JP2550495Y2 - 織機用空気噴射ノズル - Google Patents

織機用空気噴射ノズル

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JP2550495Y2
JP2550495Y2 JP8982791U JP8982791U JP2550495Y2 JP 2550495 Y2 JP2550495 Y2 JP 2550495Y2 JP 8982791 U JP8982791 U JP 8982791U JP 8982791 U JP8982791 U JP 8982791U JP 2550495 Y2 JP2550495 Y2 JP 2550495Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はエアジェット型の織機に
おいて、横糸を搬送させるための空気噴射ノズルに関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】エアジェット型の織機において、縦糸の
間に横糸を送出する構造は、図2(a)(b)に示すよ
うに、ポリエステル、綿などの横糸3を噴出するメイン
ノズル2と、該横糸3を搬送させるための気流を発生す
る多数の空気噴射ノズル1よりなっていた。この空気噴
射ノズル1は、数本ずつ数グループに分割され、横糸3
がメインノズル2より噴出されると、給糸側から先端側
へ順次一定時間だけ噴射し、図2(a)から図2(b)
のように噴射空気4によって横糸3を端部まで搬送する
ようになっていた。
【0003】この空気噴射ノズル1は図1(a)(b)
に示すように、円筒状の保持部13と、これに連続し
た、偏平状で先端の閉じた先端部12を有し、該先端部
12の側端に噴射孔11を穿設したものであり、ステン
レスにより形成したものであった。また、近年この空気
噴射ノズル1の材質として、セラミックスやサーメット
を用いて耐摩耗性を高めることが提案されている(例え
ば特開昭63−211346号、実開昭63−1751
80号公報など参照)。
【0004】
【従来技術の問題点】ところが、従来の空気噴射ノズル
1における噴射孔11は、図6に示すようにストレート
形状になっていた。このようなストレート形状の噴射孔
11の場合、一定の噴射圧力を得るためには、空気噴射
ノズル1に供給する空気の元圧を高くする必要があり、
したがって空気消費量が多くなるという問題点があっ
た。
【0005】そこで、空気消費量を減少するための手段
として、噴射孔11の数を多くしたり、あるいは噴射孔
11の形状を異形状にするなどの対応がとられていた
が、これでは加工工数が増え、コストも高いものであっ
た。
【0006】
【問題点を解決するための手段】上記に鑑みて、本考案
は円筒状の保持部と、これに連続した偏平状で先端の閉
じた先端部よりなり、前期先端部の側面に噴射孔を穿設
した織機用空気噴射ノズルにおいて、上記噴射孔が、ノ
ズルの長軸に垂直方向のみに外側へ向かって小径となる
口細形状となるようにしたものである。
【0007】
【実施例】以下、本考案の実施例を図によって説明する
(従来例と同一部分は同一符号を用いて説明する)。
【0008】図1(a)(b)に示すように本考案の織
機用空気噴射ノズル1は、円筒状の保持部13と、これ
に連続した偏平状で先端の閉じた先端部12よりなり、
該先端部12の側面に噴射孔11を穿設してなるもので
ある。そして、この噴射孔11は、図3(a)にノズル
長軸方向の断面図を、図3(b)にノズル長軸と垂直方
向の断面図をそれぞれ示すように、ノズル長軸と垂直方
向のみに外側に向かって小径となるテーパ状の口細形状
となっている。そのため、噴射された空気はこの口細形
状によって絞られ、高い噴射圧力を示すようになる。し
たがって、横糸の搬送に必要な噴射圧力を得るための空
気消費量を小さくすることが可能となる。
【0009】また、ここで上記テーパ状の口細形状を、
ノズル長軸と垂直方向のみに形成することが本考案の最
も重要な点である。即ち、図7に示すように噴射孔11
の全方向に対してテーパ状の口細形状とするよりも、ノ
