JP2001031912A - 建築パネル用塗料及びそれを塗装した建築パネル - Google Patents

建築パネル用塗料及びそれを塗装した建築パネル

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JP2001031912A
JP2001031912A JP20626399A JP20626399A JP2001031912A JP 2001031912 A JP2001031912 A JP 2001031912A JP 20626399 A JP20626399 A JP 20626399A JP 20626399 A JP20626399 A JP 20626399A JP 2001031912 A JP2001031912 A JP 2001031912A
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paint
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transparent
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Masaru Nakayama
勝 中山
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 長期間、屋外の日照や風雨に曝露しても、チ
ョーキングを起こすことがなく、重厚感を与える光沢を
保持することができるとともに、自然感をもった風合い
をも備えた建築パネルを作製し得る建築パネル用塗料及
びそれを塗装した建築パネルを提供する。 【解決手段】平均粒子径が1〜150μmで、アルミノ
シリケート化合物を主成分とする微粒子5を、透明又は
半透明の塗料に分散混合してなることを特徴とする建築
パネル用塗料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建築パネル用塗料
及びそれを塗装した建築パネルに関する。さらに詳しく
は、長期間、屋外の日照や風雨に曝露しても、チョーキ
ングを起こすことがなく、重厚感を与える光沢を保持す
ることができるとともに、自然感をもった風合いをも備
えた建築パネルを作製し得る建築パネル用塗料及びそれ
を塗装した建築パネルに関する。
【0002】
【従来の技術】建築用の外壁パネルには、パネルを保護
する目的で、塗料が塗装される。このような塗膜は通常
光沢とともに装飾効果をも付与することができる。しか
し、近年、住宅の外壁に対する価値観が多様になり、光
沢を抑え、重厚感に富むものが好まれる傾向にある。光
沢(ツヤ)がない、又は光沢が少ない塗膜を作製するた
めには、一般に顔料容積濃度(PVC: Pigmen
t Vo1ume Concentration)を高
めて、塗膜に極めて微少な凹凸を作る方法が採用されて
いる。特に、酸化チタンや体質顔料と呼ばれる炭酸カル
シウム、チャイナクレー等のような微粉がツヤ消し剤と
して有効に用いられている。しかしながら、程度に差は
あるものの、20重量%以上の顔料を塗料に配合させる
ため、長期間屋外に曝露すると塗膜の樹脂成分が分解さ
れて、塗膜表面から顔料が析出する現象(チョーキン
グ)が起こり、外壁パネルの耐久性や意匠性を損なうと
いう問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述の問題
に鑑みなされたもので、長期間、屋外の日照や風雨に曝
露しても、チョーキングを起こすことがなく、重厚感を
与える光沢を保持することができるとともに、自然感を
もった風合いをも備えた建築パネルを作製し得る建築パ
ネル用塗料及びそれを塗装した建築パネルを提供するこ
とを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上述の課
題を解決するべく鋭意研究した結果、建築用外壁パネル
表面、例えば、着色不透明塗料を塗布した建築用外壁パ
ネル表面に、特定の平均粒子径を有する特定の微粒子又
は特定の繊維断面の平均径及び平均繊維長を有する繊維
状フィラーを透明又は半透明の塗料に分散混合してなる
塗料を塗装することにより、上記目的を達成することが
できることを知見し、本発明を完成させた。すなわち、
本発明は、以下の建築パネル用塗料及びそれを塗装した
建築パネルを提供するものである。
【0005】[1]平均粒子径が1〜150μmで、ア
ルミノシリケート化合物を主成分とする微粒子を、透明
又は半透明の塗料に分散混合してなることを特徴とする
建築パネル用塗料。
【0006】[2]繊維断面の平均径が0.2〜20μ
mで、平均繊維長が、5〜1,000μmである繊維状
フィラーを、透明又は半透明の塗料に分散混合してなる
ことを特徴とする建築パネル用塗料。
【0007】[3]平均粒子径が0.5〜150μmの
多孔質微粒子を、透明又は半透明の塗料に分散混合して
なることを特徴とする建築パネル用塗料。
【0008】[4]平均粒子径が5〜150μmの非極
性樹脂微粒子を、透明又は半透明の塗料に分散混合して
なることを特徴とする建築パネル用塗料。
【0009】[5]平均粒子径が5〜100μmで、ガ
ラス転移温度が90℃以上である有機微粒子を、透明又
は半透明の塗料に分散混合してなることを特徴とする建
築パネル用塗料。
【0010】[6]平均粒子径が1〜50μmで、アス
ペクト比が20〜40である扁平状微粒子を、透明又は
半透明の塗料に分散混合してなることを特徴とする建築
パネル用塗料。
【0011】[7]平均粒子径が10〜150μmで、
その表面が平滑であるシリカ系微粒子を、透明又は半透
明の塗料に分散混合してなることを特徴とする建築パネ
ル用塗料。
【0012】[8]平均粒子径が10〜150μmで、
その表面が疎水化処理されたシリカ系微粒子を、透明又
は半透明の塗料に分散混合してなることを特徴とする建
築パネル用塗料。
【0013】[9]平均粒子径が5〜150μmで、屈
折率が1.47〜1.51である微粒子を、透明又は半
透明の塗料に分散混合してなることを特徴とする建築パ
ネル用塗料。
【0014】[10]前記[1]〜[9]のいずれかに
記載の塗料を、建築用パネル表面に、塗装してなること
