JPH05262032A - 可逆性感熱記録材料 - Google Patents
可逆性感熱記録材料Info
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- JPH05262032A JPH05262032A JP4062740A JP6274092A JPH05262032A JP H05262032 A JPH05262032 A JP H05262032A JP 4062740 A JP4062740 A JP 4062740A JP 6274092 A JP6274092 A JP 6274092A JP H05262032 A JPH05262032 A JP H05262032A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】コントラストが高く、目視による判別が容易に
でき、かつ、熱エネルギーの制御のみによって発色と消
色とを繰り返し行うことができる可逆性感熱記録材料を
提供すること。 【構成】上記目的は、有機高分子系バインダー中にロイ
コ染料と、該ロイコ染料と反応して発色及び消色する物
質とが含まれている可逆性感熱記録材料において、上記
ロイコ染料と反応して発色及び消色する物質がフェノー
ルカルボン酸またはそのエステルとジアミンとからなる
錯体または塩である可逆性感熱記録材料とすることによ
って達成することができる。 【効果】本発明の可逆性感熱記録材料は幾度も繰り返し
て使用することができるため、都市ゴミの急増や地球環
境保全の問題に対する改善策として大いに有効である。
でき、かつ、熱エネルギーの制御のみによって発色と消
色とを繰り返し行うことができる可逆性感熱記録材料を
提供すること。 【構成】上記目的は、有機高分子系バインダー中にロイ
コ染料と、該ロイコ染料と反応して発色及び消色する物
質とが含まれている可逆性感熱記録材料において、上記
ロイコ染料と反応して発色及び消色する物質がフェノー
ルカルボン酸またはそのエステルとジアミンとからなる
錯体または塩である可逆性感熱記録材料とすることによ
って達成することができる。 【効果】本発明の可逆性感熱記録材料は幾度も繰り返し
て使用することができるため、都市ゴミの急増や地球環
境保全の問題に対する改善策として大いに有効である。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は画像の形成と消去とを繰
り返し行うことができる可逆性感熱記録材料に係り、特
に、コントラストが高く、目視による判別が容易で、か
つ、熱エネルギーの制御のみで発色と消色とを繰り返し
行うことができる可逆性感熱記録材料に関する。
り返し行うことができる可逆性感熱記録材料に係り、特
に、コントラストが高く、目視による判別が容易で、か
つ、熱エネルギーの制御のみで発色と消色とを繰り返し
行うことができる可逆性感熱記録材料に関する。
【０００２】
【従来の技術】近年、都市ゴミの急増や地球環境保全の
問題から紙の再利用が強く望まれている。感熱記録紙は
ワードプロセッサーやファクシミリなどの OA 機器に広
く利用されて大量消費が続いており、上記問題の一因と
なっている。しかし、感熱記録紙は、技術的、経済的理
由から再生紙としては使用できず、廃棄されているのが
現状である。このような問題に対しては、画像の形成と
消去とを繰り返し行い得る可逆性感熱記録紙を用いれ
ば、解決手段となり得る。
問題から紙の再利用が強く望まれている。感熱記録紙は
ワードプロセッサーやファクシミリなどの OA 機器に広
く利用されて大量消費が続いており、上記問題の一因と
なっている。しかし、感熱記録紙は、技術的、経済的理
由から再生紙としては使用できず、廃棄されているのが
現状である。このような問題に対しては、画像の形成と
消去とを繰り返し行い得る可逆性感熱記録紙を用いれ
ば、解決手段となり得る。
【０００３】画像の形成と消去とを繰り返し行い得、か
つ、形成された画像を固定することのできる可逆性感熱
