JP2001328353A - 多色感熱記録媒体 - Google Patents

多色感熱記録媒体

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JP2001328353A
JP2001328353A JP2000319134A JP2000319134A JP2001328353A JP 2001328353 A JP2001328353 A JP 2001328353A JP 2000319134 A JP2000319134 A JP 2000319134A JP 2000319134 A JP2000319134 A JP 2000319134A JP 2001328353 A JP2001328353 A JP 2001328353A
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Toshiyuki Tamura
敏行 田村
Takayuki Hiyoshi
隆之 日吉
Shinichi Mizushima
眞一 水島
Michio Suzuki
道雄 鈴木
Masami Yamanashi
雅巳 山梨
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Toshiba TEC Corp
Original Assignee
Toshiba TEC Corp
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Priority to US10/404,123 priority patent/US20030195116A1/en
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 製造コストを低減できる多色感熱記録媒体を
提供する。また、混色を防止して、加熱用のサーマルヘ
ッドの寿命を高め、発色速度を向上させることができる
多色感熱記録媒体を提供する。 【解決手段】 多色感熱記録媒体1は、それぞれ異なる
色で発色する第1、第2感熱層2,3を有する。第2感
熱層3は第1感熱層2の発色機能を無能化または鈍化さ
せる消去剤を含む無能化エリア5上に部分的に形成され
ており、第2感熱層3を発色させる際の第1感熱層2に
よる混色が防止されるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、発色する色が異
なる複数の感熱層を有する多色感熱記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】1枚の感熱記録媒体において、多色によ
り識別可能な感熱フォームとするには、感熱紙上にオフ
セット印刷等により情報を異なる色で印刷して複数の種
類設けるのが一般的である。宅配便用の伝票のフォーム
を例に取れば、色の異なる文字で元払いおよび着払いと
印刷した2種類の感熱フォームで形成する。このような
感熱記録紙を用いた場合、顧客に応じて感熱フォームを
変更する必要がある。
【0003】また、1つで複数のフォームを実現するた
めに多色感熱記録媒体が知られている。多色感熱記録媒
体は、特開昭57-178791号公報等に開示されているよう
に、異なる発色温度で異なる色調を発色させる少なくと
も2つの感熱発色層を紙等の基材に形成した記録媒体で
あり、通常、比較的高温で所定の色に発色する高温発色
層を下層とし、比較的低温で所定の色に発色する低温発
色層を上層とする。
【0004】この加熱は、一般的にサーマルヘッドによ
り行なう。このような記録媒体を用いて印字記録を行な
った場合、異なった温度で加熱すると異なった色調の画
像が得られる。例えば、比較的低温で加熱した場合には
青色に発色し、比較的高温で発色すると赤色に発色する
という具合である。
【0005】この種の多色感熱記録媒体は低温に加熱し
た場合、低温で発色する材料は問題ないが、混色の問題
や高温で発色する材料の感度を上げることができないと
いう不具合がある。すなわち、“混色”とは、高温加熱
時においてもサーマルヘッドの加熱ドットの周辺はある
程度の温度になってしまうので、その輪郭部が低温で加
熱するときの色に発色してしまうという不具合であり、
輪郭部分が混色してしまう。複数のフォームを1つの多
色感熱記録媒体で実現するには、この混色が避けられな
い。また、“高温で発色する材料の感度を上げることが
できない”とは、高温で発色する感熱発色材料と低温で
発色する感熱発色材料とに差をつける必要が生じるの
で、高温側の発色感度は低下せざるをえないという不具
合である。
【0006】また、感熱紙上に部分的に熱転写インクリ
ボンで印刷する技術として、特開平8-2115号公報には、
感熱紙との混色を防ぐためにリボンに感熱紙の発色を抑
制または消去する消去剤を添加した層を設けるという手
段が開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】感熱記録媒体を用い
て、複数のフォームを多色で得る手段としてオフセット
印刷等によるプリ印刷で形成する方法は、一種類のフォ
ームでないため感熱記録媒体を用途により変更するか複
数の印刷装置を用いて行なう必要がある。
【0008】また、前記従来の多色感熱記録媒体は、前
記の混色の問題が十分に解決されていないという不具合
がある。また、記録媒体全面にわたって2層以上の感熱
層を設けなければならないので、製造コストが高くなる
ことが避けられないという不具合もあった。さらに、場
合によっては混色を避けるため発色開始温度を大きくさ
せる必要があるので、多色感熱記録媒体を加熱して発色
させるサーマルヘッドにかかるエネルギーが大きくな
り、サーマルヘッドの寿命低下を招来し、また、高速印
字ができない、制御が複雑になるという不具合もあっ
た。
【0009】この発明の目的は、複雑な印字制御を必要
とせず加熱用のサーマルヘッドの寿命を縮めることなく
高速印字が可能な多色感熱記録媒体を提供することであ
る。
【0010】この発明の目的は、製造コストを低減でき
る多色感熱記録媒体を提供することである。
【0011】この発明の別の目的は、混色を防止して、
加熱用のサーマルヘッドの寿命を高め、発色速度を向上
させることができる多色感熱記録媒体を提供することで
ある。
【0012】この発明の別の目的は、簡易で経済的な手
段により混色の防止を図ることである。
【0013】この発明の別の目的は、感熱層に悪影響を
及ぼすような不具合を防止しつつ混色を防止することで
ある。
【0014】この発明の別の目的は、消去剤を溶媒に溶
解、分散して、塗工、浸透、含浸することなどにより、
混色を防止することである。
【0015】この発明の別の目的は、発色させたい感熱
層の発色を阻害することなく、混色を防止することであ
る。
【0016】この発明の別の目的は、消去剤含有層のビ
ヒクルとなった材料を溶融させることで、混色を防止す
ることである。
【0017】この発明の別の目的は、発色させたい感熱
層が発色する前に、ビヒクルが溶けて混色を防止するよ
うにすることである。
【0018】この発明の別の目的は、感熱層を塗工など
により形成する手段の選択性を高め、多色感熱記録媒体
のフォームの違いをひと目で判別しやすくすることであ
る。
【0019】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
それぞれ異なる色で発色する第1感熱層と第2感熱層と
が同一の基材上に形成された多色感熱記録媒体であっ
て、前記第2感熱層は、少なくとも当該多色感熱記録媒
体に設けられた印字領域に部分的に形成され、少なくと
も前記第1感熱層と前記第2感熱層とが同一のエネルギ
ーで発色し、かつ、前記第1感熱層または前記第2感熱
層のそれぞれに所定の発色エネルギーを印加して発色さ
せる際に、混色防止手段が設けられていることを特徴と
する多色感熱記録媒体である。
【0020】したがって、それぞれ異なる色で発色する
第1感熱層と第2感熱層とを同一のエネルギーで発色さ
せても混色のない発色が可能であり、特に複雑な印字制
御を必要とせず制御が簡単となる上に一般の単色感熱紙
の場合と同等の高速印字も可能であり、かつ、サーマル
ヘッドの寿命も縮めることがない。また、第2感熱層に
関しても媒体全面に設ける必要がないので、製造コスト
を低減することができる。
【0021】請求項2記載の発明は、請求項1に記載の
多色感熱記録媒体において、前記第1感熱層上に前記第
2感熱層が積層された構造を有し、前記第2感熱層を発
色させる際に前記第1感熱層の発色による混色を防止す
る混色防止手段が設けられていることを特徴とする。
【0022】したがって、それぞれ異なる色で発色する
第1感熱層と第2感熱層とが積層構造であっても、混色
防止手段が設けられているので、これらの第1感熱層と
第2感熱層とを同一の発色エネルギーで発色させても混
色のない発色が可能であり、特に複雑な印字制御を必要
とせず制御が簡単となる上に一般の単色感熱紙の場合と
同等の高速印字も可能であり、かつ、サーマルヘッドの
寿命も縮めることがない。
【0023】請求項3記載の発明は、請求項2に記載の
多色感熱記録媒体において、前記混色防止手段は、前記
第2感熱層を発色させる必要がある部分における前記第
1感熱層の発色機能を無能化または鈍化させることで前
記混色を防止することを特徴とする。
【0024】したがって、第2感熱層は部分的に形成さ