を特徴とする建築用外壁パネル。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を具体
的に説明する。 I.建築パネル用塗料 本発明の建築パネル用塗料は、特定の平均粒子径を有す
る特定の微粒子又は特定の繊維断面の平均径及び平均繊
維長を有する繊維状フィラーを透明又は半透明の塗料に
分散混合してなることを特徴とする。以下、各構成要素
ごとに具体的に説明する。
【0016】1.微粒子又は繊維状フィラー 本発明に用いられる微粒子又は繊維状フィラーは、アル
ミノシリケート化合物を主成分とする微粒子、特定の繊
維断面の平均径及び平均繊維長を有する繊維状フィラ
ー、多孔質微粒子、非極性樹脂微粒子、ガラス転移温度
が90℃以上である有機微粒子、アスペクト比が20〜
40である扁平状微粒子、表面が平滑であるシリカ系微
粒子、表面が疎水化処理されたシリカ系微粒子及び特定
の屈折率を有する微粒子のいずれかである。以下、それ
ぞれ具体的に説明する。
【0017】(1)アルミノシリケート化合物微粒子 本発明に用いられるアルミノシリケート化合物微粒子と
しては、例えば、アルミナとケイ酸塩とから合成される
ものや、発電所などから排出されるフライアッシュ等を
挙げることができる。この微粒子は、中実でも中空であ
ってもよい。中空微粒子としては、例えば、シラスバル
ーン、フライアッシュバルーン等を挙げることができ
る。シラスバルーンは、九州に大量に存在するシラス土
壌(火山灰)を焼成発泡させたもの等であり、市販品と
しては、イチジ化成社製のウインライト(商品名)、昭
和化学工業社製のスーパーバルーン(商品名)等を挙げ
ることができる。フライアッシュバルーンは、主に発電
所から排出される軽質灰であり、市販品としては、英国
フィライト社製のフィライト(商品名)、小野田セメン
ト社製のマイクロセルズ(商品名)、PQコーポレーシ
ョン製のエクステンドスフェア(商品名)等を挙げるこ
とができる。
【0018】本発明に用いられるアルミノシリケート化
合物微粒子の塗料中の含有量としては特に制限はない
が、透明又は半透明の塗料(固形分100重量部)に対
して0.1〜5.0重量部であることが好ましく、0.
3〜3.0重量部であることがさらに好ましい。この範
囲を外れると、光沢を抑え、高意匠感、重厚感のある意
匠性を与える効果が低くなる。
【0019】本発明に用いられるアルミノシリケート化
合物微粒子の平均粒子径は、通常1〜150μmであ
り、10〜100μmが好ましい。平均粒子径が1μm
未満であると、明度に欠け、重苦しい印象を与えてしま
うことになる。また、平均粒子径が150μmを超える
と、光沢を下げるために多くの配合量を必要とし、塗膜
自体の性能を低下させる。
【0020】(2)繊維状フィラー 本発明に用いられる特定の繊維断面の平均径及び平均繊
維長を有する繊維状フィラーとしては、例えば、ガラス
繊維、セピオライト系繊維、クリソタイル系繊維、ウオ
ラストナイト、PMF(Processed Mine
ral Fiber)、ゾノトライト、チタン酸カリ等
を挙げることができるが、安全環境上の問題から、クリ
ソタイルなどのアスベスト系繊維は避けるべきである。
【0021】市販品としては、旭ファイバーグラス社製
のミルドファイバーB(商品名)等のガラス繊維、水沢
化学工業社製のエードプラスSP(商品名)等のセピオ
ライト繊維等を挙げることができる。
【0022】本発明に用いられる繊維状フィラーの塗料
中の含有量としては特に制限はないが、透明又は半透明
の塗料(固形分100重量部)に対して0.1〜5.0
重量部であることが好ましく、0.3〜3.0重量部で
あることがさらに好ましい。この範囲を外れると、光沢
を抑え、高意匠感、重厚感のある意匠性を与える効果が
低くなる。
【0023】本発明に用いられる繊維状フィラーの繊維
断面の平均径は、通常0.2〜20μmで、かつ平均繊
維長は5〜1000μmであり、それぞれ0.5〜10
μm、かつ20〜800μmが好ましい。繊維断面の平
均径が0.2μm未満で、かつ平均繊維長が5μm未満
であると、明度に欠け、重苦しい印象を与えてしまうこ
とになる。また、繊維断面の平均径が20μmを超え、
かつ平均繊維長が1000μmを超えると、光沢を下げ
るために多くの配合量を必要とし、塗膜自体の性能を低
下させる。
【0024】(3)多孔質微粒子 本発明に用いられる多孔質微粒子としては、例えば、ケ
イソウ土等の天然無機微粒子、シリカゲル等の合成無機
微粒子、多孔質処理を施した有機微粒子等を挙げること
ができる。市販品としては、多孔質シリカゲル(水沢化
学工業社製 商品名:シルビードD−MS1000)、
中空多孔質シリカ微粒子(鈴木油脂工業社製 商品名:
ゴッドボールB−25C)等を挙げることができる。
【0025】本発明に用いられる多孔質微粒子の塗料中
の含有量としては特に制限はないが、透明又は半透明の
塗料(固形分100重量部)に対して0.1〜5.0重
量部であることが好ましく、0.3〜3.0重量部であ
ることがさらに好ましい。この範囲を外れると、光沢を
抑え、高意匠感、重厚感のある意匠性を与える効果が低
くなる。
【0026】本発明に用いられる微粒子の平均粒子径
は、通常0.5〜150μmであり、2.0〜100μ
mが好ましい。平均粒子径が0.5μm未満であると、
明度に欠け、重苦しい印象を与えてしまうことになる。
また、平均粒子径が150μmを超えると、光沢を下げ
るために多くの配合量を必要とし、塗膜自体の性能を低
下させる。
【0027】(4)非極性樹脂微粒子 本発明に用いられる非極性樹脂微粒子としては、例え
ば、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポ
リエチレン(L−LDPE)、高密度ポリエチレン(H
DPE)などのポリエチレン微粒子;ポリプロピレン微
粒子;ジメチルシリコーンなどのシリコーン微粒子等を
挙げることができる。市販品としては、低密度ポリエチ
レン微粒子(住友精化社製 商品名:フローセンUF
4)、シリコーン微粒子(東レ・ダウコーニング・シリ
コーン社製 商品名:トレフィルE−600)等を挙げ
ることができる。
【0028】本発明に用いられる非極性樹脂微粒子の塗
料中の含有量としては特に制限はないが、透明又は半透
明の塗料(固形分100重量部)に対して0.1〜5.
