JPH07226044A - 磁気ディスク - Google Patents

磁気ディスク

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Publication number
JPH07226044A
JPH07226044A JP1455694A JP1455694A JPH07226044A JP H07226044 A JPH07226044 A JP H07226044A JP 1455694 A JP1455694 A JP 1455694A JP 1455694 A JP1455694 A JP 1455694A JP H07226044 A JPH07226044 A JP H07226044A
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JP
Japan
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magnetic
disk
magnetic disk
area
disk substrate
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Application number
JP1455694A
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English (en)
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Yasuyuki Imai
康之 今井
Hiroshi Takino
浩 瀧野
Kazuo Takahashi
和夫 高橋
Yoshihiro Hino
良宏 日野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
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    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
    • G11B5/74Record carriers characterised by the form, e.g. sheet shaped to wrap around a drum
    • G11B5/743Patterned record carriers, wherein the magnetic recording layer is patterned into magnetic isolated data islands, e.g. discrete tracks
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
    • G11B5/74Record carriers characterised by the form, e.g. sheet shaped to wrap around a drum
    • G11B5/82Disk carriers

Landscapes

  • Moving Of The Head To Find And Align With The Track (AREA)
  • Magnetic Record Carriers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 樹脂が射出成形されてなるディスク基板上に
磁性層が形成された磁気ディスクにおいて、クランピン
グ領域3表面の平均表面粗さが0.5μm以下、最大平
均粗さが2μm以下、板厚ムラが10%以下、表面と裏
面との平行度が20μm以下とされる。なお、磁気記録
領域2におけるサーボマーク領域には凹凸状のサーボマ
ークが設けられ、データ領域には記録トラック部が凸形
状、ガードバンド部が凹形状が形成される。 【効果】 チャッキング時の変形が小さい磁気ディスク
となる。また、サーボマークや記録トラック部の位置精
度が優れているため、高精度トラッキングが可能とな
る。したがって、トラックピッチを上げ、より一層の高
記録密度化を図ることが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、樹脂を射出成形してな
るディスク基板より構成される磁気ディスクに関し、特
に、チャッキング時の変形が小さい磁気ディスクに関す
る。
【0002】
【従来の技術】ディジタル情報を磁気ヘッドによって記
録・再生する磁気記録媒体、例えば、磁気ディスクにお
いては、サーボマークを書き込むことによって、磁気ヘ
