JP2001040401A - 金属粉の処理法 - Google Patents

金属粉の処理法

Info

Publication number
JP2001040401A
JP2001040401A JP11214716A JP21471699A JP2001040401A JP 2001040401 A JP2001040401 A JP 2001040401A JP 11214716 A JP11214716 A JP 11214716A JP 21471699 A JP21471699 A JP 21471699A JP 2001040401 A JP2001040401 A JP 2001040401A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
powder
metal powder
treatment
metal
heat
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP11214716A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4150802B2 (ja
Inventor
Kazuji Sano
和司 佐野
Kimitaka Sato
王高 佐藤
Norio Mogi
謙雄 茂木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dowa Holdings Co Ltd
Original Assignee
Dowa Mining Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dowa Mining Co Ltd filed Critical Dowa Mining Co Ltd
Priority to JP21471699A priority Critical patent/JP4150802B2/ja
Publication of JP2001040401A publication Critical patent/JP2001040401A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4150802B2 publication Critical patent/JP4150802B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Powder Metallurgy (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 非密実な熱収縮率の高い金属粉を,その粒径
や粒度分布をそれほど変化させずに,密実な熱収縮の低
い金属粉に改質し,セラミツクコンデンサー内部電極形
成に適した金属粉とする。 【解決手段】 金属粉の密度を改質する金属粉の処理法
において,粒子表面にアルカリ土類金属の酸化物,水酸
化物または炭酸塩の被覆を形成してから当該金属粉を融
点以下で熱処理し,得られた熱処理品を酸で浸出処理
し,次いで固液分離して金属粉を採取することを特徴と
する金属粉の処理法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は金属粉の処理法に関
する。とくに本発明はセラミックコンデンサー内部電極
用の金属粉の熱収縮率を改善するために行う金属粉の処
理法に関する。
【0002】
【従来の技術】製造後の金属粉をさらに処理して金属粉
の特性改善を図ることが必要となる場合がある。例え
ば,セラミックコンデンサー内部電極用の金属粉の場合
には焼成時の熱収縮率ができるだけ低いことが必要とさ
れるので,非密実な粒子からなる金属粉の場合には,そ
の粒径や粒度分布はできるだけそのままにして,密実な
粒子からなる金属粉に改質することが必要となる。
【0003】セラミックコンデンサーは,セラミック粉
分散層(セラミック粉を樹脂バインダーに分散させたセ
ラミツク成形層)と,金属粉分散層(金属粉を樹脂バイ
ダーに分散させた金属成形層)とを積層した状態で,高
温で焼成することによって製造される。そのさい,セラ
ミツク粉は金属粉よりも焼結開始温度が遅くしかも収縮
率も小さいので,金属焼結層の収縮により焼成途中でセ
ラミツク側に引張応力が作用し,セラミツク層に割れが
発生しやすく,この現象は,金属粉の熱収縮率が大きい
ほど(セラミツクの熱収縮率との差が大きいほど)発生
し易いので,金属粉の熱収縮率はできるだけ小さいこと
が必要となる。セラミックコンデンサーの内部電極用金
属粉としては,Ag粉,Ni粉,Cu粉,Pd粉または
Ag−Pd粉等が適用または検討されているが,これら
金属粉は,製造されたままでは,必ずしも熱収縮率が小
さいものではない。
【0004】特に,酸化物や水酸化物を還元して金属粉
を製造する化学的還元法による場合には,粒子形状・粒
径・粒度分布等は適切なものが得られるとしても,非密
実な粒子となりやすい。一般に非密実な粒子は,一粒子
中に多数の結晶を含み,ポアや空隙を有し,表面形状も
凹凸のあるものが多い。金属粉の熱収縮率には様々の要
因が関与しているが,粒子の形態の面からは,表面に凹
凸が有ったり多数の結晶が絡みあって一つの粒子を形成
していたりすると,焼結時の熱収縮率は一般に高くな
