JP2001031989A - 澱粉食品物性改良用粉末モノグリセライド組成物および澱粉食品 - Google Patents

澱粉食品物性改良用粉末モノグリセライド組成物および澱粉食品

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JP2001031989A
JP2001031989A JP11192610A JP19261099A JP2001031989A JP 2001031989 A JP2001031989 A JP 2001031989A JP 11192610 A JP11192610 A JP 11192610A JP 19261099 A JP19261099 A JP 19261099A JP 2001031989 A JP2001031989 A JP 2001031989A
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Hiroshi Sakka
博史 属
Takeo Yotsutsuka
武雄 四塚
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 粉末の流動性があり、粉末プレミックスへの
混合性が良好で、澱粉食品の物性改良効果の優れた粉末
状脂肪酸モノグリセライド組成物製品の開発を課題とす
る。 【構成】 エステルを構成する脂肪酸の60重量%以上
がパルミチン酸である飽和脂肪酸モノグリセライド65
〜85重量%と、エステルを構成する不飽和脂肪酸の5
5〜75重量%がトランス型異性体である不飽和脂肪酸
モノグリセライド35〜15重量%とからなる粉末モノ
グリセライド組成物により本課題が達成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は澱粉食品の物性改良
に優れた効果を発揮する粉末状モノグリセライド組成物
およびそれを使用した澱粉含有食品調製用のプレミック
スおよび澱粉含有食品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】澱粉を主原料とする食品は多く存在する
が、その加工工程においては損傷澱粉が水に溶け、ある
いは吸水膨潤することに起因する粘着による生地等の取
扱加工性の悪化、加熱加工による澱粉の糊化による粘着
性や粘度の上昇等の問題、あるいは加工された食品にお
いては加熱糊化によりα化された澱粉が保存中に老化
(β化)することによる食味の劣化等の問題が生じるこ
とがある。
【0003】一方、脂肪族脂肪酸およびその多価アルコ
ールのエステルは澱粉との複合体を形成し、それにより
損傷またはα化澱粉の水溶化を抑え、それらの粘着性を
減少し、あるいは糊化澱粉の老化を抑制する等の物性の
変化をもたらす。このように澱粉を含む食品の場合は特
に脂肪酸の誘導体である乳化剤との複合体形成にその改
良効果を求めることが多い。
【0004】それら脂肪酸の誘導体である乳化剤の中に
あってモノグリセライドは特に澱粉との複合体形成能が
大きく澱粉食品の加工工程改善および製品の品質改良の
手段として汎用されている。また、モノグリセライドの
中においては一般的には炭素数14〜18の飽和脂肪酸
のモノエステルが澱粉との複合体形成能に優れていると
言われている。
【0005】モノグリセライドを食品に添加する方法と
しては、大きくは油系の側から使用される場合と水系の
側から使用される場合との二つに分けられる。モノグリ
セライドは基本的には親油性物質であり、その融点以上
の温度ではほぼ任意の割合で油に溶解する。従って、油
系から使用する場合はそのまま油に溶解して使用するか
又は溶解後冷却し析出する結晶の状態を調整して使用さ
れる。
【0006】モノグリセライドは水には溶解しないが融
点付近の温度以上では水系において液晶構造を形成す
る。モノグリセライドは水系においては融点付近の水温
で形成される液晶構造であるα−結晶による分散相(α
−ゲル)が最も機能を発揮するが、その温度を維持する
ことは経済的あるいは流通上の問題があり実用的ではな
い。
【0007】飽和脂肪酸モノグリセライドのα−結晶あ
るいはα−ゲルの維持方法については種々研究され、α
−結晶の維持方法についてはプロピレングリコール脂肪
酸エステルとの混合融解による結合クリスタルの形成