れているので、その発色させる必要がある部分だけ発色
機能を無能化または鈍化させるだけで混色を防止でき、
簡易で経済的な混色の防止を図ることができる。
【0025】請求項4記載の発明は、請求項2または3
に記載の多色感熱記録媒体において、前記混色防止手段
は、前記第1感熱層の発色に寄与する材料と結合して前
記無能化または鈍化を実現する消去剤であり、この消去
剤が前記第1感熱層に浸透または含浸することにより前
記結合を生じることを特徴とする。
【0026】したがって、所定の消去剤を第1感熱層に
浸透または含浸させることで混色防止手段を実現するこ
とができるので、例えば、市販の感熱紙を用いて多色感
熱記録媒体を作成することも可能であり、請求項2また
は3に記載の発明を容易に実現できる。
【0027】請求項5記載の発明は、請求項3または4
に記載の多色感熱記録媒体において、前記第1感熱層と
前記第2感熱層との間に中間層を設けたことを特徴とす
る。
【0028】したがって、請求項3または4に記載の多
色感熱記録媒体を実現する上で、第1感熱層と第2感熱
層との間に中間層を有することで、第2感熱層の顕色剤
の無能化領域への移動を完全に防止でき、混色防止機能
を確実に発揮させて混色を完全に防止することができ
る。
【0029】請求項6記載の発明は、請求項2記載の多
色感熱記録媒体において、前記混色防止手段は、前記第
1感熱層と前記第2感熱層との間であって少なくとも前
記第2感熱層を発色させる必要がある部分に形成され、
前記第1感熱層の発色に寄与する材料と結合して前記無
能化または鈍化を実現する消去剤を少なくとも一部に含
んでいる消去剤含有層であり、前記消去剤含有層は非加
熱時には固体で、ビヒクルとなった材料が所定温度に加
熱されることにより溶解して、この材料自身またはこの
材料に分散または溶解していた前記消去剤が前記無能化
または鈍化をなすものであることを特徴とする。
【0030】したがって、第1感熱層と第2感熱層との
間に、無能化または鈍化をさせる消去剤を少なくとも一
部に含んでいる消去剤含有層を形成することで、簡易で
経済的な混色の防止を図ることができる。特に、消去剤
含有層のビヒクルとなった材料が所定温度に加熱される
ことにより溶融して、混色を防止することができる。
【0031】請求項7記載の発明は、請求項6に記載の
多色感熱記録媒体において、前記所定温度は少なくとも
前記第2感熱層を発色させる温度以下であることを特徴
とする。
【0032】したがって、第2感熱層が発色する前に、
ビヒクルが溶けて混色を防止することができる。
【0033】請求項8記載の発明は、請求項6または7
に記載の多色感熱記録媒体において、前記第2感熱層と
前記消去剤含有層との間には、前記ビヒクルまたは前記
消去剤が前記第2感熱層へ拡散することを防止する拡散
防止層が形成されていることを特徴とする。
【0034】したがって、消去剤含有層中の消去剤が第
2感熱層に拡散しないようにして、この第2感熱層の発
色を消去剤が阻害することを防止することができる。
【0035】請求項9記載の発明は、それぞれ異なる色
に発色する第1感熱層と第2感熱層とが同一の基材上に
形成された多色感熱記録媒体において、前記第1感熱層
と前記第2感熱層が積層された構造を有し、前記第2感
熱層が部分的に形成され、前記第2感熱層を発色させる
際に前記第1感熱層の発色による混色を防止する混色防
止手段が設けられていることを特徴とする多色感熱記録
媒体である。
【0036】したがって、それぞれ異なる色で発色する
第1感熱層と第2感熱層とが積層構造であっても、混色
防止手段が設けられているので、これらの第1感熱層と
第2感熱層とを発色させても混色のない発色が可能とな
る。また、第2感熱層に関して媒体全面に設ける必要が
ないので、製造コストを低減することができる。
【0037】請求項10記載の発明は、請求項9に記載
の多色感熱記録媒体において、前記混色防止手段は、前
記第2感熱層を発色させる必要がある部分における前記
第1感熱層の発色機能を無能化または鈍化させることで
前記混色を防止することを特徴とする。
【0038】したがって、第2感熱層は部分的に形成さ
れているので、その発色させる必要がある部分だけ発色
機能を無能化または鈍化させるだけで混色を防止できる
ので、簡易で経済的な混色の防止を図ることができる。
【0039】請求項11記載の発明は、請求項10に記
載の多色感熱記録媒体において、少なくとも前記第1感
熱層の発色機能を無能化または鈍化させた部分上に前記
第2感熱層を積層したことを特徴とする。
【0040】したがって、第2感熱層は第1感熱層の発
色機能を無能化または鈍化させた部分上に積層形成され
ているので、簡易で経済的な混色の防止を図ることがで
きる。
【0041】請求項12記載の発明は、請求項9〜11
の何れか一に記載の多色感熱記録媒体において、前記混
色防止手段は、前記第1感熱層の発色に寄与する材料と
結合して前記無能化または鈍化を実現する消去剤であ
り、この消去剤が前記第1感熱層に浸透または含浸する
ことにより前記結合を生じることを特徴とする。
【0042】したがって、所定の消去剤を第1感熱層に
浸透または含浸させることで混色防止手段を実現するこ
とができるので、例えば、市販の感熱紙を用いて多色感
熱記録媒体を作成することも可能であり、請求項9〜1
1の何れか一に記載の発明を容易に実現できる。
【0043】請求項13記載の発明は、請求項9〜12
の何れか一に記載の多色感熱記録媒体において、前記第
1感熱層と前記第2感熱層との間に中間層を設けたこと
を特徴とする。
【0044】したがって、請求項9〜12の何れか一に
記載の多色感熱記録媒体を実現する上で、第1感熱層と
第2感熱層との間に中間層を有することで、第2感熱層
の顕色剤の無能化領域への移動を完全に防止でき、混色
防止機能を確実に発揮させて混色を完全に防止すること
ができる。
【0045】請求項14記載の発明は、請求項9または
10に記載の多色感熱記録媒体において、前記混色防止
手段は、前記第1感熱層と前記第2感熱層との間であっ
て少なくとも前記第2感熱層を発色させる必要がある部
分に形成され、前記第1感熱層の発色に寄与する材料と
結合して前記無能化または鈍化を実現する消去剤を少な
くとも一部に含んでいる消去剤含有層であり、前記消去
剤含有層は非加熱時には固体で、ビヒクルとなった材料
が所定温度に加熱されることにより溶解して、この材料
自身またはこの材料に分散または溶解していた前記消去
剤が前記無能化または鈍化をなすものであることを特徴
とする。
【0046】したがって、第1感熱層と第2感熱層との
間に、無能化または鈍化をさせる消去剤を少なくとも一
部に含んでいる消去剤含有層を形成することで、簡易で
経済的な混色の防止を図ることができる。特に、消去剤
含有層のビヒクルとなった材料が所定温度に加熱される
ことにより溶融して、混色を防止することができる。
【0047】請求項15記載の発明は、請求項14に記
載の多色感熱記録媒体において、前記所定温度は少なく
とも前記第2感熱層を発色させる温度以下であることを
特徴とする。
【0048】したがって、第2感熱層が発色する前に、
ビヒクルが溶けて混色を防止することができる。
【0049】請求項16記載の発明は、請求項14また
は15に記載の多色感熱記録媒体において、前記第2感
熱層と前記消去剤含有層との間には、前記ビヒクルまた
は前記消去剤が前記第2感熱層へ拡散することを防止す
る拡散防止層が形成されていることを特徴とする。
【0050】したがって、消去剤含有層中の消去剤が第
2感熱層に拡散しないようにして、この第2感熱層の発
色を消去剤が阻害することを防止することができる。
【0051】請求項17記載の発明は、請求項9記載の
多色感熱記録媒体において、前記第2感熱層の発色温度
が前記第1感熱層の発色温度より低く、前記第2感熱層
が前記第1感熱層の上に積層され、前記混色防止手段
は、前記第1感熱層と前記第2感熱層との間に形成され
て両感熱層の間を断熱する断熱層であることを特徴とす
る。
【0052】したがって、断熱により混色を防止するこ
とができる。
【0053】請求項18記載の発明は、請求項1〜17
の何れか一に記載の多色感熱記録媒体において、前記第
2感熱層はストライプ状であることを特徴とする。
【0054】したがって、第2感熱層をストライプ状に
形成することにより、第2感熱層を塗工などにより形成
する手段の選択性を高め、多色感熱記録媒体のフォーム
の違いをひと目で判別しやすくすることができる。
【0055】請求項19記載の発明は、請求項1〜18
の何れか一に記載の多色感熱記録媒体において、前記第
2感熱層は、前記基材上に前記第1感熱層とは異なる複
数の色で複数形成されていることを特徴とする。
【0056】本発明および上記の各発明において、第2
感熱層は単一である必要はなく、同じ色または異なる色
で発色する複数のエリア部分から形成されていてもよ
く、要は、第1感熱層とは異なる色で発色すればよい。
【0057】したがって、第2感熱層をある特定の位置
だけでなく、任意の場所に任意の色を設けることが可能
となり、フォームの多様化が可能となる。
【0058】
【発明の実施の形態】[発明の実施の形態1]この発明
の一実施の形態を発明の実施の形態1として説明する。
【0059】図1は、この発明の実施の形態1である多
色感熱記録媒体1の概略図を示す平面図であり、図2
は、同縦断面図である。図1、図2に示すように、この