る。しかし,このような非密実な粒子粉末を,粒径や粒
度分布をそれほど変化させずに密実な粒子粉体に改質す
ることは必ずしも容易ではない。このための二次処理と
しては熱処理が考えられるが,非密実な粒子粉末を熱処
理すると,粒子同士が接合したり,粒径が粗大化したり
して,かえって特性が劣化するような事態が生じる結果
ともなる。
【0005】そこで,(1) 該熱処理を,金属粉を焼成す
るための焼結温度よりも相当低い温度で行う,(2) 焼結
した場合には機械的に解砕する,(3) 焼結防止剤を粒子
表面に塗布して熱処理する,と言った対策が考えられる
が,(1) の場合では初期の目的が達成できず,(2) の方
法では元の粒径・粒度分布に復元できないばかりか,粒
子に残留応力や歪みが残存して粒子特性を劣化させるこ
とが起き,(3) の方法では焼結防止剤が表面に残存して
金属粉末の電気的特性を低下させるといった新たな問題
が発生する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】したがって,本発明
は,セラミックコンデンサー内部電極用の金属粉のよう
にセラミツクと積層して焼成されるような用途の金属粉
に対し,焼成時の熱収縮率を低下させるための適切な二
次処理法の開発を課題としたものであり,とくに,セラ
ミックコンデンサー内部電極用として使用されるAg
粉,Ni粉,Cu粉,Pd粉またはAg−Pd粉等につ
いて,粒径や粒度分布をそれほど変化させずに,その熱
収縮率を低下させることを課題としたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明によれば,前記の
課題を解決するための,非密実な金属粉を密実な金属粉
に改質する金属粉の処理法であって,粒子表面にアルカ
リ土類金属の酸化物,水酸化物または炭酸塩の被覆を形
成してから当該金属粉を融点以下で熱処理し,得られた
熱処理品を酸で浸出処理し,次いで固液分離して金属粉
を採取することを特徴とする金属粉の処理法を提供す
る。ここで,処理対象とする金属粉はセラミックコンデ
ンサー内部電極用のAg粉,Ni粉,Cu粉,Pdまた
はAg−Pd粉であることができ,処理後の金属粉の熱
収縮率が,処理前の金属粉の熱収縮率の1/2以下であ
ることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】前述のように,セラミツクコンデ
ンサー内部電極を形成するための金属粉として,Ag
粉,Ni粉,Cu粉,PdまたはAg−Pd粉等が検討
または適用されているが,焼成時の収縮率が10%を超
えるもの(15%を超えるものもある)では,セラミツ
ク層との熱収縮率との差が大きくなってセラミツク層に
割れが発生しやすくなるので熱収縮率を10%未満,好
ましくは8%以下に低下させるための何らかの処理が必
要である。
【0009】本発明者らはこれら金属粉の焼成時の熱収
縮は,粒子形態が多結晶で非密実であること(ポアーや
隙間を有すること)が大きな要因を占めるであろうこと
に着目し,当初の粒径や粒度分布をそれほど変化させず
に,結晶粒を大きくさせて密実な粒子とする熱処理の仕
方を種々検討した。その結果,アルカリ土類金属の酸化
物,水酸化物または炭酸塩で粒子表面を被覆してから,
結晶の成長が生ずるような比較的高温で非酸化性雰囲気
下で熱処理し,この熱処理によって緻密化した焼成層
(酸化物層)を酸で浸出除去すると,当初の粒径や粒度
分布にそれほど変化を与えずに,熱収縮率の小さな金属
粉体が得られることがわかった。アルカリ土類金属とし
ては,Ca,Mg,SrまたはBaが適しており,これ
らの水酸化物または炭酸塩は熱処理の間に酸化物に分解
するので,結局は熱処理後の最外層は緻密化した酸化物
層で覆われることになる。
【0010】熱処理温度は,用いる金属粉の種類によっ
ても異なるが,該被膜で粒子表面を被覆しておくことに
より,当該金属粉の焼成温度を含むような高温の熱処理
温度を採用可能である。すなわち,アルカリ土類金属の
酸化物層で粒子表面が被覆された状態で比較的高温に保
持された場合には,該酸化物層が隣合う粒子間との金属
同士の接合と拡散を阻止しながら,この酸化物シエル内
において結晶成長して球体に近い密実な粒子となる。た
だし,熱処理温度が金属粉の融点を超えると粉体として
回収処理することが困難となるので,融点を超えないよ
うにする必要がある。
【0011】熱処理の雰囲気は金属粉が酸化しないよう
に非酸化性とする必要があり,不活性ガス若しくは弱還
元性ガス雰囲気下で熱処理することが必要である。不活
性ガスとして窒素ガスが適切であり,水素と窒素の混合
ガス雰囲気下でもよい。
【0012】熱処理に供する前の金属粉の各粒子表面に
対し,アルカリ土類金属の酸化物,水酸化物または炭酸
塩の被覆を形成するには,この金属粉を懸濁させた水中
で,アルカリ土類金属の酸化物,水酸化物または炭酸塩
の析出反応を行なわせることにより,液中の金属粒子の
表面にこれら析出物を析出させる方法が適している。こ
のような湿式法による被覆形成では,原料粉の粒径や粒
度分布にそれほど影響を与えないで被膜が形成できると
共に,各粒子に比較的均一に被膜が形成できるので,粒
径や粒度分布に関する原料粉の特徴を処理品に持ち越す
ことができる。
【0013】湿式法に代えて,乾式法で該被膜を形成す
ることもできる。この場合には,原料粉と被膜形成用の