(J.Am.Chemists Soc.,40[12],725(1963))等のα−テ
ンディング乳化剤との混合融解物による方法が報告さ
れ、また、α−ゲルの維持には糖類溶液中で蔗糖脂肪酸
エステル等の多価アルコール脂肪酸エステルと併用する
方法が実用化されている。しかしながら、これらの方法
においては製剤中のモノグリセライド配合率が小さく非
効率であったり、α−ゲル維持製品では形状がゲル状で
取扱が不便で、また、粉末プレミックス製品には使用で
きない等の経済的あるいは用途面での限界がある。
【0008】飽和脂肪酸モノグリセライドは通常融解物
を噴霧冷却された安定なβ−結晶の粉末状製品で流通さ
れている。このようなβ−結晶粉末は低温では水に分散
せず澱粉との複合体を形成しないが、このβ−結晶粉末
を温水中で分散液(α−ゲル)としたのち冷却したβ−
ゲルおよびその凍結乾燥物は良好な白パンの老化防止効
果を示すことが知られ(J.Food Tecnology 5,77(197
0))、β−ゲルに防腐剤を添加した製品も開発されてい
る(特公昭51−26500号公報)。しかしながら、
このβ−ゲル製品はペースト状であり上記α−ゲル製品
と同様取扱が不便で粉末プレミックスへの使用には問題
がある。
【0009】またβ−ゲルを乾燥した製品としては、水
溶性保護コロイド性高分子物質水溶液中で分散液を調整
し、それを乾燥粉末とした製品が開発されている(特公
昭44−26900号公報)。この方法で得られた製品
は低温で水に分散し良好な澱粉食品の改良効果を発揮す
るが、水溶液を乾燥するために高い加工費を必要とする
難点がある。
【0010】一方、本発明者らは飽和脂肪酸モノグリセ
ライドとシス型二重結合を有する不飽和脂肪酸(シス不
飽和)モノグリセライドとは固溶体結晶を形成しないこ
と、およびシス不飽和脂肪酸モノグリセライドは低温水
中で抱水し粘稠なゲルを形成する性質を利用することに
着眼し、飽和脂肪酸モノグリセライドとシス不飽和脂肪
酸の混合融解物を5℃以下の環境下で噴霧冷却すること
によるメカノケミカル現象により飽和モノグリセライド
がβ−結晶化された澱粉食品の物性改良に優れたモノグ
リセライド製品が得られることを発明した(特開昭60
−102151号公報)。しかしながら、この製品は澱
粉食品の物性改良効果に優れるものの、成分のシス不飽
和脂肪酸モノグリセライドは飽和脂肪酸モノグリセライ
ドとは固溶体を形成しないために製品粉末の中で飽和脂
肪酸モノグリセライドの結晶構造中に遊離した形で分散
しており、粉末に圧力が加わると液状のシス不飽和脂肪
酸モノグリセライドが粉末表面に浸出し、粉末同士の癒
着による固結状態が生じることがある。このような状況
は粉末プレミックスの製造の混合工程においても発生
し、プレミックスの均質化を阻害する原因ともなり、よ
り固結性が少なく、粉末の流動性の良好な製品が望まれ
ていた。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、流動性があ
り粉末状プレミックスへの混合性が良好で、澱粉食品の
物性改良効果の優れた粉末状脂肪酸モノグリセライド製
品を開発することを課題とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
に鑑み優れた澱粉食品の物性改良効果を有し、粉末状プ
レミックスの混合工程での均質な混合性が得られる良好
な流動性を持った粉末状モノグリセライド製品を開発す
べく鋭意研究した結果、エステルを構成する脂肪酸の6
0重量%以上がパルミチン酸である飽和脂肪酸モノグリ
セライド65〜85重量%とエステルを構成する脂肪酸
の55〜75重量%がトランス型異性体である不飽和脂
肪酸(トランス不飽和脂肪酸)モノグリセライド35〜
15重量%との混合融解物を冷却粉末化することにより
課題が解決することを見いだし本発明を完成させたもの
である。
【0013】
【発明の実施の形態】澱粉食品の物性改良に利用される
飽和脂肪酸モノグリセライドとしては通常ステアリン酸
およびパルミチン酸のモノグリセライドが主体である。
それらのモノグリセライドは、脂肪酸とグリセリンとの
エステル化反応または豚脂、牛脂、大豆油、ナタネ油、
サフラワー油、トウモロコシ油、ひまわり油、あるいは
パーム油等の動植物油脂の極度硬化物とグリセリンとの