多色感熱記録媒体1は、シート状の記録媒体で、それぞ
れ異なる色で発色する複数の感熱層がシートの厚さ方向
に積層された構造を有する。そして、複数の感熱層のう
ち少なくとも1つはシートの幅方向に部分的に形成され
ている。
【0060】この例では、多色感熱記録媒体1は、第1
感熱層2と、この第1感熱層2の表面上に部分的に形成
された第2感熱層3とを備えている。第1感熱層2は、
例えば、ロイコ染料、フェノール系顕色剤、バインダー
樹脂からなり、必要に応じて増感剤等の助剤で融点を調
節するようにしてもよい。第2感熱層3は、例えば、ロ
イコ染料、顕色剤、増感剤およびバインダー樹脂からな
る。これらの材料に特に特定されるものではないが、特
性が順次後述する各実施の形態において多少違うので、
その特性を満足するものであればよい。第2感熱層3
は、所定の温度に加熱されることにより所定の色に発色
する。第1感熱層2は、所定の温度に加熱されることに
より所定の色に発色する。第2感熱層3は、第1感熱層
2の発色とは異なる色に発色する。
【0061】この実施の形態1の多色感熱記録媒体1の
構成の詳細について図2に示す縦断面図を参照して詳細
に説明する。第1感熱層2としては、公知のロイコ染料
と顕色剤(必要に応じて増感剤や安定化剤等の助剤)か
らなる感熱紙が使用可能である。第2感熱層3が第1感
熱層2上に部分的に塗工されて形成される前に、混色防
止手段である消去剤を塗布して、第2感熱層3を発色さ
せる部位の第1感熱層2の発色機能を阻害しておく。す
なわち、第2感熱層3を発色させる部位の第1感熱層2
に熱を加えた場合に発色する機能を低下させておく。そ
の上で第2感熱層3を部分的に塗工して多色感熱記録媒
体1を形成する。
【0062】より具体的には、多色感熱記録媒体1は、
例えば下記のように作成する。この例で、第1感熱層2
は基材を一体に有する公知の感熱紙で、例えば、黒色に
発色し、保護層を有せず、保存温度が60℃でも発色が
開始しないタイプのものを用いた。
【0063】(1)第1工程…消去剤を第1感熱層2に
塗布する。消去剤は融点が55℃のポリエチレングリコ
ール#4000(試薬)を、熱溶融した状態でダイコー
ト法により第1感熱層2の表面の所定領域に部分的に塗
工する。その際、第1感熱層2である感熱紙は60℃に
加熱されており、第1感熱層2に消去剤が浸透したこと
を確認してから室温に戻し、第1感熱層2上に残ってい
るポリエチレングリコールを除去して無能化エリア5を
形成した。
【0064】(2)第2工程…消去剤塗布後の第1感熱
層2へ第2感熱層3を塗工する。第2感熱層3の材料と
しては下記の2種類の分散液を混合して調整した。
【0065】.ロイコ染料および増感剤分散液(この
組成は次のとおり) ・RED−40…2.7重量部 ・p−ベンジルフェニル(PBBP)…2重量部 ・PVA10%溶液…30重量部 ・水…40重量部 .顕色剤分散液(この組成は次のとおり) ・ビスフェノールA…6重量部 ・酸化でんぷん…2重量部 ・炭化カルシウム…2重量部 ・PVA10%溶液…30重量部 ・水…40重量部
【0066】前記との混合液をダイコーターでスト
ライプ状に乾燥重量8g/m2になるように塗工する。
その位置は、第1工程で消去剤を塗工した位置(無能化
エリア5)の上である。このように、第1感熱層2上に
第2感熱層3を形成したものを、図1で示すようなフォ
ームの大きさにカットし、多色感熱記録媒体1を得る。
【0067】このように形成した多色感熱記録媒体1上
に、フレキソやオフセット印刷等により、所定のプリ印
刷4を行なう。さらに、多色感熱記録媒体1に必要に応
じて保護層を設けてもよい。
【0068】以上のようにして作成した多色感熱記録媒
体1の第1感熱層2に対して京セラ社製の感熱ヘッドを
用いて0.4mJ/dotで黒色の印字を行い、同じく
0.4mJ/dotで赤色の印刷した。その結果、第2
感熱層3における赤色の下の部分の混色は全く観測され
なかった。
【0069】なお、消去剤にポリエチレングリコールを
用いたがこれに限定するものでなく、融点が第1感熱層
2を発色させない温度以下で40℃以上、しかも第1感
熱層2の発色を無能化または鈍化できる様々な材料を用
いることができる。ここで、消去剤の融点を40℃以上
としたのは、完成した多色感熱記録媒体1が保存される
温度が40℃であると仮定して、消去剤の融点がその温
度以上の場合は、第2感熱層3に影響を与えることが予
想されるためである。
【0070】このように得られた多色感熱記録媒体1に
よれば、混色することなく、色を変化させて1つの多色
感熱記録媒体1で複数のフォームを形成することができ
る。
【0071】また、第2感熱層3は、図1に示すように
ストライプ状に形成すると別の効果が発揮される。すな
わち、塗工方法の選択性が広がり、一目でフォームの違
いを判断できるようになる。例えば、第2感熱層3の形
成方法としては、フレキソ、スクリーン、グラビア印刷
やダイコーティング法のような部分コーティング法が使
用可能になり、製造コストを低減することが可能にな
る。
【0072】第2感熱層3のストライプ形状は、例え
ば、図1に示すような例が望ましい。図1の例では、第
1感熱層2に第2感熱層3を形成するのに、多色感熱記
録媒体1に対するプリ印刷4の印刷方向に対して垂直な
方向を第2感熱層3の長手方向としている。この場合、
第1感熱層2上にダイコーター等により第2感熱層3を
ストライプ状に形成して、多色感熱記録媒体1の形態に
カッティングしてフォームを得る。
【0073】図3の例は図1と同じであるが、第2感熱
層3のストライプが間欠的に形成された例である。これ
はダイコーティング等で間欠的にコーティングすること
により形成することができる。図4の例は印刷方向に対
して平行に形成した例である。これも図1と同じ方法で
形成できるが、使用する方向が変わるだけである。図5
の例は図3と同じ方法で形成することができる。図6の
例は複数個のダイコーティングヘッドで第2感熱層3の
一部を連続塗工して、残りを間欠的に塗工することによ
り形成することができる。図6の第2感熱層3のストラ
イプ形状を間欠的に形成するようにしてもよい。また、
ここではコーティングによる方法で形成可能であること
を説明したが、印刷により形成してもよい。このように
ストライプ状に形成した第2感熱層3は、コーティング
または印刷法の両手段が選択でき、発色を一目で識別で
きる。また、ストライプ状の第2感熱層3に文字を印刷
することもできる。このようにして得られた感熱記録媒
体1は、用途や構成により印刷法とコーティング法の選
定や、ストライプ形状と文字とによる判別パターンを変
化させることができるフォームである。
【0074】図7は、この発明の実施の形態1の変形例
の多色感熱記録媒体の縦断面図である。この変形例で
は、図7に示すように基材10上に第1感熱層2と第2
感熱層3とを並列的な配置としてそれぞれ部分的に形成
することにより、各々の感熱層2,3を所定のエネルギ
ー印加により発色させる際に互いに他の感熱層の発色作
用を防止できるように構成したものである。即ち、感熱
層2,3が重なり合うことのない同一平面内での配置関
係が防止手段として機能するように構成されている。
【0075】このような構成によれば、同一のエネルギ
ーで混色なく2色に発色する多色感熱記録媒体1を得る
ことが可能である。
【0076】[発明の実施の形態2]この発明の別の実
施の形態を発明の実施の形態2として説明する。この発
明の実施の形態2の説明において、発明の実施の形態1
と同一の部材などについては同一符号を用い、共通する
技術内容については詳細な説明を省略する。
【0077】発明の実施の形態1では第2感熱層3を発
色させた際、気にならない程度の混色があるのに対し
て、この発明の実施の形態2では、これを完全になくす
ために、第1感熱層2と第2感熱層3との間に中間層6
を形成したものである。この混色は第2感熱層3を塗工
したときに顕色剤が無能化エリア5に浸透するのと、熱
印加時に熱拡散が起こり第2感熱層3の顕色剤が無能化
エリア5にまで拡散するためである。
【0078】より具体的に説明する。図8にこの実施の
形態2の多色感熱記録媒体1の縦断面図を示す。この実
施の形態2の多色感熱記録媒体1は、第1感熱層2上に
第2感熱層3が中間層6を介して部分的に設けられてい
る。
【0079】第2感熱層3が部分的に塗工形成される前
に、第2感熱層3を発色させる場所の第1感熱層2の機
能を無能化もしくは鈍化しておく(無能化エリア5)。
すなわち、第2感熱層3を発色させる場所の第1感熱層
2にこの第1感熱層2が発色する熱を印加しても発色し
ないようにその発色機能を低下させておく。そして、こ
の上に樹脂等で中間層6を塗工形成し、さらにこの上に
第2感熱層3を部分的に塗工して感熱記録媒体1を得
る。
【0080】以下、より具体的に説明する。この実施の
形態2の第1感熱層2には基材が一体となった公知の感
熱記録媒体で、王子製紙社製感熱紙(PD152R:黒
色発色)を用いた。
【0081】第2感熱層3を形成する部分(無能化エリ
ア5)に無能化剤を塗布し、第1感熱層2の発色機能を
低下させる。無能化剤は2−メチルピペラジンを用い、
下記の塗工液を調合しフレキソ印刷法で部分的に塗工浸
透させ、無能化エリア5を形成した。
【0082】 (消去剤インキ) ・サンプレンIB−F370(三洋化成社製)…15%溶液…80重量部 ・2−メチルピペラジン(無能化剤)…20重量部
