JP2001040580A - 抗菌性放湿シート、加湿方法および加湿機 - Google Patents
抗菌性放湿シート、加湿方法および加湿機Info
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- JP2001040580A JP2001040580A JP20917599A JP20917599A JP2001040580A JP 2001040580 A JP2001040580 A JP 2001040580A JP 20917599 A JP20917599 A JP 20917599A JP 20917599 A JP20917599 A JP 20917599A JP 2001040580 A JP2001040580 A JP 2001040580A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】長期にわたって抗菌防黴性に効果的な抗菌性放
湿シート、加湿方法および加湿機を提供することにあ
る。 【解決手段】吸水性繊維および抗菌防黴剤を含有する不
織布よりなる抗菌性放湿シートであり、好ましくは抗菌
防黴剤が有機化合物の金属塩であり、含窒素複素環か硫
黄原子を含む有機化合物の金属塩を含有した繊維状物質
を含む湿式不織布よりなる。又、抗菌防黴剤が含窒素複
素環か硫黄原子を含む有機化合物の金属塩である抗菌防
黴剤Bと水不溶性高分子化合物Cからなる抗菌防黴剤組
成物を含む不織布よりなる。又、金属塩が、銀塩、銅
塩、亜鉛塩の複合されたものが好ましい。本発明の抗菌
性放湿シートを用いた加湿方法、および加湿機である。
湿シート、加湿方法および加湿機を提供することにあ
る。 【解決手段】吸水性繊維および抗菌防黴剤を含有する不
織布よりなる抗菌性放湿シートであり、好ましくは抗菌
防黴剤が有機化合物の金属塩であり、含窒素複素環か硫
黄原子を含む有機化合物の金属塩を含有した繊維状物質
を含む湿式不織布よりなる。又、抗菌防黴剤が含窒素複
素環か硫黄原子を含む有機化合物の金属塩である抗菌防
黴剤Bと水不溶性高分子化合物Cからなる抗菌防黴剤組
成物を含む不織布よりなる。又、金属塩が、銀塩、銅
塩、亜鉛塩の複合されたものが好ましい。本発明の抗菌
性放湿シートを用いた加湿方法、および加湿機である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水を吸収し、その
水蒸気を周囲の雰囲気に供給して加湿出来る放湿シー
ト、放湿シートを用いる加湿方法および加湿機に関す
る。更に詳しくは、放湿シート自身に菌類が繁殖するの
を防いで菌類が周囲の雰囲気中に飛散するのを防ぐ抗菌
性放湿シート、抗菌性放湿シートを用いる加湿方法およ
び加湿機に関するものである。
水蒸気を周囲の雰囲気に供給して加湿出来る放湿シー
ト、放湿シートを用いる加湿方法および加湿機に関す
る。更に詳しくは、放湿シート自身に菌類が繁殖するの
を防いで菌類が周囲の雰囲気中に飛散するのを防ぐ抗菌
性放湿シート、抗菌性放湿シートを用いる加湿方法およ
び加湿機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、ビル、家屋等で室内の乾燥空
気を湿潤にするとともに冷却するために加湿機等が使用
されている。そのような加湿機等に給水された水が加湿
機内に設けられている表面積の大きい素材(以下「放湿
用素材」と称す)に吸収されて素材の表面に水膜が形成
され、送風空気により水膜の水が気化して加湿された空
気になる。このように加湿された湿潤空気を室内に送風
することにより湿潤する加湿機等が使用されている。加
湿方式には、自然蒸発、超音波、水スプレー、電熱等の
方式がある。従来より放湿用素材として、ガラス繊維焼
結体、プラスチックシート表面に吸水性樹脂を塗工した
素材、セルロース系樹脂からなるシート等が使用されて
いる。ガラス繊維焼結体は重量が重く、破損しやすく耐
久性が劣る。プラスチックシート表面に吸水性樹脂を塗
工した放湿用素材は表面濡れ性、保水性等が劣る傾向で
ある。セルロース系樹脂からなるシートの放湿用素材は
耐熱性、耐汚染性、耐薬品性等に劣る傾向がある。更に
近年、加湿機の小型化、軽量化および加湿効率の向上が
要求されている。又、使用経時により放湿用素材に菌類
が繁殖し、空気中に菌類が放出され、臭気や人体に悪い
影響を与える原因ともなっている。
気を湿潤にするとともに冷却するために加湿機等が使用
されている。そのような加湿機等に給水された水が加湿
機内に設けられている表面積の大きい素材(以下「放湿
用素材」と称す)に吸収されて素材の表面に水膜が形成
され、送風空気により水膜の水が気化して加湿された空
気になる。このように加湿された湿潤空気を室内に送風
することにより湿潤する加湿機等が使用されている。加
湿方式には、自然蒸発、超音波、水スプレー、電熱等の
方式がある。従来より放湿用素材として、ガラス繊維焼
結体、プラスチックシート表面に吸水性樹脂を塗工した
素材、セルロース系樹脂からなるシート等が使用されて
いる。ガラス繊維焼結体は重量が重く、破損しやすく耐
久性が劣る。プラスチックシート表面に吸水性樹脂を塗
工した放湿用素材は表面濡れ性、保水性等が劣る傾向で
ある。セルロース系樹脂からなるシートの放湿用素材は
耐熱性、耐汚染性、耐薬品性等に劣る傾向がある。更に
近年、加湿機の小型化、軽量化および加湿効率の向上が
要求されている。又、使用経時により放湿用素材に菌類
が繁殖し、空気中に菌類が放出され、臭気や人体に悪い
影響を与える原因ともなっている。
【0003】菌類の繁殖を防止するために、塩素系有機
化合物の抗菌剤が市販され、使用されている。しかし、
抗菌剤に塩素系や酸性の洗浄剤がかかると塩素ガスが発
生するために危険である。
化合物の抗菌剤が市販され、使用されている。しかし、
抗菌剤に塩素系や酸性の洗浄剤がかかると塩素ガスが発
生するために危険である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、長期にわた
って充分な抗菌防黴機能を有し、臭気防止や菌類の飛散
防止に効果が大きく、軽量な加湿機に用いる放湿シート
の提供を可能ならしめたものである。
って充分な抗菌防黴機能を有し、臭気防止や菌類の飛散
防止に効果が大きく、軽量な加湿機に用いる放湿シート
の提供を可能ならしめたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の問
題解決につき鋭意検討を重ねた結果、本発明に到達した
ものである。即ち、本発明は、吸水性繊維および抗菌防
黴剤が含有される不織布よりなる抗菌性放湿シートであ
る。
題解決につき鋭意検討を重ねた結果、本発明に到達した
ものである。即ち、本発明は、吸水性繊維および抗菌防
黴剤が含有される不織布よりなる抗菌性放湿シートであ
る。
【0006】本発明は、抗菌防黴剤が有機化合物の金属
塩である抗菌性放湿シートである。
塩である抗菌性放湿シートである。
【0007】本発明は、不織布が湿式不織布であり、有
機化合物の金属塩である抗菌防黴剤を含有する繊維状物
質を含む抗菌性放湿シートである。
機化合物の金属塩である抗菌防黴剤を含有する繊維状物
質を含む抗菌性放湿シートである。
【0008】本発明は、不織布が、有機化合物の金属塩
よりなる抗菌防黴剤および水不溶性高分子化合物からな
る抗菌防黴剤組成物を含む抗菌性放湿シートである。
よりなる抗菌防黴剤および水不溶性高分子化合物からな
る抗菌防黴剤組成物を含む抗菌性放湿シートである。
【0009】本発明は、抗菌防黴剤の有機化合物が含窒
素複素環、硫黄原子の少なくともいずれかを含む抗菌性
放湿シートである。
素複素環、硫黄原子の少なくともいずれかを含む抗菌性
放湿シートである。
【0010】本発明は、含窒素複素環、硫黄原子の少な
くともいずれかを含む有機化合物が、ベンズイミダゾー
ル化合物、メルカプトピリジン−N−オキシド化合物、
イソチアゾリン化合物、ベンゾチアゾール化合物もしく
はベンゾチアゾリン化合物から選ばれる少なくとも1種
の化合物である抗菌性放湿シートである。
くともいずれかを含む有機化合物が、ベンズイミダゾー
ル化合物、メルカプトピリジン−N−オキシド化合物、
イソチアゾリン化合物、ベンゾチアゾール化合物もしく
はベンゾチアゾリン化合物から選ばれる少なくとも1種
の化合物である抗菌性放湿シートである。
【0011】本発明は、金属塩が銀塩、銅塩、亜鉛塩の
少なくとも1種を含有する抗菌性放湿シートである。
少なくとも1種を含有する抗菌性放湿シートである。
【0012】本発明は、金属塩が銀塩、銅塩および亜鉛
塩の3種が複合されたものを含有する抗菌性放湿シート
である。
塩の3種が複合されたものを含有する抗菌性放湿シート
である。
【0013】本発明は、繊維状物質がセルロース系繊維
のカルボキシメチル変性されたものである抗菌性放湿シ
ートである。
のカルボキシメチル変性されたものである抗菌性放湿シ
ートである。
【0014】本発明は、水不溶性高分子化合物がウレタ
ン系高分子化合物、スチレン−ブタジェン系高分子化合
物、アクリル系高分子化合物から選ばれる少なくとも1
種である抗菌性放湿シートである。
ン系高分子化合物、スチレン−ブタジェン系高分子化合
物、アクリル系高分子化合物から選ばれる少なくとも1
種である抗菌性放湿シートである。
【0015】本発明は、水不溶性高分子化合物の少なく
とも1種が自己乳化型である抗菌性放湿シートである。
とも1種が自己乳化型である抗菌性放湿シートである。
【0016】本発明は、吸水性繊維および抗菌防黴剤を
含有する不織布よりなる抗菌性放湿シートに水分を含有
させ、該抗菌性放湿シートに送風して水蒸気を含ませて
高湿度化した空気を雰囲気中に放出して加湿する加湿方
法である。
含有する不織布よりなる抗菌性放湿シートに水分を含有
させ、該抗菌性放湿シートに送風して水蒸気を含ませて
高湿度化した空気を雰囲気中に放出して加湿する加湿方
法である。
【0017】本発明は、吸水性繊維および抗菌防黴剤を
含有する不織布よりなる抗菌性放湿シート、該抗菌性放
湿シートに水分を供給する装置、水分を保持した抗菌性
放湿シートに送風する装置、水蒸気を含んで高湿度化し
た空気を雰囲気中に放出する装置を具備した加湿機であ
る。
含有する不織布よりなる抗菌性放湿シート、該抗菌性放
湿シートに水分を供給する装置、水分を保持した抗菌性
放湿シートに送風する装置、水蒸気を含んで高湿度化し
た空気を雰囲気中に放出する装置を具備した加湿機であ
る。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明における放湿シートは、少
