JP2001040551A - 高速織機用ウォータージェットノズル - Google Patents

高速織機用ウォータージェットノズル

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JP2001040551A
JP2001040551A JP23738599A JP23738599A JP2001040551A JP 2001040551 A JP2001040551 A JP 2001040551A JP 23738599 A JP23738599 A JP 23738599A JP 23738599 A JP23738599 A JP 23738599A JP 2001040551 A JP2001040551 A JP 2001040551A
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Masahiro Okesaku
正広 桶作
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Hokuriku Seikei Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 緯糸を緯入れするウォータージェットノ
ズルにおいて、織機の超高速運転に対応できる収束性に
優れた高速のジェット水流を発生させること。 【解決手段】 ノズル本体の内部にニードルとオリフィ
ス部材とを同軸配置し、前記オリフィス部材の上流側に
スタビライザーを少なくとも1個備えたウォータージェ
ットノズルにおいて、オリフィス部材のテーパー角θを
15°乃至35°に形成した。これによって、1200
rpm以上の超高速運転に適したジェット水流を発生さ
せる。また、オリフィス部材の出口コーナー部から突出
させるニードル先端までの長さlをl=θ/360°×
10L×Yの式でYの値を0.25〜0.7とすること
により、突出長さlを計算によって求めることができ、
かつ、収束性が格段に優れた緯糸の搬送力が優れたジェ
ット水流を発生させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ウォータージェッ
トルームにおける緯入れ用のウォータージェットノズル
に係り、特に、高速運転に不可欠な収束性に優れた高速
のジェット水流が得られるようにしたウォータジェット
ノズルに関する。
【0002】
【従来の技術】自動織機のウォータージェットルーム
は、ポンプから供給される圧力水をジェット水流に変換
して緯糸の搬送および緯糸の緯入れを行なうためのウォ
ータージェットノズルを備えている。このウォータージ
ェットノズルは、ノズル本体内でポンプから供給される
圧力水の整流を行なうスタビライザーとスタビライザー
の下流側に圧力水の流路を順次狭めるためのオリフィス
部材、および同軸上に配置された糸孔を有するニードル
とを備えている。ジェット水流は、オリフィス部材の縮
径角θ部分とニードル先端の外径テーパー部分(縮径角
部分)との間隙から放出され、緯糸をジェット水流で所
定の方向に搬送する作用を有する。
【0003】ウォータージェットノズルにおいては、ポ
ンプから供給される圧力水をでき得る限り整流状態にし
て、収束性の良いジェット水流を発生させることが重要
とされている。
【0004】このような緯入れノズルとしては、例えば
実開昭62−88779号公報や特公平4−18053
号公報に記載されたものがある。これらのウォータージ
ェットノズルは、いずれも供給された圧力水をスタビラ
イザーででき得る限り整流状態にして収束性の良いジェ
ット水流を得ようとするものである。
【0005】また、特開平8−296151号公報に
は、スタビライザーの下流側にキャビテーションを抑制
するための空洞部を設けることにより、安定したジェッ
