JP2000131151A - 温度管理部材 - Google Patents

温度管理部材

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JP2000131151A
JP2000131151A JP10301238A JP30123898A JP2000131151A JP 2000131151 A JP2000131151 A JP 2000131151A JP 10301238 A JP10301238 A JP 10301238A JP 30123898 A JP30123898 A JP 30123898A JP 2000131151 A JP2000131151 A JP 2000131151A
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JP
Japan
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temperature
color
temp
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change
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JP10301238A
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English (en)
Inventor
Toshiyuki Tamura
敏行 田村
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Toshiba TEC Corp
Original Assignee
Toshiba TEC Corp
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Publication date
Application filed by Toshiba TEC Corp filed Critical Toshiba TEC Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 一つの示温部材で商品情報と温度管理情報と
の記録ができるようにすることである。 【解決手段】 温度により発色の濃度が異なり、環境温
度下では不可逆性で、結晶−非結晶または相分離−非相
分離で色が変化する示温部材4を支持体3表面に形成
し、この示温部材4の異なる領域に異なった熱エネルギ
ーを印加することにより異なる温度特性を有する複数の
表示領域A,Bを形成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、温度により色変化
する示温部材を用いて青果物や生鮮品等の温度管理を行
うように形成した温度管理部材に関する。
【0002】
【従来の技術】従来用いられている示温部材のうち、温
度に反応して色が変化する示温材料としては、例えば、
スピロピラン類、ビアントロンやジキサンチレン等の縮
合芳香環を置換したエチレン誘導体などのサーモクロミ
ック有機色素やCoCl2・2(CH2)6N4・10H2
Oからなる金属錯塩結晶や電子供与性呈色性化合物と電
子受容性化合物と有極性有機化合物の組み合せ等からな
るものがある。これらの示温材料を用いた温度管理用ラ
ベル等は、温度により色が変化する様子を視覚で観察し
てその温度判断が行われている。
【0003】また、示温材料は大別すると可逆式と不可
逆式があり、可逆式は温度が上下するとそれに応じて何
回でも色が変化するタイプであり、不可逆式はある温度
で色が変化すると元に戻らないタイプである。
【0004】可逆式の場合、ビール等の飲み物の飲み頃
サインのため等に使用されたり、視覚的に注意を促す場
合等に使用されている。
【0005】不可逆式の場合は、青果物や生鮮食料品等
の温度管理用として用いられるもので、特公昭58−1
0709号公報等に温度履歴が残るものとして記載され
ている。すなわち、浸透材中を温度により粘性が変化す
るインク(例えば、オレイルアルコールに染料が溶けて
いるインク)が浸透するようになっており、その浸透長
さにより、設定温度以上の温度にどのくらいの時間曝さ
れたかを確認できるものである。また、ラベル上に複数
の層、すなわち、インク層、セパレート層、多孔質層、