なくとも吸水性繊維と抗菌防黴剤を含有した不織布を使
用するが、カード法、スパンボンド法、メルトブローン
法等の広義の乾式不織布、湿式不織布、およびそれらの
スパンレース、エンボス等の加工品が使用出来る。又、
穿孔加工で不織布に1〜10mm程度の貫通孔を設ける
ことにより通気性を向上させることも可能である。
なくとも吸水性繊維と抗菌防黴剤を含有した不織布を使
用するが、カード法、スパンボンド法、メルトブローン
法等の広義の乾式不織布、湿式不織布、およびそれらの
スパンレース、エンボス等の加工品が使用出来る。又、
穿孔加工で不織布に1〜10mm程度の貫通孔を設ける
ことにより通気性を向上させることも可能である。
【0019】吸水性繊維としては、木材や非木材パルプ
等の天然繊維、レーヨン等の再生繊維、アクリル系等の
合成繊維が挙げられる。中でも吸水性能が自重の10倍
程度以上の高吸水性繊維は、アクリル系の変性物が主体
であるが、具体的には鐘紡社製ベルオアシス、三菱レイ
ヨン社製コラックス、東洋紡社製ランシール等が挙げら
れる。吸水性繊維は不織布繊維全体の20重量%以上、
高吸水性繊維は5〜30重量%の使用が好ましい。
等の天然繊維、レーヨン等の再生繊維、アクリル系等の
合成繊維が挙げられる。中でも吸水性能が自重の10倍
程度以上の高吸水性繊維は、アクリル系の変性物が主体
であるが、具体的には鐘紡社製ベルオアシス、三菱レイ
ヨン社製コラックス、東洋紡社製ランシール等が挙げら
れる。吸水性繊維は不織布繊維全体の20重量%以上、
高吸水性繊維は5〜30重量%の使用が好ましい。
【0020】抗菌防黴剤としては、現在市販されている
ビグアナイド系、アルコール系、フェノール系、アニリ
ド系、ヨウ素系、イミダゾール系、チアゾール系、イソ
チアゾロン系、トリアジン系、ニトリル系、フッ素系、
トロポリン系、有機金属系、無機金属系のものはいずれ
も使用可能である。
ビグアナイド系、アルコール系、フェノール系、アニリ
ド系、ヨウ素系、イミダゾール系、チアゾール系、イソ
チアゾロン系、トリアジン系、ニトリル系、フッ素系、
トロポリン系、有機金属系、無機金属系のものはいずれ
も使用可能である。
【0021】特に、有機金属系である有機化合物の金属
塩が好ましい。その理由は、抗菌防黴性への有機化合物
と金属イオンの効果が異なるので広範囲の菌類、黴類に
効果を持たせることが可能な点、水への溶出性も金属の
種類で調整が可能な点が挙げられる。
塩が好ましい。その理由は、抗菌防黴性への有機化合物
と金属イオンの効果が異なるので広範囲の菌類、黴類に
効果を持たせることが可能な点、水への溶出性も金属の
種類で調整が可能な点が挙げられる。
【0022】本発明の抗菌防黴剤として金属塩で用いら
れる有機化合物は、好ましくは基本的に防黴性を有し、
特に好ましくは以下の含窒素複素環、硫黄原子の少なく
ともいずれかを含む化合物から選択される。
れる有機化合物は、好ましくは基本的に防黴性を有し、
特に好ましくは以下の含窒素複素環、硫黄原子の少なく
ともいずれかを含む化合物から選択される。
【0023】例えば、ピロール系、ピリジン系、ピリミ
ジン系、ピラゾール系、イミダゾール系、ベンズイミダ
ゾール系、1,3,5−トリアジン系、ヘキサヒドロ−
1,3,5−トリアジン系、トリアゾール系、イソオキ
サゾール系、チアゾール系、ベンゾチアゾール系、チア
ゾロン系、ベンゾチアゾロン系、イソチアゾロン系、ベ
ンゾイソチアゾロン系、テトラヒドロチアジアジンチオ
ン系などを基本骨格とするものが挙げられ、さらに、そ
れらのアルキルアリル誘導体、メルカプト誘導体などが
挙げられるが、なかでも、ベンズイミダゾール化合物、
メルカプトピリジン−N−オキシド化合物、イソチアゾ
ロン化合物、ベンゾチアゾール化合物、ベンゾチアゾロ
ン化合物から選ばれる少なくとも一種の化合物が特に好
ましい。これらの具体例としては、例えば、2−(4−
チアゾリル)−ベンズイミダゾール、2−(カルボメト
キシアミノ)−ベンズイミダゾール、2−メルカルトピ
リジン−N−オキシド、1.2−ベンゾイソチアゾリン
−3−オン、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾ
リン−3−オン、2−メチル−4−イソチアゾリン−3
−オン、2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−
オン、1.2−ベンゾチアゾロン、2−(4−チオシア
ノメチルチオ)ベンゾチアゾールなどを挙げることがで
きる。
ジン系、ピラゾール系、イミダゾール系、ベンズイミダ
ゾール系、1,3,5−トリアジン系、ヘキサヒドロ−
1,3,5−トリアジン系、トリアゾール系、イソオキ
サゾール系、チアゾール系、ベンゾチアゾール系、チア
ゾロン系、ベンゾチアゾロン系、イソチアゾロン系、ベ
ンゾイソチアゾロン系、テトラヒドロチアジアジンチオ
ン系などを基本骨格とするものが挙げられ、さらに、そ
れらのアルキルアリル誘導体、メルカプト誘導体などが
挙げられるが、なかでも、ベンズイミダゾール化合物、
メルカプトピリジン−N−オキシド化合物、イソチアゾ
ロン化合物、ベンゾチアゾール化合物、ベンゾチアゾロ
ン化合物から選ばれる少なくとも一種の化合物が特に好
ましい。これらの具体例としては、例えば、2−(4−
チアゾリル)−ベンズイミダゾール、2−(カルボメト
キシアミノ)−ベンズイミダゾール、2−メルカルトピ
リジン−N−オキシド、1.2−ベンゾイソチアゾリン
−3−オン、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾ
リン−3−オン、2−メチル−4−イソチアゾリン−3
−オン、2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−
オン、1.2−ベンゾチアゾロン、2−(4−チオシア
ノメチルチオ)ベンゾチアゾールなどを挙げることがで
きる。
【0024】特に、ベンズイミダゾール化合物、メルカ
プトピリジン−N−オキシド化合物、イソチアゾロン化
合物、ベンゾチアゾール化合物もしくはベンゾチアゾロ
ン化合物のうちの少なくとも1種類がぬめり防止効果の
点で好ましい。
プトピリジン−N−オキシド化合物、イソチアゾロン化
合物、ベンゾチアゾール化合物もしくはベンゾチアゾロ
ン化合物のうちの少なくとも1種類がぬめり防止効果の
点で好ましい。
【0025】また、本発明の放湿シートで好ましく使用
される抗菌防黴剤の金属塩は銀、銅、亜鉛、錫、マンガ
ン、コバルト、鉄塩等から選択される。効果の点で好ま
しくは銀、銅、亜鉛塩から選択され、特に銀、銅、亜鉛
塩の3種が複合されたものがより好ましい。
される抗菌防黴剤の金属塩は銀、銅、亜鉛、錫、マンガ
ン、コバルト、鉄塩等から選択される。効果の点で好ま
しくは銀、銅、亜鉛塩から選択され、特に銀、銅、亜鉛
塩の3種が複合されたものがより好ましい。
【0026】本発明では、含窒素複素環、硫黄原子の少
なくともいずれかを含む有機化合物の金属塩である抗菌
防黴剤を繊維構造内もしくは表面に強固かつ密に形成さ
せ、有効に機能させる為には、繊維が適度な膨潤性、イ
オン浸透性、イオン捕獲性を有することが必要である。
なくともいずれかを含む有機化合物の金属塩である抗菌
防黴剤を繊維構造内もしくは表面に強固かつ密に形成さ
せ、有効に機能させる為には、繊維が適度な膨潤性、イ
オン浸透性、イオン捕獲性を有することが必要である。
【0027】このような繊維として、いわゆるイオン交
換繊維が用いられ、例えばポリスチレン、ポリアクリ
ル、ポリアミド、ポリエチレン、セルロース等のベース
ポリマーにスルホン酸基、ホスホン酸基、カルボン酸基
等を適度に導入する事によって得られる。
換繊維が用いられ、例えばポリスチレン、ポリアクリ
ル、ポリアミド、ポリエチレン、セルロース等のベース
ポリマーにスルホン酸基、ホスホン酸基、カルボン酸基
等を適度に導入する事によって得られる。
【0028】また通常パルプと称せられる天然のセルロ
ース系繊維を部分的に化学変性することにより好ましく
利用出来る。化学変性処理としては、硫酸化、リン酸
化、硝酸化、カルボキシメチル化、カルボキシエチル
化、カルボキシプロピル化処理が挙げられる。中でも、
カルボキシメチル化処理はプロセスが容易で、経済性、
安全性も良く、かつ膨潤性、イオン浸透性等に優れてお
り本発明の実施に極めて好適であり、特に該セルロース
系繊維の部分変性物の置換度が0.5以下のものが好ま
しい。ここで、置換度とはセルロース分子の水酸基がカ
ルボキシメチル基等で置換された割合である。
ース系繊維を部分的に化学変性することにより好ましく
利用出来る。化学変性処理としては、硫酸化、リン酸
化、硝酸化、カルボキシメチル化、カルボキシエチル
化、カルボキシプロピル化処理が挙げられる。中でも、
カルボキシメチル化処理はプロセスが容易で、経済性、
安全性も良く、かつ膨潤性、イオン浸透性等に優れてお
り本発明の実施に極めて好適であり、特に該セルロース
系繊維の部分変性物の置換度が0.5以下のものが好ま
しい。ここで、置換度とはセルロース分子の水酸基がカ
ルボキシメチル基等で置換された割合である。
【0029】本発明で好ましく使用されるカルボキシメ
チル変性繊維状物質の素材となるパルプとしては、適度
にカルボキシメチル化された木材パルプ(針葉樹パル
プ、広葉樹パルプなど)は、本発明の実施に好適である
が、この他、レーヨンなどの再生セルロースも同様に使
用可能である。さらには、前記主旨に沿って適度に変性
されたイオン交換能を有する合成繊維、アルギン酸繊維
や可溶性ポリマーの湿式紡糸繊維であっても良い。ま
た、本発明における抗菌・防黴能を有する有機金属複合
塩を含有するポリマー液から製造された湿式紡糸繊維で
あっても良い。
チル変性繊維状物質の素材となるパルプとしては、適度
にカルボキシメチル化された木材パルプ(針葉樹パル
プ、広葉樹パルプなど)は、本発明の実施に好適である
が、この他、レーヨンなどの再生セルロースも同様に使
用可能である。さらには、前記主旨に沿って適度に変性
されたイオン交換能を有する合成繊維、アルギン酸繊維
や可溶性ポリマーの湿式紡糸繊維であっても良い。ま
た、本発明における抗菌・防黴能を有する有機金属複合
塩を含有するポリマー液から製造された湿式紡糸繊維で
あっても良い。
【0030】本発明の放湿シートに使用される本発明に
おける繊維状物質の好ましい一具体例としては、天然セ
ルロース系繊維のカルボキシメチル化加工によって達成
される。
おける繊維状物質の好ましい一具体例としては、天然セ
ルロース系繊維のカルボキシメチル化加工によって達成
される。
【0031】本発明の放湿シートで用いられる各種のカ
ルボキシメチル基置換度を持つ繊維状物質は、置換度が