ト水流を放出するウォータージェットノズルが開示され
ている。
【0006】更に、本発明の発明者は、特願平10−2
87798において、注水孔と注水孔との間に軸線方向
に平行な隔壁を設けることにより、供給された圧力水を
予め整流状態にした後スタビライザー部へ送るウォータ
ージェットノズルを発明出願した。この隔壁を設けたウ
ォータージェットノズルは、従来のノズルよりも更に優
れた収束性を示し、織機の高速運転に対応できる性能を
有している。
【0007】これらのウォータージェットノズルは、順
次開発改良がなされ現在に至っているが、初期段階のノ
ズルは図4と図5に示すような構造から成っている。図
4は、ノズル本体1の縦断面図で、11は圧力水の供給
路、2は圧力水の注水孔、1はノズル本体、8はスタビ
ライザー、7はオリフィス部材、7aはオリフィス部材
のテーパー部、7bはオリフィス部材の出口コーナー
部、5はニードル3のテーパー部、12はオリフィス部
材の出口コーナー部7bから突出しているニードル先端
部、10は放出口、13はスタビライザーのブレードを
示す。
【0008】また、従来のウォータージェットノズルの
オリフィス部材とニードルとの関係は、いずれも図2の
ような形態から成っており、オリフィス部材7の出口方
向に縮径するテーパー角θは、一般的に6°乃至12°
であり、特に8°乃至12°が製織業界で多用されてい
る。このテーパー角θは、できるだけ小さい方がオリフ
ィス部材の出口から放出されるジェット水流がシャープ
な角度で集中するので好ましいと考えられていた。更
に、ニードル先端部が下流側に向けて、縮径するテーパ
ー角αは2°〜5°の範囲で、特に、テーパー角5°の
ニードルが多用されている。また更に、オリフィス部材
の出口コーナー部7bから突出するニードル先端部12
までの長さlは、いずれも1mm乃至1.5mmになる
ように構成されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ウォータージェットノ
ズルに要求される特性は、ジェット水流の収束性が良く
拡散が少ないこと、ジェット水流の流速が速いこと、ジ
ェット水流の緯糸を搬送する力が強いこと、および緯糸
の緯入れに要する水の消費量が少ないこと、更には織機
の高速運転に対応できしかも安定した緯入れが達成でき
ること等々である。
【0010】これらの要求特性は、いずれもウォーター
ジェットノズルから放出されるジェット水流の収束性を
良くすることにより達成されるものであり、そのために
現在まで長年に渡って収束性を向上させるための発明考
案がなされてきた。
【0011】しかしながら、現在までの収束性向上の方
策は、ニードル3のテーパー角αが2°〜5°で、しか
も、オリフィス部材7のテーパー角θは6°乃至12°
の範囲内でできるだけθが小さい方が良いという概念の
もとで、スタビライザーの構造や材質の研究や圧力水の
流体抵抗を少なくするための流路設計が主となってい
た。
【0012】従がって、従来のウォータージェットノズ
ルは、織機の運転スピードが1000rpm以下では充
分対応可能であったが、今後の織機スピードは1200
rpm以上、更には、1500rpmを達成できること
が要求されるようになっているため、従来のノズルで
は、このような超高速の織機スピードに対しては、長時
間安定した緯入れが達成できないという問題があった。
【0013】そこで、本発明は、織機スピードが120
0rpm以上、更には1500rpmの超高速運転条件
に対してもジェット水流の収束性が優れ、しかも長期間
安定した緯入れが達成できるウォータージェットノズル
を提供するものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、ノズル本体の
内部に緯糸導入用のニードルを同軸配置し、前記ニード
