JP2001038222A - 光触媒材料、光触媒付き部材及びその製造方法 - Google Patents

光触媒材料、光触媒付き部材及びその製造方法

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JP2001038222A
JP2001038222A JP11215333A JP21533399A JP2001038222A JP 2001038222 A JP2001038222 A JP 2001038222A JP 11215333 A JP11215333 A JP 11215333A JP 21533399 A JP21533399 A JP 21533399A JP 2001038222 A JP2001038222 A JP 2001038222A
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titanium oxide
photocatalyst
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particles
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Kanji Irie
寛治 入江
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Daido Steel Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 酸化チタンの光触媒作用を可視光で活性化さ
せ、蛍光燈等の光でも十分に触媒機能が発現され、かつ
人体等への影響が少ない光触媒材料、光触媒付き部材を
提供する。 【解決手段】 光触媒付き部材1には、陶器等により構
成される部材本体2の一側面に光触媒層(光触媒材料)
3が形成されている。光触媒層3は、低温溶融ガラス層
4aに、触媒活性粒状物4が充填された構成であり、該
触媒活性粒状物4は、アナターゼ(鋭錘石)を主体とし
て構成された酸化チタン粉末の表面にAg系金属層が形
成されたAg−酸化チタン系複合組成物とされている。
この光触媒層3は、可視光を主体とする光の照射により
活性化され、光触媒付き部材1付近に付着又は浮遊する
汚れ、カビ、有害ガス等を酸化還元し、無害な炭酸ガ
ス、窒素ガス、水等に分解する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、可視光又は可視光
を主体とする光を照射することで触媒活性となる光触媒
材料、光触媒付き部材、及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、酸化チタンによる光触媒反応は、
汚れ、カビ等に対する抗菌剤、含窒素化合物等の有害ガ
スの分解作用等に用いられ、その応用研究が活発に行わ
れている。このような酸化チタン光触媒の原理は、酸化
チタンに紫外線を含む光が当ると、電子と正孔が励起さ
れ、この電子と正孔が、酸化チタン表面にある酸素や水
と反応して、活性酸素とOHラジカルを発生させる機構
が考えられている。これら活性酸素とOHラジカルは、
例えば汚れ、カビ、有害ガス等と酸化還元反応し、無害
な炭酸ガス、窒素ガス、水等に分解させる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、酸化チタン
の触媒作用が活性化するためには、従来、紫外線の存在
が必須であると考えられており、光触媒を応用する上で
様々な不便、問題が生じている。例えば、紫外線を発生
させるためのタングステンランプのような光源装置が必
要になり、該光触媒を使用する場所、環境が制限される
不具合を生ずる。
【0004】本発明の課題は、酸化チタン系材料を主体
としつつ可視光による光触媒作用の活性化が可能であ
り、ひいては蛍光燈や家庭用白熱電球の光でも十分に触
媒機能を発現できる光触媒材料、光触媒付き部材、及び
その製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段及び作用・効果】上記課題
を解決するために本発明の光触媒材料は、酸化チタンを
主成分とする酸化チタン系組成物に、補助触媒金属成分
として少なくともAgを複合させたAg−酸化チタン系
複合組成物を含有するとともに、該Ag−酸化チタン系
複合組成物は、その酸化チタンの構成相のうち、最も重
量含有比率の高い相がアナターゼ型相であり、かつ、可