大きくなるにつれて、金属イオン捕獲能は高まり、した
がって、本発明における抗菌・防黴能を有する有機金属
複合塩の充填密度は高くなるが、高置換度では膨潤が過
度に進み、繊維強度の低下および、ひいては可溶化に至
る。一般的に、置換度はおよそ0.6で可溶性となる。
強度低下はあるが置換度はおよそ0.5が繊維形状が維
持できる上限レベルである。
ルボキシメチル基置換度を持つ繊維状物質は、置換度が
大きくなるにつれて、金属イオン捕獲能は高まり、した
がって、本発明における抗菌・防黴能を有する有機金属
複合塩の充填密度は高くなるが、高置換度では膨潤が過
度に進み、繊維強度の低下および、ひいては可溶化に至
る。一般的に、置換度はおよそ0.6で可溶性となる。
強度低下はあるが置換度はおよそ0.5が繊維形状が維
持できる上限レベルである。
【0032】このようにして作られた極度に高濃度化さ
れた抗菌防黴剤を含有する繊維状物質や抗菌防黴剤組成
物を用いた本発明における放湿シートを適用した場合
は、適度に水溶解性が有り、長期間の優れた抗菌防黴機
能を有しており、ぬめり防止や腐敗防止により悪臭が軽
減される。
れた抗菌防黴剤を含有する繊維状物質や抗菌防黴剤組成
物を用いた本発明における放湿シートを適用した場合
は、適度に水溶解性が有り、長期間の優れた抗菌防黴機
能を有しており、ぬめり防止や腐敗防止により悪臭が軽
減される。
【0033】本発明において、最も効果的に抗菌防黴機
能を発揮する有機化合物の複合塩の作製方法について述
べる。
能を発揮する有機化合物の複合塩の作製方法について述
べる。
【0034】基本的には、カルボキシメチルセルロース
に対して添加する金属塩組成を、計算量配合することに
よって達成できるし、また、銀電極もしくは白金電極を
用いた電位計測により、各イオンとの反応をモニターで
きる。
に対して添加する金属塩組成を、計算量配合することに
よって達成できるし、また、銀電極もしくは白金電極を
用いた電位計測により、各イオンとの反応をモニターで
きる。
【0035】一例として、2−メルカプトピリジン−N
−オキシドの複合塩の作製方法について、銀25モル
%、銅25モル%、亜鉛50モル%と2−メルカプトピ
リジン−N−オキシドの複合塩を形成させる具体例は、 Na型カルボキシメチルセルロース(DS=0.4)固形分 100g 水 5000g 硝酸銀 10mmol 硫酸銅 15mmol 硝酸亜鉛 30mmol 水 1000g 2-メルカプトピリジン-N-オキシドナトリウム0.1m/l溶液 1000g となる。また、本発明の好ましい1実施態様として、硝
酸銀添加後、以下、2−メルカプトピリジン−N−オキ
シド化合物添加→硫酸銅添加→2−メルカプトピリジン
−N−オキシド化合物添加→硝酸亜鉛添加→2−メルカ
プトピリジン−N−オキシド化合物添加が挙げられる
が、その他各種の添加方法により行うことができる。
−オキシドの複合塩の作製方法について、銀25モル
%、銅25モル%、亜鉛50モル%と2−メルカプトピ
リジン−N−オキシドの複合塩を形成させる具体例は、 Na型カルボキシメチルセルロース(DS=0.4)固形分 100g 水 5000g 硝酸銀 10mmol 硫酸銅 15mmol 硝酸亜鉛 30mmol 水 1000g 2-メルカプトピリジン-N-オキシドナトリウム0.1m/l溶液 1000g となる。また、本発明の好ましい1実施態様として、硝
酸銀添加後、以下、2−メルカプトピリジン−N−オキ
シド化合物添加→硫酸銅添加→2−メルカプトピリジン
−N−オキシド化合物添加→硝酸亜鉛添加→2−メルカ
プトピリジン−N−オキシド化合物添加が挙げられる
が、その他各種の添加方法により行うことができる。
【0036】含窒素有機複素環化合物およびチオール化
合物、チオン化合物などの含硫黄化合物の多くは、同様
の思想で形成できる。
合物、チオン化合物などの含硫黄化合物の多くは、同様
の思想で形成できる。
【0037】イソチアゾリン−3−オン系化合物も同様
に可能であり、また、イミダゾール誘導体にも、それ自
身(抗菌)防黴作用があるものが多い。この場合、水へ
の溶解度は低く、水溶液の形で添加することはできない
が、水混和性の有機溶剤、例えば、アルコール類、グリ
コール類などの溶剤には可溶であり、それらの溶液とし
て添加することにより、金属塩を繊維状物質内に形成で
きる。
に可能であり、また、イミダゾール誘導体にも、それ自
身(抗菌)防黴作用があるものが多い。この場合、水へ
の溶解度は低く、水溶液の形で添加することはできない
が、水混和性の有機溶剤、例えば、アルコール類、グリ
コール類などの溶剤には可溶であり、それらの溶液とし
て添加することにより、金属塩を繊維状物質内に形成で
きる。
【0038】本発明における抗菌防黴剤を含有する繊維
状物質は、単独や、他の各種繊維と混抄して不織布にし
て使用することが、より実用的である。さらに、前述し
たとおり、本発明における繊維状物質中に、抗菌防黴剤
を高濃度に吸着させて、いわゆるマスターバッチ的に本
発明における繊維状物質を適用することが可能であり、
且つ、操業上でも大きな利点がある。
状物質は、単独や、他の各種繊維と混抄して不織布にし
て使用することが、より実用的である。さらに、前述し
たとおり、本発明における繊維状物質中に、抗菌防黴剤
を高濃度に吸着させて、いわゆるマスターバッチ的に本
発明における繊維状物質を適用することが可能であり、
且つ、操業上でも大きな利点がある。
【0039】本発明における繊維状物質と併用される有
機繊維や無機繊維は、有機繊維としては、植物繊維、動
物繊維、再生繊維、半合成繊維および合成繊維から選ば
れる繊維を単独あるいは混合したものが使用され、無機
繊維としては、ガラス繊維、炭素繊維、セラミック繊維
およびウイスカーから選ばれる繊維を単独あるいは混合
したものが使用される。
機繊維や無機繊維は、有機繊維としては、植物繊維、動
物繊維、再生繊維、半合成繊維および合成繊維から選ば
れる繊維を単独あるいは混合したものが使用され、無機
繊維としては、ガラス繊維、炭素繊維、セラミック繊維
およびウイスカーから選ばれる繊維を単独あるいは混合
したものが使用される。
【0040】植物繊維としては、綿、麻(亜麻、ラミ
ー)が、動物繊維としては、絹、羊毛などの繊維が挙げ
られる。
ー)が、動物繊維としては、絹、羊毛などの繊維が挙げ
られる。
【0041】再生繊維としては、レーヨン、キュプラ
が、半合成繊維としては、アセテート、トリアセテー
ト、プロミックスが、合成繊維としては、ナイロン、ア
クリル、ビニロン、ビニリデン、ポリ塩化ビニル、ポリ
エステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ベンゾエー
ト、ポリクラール、フェノール系などの繊維が挙げられ
る。
が、半合成繊維としては、アセテート、トリアセテー
ト、プロミックスが、合成繊維としては、ナイロン、ア
クリル、ビニロン、ビニリデン、ポリ塩化ビニル、ポリ
エステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ベンゾエー
ト、ポリクラール、フェノール系などの繊維が挙げられ
る。
【0042】なお、本発明における不織布は、上記の繊
維の他に、植物繊維として、針葉樹パルプ、広葉樹パル
プなどの木材パルプや藁パルプ、竹パルプ、ケナフパル
プなどの木本類、草本類を含むものとする。さらに、古
紙、損紙などから得られるパルプ繊維も含まれる。
維の他に、植物繊維として、針葉樹パルプ、広葉樹パル
プなどの木材パルプや藁パルプ、竹パルプ、ケナフパル
プなどの木本類、草本類を含むものとする。さらに、古
紙、損紙などから得られるパルプ繊維も含まれる。
【0043】本発明における繊維状物質は、粒状物や不
織布を構成する全繊維状物質に対して、0.1〜90重
量%、好ましくは0.5〜60重量%である。0.1重
量%未満であると、十分な抗菌防黴機能が発揮されず、
また、60重量%を超えると、長期にわたる効果が得に
くく、コスト面からも望ましくない。
織布を構成する全繊維状物質に対して、0.1〜90重
量%、好ましくは0.5〜60重量%である。0.1重
量%未満であると、十分な抗菌防黴機能が発揮されず、
また、60重量%を超えると、長期にわたる効果が得に
くく、コスト面からも望ましくない。
【0044】本発明における繊維状物質を他の各種繊維
と混抄して使用する場合、必要に応じて、各種のバイン
ダーを用いることができる。
と混抄して使用する場合、必要に応じて、各種のバイン
ダーを用いることができる。
【0045】本発明に用いられる繊維状のバインダー
は、芯鞘タイプ(コアシェルタイプ)、並列タイプ(サ
イドバイサイドタイプ)などの複合繊維が挙げられる。
例えば、ポリプロピレン(芯)とポリエチレン(鞘)の
組み合わせ(商品名:ダイワボウNBF−H:大和紡績
社製)、ポリプロピレン(芯)とエチレンビニルアルコ
ール(鞘)の組み合わせ(商品名:ダイワボウNBF−
E:大和紡績社製)、ポリプロピレン(芯)とポリエチ
レン(鞘)の組み合わせ(商品名:チッソESC:チッ
ソ社製)、高融点ポリエステル(芯)と低融点ポリエス
テル(鞘)の組み合わせ(商品名:メルテイ4080:
ユニチカ社製)などが挙げられる。また、ビニロンバイ
ンダー繊維(VPB107×1:クラレ社製)などの熱
水溶融タイプなども使用できる。
は、芯鞘タイプ(コアシェルタイプ)、並列タイプ(サ
イドバイサイドタイプ)などの複合繊維が挙げられる。
例えば、ポリプロピレン(芯)とポリエチレン(鞘)の
組み合わせ(商品名:ダイワボウNBF−H:大和紡績
社製)、ポリプロピレン(芯)とエチレンビニルアルコ
ール(鞘)の組み合わせ(商品名:ダイワボウNBF−
E:大和紡績社製)、ポリプロピレン(芯)とポリエチ
レン(鞘)の組み合わせ(商品名:チッソESC:チッ
ソ社製)、高融点ポリエステル(芯)と低融点ポリエス
テル(鞘)の組み合わせ(商品名:メルテイ4080:
ユニチカ社製)などが挙げられる。また、ビニロンバイ
ンダー繊維(VPB107×1:クラレ社製)などの熱
水溶融タイプなども使用できる。
【0046】繊維状のバインダーの繊維径は特に限定さ
れないが、0.3〜5デニールであることが好ましく、
より好ましくは1〜2デニールである。
れないが、0.3〜5デニールであることが好ましく、
より好ましくは1〜2デニールである。
【0047】良好な引張り強度、折り適性を抄造段階で
付与させるために繊維状のバインダーを配合することに
より、放湿シートである不織布の内部強度を強くでき、
抄造後の接着剤の付与工程、スリット工程でテンション
が加わった際に起こり易い断紙や、スリット工程、プリ
