JP2001034930A - ディスク基板 - Google Patents

ディスク基板

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JP2001034930A
JP2001034930A JP20706199A JP20706199A JP2001034930A JP 2001034930 A JP2001034930 A JP 2001034930A JP 20706199 A JP20706199 A JP 20706199A JP 20706199 A JP20706199 A JP 20706199A JP 2001034930 A JP2001034930 A JP 2001034930A
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Japan
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disk
disk substrate
substrate
norbornene
particles
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JP20706199A
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Masayoshi Oshima
正義 大島
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Zeon Corp
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Nippon Zeon Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基板表面の平滑性が良く、高い信頼性のある
記録再生が可能なディスク基板を提供する。 【解決手段】 ノルボルネン単位含有モノマーを含む反
応液を金型に注入し、金型内で重合反応させて成形され
た、該成形体中の粒径0.5μm以上の粒子数が10,
000個/g以下であるディスク基板を提供する。この
基板は、剛性に優れ、金型の表面形状の再現が良く、磁
気ヘッドに衝突するような突起の数が大幅に少ないの
で、これを磁気ディスクや光ディスク用として用いれ
ば、高信頼性のある情報記録・再生が可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディスク基板に関
する。さらに詳しくは、基板表面の平滑性が良く、信頼
性の高い記録再生が可能な磁気ディスク基板に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気ディスクは、ディジタル情報を磁気
ヘッドによって記録・再生することができる記録媒体と
して、広く用いられている。磁気ヘッドのトラッキング
を高精度で行うために、磁気ディスク基板は、その共振
周波数がサーボ帯域以上になっていることが要求され、
この要求を満たすために、アルミニウム、硝子、セラミ
ックなどの高い弾性率を有する材料が主に使用されてき
た。しかし、情報の記録の高密度化に伴って、アルミニ
ウムなどの材料を用いたディスク基板の加工工程は複雑
になり、工業的生産が難しくなってきている。
【0003】一方、ディスク基板用材料として樹脂を使
用することも知られている。たとえば、ポリカーボネー
トやポリメチルメタクリレート、ノルボルネン系樹脂な
どの熱可塑性樹脂を、射出成形や圧縮成形などを行うこ
とによりディスク基板を製造することが知られている。
しかし、射出成形や圧縮成形等では、成形物を高温高圧
下で成形した後、冷却固化させるので、成形後のディス
ク基板に残留応力が大きく残ることがあった。また、材
料として用いるポリカーボネートやポリメチルメタクリ
レートは、吸湿による変形が大きいためディスク基板と
して必ずしも適当とはいえない。本出願人は、耐熱性、
耐吸湿性に優れ、低複屈折率の光ディスク基板として、
合成樹脂成形用反応液を反応射出成形方式により注入、
硬化せしめてなる光ディスク基板を、既に提案している
(特開昭62−200547号)。
【0004】しかしながら、ディスク基板に記録される
情報の密度は年々高くなってきており、従来のディスク
基板では高密度記録に伴う要求を十分に満たすことがで
なくなってきている。
【0005】ディスク記録再生装置では、ディスクが高
速で回転し、ディスク表面上に、記録もしくは再生用の
ヘッド又はレーザーが少なくとも1つ配置されている。
ディスク表面とレーザー又はヘッドとの間隙はほんの僅
かであり、約50nmである。したがって、この間隙よ
りも高い突起がディスク表面に存在すると、ヘッドやレ
ーザーがその突起に衝突して破損し、装置の信頼性が大
幅に損なわれる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、基板表面の