ッドを記録トラックに追従させたり、アドレス情報を与
えたりすることが行われている。ところで、磁気ヘッド
のトラッキング(以下、所望アドレスにおいて記録トラ
ックに正確に追従するように位置制御することを「トラ
ッキング」とする)を高精度に行うためには、磁気ディ
スクの共振周波数をサーボ帯域以上に高める必要があ
る。このため、アルミニウム、ガラス、あるいはセラミ
ック等の高い弾性率を有する材料が磁気ディスク基板と
して用いられてきた。そして、データの記録時に、サー
ボライタにてサーボマークも同時に書き込むことによっ
て、磁気ディスクに位置信号を書き込むことが行われて
きた。
【0003】しかし、高記録密度化に伴う記録トラック
幅の狭小化が進むにしたがって、上記位置信号の高い位
置精度が必要となり、従来の位置信号の書き込み方法で
は、サーボライタと磁気記録装置の機構部との間に高い
位置精度を持たせることが必要となってくる。そして、
これには、高い技術的難度が要求されるため、装置が高
価になるという問題がある。
【0004】そこで、磁気ディスクにサーボマークをプ
リフォームすることによって位置信号の位置精度を高め
る方法が提案されている。例示するならば、磁性層をエ
ッチング、或いは非磁性化することによりサーボマーク
を形成する方法、ディスク基板をモールド技術等によっ
て成形し、成形時に凹凸サーボマークを形成する方法等
が挙げられる。
【0005】上述した磁性層をエッチング、或いは非磁
性化することによりサーボマークを形成する方法は、磁
気ディスクの製造工程が複雑になり、工業的生産が困難
となるという難点があるが、ディスク基板をモールド技
術によって成形し、凹凸サーボマークを形成する方法
は、生産性に優れ工業的に有利である。また、モールド
技術によって、サーボマークのみならず、隣接する記録
トラックを分離するためのガードバンドを例えば凹部と
して形成することも可能である。
【0006】ところで、モールド技術によってディスク
基板を形成するには、所望の凹凸パターンを有するスタ
ンパをリング状の押え治具にて金型に固定し、この金型
内に樹脂を射出する。したがって、成形されたディスク
基板においては、上記スタンパの凹凸パターンが写しと
られてサーボマークやガードバンドの凹凸が形成され
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述のよう
にモールド技術によって形成されたディスク基板より構
成される磁気ディスクを、実際に磁気ヘッド浮上型の記
録及び/又は再生装置に搭載し駆動しても磁気ヘッドが
浮上しないことがある。これは、磁気ディスクのクラン
ピング領域の表面精度が悪いために、クランパーによっ
てクランピング領域をチャッキングしたとき、この締め
付け力によって、磁気ディスクが変形してしまうからで
ある。また、チャッキング時のみならず、吸湿あるいは
熱によりクランピング領域にかかる応力が経時的に変化
することによっても、磁気ディスクに変形が生じやす
い。
【0008】そして、このようにディスク基板に変形が
生じている磁気ディスクにおいては、たとえ磁気ヘッド
が浮上しても、ランナウト量が大きく、高精度なトラッ
キングが困難となる。即ち、上記クランピング領域の表
面精度の悪さが、磁気ディスクの信頼性を大きく劣化さ
せることになる。
【0009】そこで本発明は、かかる従来の実情に鑑み
て提案されたものであり、経時的な変形やチャッキング
時の変形が小さいディスク基板を用い、高精度トラッキ
ングが可能な磁気ディスクを提供することを目的とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は上述の目的を達
成するために提案されたものであって、樹脂を射出成形
してなるディスク基板上に、少なくとも磁性層が形成さ
れてなる磁気ディスクにおいて、ディスクテーブルにク
ランピングされるクランピング領域が、平均表面粗さ
0.5μm以下、最大表面粗さ2μm以下、厚さムラ1
0%以下、表面と裏面との平行度20μm以下とされる
ものである。
【0011】即ち、本発明は、クランピング領域におい
て表面と裏面とを略平行とし、且つ表面を略平滑とする
ことにより、チャッキング時の変形を小さくすることを
意図したものである。なお、上述の値を越えると、チャ
ッキング時の変形量が大きくなり、ランナウト量が大き
くなりすぎたり、磁気ヘッドが安定浮上しなくなったり
する。
【0012】なお、上記クランピング領域は、1.3イ
ンチ基板において中心より半径4〜8mmなる位置、
1.8インチ基板において中心より半径6〜9mmなる
位置、2.5インチ基板において中心より半径10〜1