ルの先端部のヘッド周りにオリフィス部材を配置し、更
に前記オリフィス部材の上流側に整流用のスタビライザ
ーを少なくとも1個備えたウォータージェットノズルに
おいて、前記オリフィス部材の下流側に向かう縮径角θ
を15°乃至35°に形成したことを特徴とする。これ
によって、オリフィス部材のテーパー角(縮径角)θが
6°乃至12°の従来のウォータージェットノズルに比
べて、ジェット水流の収束性を格段に高めることが可能
となる。
【0015】また、本発明における他の発明は、ノズル
本体の内部に緯糸導入用のニードルを同軸配置し、前記
ニードルの先端部のヘッド周りにオリフィス部材を配置
し、更に前記オリフィス部材の上流側に整流用のスタビ
ライザーを少なくとも1個備えたウォータージェットノ
ズルにおいて、オリフィス部材の下流側流路と下流側端
面とが交差する出口コーナー部から突出させるニードル
先端部の長さl、およびオリフィス部材の流路のテーパ
ー角(縮径角)θの延長線とニードル先端部のテーパー
角(縮径角)αの延長線とが交差する位置から前記出口
コーナー部までの長さ寸法Lとの関係式をl=θ/36
0°×10L×Yとして、このYの値が0.25から
0.7の範囲であることを特徴とする。これによって、
オリフィス部材のテーパー内面とニードル先端部の外径
テーパー面との隙間から放出されるジェット水流は、ニ
ードル3の糸孔4から吸引する空気量を適正範囲内で減
少させる作用効果も有しているため、従来のウォーター
ジェットノズルよりも高速でしかも格段に優れた収束性
を示すとともに緯糸の搬送力が強く、また拡散した飛沫
も発生しない等の機能性を発揮する。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明のウォータージェッ
トノズルの実施形態を添付図によって説明する。この図
に示すものは、単に一例にすぎず、本発明の技術思想の
範囲内で、スタビライザーの材質や形状、スタビライザ
ー8とオリフィス部材7とを一体形成したもの、あるい
はノズル本体内の圧力水流路構造等を種々変更したもの
と組合せたウォータージェットノズルとすることができ
る。
【0017】図1は、本発明の要部を示す縦断面図で、
織機と連動して作動するプランジャーポンプからの圧力
水が供給されるノズル本体1の中にニードル3が組込ま
れている。このノズル本体1を有するウォータージェッ
トノズルの基本的な機能は、図4に示す従来例と同じで
あって、ニードル3の糸孔4から供給される緯糸を、オ
リフィス部材7のテーパー部7aとニードルヘッドのテ
ーパー部5との隙間9から放出するジェット水流によっ
て、織機の端末まで搬送するものである。
【0018】中空のノズル本体1は、その内部に同軸配
置されたニードル3を保持し、しかもその軸線方向のほ
ぼ中間部分の周壁に複数の注水孔2を円周方向に一定の
ピッチで開け、これらの注水孔2から流入した圧力水
が、ノズル本体1の内面に組込まれたスタビライザー8
によって整流され、次いでオリフィス部材7の下流側に
向けて先細り状に縮径したテーパー部7aとニードル3
の先端に向けて先細り状に縮径したテーパー部5との隙
間9に流れるように構成されている。そして、オリフィ
ス部材7のテーパー部7aとニードルのテーパー部5と
の隙間9は、下流側になる程流路断面が小さくなってい
るため、圧力水の速度が増加してオリフィス部材7の出
口コーナー部分7bとニードル先端との隙間9からジェ
ット水流となって放出される。
【0019】図6は、ニードル3の糸孔4からジェット
水流によって吸引される空気量を説明するための要部の
概念図である。図6において、ニードル3のテーパー部
5の表面に沿って流れるジェット水流は、ニードル3の
先端からニードルのテーパー角αの方向に放出された直
後に、オリフィス部材7のテーパー角θの方向に放出さ
