JPH10320848A - 光情報記録用ディスク基板の成形方法 - Google Patents

光情報記録用ディスク基板の成形方法

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JPH10320848A
JPH10320848A JP9131788A JP13178897A JPH10320848A JP H10320848 A JPH10320848 A JP H10320848A JP 9131788 A JP9131788 A JP 9131788A JP 13178897 A JP13178897 A JP 13178897A JP H10320848 A JPH10320848 A JP H10320848A
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JP
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resin
carbon dioxide
mold
stamper
molding
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JP9131788A
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Masato Terada
正人 寺田
Masaru Kobayashi
賢 小林
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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    • B29C45/263Moulds with mould wall parts provided with fine grooves or impressions, e.g. for record discs
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 透明樹脂からなり、表面に微細な凹凸形状を
持つ光情報記録用ディスク基板において、比較的低い温
度の成形条件でも良好な凹凸形状の転写性を得ることが
でき、外観不良や変形等を伴わずに工業的に安定して生
産する方法を提供する。 【解決手段】 少なくとも固定型、可動型、および信号
ピットや案内溝情報をもつスタンパーから構成されるキ
ャビティ内に、溶融樹脂を充填してスタンパー情報を転
写させる光情報記録ディスク基板の成形において、金型
キャビティを二酸化炭素雰囲気下にしておき射出成形す
る方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光情報記録用ディ
スク基板の成形方法において、スタンパー情報を高度に
転写させる方法、及びその方法によって得られる光情報
記録用ディスク成形基板に関する。
【0002】
【従来の技術】光情報記録用ディスク(以下、単に光デ
ィスクとも言う)は、高密度で大容量であることから注
目され、これまでにも様々な用途で使用されている。例
えば、再生専用の光ディスクとしてはCDやCD−RO
Mがあり、音楽分野、コンピュータ分野、ゲーム分野等
に広く使用されている。また、一回だけ記録可能なCD
−Rやライトワンスと呼ばれる追記型光ディスクは、文
書ファイリングシステム、データファイリングシステム
等で特にデータのセキュリティが重要視される分野で利
用されている。さらに、記録された情報の消去と再記録
ができる書き換え可能型光ディスクでは、光磁気型光デ
ィスク(MO)や相変化型光ディスク(PCR)が実用
化されており、光ディスクの用途拡大に貢献するものと
して期待されている。
【0003】現在実用化されている光ディスクは、透明
基板の裏側から半導体レーザ光を照射し、反射膜上ある
いは記録膜上にレーザ光を絞り込んで、情報の再生、記
録または消去が行われている。これらの光ディスクで
は、薄い透明基板上に、サブミクロンオーダの凹凸のピ
ット列情報や、グルーブやランドと言われるトラッキン
グの為の案内溝が形成されており、その面上に反射膜や
記録膜が設けられている。
【0004】こうした凹凸のピット列情報や案内溝は、
射出成形機や射出圧縮成形機を用いた成形方法で、金型
内の可動あるいは固定側鏡面に、所定の信号(情報)を
入れたスタンパーを取り付けて成形し、スタンパーの信
号を光ディスク基板に転写させる方式が広く行われてい
る。このような光ディスク基板成形は薄肉精密成形であ
り、その上、光ディスク成形基板に要求される品質項目
も多く、難度の高い成形技術を必要とする。光ディスク
成形基板に要求される主要な品質項目としては、サブミ
クロンのピットをレーザ光で読み書きする機能上、基板