【0083】次に無能化エリア5上にオーバーコート樹
脂を塗布し、中間層6を形成する。オーバーコート樹脂
はT&K TOKA社製UV硬化型樹脂(FLX−UV
OPニス)を用い、フレキソ印刷法で部分的に塗工し
た。塗工後UV照射装置で硬化させ、膜厚2μmの中間
層6を形成した。
【0084】そして、これらの上に第2感熱層3を塗布
形成する。第2感熱層3は下記の分散液を混合して調整
した。発色する色は第1感熱層2の黒色と異なる青色の
ロイコ染料を用いた。
【0085】 ・ロイコ染料…CLV…1重量部 (中京油脂社製 Y−CVL) ・顕色剤 …D8 …重量部 (中京油脂社製 F-647) ・増感剤 …2重量部 (中京油脂社製 ハイドリン D-757) ・滑剤 …0.7重量部 (中京油脂社製 ハイドリンZ-7-30) ・発色防止剤…0.3重量部 (中京油脂社製 ハイドリン D-337) ・水酸化アルミニウム…1重量部 ・PVA10%溶液…2重量部 (クラレ社製 PVA117) ・水…22重量部
【0086】上記混合液をダイコーターで部分的に乾燥
重量8g/m2塗工して第2感熱層3を形成し、図1で
示したようなフォームの大きさにカットし、多色感熱記
録媒体1を得た。さらに、フレキソやオフセット印刷等
によりプリ印刷4を行なう。さらに、多色感熱記録媒体
1に必要に応じて保護層を設けてもよい。
【0087】このようにして得られた多色感熱記録媒体
1を京セラ社製の感熱ヘッドで0.4mJ/dotで印
字を行い、黒色と青色の印刷をした。その結果、第2感
熱層2の青色の下の部分の混色は全く観測されなかっ
た。
【0088】このように中間層6を設けることで、第2
感熱層3の顕色剤の無能化エリア5への移動を完全に防
止でき、完全に混色を防止することができる。
【0089】[発明の実施の形態3]この発明の別の実
施の形態を発明の実施の形態3として説明する。この発
明の実施の形態3の説明において、発明の実施の形態1
と同一の部材などについては同一符号を用い、共通する
技術内容については詳細な説明を省略する。
【0090】図9は、本発明の実施の形態3の多色感熱
記録媒体1を示す縦断面図である。第1感熱層2は従来
の公知のロイコ染料+顕色剤を用いた感熱記録材料が使
用可能である。第2感熱層3は例えば、ロイコ染料+顕
色剤の感熱材料が使用可能である。
【0091】消去剤含有層7は第1感熱層2に接してお
り、第1感熱層2のロイコ染料と顕色剤が熱によって発
色することを妨げるまたは消去する消去剤をビヒクルと
ともに分散または溶解または消去剤が内包されたマイク
ロカプセルを分散した層になっている。また、消去剤含
有層7と第2感熱層3との間には、消去剤含有層7中の
消去剤が第2感熱層3に拡散しないようにする消去剤の
拡散防止層8が形成されている。
【0092】消去剤含有層7は、少なくとも第2感熱層
3を発色させるときに第1感熱層2に消去剤が拡散し、
消去剤が第1感熱層2の発色を妨げることが重要であ
る。この発明の実施の形態3に用いる消去剤含有層7
は、第2感熱層の発色温度よりも低い融点のビヒクル内
に消去剤が相溶または分散されているか、ビヒクル自身
が消去機能を有する材料をバインダー樹脂内に分散した
ものを用いることもできる。
【0093】消去剤はロイコ染料や顕色剤に応じて変え
る必要があるが、例えば、ポリエチレングリコール、ポ
リプロピレングリコール、および、その誘導体や直鎖ア
ルコールにコール酸を溶解したものでよい。
【0094】より具体的な例について説明すると次のよ
うになる。 .消化剤含有層(この組成は次のとおり) ・消去剤 :ポリエチレングリコール#4000…10重量部 ・安定化剤 :コール酸…1重量部 ・体質顔料 :SiO2(E−2 龍森社製)…1重量部 ・バインダー樹脂:PVA10%水溶液…100重量部重量部 ・水 :80重量部 .消去剤拡散防止層(この組成は次のとおり) ・バインダー樹脂:PVA10%水溶液…10重量部 ・水 :10重量部
【0095】上記の液をダイコート法で乾燥塗工重量
が5g/m2となるようにストライプ状に塗工して、消
去剤含有層7を形成する。それから、消去剤含有層7の
上に上記の液をグラビア印刷法で乾燥塗工重量が2g
/m2となるように塗工して、拡散防止層8を形成す
る。
【0096】第2感熱層3に関しては、発明の実施の形
態1,2の材料がそのまま使用可能である。すなわち、
次のようになる。
【0097】.ロイコ染料および増感剤分散液(この
組成は次のとおり) ・RED−40(山本化成社製)…2.7重量部 ・p−ベンジルフェニル(PBBP)…2重量部 ・PVA10%溶液…30重量部 ・水…40重量部 .顕色剤分散液(この組成は次のとおり) ・ビスフェノールA…6重量部 ・酸化でんぷん…2重量部 ・炭化カルシウム…2重量部 ・PVA10%溶液…30重量部 ・水…40重量部
【0098】上記,の混合液を拡散防止層8上にダ
イコーターでストライプ状に乾燥重量が8g/m2とな
るようにコートして、さらにフォームの大きさにカット
して多色感熱記録媒体1を形成することができる。さら
に、フレキソやオフセット印刷等により文字情報を印刷
する。このようにして得られた多色感熱記録媒体1をフ
ォームの大きさにカットする前に必要に応じて保護層を
設けてもよい。
【0099】こうして得られた多色感熱記録媒体1に対
し、第2感熱層3と第1感熱層2とに同一のエネルギー
0.35mJ/dotを与えて印字する。第2感熱層3
は、例えば、図1の宅配便用フォームで、赤色は着払い
とすると着払い用フォームでは、第2感熱層3に0.3
5mJ/dotのエネルギーで発色させる。すると融点
55℃のポリエチレングリコールが溶解して、コール酸
とともに第1感熱層2に拡散するので、第1感熱層2の
黒色が発色しない(第2感熱層3の発色温度は約80℃
以上で、第2感熱層3を発色させる温度よりもポリエチ
レングリコールが溶け出す温度の方が低い)。
【0100】また、消去剤含有層7を塗工するときの乾
燥温度をポリエチレングリコールの融点以上に設定すれ
ば、初めから加熱しても発色しないようにすることが可
能である。しかしながら、ポリエチレングリコールは水
との親和性もいいので、コール酸を添加することによ
り、その保存性を改良することができた。すなわち、ポ
リエチレングリコールに溶けているコール酸が顕色剤と
結びついているので保存安定性がよい。ここで、溶け出
した消去剤が拡散防止層8により妨げられ、第2感熱層
3を消色することはない。
【0101】以上説明した多色感熱記録媒体1によれ
ば、1つのフォームで複数のフォームを実現することが
できる。
【0102】なお、本発明の実施の形態では、消去剤と
してポリエチレングリコールを用いたが、これに限定す
るものではなく、第2感熱層3の発色開始温度以下で溶
解する材料であればよく、第2感熱層3との兼ね合いで
選択することができる。このような材料には、熱可塑性
のポリエーテル類、ステアリルアルコール類等が使用可
能で、溶解して第1感熱層2の発色を防ぐことができれ
ばよい。また、消去保存安定性を向上させる材料の添加
も可能である。なお、この消去剤は多色感熱記録媒体1
の保存環境下では固体であり、第2感熱層3を発色させ
るときに溶解して第1感熱層2の発色を妨げることがで
きる各種の材料を用いることができる。
【0103】[発明の実施の形態4]この発明の別の実
施の形態を発明の実施の形態4として説明する。この発
明の実施の形態4の説明において、発明の別の実施の形
態1と同一の部材などについては同一符号を用い、共通
する技術内容については詳細な説明を省略する。この発
明の実施の形態4の多色感熱記録媒体1が発明の実施の
形態1と相違するのは、第2感熱層3の発色開始温度が
第1感熱層2の発色開始温度より高い温度に設定されて
いる点である。
【0104】より具体的に示すと、第1感熱層2は下記
の分散液とを混合して調整した。
【0105】.ロイコ染料および増感剤分散液(この
組成は次のとおり) ・ODB−2(山本化成社製)…2重量部 ・p−ベンジルフェニル(PBBP)…2重量部 ・PVA10%溶液…30重量部 ・水…40重量部 .顕色剤分散液(この組成は次のとおり) ・ビスフェノールA…6重量部 ・酸化でんぷん…2重量部 ・炭化カルシウム…2重量部 ・PVA10%溶液…30重量部 ・水…40重量部
【0106】上記のように調整した第1感熱層2をワイ
ヤーバーを用いて基材である上質紙(50g/m2)の表面
に塗布乾燥後、カレンダー処理して付着量が5g/m2
となる第1感熱層2を形成した。
【0107】次に、消去剤を第1感熱層2に塗布した。
消去剤は融点が55℃のポリエチレングリコール#40
00(試薬)を熱溶融した状態でダイコート法で部分的
に塗工する。その際、上記上質紙は60℃に加熱されて
おり、上質紙に浸透したことを確認してから室温に戻
し、上質紙上に残っているポリエチレングリコールを除
去して無能化エリア5形成した。
【0108】さらにその上部に、第2感熱層3は下記の
各分散液の成分をボールミルで12時間分散し、
さらにできあがった分散液を混合して調整した。
【0109】 .ロイコ染料分散液 ・RED−40(山本化成社製)…2.7重量部 ・ポリビニールアルコール(PVA)10%溶液… 30重量部 ・水 .顕色剤分散液 ・ビスフェノールA…6重量部 ・酸化でんぷん…2重量部 ・炭酸カルシウム…2重量部 ・PVA10%溶液…30重量部 .水…40重量部