0重量部であることが好ましく、0.3〜3.0重量部
であることがさらに好ましい。この範囲を外れると、光
沢を抑え、高意匠感、重厚感のある意匠性を与える効果
が低くなる。
【0029】本発明に用いられる微粒子の平均粒子径
は、通常5〜150μmであり、20〜100μmが好
ましい。平均粒子径が5μm未満であると、明度に欠
け、重苦しい印象を与えてしまうことになる。また、平
均粒子径が150μmを超えると、光沢を下げるために
多くの配合量を必要とし、塗膜自体の性能を低下させ
る。
【0030】(5)有機微粒子 本発明に用いられる有機微粒子としては、例えば、ポリ
メチルメタクリレート、ポリスチレン等、又はそれらを
主成分とする共重合体を挙げることができ、その共重合
体は架橋されていることが好ましい。上記有機微粒子
は、フェノール樹脂、グアナミン樹脂等の熱硬化性樹脂
であってもよい。市販品としては、ポリメチルメタクリ
レート架橋体微粒子(積水化成品工業社製 商品名:テ
クポリマーMBX−40)、ポリスチレン架橋体微粒子
(積水化成品工業社製 商品名:テクポリマーSBX−
20)等を挙げることができる。
【0031】本発明に用いられる有機微粒子の塗料中の
含有量としては特に制限はないが、透明又は半透明の塗
料(固形分100重量部)に対して0.1〜5.0重量
部であることが好ましく、0.5〜4.0重量部である
ことがさらに好ましい。この範囲を外れると、光沢を抑
え、高意匠感、重厚感のある意匠性を与える効果が低く
なる。
【0032】本発明に用いられる有機微粒子の平均粒子
径は、通常5〜100μmであり、20〜70μmが好
ましい。平均粒子径が5μm未満であると、明度に欠
け、重苦しい印象を与えてしまうことになる。また、平
均粒子径が100μmを超えると、光沢を下げるために
多くの配合量を必要とし、塗膜自体の性能を低下させ
る。
【0033】また、本発明に用いられる有機微粒子のガ
ラス転移温度は、通常90℃以上であり、100℃以上
であることが好ましい。ガラス転移温度が90℃未満で
あると、夏場のような高温下に曝された場合に、塗膜に
掛かった外部応力により塗膜が動いてしまうことにな
り、耐久性能が低下する。
【0034】(6)偏平状微粒子 本発明に用いられる偏平状微粒子としては、例えば、微
粉カリ・フッ素雲母、微粉ナトリウム・フッ素雲母等の
合成雲母を挙げることができる。マスコバイト、フロゴ
パイト(金雲母)のようなケイ酸アルミニウム系化合物
であって、通常マイカと呼ばれる化合物を用いてもよい
が、マイカは着色の度合いが強く、光沢を増すため重厚
感のある意匠性とは逆の効果を示すことがある。市販品
としては、雲母(コープケミカル社製 商品名:合成雲
母MK−100、合成雲母MK−200)等を挙げるこ
とができる。本発明に用いられる偏平状微粒子の塗料中
の含有量としては特に制限はないが、透明又は半透明の
塗料(固形分100重量部)に対して0.1〜5.0重
量部であることが好ましく、0.2〜3.0重量部であ
ることがさらに好ましい。この範囲を外れると、光沢を
抑え、高意匠感、重厚感のある意匠性を与える効果が低
くなる。
【0035】本発明に用いられる偏平状微粒子の平均粒
子径は、通常1〜50μmで、かつアスペクト比は20
〜40であり、それぞれ5〜30μmで、かつ25〜3
0であることが好ましい。平均粒子径が1μm、かつア
スペクト比が20未満であると、明度に欠け、重苦しい
印象を与えてしまうことになる。また、平均粒子径が5
0μm、かつアスペクト比が40を超えると、光沢を下
げるために多くの配合量を必要とし、塗膜自体の性能を
低下させる。
【0036】(7)表面が平滑なシリカ系微粒子 本発明に用いられる表面が平滑なシリカ系微粒子として
は、例えば、アルカリガラス、ホウケイ酸ガラスのよう
にSiO2を約50〜70重量%含有するガラス類;S
iO2を98重量%以上含有するシリカ類;Al23
SiO2とを主成分とするアルミノシリケート類等を原
料とする微粒子及びこれらの微粒子の表面に疎水化処理
を施した微粒子等を挙げることができる。市販品として
は、ガラスビーズ(東芝バロティーニ社製 商品名:E
GB731)、シリカビーズ(洞海化学社製 商品名:
M.S.GEL D−50−0A)等を挙げることがで
きる。本発明に用いられる表面が平滑なシリカ系微粒子
の塗料中の含有量としては特に制限はないが、透明又は
半透明の塗料(固形分100重量部)に対して0.1〜
5.0重量部であることが好ましく、0.3〜3.0
重量部であることがさらに好ましい。この範囲を外れ
ると、光沢を抑え、高意匠感、重厚感のある意匠性を与
える効果が低くなる。
【0037】本発明に用いられる表面が平滑なシリカ系
微粒子の平均粒子径は、通常10〜150μmであり、
30〜100μmが好ましい。平均粒子径が10μm未
満であると、明度に欠け、重苦しい印象を与えてしまう
ことになる。また、平均粒子径が150μmを超える
と、光沢を下げるために多くの配合量を必要とし、塗膜
自体の性能を低下させる。
【0038】(8)表面が疎水化処理されたシリカ系微
粒子 本発明に用いられる表面が疎水化処理されたシリカ系微
粒子としては、例えば、アルカリガラス、ホウケイ酸ガ
ラス等のガラス類;SiO2を98重量%以上含有する
ような石英、シリカゲル等;ガラスバルーン;シラスバ