視光又は可視光に対する比率にて5%以下の強度範囲内
で紫外線が混入した光線の照射により光触媒作用を発現
するものであることを特徴とする。
【0006】なお、本明細書において「主成分」、「主
体」とは、着目している物質の構成成分のうち、最も重
量含有率の高い成分をいう。
【0007】本発明においては、主にアナターゼ型相か
ら構成される酸化チタンを主成分とする酸化チタン系組
成物に、Agを複合させることで、紫外線が5%以下
の、可視光が主体となる光のもとでも酸化チタン系組成
物の光触媒作用を十分に引き出すことが可能となる。そ
の結果、紫外線を発生させるための光源装置が不要とな
り、使用する場所や環境に制限されることなく、該光触
媒の広範な応用を拓くことができる。なお、このような
光触媒作用は、例えば窒素酸化物の分解反応に有効に用
いることができる。
【0008】上記Ag−酸化チタン系複合組成物は、酸
化チタンを主成分とする酸化チタン系粒子の表面にAg
成分を保持させたものとすることができる。この場合、
光触媒作用の可視化をより確実に実現することができる
とともに、その触媒作用も促進される。また、本発明の
光触媒材料の製造方法は、酸化チタンを主成分とし、か
つ酸化チタンの構成相のうち、最も重量含有比率の高い
相がアナターゼ型相である酸化チタン系粒子の表面に、
Agを主成分とするAg系金属を付着させるAg系金属
付着工程と、そのAg系金属を付着させた酸化チタン系
粒子を400〜700℃にて熱処理することにより、こ
れを前記Ag−酸化チタン系複合組成物となす熱処理工
程とを含むことを特徴とする。
【0009】すなわち、本発明者が鋭意検討した結果、
Agを主成分とするAg系金属を、アナターゼ型相を主
体に構成された酸化チタン系粒子の表面に付着させ、こ
れを400〜700℃で熱処理することで、酸化チタン
系粒子の触媒作用の可視化に極めて有効であることが判
明したのである。この製法の観点から捉えた本発明の光
触媒材料は、酸化チタンを主成分とする酸化チタン系組
成物に、補助触媒金属成分として少なくともAgを複合
させたAg−酸化チタン系複合組成物を含有するととも
に、該Ag−酸化チタン系複合組成物は、酸化チタンを
主成分とし、かつ酸化チタンの構成相のうち、最も重量
含有比率の高い相がアナターゼ型相である酸化チタン系
粒子の表面に、Agを主成分とするAg系金属を付着さ
せ、そのAg系金属を付着させた酸化チタン系粒子を4
00〜700℃にて熱処理することにより得られるもの
であることを特徴とする。
【0010】なお、熱処理温度が400℃未満になる
と、可視光が主体となる光のもとでの光触媒作用を十分
に引き出すことが困難となる。他方、700℃を超える
と、アナターゼ型相が不安定化し、光触媒作用が損なわ
れることにつながる。なお、熱処理温度は望ましくは4
00〜700℃とするのがよい。
【0011】次に、Ag−酸化チタン系複合組成物に含
有させるAgの含有率は0.1〜20重量%にするのが
よい。この範囲外のAgを含む場合、触媒作用を可視化
できない場合があり、また、可視化されても抗菌や有害
ガスの分解等に対する触媒作用を十分に発揮できない場
合がある。
【0012】酸化チタンを主成分とする酸化チタン系粒
子の表面にAg成分を保持させたAg−酸化チタン系複
合組成物の平均粒径は、5nm〜10μmとするのがよ
い。Ag−酸化チタン系複合組成物の平均粒径をこのよ
うな範囲とすることで、触媒作用の効果がより促進され
る。平均粒径が5nm未満の酸化チタン系粒子は製造が
困難であり、また、平均粒径が10μmを超える酸化チ
タン系粒子を用いた場合は、触媒としての有効比表面積
が小さくなり、触媒作用が低下してしまうことがある。
【0013】次に、本発明の光触媒付き部材は、部材本
体の表面に、上記本発明の光触媒材料からなる光触媒層
を形成したことを特徴とする。本発明の光触媒材料から
なる光触媒層を形成することで、各種部材に光触媒機能
を簡単に付与できる。
【0014】上記光触媒層は、軟化温度が700℃以下
であるガラス質無機材料中にAg−酸化チタン系複合組
成物の粒子を分散させるのがよい。この場合、前記した
製法を採用すれば、400〜700℃の熱処理によりガ
ラス質無機材料が溶融軟化し、その溶融したガラス質無
機材料中にAg−酸化チタン系複合組成物の粒子を分散
させることが同時に可能となるので能率的である。そし
て、このようなガラス質無機材料中にAg−酸化チタン
系複合組成物の粒子を分散させることで、光触媒層の表