の透明性の確保、ゴミや埃の混入防止、寸法安定性の確
保といった品質が要求されるのはもちろんのこと、特性
的にも主に転写性、機械精度、複屈折率といった特性項
目が要求される。
【0005】光ディスク基板材料として用いられる透明
な熱可塑性樹脂としては、一般にポリスチレン、アクリ
ル樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネートを挙げるこ
とが出来るが、光ディスク基板材料としては、成形性、
複屈折率、表面硬度、耐候性等の特性も要求される。こ
れらの樹脂の中では、ポリスチレンは虹模様が出やすく
複屈折が大きくなる欠点があり、また、ポリ塩化ビニル
は耐久性、耐熱性の点で欠点があり光ディスク用として
は問題がある。従って、現在ではアクリル樹脂(PMM
A)とポリカーボネートが用いられているが、PMMA
は吸湿性が高く反りなどの機械精度に難があり、ポリカ
ーボネートが広く使われている。
【0006】近年、光ディスク基板としては、DVD
(ディジタル・ビデオ・ディスク)に代表されるよう
に、基板厚さ0.6mm、トラックピッチ0.74μ
m、最短マーク長0.4μmと狭トラックピッチ化およ
び最短マークの微少化による高密度な薄肉基板が主流に
なりつつある。こうした高密度で厚さ0.6mmという
薄肉基板では、基板の熱容量が小さくなるため、金型内
および金型から取り出した後の基板冷却速度が非常に高
速となり、最初に金型に入った樹脂と最後に金型に入っ
てきた樹脂では冷却の状態が異なり易く、これが特に外
周側での転写性を低下させたり、また特に内周側での分
子配向歪みによる複屈折増加などの特性不良に繋がる要
因となる。従って、良好な転写性を確保するには、充填
過程においては、溶融樹脂の高流動性を維持したまま充
填を完了させるような成形条件が重要となり、一般に成
形機のシリンダー温度や金型温度を高温に設定したり、
0.1秒程度のごく短時間で樹脂の充填を完了させ、樹
脂が冷えて粘度が高くなる前に、保圧で樹脂を金型に押
しつける様な成形条件をとっている。
【0007】こうした高温の成形条件、すなわち高い金
型温度では、スタンパーや金型との密着性が増すため、
離型性が損なわれ、基板の反りが大きくなったり、離型
ムラによる歪みが発生し易く機械特性の低下を招きやす
い。また、樹脂温度が高くなることは、樹脂自身や添加
剤の熱分解を引き起こし、成形品強度の低下や異物発生
の原因となりやすい。さらに、樹脂温度が高いと、樹脂
の冷却速度が遅くなるため成形サイクルを短縮出来ない
という製造面からの課題も出てくる。
【0008】また、射出速度の高速化は、溶融した樹脂
のせん断発熱によるシルバーストリークス、金型表面と
溶融した熱可塑性樹脂との摩擦抵抗によるジェッティン
グやフローマーク等の外観不良の発生の原因となる。転
写性を良好に保つ他の方法としては、金型キャビティ内
に存在する空気の影響を除く方法もある。キャビティ内
の空気は、溶融樹脂と金型の間に入り込み転写を阻害し
たり、キャビティ内で樹脂により空気が圧縮される部分
では、高温で高酸素濃度の状態となるため樹脂の酸化劣
化を引き起こしたりする。このため、樹脂充填時のみ金
型を僅かに開いてキャビティ内の空気を逃がしたり、真
空ポンプにより金型内を減圧にするなどの方法も提案さ
れている。
【0009】さらに特公昭58−40504号公報など
には、樹脂充填工程中のみ金型の表面温度を高くする技
術も提案されているが、成形品形状に限定があったり、
特殊な装置が必要となるなど用途的に制限がある。一
方、二酸化炭素を樹脂に吸収させると、樹脂の可塑剤と
して働き、ガラス転移温度を低下させることが知られて
いる。ドイツ国特許DE4314869号には、生体吸
収性のポリエステルに高圧容器内で超臨界状態の二酸化
炭素や炭化水素などを溶解させて溶融粘度を低減させ、
50℃程度の低温で樹脂を成形する方法が開示されてい
るが、5MPa以上の高圧で超臨界状態のガスを用い、
高圧容器内部でガスの吸収から成形まで一連の工程を行
うため、一般の射出成形に適用することは困難である。
また、樹脂充填工程中の固化に基ずく転写不良を抑制す
る効果はなく、例えば光ディスク基板のような微細なス
タンパー情報を高度に転写させるためのものではない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、熱可
塑性樹脂の射出成形により行われる光情報記録用ディス
ク基板の成形法において、複雑な装置や金型を使用せず
経済的に、樹脂充填工程中の樹脂の固化や粘度上昇を防
止し、サブミクロンオーダーの微細なスタンパー情報を
高度に成形品に転写する方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決するために鋭意検討した結果、金型キャビティに
