JP2001034172A - 温度管理部材及び温度管理ラベル - Google Patents

温度管理部材及び温度管理ラベル

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JP2001034172A
JP2001034172A JP11202947A JP20294799A JP2001034172A JP 2001034172 A JP2001034172 A JP 2001034172A JP 11202947 A JP11202947 A JP 11202947A JP 20294799 A JP20294799 A JP 20294799A JP 2001034172 A JP2001034172 A JP 2001034172A
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layer
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JP11202947A
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Toshiyuki Tamura
敏行 田村
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Toshiba TEC Corp
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Toshiba TEC Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 感熱記録媒体と併用して温度管理を行なうこ
とができる温度管理部材を得ることである。 【解決手段】 感熱発色インク層5を備えた感熱記録媒
体2の所定の部位に、熱絶縁層7と加熱急冷による初期
化後に温度により変色する示温インク層10とを積層形
成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リライタブル材料
を感熱記録媒体と併用して青果物や生鮮品等の温度管理
等を行うように形成した温度管理部材及び温度管理ラベ
ルに関する。
【0002】
【従来の技術】従来用いられている示温部材のうち、温
度に反応して色が変化する示温材料としては、例えば、
スピロピラン類、ビアントロンやジキサンチレン等の縮
合芳香環を置換したエチレン誘導体などのサーモクロミ
ック有機色素やCoCl2・2(CH2)6N4・10H2
Oからなる金属錯塩結晶や電子供与性呈色性化合物と電
子受容性化合物と有極性有機化合物の組み合せ等からな
るものがある。これらの示温材料を用いた温度管理用ラ
ベル等は、温度により色が変化する様子を視覚で観察し
てその温度判断が行われている。
【0003】また、示温材料は大別すると可逆式と不可
逆式があり、可逆式は温度が上下するとそれに応じて何
回でも色が変化するタイプであり、不可逆式はある温度
で色が変化すると元に戻らないタイプである。
【0004】可逆式の場合、ビール等の飲み物の飲み頃
サインのため等に使用されたり、視覚的に注意を促す場
合等に使用されている。
【0005】不可逆式の場合は、青果物や生鮮食料品等
の温度管理用として用いられるもので、特公昭58−1
0709号公報等に温度履歴が残るものとして記載され
ている。すなわち、浸透材中を温度により粘性が変化す
るインク(例えば、オレイルアルコールに染料が溶けて
いるインク)が浸透するようになっており、その浸透長
さにより、設定温度以上の温度にどのくらいの時間曝さ
れたかを確認できるものである。また、ラベル上に複数
の層、すなわち、インク層、セパレート層、多孔質層、
表示部を設けたものもある。ここで、セパレート層は、
温度管理を開始する際に除去するものであり、多孔質は
インク層のインクの浸透時間をコントロールする層であ
る。このいずれも室温より設定温度が低い場合、低温不
可逆性を実現するためには、温度管理を開始しない時の
保存手段が必要であり、高価で複雑な構造をし、任意の
印刷パターンを採用することができない。また、温度管
理を開始する時にセパレータ等を除去するという工程が
必要であるので面倒であった。
【0006】これを改善する方法として、特開平8−1
97853号公報に見られるように、リライタブル材料
を用いた方法がある。この方法は、ガラス転移温度を設
定温度にして、そのガラス転移温度を越えると分子の拡
散速度が急激に変化することを利用して警告を行う方法