れた多量のジェット水流によって、ニードル3の先端か
ら点線で示すオリフィステーパー角θと同じ角度方向に
集中する作用を受ける。
【0020】図6のニードル先端12から点線で囲まれ
た円錐の部分が、高速のジェット水流によって真空状態
となって糸孔4から空気を吸引する真空容器に相当する
作用を果たすので、糸孔4から吸引する空気量は、ニー
ドル先端と点線で囲まれた円錐の体積に比例する。従が
って糸孔4から吸引する空気の量は、オリフィス部材7
のテーパー角θが小さい程多くなる傾向がある。
【0021】ところで、従来のウォータージェットノズ
ルは、オリフィス部材7のテーパー角θが6°乃至12
°で形成されているために、ニードル3の糸孔4から吸
引する空気量が必要以上に多くなっているものと考えら
れる。糸孔4から吸引された空気は、ジェット水流に混
入して放出されるので、空気混入量が多くなる程ジェッ
ト水流を形成する水の密度が低くなり、ひいては緯糸の
搬送力を弱めることになる。
【0022】従がって、従来のウォータージェットノズ
ルは、ジェット水流に混入している空気量が多いため
に、圧力水の整流性を高めたり、圧力水の流路を最適な
形状に構成した場合においても、ジェット水流の収束性
向上に限界が生じ、また、ジェット水流から拡散する飛
沫が多いために経糸にダメージを与えたり、更には、織
機スピードが1000rpmを超える高速運転条件に対
してジェット水流の速度や緯糸の搬送力が不充分である
などの欠点があった。
【0023】本発明は、オリフィス部材7のテーパー角
θを15°乃至35°、より好ましくは15°乃至30
°に形成することにより、ジェット水流に混入する空気
量を少なくすることができ、しかも格段に優れた収束性
を有するジェット水流を発生させることができる。更に
は、本発明のウォータージェットノズルによって放出す
るジェット水流は、非常に高速で、しかも緯糸の搬送力
が強いので、織機スピードが1000rpmはもとより
1200rpm以上さらには1500rpm以上の超高
速条件に対しても長期間安定した緯入れを可能とする。
【0024】図2は、本発明および従来のウォータージ
ェットノズルの要部を拡大した縦断面を示す。図2にお
いて、オリフィス部材7の内径は、テーパー内面7aが
テーパー角θで下流側に向けて縮径して、出口コーナー
部7bの位置から外径側に拡大した放出口10で形成さ
れている。また図2に示すニードル3のテーパー外面5
は、テーパー角αで下流側に向けて縮径しており、かつ
ニードル3の先端12は、前記オリフィス部材7の出口
コーナー部7bの位置から長さlの位置まで突出するよ
うに組込まれている。
【0025】従来のウォータージェットノズルは、ニー
ドル3のテーパー角αが2°乃至5°で、オリフィス部
材7のテーパー角θが6°乃至12°であり、しかもニ
ードル先端の突出長さlが1mm以上でほとんどのもの
が1.0〜1.5mmで構成されている。この突出長さ
l=1.0〜1.5mmは、テーパー角θが6°乃至1
2°で形成された従来のウォータージェットノズルにお
いて長年の経験とジェット水流の収束性の点から最善の
寸法として採用されてきたものと推定されるが、ニード
ル3の糸孔4から吸引してジェット水流に混入する空気
量が多く、1000rpm以上、特に1200rpm以
上の織機スピードに対して安定して使用できるジェット
水流を発生するに至っていない。
【0026】図3は、本願の他の発明であるウォーター
ジェットノズルの構成要件を示す要部の縦断面図であ
る。本発明においては、オリフィス部材7のテーパー角
θを15°乃至35°、より好ましくは15°乃至30
°に形成し、しかもニードル先端の突出長さlが、l=
θ/360°×10L×Yの関係式に相当するように構
成するものである。なお、この式におけるYの値は0.