平滑性が良く、高い信頼性のある記録再生が可能なディ
スク基板を提供することを目的としているものである。
本発明者らは、この目的を達成すべく鋭意研究を重ねた
結果、ノルボルネン単位含有モノマーを含む反応液を反
応射出成形することにより成形され、該成形体中の特定
粒径以上の粒子数が特定数以下であるディスク基板を用
いることによって、基板表面の平滑性が良く、信頼性の
高い記録再生が可能なディスク基板が得られることを見
出し、その知見に基づいて本発明を完成するに至った。
【0007】
【課題を解決するための手段】かくして本発明によれ
ば、(1)ノルボルネン単位含有モノマーを含む反応液
を反応射出成形することにより成形され、該成形体中の
粒径0.5μm以上の粒子数が10,000個/g以下
であるディスク基板が提供される。
【0008】また、本発明の光ディスク基板の好適な実
施態様として、(2)少なくとも一主面に記録トラック
に対応した凹凸が設けられている(1)記載のディスク
基板、(3)少なくとも1主面に磁性層を積層してなる
(1)記載のディスク基板、(4)少なくと1主面に光
エネルギーを熱エネルギーに変換して情報を記録する層
を積層してなる(1)記載のディスク基板、及び(5)
少なくと1主面に光エネルギーを光反応のエネルギーに
変換して情報を記録する層を積層してなる(1)記載の
ディスク基板が提供される。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明のディスク基板は、該成形
体中の粒径0.5μm以上の粒子数が10,000個/
g以下、好ましくは7,000個/g以下、さらに好ま
しくは3,500個/g以下のものである。成形体中の
粒子数が多くなると、ディスクの主表面に突起ができや
すくなり、その突起がヘッドやレーザーに衝突して、デ
ィスクとしての信頼性が低下することによる。粒子数
は、ディスク基板から、特定の量の小片を切り出し、特
定の孔径を有するカートリッジフィルターを用いて濾過
精製した有機溶媒に該小片を溶解し、特定濃度の溶液を
得、光散乱式微粒子検出機(例えば、KS−58、リオ
ン社製)を用いて該溶液中の粒子を検出し、粒径0.5
μm以上の粒子の個数を測定して得ている。
【0010】ここで使用する有機溶媒としては通常トル
エンを使用するが、ディスク基板の小片を溶解すること
ができる溶媒であれば使用することができ、特に限定さ
れない。ここで、粒子には、反応射出成形前から反応液
に含まれていたダスト;反応射出成形で重合されたポリ
マー自身が凝集したもの;成形後、金型から外す際や搬
送中に、擦れ落ち、削れ落ちたものや焼け焦げたもの又
はダスト;などが含まれる。
【0011】本発明のディスク基板は、ノルボルネン単
位含有モノマーを含む反応液を反応射出成形することに
より成形されたものである。本発明において、反応射出
成形とは、RIM(Reaction Injection Molding)方式
の成形をいう。このRIM方式は樹脂を形成するための
モノマーと、モノマーを重合するための触媒(開始剤)
などとを混合し、反応液を得、その反応液を金型に注入
し、重合と成形とを金型内で同時に行わせる方式であ
る。
【0012】本発明に用いる反応液は、ノルボルネン単
位含有モノマーを含有するものである。ノルボルネン単
位含有モノマーは、たとえば、一般式(I)又は(I
I)で表されるモノマーである。
【0013】
【化1】
【0014】
【化2】 (式中R1〜R4はそれぞれ独立に水素又は置換基を表
し、R1とR2、R3とR4はそれぞれ飽和又は不飽和の環
を形成していてもよい。置換基としては、例えば、アル
キル基、アルキリデン基などを挙げることができる。)
【0015】ノルボルネン単位含有モノマーの具体例と
しては、2−ノルボルネン、5-メチル−2−ノルボル
ネン、5,6−ジメチル−2−ノルボルネン、5−エチ
ル−2−ノルボルネン、5−ブチル−2−ノルボルネ
ン、5−ヘキシル−2−ノルボルネン、5−オクチル−
2−ノルボルネン、5−オクタデシル−2−ノルボルネ
ン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、5−イソプロ
ペニル−2−ノルボルネン、5−メトキシカルボニル−
2−ノルボルネン、5−シアノ−2−ノルボルネン、5
−メチル−5−メトキシカルボニル−2−ノルボルネ
ン、5−フェニル−2−ノルボルネン、5−フェニル−
5−メチルノルボルネン;
【0016】1,4:5,8−ジメタノ−1,4,4
a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン、
6−メチル−1,4:5,8−ジメタノ−1,4,4
a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン、
6−エチル−1,4:5,8−ジメタノ−1,4,4
a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン、