面付近で効率よく触媒作用を実現できるようになる。な
お、ガラス質無機材料は、例えばB、PbO、Z
nOを主成分とすることができる。なお、ガラス成分と
Ag−酸化チタン系複合組成物の粒子との間で、光触媒
作用の可視化に寄与する反応が生じていることも考えら
れる。
【0015】また、上記の光触媒付き部材の製造方法
は、酸化チタンを主成分とし、かつ酸化チタンの構成相
のうち、最も重量含有比率の高い相がアナターゼ型相で
ある酸化チタン系粒子の表面に、Agを主成分とするA
g系金属を付着させるAg系金属付着工程と、そのAg
系金属を付着させた酸化チタン系粒子と、軟化温度が7
00℃以下のガラス質無機材料粉末とを含有する光触媒
原料粉末を、部材本体の表面に塗布する光触媒原料粉末
塗布工程とを含み、部材本体の、少なくとも光触媒原料
粉末の塗布された表面を400〜700℃に加熱するこ
とにより、光触媒原料粉末の塗布層を光触媒層となすこ
とを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面に示す実施例を参照して説明する。図1は、本発明の
一実施例としての光触媒付き部材1を示す全体斜視図で
ある。光触媒付き部材1は、陶器、金属等(本実施例で
は陶器)により構成される部材本体2の表面に、本発明
の光触媒材料による光触媒層3が形成されたものであ
る。この光触媒層3は、可視光又は可視光に対し5%以
下の強度範囲内で紫外線が混入した光線(以下、これら
を可視光を主体とする光線ともいう)の照射により、触
媒作用が活性化され、光触媒付き部材1付近(特に光触
媒層3付近)に存在する汚れ、カビ、有害ガス等を酸化
還元し、無害な炭酸ガス、窒素ガス、水等に分解する。
なお、光触媒層3が形成される部材表面は、必要に応
じ、その全体であっても一部のみであってもよい。ここ
では、タイル状の部材の片面に光触媒層3が形成されて
いる。
【0017】光触媒層3は、図2に示すように、低温溶
融ガラスを主体として構成されたガラス層(ガラス質無
機材料)4aに、触媒活性粒状物4が分散した構造を有
し、該触媒活性粒状物4は、図3に示すように、酸化チ
タン系粒子(酸化チタン系組成物)5aの表面に少なく
ともAgを含有する補助触媒金属成分5bが形成された
Ag−酸化チタン系複合組成物かならるものとされてい
る。なお、酸化チタン系粒子5aは、低温で安定なアナ
ターゼ(鋭錘石)型相を主体として構成されたものであ
る。
【0018】図2に戻り、光触媒層3の厚さd1は効率
よく光触媒作用を発現するために、例えば30〜100
μm(本実施例では50μm)とされている。30μm
未満では、触媒活性粒状物4の量が少なすぎて触媒作用
を生じるのに不十分となる場合がある。一方、100μ
mを超えると、表面側に位置しない、すなわち部材本体
側に位置した触媒活性粒状物4が触媒活性に寄与せず、
無駄が多く生じる場合がある。また、触媒活性粒状物4
の平均粒径は5nm〜10μm(本実施例では7nm)
とされている。他方、触媒活性粒状物4に複合させるA
gの含有率は、例えば0.1〜20重量%とされる。
【0019】上記構成の光触媒付き部材1は、図11
(a)に示すように、太陽光や室内の照明等の可視光又
は可視光を主体とする光線を吸収し、その表面付近にあ
る酸素や水と反応して、活性の高い活性酸素とOHラジ
カルを発生する。これら活性酸素とOHラジカルによ
り、図11(b)のように光触媒付き部材1の表面付近
に付着又は浮遊している被分解物がCOやN、H
O等に酸化・還元分解されると考えられる。したがっ
て、光触媒付き部材1の表面付近においては、NOx、
CO、HCガス等の有害ガスや、悪臭等の有機ガス成分
等を効果的に分解することができる。また、雑菌やカビ
等の微生物を死滅させ、それらの繁殖を防止ないし抑制
する効果もあわせて達成され、微生物の繁殖を原因とす
る悪臭に対しても防止ないし抑制の効果が得られる。こ
のように、光触媒付き部材1は、可視光又は可視光を主
体とする光線、例えば太陽光、一般家庭の照明等の照射
により光触媒作用を示し、しかも従来の紫外線による光
触媒作用と比較しても遜色ない、あるいはこれを凌ぐ効
力を発揮することができる。
【0020】以上のような可視光を主体とする光線によ
り活性化する光触媒付き部材1は、例えば、以下のよう
な用途に好適に使用できる。すなわち、酸化チタン光触
媒のもつ酸化分解力は強力であり、大腸菌等の病原菌に
対しても殺菌作用を示す。従って、例えば、病院内の床
や壁を本実施例の光触媒付き部材1により、例えばタイ