ルーン等を挙げることができる。疎水化処理を行うに
は、ポリジメチルシロキサン、トリメトキシオクチルシ
ラン、ヘキサメチルシラン、トリメトキシステアリルシ
ラン等のシランカップリング剤を併用することが好まし
い。市販品としては、疎水化処理されたガラスビーズ
(東芝バロティーニ社製 商品名:EGB731N)、
表面をグリシジルシラン処理したガラスビーズ(東芝バ
ロティーニ社製 商品名:EGB731B)等を挙げる
ことができる。
【0039】本発明に用いられる表面が疎水化処理され
たシリカ系微粒子の塗料中の含有量としては特に制限は
ないが、透明又は半透明の塗料(固形分100重量部)
に対して0.1〜5.0重量部であることが好ましく、
0.5〜3.5重量部であることがさらに好ましい。こ
の範囲を外れると、光沢を抑え、高意匠感、重厚感のあ
る意匠性を与える効果が低くなる。
【0040】本発明に用いられる表面が疎水化処理され
たシリカ系微粒子の平均粒子径は、通常10〜150μ
mであり、30〜100μmが好ましい。平均粒子径が
10μm未満であると、明度に欠け、重苦しい印象を与
えてしまうことになる。また、平均粒子径が150μm
を超えると、光沢を下げるために多くの配合量を必要と
し、塗膜自体の性能を低下させる。
【0041】(9)特定の屈折率を有する微粒子 本発明に用いられる特定の屈折率を有する微粒子として
は、例えば、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、
ポリエチルアクリレート、ポリブチルメタクリレート、
ウレタンエラストマー等の有機微粒子、シリカ微粒子等
を挙げることができる。有機微粒子を用いる場合には、
塗膜の耐熱性を向上させるために、有機微粒子を構成す
るポリマーは架橋されていることが好ましい。市販品と
しては、屈折率1.49のPMMA架橋体微粒子(積水
化成品工業社製 商品名:テクポリマーMBX−5)、
屈折率1.50のシリカ微粒子(洞海化学社製 商品
名:M.S.GEL D−50−0A)等を挙げること
ができる。
【0042】本発明に用いられる特定の屈折率を有する
微粒子の塗料中の含有量としては特に制限はないが、透
明又は半透明の塗料(固形分100重量部)に対して
0.1〜5.0重量部であることが好ましく、0.3〜
3.0重量部であることがさらに好ましい。この範囲を
外れると、光沢を抑え、高意匠感、重厚感のある意匠性
を与える効果が低くなる。
【0043】本発明に用いられる特定の屈折率を有する
微粒子の平均粒子径は、通常5〜150μmであり、3
0〜100μmが好ましい。平均粒子径が10μm未満
であると、明度に欠け、重苦しい印象を与えてしまうこ
とになる。また、平均粒子径が150μmを超えると、
光沢を下げるために多くの配合量を必要とし、塗膜自体
の性能を低下させる。また、屈折率は、通常1.47〜
1.51であり、1.49〜1.50が好ましい。この
範囲を外れると、微粒子の適度な透明性を確保すること
が困難であり、外壁としての意匠性の発現の面で十分で
はない。また、上記微粒子が中空微粒子でない方がよ
い。中空微粒子であると、その殻の屈折率が上記の範囲
内であったとしても、殻と内部との界面で反射を生じ、
適度な透明性を確保することが極めて困難になる。
【0044】2.透明又は半透明の塗料 本発明に用いられる透明又は半透明の塗料としては特に
制限はなく、一般的に塗料用として使用されている合成
樹脂を挙げることができる。例えば、アクリル樹脂、酢
酸ビニル、スチレン樹脂、塩化ビニル樹脂、塩化ビニリ
デン樹脂、アルキド樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹
脂、メラミン樹脂、尿素樹脂等を挙げることができる。
【0045】本発明の塗料が、塗装後、雨水や紫外線に
直接曝露されることを考慮すると、耐候性が良いものが
好ましく、ポリシロキサンの無機成分と有機成分を複合
化した樹脂(アクリルシリコーン樹脂等)やフッ化ビニ
リデン共重合体を主成分としたフッ素系樹脂を用いるこ
とが好ましい。
【0046】上記透明又は半透明の塗料には、透明性又
は半透明性を損なわない程度に着色剤や若干の体質顔
料、可塑剤、老化防止剤、紫外線吸収剤、レベリング
剤、増粘剤その他の添加剤を混入してもよい。
【0047】3.分散混合 本発明において、微粒子を、透明又は半透明の塗料に分
散混合する方法としては特に制限はないが、例えば、高
速攪拌のできるディスパーといった市販の攪拌器を利用
する方法を挙げることができる。
【0048】II.建築パネル 本発明の建築パネルは、通常、前記建築パネル用塗料を
建築用基板等の建築用パネルに塗装して作製される。本
発明の建築パネルは、長期間、屋外の日照や風雨に曝露
しても、チョーキングを起こすことがなく、重厚感を与
える光沢を保持することができるとともに、自然感をも
った風合いをも備えている。
【0049】本発明に用いられる建築用基板としては特
に制限はないが、意匠性を有しかつ風雨に耐える化粧板
であることが好ましいことを考慮すると、無機質板を好
適例として挙げることができる。この無機質板として
は、セメントに有機又は無機の補強繊維や骨材を混入し
た、石綿セメントケイ酸カルシウム板、ケイ酸カルシウ
ム板、スレート、スラグセメント板、炭酸マグネシウム