ーツ加工工程でこすられた時に起こり易い面剥けを抑え
る役割を果たす。
付与させるために繊維状のバインダーを配合することに
より、放湿シートである不織布の内部強度を強くでき、
抄造後の接着剤の付与工程、スリット工程でテンション
が加わった際に起こり易い断紙や、スリット工程、プリ
ーツ加工工程でこすられた時に起こり易い面剥けを抑え
る役割を果たす。
【0048】本発明における繊維状物質を使用した不織
布は、各種乾式、湿式法で製造されたものが使用できる
が、製造のしやすさから、湿式抄紙法で製造した湿式不
織布が好ましい。
布は、各種乾式、湿式法で製造されたものが使用できる
が、製造のしやすさから、湿式抄紙法で製造した湿式不
織布が好ましい。
【0049】湿式不織布は、一般紙や湿式不織布を製造
するための湿式抄紙機が使用される。例えば、長網抄紙
機、円網抄紙機、傾斜ワイヤー式抄紙機を単独で1層で
あっても、同機種同士、異機種を組み合わせた2層以上
の多層であっても良い。
するための湿式抄紙機が使用される。例えば、長網抄紙
機、円網抄紙機、傾斜ワイヤー式抄紙機を単独で1層で
あっても、同機種同士、異機種を組み合わせた2層以上
の多層であっても良い。
【0050】抄紙機のワイヤーに部分的に目止めした部
分を設けて抄き、連続で高圧水流で処理することによ
り、1〜10mm程度の孔を穿孔して空気の通過性を向
上することもできる。
分を設けて抄き、連続で高圧水流で処理することによ
り、1〜10mm程度の孔を穿孔して空気の通過性を向
上することもできる。
【0051】乾燥には、シリンダードライヤー、エアー
ドライヤー、赤外線ドライヤーなどの乾燥機を用いるこ
とが可能である。また、空気通過性を向上させるため
に、孔あけ加工を施しても良い。
ドライヤー、赤外線ドライヤーなどの乾燥機を用いるこ
とが可能である。また、空気通過性を向上させるため
に、孔あけ加工を施しても良い。
【0052】抄造の際、地合を良好にするためには、各
種繊維をパルパーなどの分散タンク内で分散水に均一に
分散する必要があり、そのために界面活性剤を用いるこ
とが望ましい。
種繊維をパルパーなどの分散タンク内で分散水に均一に
分散する必要があり、そのために界面活性剤を用いるこ
とが望ましい。
【0053】界面活性剤は、アニオン系、カチオン系、
ノニオン系、両性に分類される。アニオン系界面活性剤
としては、例えば、カルボン酸塩、硫酸エステル塩、ス
ルホン酸塩、リン酸エステル塩などが挙げられる。カチ
オン系界面活性剤としては、アミン塩、アンモニウム塩
などが挙げられる。ノニオン系界面活性剤としては、エ
ーテル型、エステル型、アミノエーテル型などが挙げら
れる。両性界面活性剤としては、ベタイン型などが挙げ
られる。
ノニオン系、両性に分類される。アニオン系界面活性剤
としては、例えば、カルボン酸塩、硫酸エステル塩、ス
ルホン酸塩、リン酸エステル塩などが挙げられる。カチ
オン系界面活性剤としては、アミン塩、アンモニウム塩
などが挙げられる。ノニオン系界面活性剤としては、エ
ーテル型、エステル型、アミノエーテル型などが挙げら
れる。両性界面活性剤としては、ベタイン型などが挙げ
られる。
【0054】均一に混合分散した繊維の分散安定性を向
上させるために、アニオン性のポリアクリルアミド系粘
剤を繊維分散液、または抄紙ヘッドに添加することによ
り、湿式抄造後のシートの地合はさらに向上する。
上させるために、アニオン性のポリアクリルアミド系粘
剤を繊維分散液、または抄紙ヘッドに添加することによ
り、湿式抄造後のシートの地合はさらに向上する。
【0055】本発明の不織布は、取り扱いのし易さなど
の用途により、さらに強度、腰を向上させるために、各
種バインダーを付与することが可能である。
の用途により、さらに強度、腰を向上させるために、各
種バインダーを付与することが可能である。
【0056】バインダーとしては、例えば、アクリル系
ラテックス、酢ビ系ラテックス、ウレタン系ラテック
ス、エポキシ系ラテックス、ポリエステル系ラテック
ス、SBR系ラテックス、NBR系ラテックス、エポキ
シ系バインダー、フェノール系バーンダー、PVA、デ
ンプン、一般的に製紙工程で使用される紙力剤などが挙
げられ、これらを単独、もしくは架橋剤と併用して使用
できる。
ラテックス、酢ビ系ラテックス、ウレタン系ラテック
ス、エポキシ系ラテックス、ポリエステル系ラテック
ス、SBR系ラテックス、NBR系ラテックス、エポキ
シ系バインダー、フェノール系バーンダー、PVA、デ
ンプン、一般的に製紙工程で使用される紙力剤などが挙
げられ、これらを単独、もしくは架橋剤と併用して使用
できる。
【0057】本発明で使用する湿式不織布の目付は特に
限定しないが、加工のしやすさ、使いやすさからは30
〜300g/m2が一般的であり、好ましくは50〜2
00g/m2である。
限定しないが、加工のしやすさ、使いやすさからは30
〜300g/m2が一般的であり、好ましくは50〜2
00g/m2である。
【0058】また、本発明の抗菌防黴剤組成物で使用す
る水不溶性高分子化合物としては、ウレタン系高分子化
合物、スチレン−ブタジェン系高分子化合物、アクリル
系高分子化合物、アクリロニトリル−ブタジェン系高分
子化合物、エステル系高分子化合物、スチレン系高分子
化合物、アミド系高分子化合物、塩化ビニル系化合物、
酢酸ビニル系化合物、フッソ系化合物、シリコン系化合
物、エチレン系高分子化合物やプロピレン系高分子化合
物等のオレフィン系高分子化合物等が挙げられる。
る水不溶性高分子化合物としては、ウレタン系高分子化
合物、スチレン−ブタジェン系高分子化合物、アクリル
系高分子化合物、アクリロニトリル−ブタジェン系高分
子化合物、エステル系高分子化合物、スチレン系高分子
化合物、アミド系高分子化合物、塩化ビニル系化合物、
酢酸ビニル系化合物、フッソ系化合物、シリコン系化合
物、エチレン系高分子化合物やプロピレン系高分子化合
物等のオレフィン系高分子化合物等が挙げられる。
【0059】水不溶性高分子化合物が好ましい理由は、
それを含有する抗菌防黴剤組成物を各種の材料に塗布ま
たは含浸し、最低造膜温度以上の温度で乾燥することに
より特に耐水性が良好な抗菌防黴性能を持った材料が得
られるからである。
それを含有する抗菌防黴剤組成物を各種の材料に塗布ま
たは含浸し、最低造膜温度以上の温度で乾燥することに
より特に耐水性が良好な抗菌防黴性能を持った材料が得
られるからである。
【0060】本発明で水不溶性高分子化合物対する抗菌
防黴剤の重量比は使用期間等により決定されるが、0.
05〜6が好ましい。その理由は、6より大きいと耐水
性、耐久性に劣り、短期間で溶失してしまう。0.05
より小さいと抗菌防黴剤Bを水不溶性高分子化合物が覆
う為に内側の抗菌防黴剤の効果が得にくく、長期間の抗
菌防黴性に劣るためである。
防黴剤の重量比は使用期間等により決定されるが、0.
05〜6が好ましい。その理由は、6より大きいと耐水
性、耐久性に劣り、短期間で溶失してしまう。0.05
より小さいと抗菌防黴剤Bを水不溶性高分子化合物が覆
う為に内側の抗菌防黴剤の効果が得にくく、長期間の抗
菌防黴性に劣るためである。
【0061】本発明で抗菌防黴剤組成物が塗布または含
浸され、乾燥された後では水不溶性高分子化合物の膜は
耐水性が有り、水分が加えられても安定であり、抗菌防
黴剤成分が水分と共に適度に表面に移動、徐放すること
により継続した良好な抗菌性、防黴性の効果が得られる
と予想される。
浸され、乾燥された後では水不溶性高分子化合物の膜は
耐水性が有り、水分が加えられても安定であり、抗菌防
黴剤成分が水分と共に適度に表面に移動、徐放すること
により継続した良好な抗菌性、防黴性の効果が得られる
と予想される。
【0062】耐久性、湿潤強度等の特性から、好ましく
は水不溶性高分子化合物としてウレタン系高分子化合
物、スチレン−ブタジェン系高分子化合物、アクリル系
高分子化合物が用いられる。
は水不溶性高分子化合物としてウレタン系高分子化合
物、スチレン−ブタジェン系高分子化合物、アクリル系
高分子化合物が用いられる。
【0063】水不溶性高分子化合物に自己乳化性を付与
したり、乳化剤で水に分散させたものを乾燥した場合に
は膜の不連続部分が発生しやすく、抗菌防黴剤のような
異種のものを加えた場合には特に顕著であり、その不連
続部分より抗菌防黴剤の成分が移動しやすくなり、良好
な抗菌防黴性が発現すると予想される。
したり、乳化剤で水に分散させたものを乾燥した場合に
は膜の不連続部分が発生しやすく、抗菌防黴剤のような
異種のものを加えた場合には特に顕著であり、その不連
続部分より抗菌防黴剤の成分が移動しやすくなり、良好
な抗菌防黴性が発現すると予想される。
【0064】好ましくは水不溶性高分子化合物が自己乳
化型の場合である。その理由は水に分散する場合に各種
乳化剤を添加する必要が無いので各物品に塗布または含
浸、乾燥された後の抗菌防黴剤と水不溶性高分子化合物
との接着性が良好となり、耐水性、耐久性に優れる為で
ある。
化型の場合である。その理由は水に分散する場合に各種
乳化剤を添加する必要が無いので各物品に塗布または含
浸、乾燥された後の抗菌防黴剤と水不溶性高分子化合物
との接着性が良好となり、耐水性、耐久性に優れる為で
ある。
【0065】特に、好ましい自己乳化型の水不溶性高分
子化合物としては、ウレタン系高分子化合物、スチレン
−ブタジェン系高分子化合物、アクリル系高分子化合物
である。
子化合物としては、ウレタン系高分子化合物、スチレン
−ブタジェン系高分子化合物、アクリル系高分子化合物
である。
【0066】具体的にはウレタン系、スチレン−ブタジ
ェン系、アクリル系等の水不溶性高分子化合物が特定量
以上のカルボキシル基、アミノ基、水酸基やエステル類
等のアニオン、ノニオン、カチオン性の親水性の部分を
有するものであり、それにより水中で安定的に分散可能
となるものである。大日本インキ化学工業社製ハイドラ
ンHW350、ラックスターDS−405、ラックスタ
ーDS−407、パテラコートSB−301等が挙げら
れる。
ェン系、アクリル系等の水不溶性高分子化合物が特定量
以上のカルボキシル基、アミノ基、水酸基やエステル類
等のアニオン、ノニオン、カチオン性の親水性の部分を
有するものであり、それにより水中で安定的に分散可能
となるものである。大日本インキ化学工業社製ハイドラ
ンHW350、ラックスターDS−405、ラックスタ
ーDS−407、パテラコートSB−301等が挙げら
れる。
【0067】耐水性を更に向上させる為には、水不溶性
高分子化合物に架橋剤を添加して適度に架橋させること
も可能であるが、好ましくは水不溶性高分子化合物が自
己架橋型である。その理由は、自己架橋により膜が強固