ルとして使用すれば、従来の技術では殺菌し難い空中浮
遊菌を殺菌することが可能になる。そして、この場合、
室内であるために紫外線が殆ど存在しないが、本実施例
の光触媒付き部材1は可視光を主体とする光線により活
性化するため、その特性・効果が十分に発揮される。
【0021】また、駐車場やトンネル内等の紫外線が殆
ど存在しない場所においても、道路上や街路燈をカバー
する部材、自動車本体、窓ガラス等に本実施例の光触媒
付き部材1を導入することにより、例えば自動車から排
出されるNOx、CO、HC等の有害ガスを酸化・還元
分解することが可能となる。その他にも、例えば、居住
空間での殺菌・悪臭分解や、プールや貯水タンク、風呂
場等の水を処理する場所での殺菌・浄化作用など、様々
な環境下で太陽光、蛍光燈等の紫外線を殆ど含まない光
により、その触媒能を発揮することが可能である。な
お、酸化チタンによる上記のような酸化・還元分解作用
は、触媒であるが故に無尽蔵であるため取替え等の面倒
が省け、半永久的に使用することが可能である。
【0022】以下、光触媒付き部材1の製造方法につい
て図4及び図5を用いて説明する。まず、図4(a)に
示すように、例えばガラス材質からなる所定の容器10
に、低温溶融ガラス粉末(軟化温度が700℃以下のガ
ラス質無機材料粉末)11と、Ag−酸化チタン系複合
粉末12とを混ぜ合わせる。なお、Ag−酸化チタン系
複合粉末12は、図3に示すように、酸化チタン系粒子
5a表面への金属付着層、例えば金属粒子の形で形成す
ることができ、具体的にはAgを主体とする金属粒子、
例えばAg粒子の形で酸化チタン系粒子5aに分散付着
させることができる。このような金属付着層の形成方法
としては、各種公知の化学メッキ法が採用できる。例え
ば、酸化チタン系粒子5aを入れた容器に硝酸銀アンモ
ニア溶液を混ぜ、これを少し温めることで酸化チタン系
粒子5aに多孔質のAgメッキ(銀鏡)層5bを形成す
ることができる。また、特開平8−99812号公報に
記載されているように、セラミック粒子たる酸化チタン
系粒子5aを水性溶媒中に分散させ、これをAg塩水溶
液等の抗菌性金属化合物の水溶液と混合し、その後還元
剤を添加して分散されている酸化チタン系粒子5aの表
面に金属粒子を微細析出させる方法を例示できる。この
場合、析出させる抗菌性金属系粒子の平均粒径は、セラ
ミック粒子の平均粒径の1〜20%程度の範囲に設定す
ることが望ましい。セラミック粒子の平均粒径の1%未
満の微粒子は、通常の化学メッキ法では調製困難であ
り、20%を超えると金属粒子が粗大化して光触媒機能
の低下を来たすことにつながる。
【0023】続いて、図4(b)に示すように、樹脂成
分と溶媒とを含有するビヒクル13に、光触媒原料粉末
としての前記低温溶融ガラス粉末11とAg−酸化チタ
ン系複合粉末12とを混合・分散させ、Ag−酸化チタ
ン系複合液16を作る。このAg−酸化チタン系複合液
16を、図4(c)に示すように、陶磁器等のセラミッ
クで構成された部材本体2の表面に所定の厚さで塗布す
る(光触媒原料粉末塗布工程)。
【0024】このようなAg−酸化チタン系複合層16
が形成された部材本体2を、図5に示すように、例えば
400〜700℃(本実施例では500℃)程度で熱処
理することで、触媒活性粒状物4が混入された光触媒層
3が部材本体2の表面上に形成され、光触媒付き部材1
が生成される。なお、上記の熱処理工程に先立って、こ
れよりも低温にてビヒクル中の樹脂あるいは溶媒を蒸発
あるいは分解させてこれを除去する工程を施してもよ
い。また、樹脂含有ビヒクルを使用する上記のAg−酸
化チタン系複合液16に代え、微粒ガラス粉末たる釉薬
フリットとAg−酸化チタン系複合粉末12とを溶媒
(例えば水)中に分散させたスラリー状の釉薬を用いて
もよい。
【0025】
【実験例】本発明の効果を確認するために、以下の実験
を行った。まず、用いたサンプルの形状は、図1に示す
タイル状の部材本体2を使用したものである。なお、部
材本体2はアルミナ、シリカを主体とするセラミック製
のものであり、大きさは縦横が100mm×100m
m、厚さが4.5mmの方形板状である。一方、部材本
体への塗布層を形成するための塗布材料を以下の要領で
作製した。まず、ビヒクルとして、エチルセルロースと
テルピネオールとを3:7で混ぜ合わせたワニス75重
量部にブチルセルロースアセテート(BCA)を25重
量部配合したものを用意した。このビヒクル35重量部
に対し、ガラス粉末として、旭硝子(株)社製のNo.
