JP2001033993A

JP2001033993A - 電子写真用感光体

Info

Publication number: JP2001033993A
Application number: JP11208573A
Authority: JP
Inventors: Motohiro Takeshima; 基浩竹嶋; Haruo Kawakami; 春雄川上
Original assignee: Fuji Electric Imaging Device Co Ltd
Current assignee: Fuji Electric Imaging Device Co Ltd
Priority date: 1999-07-23
Filing date: 1999-07-23
Publication date: 2001-02-09

Abstract

(57)【要約】【課題】繰り返し使用時においても電気特性が安定で
あり、かつ、帯電性の低下や残留電位の上昇を引き起こ
すことがない良好な電子写真用感光体を提供する。【解決手段】導電性基体上に少なくとも、有機化合物
を主成分とする電荷発生層と電荷輸送層とが順次積層さ
れてなる感光層を備えた機能分離積層型有機電子写真用
感光体において、前記電荷輸送層が、下記一般式
（１）、Ａｒ^１ＳＯ_３ＸＯＣＯＡｒ^２（１）（式中、Ａｒ^１およびＡｒ^２は同一であっても異なって
いてもよく、置換基を有してもよい芳香環残基または芳
香族複素環残基を表し、Ｘはスズ原子、亜鉛原子、コバ
ルト原子、ニッケル原子、鉄原子またはクロム原子を表
す）で示される金属塩を含有する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真方式のプ
リンターおよび複写機に用いられる電子写真用感光体
（以下、単に「感光体」とも称する）に関し、詳しく
は、有機材料を主成分とする電荷発生層の構成材料の改
良に係る電子写真用感光体に関する。

【０００２】

【従来の技術】電子写真用感光体は、導電性基体上に光
導電機能を有する感光層を積層した構造を基本構造とす
る。近年、電荷の発生や輸送を担う機能成分として有機
化合物を用いる有機電子写真用感光体が、材料の多様
性、高生産性、安全性などの利点から、研究開発が活発
に進められ、複写機やプリンターなどへの適用が進めら
れている。

【０００３】感光体には、暗所で表面電荷を保持する機
能と、光を受容して電荷を発生する機能と、発生した電
荷を輸送する機能とが必要であり、これらの機能を併せ
持った単層の感光層を備えた、いわゆる単層型感光体
と、主として光受容時の電荷発生の機能を担う電荷発生
層と、暗所で表面電荷を保持する機能と光受容時に電荷
発生層にて発生した電荷を輸送する機能とを担う電荷輸
送層とに機能分離した層を積層した感光層を備えた、い
わゆる機能分離積層型感光体がある。

【０００４】最近では、有機顔料を電荷発生材料とし
て、これを樹脂バインダーとともに有機溶媒中に溶解、
分散させた塗布液を塗布成膜した層を電荷発生層とし、
有機低分子化合物を電荷輸送材料として、これを樹脂バ
インダーとともに有機溶媒中に溶解、分散させた塗布液
を塗布成膜した層を電荷輸送層とし、これらを積層して
感光層とする機能分離積層型電子写真用感光体が主流と
なってきている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、現在有
機感光体は、感光体に求められる要求特性を必ずしも充
分に満足しているとはいえず、特に繰り返し使用時にお
ける電気特性の安定性は、その向上が強く望まれている
要求特性の一つである。具体的には、感光体が実機で連
続して繰り返し使用されたときに、帯電電位または残留
電位の変動が生じ、印字品質の低下を招くという問題で
ある。このような電位変動の要因としては、実機内での
連続使用に伴う光、熱、オゾンや使用環境の温湿度条件
の変化などによる有機材料の疲労や劣化といったことが
挙げられる。

【０００６】上述のような現象発生の要因としては、感
光体の露光、除電などのプロセスにおいて発生する有機
膜中への電荷の蓄積や、有機材料の疲労、劣化などが挙
げられるが、特に電荷の蓄積については、電荷発生層お
よび電荷輸送層中、またはその界面の電荷のトラップに
起因するものと考えられており、電荷発生材料、電荷輸
送材料を中心に改良が進められているが、まだ充分に解
決し得る手段、材料は見出されていない。