粉体とを機械的混合処理を行なえばよい。すなわち,ミ
キサー内に原料粉とアルカリ土類金属の酸化物,水酸化
物または炭酸塩を装填し,両者を混合することにより,
原料粉の周囲に被膜形成用粉体が被着した混合粉が得ら
れるので,これを熱処理に供すればよい。この熱処理の
過程でも,水酸化物または炭酸塩はアルカリ土類金属の
酸化物に変化し,熱処理後には各粒子が酸化物層で覆わ
れた熱処理品が得られる。
【0014】熱処理後は,酢酸等の水溶液中で熱処理品
を溶解処理すると,表面のアルカリ土類金属の酸化層の
みが溶出し,独立した金属粒子が分散した状態の懸濁液
が得られる。これをろ過,水洗・乾燥すると熱処理前に
比べて熱収縮率が小さくなった真密度の高い金属粉体が
得られる。
【0015】以下に原料粉としてNi粉を用いた場合の
本発明に従う処理法の実施例を挙げる。
【0016】
【実施例】〔原料粉の製造:粒径の揃ったボール状Ni
粉の製造〕純水1775gに,錯化剤としてクエン酸ナ
トリウム64gと,49%NaOH水溶液691gを溶
解した溶液に,428.8gのNiSO4・6H2Oを純
水640gに溶解した溶液を添加して水酸化ニッケルを
生成させた。この水酸化ニッケル懸濁液を攪拌しながら
50℃に昇温し,塩化パラジウムをニッケル1モルあた
り1.5×10-7モルの割合で添加したあと,50℃を
維持しながら80%N24水和物(飽水ヒドラジン)を
162.3g添加して還元反応を進行させた。反応終了
後の懸濁液をろ過し,洗浄液の電気伝導度が10μs/
cm以下になるまで洗浄した。次いで脱水を行なった
後,110℃で窒素雰囲気下で乾燥した。得られた乾燥
品を湿式分散機で解砕し,湿式レーザー回折式粒度分布
測定装置により平均粒径を測定したところ,0.39μ
mであった。
【0017】このニッケル粉の電子顕微鏡写真(SEM
像)を図1に示した。図1に見られるように,このニッ
ケル粉は,粒径が0.3〜0.5μmの範囲に存在する粒
子数が75%以上であり,粒径の揃ったボール状Ni粉
である。しかし,各粒子には粒径の1/4〜1/6程度
の小瘤で表面全体が覆われて表面の凹凸が多く,粒子中
には多数の結晶が存在することが伺える。事実,X線に
よる結晶粒径(結晶子)測定では,粒子中の結晶粒径は
349オングストロームであり,BET法による比表面
積は6.96m2/g であった。また,この粉末をTMA
装置で熱収縮開始温度と熱収縮率を測定したところ,6
21℃で熱収縮を開始し,最終熱収縮率は19.3%で
あった。
【0018】したがって,このNi粉は粒径および粒度
分布は適切であるが,熱収縮率が大きいので,セラミッ
クコンデンサー内部電極用としては不適である。そこ
で,前記と同様にしてほゞ同一特性のNi粉を製造し
(以下,Ni原料粉と呼ぶ),その熱収縮率を低下させ
るための以下のような処理を行なった。
【0019】〔実施例1〕
【0020】・Ni原料粉の被覆処理 Ni原料粉200gを常温水800gに分散させたNi
スラリーを準備する。濃度50%のアンモニア水溶液1
200gを水2000gと攪拌混合して80℃に昇温し
たアンモニア水溶液を準備する。両液を全量攪拌混合し
80℃まで昇温し,混合から15分後に,濃度50%の
アンモニア水溶液を450g/30分の速度で添加し続
けると共に,混合から20分後に,硫酸マグネシウム水
溶液(水400gに硫酸マグネシウム122.2gを溶
解)を522.2g/20分の速度で添加する。これに
より原料Ni粉の表面にMg(OH)2が析出するが,全
量添加終了後,80℃を保持したまま30分攪拌し,中
和熟成を行なったあと,ろ過,水洗後,乾燥して,Mg
(OH)2で表面が被覆されたNi粒子を得た。
【0021】・被覆Ni粉の熱処理 本例で得られたMg(OH)2被覆Ni粒子を真空熱処理
炉で真空乾燥を行なったあと,該熱処理炉で窒素雰囲気
下で950℃×3時間の熱処理を行ない,炉から取り出
して解砕処理した。この熱処理により,Mg(OH)2
MgOに脱水分解され,各粒子の表面は緻密なMgOで
被覆された状態となっている。
【0022】・熱処理品の浸出処理 本例で得られた熱処理品を濃度20%の酢酸水溶液に添
加し,40℃で攪拌しながら3時間保持する浸出処理を
行なってMgOを全量溶解させ,残渣を液からろ別し,
水洗後,乾燥してNi粉(処理品)を得た。
【0023】・処理品の特性 得られた処理Ni粉の諸特性を,原料Ni粉と同様にし
て測定した。その結果を表1に示した。表1に見られる
ように,粒径はそれほど変化がないが粒子中の結晶粒は
大きくなり,熱収縮開始温度は772.1℃に上昇し,
熱収縮率は7.1%に低下した。また,これに伴ってB
ET法比表面積は3.09に低下した。
【0024】また,本例の処理Ni粉の電子顕微鏡写真
(SEM像)を図2に示した。二次処理された結果,図
1の原料Ni粉と比べると,表面が滑らかな密実な球体
となっていることがわかる。
【0025】〔実施例2〕
【0026】・Ni原料粉の被覆処理 Ni原料粉250gを常温水1000gに分散させたN
iスラリーを準備する。硫酸マグネシウム152.8g
を水3125gに溶解した硫酸マグネシウム水溶液を準
備する。両液を全量攪拌混合し80℃まで昇温し,混合
から20分後に濃度49%の苛性ソーダ水溶液を125
g/30秒の速度で添加する。これにより原料Ni粉の