25から0.7、より好ましくは0.25から0.5の
範囲である。
【0027】ここで、図3に示す寸法Lは、オリフィス
部材7のテーパー角θの延長線とニードルヘッドのテー
パー角αの延長線とが交差する位置からオリフィス部材
7の出口コーナー部7bまでの長さである。
【0028】ニードル先端の突出長さlは、前記寸法L
よりも小さくすることが絶対条件であり、仮にLよりも
大きくした場合は図3に示すオリフィス部材7のテーパ
ー角θの延長線よりもニードル先端が飛出すことになる
結果、テーパー角θに沿って収束しようとするジェット
水流がニードル先端に衝突して拡散するので収束性を阻
害することになる。
【0029】また、前記関係式は、l/L=θ/360
°×10×Yと書き換えることができ、Yが0.25か
ら0.7、より好ましくは0.25から0.5の範囲で
あるので、l/Lは10θ/360°×25%から10
θ/360°×70%、より好ましくは10θ/360
°×50%の範囲と同じことになる。
【0030】従がって、本願の他の発明は、オリフィス
部材のテーパー角θを15°乃至35°に形成し、しか
もニードル先端の突出長さlが、θ/360°×10L
×0.25からθ/360°×10L×0.7の範囲に
なるようにノズル本体を構成することにより、織機の運
転速度が1000rpmはもとより1200rpm以上
の超高速運転に要求されるジェット水流の優れた収束性
や拡散飛沫の無いジェット水流、および高速でしかも緯
糸の搬送力が強いジェット水流の発生、更には、織機1
rpm当たりの消費水量が少ないことなどの機能性を発
揮することが可能となる。
【0031】なお、参考までにニードル先端の突出長さ
lの値を、本発明のウォータージェットノズルの内の一
構成品について具体的に計算する例を示すと次のように
なる。まず、ニードルのテーパー角αが5°でニードル
先端の外径が1.4mm、オリフィス部材の出口コーナ
ー部の直径が2.1mmでかつテーパー角θを30°に
形成した場合に、寸法Lは1.4mmとなる。また、Y
の値を仮に0.5に設定した場合には、l=30°/3
60°×10×1.4×0.5=0.58mmとなる。
【0032】
【実施例】織機運転条件 織機スピード=1100rpm プランジャーポンプ;シリンダー内径=12mm,ピス
トンストローク=12mm ウォータージェットノズル寸法 ニードル;ニードルテーパー角α=5°,ニードル先端
の外径=1.4mm オリフィス出口コーナー部の直径=2.1mm
【0033】実施例でジェット水流の収束性の度合を比
較調査したノズルの種類 従来品;特公平4−18053号公報で開示されたノズ
ル 本発明のA種;従来品のオリフィス部材7のテーパー角
度θを15°〜35°としたもの 本発明のB種;l=θ/360°×10L×0.317
=0.5mmとl=θ/360°×10L×0.634
=1.0mm 本発明のC種;特願平10−287798号公報と同じ
注水孔と注水孔との間に軸線方向の隔壁を設けたノズル
のオリフィス部材7のテーパー角θを25°にし、か
つ、l=θ/360°×10L×0.317=0.5m
mとしたノズル
【0034】収束性の度合は、厚みが15mmの石膏ボ
ードをウォータージェットノズルから2m離れた反ノズ
ル側にセットして、織機を1分間運転することにより、
石膏ボードが図7に示するようにジェット水流によって
侵食されたX、Y、Zの大きさで評価した。
【0035】なお、図7において、Xはジェット水流の
拡散した水しぶきによって石膏ボードが僅かに侵食され
た直径、Yはジェット水流によって石膏ボードが0.5
mmの深さまで侵食された部分の直径、Zはジェット水
流によって石膏ボードが裏面まで侵食された貫通穴の直
径を示す。
【0036】また、本実施例によるジェット水流の収束
性の度合を表1に示す。表1から明らかになるように、
従来品は、Xの値が非常に大きく拡散した水しぶきの量
が多いことを示しており、またYの値も大きくてZの値
が小さいことはジェット水流の収束性が劣っており、か
つジェット水流の流速が低くて、しかも水勢が弱いこと
を示している。
【0037】次に、本発明の請求項1に相当するA種
は、オリフィス部材のテーパー角θを15°から35°
に変更させた全てのノズルにおいて、水しぶきの拡散範
囲が小さいためにXとYの値が格段に小さくなってお
り、かつ、収束性が良くて水勢が強いために従来品より
もZの値が大きくなっている。
【1】
【0038】また次に、本発明の請求項2に相当するB
種とC種は、XとYの値がA種よりも更に小さいことか
ら、拡散した水しぶきが非常に少なく、かつZの値がY
の値に近いことからジェット水流の収束性か非常に良く