板、木片セメント板等の木質材料混入セメント板等を挙
げることができる。
【0050】本発明の建築パネルは、上記の建築用基板
から作製された建築用パネル表面に、前記[1]〜
[9]のいずれかに記載の塗料を塗装したものである
が、建築用パネルは、建築用基板の表面に着色不透明塗
料を塗布したものであることが、色調の選択肢を増や
し、基板の色の影響をなくせることから好ましい。この
着色不透明塗料としては特に制限はないが、例えば、不
透明になる程度に体質顔料を加えたアクリル樹脂エマル
ジョン系塗料を挙げることができる。
【0051】建築パネル用塗料を建築用基板等の建築用
パネルに塗装する方法としては特に制限はないが、例え
ば、汎用されているエアスプレー、エアレススプレー、
フローコーター、ロールコーター等を挙げることができ
る。建築パネル用塗料の塗布量としては特に制限はない
が、例えば、80〜150g/m2程度が好ましい。
【0052】
【実施例】以下、本発明を、実施例によって図面を参照
しつつさらに具体的に説明する。なお、以下の実施例及
び比較例は測定のために建築用基板を平板にしている
が、外壁に適用する場合には建築用基板に凹凸の加飾模
様が付与されている。図1は、本発明の建築パネル用塗
料を塗装した建築パネル7(以下の実施例及び比較例に
おいては、この建築パネルを示す符号として、符号7の
代わりに、それぞれの実施例及び比較例で得られたもの
ごとにA−1〜A−5、B−1〜B−3、C−1〜C−
4、D−1〜D−5、E−1〜E−5、F−1〜F−
5、G−1〜G−4、H−1〜H−5、及びJ−1〜J
−5の符号をそれぞれ用いている)を模式的に示す断面
図である。
【0053】下塗層及び中間層の形成 (形成例)建築用基板1として表面が平らな硬質木片セ
メント板を用意し、その被塗装面に、下塗用アクリル樹
脂エマルジョン系塗料を120g/m2の塗布量になる
ようスプレー塗装し乾燥して下塗層2を形成した後、さ
らに、べ一ジュ色の上塗用アクリル樹脂エマルジョン系
塗料を100g/m2の塗布量でスプレー塗装し、中間
層3を形成した。このように、2種類の塗装を行って、
着色不透明塗料の塗布されている建築用パネル6を得
た。この建築用パネル6は、測定結果の比較ができるよ
うに、色(明度、色相、彩度)及び光沢が同じになるよ
うに調整した。
【0054】上塗層を形成した建築パネルの作製 (実施例1)上記形成例で得られた建築用パネル6に透
明のアクリル樹脂エマルジョン塗料(固形分:40重量
%)100(重量部)に対して、微粒子又は繊維状フィ
ラー5としてSiO2約60重量%及びAl23約38
重量%を含有するフライアッシュバルーン(小野田セメ
ント社製、商品名:マイクロセルズSL75(平均粒子
径:45μm))3.0重量部を添加し、均一に混合し
た塗料をエアスプレー塗装機により120g/m2の塗
布量で吹き付け、温度80℃、時間20分の乾燥を行
い、上塗層4を形成して、建築パネルA−1を作製し
た。
【0055】(実施例2)実施例1において、微粒子又
は繊維状フィラー5として、SiO2約75重量%及び
Al23約15重量%を含有するシラスバルーン(イチ
ジ化成社製、商品名:ウインライトSC−50(平均粒
子径:40μm))2.0重量部を添加、均一に混合し
た塗料を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、建
築パネルA−2を作製した。
【0056】(実施例3)実施例1において、微粒子又
は繊維状フィラー5として、SiO2約48重量%及び
Al23約40重量%を含有するアルミノシリケート系
微粒子(水沢化学工業社製、商品名:シルトンAMT2
5(平均粒子径:2.4μm))1.0重量部を添加、
均一に混合した塗料を用いたこと以外は、実施例1と同
様にして、建築パネルA−3を作製した。
【0057】(比較例1)実施例1において、微粒子又
は繊維状フィラー5として、酸化チタン(平均粒子径3
μm)30重量部、チャイナクレー(平均粒子径5μ
m)10重量部を添加、均一に混合した塗料を用いたこ
と以外は、実施例1と同様にして、建築パネルA−4を
作製した。
【0058】(比較例2)実施例1において、酸化チタ
ン(平均粒子径3μm)30重量部、炭酸カルシウム
(平均粒子径10μm)10重量部を添加、均一に混合
した塗料を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、
建築パネルA−5を作製した。
【0059】(実施例4)実施例1において、セピオラ
イト(水沢化学工業社製、商品名:エードプラスSP
(繊維断面の平均径:0.2μm、平均繊維長:7.5
μm))1.0重量部を添加し、均一に混合した塗料を
用いたこと以外は、実施例1と同様にして建築パネルB
−1を作製した。
【0060】(実施例5)実施例4において、微粒子又
は繊維状フィラー5として、ガラス繊維(旭ファイバー
グラス社製、商品名:ミルドファイバーB(平均粒子径
10μm、平均繊維長65μm))1.0重量部を添
加、均一に混合した塗料を用いたこと以外は、実施例4
と同様にして、建築パネルB−2を作製した。
【0061】(比較例3)実施例4において、酸化チタ
ンを30重量部配合した塗料を用いたこと以外は、実施
例4と同様にして、建築パネルB−3を作製した。