6−エチリデン−1,4:5,8−ジメタノ−1,4,
4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレ
ン、6−メチル−6−メトキシカルボニル−1,4:
5,8−ジメタノ−1,4,4a,5,6,7,8,8
a−オクタヒドロナフタレン、6−シアノ−1,4:
5,8−ジメタノ−1,4,4a,5,6,7,8,8
a−オクタヒドロナフタレン;ジシクロペンタジエン、
1,4:5,8−ジメタノ−1,2,3,4,4,5,
8,8a−2,3−シクロペンタジエノナフタレン、
1,4:5,10:6,9−トリメタノ−1,2,3,
4,4a,5,5a,6,9,9a,10,10a−ド
デカヒドロ−2,3−シクロペンタジエノアントラセ
ン、2,3−ジヒドロジシクロペンタジエン、メチルシ
クロドデセン、ジヒドロジシクロペンタジエン、メチル
テトラシクロドデセン;
【0017】1,4−メタノ−1,4,4a,4b,
5,8,8a,9a−オクタヒドロフルオレン、5,8
−メタノ−1,2,3,4,4a,5,8,8a−オク
タヒドロ−2,3−シクロペンタジエノナフタレン、
1,4−メタノ−1,4,4a,9a−テトラヒドロフ
ルオレン、1,4−メタノ−1,4,4a,9a−テト
ラヒドロジベンゾフランなどが挙げられ、これらは1種
又は2種以上の組合せで用いることができる。
【0018】反応液には前記ノルボルネン単位含有モノ
マー以外に、ノルボルネン単位含有モノマーと共重合可
能なモノマーを含んでいてもよい。共重合可能なモノマ
ーとしてはエチレン、プロピレン、シクロブテン、シク
ロペンテン、シクロヘキセン、シクロヘプテン、シクロ
オクテン、シクロドデセンのごとき直鎖状又は環状オレ
フィン等を挙げることができる。
【0019】本発明に用いる反応液には、ノルボルネン
単位含有モノマーを開環重合するための触媒が含有され
る。触媒としては、通常、遷移金属化合物と、有機金属
化合物又はルイス酸などとからなるメタセシス重合触媒
が用いられる。メタセシス触媒の例として、六塩化タン
グステンやオキシ四塩化タングステンのごときタングス
テン含有化合物と、塩化ジエチルアルミニウムや二塩化
エチルアルミニウムのごときハロゲン化アルキルアルミ
ニウムとからなる触媒(特開昭58−129013号公報参
照);ハロゲン化アルキルアルミニウムと、トリドデシ
ルアンモニムモリブデン酸塩やトリドデシルアンモニム
タングステン酸塩のごとき有機アンモニムモリブンデン
酸塩又は有機アンモニウムタングステン酸塩とからなる
触媒(特開昭58−127728号公報参照);有機アンモニウ
ムモリブデン酸塩又は有機アンモニウムタングステン酸
塩と、アルコキシアルキルアルミニウムハライド又はア
リールオキシアルミニウムハライドとからなる触媒(特
開昭59−51911号公報参照)などを挙げることができ
る。これらの触媒のうち、ノルボルネン単位含有モノマ
ーに溶解可能なものが好ましい。
【0020】上記のメタセシス触媒を使用する場合に
は、メタセシス触媒を構成する遷移金属化合物を一のノ
ルボルネン単位含有モノマーと混合し、有機金属化合物
又はルイス酸を別のノルボルネン単位含有モノマーと混
合し、二液の反応液として使用する。この二つの反応液
は、金型に注入する直前に混合される。
【0021】触媒の量は、触媒の種類によって異なる。
たとえば、モリブデン又はタングステン含有化合物を、
モリブデン又はタングステンとして全モノマー1モルに
対して0.01〜50ミリモルにし、ハロゲン化アルキ
ルアルミニウムを、アルミニウムとしてモリブデン又は
タングステンに対してモル比で200:1〜1:10と
して使用することができる。
【0022】本発明に用いる反応液には、必要に応じ
て、フェノール系やりん系等の酸化防止剤;ベンゾフェ
ノン系等の紫外線吸収剤;耐光安定剤;帯電防止剤;脂
肪族アルコールのエステル、多価アルコールの部分エス
テル及び多価アルコールの部分エーテル等の滑剤などを
含んでいてもよい。また、ディスクの耐衝撃性などを改
良するために、ノルボルネン単位含有モノマーに溶解可
能な樹脂又はエラストマーを、該モノマーに溶解させ
て、反応液に含ませることもできる。
【0023】反応液の調製は、クリーンルームなどのダ
ストの少ない密閉された部屋内で行うのが好ましい。こ
こで、クリーンルームとは、空気中に浮遊する粒状物質
やダストをコントロールすることによって清浄化された
空間をいい、清浄度によってクラス分けされている。ク
リーンルームのクリーン度は、特に限定されないが、通
常、米国連邦規格209Cのクラス1,000以下、好
ましくは100以下である。調製された反応液を金型に
注入する前に、フィルターなどによって、反応液から粒
子を取り除く。反応液は、最初に孔径1〜5μm前後の
フィルターを通し、その後、順次より孔径の小さいフィ
ルターを通し、最後に孔径0.2μm程度のフィルター