3.5mmなる位置とされて好適である。
【0013】さらに、本発明に係る磁気ディスクにおい
て、情報の書き込み及び/又は読み出しがなされる磁気
記録領域は、実際に磁気ヘッドによるデータの書き込み
/読み込みがなされるデータ領域と、磁気ヘッドをトラ
ッキングするための位置情報がプリフォームされるサー
ボマーク領域とからなる。そして、上記サーボマーク領
域は、所定パターンの凹凸が形成されたディスク基板上
に、凹部における磁化と凸部における磁化が逆方向に着
磁された磁性層が形成されてなり、上記データ領域は、
記録トラック部となる凸部およびガードバンド部となる
凹部が形成されたディスク基板上に、一様に磁性層が形
成されてなる。
【0014】なお、上記磁気記録領域における凹凸は、
ディスク基板を射出成形する際に、金型内に固定された
スタンパによりプリフォームされるものである。そし
て、このスタンパは、光磁気ディスクのサーボマーク形
成等に用いられているマスタリング技術により加工され
るものであるため、上記磁気記録領域における凹凸の位
置精度は非常に高い。
【0015】上記ディスク基板は、磁気ディスクの共振
周波数をサーボ帯域以上に高めるため、かつ限られた記
録/再生装置内に必要数を収容するために、0.3〜2
mmなる厚さとされるとよい。
【0016】上述のようなディスク基板を構成する樹脂
としては、特に限定されず、従来公知の材料がいずれも
使用可能であるが、吸湿性が低く、耐熱性に優れた熱可
塑性ノルボルネン系樹脂が特に好適である。この樹脂
は、特開昭51−80400号公報、特開昭60−26
024号公報、特開平1−168725号公報、特開平
1−190726号公報、特開平3−14882号公
報、特開平3−122137号公報、特開平4−638
07号公報等にて開示されるものであり、具体的には、
ノルボルネン系モノマーの開環重合体、ノルボルネン系
モノマーの開環重合体水素添加物、ノルボルネン系モノ
マーの付加重合体、ノルボルネン系モノマーとオレフィ
ンの付加共重合体等が挙げられる。
【0017】熱可塑性ノルボルネン系樹脂を得るための
単量体としては、上記公報や、特開平2−27424号
公報、特開平2−276842号公報等で公知の単量体
を用いれば良い。例えば、ノルボルネン、そのアルキ
ル、アルキリデン、アルケニル、芳香族置換誘導体およ
びこれらの置換または非置換のオレフィンのハロゲン、
水酸基、エステル基、アルコキシ基、シアノ基、アミド
基、イミド基、シリル基、などの極性基置換体がある。
具体例としては、2−ノルボルネン、5−メチル−2−
ノルボルネン、5,5−ジメチル−2−ノルボルネン、
5−エチル−2−ノルボルネン、5−ブチル−2−ノル
ボルネン、5−ヘキシル−2−ノルボルネン、5−オク
チル−2−ノルボルネン、5−オクタデシル−2−ノル
ボルネン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、5−イ
ソプロペニル−2−ノルボルネン、5−メトキシカルボ
ニル−2−ノルボルネン、5−シアノ−2−ノルボルネ
ン、5−メチル−5−メトキシカルボニル−2−ノルボ
ルネン、5−フェニル−2−ノルボルネン、5−フェニ
ル−5−メチル−ノルボルネン等が挙げられる。
【0018】また、ノルボルネンに一つ以上のシクロペ
ンタジエンが付加した単量体、その上記と同様の誘導体
や置換体でもよい。具体例として、1,4:5,8−ジ
メタノ−1、4,:4a,5,6,7,8,8a−オク
タヒドロナフタレン、6−メチル−1,4:5,8−ジ
メタノ−1,4,4a,5,6,7,8,8a−オクタ
ヒドロナフタレン、6−エチル−1,4:5,8−ジメ
タノ−1,4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒ
ドロナフタレン、6−エチリデン−1,4:5,8−ジ
メタノ−1,4,4a,5,6,7,8,8a−オクタ
ヒドロナフタレン、6−メチル−6−メトキシカルボニ
ル−1,4:5,8−ジメタノ−1,4,4a,5,
6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン、6−シア
ノ−1,4:5,8−ジメタノ−1,4,4a,5,
6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン等が挙げら
れる。
【0019】さらに、シクロペンタジエンの多量体であ
る多環構造の単量体、その上記と同様の誘導体や置換体
であってもよい。具体例として、ジシクロペンタジエ
ン、1,4:5,8−ジメタノ−1,2,3,4,4,
5,8,8a−2,3−シクロペンタジエノナフタレ