表面にMg(OH)2が析出するが,全量添加終了後,8
0℃を保持したまま30分攪拌し,中和熟成を行なった
後,ろ過,水洗後,乾燥して,Mg(OH)2で表面が被
覆されたNi粒子を得た。
【0027】・被覆Ni粉の熱処理 実施例1と同一条件で熱処理した。
【0028】・熱処理品の浸出処理 実施例1と同一条件で浸出処理した。
【0029】・処理品の特性 得られた処理Ni粉の諸特性を,原料Ni粉と同様にし
て測定した。その結果を表1に併記した。
【0030】〔実施例3〕
【0031】・Ni原料粉の被覆処理 Ni原料粉250gを常温水1000gに分散させたN
iスラリーを準備する。塩化マグネシウム129.1g
を水3000gに溶解した塩化マグネシウム水溶液を準
備する。両液を全量攪拌混合し45℃まで昇温し,混合
から20分後に濃度50%のアンモニア水溶液を244
g/30秒の速度で添加し,その後2分経過したところ
で,炭酸ガスを5リットル/minで30分間吹き込
む。これにより原料Ni粉の表面に塩基性炭酸マグネシ
ウムMgCO3が析出するが,その後さらに30分間保
持し,ろ過,水洗後,乾燥して,MgCO3で表面が被
覆されたNi粒子を得た。
【0032】・被覆Ni粉の熱処理 本例で得られたMgCO3被覆Ni粒子を真空熱処理炉
で真空乾燥を行なったあと,該熱処理炉で窒素と水素の
混合ガス雰囲気下で950℃×3時間の熱処理を行な
い,炉から取り出して解砕処理した。この熱処理により
MgCO3はMgOに分解され,各粒子の表面は緻密な
MgOで被覆された状態となっている。
【0033】・熱処理品の浸出処理 実施例1と同一条件で浸出処理した。
【0034】・処理品の特性 得られた処理Ni粉の諸特性を,原料Ni粉と同様にし
て測定した。その結果を表1に併記した。
【0035】〔実施例4〕
【0036】・Ni原料粉の被覆処理 Ni原料粉250gを常温水1000gに分散させたN
iスラリーを準備する。炭酸カルシウム64gと濃度9
9%の酢酸100gを水1900gに加えて攪拌し40
℃まで昇温したあと,さらに水1000gを加えて40
℃まで昇温し,この温度に20分間保持した液を準備す
る。両液を全量攪拌混合し40℃まで昇温し,混合から
20分後に濃度49%の苛性ソーダ水溶液を250g/
20分の速度で添加する。これにより原料Ni粉の表面
に水酸化カルシウムCa(OH)2が析出するが,その後
さらに30分間攪拌し,ろ過,水洗後,乾燥して,Ca
(OH)2で表面が被覆されたNi粒子を得た。
【0037】・被覆Ni粉の熱処理 本例で得られたCa(OH)2被覆Ni粒子を真空熱処理
炉で真空乾燥を行なったあと,該熱処理炉で窒素雰囲気
下で950℃×3時間の熱処理を行なった。この熱処理
により,Ca(OH)2はCaOとなり,各粒子の表面は
緻密なCaOで被覆された状態となっている。
【0038】・熱処理品の浸出処理 実施例1と同一条件で浸出処理した。
【0039】・処理品の特性 得られた処理Ni粉の諸特性を,原料Ni粉と同様にし
て測定した。その結果を表1に併記した。
【0040】〔実施例5〕Ni原料粉200gを常温水
800gに分散させたNiスラリーを湿式解砕機に投入
して圧力1500kgf で解砕処理し,この解砕処理(1
回処理)したものをNiスラリーとして準備した以外
は,実施例1を繰り返した。得られた処理Ni粉の諸特
性を,原料Ni粉と同様にして測定し,その結果を表1
に併記した。
【0041】〔実施例6〕Ni原料粉200gを常温水
800gに分散させたNiスラリーを湿式解砕機に投入
して圧力1500kgf で解砕する処理を5回繰り返し,
この解砕処理したものをNiスラリーとして準備した以
外は,実施例1を繰り返した。得られた処理Ni粉の諸
特性を,原料Ni粉と同様にして測定し,その結果を表
1に併記した。
【0042】〔実施例7〕Ni原料粉200gを常温水
800gに分散させたNiスラリーを超音波分散機に投
入して30分間の分散処理を行ない,この分散処理した
ものをNiスラリーとして準備した以外は,実施例1を
繰り返した。得られた処理Ni粉の諸特性を,原料Ni
粉と同様にして測定し,その結果を表1に併記した。
【0043】〔実施例8〕・原料Ni粉の被覆処理 Ni原料粉200gを常温水1000gに分散させたN
iスラリーを準備する。苛性ソーダ250gを水250
0gに攪拌しながら加えて80℃に昇温した液を準備す
る。両液を全量攪拌混合し80℃まで昇温し,混合から
20分後に,酸化マグネシウムを溶解した酢酸水溶液
(酸化マグネシウム25gと濃度99%の酢酸100g
を水400gに溶解した水溶液)を525g/20分の
速度で添加し,この添加終了後から30分攪拌を行なっ
てから遠心分離機によって固液分離し,水で3回デカン
トして得たケーキを40℃,4500ccの水中で攪拌
したあと,2500ccのエタノール中で30分間放置
し,遠心分離機で固液分離し,そのケーキを110℃で
12時間以上乾燥させる。これにより,Mg(OH)2
表面が被覆されたNi粒子が得られる。
【0044】・被覆Ni粉の熱処理 本例で得られたMg(OH)2被覆Ni粒子を真空熱処理
炉で真空乾燥を行なったあと,該熱処理炉で窒素ガスと
水素ガスの混合ガス雰囲気下で950℃×3時間の熱処
理を行ない,炉から取り出して解砕処理した。この熱処
理により,Mg(OH)2はMgOに脱水分解され,各粒