記録材料としては、これまでに、特開昭 63‐39377号、
特開昭 63‐41186号、特開平 2‐566号、特開平 2‐136
3号、特開平 2‐80289号、特開平 2‐81672号、特開平
2‐86491号、特開昭 58‐191190号、特開昭 60‐193691
号公報等に開示がなされている。
つ、形成された画像を固定することのできる可逆性感熱
記録材料としては、これまでに、特開昭 63‐39377号、
特開昭 63‐41186号、特開平 2‐566号、特開平 2‐136
3号、特開平 2‐80289号、特開平 2‐81672号、特開平
2‐86491号、特開昭 58‐191190号、特開昭 60‐193691
号公報等に開示がなされている。
【０００４】上記資料の中、前７者に記載されている内
容は、有機高分子系バインダー中に有機低分子物質を分
散させ、該有機低分子物質の結晶化と多結晶化とを熱エ
ネルギーによって可逆的に発生させるプロセスを用いた
ものである。しかし、この場合の画像形成は、多結晶化
による白濁を利用したものであるため、コントラストが
低く目視での判別が難しい。また、後２者の資料に記載
の内容は、発色剤、顕色剤、バインダーとからなり、水
または水蒸気で消去できることを特徴とするもので、熱
エネルギーのみで発色、消色の両過程を制御できるもの
ではない。
容は、有機高分子系バインダー中に有機低分子物質を分
散させ、該有機低分子物質の結晶化と多結晶化とを熱エ
ネルギーによって可逆的に発生させるプロセスを用いた
ものである。しかし、この場合の画像形成は、多結晶化
による白濁を利用したものであるため、コントラストが
低く目視での判別が難しい。また、後２者の資料に記載
の内容は、発色剤、顕色剤、バインダーとからなり、水
または水蒸気で消去できることを特徴とするもので、熱
エネルギーのみで発色、消色の両過程を制御できるもの
ではない。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来技術の
有していた上記課題を解決して、コントラストが高く、
目視による判別が容易にでき、かつ、熱エネルギーの制
御のみによって発色と消色とを繰り返し行うことができ
る可逆性感熱記録材料を提供することを目的とする。
有していた上記課題を解決して、コントラストが高く、
目視による判別が容易にでき、かつ、熱エネルギーの制
御のみによって発色と消色とを繰り返し行うことができ
る可逆性感熱記録材料を提供することを目的とする。
【０００６】
【課題を解決するための手段】上記目的は、有機高分子
系バインダー中にロイコ染料と、該ロイコ染料と反応し
て発色及び消色する物質とが含まれている可逆性感熱記
録材料において、上記ロイコ染料と反応して発色及び消
色する物質がフェノールカルボン酸またはそのエステル
とジアミンとからなる錯体または塩である可逆性感熱記
録材料とすることによって達成することができる。
系バインダー中にロイコ染料と、該ロイコ染料と反応し
て発色及び消色する物質とが含まれている可逆性感熱記
録材料において、上記ロイコ染料と反応して発色及び消
色する物質がフェノールカルボン酸またはそのエステル
とジアミンとからなる錯体または塩である可逆性感熱記
録材料とすることによって達成することができる。
【０００７】
【作用】本発明の可逆性感熱材料の発色と消色の繰り返
しの原理について以下に説明する。
しの原理について以下に説明する。
【０００８】ロイコ染料は顕色剤と呼ばれる酸性物質と
共に加熱されると、両者もしくは顕色剤が溶融し、顕色
剤の酸性の影響を受けて、ロイコ染料中のラクトン環が
開環して、初め無色だったものが発色する。また、この
発色したロイコ染料に塩基性物質を接触させれば、開環
していた上記ラクトン環が閉環して元の無色の状態に戻
る。フェノールカルボン酸またはそのエステルとジアミ
ンとからなる錯体もしくは塩は、ロイコ染料のラクトン
環を開環させたり閉環させたりすることができる。これ
は、ロイコ染料と反応して発色及び消色する上記物質