【０００７】また、上述した繰り返し使用時における帯
電電位および残留電位変動を抑制する目的で、電荷輸送
層に従来公知の特定の添加剤を添加しても、十分な効果
を得ることができず、添加剤によっては帯電性の低下ま
たは残留電位の上昇を引き起こしマイナス効果となるこ
ともあった。

【０００８】そこで、本発明の目的は、繰り返し使用時
においても電気特性が安定であり、かつ、帯電性の低下
や残留電位の上昇を引き起こすことがない良好な電子写
真用感光体を提供することにある。

【０００９】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明者らは、いかなる電荷発生層および電荷輸送
層に対して用いても、繰り返し使用時の帯電電位および
残留電位の変動抑制効果が十分であり、他の電気特性に
影響を与えることのない化合物について鋭意検討した結
果、下記一般式（１）で示される金属塩が非常に優れた
性能を有することを見出して、本発明を完成するに至っ
た。

【００１０】即ち、本発明の電子写真用感光体は、導電
性基体上に少なくとも、有機化合物を主成分とする電荷
発生層と電荷輸送層とが順次積層されてなる感光層を備
えた機能分離積層型有機電子写真用感光体において、前
記電荷輸送層が、下記一般式（１）、Ａｒ^１ＳＯ_３ＸＯＣＯＡｒ^２（１）（式中、Ａｒ^１およびＡｒ^２は同一であっても異なって
いてもよく、置換基を有してもよい芳香環残基または芳
香族複素環残基を表し、Ｘはスズ原子、亜鉛原子、コバ
ルト原子、ニッケル原子、鉄原子またはクロム原子を表
す）で示される金属塩を含有することを特徴とするもの
である。

【００１１】

【発明の実施の形態】図１は、本発明の感光体の一構成
例を示す模式的断面図であり、導電性基体１の上に、下
引き層２を介して、電荷発生層４および電荷輸送層５が
順次積層されてなる感光層３が設けられた構成の負帯電
型の機能分離積層型感光体である。

【００１２】導電性基体１は、感光体の一電極としての
役目と同時に感光体を構成する各層の支持体となってお
り、円筒状、板状、フィルム状などいずれの形状でもよ
く、材質的には、アルミニウム、ステンレス鋼、ニッケ
ルなどの金属類、あるいはガラス、樹脂などの表面に導
電処理を施したものでもよい。

【００１３】下引き層２は、樹脂を主成分とする層やア
ルマイトなどの金属酸化皮膜からなり、導電性基体から
感光層への電荷の注入性の制御や、基体表面の欠陥の被
覆、感光層と下地との接着性の向上などの目的で、必要
に応じて設けることができる。下引き層に用いる樹脂材
料としては、カゼイン、ポリビニルアルコール、ポリア
ミド、メラミン、セルロースなどの絶縁性高分子、ポリ
チオフェン、ポリピロール、ポリアニリンなどの導電性
高分子が挙げられ、これらの樹脂は単独で、または適宜
組み合わせて混合して用いることができる。また、これ
らの樹脂に、二酸化チタン、酸化亜鉛などの金属酸化物
を含有させることもできる。

【００１４】電荷発生層４は、有機光導電性材料を真空
蒸着または有機光導電性材料の粒子を樹脂バインダー中
に分散させた材料を塗布して形成され、光を受容して電
荷を発生する。その電荷発生効率が高いことと同時に発
生した電荷の電荷輸送層５への注入性が重要であり、電
場依存性が少なく、低電場でも注入のよいことが望まし
い。樹脂バインダーとしては、ポリエステル樹脂、ポリ
ビニルアセテート、ポリアクリル酸エステル、ポリメタ
クリル酸エステル、ポリエステル、ポリカーボネート、
ポリビニルアセトアセタール、ポリビニルプロピオナー
ル、ポリビニルブチラール、フェノキシ樹脂、エポキシ
樹脂、ウレタン樹脂、セルロースエステル、セルロース
エーテルなどを、適宜組み合わせて使用することが可能
である。

【００１５】また、電荷発生材料としては、各種フタロ
シアニン、アゾ、キノン、インジゴ、シアニン、スクア
リリウム、アズレニウム化合物等の顔料や染料等、従来
慣用のものを用いることができる。