ン、1,4:5,10:6,9−トリメタノ−1,2,
3,4,4a,5,5a,6,9,9a,10,10a
−ドデカヒドロ−2、3−シクロペンタジエノアントラ
セン、2,3−ジヒドロジシクロペタジエン等が挙げら
れる。
【0020】また、シクロペンタジエンとテトラヒドロ
インデン、インデン、ベンゾフラン等とその付加物、そ
の上記と同様の誘導体や置換体であってもよい。具体例
として、1,4−メタノ−1,4,4a,4b,5,
8,8a,9a−オクタヒドロフルオレン、5,8−メ
タノ−1,2,3,4,4a,5,8,8a−オクタヒ
ドロ−2,3−シクロペンタジエノナフタレン、1,4
−メタノ−1,4,4a,9a−テトラヒドロフルオレ
ン、1、4−メタノ−1,4,4a,9a−テトラヒド
ロジベンゾフラン等;などが挙げられる。
【0021】本発明に係る磁気ディスクに適用する熱可
塑性ノルボルネン系樹脂は、上記単量体の中から選んだ
少なくとも一種以上の単量体を含有するものであり、目
的とする重合体の溶解性などの特性を実質的に損なわな
い、また改善する範囲で上記単量体以外にこれらと共重
合可能な単量体を含有していてもよい。共重合可能な単
量体としては、シクロペンテン、シクロヘキセン、シク
ロヘプテン、シクロオクテン等のシクロオレフィンが挙
げられる。
【0022】また、熱可塑性ノルボルネン系樹脂がノル
ボルネン系モノマーとオレフィンの付加共重合体である
場合は、オレフィンとしてエチレン、プロピレン、1−
ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、ス
チレン等のα−オレフィンが用いられる。
【0023】これら熱可塑性ノルボルネン系樹脂の、2
5℃のデカリンもしくはトルエン中で測定した極限粘度
[η]は、0.01〜20dl/g、好ましくは0.0
5〜10dl/g、より好ましくは0.1〜5dl/g
である。極限粘度が小さすぎると重合体としての形状を
保たなくなり、大き過ぎると成形性が悪くなる。
【0024】また、これら熱可塑性ノルボルネン系樹脂
のガラス転移温度(以下Tgとする)は、50℃〜20
0℃、好ましくは70℃〜180℃、より好ましくは8
0℃〜160℃である。
【0025】なお、上記熱可塑性ノルボルネン系樹脂に
は、所望により、フェノール系やリン系等の酸化防止
剤、ベンゾフェノン系等の紫外線吸収剤、耐光安定剤、
帯電防止剤、脂肪族アルコールのエステル、多価アルコ
ールの部分エステスおよび部分エーテル等の滑剤、等の
各種添加剤を添加してもよい。また、本発明の目的を損
なわない範囲で、他の樹脂、ゴム質重合体等を混合して
用いることもできる。
【0026】なお、本発明に係る磁気ディスクには、デ
ィスク基板上に磁性層の他に下地層、保護膜、潤滑剤塗
布層が設けられてもよい。下地層、磁性層、保護膜、潤
滑剤塗布層を構成する材料および形成方法は従来公知の
方法がいずれも使用可能であり、特に限定されないが、
下地層としては、Cr、Mo等、磁性層としては、Co
Pt、CoPd、CoCrPt等の金属磁性薄膜、保護
膜としては、C、SiO2 等をスパッタリング法等によ
り形成する方法が代表的である。また、潤滑剤塗布層と
しては、例えば、商品名Fomblin Z−DOL等
の潤滑剤をスピンコート法等で塗布して形成すればよ
い。
【0027】
【作用】本発明の磁気ディスクは、クランピング領域に
おいて、表面と裏面とが平行であり、且つ両面が平滑で
あるため、チャッキング時にクランパーによる締め付け
によって変形が生じることがない。また、クランピング
領域にて吸湿や熱による経時的な変形を生じることも少
ない。
【0028】また、ディスク基板を射出成形によって成
形するため、サーボマーク領域に形成された凹凸は、非
常に位置精度の高いものである。そして、凹部での磁化
方向と凸部での磁化方向とが逆とされているため、漏洩
磁束が発生する磁化反転部は、凹部と凸部の境界によっ
て高精度に決定することができ、トラッキングの高精度
化を可能とする。
【0029】同様に、記録トラック部およびガードバン
ド部の凹凸も非常に位置精度よく形成されるため、トラ
ッキングの高精度化につながる。
【0030】
【実施例】以下に、本発明を適用した具体的な実施例に
ついて、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0031】実施例1 本実施例に係る磁気ディスクの一例を以下に示す。この
磁気ディスク1は、ディスク基板上に下地層、磁性層、
保護膜、潤滑剤塗布層が順次設けられてなるものであ
る。
【0032】この磁気ディスク1は、図1に示すよう
に、情報の書き込み/読みだしがなされる磁気記録領域