である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】リライタブル材料を感
熱発色インク層を備えた感熱記録媒体上に積層して示温
インク層を形成し、これを温度管理部材として使用する
場合、まず、示温インク層の初期化を行うために所定の
条件で加熱急冷する際に、その加熱時の熱によって下層
の感熱発色インク層が発色してしまうという問題点があ
る。すなわち、特開平8−197853号公報に開示さ
れているようなリライタブル材料の初期化を行うための
加熱温度は、設定温度が10℃前後であれば、約140
℃〜150℃程度であり、また、感熱発色インク層の発
色温度は、100℃前後である。このため、例えば、感
熱記録媒体の上層に直接前記示温インク層を形成した構
成において、示温インク層の初期化の際に加熱される熱
のために、示温インク層の初期化温度より低い温度で感
熱発色インク層が発色してしまうことになり、前記示温
インク層の環境温度による発色変化の観測が不可能にな
ってしまう。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
感熱発色インク層を備えた感熱記録媒体の所定の部位
に、熱絶縁層と加熱急冷による初期化後に温度により変
色する示温インク層とを積層形成した温度管理部材であ
る。
【0009】請求項2記載の発明は、請求項1記載の温
度管理部材において、熱絶縁層に文字等の情報が記載さ
れて情報部を形成したものである。
【0010】請求項3記載の発明は、請求項2記載の温
度管理部材において、熱絶縁層に記載された情報は、初
期化された示温インクが変色した際に隠蔽されるもので
ある。
【0011】請求項4記載の発明は、請求項1、2又は
3記載の温度管理部材において、示温インク層は、文字
又は記号による情報部であるようにした。
【0012】請求項5記載の発明は、感熱発色インク層
を備えた感熱記録媒体の所定の部位に、熱絶縁層と加熱
急冷による初期化後に温度により変色する示温インク層
とを積層形成した温度管理ラベルである。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の一実施の形態を図面に基
づいて説明する。まず、図1に示すものは、温度管理部
材としての温度管理ラベル1であり、この温度管理ラベ
ル1は、感熱記録媒体2を基礎として形成されている。
この感熱記録媒体2は、記録紙を用いたベース基材3に
表面を平滑にするアンダーコート層4と感熱発色インク
層5とサーマルヘッドで書き込みが可能なようにするた
めの保護層6とが積層されて形成されている。この感熱
記録媒体2の表面の所定の部位に、ある面積をもった熱
絶縁層7が設けられている。また、この熱絶縁層7の上
層に用途により文字等の情報8が印刷されて情報部9が
形成されている。さらに、前記熱絶縁層7の上には、示
温インク層10を積層形成し、この示温インク層10の
上に、サーマルヘッドにより初期化を可能にするための
保護層11が積層して設けられている。
【0014】従って、示温インク層10と感熱記録媒体
2との間に熱絶縁層7が設けられているため、示温イン
ク層10を初期化する際に印加された熱の感熱発色イン
ク層5への伝播が遮蔽されて感熱発色インク層5の発色
を防止することができる。そして、熱絶縁層7は、示温
インク層10が発色している間は、視認しづらいか、或
いは、全く見えなくなっている。
【0015】次に、より具体的に説明する。ベース基材
3上に、焼成クレー、PVA水溶液、SBRラテックス
を主成分とした混合液を乾燥後の重量で8g/m2にな
るように塗工したアンダーコート層4を設け、PVA水
溶液、電子供与性化合物、電子需要性化合物、増感剤を
主成分とした感熱発色インク層5を、乾燥重量で5g/
2になるように塗工し、さらに、保護層6として、ス
テアリン酸亜鉛、炭酸カルシウム等、PVA水溶液が主
成分の混合液を乾燥重量で2g/m2になるように塗工
し、さらに、カレンダー処理を施して感熱記録媒体2を
得る。
【0016】この感熱記録媒体2上に、顔料、アクリル
系プリポリマーおよびモノマー、光重合開始剤、重合禁
止剤等からなる助剤で構成されるUVインクがスクリー
ン印刷等で塗工され、UV照射により硬化して熱絶縁層
7を得る。この熱絶縁層7の顔料に替えて示温材料で構
成されたUVインクで示温インク層10を塗工後硬化し
て得る。また、示温材料は、図2に示すような系よりな
るもので、電子供与性化合物A(以降、ロイコ染料と称
す)、電子受容性化合物B(顕色剤と称す)、可逆材C
のリライタブルの基本系に、示温特性制御剤Dを主成分