【0110】上記混合液をダイコーターでストライプ状
に乾燥重量8g/m2となるように部分コートし、さら
にフォームの大きさにカットし多色感熱記録媒体1を得
た。さらに、フレキソやオフセット印刷等により文字情
報を印刷する。このようにして得られた多色感熱記録媒
体1に必要に応じて保護層を設けてもよい。このように
して得られた多色感熱記録媒体1の第1感熱層2を京セ
ラ社製の感熱ヘッドで0.3mJ/dotで黒色の印字
を行い、0.6mJ/dotで赤色の印刷した。その結
果、第2感熱層2の赤色の下の部分の混色はほとんど観
測されなかった。
【0111】この多色感熱記録媒体1により、第2感熱
層3にサーマルヘッドで印刷しない場合と印刷する場合
とで視覚的に異なる複数のフォームを得ることができ
る。例えば、元払の場合、第2感熱層3の赤色をライン
状に発色させ、第1感熱層2にも必要事項を印字する。
着払いの場合は、第2感熱層3にエネルギーを印加せ
ず、第1感熱層2に必要事項を記載する。このようにし
て、1枚の多色感熱記録媒体1により複数のフォームの
印刷が発色の色を変化させて印刷出来るのでひと目で認
識可能な複数のフォームが実現出来る。
【0112】[発明の実施の形態5]この発明の別の実
施の形態を発明の実施の形態5として説明する。発明の
実施の形態4では、第2感熱層3を発色させた際、気に
ならない程度の混色があるのに対して、この実施の形態
5では、これを完全になくすために、第1感熱層2と第
2感熱層3との間に中間層6を形成したものである。こ
の混色は第2感熱層3を塗工したときに顕色剤が無能化
エリア5に浸透するのと、熱印加時に熱拡散が起こり第
2感熱層3の顕色剤が無能化エリア5にまで拡散するた
めである。
【0113】この実施の形態の中間層6はこの実施の形
態2の場合と同様に、無能化エリア5上にオーバーコー
ト樹脂を塗布し形成する。オーバーコート樹脂はT&K
TOKA社製UV硬化型樹脂(FLX−UV OPニ
ス)を用い、フレキソ印刷法で部分的に塗工した。塗工
後、UV照射装置で硬化させ、膜厚2μmの中間層6を
形成した。なお、第1感熱層2、第2感熱層3、消去剤
による無能化、プリ印刷4等は実施の形態4の場合と同
じである。
【0114】この中間層6を有する多色感熱記録媒体1
は実施の形態4と同じ条件で印字した場合、第1感熱層
2と第2感熱層3の発色の混色はなく、複数のフォーム
が1つの多色感熱記録媒体1により実現できた。
【0115】[発明の実施の形態6]この発明の別の実
施の形態を発明の実施の形態6として説明する。この発
明の実施の形態6では、実施の形態4の多色感熱記録媒
体1において、消去剤により無能化をする代わりに、第
1感熱層2と第2感熱層3との間に実施の形態3の場合
と同様の消去剤含有層7と消去剤拡散防止層8と形成し
たものである。
【0116】消去剤含有層7は第1感熱層2に接してお
り、第1感熱層2のロイコ染料と顕色剤が熱によって発
色することを妨げるまたは消去する消去剤をビヒクルと
ともに分散または溶解または消去剤が内包されたマイク
ロカプセルを分散した層になっている。また、消去剤含
有層7と第2感熱層3との間には、消去剤含有層7中の
消去剤が第2感熱層3に拡散しないようにする消去剤拡
散防止層8が形成されている。なお、これ以外の第1感
熱層2、第2感熱層3、プリ印刷4等は実施の形態4の
場合と同じである。
【0117】このようにして得られた多色感熱記録媒体
1の第1感熱層2を京セラ社製の感熱ヘッドで0.3m
J/dotで黒色の印字を行い、0.6mJ/dotで
赤色の印刷をした。その結果、第2感熱層3の赤色の下
の部分の混色はほとんど観測されなかった。
【0118】[発明の実施の形態7]この発明の別の実
施の形態を発明の実施の形態7として説明する。図10
は、この発明の実施の形態7の多色感熱記録媒体の縦断
面図である。この発明の実施の形態7の説明において、
発明の実施の形態1と同一の部材などについては同一符
号を用い、共通する技術内容については詳細な説明を省
略する。この発明の実施の形態7の多色感熱記録媒体1
が発明の実施の形態1と相違するのは、第2感熱層3の
発色開始温度が第1感熱層2の発色開始温度より低い温
度に設定されている点である。
【0119】具体的に示すと、第1感熱層2は下記の
およびの分散液の成分をボールミルで12時間分散
し、さらにできあがった分散液を混合して調整すること
ができる。
【0120】 .ロイコ染料分散液(この組成は次のとおり) ・ODB−2(山本化成社製)…2重量部 ・ポリビニールアルコール(PVA)10%溶液…30重量部 ・水 .顕色剤分散液(この組成は次のとおり) ・ビスフェノールA…6重量部 ・酸化でんぷん…2重量部 ・炭酸カルシウム…2重量部 ・PVA10%溶液…30重量部 ・水…40重量部
【0121】上記のように調整した混合液を、ワイヤー
バーを用いて上質紙(50g/m2)の表面に塗布乾燥
後、カレンダー処理をして付着量が5g/m2の第1感
熱層2を形成する。
【0122】そして、第2感熱層3を発色させるエリア
に断熱層9を形成した。
【0123】断熱層9は、ダイコーティングにより第2
感熱層3よりも同じかそれよりも広い幅で形成する。よ
り具体的な例を示すと、下記のの分散液をダイコーテ
ィングによりストライプ状に乾燥重量で20g/m2
なるように塗工した。
【0124】.断熱層の分散液(この組成は次のとお
り) ・体質顔料(熱拡散)SiO2…3重量部 ・PVA10%溶液…30重量部 ・炭酸カルシウム…2重量部 ・酸化でんぷん…2重量部 ・水…30重量部 ・消泡剤…0.5重量部
【0125】さらに、その上に形成する第2感熱層3と
しては、下記の分散液を混合して調整する。
【0126】.ロイコ染料および増感剤分散液(この
組成は次のとおり) ・RED−40…2.7重量部 ・p−ベンジルフェニル(PBBP)…2重量部 ・PVA10%溶液…30重量部 ・水…40重量部 .顕色剤分散液(この組成は次のとおり) ・ビスフェノールA…6重量部 ・酸化でんぷん…2重量部 ・炭化カルシウム…2重量部 ・PVA10%溶液…30重量部 ・水…40重量部
【0127】この混合液をダイコーターでストライプ状
に乾燥重量8g/m2となるように部分コートして、さ
らに図1に示すようなフォームの大きさにカットして、
多色感熱記録媒体1が形成される。さらに、フレキソや
オフセット印刷等により文字情報を印刷する。このよう
にして得られた感熱記録媒体1に必要に応じて保護層を
設けてもよい。この多色感熱記録媒体1の第1感熱層2
を京セラ社製の感熱ヘッドで0.6mJ/dotで黒色
の印字を行い、第2感熱層3を0.3mJ/dotで赤
色の印刷をした。その結果、第2感熱層2の赤色の下部
における混色はほとんど認められなかった。
【0128】この多色感熱記録媒体1により、第2感熱
層3にサーマルヘッドで印刷するか否かにより視覚的な
複数のフォームを得ることができる。例えば、多色感熱
記録媒体1を宅配便の伝票として用いる場合、元払いの
場合に用いるときには第2感熱層3の赤色をライン上に
発色させ、第1感熱層2にも必要事項を印字する。着払
いの場合に用いるときには第2感熱層3を加熱せず、第
1感熱層2に必要事項を記載する。このようにして、一
枚の多色感熱記録媒体1により複数のフォームの印刷が
発色の色を変化させて印刷出来るので、ひと目で認識可
能な複数のフォームが実現できる。
【0129】[発明の実施の形態8]この発明の別の実
施の形態を発明の実施の形態8として説明する。図11
は、この発明の実施の形態8の多色感熱記録媒体の縦断
面図である。この発明の実施の形態8の説明において、
発明の実施の形態1と同一の部材などについては同一符
号を用い、共通する技術内容については詳細な説明を省
略する。この発明の実施の形態8の多色感熱記録媒体1
が発明の実施の形態1と相違するのは、第2感熱層3が
第1感熱層2の下に形成されている点である。
【0130】より具体的に示すと、第2感熱層3は下記
の分散液を混合して調整した。 .ロイコ染料および増感剤分散液(この組成は次のと
おり) ・RED−40…2.7重量部 ・p−ベンジルフェニル(PBBP)…2重量部 ・PVA10%溶液…30重量部 ・水…40重量部 .顕色剤分散液(この組成は次のとおり) ・ビスフェノールA…6重量部 ・酸化でんぷん…2重量部 ・炭化カルシウム…2重量部 ・PVA10%溶液…30重量部 ・水…40重量部
【0131】上記,の混合液をダイコーターで上質
紙(50g/m2)による基材10上にストライプ状に乾
燥重量が8g/m2となるようにコートして第2感熱層
3を形成した。
【0132】次に、この第2感熱層3を被うように第1
感熱層2を形成した。第1感熱層2は下記のおよび
の分散液の成分をボールミルで12時間分散し、さらに
できあがった分散液を混合して調整することができる。
【0133】 .ロイコ染料分散液(この組成は次のとおり) ・ODB−2(山本化成社製)…2重量部 ・ポリビニールアルコール(PVA)10%溶液…30重量部 ・水 .顕色剤分散液(この組成は次のとおり) ・ビスフェノールA…6重量部 ・酸化でんぷん…2重量部 ・炭酸カルシウム…2重量部 ・PVA10%溶液…30重量部 ・水…40重量部
【0134】上記のように調整した混合液を、ワイヤー
バーを用いて上質紙(50g/m2)による基材10の表
面に塗布乾燥後、カレンダー処理をして付着量が5g/
2の第1感熱層2を形成する。