表示部を設けたものもある。ここで、セパレート層は、
温度管理を開始する際に除去するものであり、多孔質は
インク層のインクの浸透時間をコントロールする層であ
る。このいずれも室温より設定温度が低い場合、低温不
可逆性を実現するためには、温度管理を開始しない時の
保存手段が必要であり、高価で複雑な構造をしていた。
【0006】また、特開平8−197853号公報に
は、ガラス転移温度を設定温度とし、そのガラス転移温
度を越えると分子の拡散速度が急激に変化することを利
用して警告する方法が記載されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】商品が曝された温度情
報を知るためには、温度により発色濃度が変化してその
変化が不可逆的である示温部材を所定の支持部材等に形
成し、視覚により温度情報を得る方法が望ましい。一
方、商品においては商品名等の商品情報をも表示する必
要があり、商品の表面には、示温部材が設けられた温度
管理部材を設けるとともに商品情報を別個に印刷するこ
とが行われている。そのため、商品情報と示温部材とを
別々の部材で印刷または塗布する必要があり、製作工程
が複雑で高価になるという問題点を有している。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
温度により発色の濃度が異なり、環境温度下では不可逆
性で、結晶−非結晶または相分離−非相分離で色が変化
する示温部材を支持体表面に形成し、この示温部材の異
なる領域に異なった熱エネルギーを印加することにより
異なる温度特性を有する複数の表示領域を形成したもの
である。
【0009】請求項2記載の発明は、異なる温度特性を
有する複数の表示領域のうち、温度変化により色の変化
が大きい表示領域を温度情報管理領域とし、温度変化に
より色の変化が小さい表示領域を文字または図柄情報に
よる商品情報領域としたものである。
【0010】請求項3記載の発明は、支持体が示温部材
の組成の少なくとも一部が拡散する材料からなることを
特徴とするものである。
【0011】請求項4記載の発明は、温度変化により色
の変化が大きい表示領域は、前記示温部材の少なくとも
一部が支持体表面に拡散しない程度に熱エネルギーを与
えて消色するようにして形成し、温度変化により色の変
化が小さい表示領域は、前記示温部材の一部または全部
が支持体表面に拡散する程度に熱エネルギーを与えて消
色するようにして形成したものである。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の一実施例を図面に基づい
て説明する。示温部材4は、電子供与性呈色性化合物と
電子受容性化合物、可逆材とバインダー樹脂から成って
いる。一般的に、電子供与性呈色性化合物は、発色する
前駆体化合物をいい、電子受容性化合物は顕色剤を意味
しており、この電子供与性呈色性化合物と電子受容性化
合物の相互作用が大きくなると発色し、その相互作用が
小さくなると消色する。本実施例で使用される可逆材
は、この電子供与性呈色性化合物または電子受容性化合
物との相互作用を強めたり弱めたりすることにより、間
接的に電子供与性呈色性化合物と電子受容性化合物の相
互作用を可逆的に変化させることが可能な材料を言う。
【0013】図1にその原理を簡単に示す。ここでは、
電子供与性呈色性化合物(ロイコ化合物も含まれる)に
クリスタルバイオレットラクトンA、電子受容性化合物
に没食子酸プロピルB、可逆材にプレグネノロンCを用
いた場合を示す。
【0014】消色モードでは、AとBの相互作用が小さ
く、BはCと相互作用を強めている。また、発色モード
では、AとBとの相互作用が大きく、BとCとの相互作
用は小さい。
【0015】図2を参照しながら、この系の熱力学的可
逆性を説明する。発色状態ではAとBとの相互作用が強
く、Cは結晶状態で単独に存在している。この状態から
この示温部材4の融点Tmよりも高い温度に加熱すると
流動状態になり、AとBとは相互作用を弱め、BとCと
の相互作用が強まる。その状態から急冷すると、CはB
を取り込んだまま固化(アモルファス状態)し、消色状
態が保持される。その状態から、ガラス転移温度Tg以
上の温度に加熱すると、Bの分散は拡散するので、発色
が開始される。このガラス転移温度Tgの温度の前後で
飛躍的にBの拡散速度が変化する。さらに、結晶化温度
Tc以上で融点Tm未満までの範囲に加熱すると、さら
に拡散速度が早まり、瞬時に発色する。