になり耐水性、耐久性が良好となるためである。自己架
橋型ではない水不溶性高分子化合物に架橋剤を添加する
場合は抗菌防黴剤組成物の液安定性が劣り、抗菌防黴剤
同士が凝集しやすくなるために架橋剤の種類、及び量の
選択が難しい。
高分子化合物に架橋剤を添加して適度に架橋させること
も可能であるが、好ましくは水不溶性高分子化合物が自
己架橋型である。その理由は、自己架橋により膜が強固
になり耐水性、耐久性が良好となるためである。自己架
橋型ではない水不溶性高分子化合物に架橋剤を添加する
場合は抗菌防黴剤組成物の液安定性が劣り、抗菌防黴剤
同士が凝集しやすくなるために架橋剤の種類、及び量の
選択が難しい。
【0068】具体的にはウレタン系、スチレン−ブタジ
ェン系、アクリル系等の水不溶性高分子化合物がビニル
基、アルデヒド基、エポキシ基、等の反応性の高い部分
を有しており、縮合反応や付加反応、開環反応等により
自己架橋するものである。大日本インキ化学工業社製ボ
ンコート3256、ラックスターDS−407等が挙げ
られる。
ェン系、アクリル系等の水不溶性高分子化合物がビニル
基、アルデヒド基、エポキシ基、等の反応性の高い部分
を有しており、縮合反応や付加反応、開環反応等により
自己架橋するものである。大日本インキ化学工業社製ボ
ンコート3256、ラックスターDS−407等が挙げ
られる。
【0069】本発明で抗菌防黴剤組成物には必要に応じ
て各種の接着剤、顔料、染料等を混合することが出来
る。
て各種の接着剤、顔料、染料等を混合することが出来
る。
【0070】本発明における抗菌防黴剤組成物の作成例
として銀、銅、亜鉛の複合系の抗菌防黴剤およびポリウ
レタン系高分子化合物について述べる。一例として、自
己乳化型ポリウレタン系高分子化合物を使った例を用い
て説明する。 1)水100gを用意する。 2)硝酸銀0.1mol相当量を添加する。 3)硫酸銅0.05mol相当量を添加する。 4)硝酸亜鉛0.1mol相当量を添加する。 5)室温下で十分に撹拌する。 6)2−メルカプトピリジン−N−オキシドナトリウム
塩の0.4mol/l液1000gを撹拌しながら少し
ずつ添加する。銀電極もしくは白金電極を用いて、電位
計測すると、反応終了点を検知することができる。 7)添加終了後、30分間撹拌し、十分に反応させる。 8)自己乳化型ポリウレタン系高分子化合物の40重量
%水分散液を200g添加する。
として銀、銅、亜鉛の複合系の抗菌防黴剤およびポリウ
レタン系高分子化合物について述べる。一例として、自
己乳化型ポリウレタン系高分子化合物を使った例を用い
て説明する。 1)水100gを用意する。 2)硝酸銀0.1mol相当量を添加する。 3)硫酸銅0.05mol相当量を添加する。 4)硝酸亜鉛0.1mol相当量を添加する。 5)室温下で十分に撹拌する。 6)2−メルカプトピリジン−N−オキシドナトリウム
塩の0.4mol/l液1000gを撹拌しながら少し
ずつ添加する。銀電極もしくは白金電極を用いて、電位
計測すると、反応終了点を検知することができる。 7)添加終了後、30分間撹拌し、十分に反応させる。 8)自己乳化型ポリウレタン系高分子化合物の40重量
%水分散液を200g添加する。
【0071】上記の手順により、本発明における抗菌防
黴剤組成物であるメルカプトピリジン−N−オキシドの
銀塩、銅塩および亜鉛塩と水不溶性高分子化合物よりな
る分散液が得られる。そのままの液状でも抗菌防黴剤組
成物の塗料として不織布に含浸、塗布等が可能である。
黴剤組成物であるメルカプトピリジン−N−オキシドの
銀塩、銅塩および亜鉛塩と水不溶性高分子化合物よりな
る分散液が得られる。そのままの液状でも抗菌防黴剤組
成物の塗料として不織布に含浸、塗布等が可能である。
【0072】尚、最初に自己乳化型ポリウレタン系高分
子化合物水分散液中に硝酸銀、硫酸銅及び硝酸亜鉛を添
加し、2−メルカプトピリジン−N−オキシドナトリウ
ム塩を添加してもメルカプトピリジン−N−オキシド銀
塩を合成することが可能で同様な抗菌防黴剤組成物が得
られるが、粒径が不均一になりやすい。
子化合物水分散液中に硝酸銀、硫酸銅及び硝酸亜鉛を添
加し、2−メルカプトピリジン−N−オキシドナトリウ
ム塩を添加してもメルカプトピリジン−N−オキシド銀
塩を合成することが可能で同様な抗菌防黴剤組成物が得
られるが、粒径が不均一になりやすい。
【0073】抗菌防黴剤の粒径は電子顕微鏡や光散乱法
により測定が可能であるが、好ましくは0.1μm以上
の粒子を50重量%以上含有するものである。微粒の粒
子が多いと塗料中で凝集する為に不織布等へ塗布、含浸
した場合に均一に分布しにくい他、水洗処理等により脱
落しやすい。
により測定が可能であるが、好ましくは0.1μm以上
の粒子を50重量%以上含有するものである。微粒の粒
子が多いと塗料中で凝集する為に不織布等へ塗布、含浸
した場合に均一に分布しにくい他、水洗処理等により脱
落しやすい。
【0074】本発明の抗菌防黴剤Bの不織布単位面積当
たりの含有量は、一般的には0.05g/m2以上であ
るが、0.1g/m2以上が好ましい。
たりの含有量は、一般的には0.05g/m2以上であ
るが、0.1g/m2以上が好ましい。
【0075】抗菌防黴剤Bが0.05g/m2より少な
いと使用の初期から充分な抗菌性、防黴性が得られにく
い。抗菌防黴性の必要持続期間により適宜含有量を選択
出来るが、数日以上の使用では0.1g/m2以上が必
要である。
いと使用の初期から充分な抗菌性、防黴性が得られにく
い。抗菌防黴性の必要持続期間により適宜含有量を選択
出来るが、数日以上の使用では0.1g/m2以上が必
要である。
【0076】本発明の抗菌防黴剤組成物は、作成したも
のをそのまま不織布等に塗布又は含浸しても良いが、抗
菌防黴剤組成物の安定性向上や接着性を高めるために、
塗布する前に各種接着剤を付与することや着色のための
少量の顔料や染料の付与も可能である。
のをそのまま不織布等に塗布又は含浸しても良いが、抗
菌防黴剤組成物の安定性向上や接着性を高めるために、
塗布する前に各種接着剤を付与することや着色のための
少量の顔料や染料の付与も可能である。
【0077】接着剤としては、本発明の水不溶性高分子
化合物以外に各種水溶性高分子化合物、例えば、ポリビ
ニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、ヒドロ
キシエチルセルロース、澱粉などが挙げられ、これらを
単独、もしくは架橋剤と併用しても使用できる。
化合物以外に各種水溶性高分子化合物、例えば、ポリビ
ニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、ヒドロ
キシエチルセルロース、澱粉などが挙げられ、これらを
単独、もしくは架橋剤と併用しても使用できる。
【0078】抗菌防黴剤組成物に付与する接着剤量は、
本発明における抗菌防黴剤組成物固形分に対して50重
量%未満が好ましい。50重量%を超えると、接着性は
強くなるものの抗菌防黴性が低下する。
本発明における抗菌防黴剤組成物固形分に対して50重
量%未満が好ましい。50重量%を超えると、接着性は
強くなるものの抗菌防黴性が低下する。
【0079】本発明の抗菌防黴剤組成物を含浸又は塗布
する不織布は、カード法等による乾式不織布、スパンボ
ンド、メルトブローン等による不織布、湿式不織布、及
びそれらのスパンレース加工不織布が使用される。
する不織布は、カード法等による乾式不織布、スパンボ
ンド、メルトブローン等による不織布、湿式不織布、及
びそれらのスパンレース加工不織布が使用される。
【0080】使用される不織布の目付は特に制限は無い
が、30〜500g/m2が一般的であり、好ましくは
50〜300g/m2である。
が、30〜500g/m2が一般的であり、好ましくは
50〜300g/m2である。
【0081】加湿方法としては、電熱方法、水スプレー
方法、超音波方法、自然蒸発方法等があるが、設備費、
運転費等より、自然蒸発方法が好ましい。自然蒸発方法
は、放湿シート自身が水を吸収し、送風等により周囲に
対してその水分を供給して雰囲気を加湿する方法であ
る。
方法、超音波方法、自然蒸発方法等があるが、設備費、
運転費等より、自然蒸発方法が好ましい。自然蒸発方法
は、放湿シート自身が水を吸収し、送風等により周囲に
対してその水分を供給して雰囲気を加湿する方法であ
る。
【0082】加湿機は、放湿シートに水分を供給するた
めの容器と容器の水が一定量になるように水を供給する
装置、水分を保持した放湿シートに送風する装置、好ま
しくは放湿シートの風上にヒーターを設置し、高湿度化
した空気を雰囲気中に放出する送風装置を備えたものが
好ましい。
めの容器と容器の水が一定量になるように水を供給する
装置、水分を保持した放湿シートに送風する装置、好ま
しくは放湿シートの風上にヒーターを設置し、高湿度化
した空気を雰囲気中に放出する送風装置を備えたものが
好ましい。
【0083】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明
するが、本発明は実施例に限定されるものではない。な
お、実施例中の「部」および「%」は、それぞれ「重量
部」および「重量%」を示す。
するが、本発明は実施例に限定されるものではない。な
お、実施例中の「部」および「%」は、それぞれ「重量
部」および「重量%」を示す。
【0084】抗菌防黴剤を含有する繊維状物質の製造例
A 前記の発明の実施の形態の記載に準じて、カルボキシメ
チル基置換度0.22(DS=0.22)の変性NBK
Pに、銀/2−メルカプトピリジン−N−オキシドより
なる抗菌防黴剤を含有する繊維状物質を作製した(以
下、CP22AgMPと略記する)。即ち、上記の変性
NBKP分散液(固形分1000g)に硝酸銀0.5m
olを加え、pHを5.5に調節してから、30分間撹
拌する。0.1M/lの2−メルカプトピリジン−N−
オキシドナトリウム液を、変性NBKP分散液に加えら
れた硝酸銀と等モル相当量を添加した。30分間撹拌し
てから、硫酸でpHを4まで下げた後、脱水した。脱水
パルプに、再び500mlの水を加え、撹拌水洗して脱
水した。これを、銀/2−メルカプトピリジン−N−オ
キシドよりなる抗菌防黴剤を含有するカルボキシメチル
基置換度0.22(DS=0.22)の変性NBKPと
した。
A 前記の発明の実施の形態の記載に準じて、カルボキシメ
チル基置換度0.22(DS=0.22)の変性NBK
Pに、銀/2−メルカプトピリジン−N−オキシドより
なる抗菌防黴剤を含有する繊維状物質を作製した(以
下、CP22AgMPと略記する)。即ち、上記の変性
NBKP分散液(固形分1000g)に硝酸銀0.5m