【００１６】樹脂バインダーと電荷発生材料との比率
は、樹脂バインダー１０重量部に対して、電荷発生材料
が５〜５００重量部、好適には１０〜１００重量部であ
る。また、電荷発生層４の上には電荷輸送層５が積層さ
れるため、電荷発生層４の膜厚は電荷発生物質の光吸収
係数によって決まり、一般的には５μｍ以下、好適には
１μｍ以下である。

【００１７】電荷輸送層５は、電荷輸送材料および樹脂
バインダーとともに、下記一般式（１）、Ａｒ^１ＳＯ_３ＸＯＣＯＡｒ^２（１）で示される金属塩を含有する。式中のＡｒ^１およびＡｒ
^２は、同一でも異なっていてもよく、置換基を有しても
よい芳香環残基または芳香族複素環残基を表し、例え
ば、アルキル基、アリール基、水酸基、アルコキシ基、
アリールオキシ基、アルキルカルボニル基、アリールカ
ルボニル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシ
カルボニル基、カルボキシル基などの置換基を有しても
よいベンゼン、ナフタレン、アントラセンなどの芳香環
残基が挙げられる。また、Ｘはスズ原子、亜鉛原子、コ
バルト原子、ニッケル原子、鉄原子またはクロム原子を
表す。以下に、上記一般式（１）で示される金属原子Ｘ
が亜鉛原子である金属塩の主な具体例を示すが、これら
に限定されるものではなく、金属原子がスズ、コバル
ト、ニッケル、鉄、クロムでもよい。

【００１８】

【００１９】

【００２０】

【００２１】上記（１−１）〜（１−１８）の例示金属
塩は、特願平３−７８７５３号公報の記載を参照して合
成することができる。即ち、１モルの各種スルホン酸ナ
トリウムおよび１モルの各種カルボン酸ナトリウムの水
溶液中に１モルの塩化亜鉛を投入し、室温で混合撹拌を
行って沈殿物を生成させ、これを単離精製することによ
り、所望の金属塩を得ることができる。

【００２２】電荷輸送材料としては、ヒドラゾン化合
物、ブタジエン化合物、ジアミン化合物、インドール化
合物、インドリン化合物、スチルベン化合物、ジスチル
ベン化合物などをそれぞれ単独で、または適宜組み合わ
せで混合して用いることができる。また、樹脂バインダ
ーとしては、ビスフェノールＡ型、ビスフェノールＺ
型、ビスフェノールＡ型−ビフェニル共重合体などのポ
リカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリフェニレ
ン樹脂などをそれぞれ単独で、または適宜組み合わせで
混合して用いることができる。電荷輸送材料の使用量
は、樹脂バインダー１００重量部に対して２〜５０重量
部、好適には３〜３０重量部である。電荷輸送層の膜厚
としては、実用上有効な表面電位を維持するためには３
〜５０μｍの範囲内が好ましく、より好適には１５〜４
０μｍである。

【００２３】また、上述の金属塩を電荷輸送層に添加す
る割合は、通常、バインダー樹脂１００重量部に対して
０．０１〜１０重量部、好適には０．１〜３重量部とす
る。

【００２４】下引き層および電荷輸送層には、感度の向
上、残留電位の減少、または、耐環境性や有害な光に対
する安定性の向上などを目的として、必要に応じて電子
受容性物質、酸化防止剤、光安定剤などを添加すること
ができる。このような目的に用いることのできる化合物
としては、トコフェロールなどのクロマール誘導体およ
びエーテル化化合物、エステル化化合物、ポリアリール
アルカン化化合物、ハイドロキノン誘導体、ジエーテル
化化合物、ベンゾフェノン誘導体、ベンゾトリアゾール
誘導体、チオエーテル化合物、フェニレンジアミン誘導
体、ホスホン酸エステル、亜リン酸エステル、フェノー
ル化合物、ヒンダードフェノール化合物、直鎖アミン化
合物、環状アミン化合物、ヒンダードアミン化合物など
が挙げられるが、これらに限定されるものではない。

【００２５】また、感光層中には、形成した膜のレベリ
ング性の向上や、さらなる潤滑性の付与を目的として、
シリコーンオイルやフッ素系オイルなどのレベリング剤
を含有させることもできる。