エステル交換反応によって得られた反応物を分子蒸留に
より精製濃縮する蒸留モノグリセライドが一般的であ
る。
【0014】本発明においては、飽和脂肪酸モノグリセ
ライド中のパルミチン酸モノグリセライドの比率が60
重量%以上であることが必要である。飽和脂肪酸モノグ
リセライド中のパルミチン酸モノグリセライドの比率が
60重量%未満で、ステアリン酸モノグリセライドある
いはベヘニン酸モノグリセライド等のパルミチン酸より
炭素数の多い飽和脂肪酸モノグリセライドの量が多いと
得られた製品粉末の流動性は向上するが澱粉含有食品の
物性改良効果は劣ったものとなり好ましくない。
【0015】このようなパルミチン酸含有量の高い飽和
脂肪酸モノグリセライドは適当な脂肪酸組成の脂肪酸と
グリセリンとのエステル化反応によっても得られるが、
添付資料1に示されるように、パーム油およびその分別
物であるパームステアリンおよびパームオレインはその
脂肪酸組成においてパルミチン酸含有量が高く、かつ、
ステアリン酸に対するパルミチンの比率も高いことから
本発明の原料油脂としては最適である。
【0016】すなわち、パーム油、パームステアリンあ
るいはパームオレイン、それらの部分水素添加物もしく
はそれらの完全水素添加物の1種または2種以上を混合
し下記に記載する飽和脂肪酸および不飽和脂肪酸組成に
適合する脂肪酸組成の油脂を調製し、その油脂とグリセ
リンとのエステル交換反応による定法の連続的蒸留モノ
グリセライド製造の工程に乗せることができ、製造効率
が良く、かつ、経済的に目的とする脂肪酸組成を有する
蒸留モノグリセライドを得ることが可能である。 文献 「palm oil information series FOOD USES OF PALM OI
L」MALAYSIAN PALM OIL PROMOTION COUNCIL発行(1992)
5頁、TABLE 1 : COMPOSITION OF PALM OIL PRODUCTS
【0017】本発明においては不飽和脂肪酸モノグリセ
ライド中のトランス型異性体の比率が重要である。不飽
和脂肪酸モノグリセライドを構成する脂肪酸は炭素数1
8の脂肪酸で、シス型異性体のオレイン酸(二重結合1
個)およびリノール酸(二重結合2個)およびトランス
型異性体のエライジン酸(二重結合1個)等が一般的で
ある。尚、本発明ではリノール酸のように二重結合を2
個有する不飽和脂肪酸の場合、それらの二重結合の組合
せがシス型+シス型およびシス型+トランス型の場合は
シス型と定義し、トランス型+トランス型はトランス型
と定義する。
【0018】シス不飽和脂肪酸モノグリセライドは豚
脂、牛脂、大豆油、ナタネ油、サフラワー油、トウモロ
コシ油、ヒマワリ油あるいはパーム油等の動植物油脂と
グリセリンとのエステル交換反応またはそれら油脂の加
水分解によって得られる脂肪酸とグリセリンとのエステ
ル化反応によって得られる反応物を分子蒸留により精製
濃縮する蒸留モノグリセライドが一般的であり、トラン
ス不飽和脂肪酸モノグリセライドはそれらの油脂の部分
水素添加反応時にシス型のトランス型への異性化によっ
て生成するシス型およびトランス型異性体の混合脂肪酸
で構成される油脂とグリセリンとのエステル交換反応に
よって得られる反応物を分子蒸留により精製濃縮する蒸
留モノグリセライドが一般的である。
【0019】トランス型への異性化は水素添加の触媒、
反応条件あるいは反応時間で異なり、また原料油脂の不
飽和脂肪酸の組成や含有量によっても異なるが、本発明
における不飽和モノグリセライド中のトランス型異性体
の比率は55重量%以上であることが必要である。トラ
ンス型異性体の比率が55重要%未満であると、製品粉
末の流動性が劣るものとなり好ましくない。トランス型
異性体の比率が75重量%以上の比率については現在の
水素添加技術では経済的ではなく、また水素添加の後工
程でのシス/トランス分別も経済的ではなく、実質的に
はトランス型異性体の比率は55〜75重量%好ましく
は60〜75重量%の範囲が適当である。
【0020】本発明においては上記飽和脂肪酸モノグリ
セライド中のパルミチン酸モノグリセライドの比率およ
び不飽和脂肪酸モノグリセライド中のトランス不飽和脂
肪酸モノグリセライドの比率と共に、飽和脂肪酸モノグ
リセライドと不飽和脂肪酸モノグリセライドとの比率も