【0016】図2の原理図において、本実施例ではの
エリアにおける示温部材4の示温特性に着目して具体的
に説明する。のエリアはガラス転移温度Tgに達して
いない領域であるが、顕色剤の拡散は生じる。その速度
は必ずガラス転移温度Tg以上の領域における速度より
もかなり遅いものである。もし、このガラス転移温度T
gの前後を利用した青果物流通用の温度管理部材である
とすると、設定温度は、ガラス転移温度Tgが10℃で
ある場合、10℃前後となる。夏期には、荷物の出し入
れ時(数分間)の温度が40℃程度である場合も想定さ
れる。この状態では、直ちに発色が開始してしまい、温
度や暴露時間の管理等はとてもできるものではない。そ
こで、ガラス転移温度Tgを30℃〜40℃程度に設定
すると、荷物の出し入れには多少発色が開始されるが、
それほど影響は受けない。
【0017】また、ガラス転移温度Tg以下では温度に
敏感に反応し、暴露温度により発色濃度が変化し、その
濃度変化により、通常の温度管理部材ではなかなか管理
できない平均暴露温度等も管理できる可能性がある(ガ
ラス転移温度Tg前後を利用する温度管理部材の場合、
特に、この前後では発色濃度に差は現れるが、ガラス転
移温度Tg以上での濃度差はそれほどない)。以上のこ
とから考えても、青果物流通用に使用するには、ガラス
転移温度Tg前後を利用する手段よりもガラス転移温度
Tgを高めに設定してガラス転移温度Tg以下の温度に
よる濃度変化を利用する手段の方が適していると云え
る。
【0018】具体的に本実施例に使用した示温部材4を
次に説明する。 <示温部材4> ロイコ染料:GN−2・・・・・1重量部 顕色剤 :PG・・・・・・・1重量部 可逆材 :PRN・・・・・10重量部 樹脂 :Z450・・・・・4重量部 溶媒 :トルエン・・・・84重量部 で構成する。
【0019】製造方法は、溶媒としてトルエンにZ45
0を50℃で加熱しながら攪拌し、完全に溶解する。こ
うして得られた樹脂溶液にロイコ染料、顕色剤、可逆材
をそれぞれ1、1、10重量部の比で入れる。さらに、
Φ3mm程度のガラスビーズを液面とほぼ同じ程度まで
入れ、ペイントシェーカーで2時間分散し、塗工液を得
る。さらに、塗工液を#40番のバーコータを用いて支
持体としてのPET(38μm)に塗工して示温部材4
を得る。示温部材4はガラス転移温度が30.1℃であ
る。
【0020】図3に試作した温度管理部材1の断面図を
示す。温度管理部材1は白色PETの基材2に、サーマ
ルヘッドからの熱の伝達を防止するために、マイタック
紙(ニチバン社製)12を貼付等により積層する。前述
した示温部材4が塗工してあるPET3を貼り、さら
に、示温部材4の上部に保護層5が設けられている。保
護層5は、PENフィルム(2.5μm、ポリエチレンナ
フタレート)を用いてその背面にシリコーン系コーティ
ング材料(久保孝社製TS−200)を0.2μmの耐
熱層6を塗工して形成されている。
【0021】温度管理部材1の実際の形態を図4に示
す。前述したように、温度管理部材1は基材2をベース
として形成されている。温度管理部材1には、温度管理
情報8及び温度管理用コード10よりなる温度情報管理
領域Aと、商品情報7、日付情報11、商品管理用コー
ド9等からなる商品情報領域Bとからなっている。温度
管理部材1の示温部材4は、サーマルヘッドによる加
熱、急冷により消去することができる。サーマルヘッド
は京セラ社製のKBE−56−8MGK1を用いて行っ
た。 印加パワー:0.3W 印字周期:5ms/line 繰り返し回数:2回(同一ラインに印加する回数) 印刷エネルギーはパルス幅を変化させることにより行
い、印加エネルギーと消去時の反射率のグラフおよび6
0℃、2hr保存後における発色反射率のグラフを図5
に示す。(反射率は640nmの値である。)なお、反
射率の測定はミノルタ社製の測色計CM−503Cで行
った。
【0022】温度管理部材1へのエネルギー印加前は、
反射率が約5%程度であり、発色した状態である。サー
マルヘッドで加熱・急冷すると反射率が約0.6mJ/
dotで最大値70%程度になる(これは、完全に消去
された状態である。なお、示温部材4がない場合のマイ
タック紙12上の反射率は約72%であった)。サーマ
ルヘッドでエネルギーを印加した後、60℃、2hr後
の反射率は、消去時のエネルギーが小さい方がその発色
濃度が濃い(反射率が小さい)。完全に消去可能な0.