2、該磁気記録領域2の内周側に位置し、ディスクテー
ブル(図示せず。)にクランピングされるクランピング
領域3、上記磁気記録領域2の外周側に位置するランデ
ィング領域4よりなる。
【0033】なお、上記磁気記録領域2は、実際に磁気
ヘッドによるデータの書き込み/読み出しがなされるデ
ータ領域5と、該磁気ヘッドを所望アドレス内の記録ト
ラック部にトラッキングするための情報がプリフォーム
されるサーボマーク領域6とからなっている。
【0034】図2に上記磁気記録領域2を拡大したもの
を示すように、上記データ領域5は記録トラック形成部
7とガードバンド形成部8よりなり、上記サーボマーク
領域6はアドレスマーク部9およびファインマーク部1
0からなる。上記データ領域5において、記録トラック
部7は凸形状、ガードバンド部8は凹形状となってお
り、これら記録トラック部7およびガードバンド部8に
は一様に磁性層が形成されている。
【0035】一方、サーボマーク領域6にも凹凸が設け
られており、磁性層は凹部での磁化方向と凸部での磁化
方向とが逆となるよう着磁されている。
【0036】以上のような構成を有する磁気ディスク1
を製造するには、先ず、熱可塑性ノルボルネン系樹脂
(商品名:ZEONEX480,日本ゼオン社製)のペ
レットを、射出成形機(住友重機械工業社製、DISC
−5)を用いて、樹脂温度340℃、金型温度110℃
にて、スタンパを固定した金型内へ射出し、ディスク基
板を成形する。
【0037】なお、クランピング領域3における表面粗
さや平行度等は、上記金型の精度によって決定されるた
め、当然、金型のクランピング領域3に対応する部分に
おいては、平滑かつ平行となされている。
【0038】上述のようにしてディスク基板を成形した
後、スパッタ法により、Crよりなる下地層を150n
m厚に、CoCrPtよりなる磁性層を60nm厚に、
Cよりなる保護膜を10nm厚に成膜した。さらに、商
品名Fomblin Z−DOLよりなる潤滑剤を2n
m厚に塗布した。
【0039】さらに、サーボマーク領域6へのサーボマ
ークのプリフォーマットは、磁気ギャップ0.3μm、
トラック幅4.0μmの磁気ヘッドによって、2段階着
磁法によって行った。即ち、第1段階において、磁気ヘ
ッドを用いて充分大きな記録電流にて、ディスク基板の
凹部および凸部の磁性層を同一方向に磁化する。第2段
階においては、第1段階の記録電流よりも小さな記録電
流にて、凸部上の磁性層の磁化方向のみを反転させる。
この結果、凹部と凸部の磁化方向が反対になり、この凹
部と凸部の境界である磁化反転部から発生する漏洩磁束
が位置信号となる。
【0040】以上のようにして、直径63mm,厚さ
1.2mm、クランピング領域3の平均表面粗さRa=
0.05μm,最大表面粗さ=0.5μm,板厚ムラ=
6μm(0.5%),表面と裏面との平行度=5μmな
る磁気ディスクを100枚形成した。なお、これを実施
例1のサンプルディスクとする。
【0041】実施例2 平均表面粗さRa=0.2μmとした以外は実施例1の
サンプルディスクと同様の構成を有する磁気ディスクを
作製し、これを実施例2のサンプルディスクとした。
【0042】実施例3,実施例4、比較例1 板厚ムラ=12μm(1%),60μm(5%),14
0μm(11.7%)とした以外は実施例1のサンプル
ディスクと同様の構成を有する磁気ディスクを作製し、
それぞれを実施例3,実施例4,比較例1のサンプルデ
ィスクとした。
【0043】実施例5,実施例6、比較例2 表面と裏面との平行度=10μm,20μm,40μm
とした以外は実施例1のサンプルディスクと同様の構成
を有する磁気ディスクを作製し、これを実施例5,実施
例6,比較例2のサンプルディスクとした。
【0044】実施例7,8 サーボマーク領域6において凹凸を設けず磁性層の磁化
反転のみによってサーボマークが形成された以外は実施
例1のサンプルディスクと同様の構成を有する磁気ディ
スクを作製し、これを実施例7のサンプルディスクとし
た。また、磁性層をエッチングして非磁性化することに
よってサーボマークが形成された以外は実施例1のサン
プルディスクと同様の構成を有する磁気ディスクを作製
し、これを実施例8のサンプルディスクとした。
【0045】比較例3 熱可塑性ノルボルネン系樹脂の代わりにポリカーボネー
ト樹脂(商品名:パンライトAD−5503,帝人化成
社製)を使用して磁気ディスク基板を成形した以外は実
施例1のサンプルディスクと同様の構成を有する磁気デ
ィスクを作製し、これを比較例3のサンプルディスクと
した。
【0046】特性の評価 上述のようにして作製された実施例1〜8、比較例1,