が、酸性物質であるフェノールカルボン酸またはそのエ
ステルと塩基性物質であるジアミンとからなる錯体また
は塩であることから、酸性と塩基性の双方を具備してお
り、かつ、この酸性と塩基性とを熱エネルギーによって
制御できることによる。従って、フェノールカルボン酸
またはそのエステルとジアミンとからなる錯体または塩
を材料の一部として使用して作製した可逆性感熱記録材
料は、熱エネルギーによって発色し、また、別の熱エネ
ルギーによって消色させることができ、さらにこの過程
を幾度も繰り返して行うことができる。また、このよう
にして発色または消色したものは、熱エネルギーを加え
ない限り、発色または消色の状態を保持する。
共に加熱されると、両者もしくは顕色剤が溶融し、顕色
剤の酸性の影響を受けて、ロイコ染料中のラクトン環が
開環して、初め無色だったものが発色する。また、この
発色したロイコ染料に塩基性物質を接触させれば、開環
していた上記ラクトン環が閉環して元の無色の状態に戻
る。フェノールカルボン酸またはそのエステルとジアミ
ンとからなる錯体もしくは塩は、ロイコ染料のラクトン
環を開環させたり閉環させたりすることができる。これ
は、ロイコ染料と反応して発色及び消色する上記物質
が、酸性物質であるフェノールカルボン酸またはそのエ
ステルと塩基性物質であるジアミンとからなる錯体また
は塩であることから、酸性と塩基性の双方を具備してお
り、かつ、この酸性と塩基性とを熱エネルギーによって
制御できることによる。従って、フェノールカルボン酸
またはそのエステルとジアミンとからなる錯体または塩
を材料の一部として使用して作製した可逆性感熱記録材
料は、熱エネルギーによって発色し、また、別の熱エネ
ルギーによって消色させることができ、さらにこの過程
を幾度も繰り返して行うことができる。また、このよう
にして発色または消色したものは、熱エネルギーを加え
ない限り、発色または消色の状態を保持する。
【０００９】本発明のロイコ染料と反応して発色及び消
色する物質は、フェノールカルボン酸またはそのエステ
ルとジアミンとからなる錯体もしくは塩であり、この
中、フェノールカルボン酸またはそのエステルの具体例
としては、没食子酸、サリチル酸、m‐ヒドロキシ安息
香酸、p‐ヒドロキシ安息香酸、2,3‐ジヒドロキシ安息
香酸、2,4‐ジヒドロキシ安息香酸、2,6‐ジヒドロキシ
安息香酸、3,5‐ジヒドロキシ安息香酸、ゲンチシン
酸、プロトカテク酸、2,3,4‐トリヒドロキシ安息香
酸、2,4,6‐トリヒドロキシ安息香酸、ヒドロキシ‐m‐
トルイル酸、ヒドロキシ‐o‐トルイル酸、ヒドロキシ
‐p‐トルイル酸、3,5‐ジ‐t‐ブチルサリチル酸、3,5
‐ジ‐tert‐ブチルサリチル酸、ヒドロキシイソフタル
酸、ヒドロキシフタル酸、4‐クロロサリチル酸、4‐ブ
ロモ‐α‐レゾルシン酸、5‐メトキシサリチル酸、カ
フェー酸、ウンベル酸、ヒドロキシフェニル酢酸、3‐
(ヒドロキシフェニル)プロピオン酸及びこれらのエステ
ル等を挙げることができる。
色する物質は、フェノールカルボン酸またはそのエステ
ルとジアミンとからなる錯体もしくは塩であり、この
中、フェノールカルボン酸またはそのエステルの具体例
としては、没食子酸、サリチル酸、m‐ヒドロキシ安息
香酸、p‐ヒドロキシ安息香酸、2,3‐ジヒドロキシ安息
香酸、2,4‐ジヒドロキシ安息香酸、2,6‐ジヒドロキシ
安息香酸、3,5‐ジヒドロキシ安息香酸、ゲンチシン
酸、プロトカテク酸、2,3,4‐トリヒドロキシ安息香
酸、2,4,6‐トリヒドロキシ安息香酸、ヒドロキシ‐m‐
トルイル酸、ヒドロキシ‐o‐トルイル酸、ヒドロキシ
‐p‐トルイル酸、3,5‐ジ‐t‐ブチルサリチル酸、3,5
‐ジ‐tert‐ブチルサリチル酸、ヒドロキシイソフタル
酸、ヒドロキシフタル酸、4‐クロロサリチル酸、4‐ブ
ロモ‐α‐レゾルシン酸、5‐メトキシサリチル酸、カ
フェー酸、ウンベル酸、ヒドロキシフェニル酢酸、3‐
(ヒドロキシフェニル)プロピオン酸及びこれらのエステ
ル等を挙げることができる。
【００１０】また、ジアミンの具体例としては、エチレ