6mJ/dotを境に、急激に60℃、2hr後の発色
濃度は低下する。示温部材4が完全に溶解し、可逆材が
顕色剤を取り込んで固化する消去状態がこの0.6mJ
/dotで実現できる。さらに、0.6mJ/dot以
上のエネルギーを印加すると基材2のPETがガラス転
移温度Tgまで加熱され、基材2内の顕色剤が取り込ま
れていくと考えられる。基材2内に取り込まれた顕色剤
は、温度管理部材1の60℃以下(PETのガラス転移
温度が70℃)で、容易に示温部材4内に再び出てこら
れない。青果物等に用いられる環境下では、消色状態が
維持されることになる。60℃では、ガラス転移温度T
gが30.1℃よりも十分高い温度であり、数分でほぼ
飽和発色濃度に達する温度である(60℃環境下で2h
rmも暴露しているのは、完全に発色を進行させるため
である)。
【0023】この特性を利用して、温度管理部材1の温
度管理開始時における初期化設定方法を具体的に説明す
る。図4に示すように温度管理部材1は、2つの領域、
すなわち、前述のように、領域Aは温度管理情報8を表
示する部位を形成し、また領域Bは、商品情報7を表示
する部位を形成する。領域Aには、例えば、温度管理情
報8を表示する温度管理用コード10を形成する。ま
た、領域Bに、例えば、商品情報7を表示する日付情報
11、商品管理用コード9を形成する。
【0024】これらの領域Aおよび領域Bの形成方法を
それぞれ下記に示す。領域Aは、温度の変化に対して、
示温部材4が敏感に反応する特性を保持するために、消
去を印加エネルギー0.5〜0.6mJ/dotで行う。
すなわち、図5の消去エネルギーを増加させた時の消去
時の反射率を示す実線のデータからわかるように、消去
の反射率が最大になる時の消去エネルギー以上のエネル
ギーを加えないことである。これ以上のエネルギーを印
加した場合、破線で示した60℃、2hr後の反射率が
急激に増加する。すなわち、この消去時に反射率が最大
になるエネルギー以上印加すると、消去後の温度による
発色がしづらくなっている。さらに、エネルギーを増加
すると、すなわち、0.8mJ/dot以上印加する
と、消去時の反射率と60℃、2hr後の反射率に差が
なくなっており、消去時の反射率が維持される。この特
性を利用して、温度管理部材の発行方法を具体的に説明
する。図4において、温度管理部材1には、前述したよ
うに温度に反応する領域Aと温度に鈍感な領域Bとを設
ける。温度に敏感な領域Aは、例えば、温度管理コード
10のようなバーコードを印刷する。この領域Aの印刷
方法は、温度管理コード10のバーに相当する始めから
発色している部分には、前記サーマルヘッドの印刷の際
には消色エネルギーを全く印加しない。また、この領域
Aの始めの状態が消色した温度管理コード10のスペー
ス部分や空白部分には、前記サーマルヘッドで印刷する
際、0.55mJ/dotのエネルギーを印加する。エ
ネルギーが印加された部分は、反射率が0.6程度まで
になり、消色した状態で固定される。この状態で固定さ
れた部分は、60℃環境下で2hr保存した場合、反射
率は0.07程度まで発色する。また、図6〜図7に示
すような温度特性を有する。図6に示すように0℃、1
0℃、25℃、40℃の各環境下で保存された24hr
後の反射率は、それぞれ、0.48、0.46、0.2、
0.1であり、温度に応じた反射率に変化する。図7
は、各温度における時間と反射率の関係を示している。
従って、領域Aの消去部(温度管理用コード10のスペ
ース部分)と非消去部(温度管理用コード10のバー部
分)のコントラスト比が暴露温度や暴露時間により低下
し、スペース部分の反射率が0.3以下の場合、この前
記温度管理コード11が認識できないような読取装置が
あった場合、25℃で約7時間、40℃で30分程度で
警告をすることができる。また、反射率を読み取れるよ
うな装置であれば、より正確に暴露温度の認識が可能で
ある。
【0025】領域Bの印刷方法について説明する。領域
Bは、商品情報7や日付情報11、商品管理用コード9
からなっており、温度に反応する必要がない部分または