olを加え、pHを5.5に調節してから、30分間撹
拌する。0.1M/lの2−メルカプトピリジン−N−
オキシドナトリウム液を、変性NBKP分散液に加えら
れた硝酸銀と等モル相当量を添加した。30分間撹拌し
てから、硫酸でpHを4まで下げた後、脱水した。脱水
パルプに、再び500mlの水を加え、撹拌水洗して脱
水した。これを、銀/2−メルカプトピリジン−N−オ
キシドよりなる抗菌防黴剤を含有するカルボキシメチル
基置換度0.22(DS=0.22)の変性NBKPと
した。
【0085】比較例1 2m3の分散タンクにアクリル酸ソーダ系アニオン性界
面活性剤(日本アクリル化学社製、プライマル850)
を全繊維に対して1%になるように添加し、レーヨン繊
維(1.5デニール×5mm、ダイワボウレーヨン社
製)、NBKP(カナダ標準濾水度480ml)、ポリ
エステルバインダー繊維(2デニール×5mm:ユニチ
カ社製)を各々60:20:20の比率で配合し、分散
濃度0.2%で30分間分散した後、乾燥重量で100
g/m2 になるように円網抄紙機で抄紙後、表面温度13
0℃のシリンダードライヤーで乾燥して湿式不織布を得
た。得られた不織布にウレタン系樹脂(大日本インキ化
学社製、ハイドランHW350)を固形で5g/m2含
浸、乾燥して放湿シートを作製した。
面活性剤(日本アクリル化学社製、プライマル850)
を全繊維に対して1%になるように添加し、レーヨン繊
維(1.5デニール×5mm、ダイワボウレーヨン社
製)、NBKP(カナダ標準濾水度480ml)、ポリ
エステルバインダー繊維(2デニール×5mm:ユニチ
カ社製)を各々60:20:20の比率で配合し、分散
濃度0.2%で30分間分散した後、乾燥重量で100
g/m2 になるように円網抄紙機で抄紙後、表面温度13
0℃のシリンダードライヤーで乾燥して湿式不織布を得
た。得られた不織布にウレタン系樹脂(大日本インキ化
学社製、ハイドランHW350)を固形で5g/m2含
浸、乾燥して放湿シートを作製した。
【0086】実施例1〜5 比較例1のNBKPの一部を、上記製造例Aで得られた
本発明における繊維状物質であるCP22AgMPに、
表1記載の配合量で置き換えた以外は、比較例1と同様
にして、実施例1〜5の放湿シートを作製した。
本発明における繊維状物質であるCP22AgMPに、
表1記載の配合量で置き換えた以外は、比較例1と同様
にして、実施例1〜5の放湿シートを作製した。
【0087】抗菌防黴剤を含有する繊維状物質の製造例
B 製造例Aと同様であるが、前記の発明の実施の形態の記
載に準じて、CP22AgMPの代わりに、カルボキシ
メチル基置換度0・40(DS=0・40)の変性NB
KPに(銀、銅、亜鉛)/2−メルカプトピリジン−N
−オキシドよりなる抗菌防黴剤を含有する繊維状物質を
作製した(以下、CP40Ag25Cu25Zn50M
Pと略記する。なお、金属原子の次の数字は、モル%比
を表わす)。即ち、上記の変性NBKP分散液(固形分
1000g)に硝酸銀0.25mol、硫酸銅0.25
mol、硝酸亜鉛0.5molを加え、pHを5.5に
調節してから、30分間撹拌する。0.1M/lの2−
メルカプトピリジン−N−オキシドナトリウム液を、
1.75mol相当量を添加した。30分間撹拌してか
ら、硫酸でpHを4まで下げた後、脱水した。脱水パル
プに、再び500mlの水を加え、撹拌水洗して脱水
し、CP40Ag25Cu25Zn50MPを得た。
B 製造例Aと同様であるが、前記の発明の実施の形態の記
載に準じて、CP22AgMPの代わりに、カルボキシ
メチル基置換度0・40(DS=0・40)の変性NB
KPに(銀、銅、亜鉛)/2−メルカプトピリジン−N
−オキシドよりなる抗菌防黴剤を含有する繊維状物質を
作製した(以下、CP40Ag25Cu25Zn50M
Pと略記する。なお、金属原子の次の数字は、モル%比
を表わす)。即ち、上記の変性NBKP分散液(固形分
1000g)に硝酸銀0.25mol、硫酸銅0.25
mol、硝酸亜鉛0.5molを加え、pHを5.5に
調節してから、30分間撹拌する。0.1M/lの2−
メルカプトピリジン−N−オキシドナトリウム液を、
1.75mol相当量を添加した。30分間撹拌してか
ら、硫酸でpHを4まで下げた後、脱水した。脱水パル
プに、再び500mlの水を加え、撹拌水洗して脱水
し、CP40Ag25Cu25Zn50MPを得た。
【0088】実施例6〜10 比較例1の一部を上記製造例Bで得られた本発明におけ
る繊維状物質であるCP40Ag25Cu25Zn50
MPに、表1記載の配合量で置き換えた以外は、比較例
1と同様にして、実施例6〜10の放湿シートを作製し
た。
る繊維状物質であるCP40Ag25Cu25Zn50
MPに、表1記載の配合量で置き換えた以外は、比較例
1と同様にして、実施例6〜10の放湿シートを作製し
た。
【0089】比較例2 比較例1のレーヨンの10部を高吸水性繊維(鐘紡社
製、ベルオアシス)に置き換えた以外は比較例1と同様
にして、比較例2の放湿シートを作製した。
製、ベルオアシス)に置き換えた以外は比較例1と同様
にして、比較例2の放湿シートを作製した。
【0090】実施例11 比較例1のレーヨンの10部を高吸水性繊維(鐘紡社
製、ベルオアシス)に置き換え、NBKPの5部を上記
製造例Bで得られた本発明における繊維状物質であるC
P40Ag25Cu25Zn50MPに置き換えた以外
は比較例1と同様にして実施例11の放湿シートを作製
した。
製、ベルオアシス)に置き換え、NBKPの5部を上記
製造例Bで得られた本発明における繊維状物質であるC
P40Ag25Cu25Zn50MPに置き換えた以外
は比較例1と同様にして実施例11の放湿シートを作製
した。
【0091】抗菌防黴剤組成物の製造例C 前記の発明の実施の形態の記載に準じて、銀/2−メル
カプトピリジン−N−オキシドを含有させた、有機化合
物の金属塩よりなる抗菌防黴剤とウレタン系高分子化合
物とアクリル系高分子化合物を含む抗菌防黴剤組成物を
作製した(以下、AgMP−UA0.3と略記する)。
即ち、水に硝酸銀0.1molを加え、攪拌する。0.
1mol/lの2−メルカプトピリジン−N−オキシド
ナトリウム液を、加えられた硝酸銀と等モル相当量を添
加し、30分間撹拌する。これに自己乳化型ウレタン系
高分子化合物(大日本インキ化学工業社製、ハイドラン
HW−350)の水分散液を加え、5分間攪拌した後、
同重量の自己架橋型アクリル系高分子化合物(大日本イ
ンキ化学工業社製、ボンコート3256)の水分散液を
加え、銀/2−メルカプトピリジン−N−オキシドの抗
菌防黴剤のウレタン系高分子化合物に対する重量比を
0.3とした。尚、括弧内金属原子の次の数字は、モル
%比を表わし、最後尾の数字は水不溶性高分子化合物に
対する抗菌防黴剤の重量比を表わす。
カプトピリジン−N−オキシドを含有させた、有機化合
物の金属塩よりなる抗菌防黴剤とウレタン系高分子化合
物とアクリル系高分子化合物を含む抗菌防黴剤組成物を
作製した(以下、AgMP−UA0.3と略記する)。
即ち、水に硝酸銀0.1molを加え、攪拌する。0.
1mol/lの2−メルカプトピリジン−N−オキシド
ナトリウム液を、加えられた硝酸銀と等モル相当量を添
加し、30分間撹拌する。これに自己乳化型ウレタン系
高分子化合物(大日本インキ化学工業社製、ハイドラン
HW−350)の水分散液を加え、5分間攪拌した後、
同重量の自己架橋型アクリル系高分子化合物(大日本イ
ンキ化学工業社製、ボンコート3256)の水分散液を
加え、銀/2−メルカプトピリジン−N−オキシドの抗
菌防黴剤のウレタン系高分子化合物に対する重量比を
0.3とした。尚、括弧内金属原子の次の数字は、モル
%比を表わし、最後尾の数字は水不溶性高分子化合物に
対する抗菌防黴剤の重量比を表わす。
【0092】抗菌防黴剤組成物の製造例D 製造例Cと同様であるが、前記の発明の実施の形態の記
載に準じて、AgMP−UA0.3の代わりに(銀、
銅、亜鉛)/2−メルカプトピリジン−N−オキシドの
抗菌防黴剤を含有した、自己乳化型ウレタン系高分子化
合物(ハイドランHW−350)と自己架橋型アクリル
系高分子化合物(ボンコート3256)の水分散液であ
る抗菌防黴剤組成物を作製した。即ち、硝酸銀0.25
mol、硫酸銅0.25mol、硝酸亜鉛0.5mol
及びそれらの総モル相当量である1.75molの2−
メルカプトピリジン−N−オキシドナトリウム水溶液を
添加、攪拌し、自己乳化型ウレタン系高分子化合物水分
散液を添加、攪拌後、同重量の自己架橋型アクリル系化
合物水分散液を添加、攪拌して、(銀、銅、亜鉛)/2
−メルカプトピリジン−N−オキシドの抗菌防黴剤と自
己乳化型ウレタン系高分子化合物と自己架橋型アクリル
系高分子化合物との重量比を0.3とした(以下、Ag
25Cu25Zn50MP−UA0.3と略記する)。
尚、括弧内金属原子の次の数字は、モル%比を表わし、
最後尾の数字は水不溶性高分子化合物に対する抗菌防黴
剤の重量比を表す。
載に準じて、AgMP−UA0.3の代わりに(銀、
銅、亜鉛)/2−メルカプトピリジン−N−オキシドの
抗菌防黴剤を含有した、自己乳化型ウレタン系高分子化
合物(ハイドランHW−350)と自己架橋型アクリル
系高分子化合物(ボンコート3256)の水分散液であ
る抗菌防黴剤組成物を作製した。即ち、硝酸銀0.25
mol、硫酸銅0.25mol、硝酸亜鉛0.5mol
及びそれらの総モル相当量である1.75molの2−
メルカプトピリジン−N−オキシドナトリウム水溶液を
添加、攪拌し、自己乳化型ウレタン系高分子化合物水分
散液を添加、攪拌後、同重量の自己架橋型アクリル系化
合物水分散液を添加、攪拌して、(銀、銅、亜鉛)/2
−メルカプトピリジン−N−オキシドの抗菌防黴剤と自
己乳化型ウレタン系高分子化合物と自己架橋型アクリル
系高分子化合物との重量比を0.3とした(以下、Ag
25Cu25Zn50MP−UA0.3と略記する)。
尚、括弧内金属原子の次の数字は、モル%比を表わし、
最後尾の数字は水不溶性高分子化合物に対する抗菌防黴
剤の重量比を表す。
【0093】抗菌防黴剤組成物の製造例E〜K 製造例Dで(銀、銅、亜鉛)/2−メルカプトピリジン
−N−オキシドの抗菌防黴剤と自己乳化型ウレタン系高
分子化合物と自己架橋型アクリル系高分子化合物との重
量比をEからKまで表2のように順次、0.03、0.
05、0.1、1.0、3.0、6.0、7.0と変え
た以外は同様にして本発明の抗菌防黴剤組成物を製造し
た。
−N−オキシドの抗菌防黴剤と自己乳化型ウレタン系高
分子化合物と自己架橋型アクリル系高分子化合物との重
量比をEからKまで表2のように順次、0.03、0.