1307(平均粒径6.5μm)を30重量部と、触媒
粉末5〜10重量部とを混合した。
【0026】ただし、触媒粉末としては以下のものを用
いた: アナターゼ型酸化チタン粉末(平均粒径7nm); の酸化チタン粉末粒子の表面に、以下の方法により
Agを担持させたAg−酸化チタン複合粉末:硝酸銀4
0gを1000mlの蒸留水に溶解し、これにアンモニ
ア水250mlを加えて硝酸銀のアンミン錯体(硝酸ジ
アミン銀)溶液を得る。次いで、この溶液に酸化チタン
粉末25gを投入し、超音波により分散させる。この分
散液に、ブドウ糖50gを含むブドウ糖水溶液500m
lを添加し、40〜60℃にて1時間撹拌し、セラミッ
ク粉末粒子の表面に金属Agを析出させ、これをデカン
テーションにより分離し、洗浄・乾燥する。なお、得ら
れた複合粉末中のAg含有量をICP分析により調べた
ところ、約3重量%であった; ルチル型酸化チタン粉末(平均粒径20nm)に、
と同様の方法にてAgを担持させたもの。
【0027】サンプルは、下記の4種類を作製した。 (1)部材本体2のみで塗布層を形成しないもの(これ
を、ブランクとして使用する)。 (2)部材本体2にの塗布材料を厚さ100μmにて塗
布し、さらに500℃で60分熱処理したもの。溶融一
体化したガラスマトリックス中に酸化チタン粉末粒子が
分散した、厚さ20μmの触媒材料層が形成された。 (3)部材本体2にの塗布材料を厚さ100μmにて塗
布し、室温にて乾燥させて触媒材料層としたもの。 (4)部材本体2にの塗布材料を厚さ100μmにて塗
布し、さらに500℃で60分熱処理したもの。溶融一
体化したガラスマトリックス中に複合粉末粒子が分散し
た、厚さ20μmの触媒材料層が形成された。 (5)部材本体2にの塗布材料を厚さ100μmにて塗
布し、さらに500℃で60分熱処理したもの。溶融一
体化したガラスマトリックス中に複合粉末粒子が分散し
た、厚さ20μmの触媒材料層が形成された。
【0028】このような各種サンプルについて、図10
に示す実験装置を用いてNOガスの分解量を測定した。
この実験装置は、ガスボンベからNOガスが容積2l、
透明プラスチック製のサンプルルーム内に流通されてい
る。サンプルルームの外側(下流側)にはポンプが設け
られ、該ポンプによりガス流量が流量1.0l/min
に調整されている。このサンプルルーム内に上記のサン
プルを配置するとともに、触媒材料層から5cm離れた
位置に配置された、0.5Wのブラックライト光源(紫
外線10%、残りは波長帯400〜650nmの可視
光)により光照射した。そして、NO流通状態にて光照
射開始から5分後に、サンプルルーム内のNOx濃度
を、サンプルルーム下流側に設けられたNOx計にて計
測した。
【0029】結果を図6に示す。すなわち、Agを担持
させない酸化チタン粉末粒子を用いて触媒材料層を形成
したサンプル(2)は、ブランク(1)とNO検知量が殆ど変
わらなかった。一方、複合粉末を用いて触媒材料層を形
成したサンプル(3)、(4)は、ブランク(1)に比べてNO
検知量が減少している。特に、熱処理したサンプル(4)
では60%近くの減少となり、熱処理を加えない(3)の
1.4倍近く大きい。このNOの検知量減少は、光触媒
によりNOガスの分解が促進されたことを示し、特にア
ナターゼ型酸化チタン系組成物と、Agを主体とする補
助触媒金属成分とを複合させて用いることが、光触媒活
性に対して大きく効いていることが分かる。
【0030】また、上記のサンプル(4)を作製する熱処
理温度を、200℃、500℃、700℃及び900℃
とした各サンプルについて、図10に示す実験装置を用
いてNOガス分解量を同様に測定した。なお、比較例と
しては前記のサンプル(2)(Agを担持させない酸化チ
タン粉末を使用したもの)を用意した。結果を図7に示
す。
【0031】熱処理温度700℃を境界にしてNOの分
解量が大きく異なっていることが分かる。すなわち、7
00℃を超える熱処理を施したサンプルについては、殆
どNO分解が進んでいないのに対し、熱処理温度が70
0℃以下のサンプルについては相当量のNOが分解し、
500℃付近において極大を示している。これは、70
0℃前後において、酸化チタンの分子構造が変化するた
めであると考えられる。すなわち、700℃までは、正
方晶のアナターゼが安定に存在するが、700℃を超え
るとアナターゼの構造が安定に存在することができない
ためであると推測される。
【0032】次に、熱処理温度を500℃とした前記の
サンプル(4)と、比較例としてのサンプル(2)とに対し、
その触媒材料層表面の白色光照射に伴う色調変化を調べ
た。なお、測定は以下のように全てJISに規定された
方法により行っている。すなわち、色調の測定自体は、
JIS−Z8722「色の測定方法」において、「4.