て、ジェット水流の流速が速くまた水勢も強いことを示
している。
【0039】
【発明の効果】本発明のウォータージェットノズルは、
下記の性能効果を発揮できる。 1.ニードルの糸孔から吸引する空気量が必要最小限に
削減できるので、ジェット水流への空気混入量が少なく
なり、ジェット水流の拡散飛沫が少なく、収束性が格段
に優れたジェット水流を放出することができる。 2.ジェット水流の拡散飛沫が少ないので、経糸に毛羽
立ちや損傷を与えることがない。 3.高速で、しかも、緯糸の搬送力が強いジェット水流
を放出できるので、従来のウォータージェットノズルで
は達成できなかった1200rpm以上の織機スピード
で長期間安定した緯入れを行なうことができる。 4.卓越した収束性を有するジェット水流が得られるの
で、比較的少ない水の消費量で緯入れが達成できて経済
的である。 5.織機スピードが同じ条件下においても、ジェット水
流による緯糸の搬送力が強いので、従来のウォータージ
ェットノズルよりも圧力水を発生するポンプの圧力を小
さくすることが可能となり省エネ性が得られる。 6.ニードルとオリフィス部材の寸法が変わる度に、従
来は数多くの緯入れテストによってニードル先端の突出
長さを決定する必要があったが、本発明のl=θ/36
0°×10L×Yの式により突出長さlを簡単に計算か
ら求めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のウォータージェットノズルの要部を示
す縦断面図である。
【図2】本発明および従来のオリフィス部材とニードル
の要部を示す縦断面図である。
【図3】本発明のオリフィス部材とニードルとの構成を
示す要部の縦断面図である。
【図4】従来のウォータージェットノズルの要部を示す
縦断面図である。
【図5】従来のウォータージェットノズルに組込まれた
スタビライザーの斜視図である。
【図6】本発明の要旨を説明するための要部の縦断面図
である。
【図7】(a)はジェット水流の収束性評価に用いた石
膏ボードがジェット水流によって侵食された状態を示す
正面図、(b)は(a)のC−C断面図である。なお、
(b)の矢印はジェット水流の進行方向を示す。
【符号の説明】
1 ノズル本体 2 注水孔 3 ニードル 4 糸孔 5 ニードルのテーパー部 6 オリフィス部材の保持座 7 オリフィス部材 7a オリフィス部材のテーパー部 7b オリフィス部材の出口コーナー部 8 スタビライザー 9 隙間 10 放出口 11 圧力水の供給口 12 出口コーナー部から突出しているニードル先端部 13 スタビライザーのブレード

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ノズル本体の内部に緯糸導入用のニー
    ドルを同軸配置し、前記ニードルの先端部のヘッド周り
    にオリフィス部材を配置し、更に前記オリフィス部材の
    上流側に整流用のスタビライザーを少なくとも1個備え
    たウォータージェットノズルにおいて、前記オリフィス
    部材の下流側に向かう流路のテーパー角θを15°乃至
    35°に形成したことを特徴とするウォータージェット
    ノズル。
  2. 【請求項2】 オリフィス部材の下流側流路と下流側
    端面とが交差する出口コーナー部から突出させるニード
    ル先端までの長さl、および、オリフィス部材の流路の
    テーパー角θの延長線とニードル先端部のテーパー角α
    の延長線とが交差する位置から前記出口コーナー部まで
    の長さ寸法Lとの関係式をl=θ/360°×10L×
    Yとして、このYの値が0.25から0.7の範囲であ
    ることを特徴とする請求項1記載のウォータージェット
    ノズル。
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JP23738599A Pending JP2001040551A (ja) 1998-10-09 1999-07-21 高速織機用ウォータージェットノズル

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102698895A (zh) * 2012-05-10 2012-10-03 太仓戴尔塔精密模具有限公司 一种喷雾头
CN103668721A (zh) * 2013-12-29 2014-03-26 镇江东艺机械有限公司 一种纬纱喷嘴
CN110983580A (zh) * 2019-12-27 2020-04-10 王罗曼 一种喷水织布机用可调喷嘴

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