05、0.1、1.0、3.0、6.0、7.0と変え
た以外は同様にして本発明の抗菌防黴剤組成物を製造し
た。
【0094】実施例12〜20 5デニールの吸水性ポリアクリル繊維30重量%と5デ
ニールのポリエステル繊維70重量%からなる混合ウエ
ブを熱処理した乾式不織布(目付100g/m 2、厚さ
300μm)に上記製造例C〜Kで得られた本発明の抗
菌防黴剤組成物が10.0g/m2の乾燥塗布量になる
ようにサイズプレス装置で含浸し、110℃で乾燥して
実施例12〜20の放湿シートを得た。尚、塗布適性を
向上させるために抗菌防黴剤組成物にセルロースエーテ
ル(信越化学工業社製、メトローズSH30000)水
溶液を適量添加して含浸した。以下の実施例、比較例で
も同様にしてセルロースエーテルを必要に応じて適量添
加して含浸した。
ニールのポリエステル繊維70重量%からなる混合ウエ
ブを熱処理した乾式不織布(目付100g/m 2、厚さ
300μm)に上記製造例C〜Kで得られた本発明の抗
菌防黴剤組成物が10.0g/m2の乾燥塗布量になる
ようにサイズプレス装置で含浸し、110℃で乾燥して
実施例12〜20の放湿シートを得た。尚、塗布適性を
向上させるために抗菌防黴剤組成物にセルロースエーテ
ル(信越化学工業社製、メトローズSH30000)水
溶液を適量添加して含浸した。以下の実施例、比較例で
も同様にしてセルロースエーテルを必要に応じて適量添
加して含浸した。
【0095】実施例21 実施例13の放湿シートの製造で、Ag25Cu25Z
n50MP−UA0.3の代わりに、塩化ベンザルコニ
ウム含有アクリル系高分子化合物(ボンコート325
6)を使用した以外は実施例13と同様に塩化ベンザル
コニウム含有アクリル系高分子化合物が固形で10.0
g/m2になるように含浸、乾燥して実施例21で使用
する放湿シートを得た。なお、塩化ベンザルコニウム含
有アクリル系高分子化合物は、製造例Cで用いた自己乳
化型ウレタン系高分子化合物と自己架橋型アクリル系高
分子化合物を固形で10gに対して、0.1mol/lの
塩化ベンザルコニウム液120mlを加え、pH5.5
に調整後、撹拌して作製した。
n50MP−UA0.3の代わりに、塩化ベンザルコニ
ウム含有アクリル系高分子化合物(ボンコート325
6)を使用した以外は実施例13と同様に塩化ベンザル
コニウム含有アクリル系高分子化合物が固形で10.0
g/m2になるように含浸、乾燥して実施例21で使用
する放湿シートを得た。なお、塩化ベンザルコニウム含
有アクリル系高分子化合物は、製造例Cで用いた自己乳
化型ウレタン系高分子化合物と自己架橋型アクリル系高
分子化合物を固形で10gに対して、0.1mol/lの
塩化ベンザルコニウム液120mlを加え、pH5.5
に調整後、撹拌して作製した。
【0096】比較例3 実施例12で用いた乾式不織布に、抗菌防黴剤組成物の
代わりにポリエチレンオキサイド液を10g/m2含
浸、乾燥して比較例3の放湿シートとした。
代わりにポリエチレンオキサイド液を10g/m2含
浸、乾燥して比較例3の放湿シートとした。
【0097】[実施例1〜21、比較例1〜3の評価]
このようにして得られた実施例および比較例の放湿シー
トについて、吸水率、水吸い上げ性、抗菌性、防黴性に
ついて測定した。得られた結果を表1、表2および表3
に示す。また、これらの放湿シートを市販の加湿機に組
み込んで3ヶ月間の連続運転を行った後、取り出した放
湿シートの菌類の繁殖状況を観察した。その結果を表4
に示す。
このようにして得られた実施例および比較例の放湿シー
トについて、吸水率、水吸い上げ性、抗菌性、防黴性に
ついて測定した。得られた結果を表1、表2および表3
に示す。また、これらの放湿シートを市販の加湿機に組
み込んで3ヶ月間の連続運転を行った後、取り出した放
湿シートの菌類の繁殖状況を観察した。その結果を表4
に示す。
【0098】<吸水率>数式1で算出され、数値が大き
い程、吸水性が優れている。ここで「吸水前の重量」は
20℃、65%RHの条件で調湿後の放湿シート20c
m×20cmの重量。「吸水後の重量」は、20℃、6
5%RHの条件の室内で放置しておいた水中に放湿シー
ト20cm×20cmを沈めて10分後に水から出し、
1分後に測定した重量。
い程、吸水性が優れている。ここで「吸水前の重量」は
20℃、65%RHの条件で調湿後の放湿シート20c
m×20cmの重量。「吸水後の重量」は、20℃、6
5%RHの条件の室内で放置しておいた水中に放湿シー
ト20cm×20cmを沈めて10分後に水から出し、
1分後に測定した重量。
【0099】
【数1】 吸水率=(吸水後の重量−吸水前の重量)/(吸水前の
重量)×100
重量)×100
【0100】<水吸い上げ性>20℃、65%RHの条
件下で、放湿シートを長さ20cm、幅5cmに設定
し、深さ10mmの貯水漕中に下端部を浸漬して鉛直の
状態で1時間当たりの水吸い上げ高さを測定する。
件下で、放湿シートを長さ20cm、幅5cmに設定
し、深さ10mmの貯水漕中に下端部を浸漬して鉛直の
状態で1時間当たりの水吸い上げ高さを測定する。
【0101】<抗菌性>大腸菌(E−coli IF0
3301)を液体培地で24時間培養し、希釈して2×
108セル/mlの試験液を調整した。上記実施例およ
び比較例で使用する放湿シートの試験片2cm×2cm
を2種用意し、一方の試験片はそのまま、他の一方の試
験片は24時間水道水中に浸漬した後取り出し、水道水
で流水水洗後、それぞれをペトリ皿上に配置し、上記試
験液を5滴(約0.1ml)滴下し、乾燥しないように
カバーをして38℃で24時間経時した。経時後、試験
片のそれぞれをNutrient Broth寒天培地
上に押し当て、試験片上の菌を転写させて剥離し、38
℃で24時間培養し、観察した。評価は、次のとおりと
した。 評価グレード −− ほぼ完全に殺菌し、菌の成育がない。 − 2cm×2cm転写面に5コロニー以下の成育
はあるが、殆ど完全に殺菌。 + 2cm×2cm転写面に100コロニー以下で良
好な抗・殺菌作用。 ++ 2cm×2cm転写面に効果は認められるが、
弱いか、少ない。 +++ 2cm×2cm転写面に実質的効果なし。
3301)を液体培地で24時間培養し、希釈して2×
108セル/mlの試験液を調整した。上記実施例およ
び比較例で使用する放湿シートの試験片2cm×2cm
を2種用意し、一方の試験片はそのまま、他の一方の試
験片は24時間水道水中に浸漬した後取り出し、水道水
で流水水洗後、それぞれをペトリ皿上に配置し、上記試
験液を5滴(約0.1ml)滴下し、乾燥しないように
カバーをして38℃で24時間経時した。経時後、試験
片のそれぞれをNutrient Broth寒天培地
上に押し当て、試験片上の菌を転写させて剥離し、38
℃で24時間培養し、観察した。評価は、次のとおりと
した。 評価グレード −− ほぼ完全に殺菌し、菌の成育がない。 − 2cm×2cm転写面に5コロニー以下の成育
はあるが、殆ど完全に殺菌。 + 2cm×2cm転写面に100コロニー以下で良
好な抗・殺菌作用。 ++ 2cm×2cm転写面に効果は認められるが、
弱いか、少ない。 +++ 2cm×2cm転写面に実質的効果なし。
【0102】<防黴性>試験菌株として、黒カビ(As
pergillus niger)を用いた。斜面培地
から胞子を5白金耳採り、少量の湿潤剤(スルホコハク
酸ジオクチルナトリウム液)を加え、激しく振って胞子
を分散させ、ガーゼで濾過し、全量を50mlに調整し
た。1.5%の寒天を加えたGP培地(日本製薬社製)
を作り、上記菌液を均一に噴霧し、一旦、表面を乾燥さ
せ、各放湿シートの試験片2cm×2cmを2種用意
し、一方の試験片はそのまま、他の一方の試験片は24
時間水道水中に浸漬した後取り出し乾燥させた後GP培
地に乗せ、十分に圧着させ、再度試験菌を全面に噴霧し
て、28℃で経時培養し、最高1週間まで経時観察し
た。なお、表1および表2には、1週間経時の観察結果
を記載した。評価は、次のとおりとした。 評価グレード −− 黴の生育を完全に阻害。 − 黴の生育か否か判断がつきかねる程度でほとん
ど完全に阻害。 + かなり良好な制御力を示すが表面積1/5以下
にカビの生育を認める。 ++ 表面積1/3位にカビの生育が認められる。 +++ 全面に黴が生育する。
pergillus niger)を用いた。斜面培地
から胞子を5白金耳採り、少量の湿潤剤(スルホコハク
酸ジオクチルナトリウム液)を加え、激しく振って胞子
を分散させ、ガーゼで濾過し、全量を50mlに調整し
た。1.5%の寒天を加えたGP培地(日本製薬社製)
を作り、上記菌液を均一に噴霧し、一旦、表面を乾燥さ
せ、各放湿シートの試験片2cm×2cmを2種用意
し、一方の試験片はそのまま、他の一方の試験片は24
時間水道水中に浸漬した後取り出し乾燥させた後GP培
地に乗せ、十分に圧着させ、再度試験菌を全面に噴霧し
て、28℃で経時培養し、最高1週間まで経時観察し
た。なお、表1および表2には、1週間経時の観察結果
を記載した。評価は、次のとおりとした。 評価グレード −− 黴の生育を完全に阻害。 − 黴の生育か否か判断がつきかねる程度でほとん
ど完全に阻害。 + かなり良好な制御力を示すが表面積1/5以下
にカビの生育を認める。 ++ 表面積1/3位にカビの生育が認められる。 +++ 全面に黴が生育する。
【0103】<実使用の抗菌防黴性>放湿シートを市販
の加湿機に組み込んで3ヶ月間の連続運転を行った後、
取り出した放湿シートの菌類の繁殖状況を観察した。評
価は、次のとおりとした。 評価グレード −− 菌、黴の生育を完全に阻害。 − 菌、黴の生育か否か判断がつきかねる程度でほ
とんど完全に阻害。 + かなり良好な制御力を示すが表面積1/5以下に
菌、黴の生育を認める。 ++ 表面積1/3位に菌、黴の生育が認められる。 +++ 全面に菌、黴が生育する。
の加湿機に組み込んで3ヶ月間の連続運転を行った後、
取り出した放湿シートの菌類の繁殖状況を観察した。評
価は、次のとおりとした。 評価グレード −− 菌、黴の生育を完全に阻害。 − 菌、黴の生育か否か判断がつきかねる程度でほ
とんど完全に阻害。 + かなり良好な制御力を示すが表面積1/5以下に
菌、黴の生育を認める。 ++ 表面積1/3位に菌、黴の生育が認められる。 +++ 全面に菌、黴が生育する。
【0104】
【表1】
【0105】
【表2】
【0106】
【表3】
【0107】
【表4】
【0108】表1〜表4の結果から、次のことが解る。
【0109】製造例Aに記載した抗菌防黴剤(CP22
AgMP)を含む本発明における繊維状物質を、放湿シ
ートの構成繊維の一つであるNBKPの一部に置き換え
て使用した実施例1〜5の場合、抗菌防黴剤を含まない
比較例1に比べて、抗菌性および防黴性とも優れてお
り、実使用3ヶ月後でもシートの抗菌防黴性に効果が有
ることが解った。その配合量は、0.1部置き換えで効
果が認められ、置き換え量が増えるに従って効果は大き
くなる。水洗後や実使用の効果は5部以上の置き換えで
ほぼ完全に菌、黴が抑えられる結果であった。抗菌防黴
剤の入っていない比較例1の放湿シートでは、抗菌防黴
性が無く、実使用2週間でシート全面に菌類が繁殖して
いた。吸水率、水吸い上げ性についても実施例1〜5の
放湿シートは問題のない結果を得た。
AgMP)を含む本発明における繊維状物質を、放湿シ
ートの構成繊維の一つであるNBKPの一部に置き換え
て使用した実施例1〜5の場合、抗菌防黴剤を含まない
比較例1に比べて、抗菌性および防黴性とも優れてお
り、実使用3ヶ月後でもシートの抗菌防黴性に効果が有
ることが解った。その配合量は、0.1部置き換えで効
果が認められ、置き換え量が増えるに従って効果は大き
くなる。水洗後や実使用の効果は5部以上の置き換えで
ほぼ完全に菌、黴が抑えられる結果であった。抗菌防黴
剤の入っていない比較例1の放湿シートでは、抗菌防黴
性が無く、実使用2週間でシート全面に菌類が繁殖して
いた。吸水率、水吸い上げ性についても実施例1〜5の
放湿シートは問題のない結果を得た。
【0110】製造例Bに記載した抗菌防黴剤(CP40
Ag25Cu25Zn50MP)を含む本発明における
繊維状物質を、NBKPの一部に置き換えて使用した実
施例6〜10の場合、抗菌防黴剤を含まない比較例1に
比べて、抗菌性および防黴性とも優れており、実使用3
ヶ月後でも効果が有ることが解った。その配合量は、1
部置き換えでも充分に効果が認められ、水洗後や実使用
の効果はほぼ完全に菌、黴を押さえられる結果であり、
製造例Aの抗菌防黴剤(CP22AgMP)よりも少量
でも効果の有る結果であった。吸水率、水吸い上げ性に
ついては、実施例6〜10の放湿シートは全て吸水率2
00%以上、水吸い上げ性20cm以上であり、問題の
無いレベルであった。
Ag25Cu25Zn50MP)を含む本発明における
