JP2001031058A - 八角ケース - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】１枚の紙から製作でき、円盤形、円筒形等の物
品を収納した状態で落したり、ぶつけたりしてもへこみ
や損傷を最小限に抑えることができる。 【解決手段】正八角形の正面板１と背面板２のそれぞれ
の両側に位置する２個の第１の辺ａを、これら両面板
１、２の１辺の長さの３倍の長さを有する両側の側面板
３の中央部で連結し、両面板１、２における第１の辺ａ
の両側にそれぞれ連続する第２の辺ｂと、２の辺ｂと隔
離し側面板３の両側にあって第１の辺ａの延長上に位置
したと縁辺とを、連結片８を介して連結するとともに、
連結片８を谷折りして両面板１、２の第２の辺ｂと側面
板３の縁辺とを近接させ、両側面板３の端部から突出し
たフラップ５、５同士を連結し、かつ両面板１又は２の
いずれか一方の第２の辺ｂの間の第３の辺ｃから突出し
たフラップ４の差込部を他方の面板２又は１の裏側に差
し込んだ。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は円盤形、円筒形等の
物品を収納するのに便利な八角形状のケースに関する。

【０００２】

【従来技術】一般に、形が円盤形、円筒形等で、比較的
軽量な物品は円筒形のケースに収納するのが最も合理的
であるが、実際には直方体の紙製のケースに収納されて
販売されている例が多い。それは、これらのケースが一
枚の紙を折り曲げ、一部を接着するという簡単な構成で
あり、四角形をベースにするのがもっとも簡単で、コス
トも低いからであると思われる。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図7の
ように直方体の紙製ケース１０に円盤形の物品９を収納
すると、コーナー部では物品９とケース１０との間に大
きな空間Ｓが生じるから、ケース１０をうっかり落した
り、ケース１０の角を硬い物にぶつけたりすると、ケー
ス１０はその衝撃で上記空間部分から簡単に潰れてしま
い、内容物に問題がなくても商品性が損なわれてしまう
という問題があった。

【０００４】本発明は上記問題点を解消し、１枚の紙か
ら製作でき、円盤形、円筒形等の物品を収納した状態で
落したり、ぶつけたりしてもへこみや損傷を最小限に抑
えることができる八角ケースを提供することをその課題
とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本発明に係る八角ケースは、１辺が等しい正八角形
の正面板と背面板のそれぞれの両側に位置する２個の第
１の辺を、これら両面板の１辺の長さの３倍の長さを有
する両側の側面板の中央部で連結し、上記両面板におけ
る第１の辺の両側にそれぞれ連続する第２の辺と、前記
２の辺と隔離し上記側面板の両側にあって上記第１の辺
の延長上に位置した縁辺とを、連結片を介して連結する
とともに、上記連結片を谷折りして上記両面板の第２の
辺と側面板の上記縁辺とを近接させ、上記両側面板の端
部から突出したフラップ同士を連結し、かつ上記両面板
のいずれか一方の第２の辺の間の第３の辺から突出した
フラップの差込部を他方の面板の裏側に差し込んだこと
を特徴とする。

【０００６】

【発明の実施の形態】図１は本発明に係る八角ケースを
製作するための展開図に沿って切り取った板紙を示す。
同図の点線は山折りする線であり、１点鎖線は谷折りす
る折り曲げ線を示す。１は正八角形の正面板、２は同形
の背面板、３は長方形の側面板を示す。４は背面板２か
ら突出したフラップ、５は側面板３から突出したフラッ
プを示す。このフラップ５の先端はＺ字形に形成され、
さらに係止溝６が形成されている。７はのり代である。
そして、上記正面板１及び背面板２の各辺のうち側面板
３に直接に連結する辺を第１の辺ａ、その両側に連続す
る辺を第２の辺ｂとし、さらに第２の辺ｂ、ｂ間の辺を
第３の辺ｃとする。また、上記フラップ４は側面部４ａ
と差込部４ｂとから構成されている。

【０００７】なお、側面板３は折り曲げ線の内側に形成
された等大の第１の側面部３ａと第２の側面部３ｂと第
３の側面部３ｃとから構成されている。また、上記各側
面部３ａ、３ｂ、３ｃの縁辺ｐの長さは上記両面板１、
２の各辺ａ、ｂ、ｃの長さと等しい。さらに、正面板１
の第２の辺ｂと側面板３とを連結する部分を連結片８と
する。背面板２の第３の辺ｃから突出したフラップ４の
側面部４ａは、上記側面板３の各側面部３ａ、３ｂ、３
ｃと略同じ大きさである。