【００２６】さらに、耐環境性や機械的強度をより向上
させる目的で、感光層表面に、必要に応じてさらに表面
保護層を設けてもよい。表面保護層は、機械的ストレス
に対する耐久性および耐環境性に優れた材料で構成さ
れ、電荷発生層が感応する光をできるだけ低損失で透過
させる性能を有していることが好ましい。

【００２７】

【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。実施例１導電性基体としてのアルミニウム円筒の外周上に、下引
き層として、アルコール可溶性ナイロン（東レ（株）製
「ＣＭ８０００」）５重量部と、アミノシラン処理され
た酸化チタン微粒子５重量部とを、メタノール９０重量
部に溶解、分散させて調製した塗布液を浸漬塗工し、温
度１００℃で３０分間乾燥して、膜厚約３μｍの下引き
層を形成した。

【００２８】この下引き層上に、電荷発生材料としての
下記構造式（２）、で示されるオキシチタニウムが配位したフタロシアニン
１重量部と、樹脂バインダーとしてのポリビニルブチラ
ール樹脂（積水化学（株）製「エスレックＫＳ−１」）
１．５重量部とを、ジクロロメタン６０重量部に溶解、
分散させて調製した塗布液を浸漬塗工し、温度８０℃で
３０分間乾燥して、膜厚約０．３μｍの電荷発生層を形
成した。

【００２９】この電荷発生層上に、電荷輸送材料として
の下記構造式（３）、で示されるスチルベン化合物９０重量部と、樹脂バイン
ダーとしてのポリカーボネート樹脂（出光興産（株）製
「タフゼットＢ−５００」）１１０重量部と、前記例示
化合物（１−１）の亜鉛塩０．１重量部とを、ジクロロ
メタン９２５重量部に溶解した塗布液を塗布成膜し、温
度９０℃で６０分間乾燥して、膜厚約３５μｍの電荷輸
送層を形成し、有機電子写真用感光体を作製した。

【００３０】実施例２実施例１で使用した亜鉛塩を、前記例示化合物（１−
３）に代えた以外は、実施例１と同様の方法で有機電子
写真用感光体を作製した。

【００３１】実施例３実施例１で使用した亜鉛塩を、前記例示化合物（１−
７）に代えた以外は、実施例１と同様の方法で有機電子
写真用感光体を作製した。

【００３２】実施例４実施例１で使用した亜鉛塩を、前記例示化合物（１−１
１）に代えた以外は、実施例１と同様の方法で有機電子
写真用感光体を作製した。

【００３３】実施例５実施例１で使用した亜鉛塩の金属原子をスズ原子に代え
た以外は、実施例１と同様の方法で有機電子写真用感光
体を作製した。

【００３４】実施例６実施例１で使用した亜鉛塩の金属原子をコバルト原子に
代えた以外は、実施例１と同様の方法で有機電子写真用
感光体を作製した。

【００３５】実施例７実施例１で使用した亜鉛塩の金属原子をニッケル原子に
代えた以外は、実施例１と同様の方法で有機電子写真用
感光体を作製した。

【００３６】実施例８実施例１で使用した亜鉛塩の金属原子を鉄原子に代えた
以外は、実施例１と同様の方法で有機電子写真用感光体
を作製した。

【００３７】実施例９実施例１で使用した亜鉛塩の金属原子をクロム原子に代
えた以外は、実施例１と同様の方法で有機電子写真用感
光体を作製した。

【００３８】実施例１０実施例１で使用した電荷輸送材料を、下記構造式
（４）、で示されるジアミン化合物に代えた以外は実施例１と同
様の方法で有機電子写真用感光体を作製した。