とする。
【0017】ロイコ染料Aにクリスタルバイオレットラ
クトン(CVL)、顕色剤Bに没食子酸プロピル(P
G)、可逆材Cにプレグネノロン(PRN)、示温特性
制御剤Dにシクロドデカノール(CD)を用いた場合を
示す。ここで添加した没食子酸プロピル(PG)は、溶
融したシクロドデカノール(CD)に溶解されるものと
する。
【0018】消色モードでは、ロイコ染料Aと顕色剤B
の相互作用が小さく、顕色剤Bは可逆材Cまたは示温特
性制御剤Dと相互作用を強めている。発色モードではロ
イコ染料Aと顕色剤Bの相互作用が大きく、顕色剤Bと
可逆材Cまたは示温特性制御剤Dの相互作用は小さい。
この系は、加熱急冷により、加熱により溶解した可逆材
C、示温特性制御剤Dは顕色剤Bを取り込み、急冷によ
り取り込んだまま固化する。固化した状態は非結晶状態
で不安定な状態で、温度と時間の関係で示温特性制御剤
Dまたは可逆材Cと顕色剤Bとの相分離が進行する。相
分離した示温特性制御剤Dは、測定環境温度で結晶状態
が安定であるので結晶化する。結晶化した示温特性制御
剤Dは、顕色剤Bと弱い相互作用は維持しながらロイコ
染料Aと顕色剤Bの反応の場となり、ロイコ染料Aと顕
色剤Bの会合を速める働きをする。(反応の場とは、ロ
イコ染料Aと顕色剤Bの反応が進行できる場を意味し、
示温特性制御剤Dの表面で行われている。) 図3を参照しながら、この系の熱力学的可逆性を説明す
る。発色状態では顕色剤Bとロイコ染料Aの相互作用が
強く、可逆材Cと示温特性制御剤Dとは単独の結晶状態
で存在している。この発色状態からに示すように、こ
の示温部材の融点Tm以上に加熱すると流動状態にな
り、顕色剤Bとロイコ染料Aは相互作用を弱め、顕色剤
Bは溶融した示温特性制御剤Dや可逆材Cとの相互作用
が強くなり、消色する。その状態からに示すように急
冷すると、可逆材C、顕色剤Bと示温特性制御剤Dに取
り込まれたまま、アモルファス状態で固化し、消色状態
が保持される。その状態から、に示すように、ガラス
転移点Tg以上の温度に加熱すると、顕色剤Bの分子は
急激に拡散を開始するので、発色が進行する。このガラ
ス転移点Tgの温度の前後で飛躍的に顕色剤Bの拡散速
度が変化する。また、可逆材C、示温特性制御剤Dは結
晶状態が安定であるため、に示すガラス転移点Tg以
下でも発色は進行し、ここの領域は温度と時間に応じた
示温特性を示す。このガラス転移点Tg前後またはガラ
ス転移点Tg以下の示温特性を有するエリアで顕色剤
B,可逆材C、示温特性制御剤Dのアモルファス状態か
ら相分離した示温特性制御剤Dは測定環境では結晶状態
が安定であるので、結晶化が進行する。結晶化した示温
特性制御剤Dは同様に分離した顕色剤Bがロイコ染料A
との会合の反応の場として提供し、発色の進行を速め
る。バインダー樹脂による顕色剤Bとロイコ染料Aの拡
散による発色よりも速い。
【0019】消色時は顕色剤B、可逆材C、示温特性制
御剤Dの3成分間の相互作用が大きいので、示温特性制
御剤Dに溶解する顕色剤Bを用いることによって、3成
分間での反応をより容易に行うことができる。そのた
め、より完全な消去が可能になる。また、示温特性制御
剤Dは顕色剤Bとの相互作用は大きいので、低温時にお
ける相分離は容易に生じない。低温での発色の進行は示
温特性制御剤Dを有しない場合と比較して遅い。これに
対し、高温に暴露されると示温特性制御剤Dの結晶化温
度および融点は可逆材Cに比べて低いため、比較的速く
可逆材Cや顕色剤Bからの相互作用を失い結晶化する。
結晶化した示温特性制御剤Dが反応の場になり、同様に
相分離した顕色剤Bが、ロイコ染料Aとの会合する機会
が多くなり発色の進行も速くなる。このように低温では
発色の進行を遅らせ、高温では発色の進行を速める作用
があり、温度に対して敏感にする作用を有している。
【0020】前記示温材料が含まれた示温インク層10
の上部に感熱記録媒体2に用いた保護層6と同じ構成で
示温インク層10の上部に保護層11を積層して温度管
理ラベル1が得られる。このようにして得られた温度管
理ラベル1の示温インク層10の部分はサーマルヘッド
で可逆材Cの融点以上に加熱後、急冷すると初期化され
無色透明に変化し、プリ印刷された熱絶縁層7に設けら
れている文字等の情報8が浮き出てくる。文字等の情報
8は、示温インク層10が発色した時の濃度より同等か
それよりも濃度が薄く印刷されており、示温インク層1
0が完全に発色すると隠蔽されるようになっている(あ
る程度見えても構わない場合はその限りでない)。
【0021】実際の利用形態を図4に示す。感熱記録媒
体2の感熱発色インク層5に商品情報12やバーコード