子の表面は緻密なMgOで被覆された状態となってい
る。
【0045】・熱処理品の浸出処理 本例で得られた熱処理品を実施例1と同じ浸出処理し
た。
【0046】・処理品の特性 得られた処理Ni粉の諸特性を,原料Ni粉と同様にし
て測定した。その結果を表1に示した。
【0047】〔実施例9〕
【0048】・原料Ni粉の被覆処理 前記Ni原料粉と酸化マグネシウム粉を重量比で1:1
の割合でヘンシエルミキサーに装入し,8000rpm
で10分間の混合処理を行なった。使用した酸化マグネ
シウム粉は協和化学工業株式会社製の軽質酸化マグネシ
ウムでであり,ヘンシエルミキサーは三井鉱山株式会社
製のQ型ミキサーである。これにより,原料Ni粉と酸
化マグネシウム(MgO)の混合粉が得られる。得られ
た混合粉を真空熱処理炉に入れ,150℃で10時間真
空中で処理し,酸化マグネシウムで被覆されたNi粉を
得た。
【0049】・被覆Ni粉の熱処理 得られたMgO被覆Ni粉を同じ熱処理炉で水素雰囲気
下で1000℃で2時間保持する熱処理を行なった。
【0050】・熱処理品の浸出処理 本例で得られた熱処理品を実施例1と同じ浸出処理し
た。
【0051】・処理品の特性 得られた処理Ni粉の諸特性を,原料Ni粉と同様にし
て測定した。その結果を表1に示した。
【0052】〔実施例10〕
【0053】・Ni原料粉の被覆処理 前記Ni原料粉と水酸化マグネシウムを重量比で2:1
の割合でサンプルミルに装入し,12000rpmで5
分間の混合を行なった。使用した水酸化マグネシウム
は,硫酸マグネシウム152.8gを水4000gに溶
解した80℃の水溶液に,濃度49%の苛性ソーダ25
0gを30秒かけて全量添加してMg(OH)2を析出
させ,さらに80℃で30分攪拌したあと,澱物をろ
過,水洗乾燥して得たものである。両者の混合にあたっ
ては,いずれも,別々にサンプルミルで解砕してから,
その解砕品をサンプルミルに装填した。これにより,M
g(OH)2とNi原料粉の混合粉を得た。
【0054】・被覆Ni粉の熱処理 得られた混合粉を熱処理炉に入れ,窒素雰囲気下で95
0℃×2時間の熱処理を行なった。
【0055】・熱処理品の浸出処理 実施例1と同一条件で浸出処理した。
【0056】・処理品の特性 得られた処理Ni粉の諸特性を,原料Ni粉と同様にし
て測定した。その結果を表1に併記した。
【0057】〔比較例1〕前記の原料Ni粉そのまま
を,熱処理炉に入れて窒素雰囲気下で290℃×2時間
の熱処理を行なった。このものの諸特性を,原料Ni粉
と同様にして測定した。その結果を表1に併記した。
【0058】〔比較例2〕前記の原料Ni粉そのまま
を,熱処理に入れて窒素雰囲気下で950℃×3時間の
熱処理を行なった。その結果,Ni粉は焼結してしま
い,もはや粉体として回収処理することは不可能であっ
た。
【0059】
【表1】
【0060】表1の結果に見られるように,実施例1〜
10の二次処理法で得られた粉体は原料Ni粉に比べて
熱収縮率が10%以下,場合によっては7%近くまで低
下しており,熱収縮開始温度も高くなっている。しか
し,平均粒径にはそれほど変化はなく,結晶粒径が大き
くなっており,また真密度と圧縮密度が高くなっている
ことから,当該処理によって粒子内の結晶が成長し,密
実な粒子となったことがわかる。なお,処理された各粒
子の表面はいずれも図2のように滑らかな表面を有し
た。ただし,実施例3と4だけは,わずかではあるが,
部分的な粒子の接合が見られた。なお,被膜なしの比較
例1は熱処理温度が低すぎて結晶成長が起こらず,被膜
なしで実施例同等の熱処理温度を採用した比較例2では
焼結が起こり,粉末処理の目的が達成できない。
【0061】以上の実施例は,Ni粉についての処理法
を挙げたが,ここで使用した被覆原料,被覆法,被膜,
浸出液等の条件は,Ni粉以外の例えばAg粉,Cu
粉,Pd粉またはAg−Pd粉などにも,各粉に応じた
熱処理温度を採用することによって,そのまま適用可能
であり,これによって,非密実な各粉の熱収縮率を低下
させることができる。
【0062】
【発明の効果】以上説明したように,本発明によると,
粒径や粒度分布をそれほど変化させることなく,非密実
な金属粉を密実な金属粉に改質でき,したがって,熱収
縮率の大きな金属粉を熱収縮の小さい金属粉に改質でき
る。このため,セラミツクコンデンサーの内部電極を形
成するための金属粉のように,焼成時の熱収縮率が低い
ことが要求される用途において,本発明の金属粉の処理
法は大きな効果を発揮する。とくに化学的還元法などで
製造された微細結晶をもつ非密実粒子からなる金属粉は
粒径・粒度分布の点では良好であっても熱収縮の点でセ
ラミツクコンデンサー内部電極用途には問題があった
が,本発明によればこの問題が簡易な処法で解消でき,
その結果,金属粉の価値を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従う処理に供する前の原料Ni粉の電
子顕微鏡写真(SEM像)である。
【図2】本発明に従う処理に供した後のNi粉の電子顕
微鏡写真(SEM像)である。
フロントページの続き (72)発明者 茂木 謙雄 東京都千代田区丸の内1丁目8番2号 同 和鉱業株式会社内 Fターム(参考) 4K018 BA01 BA02 BA04 BC01 BC09 BC28 BC33 BD04