【００３９】実施例１１実施例１０で使用した亜鉛塩を、前記例示化合物（１−
３）に代えた以外は、実施例１０と同様の方法で有機電
子写真用感光体を作製した。

【００４０】実施例１２実施例１０で使用した亜鉛塩を、前記例示化合物（１−
７）に代えた以外は、実施例１０と同様の方法で有機電
子写真用感光体を作製した。

【００４１】実施例１３実施例１０で使用した亜鉛塩を、前記例示化合物（１−
１１）に代えた以外は、実施例１０と同様の方法で有機
電子写真用感光体を作製した。

【００４２】実施例１４実施例１０で使用した亜鉛塩の金属原子をスズ原子に代
えた以外は、実施例１０と同様の方法で有機電子写真用
感光体を作製した。

【００４３】実施例１５実施例１０で使用した亜鉛塩の金属原子をコバルト原子
に代えた以外は、実施例１０と同様の方法で有機電子写
真用感光体を作製した。

【００４４】実施例１６実施例１０で使用した亜鉛塩の金属原子をニッケル原子
に代えた以外は、実施例１０と同様の方法で有機電子写
真用感光体を作製した。

【００４５】実施例１７実施例１０で使用した亜鉛塩の金属原子を鉄原子に代え
た以外は、実施例１０と同様の方法で有機電子写真用感
光体を作製した。

【００４６】実施例１８実施例１０で使用した亜鉛塩の金属原子をクロム原子に
代えた以外は、実施例１０と同様の方法で有機電子写真
用感光体を作製した。

【００４７】比較例１実施例１〜９で使用した金属塩を電荷輸送層中に添加せ
ずに、実施例１と同様の方法で有機電子写真用感光体を
作製した。

【００４８】比較例２実施例１０〜１８で使用した金属塩を電荷輸送層中に添
加せずに、実施例１０と同様の方法で有機電子写真用感
光体を作製した。

【００４９】感光体の評価上述の実施例および比較例で作製した感光体の電子写真
特性を、下記の方法で評価した。感光体を暗所で−６５
０Ｖに帯電せしめた後、回転を停止させたドラムの表面
電位の５秒後の表面電位の保持率を求めた。続いて、感
光体表面に露光光を照射し続け、帯電電位が−６００Ｖ
から−３００Ｖに到達するのに必要な露光量を半減露光
量Ｅ_１／２として、半減露光量を求めた。また、上記感
度測定においてトータル光量５μＪ／ｃｍ^２の露光光を
照射した直後の感光体表面電位を残留電位として、残留
電位を求めた。

【００５０】実施例および比較例で作製した感光体を、
感光体の表面電位を測定すベく改造を施したレーザービ
ームプリンターに搭載し、初期および３万枚印字後の帯
電電位および残留電位変動の抑制効果を評価した。以上
の結果を下記表１に示す。

【００５１】

【表１】

【００５２】上記表１の結果から明らかなように、電荷
輸送層中に前記一般式（１）で示される金属塩を用いた
実施例１〜１８の感光体は、金属塩を電荷輸送層中に添
加しない比較例１および２の場合と比較して、連続使用
後の帯電電位および残留電位変動の抑制効果があること
が判明した。

【００５３】また、上記実施例に示した、フタロシアニ
ン化合物を用いたレーザービームプリンター用感光体の
みならず、アナログ複写機用、デジタル複写機用、ファ
クシミリ用感光体においても、本発明に係る金属塩を電
荷輸送層中に含有させることにより、実際のプリンター
やデジタル複写機、ファクシミリに搭載した場合に同様
な効果が確認された。

【００５４】

【発明の効果】本発明により、初期および実際の印字疲
労の後のいずれにおいても帯電電位および残留電位の差
が小さく、良好な画像が得られる有機電子写真用感光体
を提供することが可能となった。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一例の負帯電機能分離積層型電子写真
用感光体の模式的断面図である。

【符号の説明】

１導電性基体２下引き層３感光層４電荷発生層５電荷輸送層

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】導電性基体上に少なくとも、有機化合物
を主成分とする電荷発生層と電荷輸送層とが順次積層さ
れてなる感光層を備えた機能分離積層型有機電子写真用
感光体において、前記電荷輸送層が、下記一般式
（１）、Ａｒ^１ＳＯ_３ＸＯＣＯＡｒ^２（１）（式中、Ａｒ^１およびＡｒ^２は同一であっても異なって
いてもよく、置換基を有してもよい芳香環残基または芳
香族複素環残基を表し、Ｘはスズ原子、亜鉛原子、コバ
ルト原子、ニッケル原子、鉄原子またはクロム原子を表
す）で示される金属塩を含有することを特徴とする電子
写真用感光体。