ンジアミン、ジアミノプロパン、N‐ヘキシルプロパン
ジアミン、N‐ヘプチルプロパンジアミン、N‐オクチル
プロパンジアミン、N,N,N',N'‐テトラメチル‐1,6‐ジ
アミノヘキサン、テトラメチレンジアミン、N,N,N',N'
‐テトラメチルエチレンジアミン、ヘキサメチレンジア
ミン、N‐エチルヘキサメチレンジアミン、N,N'‐ジエ
チルヘキサメチレンジアミン、2,2,4‐トリメチルヘキ
サメチレンジアミン、1,12‐ジアミノドデカン、フェニ
レンジアミン、4‐アミノジフェニルアミン、トルエン
ジアミン、2‐アミノ‐5‐N,N‐ジエチルアミノトルエ
ン、キシリレンジアミン、N‐メチルキシリレンジアミ
ン、N,N,N',N'‐テトラメチルキシリレンジアミン、3,
3'‐ジメチル‐4,4'‐ジアミノジシクロヘキシルメタ
ン、4,4'‐メチレンビス(シクロヘキシルアミン)等を挙
げることができる。
ンジアミン、ジアミノプロパン、N‐ヘキシルプロパン
ジアミン、N‐ヘプチルプロパンジアミン、N‐オクチル
プロパンジアミン、N,N,N',N'‐テトラメチル‐1,6‐ジ
アミノヘキサン、テトラメチレンジアミン、N,N,N',N'
‐テトラメチルエチレンジアミン、ヘキサメチレンジア
ミン、N‐エチルヘキサメチレンジアミン、N,N'‐ジエ
チルヘキサメチレンジアミン、2,2,4‐トリメチルヘキ
サメチレンジアミン、1,12‐ジアミノドデカン、フェニ
レンジアミン、4‐アミノジフェニルアミン、トルエン
ジアミン、2‐アミノ‐5‐N,N‐ジエチルアミノトルエ
ン、キシリレンジアミン、N‐メチルキシリレンジアミ
ン、N,N,N',N'‐テトラメチルキシリレンジアミン、3,
3'‐ジメチル‐4,4'‐ジアミノジシクロヘキシルメタ
ン、4,4'‐メチレンビス(シクロヘキシルアミン)等を挙
げることができる。
【００１１】また、本発明で使用できるロイコ染料の具
体例としては、クリスタルバイオレットラクトン、2‐
(2‐クロロアニリノ)‐6‐ジエチルアミノフルオラン、
2‐アニリノ‐3‐メチル‐6‐ジブチルアミノフルオラ
ン、2‐(2‐クロロアニリノ)‐6‐ジブチルアミノフル
オラン、1,3‐ジメチル‐6‐ジエチルアミノフルオラ
ン、2‐N,N‐ジベンジルアミノ‐6‐ジエチルアミノフ
ルオラン、3‐インドリノ‐3‐p‐ジメチルアミノフェ
ニル‐6‐ジメチルアミノフタリド、3‐ジエチルアミノ
‐7‐クロロフルオラン、2‐(2‐フルオロフェニルアミ
ノ)‐6‐ジエチルアミノフルオラン、2‐(2‐フルオロ
フェニルアミノ)‐6‐ジ‐n‐ブチルアミノフルオラ
ン、3‐ジエチルアミノ‐7‐シクロヘキシルアミノフル
オラン、3‐ジエチルアミノ‐5‐メチル‐7‐t‐ブチル
フルオラン、3‐ジエチルアミノ‐6‐メチル‐7‐アニ
リノフルオラン、3‐ジエチルアミノ‐6‐メチル‐7‐p
‐ブチルアニリノフルオラン、3‐シクロヘキシルアミ
ノ‐6‐クロロフルオラン、2‐アニリノ‐3‐メチル‐6
‐(N‐エチル‐p‐トルイジノ)‐フルオラン、3‐ピロ
リジノ‐6‐メチル‐7‐アニリノフルオラン、3‐ピロ
リジノ‐7‐シクロヘキシルアミノフルオラン、3‐N‐
メチルシクロヘキシルアミノ‐6‐メチル‐7‐アニリノ
フルオラン、3‐N‐エチルペンチルアミノ‐6‐メチル
‐7‐アニリノフルオラン等を挙げることができる。
体例としては、クリスタルバイオレットラクトン、2‐
(2‐クロロアニリノ)‐6‐ジエチルアミノフルオラン、
2‐アニリノ‐3‐メチル‐6‐ジブチルアミノフルオラ
ン、2‐(2‐クロロアニリノ)‐6‐ジブチルアミノフル
オラン、1,3‐ジメチル‐6‐ジエチルアミノフルオラ
ン、2‐N,N‐ジベンジルアミノ‐6‐ジエチルアミノフ
ルオラン、3‐インドリノ‐3‐p‐ジメチルアミノフェ
ニル‐6‐ジメチルアミノフタリド、3‐ジエチルアミノ
‐7‐クロロフルオラン、2‐(2‐フルオロフェニルアミ
ノ)‐6‐ジエチルアミノフルオラン、2‐(2‐フルオロ
フェニルアミノ)‐6‐ジ‐n‐ブチルアミノフルオラ