分光測色方法」の「4.3反射物体の測定方法」に規定
された方法を用いた。ただし、光源は、JIS−Z87
20に規定された標準の光Cに適合するハロゲンランプ
白色光源を使用し(可視光成分は約94%、紫外線成分
は約3%)、照明及び受光の幾何学的条件は、JIS−
Z8722の4.3.1の条件bを採用した(なお、触
媒材料層表面の照度は約100ルクスであった)。そし
て、まず、ブランクとして、上記光源による照射開始時
(照射時間=0)の明度及び色度の測定した。次いで、
試験片毎に光照射を各種時間継続して時間毎の明度及び
色度を測定し、JIS−Z8730に規定された方法に
より、L表色系における上記ブランクに対す
る明度差ΔL及び色差ΔE(=((ΔL
(Δa+(Δb1/2)を算出した。
【0033】結果を図8に示す。Ag−酸化チタン複合
酸化物を使用したサンプル(4)では、明度差ΔLが時
間とともに明らかに減少し、色差ΔEが増大している
のに対し、比較例のサンプルではΔL及びΔEはほ
とんど変化していない。このことは、サンプル(4)の触
媒材料層は、色差ΔEが変化していることから、特定
波長の可視光、本実施例では400〜550nm付近の
波長を吸収していること、すなわち該波長の可視光下に
て光触媒作用を発現していることを示すものである。
【0034】最後に、図10に示す装置を用いて、各種
サンプルの太陽光によるNOの分解量について調査し
た。用いたサンプルは、(1)(ブランク)、(2)(Ag非
担持のアナターゼ型酸化チタンを用いた比較例)、(4)
(Ag担持のアナターゼ型酸化チタンを用いた実施
例)、(5)(Ag担持のルチル型酸化チタンを用いた比
較例)である。
【0035】結果を図9に示す。ブランク(1) と2つの
比較例(2)、(5)では、NO検知量があまり減少せず、N
Oの分解が進んでいないのに対し、実施例(4)では、太
陽光照射によりNO濃度が大きく減少し、太陽光照射に
よるNOガス分解への光触媒効果が高められていること
がわかった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例としての光触媒付き部材を示
す全体斜視図。
【図2】光触媒部材の縦断面図。
【図3】触媒活性粒状物を示す全体正面図
【図4】光触媒付き部材の製造方法の一例を示す図。
【図5】図4に続く図。
【図6】実施例2のNO分解の実験結果を示すグラフ。
【図7】実施例3のNO転換割合の実験結果を示すグラ
フ。
【図8】実施例4の色差、明度差の経時変化を示すグラ
フ。
【図9】実施例5のNO分解の実験結果を示すグラフ。
【図10】NO分解の実験方法について、その一例を示
す図。
【図11】光触媒付き部材の触媒活性作用について、そ
の機構を説明するための模式図
【符号の説明】
1 光触媒付き部材 2 部材本体 3 光触媒層 4 触媒活性粒状物(Ag−酸化チタン系複合組成物) 4a ガラス層(ガラス質無機材料) 5a 酸化チタン系粒子(酸化チタン系組成物) 5b Ag(補助触媒金属成分) 11 ガラス質無機材料粉末
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4D075 BB21Z BB93Z CA34 CA45 EC02 EC10 EC53 EC54 4G069 AA03 AA08 BA04A BA04B BA14A BA14B BA48A BB01A BB02A BB02B BB04A BC21A BC32A BC32B BC35A BD02A BD03A CA01 CA05 CA10 CA11 CA13 CA17 EA01X EA07 EB14Y EB15Y EB18X EB18Y EB19 EC22X EC28 FA01 FA03 FB14 FB15 FB20 FB21 FB23 FB30 FC07 FC08

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸化チタンを主成分とする酸化チタン系
    組成物に、補助触媒金属成分として少なくともAgを複