【0062】(実施例6)実施例1において、微粒子又
は繊維状フィラー5として、多孔質シリカゲル(水沢化
学工業社製、商品名:シルビードD−MS1000(平
均粒子径:75μm))1.0重量部を添加し、均一に
混合した塗料を用いたこと以外は、実施例1と同様にし
て、建築パネルC−1を作製した。
【0063】(実施例7)実施例6において、微粒子又
は繊維状フィラー5として、中空多孔質シリカ微粒子
(鈴木油脂工業社製、商品名:ゴットボールB−25C
(平均粒子径25μm))0.5重量部を添加、均一に
混合した塗料を用いたこと以外は、実施例1と同様にし
て、建築パネルC−2を作製した。
【0064】(実施例8)実施例6において、微粒子又
は繊維状フィラー5として、沈降性シリカ(鈴木油脂工
業社製、商品名:ミズカシルP−527U(平均粒子径
0.7μm))1.0重量部を添加、均一に混合した塗
料を用いたこと以外は、実施例6と同様にして、建築パ
ネルC−3を作製した。
【0065】(比較例4)実施例6において、酸化チタ
ンを30(重量部)配合した塗料を用いたこと以外は、
実施例6と同様にして、建築パネルC−4を作製した。
【0066】(実施例9)実施例1において、微粒子又
は繊維状フィラー5として、低密度ポリエチレン微粒子
(住友精化社製、商品名:フローセンUF4(平均粒子
径:25μm))1.0重量部を添加し、均一に混合し
た塗料を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、建
築パネルD−1を作製した。
【0067】(実施例10)実施例9において、微粒子
又は繊維状フィラー5として、シリコーン微粒子(東レ
・ダウコーニング・シリコーン社製、商品名:トレフィ
ルE600(平均粒子径5μm))1.5重量部を添
加、均一に混合した塗料を用いたこと以外は、実施例9
と同様にして、建築パネルD−2を作製した。
【0068】(実施例11)実施例9において、微粒子
又は繊維状フィラー5として、高密度ポリエチレン微粒
子(三井石油化学社製、商品名:ミペロンXM−220
(平均粒子径20μm))1.0重量部を添加、均一に
混合した塗料を用いたこと以外は、実施例9と同様にし
て、建築パネルD−3を作製した。
【0069】(比較例5)実施例9において、酸化チタ
ン(平均粒子径3μm)30重量部、チャイナクレー
(平均粒子径5μm)10重量部を添加、均一に混合し
た塗料を用いたこと以外は、実施例9と同様にして、建
築パネルD−4を作製した。
【0070】(比較例6)実施例9において、酸化チタ
ン(平均粒子径3μm)30重量部、炭酸カルシウム
(平均粒子径10μm)10重量部を添加、均一に混合
した塗料を用いたこと以外は、実施例9と同様にして、
建築パネルD−5を作製した。
【0071】(実施例12)実施例1において、微粒子
又は繊維状フィラー5として、ポリメチルメタクリレー
ト(PMMA)架橋体微粒子(積水化成品工業社製、商
品名:テクポリマーMBX−40(平均粒子径:40μ
m))2.0重量部を添加し、均一に混合した塗料を用
いたこと以外は、実施例1と同様にして、建築パネルE
−1を作製した。
【0072】(実施例13)実施例12において、微粒
子又は繊維状フィラー5として、ポリスチレン架橋体微
粒子(積水化成品工業社製、商品名:テクポリマーSB
X−20(平均粒子径:20μm)1.2重量部を添
加、均一に混合した塗料を用いたこと以外は、実施例1
2と同様にして、建築パネルE−2を作製した。
【0073】(実施例14)実施例12において、微粒
子又は繊維状フィラー5として、ポリメチルメタクリレ
ート(PMMA)微粒子(積水化成品工業社製、商品
名:テクポリマーMBX−5(平均粒子径:5μm))
1.5重量部を添加、均一に混合した塗料を用いたこと
以外は、実施例12と同様にして、建築パネルE−3を
作製した。
【0074】(比較例7)実施例12において、酸化チ
タン(平均粒子径3μm)30重量部、チャイナクレー
(平均粒子径5μm)10重量部を添加、均一に混合し
た塗料を用いたこと以外は、実施例12と同様にして、
建築パネルE−4を作製した。
【0075】(比較例8)実施例12において、酸化チ
タン(平均粒子径3μm)30重量部、炭酸カルシウム
(平均粒子径10μm)10重量部を添加、均一に混合
した塗料を用いたこと以外は、実施例12と同様にし
て、建築パネルE−5を作製した。
【0076】(実施例15)実施例1において、微粒子
又は繊維状フィラー5として、雲母(コープケミカル社
製、商品名:合成雲母MK−100(アスペクト比:3
0)(平均粒子径:3μm))0.5重量部を添加し、
均一に混合した塗料を用いたこと以外は、実施例1と同
様にして、建築パネルF−1を作製した。
【0077】(実施例16)実施例15において、微粒
子又は繊維状フィラー5として、雲母(コープケミカル
社製、商品名:合成雲母MK−200(アスペクト比:
30)(平均粒子径:7μm))1.0重量部を添加、
均一に混合した塗料を用いたこと以外は、実施例15と
同様にして、建築パネルF−2を作製した。
【0078】(実施例17)実施例15において、微粒
子又は繊維状フィラー5として、雲母(コープケミカル
社製、商品名:合成雲母MK−300(アスペクト比:
30)(平均粒子径:15μm))1.5重量部を添