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属粉の密度を改質する金属粉の処理法
    において,粒子表面にアルカリ土類金属の酸化物,水酸
    化物または炭酸塩の被覆を形成してから当該金属粉を融
    点以下で熱処理し,得られた熱処理品を酸で浸出処理
    し,次いで固液分離して金属粉を採取することを特徴と
    する金属粉の処理法。
  2. 【請求項2】 金属粉は,セラミックコンデンサー内部
    電極用のAg粉,Ni粉,Cu粉,Pd粉またはAg−
    Pd粉である請求項1に記載の処理法。
  3. 【請求項3】 処理後の金属粉の熱収縮率が,処理前の
    金属粉の熱収縮率の1/2以下である請求項1または2
    に記載の処理法。
  4. 【請求項4】 熱処理前の被膜の形成は湿式法で行う請
    求項1,2または3に記載の処理法。
  5. 【請求項5】 熱処理前の被膜の形成は乾式法で行う請
    求項1,2または3に記載の処理法。
  6. 【請求項6】 アルカリ土類金属はMgまたはCaであ
    る請求項1,2,3または4に記載の処理法。
JP21471699A 1999-07-29 1999-07-29 金属粉の処理法 Expired - Lifetime JP4150802B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21471699A JP4150802B2 (ja) 1999-07-29 1999-07-29 金属粉の処理法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21471699A JP4150802B2 (ja) 1999-07-29 1999-07-29 金属粉の処理法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001040401A true JP2001040401A (ja) 2001-02-13
JP4150802B2 JP4150802B2 (ja) 2008-09-17