重要な要素で、上記組成の飽和脂肪酸モノグリセライド
の85〜65重量%と上記組成の不飽和モノグリセライ
ドの15〜35重量%の範囲の組成物であることが必要
である。飽和脂肪酸モノグリセライドの比率が65重量
%未満であると澱粉食品の物性改良効果は得られるが粉
末の流動性が劣り、円滑なプレミックスの調製が困難に
なり、飽和脂肪酸モノグリセライドの比率が85重量%
以上となると粉末の流動性は向上するが澱粉食品の物性
改良効果が低下し好ましくない。
【0021】本発明における粉末モノグリセライド組成
物は上記記載例に示す原料から得られたモノグリセライ
ドを本発明における組成に合わせて混合融解し冷却粉末
化することが可能であるが、パーム油、パームステアリ
ンあるいはパームオレインのパーム油およびその分別油
の1種または2種以上の混合油を直接部分水素添加して
得られる油とグリセリンとのエステル交換反応によるこ
とが効率的且つ経済的である。
【0022】本発明におけるモノグリセライド組成物の
物性および機能の発現の機作は明確ではない。しかしな
がら、ステアリン酸モノグリセライドとトランス型異性
体のエライジン酸モノグリセライドとは脂肪酸の炭素数
が同じでエライジン酸の構造的な歪みも大きくないこと
から結晶時固溶体を形成し、本発明のシス型/トランス
型異性体比率であっても上記の本発明者らの先発明(特
開昭60−102151号公報)に記載される現象が生
じる。すなわち、粉末状態において、ステアリン酸モノ
グリセライド/トランス型エライジン酸モノグリセライ
ド固溶体とシス型オレイン酸モノグリセライドの混合物
の状態を形成していることが予想される。
【0023】これに対してバリミチン酸モノグリセライ
ド、エライジン酸モノグリセライドおよびオレイン酸モ
ノグリセライドの系においてはパルミチン酸モノグリセ
ライドとエライジン酸モノグリセライドとは脂肪酸の炭
素数の違いおよびエライジン酸の構造的な歪み等が原因
で固溶体を形成せず、エライジン酸モノグリセライドと
オレイン酸モノグリセライドとは構造的な類似から相溶
性を示し両成分の中間的な物性を示すことによりオレイ
ン酸モノグリセライドの液体物性が緩和され、不飽和モ
ノグリセライドの持つ低温水中での抱水ゲル化物性が発
現されるものと想定する。すなわち、パルミチン酸モノ
グリセライド、トランス不飽和脂肪酸モノグリセライド
およびシス不飽和脂肪酸モノグリセライドの混合物を融
解した後冷却粉末された粉末は粉末の流動性があり且つ
澱粉の物性改良効果を発揮できるものとなると考えられ
る。
【0024】本発明により得られたモノグリセライド組
成物はトランス不飽和脂肪酸の比率が高いことから酸化
安定性に優れ、製品の安定性はもちろん、粉末プレミッ
クスへの応用した場合の酸化安定性の優位性が得られる
ものである。
【0025】本発明の脂肪酸モノグリセライド組成物の
粉末化の方法についてはそれを特定するものではない
が、低融点の不飽和脂肪酸モノグリセライドを成分と
し、また改良効果をより効率的にするために微粉末状に
することが望ましく、可及的低温での噴霧冷却が適当で
ある。
【0026】本発明で得られる脂肪酸モノグリセライド
組成物はパン類、ケーキ・焼き菓子類、パスタ類、マッ
シュポテト、水畜産練り製品等の澱粉を成分とする食品
およびそれらのプレミックス類に応用が可能である。
【0027】
【実施例】以下本発明を実施例をもって説明するが、本
発明は本実施例に限定されるものではない。
【0028】試験試料脂肪酸モノグリセライドの調製 定法により表1に示す脂肪酸組成の蒸留モノグリセライ
ドを全モノグリセライド含有量が95〜98%の範囲内
になるよう調製し、−5℃の雰囲気中で噴霧冷却し粉末
を得、試験試料とした。
【0029】得られた粉末モノグリセライド組成物はモ
ノグリセライドの製造後の結晶形による誤差を避けるた
め粉末調製後20℃雰囲気中に20日間静置した後試験
に供した。
【0030】尚、実施例1ないし実施例5および比較例
1ないし比較例3の試料はパーム油またはパームステア
リンを原料として調製されたものである。また、試料の
粒度分布測定例を表2に示した。
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
【0033】試験1:粉末の安息角 粉末モノグリセライド組成物の流動性を安息角により評