2,3のサンプルディスクについて、種々の特性を評価
した。先ず、全てのサンプルディスクについて、磁気デ
ィスク基板の表面を観察したところ、サーボマークの位
置精度は半径方向の位置ずれ0.010μm以下、円周
方向の位置ずれ0.007μm以下と良好な転写性を示
していた。これより、スタンパを用いて形成された凹凸
は非常に位置精度に優れたものであることがわかる。
【0047】また、磁気特性を測定したところ、保磁力
Hcは120kA/mであり、磁気ディスクとして十分
な保磁力Hcを有していた。
【0048】さらに、クランピング領域3表面における
平均表面粗さRa,板厚ムラ,表面と裏面の平行度の違
いによる特性の変化について調べた。先ず、平均表面粗
さRaが異なる実施例1,実施例2のサンプルディスク
について、クランパによってチャッキングしたときの変
形量を調べた。具体的には、クランパの締め付けトルク
を0kgf・cm,2kgf・cm,4kgf・cmに
変化させ、各場合における変形量(磁気ディスクの中心
から外周端までの断面の反り量)を測定した。この結果
を表1に示す。
【0049】
【表1】
【0050】表1より、実施例1のサンプルディスクに
おいては、締め付けトルクが大きくなっても変形量が大
きくは変化しないが、実施例2のサンプルディスクでは
締め付けトルクに伴い変形量も大きくなっていることが
わかる。これより、クランピング領域3表面の平均表面
粗さRaは小さい方が、チャッキング時の変形を抑制で
きることがわかった。
【0051】次に、クランピング領域3における板厚ム
ラが異なる実施例1,3,4、比較例1のサンプルディ
スクについてランナウト量を調べた。この結果を表2に
示す。
【0052】
【表2】
【0053】表2より、クランピング領域3の板厚ムラ
が大きいほど、ランナウト量も大きくなることがわか
る。
【0054】さらに、クランピング領域3における表面
と裏面との平行度が異なる実施例1,5,6、比較例2
のサンプルディスクについてもランナウト量を比較し
た。この結果を表3に示す。
【0055】
【表3】
【0056】表3より、クランピング領域3の平行度が
大きいと、ランナウト量も大きくなることがわかる。
【0057】以上の結果より、クランピング領域3にお
ける表面粗さ、板厚ムラ、表面と裏面との平行度が適正
化させることにより、チャッキング時の変形が抑制さ
れ、ランナウト量の小さい磁気ディスクとなることがわ
かった。
【0058】ここで、サーボマークの形成条件による特
性の違いについても評価した。具体的には、実施例1,
7,8のサンプルディスクについてサーボ出力を比較し
た。この結果、実施例1のサンプルディスクにおけるサ
ーボ出力は、サンプルディスクBより大きく、サンプル
ディスクAとは同程度であった。これより、サーボマー
ク領域6においてディスク基板に凹凸を設け、凹部上と
凸部上とで磁性層の磁化を反転して形成されたサーボマ
ークは、十分に読み取り可能なものとして形成でき、位
置精度が高いことも考え合わせると、非常に優れたもの
であることがわかる。
【0059】さらに、磁気ディスク基板を構成する樹脂
による特性の違いについても評価した。具体的には、実
施例1,比較例3のサンプルディスクについて、共振周
波数および経時的な変形量を比較した。
【0060】先ず、共振振動数について比較したとこ
ろ、比較例3においてはサーボ帯域(450Hz)以上
の共振周波数を発生することができなかったが、実施例
1のサンプルディスクにおいては十分な共振周波数が得
られた。
【0061】さらに、両サンプルディスクを80℃、9
0%RHなる環境下にてクリーンオーブンに保存し、基
板変形量を調べたところ、比較例3のサンプルディスク
においては変形量が大きく、これに伴いランナウト量が
許容値を上回ってしまったが、実施例1のサンプルディ
スクにおいては変形量が小さく、これに伴いランナウト
量の変化もなかった。
【0062】これより、ディスク基板の材料としては、
ポリカーボネートより熱可塑性ノルボルネン系樹脂の方
が適していることがわかった。
【0063】以上、本発明に係る磁気ディスクについて
説明したが、本発明は上述の実施例に限定されるもので
はない。例えば、ディスク基板上に形成される下地層,
磁性層,保護膜,潤滑剤塗布層等の材料や、磁気ディス
クの直径,厚さ等、本発明の主旨を逸脱しない範囲での
種々の変形、変更が可能である。
【0064】
【発明の効果】以上の説明から明かなように、本発明に
係る磁気ディスクは、チャキング時にクランパの締め付
けによる変形が生じにくい。また、経時的な変形も起こ
りにくい。さらに、サーボマークや記録トラック部およ