ン、3‐ジエチルアミノ‐7‐シクロヘキシルアミノフル
オラン、3‐ジエチルアミノ‐5‐メチル‐7‐t‐ブチル
フルオラン、3‐ジエチルアミノ‐6‐メチル‐7‐アニ
リノフルオラン、3‐ジエチルアミノ‐6‐メチル‐7‐p
‐ブチルアニリノフルオラン、3‐シクロヘキシルアミ
ノ‐6‐クロロフルオラン、2‐アニリノ‐3‐メチル‐6
‐(N‐エチル‐p‐トルイジノ)‐フルオラン、3‐ピロ
リジノ‐6‐メチル‐7‐アニリノフルオラン、3‐ピロ
リジノ‐7‐シクロヘキシルアミノフルオラン、3‐N‐
メチルシクロヘキシルアミノ‐6‐メチル‐7‐アニリノ
フルオラン、3‐N‐エチルペンチルアミノ‐6‐メチル
‐7‐アニリノフルオラン等を挙げることができる。
【００１２】また、本発明における有機高分子系バイン
ダーとしては、水または有機溶媒に溶解する有機高分子
材料を使用することができる。具体例としては、ポリビ
ニルアルコール、エチルセルロース、酢酸セルロース、
ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、アクリル樹脂、ポリウ
レタン、ポリビニルブチラール、ニトロセルロース等が
使用できる。
ダーとしては、水または有機溶媒に溶解する有機高分子
材料を使用することができる。具体例としては、ポリビ
ニルアルコール、エチルセルロース、酢酸セルロース、
ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、アクリル樹脂、ポリウ
レタン、ポリビニルブチラール、ニトロセルロース等が
使用できる。
【００１３】本発明の可逆性感熱記録材料の層を支持体
上に設ける方法としては、ロイコ染料と、該ロイコ染料
と反応して発色及び消色する物質と、有機高分子系バイ
ンダーとを水または有機溶媒中に均一に分散または溶解
させた液体、あるいは、必要に応じてさらに増感剤や白
色顔料などの改良剤を添加してなる液体を、紙やプラス
チックフィルムなどの支持体上にバー塗工、ブレード塗
工、エアーナイフ塗工、グラビア塗工、ドクター塗工な
どの方法によって塗工し、乾燥することによって設ける
ことができる。
上に設ける方法としては、ロイコ染料と、該ロイコ染料
と反応して発色及び消色する物質と、有機高分子系バイ
ンダーとを水または有機溶媒中に均一に分散または溶解
させた液体、あるいは、必要に応じてさらに増感剤や白
色顔料などの改良剤を添加してなる液体を、紙やプラス
チックフィルムなどの支持体上にバー塗工、ブレード塗
工、エアーナイフ塗工、グラビア塗工、ドクター塗工な
どの方法によって塗工し、乾燥することによって設ける
ことができる。
【００１４】このようにして作製した記録材料層への画
像の形成及び消去の方法は、何れも熱によるものであ
り、感熱プリンター、熱傾斜試験機、熱ロール、乾燥
器、恒温器、ホットプレート等の装置を用いて行うこと
ができる。
像の形成及び消去の方法は、何れも熱によるものであ
り、感熱プリンター、熱傾斜試験機、熱ロール、乾燥
器、恒温器、ホットプレート等の装置を用いて行うこと
ができる。
【００１５】
【実施例】以下、本発明の可逆性感熱記録材料につい
て、実施例によって具体的に説明する。
て、実施例によって具体的に説明する。
【００１６】
【実施例１】 A 液 クリスタルバイオレットラクトン 4部 ポリビニルアルコール 1部 水 31部 B 液 没食子酸とヘキサメチレンジアミンとからなる錯体 16.2部 ポリビニルアルコール 3部 水 121部 上記 A 液、B 液を各々20時間ボールミルにかけて粉砕
した後、両液を混合して得た分散液をバー塗工によって
上質紙上に塗工し、次いで60℃で20分間乾燥して、感熱
層の厚さ５μm の可逆性感熱記録紙を作製した。
した後、両液を混合して得た分散液をバー塗工によって
上質紙上に塗工し、次いで60℃で20分間乾燥して、感熱
層の厚さ５μm の可逆性感熱記録紙を作製した。
【００１７】この可逆性感熱記録紙に感熱プリンターを
用いて印字したところ、鮮明かつ高濃度の青色の画像を