【0135】さらに、第2感熱層3が形成された部分の
上に形成された第1感熱層2を無能化または鈍化するた
めに消去剤を第1感熱層2内に塗布した。この消去剤は
融点が55℃のポリエチレングリコール#4000(試
薬)を熱溶融した状態でダイコート法で部分的に塗工す
る。その際、上記基材10(上質紙)は60℃に加熱さ
れており、上質紙に浸透したことを確認してから室温に
戻し、上質紙上に残っているポリエチレングリコールを
除去して無能化エリア5を形成した。
【0136】そして、フォームの大きさにカット多色感
熱記録媒体1を得た。さらに、フレキソやオフセット印
刷等により文字情報を印刷する。このようにして得られ
た感熱記録媒体1に必要に応じて保護層を設けてもよ
い。
【0137】このようにして得られた多色感熱記録媒体
1の第1感熱層2を京セラ社製の感熱ヘッドで0.6m
J/dotで黒色の印字を行い、第2感熱層3を0.3
mJ/dotで赤色の印刷をした。その結果、第2感熱
層3の赤色の上の部分の混色はほとんど観測されなかっ
た。
【0138】この実施の形態8において実施の形態5の
場合と同様のUV樹脂を用いて、第1感熱層2と第2感
熱層3の間に中間層6を形成するとより、混色をより完
全に防止することができる。
【0139】[発明の実施の形態9]この発明の別の実
施の形態を発明の実施の形態9として説明する。図12
は、この発明の実施の形態9の多色感熱記録媒体の縦断
面図である。この発明の実施の形態9の説明において、
発明の実施の形態8と同一の部材などについては同一符
号を用い、共通する技術内容については詳細な説明を省
略する。この発明の実施の形態9でも実施の形態8の場
合と同様に、第2感熱層3が第1感熱層2の下に形成さ
れ、消去剤により無能化エリア5を形成する代わりに、
第1感熱層2と第2感熱層3との間に実施の形態3,6
の場合と同様の消去剤含有層7と消去剤拡散防止層8と
を形成したものである。
【0140】消去剤含有層7は第1感熱層2に接してお
り、第1感熱層2のロイコ染料と顕色剤が熱によって発
色することを妨げるまたは消去する消去剤をビヒクルと
ともに分散または溶解または消去剤が内包されたマイク
ロカプセルを分散した層になっている。また、消去剤含
有層7と第2感熱層3と間には、消去剤含有層7中の消
去剤が第2感熱層3に拡散しないようにする消去剤拡散
防止層8が形成されている。消去剤含有層7と消去剤拡
散防止層8は実施の形態3の場合と同様に形成し、第1
感熱層2、第2感熱層3は実施の形態8の場合と同様に
形成し、多色感熱記録媒体1を得た。
【0141】このようにして得られた多色感熱記録媒体
1の第1感熱層2を京セラ社製の感熱ヘッドで0.6m
J/dotで黒色の印字を行い、第2感熱層3を0.3
mJ/dotで赤色の印刷をした。その結果、第2感熱
層3の赤色の上の部分の混色は全く観測されなかった。
【0142】なお、図13に示すように消去剤含有層7
を第1感熱層2上に形成するように構成にしても同様の
効果が得られる。
【0143】[発明の実施の形態10]この発明の別の
実施の形態を発明の実施の形態10として説明する。図
14は、この発明の実施の形態10の多色感熱記録媒体
の縦断面図である。この発明の実施の形態10の説明に
おいて、発明の実施の形態1と同一の部材などについて
は同一符号を用い、共通する技術内容については詳細な
説明を省略する。
【0144】この実施の形態10では、実施の形態1の
場合と同様の方法で、第1感熱層2の無能化エリア5上
に複数、例えば、2つの第2感熱層3a,3bを形成し
た多色感熱記録媒体1を得た。
【0145】このようにして得られた多色感熱記録媒体
1を京セラ社製の感熱ヘッドで0.4mJ/dotで印
字を行い、黒色と赤色の印刷をした。その結果、第2感
熱層3a,3bの赤色の下の部分の混色は全く観測され
なかった。このようにすることで、第2感熱層3をある
特定の位置だけでなく、任意の場所に任意の色を設ける
ことが可能になる。
【0146】なお、図15に示すように第2感熱層3
a,3bに対応するエリアのみに無能化エリア5a,5
bを独立させて形成するようにしても、同様の効果が得
られる。この際、無能化エリア5a,5bの無能化の方
法としては同じでもよいのはもちろんであるが、無能化
エリア5aと無能化エリア5bとで無能化の方法を異な
らせてもよい。また、第2感熱層3を複数設ける場合、
それらの第2感熱層3に関して、発色色を全て同じにす
る必要はなく、異なる色で発色させるようにしてもよ
い。また、混色をより完全に防止するために、実施の形
態2,5で説明したように中間層6を形成しても構わな
い。また、本実施の形態10では第2感熱層3a,3b
を形成する前に第1感熱層2を無能化したが、これに限
らず、実施の形態3,6のように消去剤含有層7と消去
剤拡散防止層8とを形成しても構わない。
【0147】[発明の実施の形態11]この発明の別の
実施の形態を発明の実施の形態11として説明する。こ
の発明の実施の形態11では、実施の形態10の第1感
熱層2、第2感熱層3a,3bとして実施の形態4で説
明した第1感熱層2、第2感熱層3を用いるようにした
ものである。
【0148】このようにして得られた多色感熱記録媒体
1を京セラ社製の感熱ヘッドで0.3mJ/dotで黒
色の印字を行い、0.6mJ/dotで赤色の印刷をし
た。その結果、第2感熱層3a,3bの赤色の下の部分
の混色は全く観測されなかった。このようにすること
で、第2感熱層3をある特定の位置だけでなく、任意の
場所に任意の色を設けることが可能になる。
【0149】この実施の形態11の場合も、実施の形態
10の場合と同様に、無能化エリア5a,5bの無能化
の方法としては同じもよいのはもちろんであるが、無能
化エリア5aと無能化エリア5bとで無能化の方法を異
ならせてもよい。また、第2感熱層3を複数設ける場
合、それらの第2感熱層3に関して、発色色を全て同じ
にする必要はなく、異なる色で発色させるようにしても
よい。また、混色をより完全に防止するために、実施の
形態2,5で説明したように中間層6を形成しても構わ
ない。また、本実施の形態10では第2感熱層3a,3
bを形成する前に第1感熱層2を無能化したが、これに
限らず、実施の形態3,6のように消去剤含有層7と消
去剤拡散防止層8とを形成しても構わない。
【0150】なお、以上説明した発明の実施の形態1〜
11の評価結果は、図16に示す通りである。比較例の
2色発色紙は王子製紙社製XPD−700Rである。
【0151】実施の形態4〜6は第1感熱層2と第2感
熱層3とを発色させるためのエネルギーに差があるが、
第2感熱層3を発色させるエネルギーのみで多色感熱記
録媒体1を印字することが可能で、印刷時に特にエネル
ギー制御をする必要はない。
【0152】また、前記説明中には示さなかったが、発
色させたロイコ染料と顕色剤を分散させた層に第1感熱
層2の発色開始温度より低い温度で溶解し、第2感熱層
3を消色させることができるような構造にしてもよい。
【0153】さらに、前記の説明では、第1感熱層2お
よび第2感熱層3に用いるロイコ染料としてCVL,O
DB−2、RED−40の例を示したが、これに限定す
るものでなく、第1感熱層2と第2感熱層3との発色が
異なる色の組合せとなる各種材料を用いることができ
る。
【0154】例えば、次にあげるようなロイコ染料が使
用可能である。
【0155】黒系のロイコ染料としては下記のようなロ
イコ染料等が使用可能である(これに限定するものでな
い)。 PSD−150、PSD−184、PSD−300,P
SD−802、PSD−290(日本曹達製) CP−101、BLACK−15、ODB、ODB2
(山本化成社製)、 BLACK−100、S−205、BLACK−30
5、BLACK−500(山田化学社製) TH−107(保土ヶ谷化学社製)
【0156】青系のロイコ染料としては下記のようなロ
イコ染料が使用可能である(これに限定するものでな
い)。 BLUE−63、BLUE−502(山本化成社製) BLUE−220(山田化学社製) BLUE−3(保土ヶ谷化学社製)
【0157】赤系のロイコ染料としては下記のようなロ
イコ染料が使用可能である(これに限定するものでな
い)。
【0158】PSD−HR、PSD−P、PSD−O
(日本曹達社製) Red−3、Red−40(山本化成社製) Red−500、Red−520(山田化学社製) Vermilion−DCF、Red−DCF(保土ヶ
谷化学社製)
【0159】もちろん青緑系や黄色系の染料を用いても
よく、また、1種類の材料でなく混合してもよい。
【0160】前記の説明で使用する顕色剤として、D
8,ビスフェノールAを例示したが、これに限定するも
のでなく、フェノール類、フェノール金属塩類、カルボ
ン酸金属塩類、スルホン酸、スルホン酸塩、リン酸類、
リン酸金属塩類、酸性リン酸エステル、酸性リン酸エス
テル金属塩類、亜リン酸類、亜リン酸金属塩類等の酸化
物等が使用可能である。
【0161】これは、例えば、2,4−ジヒドロキシア
セトフェノン(2,4−HAP)、2,5−HAP、
2,6−HAP、3,5−HAP、2,3,4−HA
P、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン(2,4−H
AP)、4,4'−HBP、2,3,4−HBP、2,
4,4'−HBP、2,2',4,4'−HBP、2,3
−ジヒドロ安息香酸、3,5−ジヒドロ安息香酸メチ