加、均一に混合した塗料を用いたこと以外は、実施例1
5と同様にして、建築パネルF−3を作製した。
【0079】(比較例9)実施例15において、酸化チ
タン(平均粒子径3μm)30重量部、チャイナクレー
(平均粒子径5μm)10重量部を添加、均一に混合し
た塗料を用いたこと以外は、実施例15と同様にして、
建築パネルF−4を作製した。
【0080】(比較例10)実施例15において、酸化
チタン(平均粒子径3μm)30重量部、炭酸カルシウ
ム(平均粒子径10μm)10重量部を添加、均一に混
合した塗料を用いたこと以外は、実施例15と同様にし
て、建築パネルF−5を作製した。
【0081】(実施例18)実施例1において、微粒子
又は繊維状フィラー5として、ガラスビーズ(東芝バロ
ティーニ社製、商品名:EGB731(平均粒子径:2
5μm))5.0重量部を添加し、均一に混合した塗料
を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、建築パネ
ルG−1を作製した。
【0082】(実施例19)実施例18において、微粒
子又は繊維状フィラー5として、シリカビーズ(洞海化
学社製、商品名:M.S.GEL D−50−0A(平
均粒子径:50μm))5.0重量部を添加、均一に混
合した塗料を用いたこと以外は、実施例18と同様にし
て、建築パネルG−2を作製した。
【0083】(比較例11)実施例18において、酸化
チタン(平均粒子径3μm)30重量部、チャイナクレ
ー(平均粒子径5μm)10重量部を添加、均一に混合
した塗料を用いたこと以外は、実施例18と同様にし
て、建築パネルG−3を作製した。
【0084】(比較例12)実施例18において、酸化
チタン(平均粒子径3μm)30重量部、炭酸カルシウ
ム(平均粒子径10μm)10重量部を添加、均一に混
合した塗料を用いたこと以外は、実施例18と同様にし
て、建築パネルG−4を作製した。
【0085】(実施例20)実施例1において、微粒子
又は繊維状フィラー5として、表面を疎水化処理したガ
ラスビーズ(東芝バロティーニ社製、商品名:EGB7
31N(平均粒子径:20μm))5.0重量部を添加
し、均一に混合した塗料を用いたこと以外は、実施例1
と同様にして、建築パネルH−1を作製した。
【0086】(実施例21)実施例20において、微粒
子又は繊維状フィラー5として、表面をグリシジルシラ
ン処理したガラスビーズ(東芝バロティーニ社製、商品
名:EGB731B(平均粒子径:20μm))34.
0重量部を添加、均一に混合した塗料を用いたこと以外
は、実施例20と同様にして、建築パネルH−2を作製
した。
【0087】(実施例22)実施例20において、微粒
子又は繊維状フィラー5として、表面をポリジメチルシ
ロキサン処理した中空ガラス微粒子(旭硝子社製、商品
名:セルスターZ−27(平均粒子径:60μm))
4.0重量部を添加、均一に混合した塗料を用いたこと
以外は、実施例20と同様にして、建築パネルH−3を
作製した。
【0088】(比較例13)実施例22において、中空
ガラス微粒子の表面をポリジメチルシロキサンで処理し
なかったこと以外は実施例22と同様にして建築パネル
H−4を作製した。
【0089】(比較例14)実施例20において、酸化
チタン(平均粒子径3μm)30重量部、炭酸カルシウ
ム(平均粒子径10μm)10重量部を添加、均一に混
合した塗料を用いたこと以外は、実施例20と同様にし
て、建築パネルH−5を作製した。
【0090】(実施例23)実施例1において、微粒子
又は繊維状フィラー5として、屈折率が1.49である
ポリメチルメタクリレート架橋体微粒子(積水化成品工
業社製、商品名:テクポリマーMBX−5(平均粒子
径:5μm))1.0重量部を添加し、均一に混合した
塗料を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、建築
パネルJ−1を作製した。
【0091】(実施例24)実施例23において、微粒
子又は繊維状フィラー5として、屈折率が1.50であ
るシリカ微粒子(洞海化学社製、商品名:M.S.GE
L D−50−0A(平均粒子径:50μm))5.0
重量部を添加し、均一に混合した塗料を用いたこと以外
は、実施例23と同様にして、建築パネルJ−2を作製
した。
【0092】(実施例25)実施例23において、微粒
子又は繊維状フィラー5として、屈折率が1.48であ
るポリエチルアクリレート架橋体微粒子(積水化成品工
業社製、商品名:テクポリマーEAX−15(平均粒子
径:20μm))2.0重量部を添加、均一に混合した
塗料を用いたこと以外は、実施例23と同様にして、建
築パネルJ−3を作製した。
【0093】(比較例15)実施例23において、中空
ガラス微粒子(旭硝子社製、商品名:セルスターZ−2
7(平均粒子径:60μm))0.5重量部を添加、均
一に混合した塗料を用いたこと以外は、実施例23と同
様にして、建築パネルJ−4を作製した。
【0094】(比較例16)実施例23において、酸化
チタン(平均粒子径3μm)30重量部、チャイナクレ
ー(平均粒子径5μm)10重量部を添加、均一に混合
した塗料を用いたこと以外は、実施例23と同様にし
て、建築パネルJ−5を作製した。
【0095】(屋外曝露試験)上記建築パネルA−1〜