得た。次に、このものを110℃のホットプレート上に置
いて加熱したところ、画像は速やかに消色した。さらに
この操作を繰り返したところ、印字と消色が繰り返し再
現されることが確認された。
用いて印字したところ、鮮明かつ高濃度の青色の画像を
得た。次に、このものを110℃のホットプレート上に置
いて加熱したところ、画像は速やかに消色した。さらに
この操作を繰り返したところ、印字と消色が繰り返し再
現されることが確認された。
【００１８】
【実施例２】 A 液 2‐(2‐クロロアニリノ)‐6‐ジエチルアミノ フルオラン 16.2部 アクリル樹脂(三菱レイヨン製アクリペット MF) 2部 トルエン 30部 B 液 没食子酸エチルとキシリレンジアミンとからなる 錯体 22.5部 炭酸カルシウム 20部 アクリル樹脂(三菱レイヨン製アクリペット MF) 6部 トルエン 118部 上記 A 液、B 液を各々１時間サンドミルにかけて粉砕
した後、両液を混合して得た分散液をエアーナイフ塗工
によって厚さ50μm のポリエチレンテレフタレートフィ
ルム上に塗工し、次いで60℃で10分間乾燥させて、感熱
層の厚さ５μmの可逆性感熱記録シートを作製した。
した後、両液を混合して得た分散液をエアーナイフ塗工
によって厚さ50μm のポリエチレンテレフタレートフィ
ルム上に塗工し、次いで60℃で10分間乾燥させて、感熱
層の厚さ５μmの可逆性感熱記録シートを作製した。
【００１９】この可逆性感熱記録シートに感熱プリンタ
ーを用いて印字したところ、鮮明かつ高濃度の黒色の画
像が得られた。次に、このものを熱傾斜試験機を用いて
90℃１秒間加熱したところ、画像は消色した。さらにこ
の操作を繰り返し、印字と消色とが繰り返し再現される
ことを確認した。
ーを用いて印字したところ、鮮明かつ高濃度の黒色の画
像が得られた。次に、このものを熱傾斜試験機を用いて
90℃１秒間加熱したところ、画像は消色した。さらにこ
の操作を繰り返し、印字と消色とが繰り返し再現される
ことを確認した。
【００２０】
【実施例３】 A 液 2‐アニリノ‐3‐メチル‐6‐ジブチルアミノ フルオラン 4部 ポリビニルブチラール(重合度 700) 2部 トルエン 15部 イソプロピルアルコール 15部 B 液 ヒドロキシ‐m‐トルイル酸と 4,4'‐メチレンビス (シクロヘキシルアミン)とからなる塩 22.4部 ステアリン酸亜鉛 6部 炭酸カルシウム 20部 ポリビニルブチラール(重合度 700) 6部 トルエン 59部 イソプロピルアルコール 59部 上記 A液 、B 液を用い、実施例２の場合と同様にして
可逆性感熱記録シートを作製し、印字と消色の実験を行
った。その結果、実施例２の場合と同様に、鮮明かつ高
濃度の黒色の画像が得られ、また、印字と消色が繰り返
し再現されることを確認した。
可逆性感熱記録シートを作製し、印字と消色の実験を行
った。その結果、実施例２の場合と同様に、鮮明かつ高
濃度の黒色の画像が得られ、また、印字と消色が繰り返
し再現されることを確認した。
【００２１】
【比較例】実施例１〜３のそれぞれの配合において、B
液中の錯体または塩の代りに各実施例中のフェノールカ
ルボン酸またはそのエステルのみを用いて、同様の実験
を行った。
液中の錯体または塩の代りに各実施例中のフェノールカ
ルボン酸またはそのエステルのみを用いて、同様の実験
を行った。
【００２２】その結果、感熱プリンターによる印字は鮮
明かつ高濃度の青色または黒色の画像が得られたが、こ
の画像は如何なる方法で加熱しても消色させることはで
きなかった。
明かつ高濃度の青色または黒色の画像が得られたが、こ
の画像は如何なる方法で加熱しても消色させることはで
きなかった。
【００２３】
【発明の効果】以上述べてきたように、感熱記録材料を
本発明構成の可逆性感熱記録材料とすることによって、
従来技術の有していた課題を解決して、コントラストが
高く、目視による判別が容易で、かつ、熱エネルギーの
制御のみで発色と消色とを繰り返し行うことができる可
逆性感熱記録材料を提供することができた。すなわち、