価した。 測定法:安息角測定用ロートをスタンドに取付け、ロー
ト下端の4cm下に方眼紙を敷き、粉末をロート上から連
続的に入れ粉末の落ちが止まったときの粉末の広がりを
方眼紙目盛りで読み取り換算表により安息角を測定す
る。結果を表−3に示した。安息角が小さい程粉末の流
動性が良好であることを意味する。
【0034】
【表3】
【0035】試験2:白食パンの老化防止効果 試料の澱粉食品に対する粉末モノグリセライド組成物の
物性改良効果を白食パンの老化防止(柔らかさ保持)効
果により評価した。評価は下記の処方および工程で焼成
した白食パンを冷蔵庫(5℃)に48時間保管後、厚さ
2cmにスライスし、それを5cm平方に切断しINSTORN MA
CHINEで硬さを測定することで行った。結果を表4に示
した。測定数値の小さい方が柔らかい(老化が遅れる)
ことを示す。
【0036】[処方] 強力粉 100 重量部 生イースト 3.5重量部 イーストフード 0.1重量部 粉末モノグリセライド試料 0.3重量部 砂糖 5 重量部 塩 2 重量部 脱脂粉乳 2 重量部 ショートニング 5 重量部 水 65 重量部
【0037】 [工程] 1.混捏(縦型ミキサー):低速3分→中速5分→高速2分→ショートニン グ添加→低速1分→中速2分→高速8分 2.一次発酵 :20分 3.分割 :450g 4.成形・型詰め :プルマン型 5.最終発酵 :38℃、85%RH、1時間 6.焼成 :上火200℃、下火210℃、25分間
【0038】
【表4】
【0039】<総合評価>比較例1および2は粉末の流
動性は良好であるが、白食パンの老化抑制効果は小さ
い。比較例3、4および5は白食パンの老化抑制効果は
認められるが粉の流動性に劣る。これに対して実施例の
試料は粉末の流動性および白食パンの老化抑制効果の両
方共に優れていることが認められる。
【0040】
【発明の効果】本発明により、粉末の流動性が良好で粉
末プレミックスの製造での均質な添加が容易で且つ澱粉
食品の物性改良効果の優れた粉末モノグリセライド製品
が得られ、澱粉食品の粉末プレミックスの品質向上が期
待される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 属 博史 マレーシア国、ジョホール州ジョホールバ ール、セレンパーク 80300 ジャランダ マイ 75 (72)発明者 四塚 武雄 兵庫県西宮市獅子ケ口町19−35−611 Fターム(参考) 4B026 DC06 DG02 DH01 DX08 4B032 DB01 DK10 DL08 4H059 BA12 BA26 BA34 BB02 BB03 BB06 BC45 CA06 CA18 CA34 CA36 CA48 CA51 CA72 DA16 EA40

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エステルを構成する脂肪酸の60重量%
    以上がパルミチン酸である飽和脂肪酸モノグリセライド
    65〜85重量%とエステルを構成する不飽和脂肪酸の
    55〜75重量%がトランス型異性体であり残部がシス
    型異性体である不飽和脂肪酸モノグリセライド35〜1
    5重量%との混合融解物を冷却粉末化することを特徴と
    する澱粉及び澱粉含有食品の物性改良用の粉末モノグリ
    セライド組成物。
  2. 【請求項2】 パーム油またはパーム油の分別油、それ
    らの部分水素添加物または完全水素添加物の1種または
    2種以上を原料とする請求項1記載の粉末状モノグリセ
    ライド組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の粉末状モノグ
    リセライド組成物を含有する澱粉含有食品調製用プレミ
    ックスおよび澱粉含有食品。
JP11192610A 1999-07-07 1999-07-07 澱粉食品物性改良用粉末モノグリセライド組成物および澱粉食品 Withdrawn JP2001031989A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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