二酸化炭素を導入した後、射出成形することにより、金
型表面の微細な凸凹形状が充分に転写され、外観不良の
ない成形基板が得られることを見い出し本発明を完成す
るに至った。
【0012】すなわち、本発明は、(1)少なくとも固
定型、可動型、および信号ピットや案内溝情報をもつス
タンパーから構成されるキャビティ内に、透明な熱可塑
性樹脂を射出充填してスタンパー情報を転写させる光情
報記録用ディスク基板の成形方法において、金型キャビ
ティに二酸化炭素を導入し、ついで溶融した樹脂を射出
充填し成形することを特徴とする光情報記録用ディスク
基板の成形方法である。
【0013】また、本発明の好ましい態様としては、以
下の(a)、(b)が挙げられる。 (a)上記熱可塑性樹脂の射出成形において、0.1〜
10MPaの圧力、かつ樹脂の固化温度で樹脂に0.5
重量%以上溶解する二酸化炭素を、金型キャビディに樹
脂の固化温度で樹脂の固化温度で樹脂に0.5重量%以
上溶解する圧力で存在させ、次いで溶解した樹脂を射出
充填し成形することを特徴とする、上記(1)に記載の
光情報記録用ディスク基板の成形方法。
【0014】(b)二酸化炭素を0.1〜3重量%溶解
した溶融樹脂を金型に射出充填し成形することを特徴と
する、上記(1)または(a)に記載の光情報記録用デ
ィスク基板の成形方法。また、本願は、上記(1)、
(a)または(b)に記載の成形方法を用いて成形され
たことを特徴とする光情報記録用ディスク成形基板の発
明も提供する。
【0015】以下、本発明を詳細に説明する。本発明
は、従来、溶融した樹脂の充填により高温圧縮されて樹
脂の酸化劣化をもたらし、またスタンパー表面形状の転
写を阻害すると考えられていた金型キャビティ内の空気
を特定のガスで置換しておく点に着目したものである。
すなわち、金型キャビティ内に二酸化炭素を導入してお
くことで、溶融樹脂が充填され二酸化炭素が高温圧縮さ
れても、二酸化炭素の樹脂への溶解性が高いために、二
酸化炭素が樹脂中へ溶け込み、スタンパーの凹凸部への
樹脂充填を阻害することが無く、酸化劣化を引き起こす
こともない。また、金型キャビティへ充填された溶融樹
脂の表面付近で二酸化炭素が樹脂へ溶解することによ
り、樹脂の可塑剤として働き、溶融した樹脂の固化温度
(ガラス転移温度)が下がり、スタンパー表面での樹脂
の急激な粘度上昇を抑えられるため、スタンパー表面の
凸凹形状の細部にまで樹脂が流動して形成され、転写性
が向上する。
【0016】また、溶解した樹脂の固化温度が下がるこ
とにより、金型内部での流動性が良くなり、低い射出圧
力での成形が可能となるため、成形基板の残留歪みを低
減させることができる。本発明で金型キャビティに封入
されるガスの種類は、溶融樹脂に対する溶解度が大き
く、固化温度で使用圧力において平衡状態で0.5重量
%以上溶けることが必要である。また、樹脂を劣化させ
ないこと、金型や成形する環境に対し危険性がないこ
と、安価であることなどの制約から選定され、二酸化炭
素が好ましい。二酸化炭素は特に限定されないが、純度
は95%以上であることが好ましい。また、二酸化炭素
と樹脂に対する溶解度が大きいガスとの混合物であって
もよい。
【0017】キャビティに封入するガス圧力は、1ショ
ット毎に使用するガスの量を最小限に押さえ、金型のシ
ールやガス供給装置の構造を簡単にするために低い方が
好ましく、10MPa以下が実用的である。10MPa
を越えると金型を開こうとする力が無視できなくなった
り、金型のシールが難しくなるなどの問題が生じやす
い。好ましくは0.1MPa以上10MPa以下、より
好ましくは1MPa以上10MPa以下が良い。
【0018】本発明の射出成形方法においては、二酸化
炭素を使用するが、二酸化炭素は溶融樹脂表面に溶解し
固化してしまえば発泡現象を引き起こすことはない。ま
た、成形基板表面に溶け込んだ二酸化炭素は、成形基板
を取り出した後、徐々に大気中に放散すると考えられる
ため危険性はない。成形時に必要とされるガス圧力の条
件は、樹脂、金型温度等から決まる。金型温度を高く設
定すれば、低い二酸化炭素圧力で十分な転写性向上効果
が得られる。また、通常の成形では樹脂の充填速度によ
り、スタンパーの成形基板への転写状態は大きく変わる
が、本発明の方法では、成形基板表面の固化が抑制され
るため、充填速度の影響は少なく、通常よりも成形条件
範囲が拡がる。
【0019】また、本発明では、射出前の溶融樹脂に二
酸化炭素を可塑剤として溶解させ、溶融粘度を低下させ
ることで、金型キャビティへの樹脂充填を容易にするこ
とができる。可塑剤の種類としては、二酸化炭素を使用
しているが、溶融樹脂に対する溶解度が大きく、樹脂や
金型、成形機素材を劣化させないこと、成形する環境に
対し危険性がないこと、安価であること、また成形後に