13等をサーマルヘッドで通常の記録をする。一定の領
域に設けられた熱絶縁層7には、保存状態良好の文字情
報8が印刷されている。図4では、示温インク層10を
サーマルヘッドにより加熱急冷することによりその示温
インク層10は無色透明となり、その下層に印刷された
「保存状態良好」という文字情報8が視認可能な状態に
なっている例を示してある。
【0022】熱絶縁層7は、文字情報8以外の部分にも
その文字情報8と異なる色(例えば白色顔料、または、
顔料が一切なしで無色)により印刷されている。図5
は、示温インク層10付近の拡大図で、文字情報8がA
の場合を示したものであり、示温インク層10が初期化
されている。
【0023】すなわち、温度管理ラベル1の感熱記録媒
体2には、従来通りの印刷を行ない、示温インク層10
の初期化は、感熱記録媒体2に印刷するために用いる同
じサーマルヘッドで行う。その際、熱絶縁層7が示温イ
ンク層10の初期化時の断熱層になり、感熱記録媒体2
の発色を抑える役目を果たしているので、感熱記録媒体
2と示温インク層10との両立が可能になる。
【0024】具体的な製法について述べると、感熱記録
媒体2は従来の方法で作製可能である。熱絶縁層7は感
熱記録媒体2上にUVインクで無色と有色インクを用い
てオフセット印刷、スクリーン印刷により塗工する。
(感熱紙の熱感度及び示温インクの初期化エネルギー及
び熱断熱層の断熱効果により膜厚を変化させる必要があ
り、これに応じて印刷方法は変化する。) 示温インク層10を具体的に説明すると、その示温イン
ク層10は、 <インク構成> ロイコ染料 (A):H3035(山田化学社製)・・・2重量部 顕色剤 (B):没食子酸プロプル(PG)・・・・2重量部 可逆材 (C):プレグネノロン(PRN)・・・10重量部 示温特性制御剤(D):シクロドデカノール(CD)・・5重量部 アクリル系プリポリマー:・・・・・・・・・・・・・20重量部 重合開始剤 :・・・・・・・・・・・・・・・・・5重量部 その他(重合防止剤、粘度調整剤):・・・・・・・・・5重量部 で構成されるUVインクである。
【0025】オフセット印刷機で、無色のUVインク、
有色のUVインクで熱絶縁層7を塗工後硬化して形成
し、示温インク層10を熱絶縁層7の上部に形成させ
る。示温インク層10は、必要に応じて、複数層で形成
することにより膜厚を増すようにすることも可能であ
る。さらに、サーマルヘッドで初期化可能にするため、
スティッキング防止層の保護層11を形成して温度管理
ラベル1は完成する。なお、保護層6は炭酸カルシウム
等が分散されたUVインクにより形成する。
【0026】この様にして得られた、温度管理ラベル1
は、示温インク層10の消去時に有色または無色の熱絶
縁層7が断熱になり、熱絶縁層7の下部の感熱記録媒体
2の発色を防止するため、感熱記録媒体2と示温インク
層10の両立を可能にするものであり、感熱記録部分に
は従来の感熱記録を行い、部分的に設けられた示温イン
ク層10を初期化すれば良い。
【0027】示温インク層10の消去特性を図6に示
す。すなわち、消去は京セラ社製のKBE−56−8M
GK1(1313Ω)を用い、ライン周期5ms/li
ne、パルス幅2msec一定のときの印加電圧と反射
率との変化である。印加電圧が19Vでほぼ飽和状態と
なり、完全に消去(初期化)される。19Vで初期化
後、25℃保存下における発色は、図7に示すように、
24時間後では反射率が0.12まで進行する。また、
各温度における24時間後の反射率は図8に示すように
なっており、15℃までは発色の進行は遅いが、20℃
からは発色の進行が速い。19Vで消去した時に、示温
インク層10の下部の感熱発色インク層5は発色しなか
った。
【0028】図9に示すものは、熱絶縁層7の上に、
「注意」という文字表示による情報8を印刷して情報部
9としたものである。そして、温度管理に当っては、サ
ーマルヘッドにより熱絶縁層7を加熱して情報8を消色
して目視できないようにしておく。この状態で所定の温
度以下に保存されているときには、情報部9が発色する
ことはないが、所定温度以上の環境に放置された時に
は、情報部9の示温部材が発色し、「危険」という情報
8が目視できる状態になる。
【0029】また、図10〜図12に本実施の形態の変
形例を示す。図10は熱絶縁層7が無色のインクと所定
の文字情報8であり、図1に示す保護層6を介さず、直
接、感熱発色インク層5上に印刷されており、その上
に、示温インク層10を積層し、さらに、全体に保護層
11を積層して温度管理ラベル1を得るようにしたもの