ズル長軸と垂直方向のみに口細形状とし、ノズル長軸方
向については同一径としたものの方が、高い噴射圧力を
得られることを実験により見出したのである。この理由
については明確ではないが、ノズル長軸方向に口細形状
となっていると空気の噴射角度がばらつきやすく、その
結果一定のポイントに高い圧力で噴射できないと考えら
れる。
【0010】さらに、本考案の他の実施例を図4に示す
ように、この噴射孔11は、ノズル長軸と垂直方向のみ
に口細形状となるテーパ部11aとこれに連続するスト
レート部11bにより形成されている。この場合は、テ
ーパ部11aで噴射空気が絞られて高い噴射圧力を得ら
れるとともに、ストレート部11bで噴射方向が定めら
れるため、噴射空気の方向性を高くできる。
【0011】また、以上の実施例では、噴射孔11の口
細形状としてテーパ形状のものを示したが、これに限ら
ず図5に示すように、曲面状の内面を持った噴射孔11
を形成することもできる。また、図示していないがこの
ような曲面状の内面に連続したストレート部を形成する
こともできる。
【0012】さらに、本考案の空気噴射ノズル1におい
て、噴射孔11のテーパ角度θが重要であり、後述する
ようにテーパ角度θが5°より小さいと絞り作用が小さ
く、逆にテーパ角度θが90°より大きいとかえって絞
り作用が小さくなるため、テーパ角度θは5〜90°と
したものがよい。なお、図5に示すような曲面状の噴射
孔11の場合は、最少径部と最大径部とを結ぶ直線間の
角度をテーパ角度θとする。
【0013】また、本考案の空気噴射ノズル1を形成す
る材質としては、金属材でもよいが、耐摩耗性の点か
ら、アルミナ、ジルコニア、炭化珪素、窒化珪素などの
セラミックス、TiC−TiNを主成分とするサーメッ
ト、あるいはWCを主成分とする超硬合金などを用いる
ことが望ましい。
【0014】さらに、本考案の空気噴射ノズル1の製法
は、これらのセラミックス、サーメットなどを用いて、
射出成形法によって成形し、焼成することによって、比
較的容易に形成することができる。そして、上記噴射孔
11は、例えば射出成形時にピンを備えておき、脱型時
にこのピンを複数に分割して取り外すような構造とする
ことによって容易に形成することができる。また、サー
メットなどの導電材を用いる場合は、放電加工によって
噴射孔11を形成することも可能であり、その他機械的
な加工によって噴射孔11を形成することもできる。
【0015】実験例 ここで、図3、図4に示す本考案実施例、比較例として
図6に示すストレート状の噴射孔11を持ったもの、お
よび図7に示す噴射孔11が全方向にテーパ状となった
空気噴射ノズルを試作し、噴射圧力を測定する実験を行
った。空気噴射ノズル1の大きさは、長さ40mm、保
持部13の外径4mm、肉厚0.5mmとした。また、
材質は、ZrO2 を主成分とし安定化剤として3mol
%のY2 3 を含む部分安定化ジルコニアセラミックス
で形成した。表1に示すようにテーパー角度θをさまざ
まに変化させたものを試作し、それぞれ空気噴射ノズル
1に供給する空気の元圧を3kg/cm2 とし、噴射孔
11から60mm離れた場所にピトー管の一端を設置し
て、噴射空気の水頭圧を測定した。このとき、実験例1
として噴射孔11を図3に示すテーパ形状とし、また実
験例2として噴射孔11を図4に示すテーパ部とストレ
ート部の組み合せ形状とし、いずれも噴射孔11の孔径
は1.5mmとした。測定結果は表1に実験例1の結
果、表2に実験例2の結果を示す通りである。
【0016】
【表1】
【0017】
【表2】
【0018】これらの表1、表2において、テーパ角度
θが0°のものは図6に示すストレート形状の比較例で
ある。まず、表1において、テーパ角度θが0°のもの
は、絞り作用が全くないため水頭圧が325〜330m
mAqと低かった。一方、テーパ角度θが100°のも
のについては、角度が大きすぎるため、かえって絞り作
用が弱くなり、水頭圧が260〜265mmAqと低か
った。一般に噴射孔11の孔径dが1.5mmのとき、
噴射空気の水頭圧は325mmAq以上必要であるた