反応してほしくない部分である。この領域Bの文字、バ
ーの部分は、印刷時にエネルギーを印加しない。また、
バーや文字が印刷されない白色部分は、前記サーマルヘ
ッドで、前述したように領域Aのスペース部分よりさら
に高いエネルギー0.84mJ/dot以上で印刷す
る。このように印刷された領域Bの白色部分は、温度に
きわめて鈍感である。消去時は領域Aの白色部分と同じ
0.6程度であり、60℃環境下で2hr保存されて
も、発色があまり進行せず、0.56であり、温度に鈍
感であることが分かる。さらに、印加エネルギーが高い
1mJ/dotで印刷された場合、消去時の反射率が維
持される(60℃、2hr環境下)。このようにして得
られた温度管理部材1は、領域Aでは、消去された部分
が温度により発色時間が異なる示温特性を示し、領域B
では、消去された部分が温度に反応せず、印刷された情
報が視認できる。すなわち、1つの示温部材4で印可す
るエネルギーを変化させることにより、温度に反応する
領域Aと温度に反応しない領域Bとを得ることができ
る。つまり、温度に反応する部分Aと商品情報等のよう
に温度に反応してほしくない部分Bの両立が可能にな
る。これは、前述したように、示温部材4が塗工されて
いるPET3内部に、示温部材4の顕色剤が拡散したと
考えられる。
【0026】下地にPET3を用いたが、これに限るも
のでなく、環境温度以上で示温部材4の材料の一部また
は全部が拡散すればよい。また、顕色剤やロイコ染料も
これに限定されるものでない。また可逆材においても設
定温度に応じて他のステロイド類が使用可能である。ま
た、バインダー樹脂もこれに限るものでなく、ポリスチ
レン樹脂、スチレンメタクリル酸共重合物、エチレン酢
ビ樹脂等でも良い。ただし、用いる可逆材や顕色剤の種
類により、エネルギーの印加する値が変化する。例え
ば、可逆材にコレステロールを使用した場合、温度管理
情報エリアを消去するエネルギーE1は約0.3mJ/
dotで、商品コードを印刷するエリアの消去エネルギ
ーは0.65mJ/dotで同じような効果が得られ
た。また、温度特性等が多少変化し、敏感に反応するエ
リアが約5〜10℃前後であった。また、Z450の樹
脂をA−91(スチレンメタクリル酸共重合体、大日本
インキ社製)、可逆材にPRNを用いると、敏感に反応
する温度領域Aは25℃〜45℃になり、温度特性が変
化する。インクの材料や拡散する層の材料により温度管
理領域の消色エネルギーE1と商品コード領域のエネル
ギーE2は変える必要がある。
【0027】電子供与性呈色性化合物として、ロイコオ
ーラミン類、ジアリールフタリド類、ポリアリールカル
ビノール類、アシルオーラミン類、アリールオーラミン
類、ローダミンBラクタム類、インドリン類、スピロピ
ラン類、フルオラン類、シアニン色素類、クリスタルバ
イオレット等の電子供与性有機物等が上げられる。より
具体的には、光源に赤色の光源を使用する場合、青また
は黒色、青緑色に発色するロイコ染料が使用可能であ
る。 <黒系>は下記のようなロイコ染料等が使用可能である
(これに限るものでない)。 ・PSD−150、PSD−184、PSD−300,
PSD−802、PSD−290(日本曹達製) ・CP−101、BLACK−15、ODB(山本化成
社製)、 ・ETAC、ATP、BLACK−100、S−20
5、BLACK−305、BLACK−500(山田化
学社製) ・TH−107(保土ヶ谷化学社製) <青系>は下記のようなロイコ染料が使用可能である。
(これに限るものでない) ・CVL、BLMB(日本曹達社製)、BLUE−6
3、BLUE−502(山本化成社製) ・BLUE−220(山田化学社製)、BLUE−3
(保土ヶ谷化学社製) <青緑系> ・GN−169、GN−2、Green−40(山本化
成社製) ・Green−300(山田化学社製) これらの材料が使用可能である。読取装置の光源の波長
を変更するだけで、赤系や黄色系の染料でもよい。ま
た、1種類の材料でなく混合してもよい。電子受容性化
合物は、本実施例の顕色剤では、PGについて記載した