A−5、B−1〜B−3、C−1〜C−4、D−1〜D
−5、E−1〜E−5、F−1〜F−5、G−1〜G−
4、H−1〜H−5、及びJ−1〜J−5について屋外
曝露試験を行った結果を表1〜表9に示す。 (試験の内容) 1)試験片:大きさ70×150×15t[mm] 2)測定方法:JISZ8741(鏡面光沢度−60度鏡面光沢)に準拠 JISZ8730(色の表示方法−物体色の色差)に準拠 3)曝露地:宮古島 4)試験期間:5年(表1) (評価)実施例1〜25は、いずれも曝露後のチョーキ
ングがなく、しかも意匠性(重厚感)、曝露後の光沢保
持率、曝露後の色差、凍結融解性の結果等において、対
応する比較例より優れていた。
【0096】
【表1】
【0097】
【表2】
【0098】
【表3】
【0099】
【表4】
【0100】
【表5】
【0101】
【表6】
【0102】
【表7】
【0103】
【表8】
【0104】
【表9】
【0105】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によって、
長期間、屋外の日照や風雨に曝露しても、チョーキング
を起こすことがなく、重厚感を与える光沢を保持するこ
とができるとともに、自然感をもった風合いをも備えた
建築パネルを作製し得る建築パネル用塗料及びそれを塗
装した建築パネルを提供することができる。
【0106】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の建築パネル用塗料を上塗層として塗装
した建築パネルの一実施例を模式的に示す断面図であ
る。
【符号の説明】
1:建築用基板 2:下塗層 3:中間層 4:上塗層 5:微粒子又は繊維状フィラー 6:建築用パネル 7:建築パネル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2E110 AA26 AA37 AA57 AB04 AB22 BA02 BB04 BB05 GA32W GA33X GA42W GA42X GB17X GB19X GB23X GB42W GB62X 4J038 CB022 CB082 CC001 CC022 CD021 CD081 CF021 CG001 CG142 CH032 DA141 DA161 DB001 DD001 DG001 DG002 DL032 EA012 HA246 HA446 HA456 HA486 HA546 KA08 KA14 KA19 KA20 KA22 MA13 NA01 PB05 PC04

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】平均粒子径が1〜150μmで、アルミノ
    シリケート化合物を主成分とする微粒子を、透明又は半
    透明の塗料に分散混合してなることを特徴とする建築パ
    ネル用塗料。
  2. 【請求項2】繊維断面の平均径が0.2〜20μmで、
    平均繊維長が、5〜1,000μmである繊維状フィラ
    ーを、透明又は半透明の塗料に分散混合してなることを
    特徴とする建築パネル用塗料。
  3. 【請求項3】平均粒子径が0.5〜150μmの多孔質
    微粒子を、透明又は半透明の塗料に分散混合してなるこ
    とを特徴とする建築パネル用塗料。
  4. 【請求項4】平均粒子径が5〜150μmの非極性樹脂
    微粒子を、透明又は半透明の塗料に分散混合してなるこ
    とを特徴とする建築パネル用塗料。
  5. 【請求項5】平均粒子径が5〜100μmで、ガラス転
    移温度が90℃以上である有機微粒子を、透明又は半透
    明の塗料に分散混合してなることを特徴とする建築パネ
    ル用塗料。
  6. 【請求項6】平均粒子径が1〜50μmで、アスペクト
    比が20〜40である扁平状微粒子を、透明又は半透明
    の塗料に分散混合してなることを特徴とする建築パネル
    用塗料。
  7. 【請求項7】平均粒子径が10〜150μmで、その表
    面が平滑であるシリカ系微粒子を、透明又は半透明の塗
    料に分散混合してなることを特徴とする建築パネル用塗
    料。
  8. 【請求項8】平均粒子径が10〜150μmで、その表
    面が疎水化処理されたシリカ系微粒子を、透明又は半透
    明の塗料に分散混合してなることを特徴とする建築パネ
    ル用塗料。
  9. 【請求項9】平均粒子径が5〜150μmで、屈折率が
    1.47〜1.51である微粒子を、透明又は半透明の
    塗料に分散混合してなることを特徴とする建築パネル用
    塗料。
  10. 【請求項10】請求項1〜9のいずれかに記載の塗料
    を、建築用パネル表面に、塗装してなることを特徴とす
    る建築パネル。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101186670B1 (ko) * 2012-03-02 2012-09-28 주식회사 에코인프라홀딩스 친환경 수밀성 메가폴리머 수지를 사용한 메가 스프레이 방식의 염해방지 고강도 아스팔트 콘크리트 도로포장공법

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