ル、4,4'−ビフェノール、2,3,4,4'−テトラ
ヒドロキシベンゾフェノン等が使用可能である。
【0162】無能化剤も実施の形態で説明したものに限
定されるものではない。第1感熱層2の発色機能を無能
化できればよく、公知の減感剤等を用いても構わない。
例えば、第四級アミノ化合物、ビリジニウム塩、アミ
ン、ジアミン、ヘテロ環化合物、芳香族アミンベース
類、ポリヒドロキシ化合物、アルキレンオキサイド付加
物、アミン化合物のプロピレンオキサイド、ブチレンオ
キサイド付加物等が使用可能である。
【0163】オーバーコート樹脂はUV硬化型樹脂を用
いたが、これに限定されるものではなく、第2感熱層3
から第1感熱層2への顕色剤等の材料が移動することを
防ぐ機能があれば何でもよい。
【0164】前記の説明では、第2感熱層3などの塗工
方法としてダイコート法等を示したが、これに限定する
ものでなく、第2感熱層3を塗工するには第1感熱層2
との関係で塗工方法やインキが決定するのが望ましい。
多色感熱記録媒体1に悪影響を与えない方法で塗工する
必要がある。また、前記の説明ではロイコ染料および顕
色剤により第1、第2感熱層2,3を形成したが、その
ほかにも本発明の機能を実現できる様々な材料を用いて
よい。例えば、発明の実施の形態1で、第2感熱層3に
はロイコ染料と顕色剤を用いる必要がない。
【0165】前記の各実施の形態では、2つの感熱層を
積層して、黒および青または赤の2色を実現するような
例を示したが、さらに別のエリアに異なる発色色の感熱
層を設けてもよく、3つ以上の感熱層を積層して3色以
上を実現するようにしてもよい。
【0166】前記の各実施の形態では、複数のフォーム
が1つの記録媒体により実現でき、製造コストを低減す
ることができる。また、発明の実施の形態によっては、
第1感熱層2と第2感熱層3の発色エネルギーを変える
ことなく印刷できるので、発色の制御が容易である。
【0167】また、前記の各実施の形態では、第2感熱
層3は、常温で消色しており、サーマルヘッドで加熱す
ることにより発色するものであるが、これに限定するも
のではない。すなわち、第2感熱層3は、始め色を呈し
ていて、加熱により消色するものであってもよい。
【0168】具体例として、電子供与性化合物(ロイコ
染料)としてRED−3(山本化成社製)、電子受容性
化合物(顕色剤)として没食子酸プロピル、消去剤にコ
ール酸(試薬)を用いた例を示す。
【0169】まず、次のロイコ染料と顕色剤を次の揮発
性溶媒で溶解する。
【0170】ロイコ染料:RED−3…1重量部 顕色剤:没食子酸プロピル…1重量部 揮発性溶媒:アセトン…7重量部
【0171】この溶解後、その溶解液を次の材料と混合
する。 PVA10%水溶液…30重量部 水…40重量部 酸化でんぷん…2重量部 コール酸…10重量部 水酸化カルシウム…2重量部
【0172】この混合後、50℃で約10分加熱してア
セトンを蒸発させた後、ペイントシェーカーで約1時間
分散して、塗工液とした。ここで、第2感熱層3を断熱
層9を有した第1感熱層2上に塗工、乾燥してさらにカ
レンダー処理をして多色感熱記録媒体1を作製した。
【0173】このようにして作成された多色感熱記録媒
体1は、加熱する前は第2感熱層3だけが発色してい
る。そして、第2感熱層3の加熱した部分だけ消色させ
て使用する。加熱した際、断熱層9があるので、第1感
熱層2は発色せず、加熱によりコール酸または顕色剤が
溶解し、コール酸と顕色剤が結合して消色状態が安定に
なり、第2感熱層3だけが消色する仕組みになってい
る。このような構成でも複数のフォームとして利用可能
である。
【0174】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、それぞれ
異なる色で発色する第1感熱層と第2感熱層とを同一の
発色エネルギーで発色させても混色のない発色が可能で
あり、特に複雑な印字制御を必要とせず制御が簡単とな
る上に一般の単色感熱紙の場合と同等の高速印字も可能
であり、かつ、サーマルヘッドの寿命も縮めることがな
い。また、第2感熱層に関しても媒体全面に設ける必要
がないので、製造コストを低減することができる。
【0175】請求項2記載の発明によれば、請求項1に
記載の多色感熱記録媒体において、それぞれ異なる色で
発色する第1感熱層と第2感熱層とが積層構造であって
も、混色防止手段が設けられているので、これらの第1
感熱層と第2感熱層とを同一の発色エネルギーで発色さ
せても混色のない発色が可能であり、特に複雑な印字制
御を必要とせず制御が簡単となる上に一般の単色感熱紙
の場合と同等の高速印字も可能であり、かつ、サーマル
ヘッドの寿命も縮めることがない。
【0176】請求項3記載の発明によれば、請求項2に
記載の多色感熱記録媒体において、第2感熱層は部分的
に形成されているので、その発色させる必要がある部分
だけ発色機能を無能化または鈍化させるだけで混色を防
止できるので、簡易で経済的な混色の防止を図ることが
できる。
【0177】請求項4記載の発明によれば、請求項2ま
たは3に記載の多色感熱記録媒体において、所定の消去
剤を第1感熱層に浸透または含浸させることで混色防止
手段を実現することができるので、例えば、市販の感熱
紙を用いて多色感熱記録媒体を作成することも可能であ
り、請求項2または3に記載の発明を容易に実現でき
る。
【0178】請求項5記載の発明によれば、請求項3ま
たは4に記載の多色感熱記録媒体において、請求項3ま
たは4に記載の多色感熱記録媒体を実現する上で、第1
感熱層と第2感熱層との間に中間層を有することで、第
2感熱層の顕色剤の無能化領域への移動を完全に防止で
き、混色防止機能を確実に発揮させて混色を完全に防止
することができる。
【0179】請求項6記載の発明によれば、請求項2記
載の多色感熱記録媒体において、第1感熱層と第2感熱
層との間に、無能化または鈍化をさせる消去剤を少なく
とも一部に含んでいる消去剤含有層を形成することで、
簡易で経済的な混色の防止を図ることができる。特に、
消去剤含有層のビヒクルとなった材料が所定温度に加熱
されることにより溶融して、混色を防止することができ
る。
【0180】請求項7記載の発明によれば、請求項6に
記載の多色感熱記録媒体において、第2感熱層が発色す
る前に、ビヒクルが溶けて混色を防止することができ
る。
【0181】請求項8記載の発明によれば、請求項6ま
たは7に記載の多色感熱記録媒体において、消去剤含有
層中の消去剤が第2感熱層に拡散しないようにして、こ
の第2感熱層の発色を消去剤が阻害することを防止する
ことができる。
【0182】請求項9記載の発明によれば、それぞれ異
なる色で発色する第1感熱層と第2感熱層とが積層構造
であっても、混色防止手段が設けられているので、これ
らの第1感熱層と第2感熱層とを発色させても混色のな
い発色が可能となる。また、第2感熱層に関して媒体全
面に設ける必要がないので、製造コストを低減すること
ができる。
【0183】請求項10記載の発明によれば、第2感熱
層は部分的に形成されているので、その発色させる必要
がある部分だけ発色機能を無能化または鈍化させるだけ
で混色を防止できるので、簡易で経済的な混色の防止を
図ることができる。
【0184】請求項11記載の発明によれば、第2感熱
層は第1感熱層の発色機能を無能化または鈍化させた部
分上に積層形成されているので、簡易で経済的な混色の
防止を図ることができる。
【0185】請求項12記載の発明によれば、請求項9
〜11の何れか一に記載の多色感熱記録媒体において、
所定の消去剤を第1感熱層に浸透または含浸させること
で混色防止手段を実現することができるので、例えば、
市販の感熱紙を用いて多色感熱記録媒体を作成すること
も可能であり、請求項9〜11の何れか一に記載の発明
を容易に実現できる。
【0186】請求項13記載の発明によれば、請求項9
〜12の何れか一に記載の多色感熱記録媒体を実現する
上で、第1感熱層と第2感熱層との間に中間層を有する
ことで、第2感熱層の顕色剤の無能化領域への移動を完
全に防止でき、混色防止機能を確実に発揮させて混色を
完全に防止することができる。
【0187】請求項14記載の発明によれば、請求項9
または10に記載の多色感熱記録媒体において、第1感
熱層と第2感熱層との間に、無能化または鈍化をさせる
消去剤を少なくとも一部に含んでいる消去剤含有層を形
成することで、簡易で経済的な混色の防止を図ることが
できる。特に、消去剤含有層のビヒクルとなった材料が
所定温度に加熱されることにより溶融して、混色を防止
することができる。
【0188】請求項15記載の発明によれば、請求項1
4に記載の多色感熱記録媒体において、第2感熱層が発
色する前に、ビヒクルが溶けて混色を防止することがで
きる。
【0189】請求項16記載の発明によれば、請求項1
4または15に記載の多色感熱記録媒体において、消去
剤含有層中の消去剤が第2感熱層に拡散しないようにし
て、この第2感熱層の発色を消去剤が阻害することを防
止することができる。
【0190】請求項17記載の発明によれば、請求項9
記載の多色感熱記録媒体において、断熱により混色を防
止することができる。
【0191】請求項18記載の発明によれば、請求項1
〜17の何れか一に記載の多色感熱記録媒体において、
第2感熱層をストライプ状に形成することにより、第2
感熱層を塗工などにより形成する手段の選択性を高め、