成形品から速やかに揮発することなどの制約を満たすも
のであればよく、場合によっては、炭素数1〜5の飽和
炭化水素およびその一部水素をフッ素で置換したもの、
水なども使用できる。
【0020】溶融樹脂に溶解しておく二酸化炭素量は、
0.1〜3重量%が好ましい。流動性を向上させるには
0.1重量%以上が必要であり、好ましくは0.2重量
%以上である。また、二酸化炭素の最大量は3重量%以
下がよい。二酸化炭素をむやみに増しても、二酸化炭素
量に対する樹脂の流動性向上効果が少なくなることや、
二酸化炭素の気化により樹脂が発泡しやすくなり、加圧
ガスを予め金型キャビティ内に満たし樹脂を充填するカ
ウンタプレッシャ成形法により成形品表面の発泡模様発
生を防止するとしても、必要な金型キャビティ内のガス
圧力が著しく高くなることから、二酸化炭素配合量は3
重量%以下が好ましく、より好ましくは2重量%以下が
良い。
【0021】樹脂に0.1〜3重量%の二酸化炭素を溶
解させる方法として、次の2つの方法が好ましい。1つ
は、予め粒状や粉状の樹脂を二酸化炭素雰囲気中に置き
二酸化炭素を吸収させて成形機に供給する方法で、二酸
化炭素の圧力や雰囲気温度、0収させる時間により吸収
量が決まる。この方法では、可塑化時に樹脂中の二酸化
炭素の一部が揮散するため、溶融樹脂中の二酸化炭素量
は予め吸収させた量よりも少なくなる。このため、成形
機のホッパなど樹脂の供給経路も二酸化炭素雰囲気にす
ることが望ましい。
【0022】他の方法は、成形機のシリンダ内で樹脂を
可塑化するとき、または可塑化した樹脂に二酸化炭素を
溶融させる方法で、成形機のホッパ付近を二酸化炭素雰
囲気にしたり、スクリュー先端やシリンダから可塑化樹
脂に二酸化炭素を注入する。均一に分散させるため、そ
の後、スタティックミキサなどを通すことで樹脂中に二
酸化炭素を溶解させることもできる。
【0023】樹脂中の二酸化炭素は、樹脂成形後に成形
品を大気中に放置すれば徐々に大気中に放散する。放散
により成形品に気泡を生じることはなく、放散後の成形
品の性能は本来の樹脂が有するものと変わらない。ま
た、光ディスク基板に広く使用されているポリカーボネ
ートは、二酸化炭素の溶解度が高いだけでなく、熱分解
した場合に二酸化炭素を生ずることから、溶融樹脂に二
酸化炭素が含まれると分解反応の平衡がずれ、分解反応
速度が遅くなる利点もあり、本発明に最適である。
【0024】
【発明の実施の形態】以下に実施例、比較例を用いて本
発明の効果をさらに具体的に説明する。
【0025】
【実施例1および比較例1】まず、図1に本実施例に使
用した金型構造を示す。1は固定側金型本体、2は可動
側金型本体、3はスプルーである。4はポリカーボネー
ト基板にグルーブ・プレピットを転写するための原盤で
あるスタンパー。5はスタンパーの内周部を保持する内
周ホルダー、6は成形された基板をスタンパーから剥離
するエジェクター、7は基板とスプルーを分離するカッ
ター、8はスタンパー外周部を保持し基板外径を形成す
る外周リングを示している。また、9は外周リング内に
設けたガス供給・排出孔であり、ここからスタンパーと
外周リングの隙間を通してキャビティーへ二酸化炭素を
導入する。10、11は基板剥離のためのエアーエジェ
クト孔であるが、切換弁を使い、ここからも二酸化炭素
をキャビティー内へ導入できる。またキャビティー内の
気密性を確保するた0、金型外周部に12、内周部に1
3のOリングが設けられている。
【0026】この金型を成形機(住友重機械製DISK
−5MIII)に取り付け、ポリカーボネート樹脂(帝
人化成製パンライトAD5503)を用いて光ディスク
基板の射出成形を行った。スタンパーには、コンパクト
ディスク(CD)規格に準拠し、EFM変調されたピッ
トで情報が記録されたものを用いた。成形条件は、可塑
化温度300℃、金型温度105℃、型締め力300K
N、充填時間0.5秒、冷却時間2.5秒とした。
【0027】実施例1では、溶融樹脂の射出前にキャビ
ティ内に二酸化炭素を導入した。二酸化炭素の充填は、
成形機と連動した切換弁を用い型締め完了から2秒間行
い、その後ポリカーボネートを射出するタイムサイクル
とした。また、二酸化炭素の充填圧力は、5MPaで純
度99%以上のものを使用した。一方、比較例1では、
二酸化炭素を導入せず通常の射出成形を行った。
【0028】こうして作製した光ディスク基板を原子間
力顕微鏡(Top Metorix社製TMX-2000)を用いて凹凸の
深さ(高さ)を測定し、転写性の違いを評価した。測定
にあたっては、まずスタンパーの特定した箇所のピット
凸部の高さを測定し、次いで成形基板の同一箇所に該当
するピット凹部の深さを、任意に測定箇所を9箇所選定
し測定した。
【0029】表1に測定結果、およびスタンパーの凸部