を通して粒子を取り除くことが好ましい。フィルターと
してはゼータ電位による吸着能を有するものを単独で、
あるいは他の種類のフィルターと組み合わせて用いるこ
とができる。反応液からの粒子除去も、クリーンルーム
などの密閉された部屋において行うのが好ましい。
【0024】反応射出成形において用いられる金型は、
ディスクの主面に突起を生じにくくするために十分に平
滑な内面を持つ金型である。金型の内面を、電解研磨、
バフ研磨のごとき研磨を行うことによって、又は無電解
メッキなどの表面被覆処理を行うことによって、平滑な
内面を持つ金型を得ることができる。金型内面の中心線
平均粗さ(Ra)は、通常、2nm以下、好ましくは1
nm以下である。内面を平滑にした金型は、エアシャワ
ーなどの方法によって洗浄した後、そのままクリーンル
ームなどのダストの少ない密閉された部屋に保管し、ダ
ストなどが金型内面に付着しないようにする。
【0025】反応液を金型に注入する方法は特に限定さ
れないが、注入圧力を、通常20kg/cm2以下、好
ましくは10kg/cm2以下として行う。金型温度
は、通常40〜150℃に設定し、金型内でノルボルネ
ン単位含有モノマーを重合させる。反応液の注入もクリ
ーンルーム内などの清浄空間で行うことが好ましい。
【0026】本発明のディスク基板は、磁気ディスク;
再生専用型光ディスク;光を熱エネルギーに変換して情
報を記録再生するヒートモード記録方式の追記型又は書
換可能型光ディスク、光をそのまま光反応エネルギーに
変換して情報を記録再生するフォトンモード記録方式の
書換可能型光ディスクなどの情報記録媒体として用いる
ことができる。
【0027】磁気ディスクにおいては、磁気ヘッドを記
録トラックに追従させたり、アドレス情報を与えたりす
るために、サーボマークを形成させる。サーボマークと
しては、磁性層をエッチングあるいは非磁性化すること
によって形成されるものや、凹凸成形することによって
形成されるものが挙げられる。本発明のディスク基板で
は、反応射出成形時に凹凸成形することが可能であるの
で、凹凸サーボマークが好適である。磁気ディスクに
は、少なくとも磁性層が形成され、さらに必要に応じて
下地層、保護層、潤滑剤塗布層などが形成されている
が、これらの層は従来から公知の材料又は方法で形成す
ることができる。
【0028】再生専用型光ディスクは、通常、情報に対
応した凹凸がディスク基板上に書き込まれており、その
基板面が金属反射膜で被覆され、さらにその上に必要に
応じて保護膜が積層されている。再生レーザー光は、く
ぼみのないところ(凸部)では全て反射され、くぼみの
あるところ(凹部)では回折されて反射光量が減少する
ため、こうした反射光量の増減を検出して情報の再生を
行う。追記型光ディスクとしては、ディスク基板上にT
e系、As−Te−Seアモルファス、Al、Bi、T
i、Crなどの金属記録膜を積層し、レーザー光の熱で
該記録膜に穴を開けることによって記録するものや、シ
アニン色素、ナフタロシアニン色素などの有機色素の炭
層膜に情報を記録し、再生するものなどがある。
【0029】書換可能型光ディスクとしては、MnCu
Bi系、Gd、Tb系強磁性物質の光磁気効果を利用し
たもの、InSe系、GeTe系、SbSe系などの光
による相転移を利用したものや、基板上にエラストマー
からなる膨張層と熱可塑性プラスチックからなる保持層
とを組合せ積層させたもので、記録時には膨張層に、消
去時には保持層に焦点位置を変えて光照射することによ
り可逆的な熱変形によりふくらみを形成させて記録する
もの、フォトクロミック分子を用いたものなどが挙げら
れる。
【0030】
【実施例】次に実施例により本発明をさらに詳細に説明
するが、本発明は、これらの例によってなんら限定され
るものではない。なお、実施例、比較例中の部及び%
は、特に断りのない限り重量基準である。
【0031】ディスク基板の評価は以下の方法で行っ
た。 (中心線表面粗さRa)ディスク基板表面の50μm×
50μmの範囲を触針でスキャンし、浮上スライダーの
浮揚量と同等以上の突起のない領域から20μm×20
μmの範囲を切り出し、その切り出した範囲の表面粗さ
を測定して得た値を中心線表面粗さRaとした。
【0032】(粒子数)粒子数は、ディスク基板から、
1.5gの小片を切り出し、0.2μmのカートリッジ
フィルターを用いて濾過精製した有機溶媒に該小片を溶
解し、1.5%溶液を得、光散乱式微粒子検出機(KS
−58、リオン社製)を用いて該溶液中の粒子を検出
し、粒径0.5μm以上の粒子の個数を測定して得た。 (特記の有無)スライダーがディスク基板から浮揚量5
0nmで浮揚するようにディスク回転数を制御し、スラ
イダーに付けられたピエゾ素子で、突起に衝突した時の
加速信号を検出し、突起の有無を確認した。
【0033】(実施例1)Raが1nmのニッケル製ス
タンパーを装填した金型をクリーンブース内でクリーン
度クラス100の環境に保持した後、クリーン度クラス