フェノールカルボン酸またはそのエステルとジアミンと
からなる錯体または塩はロイコ染料と反応して発色及び
消色する物質として有効に作用し、熱エネルギーのみで
画像の形成と消去とを制御することが可能な可逆性感熱
記録材料を作製することができる。また、本発明の可逆
性感熱記録材料は、幾度も繰り返しての使用が可能であ
るため、都市ゴミの急増や地球環境保全の問題に対する
改善策として大いに有効である。
本発明構成の可逆性感熱記録材料とすることによって、
従来技術の有していた課題を解決して、コントラストが
高く、目視による判別が容易で、かつ、熱エネルギーの
制御のみで発色と消色とを繰り返し行うことができる可
逆性感熱記録材料を提供することができた。すなわち、
フェノールカルボン酸またはそのエステルとジアミンと
からなる錯体または塩はロイコ染料と反応して発色及び
消色する物質として有効に作用し、熱エネルギーのみで
画像の形成と消去とを制御することが可能な可逆性感熱
記録材料を作製することができる。また、本発明の可逆
性感熱記録材料は、幾度も繰り返しての使用が可能であ
るため、都市ゴミの急増や地球環境保全の問題に対する
改善策として大いに有効である。
Claims (1)
- 【請求項１】有機高分子系バインダー中にロイコ染料
と、該ロイコ染料と反応して発色及び消色する物質とが
含まれてなる可逆性感熱記録材料において、上記ロイコ
染料と反応して発色及び消色する物質がフェノールカル
ボン酸またはそのエステルとジアミンとからなる錯体ま
たは塩であることを特徴とする可逆性感熱記録材料。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4062740A JPH05262032A (ja) | 1992-03-19 | 1992-03-19 | 可逆性感熱記録材料 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4062740A JPH05262032A (ja) | 1992-03-19 | 1992-03-19 | 可逆性感熱記録材料 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05262032A true JPH05262032A (ja) | 1993-10-12 |
Family
ID=13209094
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4062740A Pending JPH05262032A (ja) | 1992-03-19 | 1992-03-19 | 可逆性感熱記録材料 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH05262032A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US5547500A (en) * | 1994-03-24 | 1996-08-20 | Ricoh Company, Ltd. | Reversible thermal coloring compositions, and recording media and methods using the same |
-
1992
- 1992-03-19 JP JP4062740A patent/JPH05262032A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US5547500A (en) * | 1994-03-24 | 1996-08-20 | Ricoh Company, Ltd. | Reversible thermal coloring compositions, and recording media and methods using the same |
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