Family

ID=16660449

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP21471699A Expired - Lifetime JP4150802B2 (ja) 1999-07-29 1999-07-29 金属粉の処理法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4150802B2 (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100477383B1 (ko) * 2002-08-16 2005-03-17 한국지질자원연구원 귀금속 피복 금속 분말의 제조방법
JP2005154861A (ja) * 2003-11-27 2005-06-16 Mitsui Mining & Smelting Co Ltd 二層コート銅粉及びその二層コート銅粉の製造方法並びにその二層コート銅粉を用いた導電性ペースト
WO2006070572A1 (ja) * 2004-12-27 2006-07-06 Kyoto University 規則合金相ナノ微粒子及びその製造方法、並びに超高密度磁気記録用媒体及びその製造方法
JP2006193796A (ja) * 2005-01-14 2006-07-27 Ishifuku Metal Ind Co Ltd 導電ペースト用貴金属粉末及びその製造方法
JP2007197836A (ja) * 2007-03-06 2007-08-09 Mitsui Mining & Smelting Co Ltd ニッケル粉
JP2010144215A (ja) * 2008-12-18 2010-07-01 Ishifuku Metal Ind Co Ltd 導電ペースト用貴金属粉末及びその製造方法
CN104525933A (zh) * 2014-11-17 2015-04-22 安徽华东光电技术研究所 一种双模行波管阴极钎焊用钴粉处理方法
KR20160024228A (ko) * 2014-08-25 2016-03-04 삼성전기주식회사 복합 분말 및 이의 제조방법