びガードバンド部の位置精度に優れているため、磁気ヘ
ッドを高精度にトラッキングすることができる。
【0065】したがって、本発明を適用すると、さらに
トラックピッチを上げ、より一層の高密度記録化を図る
ことが可能となる。また、変形の小さいディスクを大
量、かつ安価に生産することが可能となるので、工業的
な価値が極めて大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る磁気ディスクを概略的に示す平面
図である。
【図2】本発明に係る磁気ディスクの一部を概略的に示
す拡大平面図である。
【符号の説明】
1 磁気ディスク 2 磁気記録領域 3 クランピング領域 4 ランディング領域 5 データ領域 6 サーボマーク領域 7 記録トラック部 8 ガードバンド部 9 アドレスマーク部 10 ファインマーク部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 日野 良宏 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂を射出成形してなるディスク基板上
    に、少なくとも磁性層が形成されてなる磁気ディスクに
    おいて、 ディスクテーブルにクランピングされるクランピング領
    域が、平均表面粗さ0.5μm以下、最大表面粗さ2μ
    m以下、厚さムラ10%以下、表面と裏面との平行度2
    0μm以下であることを特徴とする磁気ディスク。
  2. 【請求項2】 前記クランピング領域の外周側に位置
    し、情報の書き込み及び/又は読み出しがなされる磁気
    記録領域に形成されるサーボマーク領域は、所定パター
    ンの凹凸が形成されたディスク基板上に、凹部における
    磁化と凸部における磁化が逆方向に着磁された磁性層が
    形成されてなることを特徴とする請求項1記載の磁気デ
    ィスク。
  3. 【請求項3】 前記クランピング領域の外周側に位置
    し、情報の書き込み及び/又は読み出しがなされる磁気
    記録領域に形成されるデータ領域は、記録トラック部と
    なる凸部およびガードバンド部となる凹部が形成された
    ディスク基板上に、一様に磁性層が形成されてなること
    を特徴とする請求項1記載の磁気ディスク。
  4. 【請求項4】 前記ディスク基板の厚さが0.3〜2.
    0mmであることを特徴とする請求項1ないし請求項3
    のいずれか1項に記載の磁気ディスク。
JP1455694A 1994-02-08 1994-02-08 磁気ディスク Pending JPH07226044A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6529341B1 (en) 1997-11-12 2003-03-04 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Magnetic recording/reproduction device using preformat information
US7672075B2 (en) 2005-03-10 2010-03-02 Tdk Corporation Magnetic recording medium, recording/reproducing apparatus, and stamper
WO2023136242A1 (ja) * 2022-01-11 2023-07-20 古河電気工業株式会社 磁気ディスク用基板及びこれを用いた磁気ディスク

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US6529341B1 (en) 1997-11-12 2003-03-04 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Magnetic recording/reproduction device using preformat information
US7672075B2 (en) 2005-03-10 2010-03-02 Tdk Corporation Magnetic recording medium, recording/reproducing apparatus, and stamper
WO2023136242A1 (ja) * 2022-01-11 2023-07-20 古河電気工業株式会社 磁気ディスク用基板及びこれを用いた磁気ディスク

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