一方
若しくは両方の残留オーステナイトを、2容量%以下と
している。この残留オーステナイトが2容量%よりも多
いと耐衝撃性が低下する。
【0014】上記熱処理を施すことによって、耐衝撃性
が向上し、ファンモータ組立時における軸受の落下によ
る圧痕や、無理な組み付け時に発生する圧痕を防ぐこと
が出来、これによってファンモータ時での異音が発生し
にくくなり、低騒音の対策になる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の一実施例を説明する。
【0016】「第一実施例」表1は、実施例1の軸受
と、従来仕様の軸受でのインバータ電源のキャリア周波
数による電食の再現試験を行ったものである。
【0017】ファンモータ用軸受は、玉径1.588m
m・ピッチ円直径5.5mm・内径3mmの玉軸受とし
た(軸受693)。実施例1の軸受は、軌道輪の残留オ
ーステナイトを2容量%以下とし、転動体に、ちっ化珪
素(Si)で常圧焼結したセラミック玉を使用。
従来仕様の軸受は、軌道輪・転動体共に高炭素軸受鋼
(SUJ2)を使用。表1中、○は損傷なし、△は損傷
軽微、×は損傷大を示す。
【0018】表1より、インバータモータ電源のキャリ
ア周波数16kHzにおいて、従来仕様の軸受は電食が
発生したが、実施例1の軸受は、電食が発生しなかっ
た。また、そのときの音響を測定したところ、電食を発
生させた従来仕様の軸受は、音響が上昇しているのに対
し、実施例1の軸受では、音響は問題のない値である
(表2)。
【0019】
【表1】
【0020】
【表2】
【0021】次に、長音響寿命として、実施例1の軸受
と従来仕様の軸受について行った耐久試験結果を図1に
示す。図1より、実施例1の軸受の方が、従来仕様の軸
受よりも音響上昇が低く、長時間での音響寿命におい
て、十分ファンモータ用軸受の仕様を満足していること
が確認できた。
【0022】「第二実施例」実施例2の軸受と従来仕様
の軸受での、耐衝撃性の比較として、アキシアル静荷重
を加え続けた時の、音響の上昇を図2に示す。
【0023】本実施例では、インバータモータを使用し
たファンについて示す。ファンモータ用軸受は、玉径
3.969mm・ピッチ円直径15mm・内径8mmの
玉軸受とした(軸受608)。実施例2の軸受は、転動
体に、ちっ化珪素(Si)で常圧焼結したセラミ
ック玉を使用。実施例2の軸受は、軌道輪の残留オース
テナイトを2容量%以下とした。従来仕様の軸受は、軌
道輪・転動体共に軸受鋼を使用。従来仕様の軸受におけ
る軌道輪の残留オーステナイトは10容量%とした。
【0024】図2より、従来仕様の軸受は、40kgの
アキシアル荷重から音響の上昇が見られたのに対し、実
施例2の軸受は、100kgの荷重で音響が上昇を始め
たことが確認できた。これにより、実施例2の軸受は、
従来仕様の軸受よりも耐衝撃性の向上が認められ、低騒
音という点においても従来仕様の軸受より良いといえ
る。
【0025】
【発明の効果】本発明は、ファンモータ用の軸受とし
て、転動体に絶縁性と長寿命を目的としたセラミックを
使用し、いずれか一方あるいは両方の軌道輪の残留オー
ステナイトを2容量%以下にした転がり軸受を提供する
ことで、長音響寿命・低騒音が実現できる。そのため、
本発明によれば、ファンモータ用軸受として好適な転が
り軸受を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】耐久試験結果を示す図。
【図2】アキシアル静荷重を加え続けた時の音響上昇を
示す図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 寺田 康久 神奈川県藤沢市鵠沼神明1丁目5番50号日 本精工株式会社内 Fターム(参考) 3J101 BA10 BA70 EA02 EA03 EA41 EA42 EA43 EA44 FA01 FA11 FA60 GA24

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】転がり軸受の転動体に、絶縁性と長寿命を
    目的としたセラミックを使用し、いずれか一方若しくは
    両方の軌道輪の残留オーステナイトを2容量%以下とし
    たことを特徴とするファンモータ用転がり軸受。
JP11217448A 1999-07-30 1999-07-30 ファンモータ用転がり軸受 Pending JP2001041248A (ja)

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