が、これに限るものでなくフェノール類、フェノール金
属塩類、カルボン酸金属塩類、スルホン酸、スルホン酸
塩、リン酸類、リン酸金属塩類、酸性リン酸エステル、
酸性リン酸エステル金属塩類、亜リン酸類、亜リン酸金
属塩類等の酸化物等が使用可能である。例えば、2,4
−ジヒドロキシアセトフェノン(2,4−HAP)、
2,5−HAP、2,6−HAP、3,5−HAP、
2,3,4−HAP2,4−ジヒドロキシベンゾフェノ
ン(2,4−HBP)、4,4’ρ−HBP、2,3,
4−HBP、2,4,4’−HBP、2,2’,4,
4’−HBP2,3−ジヒドロ安息香酸、3、5−ジヒ
ドロ安息香酸メチル、4,4’−ビフェノール、2,
3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン等が使
用可能である。
【0028】電子受容性化合物は発色速度に大きく起因
し(電子受容性化合物が可逆材と分離した後、電子供与
性化合物に会合し発色するまでの時間がこの材料により
大きく変わる。)その材料を選定することにより、温度
特性をいろいろ変えることができる。
【0029】可逆材を変えることにより、消去エネルギ
ーE1,E2は、変化し、樹脂との組み合せにより温度
特性も変化する。可逆材として使用可能な材料として
は、 Stanolone、β-Sitosterol、Methylandrostenedio
l、Estradiol Benzoate、Pregnenolone Acetate、Andro
sterone、11α-Hydroxyprogesterone Acetate、Esmilag
eninが使用可能であり、バインダー樹脂としては、温度
特性に応じて、ポリエチレン類、塩素化ポリエチレン
類、エチレン・酢酸ビニル共重合物、エチレン・アクリ
ル酸・無水マレイン酸共重合物などのエチレン共重合
物、ポリブタジエン類、ポリエチレンテレフタレート、
ポリブチレンテレフテレート、ポリエチレンナフタレー
トなどのポリエステル類、ポリプロピレン類、ポリイソ
ブチレン類、ポリ塩化ビニル類、ポリ塩化ビニリデン
類、ポリ酢酸ビニル類、ポリビニルアルコール類、ポリ
ビニルアセタール類、ポリビニルブチラール類、フッ素
樹脂類、アクリル樹脂類、メタクリル樹脂類、アクリロ
ニトリル共重合体類、ポリスチレン、ハロゲン化ポリス
チレン、スチレンメタクリル酸共重合体等のスチレン共
重合体類、アセタール樹脂類、ナイロン66などのポリア
ミド類、ポリカーボネート類、セルロース系樹脂類、フ
ェノール樹脂類、ユリア樹脂類、エポキシ樹脂類、ポリ
ウレタン樹脂類、ジアリールフタレート樹脂類、シリコ
ーン樹脂類、ポリイミドアミド類、ポリエーテルスルホ
ン類、ポリメチルペンテン類、ポリエーテルイミド類、
ポリビニルカルバゾール類、非晶質系ポリオレフィン等
が使用可能である。これらの樹脂を1つまたは複数混合
して用いる。
【0030】本実施例では、PETの基材2が使用され
たがこれに限るものでない。基材2上に塗工された層が
示温部材4の一部または全部の材料を拡散することがあ
る温度以上で可能な材料ならば良い。また、示温部材4
として、ロイコ染料、顕色剤、可逆材のリライタブル系
を用いたがこれに限るものでなく、例えば、ロイコ染料
と顕減色剤の組み合せによるものでもよい。また、実施
例ではラベル状にしたものを用いたが、熱転写インクリ
ボンの形態、感熱紙の形態に示温部材と示温部材拡散層
を設けてやればよい。このようにして得られた温度管理
部材1は、安価であり、複数の示温部材4を用いなくて
もよい。
【0031】
【発明の効果】請求項1記載の発明は、温度により発色
の濃度が異なり、環境温度下では不可逆性で、結晶−非
結晶または相分離−非相分離で色が変化する示温部材を
支持体表面に形成し、この示温部材の異なる領域に異な
った熱エネルギーを印加することにより異なる温度特性
を有する複数の表示領域を形成したので、一つの示温部
材で商品情報と温度管理情報の記録が可能になり、安価
な温度管理部材が供給可能であるという効果を有する。
【0032】請求項2記載の発明は、異なる温度特性を