繊維状物質を、NBKPの一部に置き換えて使用した実
施例6〜10の場合、抗菌防黴剤を含まない比較例1に
比べて、抗菌性および防黴性とも優れており、実使用3
ヶ月後でも効果が有ることが解った。その配合量は、1
部置き換えでも充分に効果が認められ、水洗後や実使用
の効果はほぼ完全に菌、黴を押さえられる結果であり、
製造例Aの抗菌防黴剤(CP22AgMP)よりも少量
でも効果の有る結果であった。吸水率、水吸い上げ性に
ついては、実施例6〜10の放湿シートは全て吸水率2
00%以上、水吸い上げ性20cm以上であり、問題の
無いレベルであった。
【0111】製造例Bの抗菌防黴剤を含む繊維状物質を
5部使用し、レーヨンの10部を高吸水性繊維(ベルオ
アシス)に置き換えた実施例11は、ほぼ完全な抗菌防
黴性を示し、実使用で3ヶ月後でも菌、黴は殆ど認めら
れなかった。実施例11で抗菌防黴剤を含んでいない比
較例2では実使用2週間で放湿シートの全面に菌類が繁
殖していた。
5部使用し、レーヨンの10部を高吸水性繊維(ベルオ
アシス)に置き換えた実施例11は、ほぼ完全な抗菌防
黴性を示し、実使用で3ヶ月後でも菌、黴は殆ど認めら
れなかった。実施例11で抗菌防黴剤を含んでいない比
較例2では実使用2週間で放湿シートの全面に菌類が繁
殖していた。
【0112】製造例C〜Kで得られた抗菌防黴剤Bと水
不溶性高分子化合物Cからなる抗菌防黴剤組成物を不織
布に含浸した実施例12〜21は、抗菌防黴剤組成物の
乾燥重量は10.0g/m2であり、重量比B/Cを
0.03〜7.0迄変えている。銀、銅、亜鉛系抗菌防
黴剤の場合、重量比が0.03では水洗後の抗菌性、防
黴性および実使用3ヶ月後の抗菌防黴性の効果が得られ
る下限である。重量比が0.3でほぼ完全な抗菌性、防
黴性を示す。重量比が7.0では、抗菌防黴剤の比率が
大きいので耐久性に劣るために水洗後の抗菌性、防黴性
及び実使用3ヶ月後での抗菌性への効果が低下する。以
上の結果より重量比B/Cは0.05〜6.0が好まし
く、より好ましくは0.3〜5.0の範囲である。
不溶性高分子化合物Cからなる抗菌防黴剤組成物を不織
布に含浸した実施例12〜21は、抗菌防黴剤組成物の
乾燥重量は10.0g/m2であり、重量比B/Cを
0.03〜7.0迄変えている。銀、銅、亜鉛系抗菌防
黴剤の場合、重量比が0.03では水洗後の抗菌性、防
黴性および実使用3ヶ月後の抗菌防黴性の効果が得られ
る下限である。重量比が0.3でほぼ完全な抗菌性、防
黴性を示す。重量比が7.0では、抗菌防黴剤の比率が
大きいので耐久性に劣るために水洗後の抗菌性、防黴性
及び実使用3ヶ月後での抗菌性への効果が低下する。以
上の結果より重量比B/Cは0.05〜6.0が好まし
く、より好ましくは0.3〜5.0の範囲である。
【0113】銀系の抗菌防黴剤使用の実施例12は銀、
銅、亜鉛系抗菌防黴剤使用の実施例13と比較して明ら
かに抗菌性、防黴性、実使用での抗菌防黴性は劣ってい
る結果であった。実施例21は抗菌防黴剤として塩化ベ
ンザルコニウムを使用しているが、実施例12よりも更
に各抗菌性、防黴性に劣っているが、抗菌防黴剤を使用
していない比較例3は抗菌性、防黴性は無い結果であっ
た。
銅、亜鉛系抗菌防黴剤使用の実施例13と比較して明ら
かに抗菌性、防黴性、実使用での抗菌防黴性は劣ってい
る結果であった。実施例21は抗菌防黴剤として塩化ベ
ンザルコニウムを使用しているが、実施例12よりも更
に各抗菌性、防黴性に劣っているが、抗菌防黴剤を使用
していない比較例3は抗菌性、防黴性は無い結果であっ
た。
【0114】吸水率、水吸い上げ性については、実施例
12〜21の放湿シートのなかで、水不溶性高分子化合
物が9.7g/m2含浸した実施例14でも吸水率11
2%、水吸い上げ性12.3cmであり、実使用で問題
の無いレベルであり、他は水不溶性高分子化合物が少な
くなるほど良好な結果であった。
12〜21の放湿シートのなかで、水不溶性高分子化合
物が9.7g/m2含浸した実施例14でも吸水率11
2%、水吸い上げ性12.3cmであり、実使用で問題
の無いレベルであり、他は水不溶性高分子化合物が少な
くなるほど良好な結果であった。
【0115】以上実施例1〜21の放湿シートを市販の
加湿機で3ヶ月間の実使用試験を行った結果、使用上の
問題点は発生しなかった。
加湿機で3ヶ月間の実使用試験を行った結果、使用上の
問題点は発生しなかった。
【0116】
【発明の効果】本発明に使用される、吸水性繊維および
抗菌防黴剤を含有する不織布よりなる抗菌性放湿シート
は、抗菌性、防黴性、吸水性が良好である。特に長期間
使用する場合に、抗菌性、防黴性に対する効果は長期に
わたって良好である。特に含窒素複素環か硫黄原子を含
有する有機化合物の金属塩である抗菌防黴剤を含有した
繊維状物質を使用した抗菌防黴剤と水不溶性高分子化合
物との組成物を含有した不織布を使用した放湿シートは
長期にわたる抗菌防黴性に効果が大きい。また、本発明
において、抗菌防黴剤を含有して最も効果的に機能を発
揮する繊維状物質は、セルロース系繊維の部分変性物が
カルボキシメチル変性されたものである。このような繊
維状物質よりなるパルプを用いると、パルプを構成する
セルロース繊維中に高密度で充填できるので、極めて抗
菌防黴剤含有量の高いパルプが得られ、長期にわたって
優れた効果を発揮する。金属塩は好ましくは、連続して
長期に抗菌性や防黴性効果等を発揮させるには、銀、
銅、亜鉛塩を組み合わせて使用する場合である。その理
由は、各金属塩は水溶解度が異なるのでそれらの組み合
わせで連続して長期に効果を発揮できる為と予想され
る。抗菌防黴剤と水不溶性高分子化合物よりなる抗菌防
黴剤組成物の場合は耐久性をそれらの重量比や種類によ
り好ましく設計することができる。抗菌防黴剤の水不溶
性高分子化合物に対する重量比が0.05〜6.0が適
度の抗菌防黴剤が適度に溶出するので好ましい範囲であ
る。
抗菌防黴剤を含有する不織布よりなる抗菌性放湿シート
は、抗菌性、防黴性、吸水性が良好である。特に長期間
使用する場合に、抗菌性、防黴性に対する効果は長期に
わたって良好である。特に含窒素複素環か硫黄原子を含
有する有機化合物の金属塩である抗菌防黴剤を含有した
繊維状物質を使用した抗菌防黴剤と水不溶性高分子化合
物との組成物を含有した不織布を使用した放湿シートは
長期にわたる抗菌防黴性に効果が大きい。また、本発明
において、抗菌防黴剤を含有して最も効果的に機能を発
揮する繊維状物質は、セルロース系繊維の部分変性物が
カルボキシメチル変性されたものである。このような繊
維状物質よりなるパルプを用いると、パルプを構成する
セルロース繊維中に高密度で充填できるので、極めて抗
菌防黴剤含有量の高いパルプが得られ、長期にわたって
優れた効果を発揮する。金属塩は好ましくは、連続して
長期に抗菌性や防黴性効果等を発揮させるには、銀、
銅、亜鉛塩を組み合わせて使用する場合である。その理
由は、各金属塩は水溶解度が異なるのでそれらの組み合
わせで連続して長期に効果を発揮できる為と予想され
る。抗菌防黴剤と水不溶性高分子化合物よりなる抗菌防
黴剤組成物の場合は耐久性をそれらの重量比や種類によ
り好ましく設計することができる。抗菌防黴剤の水不溶
性高分子化合物に対する重量比が0.05〜6.0が適
度の抗菌防黴剤が適度に溶出するので好ましい範囲であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A01N 43/86 102 A01N 43/86 102 4L055 59/16 59/16 A Z 59/20 59/20 Z A61L 2/16 A61L 2/16 Z A D04H 1/40 D04H 1/40 Z F24F 6/00 F24F 6/00 D 6/04 6/04 // D21H 11/20 D21H 11/20 21/36 21/36 Fターム(参考) 3L055 BA01 DA11 DA20 4C058 AA03 BB07 JJ03 JJ04 JJ05 JJ08 JJ21 4H011 AA02 BA04 BB09 BB10 BB18 BC19 DA10 DE14 DH02 DH05 DH10 DH19 DH25 4L033 AB07 AC10 AC15 BA56 BA57 4L047 AA08 AA28 AA29 AB10 BA21 BD01 CB10 CC16 DA00 4L055 AF10 AF47 AG36 AG39 AG63 AG71 AG76 AG85 AG99 AH21 AH37 AH50 AJ01 BE10 FA30 GA39 GA50
Claims (13)
- 【請求項1】 吸水性繊維および抗菌防黴剤を含有する
不織布よりなる抗菌性放湿シート。 - 【請求項2】 抗菌防黴剤が有機化合物の金属塩である
ことを特徴とする請求項1記載の抗菌性放湿シート。 - 【請求項3】 不織布が湿式不織布であり、有機化合物
の金属塩である抗菌防黴剤を含有する繊維状物質を含む
ことを特徴とする請求項1または2記載の抗菌性放湿シ
ート。 - 【請求項4】 不織布が、有機化合物の金属塩である抗
菌防黴剤および水不溶性高分子化合物を含有する抗菌防
黴剤組成物を含むことを特徴とする請求項1または2記
載の抗菌性放湿シート。 - 【請求項5】 有機化合物が、含窒素複素環、硫黄原子
の少なくともいずれかを含むことを特徴とする請求項2
記載の抗菌性放湿シート。 - 【請求項6】 含窒素複素環、硫黄原子の少なくともい
ずれかを含む有機化合物が、ベンズイミダゾール化合
物、メルカプトピリジン−N−オキシド化合物、イソチ
アゾリン化合物、ベンゾチアゾール化合物もしくはベン
ゾチアゾリン化合物から選ばれる少なくとも1種の化合
物である請求項5記載の抗菌性放湿シート。 - 【請求項7】 金属塩が銀塩、銅塩、亜鉛塩の少なくと
も1種を含有する請求項2記載の抗菌性放湿シート。 - 【請求項8】 金属塩が銀塩、銅塩および亜鉛塩の3種
が複合されたものを含有する請求項7記載の抗菌性放湿
シート。 - 【請求項9】 繊維状物質がセルロース系繊維のカルボ
キシメチル変性されたものである請求項3記載の抗菌性
放湿シート。 - 【請求項10】 水不溶性高分子化合物がウレタン系高
分子化合物、スチレン−ブタジェン系高分子化合物、ア
クリル系高分子化合物から選ばれる少なくとも1種であ
ることを特徴とする請求項4記載の抗菌性放湿シート。 - 【請求項11】 水不溶性高分子化合物の少なくとも1
種が自己乳化型であることを特徴とする請求項4記載の
抗菌性放湿シート。 - 【請求項12】 吸水性繊維および抗菌防黴剤を含有す
る不織布よりなる抗菌性放湿シートに水分を含有させ、
該抗菌性放湿シートに送風して水蒸気を含ませて高湿度
化した空気を雰囲気中に放出して加湿することを特徴と
する加湿方法。 - 【請求項13】 吸水性繊維および抗菌防黴剤が含有さ
れる不織布よりなる抗菌性放湿シート、該抗菌性放湿シ
ートに水分を供給する装置、水分を保持した抗菌性放湿
シートに送風する装置、水蒸気を含んで高湿度化した空
気を雰囲気中に放出する装置を具備したことを特徴とす
る加湿機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20917599A JP2001040580A (ja) | 1999-07-23 | 1999-07-23 | 抗菌性放湿シート、加湿方法および加湿機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20917599A JP2001040580A (ja) | 1999-07-23 | 1999-07-23 | 抗菌性放湿シート、加湿方法および加湿機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001040580A true JP2001040580A (ja) | 2001-02-13 |
Family
ID=16568585
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20917599A Pending JP2001040580A (ja) | 1999-07-23 | 1999-07-23 | 抗菌性放湿シート、加湿方法および加湿機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001040580A (ja) |
Cited By (13)
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-
1999
- 1999-07-23 JP JP20917599A patent/JP2001040580A/ja active Pending
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