高さaに対する成形基板の凹部深さbで表される転写率
(b/a)、さらに実施例1の比較例1に対する転写性
の向上率を示す。実施例1では、いずれの測定箇所でも
二酸化炭素を導入していない比較例1に対し、転写性の
向上効果がみられ、平均すると約12%の転写性向上効
果が確認できた。
【0030】
【実施例2および比較例2】実施例1と同様な構造を持
つ金型および成形機を用いて光ディスク基板の射出成形
を行った。ポリカーボネート樹脂(帝人化成製パンライ
トAD5503)を用い、また、スタンパーには、相変
化型光ディスク「PD」フォーマット(ECMA−PD
規格)に準拠したスタンパーを用いた。成形条件は、可
塑化温度330℃、金型温度115℃、型締め力300
KN、充填時間0.4秒とした。
【0031】実施例2では、実施例1と同様な方法で溶
融樹脂の射出前にキャビティ内に二酸化炭素を導入し
た。すなわち、二酸化炭素の充填は、成形機と連動した
切換弁を用い型締め完了から2秒間行い、その後ポリカ
ーボネートを射出するタイムサイクルとした。また、二
酸化炭素の充填圧力は、8MPaで純度99%以上のも
のを使用した。一方、比較例2では、二酸化炭素を導入
せず通常の射出成形を行った。
【0032】こうして作製したディスク基板上に、Zn
S−SiO2薄膜からなる下層保護層、SbTeGe合
金薄膜からなる記録層、次いでZnS−SiO2薄膜か
らなる上層保護層、さらにAl合金薄膜からなる反射層
を順次スパッタリング法により成膜して積層し、さらに
反射層の表面を紫外線硬化樹脂で被覆して相変化型の光
ディスクを作製した。
【0033】この相変化型光ディスクを駆動装置(レー
ザ光の波長λ=780nm、対物レンズの開口数NA=
0.5)にかけて、プレピット部および案内溝(グルー
ブ)の転写性を評価した。測定位置は転写性が最も悪い
と考えられる外周側の半径位置R=58mmで行った。
転写性を表す評価項目としては、アドレス部のセクター
マーク(SM)変調度およびオントラック信号を測定し
た。図2にアドレス部再生信号の模式図を示す。セクタ
ーマーク変調度はISM/Io、またオントラック信号は
ot/Ioで定義される。
【0034】得られた測定結果を表2に示す。転写性向
上効果は、セクターマーク変調度においてはセクターマ
ーク振幅が大きくなるため測定値が大きくなり、一方、
オントラック信号はグルーブレベルであるIotが小さく
なるため値が小さくなる。実施例2では、二酸化炭素を
導入していない比較例2に対し、セクターマーク変調度
で約12%、オントラック信号では約8%の向上がみら
れ、セクターマーク変調度およびオントラック信号の両
方で転写性向上効果が確認できた。
【0035】
【表1】
【0036】
【表2】
【0037】
【発明の効果】0本発明の射出成形方法によって、サブ
ミクロンオーダーの微細な凸凹形状を持つ光ディスク用
基板において、比較的低温な成形条件でも充分な転写性
を得ることが可能となる。さらに外観不良や変形等を伴
わずに工業的に安定して生産することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に使用した金型の構造を示す説
明図である。
【図2】本発明の実施例で評価された相変化型光ディス
クのアドレス部の再生信号の模式図である。
【符号の説明】
1 固定側金型本体 2 可動側金型本体 3 スプルー 4 スタンパー 5 スタンパー内周ホルダー 6 エジェクター 7 カッター 8 外周リング 9 ガス供給・排出孔 10 エアーエジェクト孔 11 エアーエジェクト孔 12 Oリング 13 Oリング
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // B29L 17:00

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも固定型、可動型、および信号
    ピットや案内溝情報をもつスタンパーから構成されるキ
    ャビティ内に、透明な熱可塑性樹脂を射出充填してスタ
    ンパー情報を転写させる光情報記録用ディスク基板の成
    形方法において、金型キャビティに二酸化炭素を導入
    し、ついで溶融した樹脂を射出充填し成形することを特
    徴とする光情報記録用ディスク基板の成形方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の成形方法を用いて成形
    されたことを特徴とする光情報記録用ディスク成形基
    板。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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