め、テーパ角度0°のもので下限ぎりぎりの値であり、
テーパー角度100°のものは使用不能であった。
【0019】これに対して、テーパ角度θを5〜90°
とした本考案実施例においては、いずれにおいても水頭
圧が390mmAq以上と非常に優れた結果を示した。
中でも、テーパ角度θを20〜60°としたものは、水
頭圧が510mmAq以上と特に優れていた。また、テ
ーパ形状を全方向に形成した比較例よりも、テーパ形状
をノズル長軸と垂直方向のみに形成した本考案実施例の
ほうが、高い水頭圧を示すことも確認された。
【0020】次に表2についても、実験例1と同様に、
テーパー角度θを5〜90°とし、テーパ形状をノズル
長軸と垂直方向のみに形成した本考案実施例は高い水頭
圧を示し、中でもテーパー角度θを20〜60°とした
ものは、水頭圧が515mmAq以上と特に優れてい
た。
【0021】また、上記実施例では空気噴射ノズルの材
質としてジルコニア用いたものを示したが、この他にア
ルミナ、炭化珪素、窒化珪素などのセラミックス、ある
いはサーメット、または、ステンレス、超硬合金などの
金属などを用いても同様の結果であった。また、噴射孔
11の形状として、丸孔のみの実施であったが、長方形
やその他の異形状の孔についても同様である。
【0022】
【考案の効果】以上のように本考案によれば、円筒状の
保持部と、これに連続した偏平状で先端の閉じた先端部
よりなり、該先端部の側面に噴射孔を穿設した織機用空
気噴射ノズルにおいて、上記噴射孔を、ノズル長軸と垂
直方向のみに外側に向かって小径となる口細形状とした
ことによって、噴射孔から噴射する空気の水頭圧を高く
することができる。このことにより、横糸の搬送に必要
な噴射空気圧を確保するために、空気噴射ノズルに供給
する空気の元圧を極端に減少することができ、空気消費
量を減少することができる。また、供給空気の元圧を現
状のままにすると、噴射空気圧が高くなることから、空
気噴射ノズルの間隔を広げることができ、空気噴射ノズ
ルの本数を減少させることができる。
【0023】さらに、本考案の空気噴射ノズルは、水頭
圧が高く絞られた空気を噴射できることにより、横糸の
搬送を正確に行うことができ、より品質の高い安定した
織物を製造することができるとともに、織機動作の高速
化が可能となるなどの特長を有する織機用空気噴射ノズ
ルを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本考案実施例の織機用空気噴射ノズル
を示す斜視図、(b)は(a)中のX−X線断面図であ
る。
【図2】(a)(b)はエアージェット型の織機内で横
糸が搬送されていく工程を示す概略図である。
【図3】本考案実施例の織機用空気噴射ノズルの噴射孔
の断面図であり、(a)は図1(a)中のX−X線方
向、(b)はY−Y線方向断面図である。
【図4】本考案の他の実施例の織機用空気噴射ノズルの
噴射孔の断面図である。
【図5】本考案の他の実施例の織機用空気噴射ノズルの
噴射孔の断面図である。
【図6】従来の織機用空気噴射ノズルの噴射孔の断面図
である。
【図7】噴射孔が全体的にテーパーとなっている織機用
空気噴射ノズルの噴射孔の断面図である。
【符号の説明】
1・・・空気噴射ノズル 2・・・メインノズル 3・・・横糸 4・・・噴射空気 11・・噴射孔 12・・先端部 13・・保持部

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】円筒状の保持部と、これに連続した偏平状
    で先端の閉じた先端部よりなり、該先端部の側面に噴射
    孔を穿設した織機用空気噴射ノズルにおいて、上記噴射
    孔が、ノズルの長軸と垂直方向のみが外側に向かって小
    径となるような口細形状であることを特徴とする織機用
    空気噴射ノズル。
JP8982791U 1991-10-31 1991-10-31 織機用空気噴射ノズル Expired - Fee Related JP2550495Y2 (ja)

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