    合させたAg−酸化チタン系複合組成物を含有するとと
    もに、該Ag−酸化チタン系複合組成物は、その酸化チ
    タンの構成相のうち、最も重量含有比率の高い相がアナ
    ターゼ型相であり、かつ、可視光又は可視光に対する比
    率にて5%以下の強度範囲内で紫外線が混入した光線の
    照射により光触媒作用を発現するものであることを特徴
    とする光触媒材料。
  2. 【請求項2】 前記光触媒作用が、少なくとも窒素酸化
    物の分解反応に対するものである請求項1記載の光触媒
    材料。
  3. 【請求項3】 前記Ag−酸化チタン系複合組成物中の
    Agの含有率が0.1〜20重量%である請求項1又は
    2に記載の光触媒材料。
  4. 【請求項4】 前記Ag−酸化チタン系複合組成物は、
    酸化チタンを主成分とする酸化チタン系粒子の表面に前
    記Ag成分を保持させたものである請求項1ないし3の
    いずれかに記載の光触媒材料。
  5. 【請求項5】 酸化チタンを主成分とする酸化チタン系
    組成物に、補助触媒金属成分として少なくともAgを複
    合させたAg−酸化チタン系複合組成物を含有するとと
    もに、 該Ag−酸化チタン系複合組成物は、酸化チタンを主成
    分とし、かつ酸化チタンの構成相のうち、最も重量含有
    比率の高い相がアナターゼ型相である酸化チタン系粒子
    の表面に、Agを主成分とするAg系金属を付着させ、
    そのAg系金属を付着させた酸化チタン系粒子を400
    〜700℃にて熱処理することにより得られるものであ
    ることを特徴とする光触媒材料。
  6. 【請求項6】 前記Ag−酸化チタン系複合組成物の平
    均粒径が、5nm〜10μmとされている請求項4又は
    5に記載の光触媒材料。
  7. 【請求項7】 部材本体の表面に、請求項1ないし6の
    いずれかに記載の光触媒材料からなる光触媒層を形成し
    たことを特徴とする光触媒付き部材。
  8. 【請求項8】 前記光触媒層は、軟化温度が700℃以
    下であるガラス質無機材料中に前記Ag−酸化チタン系
    複合組成物の粒子を分散させたものである請求項7記載
    の光触媒付き部材。
  9. 【請求項9】 前記ガラス質無機材料はB、Pb
    O、ZnOを主成分とするものである請求項8記載の光
    触媒付き部材。
  10. 【請求項10】 請求項1ないし6のいずれかに記載の
    光触媒材料の製造方法であって、 酸化チタンを主成分とし、かつ酸化チタンの構成相のう
    ち、最も重量含有比率の高い相がアナターゼ型相である
    酸化チタン系粒子の表面に、Agを主成分とするAg系
    金属を付着させるAg系金属付着工程と、 そのAg系金属を付着させた酸化チタン系粒子を400
    〜700℃にて熱処理することにより、これを前記Ag
    −酸化チタン系複合組成物となす熱処理工程とを含むこ
    とを特徴とする光触媒材料の製造方法。
  11. 【請求項11】 請求項8又は9に記載の光触媒付き部
    材の製造方法であって、 酸化チタンを主成分とし、かつ酸化チタンの構成相のう
    ち、最も重量含有比率の高い相がアナターゼ型相である
    酸化チタン系粒子の表面に、Agを主成分とするAg系
    金属を付着させるAg系金属付着工程と、 そのAg系金属を付着させた酸化チタン系粒子と、軟化
    温度が700℃以下のガラス質無機材料粉末とを含有す
    る光触媒原料粉末を、前記部材本体の表面に塗布する光
    触媒原料粉末塗布工程とを含み、 前記部材本体の、少なくとも前記光触媒原料粉末の塗布
    された表面を400〜700℃に加熱することにより、
    前記光触媒原料粉末の塗布層を前記光触媒層となすこと
    を特徴とする光触媒付き部材の製造方法。
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