である。
【0030】図11に示すものは、熱絶縁層7に有色イ
ンクと無色インクを組合せて用いる以外は図10と同様
である。
【0031】図12に示すものは、熱絶縁層7が無色イ
ンクで塗工硬化後、その上に有色インクで文字情報8を
印刷して得る以外は図10、図11と同じである。ここ
ではオフセット印刷法を用いたUVインクの実施例を説
明したが、これに限るものでなく凸版、凹版、スクリー
ン印刷等で印刷しても良い。
【0032】また、UVインクでなく感熱記録媒体2等
に影響を与えなければ有機溶剤や水系のインクでも良
い。さらに、前述のものでは、印刷機による印刷で説明
したがそれに限るものでなく、他のコーティング法でも
良い。また、示温インクにおいてロイコ染料にH303
5を用いたがこれに限るもので無く、下記のようなロイ
コ染料等が使用可能であり、熱絶縁層7に記載された文
字情報8を隠蔽または目立たなくすればよい。 <黒系>PSD−150、PSD−184、PSD−3
00,PSD−802、PSD−290(日本曹達社
製)、CP−101、BLACK−15、ODB(山本
化成社製)、ETAC、ATP、BLACK−100、
S−205、BLACK−305、BLACK−500
(山田化学社製)、TH−107(保土ヶ谷化学社製) <青系>CVL、BLMB(日本曹達社製)、BLUE
−63、BLUE−502、GN−2(山本化成社
製)、BLUE−220(山田化学社製)、BLUE−
3(保土ヶ谷化学社製) <青緑系>GN−169、GN−2、Green−40
(山本化成社製)、Green−300、Green−
46(山田化学社製) 電子受容性化合物は、本実施の形態の顕色剤Bでは、没
食子酸プロピル(PG)について記載したが、これに限
るものでなく、フェノール類、フェノール金属塩類、カ
ルボン酸金属塩類、スルホン酸、スルホン酸塩、リン酸
類、リン酸金属塩類、酸性リン酸エステル、酸性リン酸
エステル金属塩類、亜リン酸類、亜リン酸金属塩類等の
酸化物等が使用可能である。例えば、2,4−ジヒドロ
キシアセトフェノン(2,4−HAP)、2,5−HA
P、2,6−HAP、3,5−HAP、2,3,4−H
AP2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン(2,4−H
BP)、4,4’−HBP、2,3,4−HBP、2,
4,4’−HBP、2,2’,4,4’−HBP 2,
3−ジヒドロ安息香酸、3、5−ジヒドロ安息香酸メチ
ル、4,4’−ビフェノール、2,3,4,4’−テト
ラヒドロキシベンゾフェノン等が使用可能である。
【0033】電子受容性化合物は、発色速度に大きく起
因し(電子受容性化合物が可逆材Cと分離した後、電子
供与性化合物に会合し発色するまでの時間がこの材料に
より大きく変わる)、その材料を選定することにより、
温度特性をいろいろ変えることができる。
【0034】可逆材Cにプレグネノロンを用いたが、設
定温度に応じて、ステロイド系の可逆材Cとして、コレ
ステロール、スチグマスチロール、△4−Andros
tene−3,17−dione、Epiandros
teron、Pregnenolone Acetat
e、Lanosterol等を使用することができる。
【0035】バインダー樹脂としては、温度特性やコー
ティング方法に応じて、ポリエチレン類、塩素化ポリエ
チレン類、エチレン・酢酸ビニル共重合物、エチレン・
アクリル酸・無水マレイン酸共重合物などのエチレン共
重合物、ポリブタジエン類、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリブチレンテレフテレート、ポリエチレンナフタ
レートなどのポリエステル類、ポリプロピレン類、ポリ
イソブチレン類、ポリ塩化ビニル類、ポリ塩化ビニリデ
ン類、ポリ酢酸ビニル類、ポリビニルアルコール類、ポ
リビニルアセタール類、ポリビニルブチラール類、フッ
素樹脂類、アクリル樹脂類、メタクリル樹脂類、アクリ
ロニトリル共重合体類、ポリスチレン、ハロゲン化ポリ
スチレン、スチレンメタクリル酸共重合体等のスチレン
共重合体類、アセタール樹脂類、ナイロン66などのポ
リアミド類、ポリカーボネート類、セルロース系樹脂
類、フェノール樹脂類、ユリア樹脂類、エポキシ樹脂
類、ポリウレタン樹脂類、ジアリールフタレート樹脂
類、シリコーン樹脂類、ポリイミドアミド類、ポリエー
テルスルホン類、ポリメチルペンテン類、ポリエーテル
イミド類、ポリビニルカルバゾール類、非晶質系ポリオ
レフィン等が挙げられる。これら樹脂を1つまたは複数
の樹脂を混合して用いる。