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100477383B1 (ko) * 2002-08-16 2005-03-17 한국지질자원연구원 귀금속 피복 금속 분말의 제조방법
JP2005154861A (ja) * 2003-11-27 2005-06-16 Mitsui Mining & Smelting Co Ltd 二層コート銅粉及びその二層コート銅粉の製造方法並びにその二層コート銅粉を用いた導電性ペースト
WO2006070572A1 (ja) * 2004-12-27 2006-07-06 Kyoto University 規則合金相ナノ微粒子及びその製造方法、並びに超高密度磁気記録用媒体及びその製造方法
JPWO2006070572A1 (ja) * 2004-12-27 2008-06-12 国立大学法人京都大学 規則合金相ナノ微粒子及びその製造方法、並びに超高密度磁気記録用媒体及びその製造方法
JP2006193796A (ja) * 2005-01-14 2006-07-27 Ishifuku Metal Ind Co Ltd 導電ペースト用貴金属粉末及びその製造方法
JP2007197836A (ja) * 2007-03-06 2007-08-09 Mitsui Mining & Smelting Co Ltd ニッケル粉
JP2010144215A (ja) * 2008-12-18 2010-07-01 Ishifuku Metal Ind Co Ltd 導電ペースト用貴金属粉末及びその製造方法
KR20160024228A (ko) * 2014-08-25 2016-03-04 삼성전기주식회사 복합 분말 및 이의 제조방법
KR102037269B1 (ko) * 2014-08-25 2019-10-29 삼성전기주식회사 복합 분말 및 이의 제조방법
CN104525933A (zh) * 2014-11-17 2015-04-22 安徽华东光电技术研究所 一种双模行波管阴极钎焊用钴粉处理方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP4150802B2 (ja) 2008-09-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI711584B (zh) MXene粒子材料、漿體、二次電池、透明電極、MXene粒子材料之製造方法
TWI694971B (zh) MXene粒子材料、彼等粒子材料之製造方法及二次電池
JP7041620B2 (ja) リチウム金属複合酸化物粉末
US7261761B2 (en) Metallic nickel powder and process for production thereof
JP4978785B2 (ja) ニッケル粉の製造方法
JP4661726B2 (ja) 微粒ニッケル粉末及びその製造方法
KR102020702B1 (ko) 피복 티탄산바륨 미립자 및 그 제조 방법
CN110028317B (zh) 纳米钛酸钡粉体及其制备方法、陶瓷介电层及其制造方法
JP2006273708A (ja) 誘電体用セラミック粉末の製造方法、並びにそのセラミック粉末を用いて製造された積層セラミックキャパシター
TW200920857A (en) Nickel powder or alloy powder comprising nickel as main component and manufacturing method thereof, conductive paste and multi-layer ceramic condenser
JP2015190043A (ja) 湿式ニッケル粉末の製造方法
JP4150802B2 (ja) 金属粉の処理法
JPH02239113A (ja) ベーマイトの製造方法
JP5046044B2 (ja) 酸化マグネシウムナノ粒子の製造方法及び酸化マグネシウムナノゾルの製造方法
EP3187289B1 (en) Method for producing platinum-based alloy powder
JP3841607B2 (ja) ニッケル粉及び導電ペースト
JP2007197836A (ja) ニッケル粉
Wongmaneerung et al. Effects of milling method and calcination condition on phase and morphology characteristics of Mg4Nb2O9 powders
JP2011084762A (ja) ニッケル粉およびその製造方法
JP2012211046A (ja) チタン酸バリウム粉末の製造方法、チタン酸バリウム粉末および電子部品の製造方法
JP3945740B2 (ja) ニッケル粉
JPWO2013051576A1 (ja) 導電性マイエナイト化合物焼結体、スパッタリング用ターゲット、および導電性マイエナイト化合物焼結体の製造方法
JP2004339601A (ja) ニッケル粉末の製造方法
JP2007169122A (ja) チタン酸バリウム粉末およびその製法、ならびにチタン酸バリウム焼結体
JP2001107103A (ja) 球状ニッケル粉末、及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060329

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070926

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20071002

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20071126

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080527

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20080606

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20080606

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080606

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20080606

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 4150802

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110711

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110711

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120711

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120711

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130711

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term