有する複数の表示領域のうち、温度変化により色の変化
が大きい表示領域を温度情報管理領域とし、温度変化に
より色の変化が小さい表示領域を文字または図柄情報に
よる商品情報領域としたので、商品情報を常に表示状態
とし、温度情報を可変のものとして的確にその情報を把
握することができるという効果を有する。
【0033】請求項3記載の発明は、支持体が示温部材
の組成の少なくとも一部が拡散する材料からなるので、
温度により変化する温度情報を的確に表すことができる
ものである。
【0034】請求項4記載の発明は、温度変化により色
の変化が大きい表示領域は、示温部材の少なくとも一部
が支持体表面に拡散しない程度に熱エネルギーを与えて
消色するようにして形成し、温度変化により色の変化が
小さい表示領域は、前記示温部材の一部または全部が支
持体表面に拡散する程度に熱エネルギーを与えて消色す
るようにして形成したので、示温部材への熱エネルギー
の与え方で温度変化により色が変化する度合いを変える
ことができると云う効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に使用したリライタブル系の
示温部材の基本原理図である。
【図2】そのリライタブル系の示温部材への適用原理図
である。
【図3】温度管理部材の断面図である。
【図4】温度管理部材の平面図である。
【図5】示温部材のエネルギーによる発色・消色特性を
示すグラフである。
【図6】示温部材の保存環境温度と反射率との関係を示
す温度特性のグラフである。
【図7】種々の保存環境温度における示温部材の時間に
より反射率が変化する状態を示すグラフである。
【符号の説明】
3 支持体 4 示温部材

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】温度により発色の濃度が異なり、環境温度
    下では不可逆性で、結晶−非結晶または相分離−非相分
    離で色が変化する示温部材を支持体表面に形成し、この
    示温部材の異なる領域に異なった熱エネルギーを印加す
    ることにより異なる温度特性を有する複数の表示領域を
    形成したことを特徴とする温度管理部材。
  2. 【請求項2】 異なる温度特性を有する複数の表示領域
    のうち、温度変化により色の変化が大きい表示領域を温
    度情報管理領域とし、温度変化により色の変化が小さい
    表示領域を文字または図柄情報による商品情報領域とし
    たことを特徴とする請求項1記載の温度管理部材。
  3. 【請求項3】 支持体が示温部材の組成の少なくとも一
    部が拡散する材料からなることを特徴とする請求項1記
    載の温度管理部材。
  4. 【請求項4】 温度変化により色の変化が大きい表示領
    域は、前記示温部材の少なくとも一部が支持体表面に拡
    散しない程度に熱エネルギーを与えて消色するようにし
    て形成し、温度変化により色の変化が小さい表示領域
    は、前記示温部材の一部または全部が支持体表面に拡散
    する程度に熱エネルギーを与えて消色するようにして形
    成したことを特徴とする請求項2記載の温度管理部材。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102017200718A1 (de) 2017-01-18 2018-07-19 Robert Bosch Gmbh Temperaturdetektor
CN113135051A (zh) * 2021-04-25 2021-07-20 威海新北洋技术服务有限公司 一种擦除头检测方法及打印机

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DE102017200718A1 (de) 2017-01-18 2018-07-19 Robert Bosch Gmbh Temperaturdetektor
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