【0036】示温材料にネガ型リライタブル系を用いた
が、これに限るものでなく、熱エネルギーにより初期化
後温度管理されるものに適用可能であることはいうまで
もない。
【0037】この様にして得られた温度管理ラベル1
は、感熱記録媒体2に商品の情報等を記載し、部分的に
設けられた示温材料を感熱記録媒体に影響を及ぼすこと
なく初期化し、目視により高温暴露状態が文字情報8の
見え具合で容易に確認できる。
【0038】
【発明の効果】請求項1記載の発明は、感熱発色インク
層を備えた感熱記録媒体の所定の部位に、熱絶縁層と加
熱急冷による初期化後に温度により変色する示温インク
層とを積層形成した温度管理部材であるので、熱絶縁層
の断熱効果により、示温インクの初期化時に感熱記録媒
体への発色を防止することができ、感熱記録媒体に示温
インク層を部分的に積層することが可能になり、示温イ
ンク層の初期化は部分的で良くなり、サーマルヘッドの
寿命にさほど影響がないという効果を有する。
【0039】請求項2記載の発明は、請求項1記載の温
度管理部材において、熱絶縁層に文字等の情報が記載さ
れて情報部を形成したので、熱絶縁層の文字情報の見え
具合により容易に高温暴露状態を把握することができる
という効果を有する。
【0040】請求項3記載の発明は、請求項2記載の温
度管理部材において、熱絶縁層に記載された情報は、初
期化された示温インクが変色した際に隠蔽されるもので
あるので、熱絶縁層の文字情報の見え具合により容易に
高温暴露状態を把握することができるという効果を有す
る。
【0041】請求項4記載の発明は、請求項1、2又は
3記載の温度管理部材において、示温インク層は、文字
又は記号による情報部であるようにしたので、熱絶縁層
の文字情報の見え具合により容易に高温暴露状態を把握
することができるという効果を有する。
【0042】請求項5記載の発明は、感熱発色インク層
を備えた感熱記録媒体の所定の部位に、熱絶縁層と加熱
急冷による初期化後に温度により変色する示温インク層
とを積層形成した温度管理ラベルであるので、熱絶縁層
の断熱効果により、示温インクの初期化時に感熱記録媒
体への発色を防止することができ、感熱記録媒体に示温
インク層を部分的に積層することが可能になり、示温イ
ンク層の初期化は部分的で良くなり、サーマルヘッドの
寿命にさほど影響がないという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す温度管理ラベルの縦
断側面図である。
【図2】本実施の形態で使用したリライタブル系のイン
クの発色の基本原理図である。
【図3】示温部材の熱的説明図である。
【図4】温度管理ラベルの平面図である。
【図5】示温インク層部分の拡大平面図である。
【図6】示温インクの消去特性を示すグラフである。
【図7】示温部材の25℃における時間と反射率の変化
を示すグラフである。
【図8】24時間経過後の示温インク層の保存温度と反
射率との関係を示すグラフである。
【図9】示温インク層により情報部を形成した温度管理
ラベルの縦断側面図である。
【図10】温度管理ラベルの変形例を示す縦断側面図で
ある。
【図11】温度管理ラベルの他の変形例を示す縦断側面
図である。
【図12】温度管理ラベルのさらに他の変形例を示す縦
断側面図である。
【符号の説明】
1 温度管理部材 4 示温部材

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 感熱発色インク層を備えた感熱記録媒体
    の所定の部位に、熱絶縁層と加熱急冷による初期化後に
    温度により変色する示温インク層とを積層形成したこと
    を特徴とする温度管理部材。
  2. 【請求項2】 熱絶縁層に文字等の情報が記載されて情
    報部を形成していることを特徴とする請求項1記載の温
    度管理部材。
  3. 【請求項3】 熱絶縁層に記載された情報は、初期化さ
    れた示温インクが変色した際に隠蔽されることを特徴と
    する請求項2記載の温度管理部材。
  4. 【請求項4】 示温インク層は、文字又は記号による情
    報部であることを特徴とする請求項1、2又は3記載の
    温度管理部材。
  5. 【請求項5】 感熱発色インク層を備えた感熱記録媒体
    の所定の部位に、熱絶縁層と加熱急冷による初期化後に
    温度により変色する示温インク層とを積層形成したこと
    を特徴とする温度管理ラベル。
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