【０００８】上記１枚の板紙によって八角ケースを製作
するにあたっては、まず上記板紙を図２のように折り曲
げ、のり代７を接着剤で接着する。これにより、１辺が
等しい正八角形の正面板１と背面板２のそれぞれの両側
に位置する第１の辺ａが、両側の側面板３の中央部の第
２の側面部３ｂで連結される。

【０００９】次に、図３に示すように、連結片８を中央
の折り曲げ線１２から谷折りして上記両面板１、２の第
２の辺ｂと側面板３の第１の側面部３ａと第２の側面部
３ｃの縁辺ｐとを近接させ、さらに、図４に示すよう
に、上記両側面板３の端部から突出したフラップ５の係
止溝６を互いに係止させてフラップ５、５同士を連結
し、かつ図５に示すように、上記背面板２の第２の辺ｂ
の間の第３の辺ｃから突出したフラップ４の側面部４ａ
で上記側面板３のフラップ５の外側を覆い、さらに差込
部４ｂを上記両側面板３のフラップ５と正面板１の裏側
に差し込む。これによって八角ケースが製作できる。

【００１０】上記八角ケース内にテープを巻装してなる
ロールを収納する場合は、一方の開口部を閉じ、他方を
開口した状態にしておく。そして、上記ロールを上記開
口部から内部に収納し、その後、開口した側をフラップ
４で閉じればよい。

【００１１】上述のように、八角ケースは角が８個ある
から円形に近く、図６に示すように、円盤形、円筒形等
の物品９を収納しても、角部と物品との間の空間Ｓを小
さくできる。また、上記側面部のうち、のり代と接着さ
れる部分は２重構造であり、また第１の側面部３ａと第
３の側面部３ｃは谷折りによって２重となった連結片８
と重合して３重構造であり、さらにフラップ４の側面部
４ａの内側にはフラップ５、５が２重に重なり合ってい
るので、３重構造となっている。したがって、紙製であ
っても強度が非常に大きい。したがって、何らかの理由
で落下したり、ぶつけたりしてもへこみや損傷が最小限
に抑えられ、商品性が損なわれてしまう可能性が小さ
い。

【００１２】しかも、上記八角ケースはキャラメル箱な
どのようなフラップのついたサック箱と同様に、１枚の
紙から展開可能であると同様に、面状に折畳みが可能で
ある。したがって、表面に適宜の印刷を施してから面状
に折畳んで納品することができる。

【００１３】なお、上記図示例において正面板１と背面
板２とは逆に設定してもよい。

【００１４】また、上記八角ケースに収納される物品は
特に限定されない。例えば、ケーキなどを収納してもよ
い。八角形のものを入れてもよいことはもちろんであ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る八角ケースを製作するための展開
図に沿って切り取った板紙の正面図

【図２】上記板紙の組み立ての第１段階を示す説明図

【図３】上記板紙の組み立ての第２段階を示す説明図

【図４】上記板紙の組み立ての第３段階を示す説明図

【図５】八角ケースの完成斜視図

【図６】八角ケースの内部に物品を収納した状態を示す
説明図

【図７】従来の四角ケースの内部に物品を収納した状態
を示す説明図

【符号の説明】

ａ 第１の辺 ｂ 第２の辺 ｃ 第３の辺 １ 正面板 ２ 背面板 ３ 側面板 ４、５ フラップ ８ 連結片

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 １辺が等しい正八角形の正面板と背面板
   のそれぞれの両側に位置する２個の第１の辺を、これら
   両面板の１辺の長さの３倍の長さを有する両側の側面板
   の中央部で連結し、 上記両面板における第１の辺の両側にそれぞれ連続する
   第２の辺と、前記２の辺と隔離し上記側面板の両側にあ
   って上記第１の辺の延長上に位置した縁辺とを、連結片
   を介して連結するとともに、 上記連結片を谷折りして上記両面板の第２の辺と側面板
   の上記縁辺とを近接させ、 上記両側面板の端部から突出したフラップ同士を連結
   し、かつ上記両面板のいずれか一方の第２の辺の間の第
   ３の辺から突出したフラップの差込部を他方の面板の裏
   側に差し込んだことを特徴とする八角ケース。