1,000のクリーンルーム内に設置された射出成形機
に該金型を取り付けた。テトラシクロドデセンを二つの
容器に入れた。一方の容器にはジエチルアルミニウムク
ロライドをテトラシクロドデセン1モルに対して0.0
48モルになるように反応液(A)を調製し、他方の容
器には五塩化タンタルをテトラシクロドデセン1モルに
対して0.01モルになるように反応液(B)を調製し
た。これら2つの液を、クリーン度クラス1,000の
クリーンルーム内で、それぞれ、孔径1μmのフィルタ
ーを通し、次いで孔径0.2μmのフィルターを通し
た。
【0034】クリーンルーム内で、前記2つの反応液を
1:1の割合で均一に混合し、50℃に加温された前記
金型内に注入し、2分間重合反応を行い、厚さ1.2m
m、直径65mmのディスク基板を得た。得られたディ
スク基板から無作為に2枚を選び、上述の処理を行って
粒子数を測定した。粒子数はそれぞれ6,300個/g
及び6,500個/gであった。得られたディスク基板
から無作為に20枚を選び、それらの中心線平均粗さR
a及び高さが50nm以上の突起の有無を調べた。中心
線粗さは1.0〜1.1nmで、スタンパーの表面粗さ
をほぼ再現するものであった。また20枚のディスク基
板の内9枚には突起が全く存在しなかった。
【0035】(実施例2)テトラシクロドデセンに代え
てメチルテトラシクロドデセンを用いた他は実施例1と
同様にしてディスク基板を得、同様の評価を行った。粒
子数は3,000個/g及び3,200個/gであっ
た。中心線平均粗さRaは1.0〜1.1nmであり、
スタンパーの表面粗さをほぼ再現していた。また20枚
のディスク基板のうち13枚には突起が全く存在しなか
った。
【0036】(実施例3)テトラシクロドデセンに代え
てエチリデンテトラシクロドデセンを用いた他は実施例
1と同様にしてディスク基板を得、同様の評価を行っ
た。粒子数は2,300個/g及び2,600個/gで
あった。中心線平均粗さRaは1.0〜1.1nmであ
り、スタンパーの表面粗さをほぼ再現していた。また2
0枚のディスク基板のうち15枚には突起が全く存在し
なかった。
【0037】(比較例)ダスト量などの制御を全く行っ
ていない室内において、フィルター処理を施していない
反応液を、金型に注入し、反応射出成形を行った他は実
施例1と同様にしてディスク基板を得た。得られたディ
スク基板中の粒子数は27,000個/g以上であっ
た。そして、中心線平均粗さRaは1.0〜1.1nm
で、スタンパーの表面粗さはほぼ再現していたが、突起
のないディスク基板は1枚も得られなかった。
【0038】
【発明の効果】本発明のディスク基板は、剛性に優れ、
金型の表面形状の再現が良く、磁気ヘッドに衝突するよ
うな突起の数が大幅に少ないので、これを磁気ディスク
や光ディスク用として用いれば、高信頼性のある情報記
録・再生が可能である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ノルボルネン単位含有モノマーを含む反
    応液を反応射出成形することにより成形され、該成形体
    中の粒径0.5μm以上の粒子数が10,000個/g
    以下であるディスク基板。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
SG106620A1 (en) * 2000-07-25 2004-10-29 Fuji Electric Co Ltd Method of drying thermoplastic norbornene resin, the substrate for magnetic recording media using the thermoplastic norbornene resin, the magnetic recording medium using the substrate, and the method of manufacturing the magnetic recording medium

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
SG106620A1 (en) * 2000-07-25 2004-10-29 Fuji Electric Co Ltd Method of drying thermoplastic norbornene resin, the substrate for magnetic recording media using the thermoplastic norbornene resin, the magnetic recording medium using the substrate, and the method of manufacturing the magnetic recording medium

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