多色感熱記録媒体のフォームの違いをひと目で判別しや
すくすることができる。
【0192】請求項19記載の発明によれば、請求項1
〜18の何れか一に記載の多色感熱記録媒体において、
第2感熱層をある特定の位置だけでなく、任意の場所に
任意の色を設けることが可能となり、フォームの多様化
が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1である多色感熱記録媒
体の平面図である。
【図2】前記多色感熱記録媒体の縦断面図である。
【図3】前記多色感熱記録媒体の平面図である。
【図4】前記多色感熱記録媒体の平面図である。
【図5】前記多色感熱記録媒体の平面図である。
【図6】前記多色感熱記録媒体の平面図である。
【図7】この発明の実施の形態1の変形例の多色感熱記
録媒体の縦断面図である。
【図8】この発明の実施の形態2の多層感熱記憶媒体の
縦断面図である。
【図9】この発明の実施の形態3の多色感熱記録媒体の
縦断面図である。
【図10】この発明の実施の形態7の多色感熱記録媒体
の縦断面図である。
【図11】この発明の実施の形態8の多色感熱記録媒体
の縦断面図である。
【図12】この発明の実施の形態9の多色感熱記録媒体
の縦断面図である。
【図13】その変形例の多色感熱記録媒体の縦断面図で
ある。
【図14】この発明の実施の形態10の多色感熱記録媒
体の縦断面図である。
【図15】その変形例の多色感熱記録媒体の縦断面図で
ある。
【図16】発明の実施の形態1〜11の評価結果を説明
する説明図である。
【符号の説明】 1 多色感熱記録媒体 2 第1感熱層 3 第2感熱層 5 無能化エリア(混色防止手段) 6 中間層 7 消去剤含有層(混色防止手段) 8 拡散防止層 9 断熱層 10 基材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 水島 眞一 東京都中央区日本橋浜町3丁目21番1号 日本橋Fタワー 東芝テック株式会社内 (72)発明者 鈴木 道雄 静岡県田方郡大仁町大仁570番地 東芝テ ック株式会社大仁事業所内 (72)発明者 山梨 雅巳 東京都中央区日本橋浜町3丁目21番1号 日本橋Fタワー 東芝テック株式会社内 Fターム(参考) 2H026 AA07 AA11 AA28 BB01 DD03 DD56 FF03 FF07 FF09 FF13

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 それぞれ異なる色で発色する第1感熱層
    と第2感熱層とが同一の基材上に形成された多色感熱記
    録媒体であって、 前記第2感熱層は、少なくとも当該多色感熱記録媒体に
    設けられた印字領域に部分的に形成され、少なくとも前
    記第1感熱層と前記第2感熱層とが同一のエネルギーで
    発色し、かつ、前記第1感熱層または前記第2感熱層の
    それぞれに所定の発色エネルギーを印加して発色させる
    際に、混色防止手段が設けられていることを特徴とする
    多色感熱記録媒体。
  2. 【請求項2】 前記第1感熱層上に前記第2感熱層が積
    層された構造を有し、前記第2感熱層を発色させる際に
    前記第1感熱層の発色による混色を防止する混色防止手
    段が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の
    多色感熱記録媒体。
  3. 【請求項3】 前記混色防止手段は、前記第2感熱層を
    発色させる必要がある部分における前記第1感熱層の発
    色機能を無能化または鈍化させることで前記混色を防止
    することを特徴とする請求項2に記載の多色感熱記録媒
    体。
  4. 【請求項4】 前記混色防止手段は、前記第1感熱層の
    発色に寄与する材料と結合して前記無能化または鈍化を
    実現する消去剤であり、この消去剤が前記第1感熱層に
    浸透または含浸することにより前記結合を生じることを
    特徴とする請求項2または3に記載の多色感熱記録媒
    体。
  5. 【請求項5】 前記第1感熱層と前記第2感熱層との間
    に中間層を設けたことを特徴とする請求項3または4に
    記載の多色感熱記録媒体。
  6. 【請求項6】 前記混色防止手段は、前記第1感熱層と
    前記第2感熱層との間であって少なくとも前記第2感熱
    層を発色させる必要がある部分に形成され、前記第1感
    熱層の発色に寄与する材料と結合して前記無能化または
    鈍化を実現する消去剤を少なくとも一部に含んでいる消
    去剤含有層であり、前記消去剤含有層は非加熱時には固
    体で、ビヒクルとなった材料が所定温度に加熱されるこ
    とにより溶解して、この材料自身またはこの材料に分散
    または溶解していた前記消去剤が前記無能化または鈍化
    をなすものであることを特徴とする請求項2記載の多色
    感熱記録媒体。
  7. 【請求項7】 前記所定温度は少なくとも前記第2感熱
    層を発色させる温度以下であることを特徴とする請求項
    6に記載の多色感熱記録媒体。
  8. 【請求項8】 前記第2感熱層と前記消去剤含有層との
    間には、前記ビヒクルまたは前記消去剤が前記第2感熱
    層へ拡散することを防止する拡散防止層が形成されてい
    ることを特徴とする請求項6または7に記載の多色感熱
    記録媒体。
  9. 【請求項9】 それぞれ異なる色に発色する第1感熱層
    と第2感熱層とが同一の基材上に形成された多色感熱記
    録媒体において、 前記第1感熱層と前記第2感熱層とが積層された構造を
    有し、前記第2感熱層が部分的に形成され、前記第2感
    熱層を発色させる際に前記第1感熱層の発色による混色
    を防止する混色防止手段が設けられていることを特徴と
    する多色感熱記録媒体。
  10. 【請求項10】 前記混色防止手段は、前記第2感熱層
    を発色させる必要がある部分における前記第1感熱層の
    発色機能を無能化または鈍化させることで前記混色を防
    止することを特徴とする請求項9に記載の多色感熱記録
    媒体。
  11. 【請求項11】 少なくとも前記第1感熱層の発色機能
    を無能化または鈍化させた部分上に前記第2感熱層を積
    層したことを特徴とする請求項10に記載の多色感熱記
    録媒体。
  12. 【請求項12】 前記混色防止手段は、前記第1感熱層
    の発色に寄与する材料と結合して前記無能化または鈍化
    を実現する消去剤であり、この消去剤が前記第1感熱層
    に浸透または含浸することにより前記結合を生じること
    を特徴とする請求項9〜11の何れか一に記載の多色感
    熱記録媒体。
  13. 【請求項13】 前記第1感熱層と前記第2感熱層との
    間に中間層を設けたことを特徴とする請求項9〜12の
    何れか一に記載の多色感熱記録媒体。
  14. 【請求項14】 前記混色防止手段は、前記第1感熱層
    と前記第2感熱層との間であって少なくとも前記第2感
    熱層を発色させる必要がある部分に形成され、前記第1
    感熱層の発色に寄与する材料と結合して前記無能化また
    は鈍化を実現する消去剤を少なくとも一部に含んでいる
    消去剤含有層であり、前記消去剤含有層は非加熱時には
    固体で、ビヒクルとなった材料が所定温度に加熱される
    ことにより溶解して、この材料自身またはこの材料に分
    散または溶解していた前記消去剤が前記無能化または鈍
    化をなすものであることを特徴とする請求項9または1
    0に記載の多色感熱記録媒体。
  15. 【請求項15】 前記所定温度は少なくとも前記第2感
    熱層を発色させる温度以下であることを特徴とする請求
    項14に記載の多色感熱記録媒体。
  16. 【請求項16】 前記第2感熱層と前記消去剤含有層と
    の間には、前記ビヒクルまたは前記消去剤が前記第2感
    熱層へ拡散することを防止する拡散防止層が形成されて
    いることを特徴とする請求項14または15に記載の多
    色感熱記録媒体。
  17. 【請求項17】 前記第2感熱層の発色温度が前記第1
    感熱層の発色温度より低く、前記第2感熱層が前記第1
    感熱層の上に積層され、前記混色防止手段は、前記第1
    感熱層と前記第2感熱層との間に形成されて両感熱層の
    間を断熱する断熱層であることを特徴とする請求項9記
    載の多色感熱記録媒体。
  18. 【請求項18】 前記第2感熱層はストライプ状である
    ことを特徴とする請求項1〜17の何れか一に記載の多
    色感熱記録媒体。
  19. 【請求項19】 前記第2感熱層は、前記基材上に前記
    第1感熱層とは異なる複数の色で複数形成されているこ
    とを特徴とする請求項1〜18の何れか一に記載の多色
    感熱記録媒体。
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JP2017094558A (ja) * 2015-11-20 2017-06-01 大日本印刷株式会社 サーマル記録媒体

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