JP2001030650A - 印刷ブランケット用圧縮性層とその製造方法および印刷ブランケット - Google Patents

印刷ブランケット用圧縮性層とその製造方法および印刷ブランケット

Info

Publication number
JP2001030650A
JP2001030650A JP11248976A JP24897699A JP2001030650A JP 2001030650 A JP2001030650 A JP 2001030650A JP 11248976 A JP11248976 A JP 11248976A JP 24897699 A JP24897699 A JP 24897699A JP 2001030650 A JP2001030650 A JP 2001030650A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vulcanization
printing blanket
layer
compressible layer
hollow microspheres
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP11248976A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3062502B1 (ja
Inventor
Makoto Sugitani
信 杉谷
Toshio Kamata
敏生 鎌田
Seiji Tomono
誠二 伴野
Yuji Yamazaki
裕司 山崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Rubber Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Rubber Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Rubber Industries Ltd filed Critical Sumitomo Rubber Industries Ltd
Priority to JP11248976A priority Critical patent/JP3062502B1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3062502B1 publication Critical patent/JP3062502B1/ja
Publication of JP2001030650A publication Critical patent/JP2001030650A/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Printing Plates And Materials Therefor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 すぐれた圧縮特性と耐久性とを示し、かつそ
の厚みおよび内部構造が均一で、しかも印刷ブランケッ
トの生産性低下や製造コスト上昇を生じない印刷ブラン
ケット用圧縮性層、およびその製造方法と、それを組み
込んだ印刷ブランケットとを提供する。 【解決手段】 印刷ブランケット用圧縮性層とその製造
方法は、マトリクスゴム中に中空微小球を分散させたゴ
ム組成物の層を含むシート状の中間部材を、当該中間部
材と直接に接触して加熱、加圧する部材を備えた加硫装
置を用いて、下記の加硫圧Pv〔kgf/cm2〕、加
硫温度Tv(℃)の条件下、 0<Pv≦3.0kgf/cm2 Td≦Tv≦Td+50℃ 〔式中Tdは、中空微小球を加圧せずに大気圧中で加熱
した際の変形温度(℃)である。〕 1〜50分間、加熱することを特徴とする。印刷ブラン
ケットは、上記の印刷ブランケット用圧縮性層を組み込
んだことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、印刷ブランケット
に組み込まれる、多孔質構造を有する加硫ゴム製の印刷
ブランケット用圧縮性層、およびその製造方法と、上記
印刷ブランケット用圧縮性層を組み込んだ印刷ブランケ
ットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近時、ゴムなどのエラストマーからなる
表面印刷層の下に、同じくゴムなどのエラストマーから
なる、多孔質構造を有する圧縮性層を設けた、いわゆる
エアータイプの印刷ブランケットが、広く一般に普及し
つつある。エアータイプの印刷ブランケットは、圧縮性
層のない従来のソリッドタイプのものに比べて、版胴な
どとの圧接によって生じるニップ変形部での圧縮応力が
低く、かつ歪み量の変化にともなう圧縮応力の変動が小
さいために衝撃吸収性にすぐれており、たとえば印刷機
の歯車の送り時に生じる衝撃などが印刷精度に悪影響を
及ぼすのを防止する効果にすぐれるという利点を有して
いる。
【0003】また、ソリッドタイプの印刷ブランケット
においては、ニップ変形部での、表面印刷層への応力集
中によっていわゆるバルジを生じて、周方向の伸びによ
る見当ずれ、紙送り不良、ダブリ、網点パターンの変形
などの印刷不良を発生するおそれがあるが、エアータイ
プの印刷ブランケットによれば、前記の圧縮性層が、表
面印刷層への応力集中を緩和する働きをするため、これ
らの印刷不良が生じるのを防止できるという利点もあ
る。
【0004】上記の、エアータイプの印刷ブランケット
における、多孔質構造を有する圧縮性層としては従来、 食塩の粒子をマトリクスゴム中に分散したものを層
状に形成し、加硫した後、食塩の粒子を温水などで抽出
する、いわゆるリーチング法によって形成された連続気
孔構造を有するものと、 たとえば加熱により分解して気体を発生する発泡剤
をマトリクスゴム中に分散したものを層状に形成し、加
硫時の加熱によってゴムの加硫と同時に発泡剤を発泡さ
せるなどして形成された、独立気孔構造を有するものと
が知られており、このうち後者の、独立気孔構造を有す
る圧縮性層が、前者に比べて耐久性などにすぐれるた
め、近年になって注目されつつある。
【0005】しかし、上記の独立気孔構造を有する圧縮
性層は、発泡剤の発泡の制御が困難で、形成される個々
の独立気孔の大きさにばらつきを生じたり、あるいは発
泡過程で複数の気孔同士が連通して巨大な空隙を形成し
たりする結果、圧縮性層の気孔構造が不均一になって圧
縮特性にばらつきを生じ、それが印刷特性に悪影響を及
ぼすという問題があった。そこで、このような問題を解
決すべく、熱可塑性樹脂からなる球形の殻体中に気体を
封入した中空微小球を使用して、独立気孔構造を有する
圧縮性層を形成することが検討された。上記の中空微小
球は、その形状および粒径がほぼ一定に揃えられた形で
供給されるため、これをマトリクスゴム中に分散したも
のを層状に形成してマトリクスゴムを加硫させれば、気
孔構造が均一で圧縮特性にばらつきのない圧縮性層が得
られると考えられたのである。
【0006】しかし上記の構成において、たとえば従来
どおり加硫缶を用いて、マトリクスゴムを従来どおりの
条件で加熱、加圧して加硫したのでは、十分な圧縮特性
を有する圧縮性層が得られないことが明らかとなった。
すなわち、前記のように熱可塑性樹脂にて形成された殻
体が、マトリクスゴムを加硫する際の長時間の加熱によ
って軟化、溶融して、当該加硫時の加圧によって変形、
圧壊するために、圧縮性層中に、十分な空隙率を持っ
た、均一な独立気孔構造が形成されず、当該圧縮性層の
圧縮特性が悪化していたのである。
【0007】そこで、中空微小球を変形あるいは圧壊さ
せずにマトリクスゴムを加硫させることが検討され、種
々の提案がなされた。たとえば米国特許第4,770,
928号公報には、中空微小球を分散して層状に形成し
たマトリクスゴムを、中空微小球の変形温度よりもかな
り低い、およそ43〜77℃程度の温度で、1〜12時
間という長時間にわたって保持することで、中空微小球
を変形あるいは圧壊させずにマトリクスゴムを一次加硫
させて、圧縮性層を形成する方法が開示されている。
【0008】そしてこの方法によればその後、上記の圧
縮性層を、印刷ブランケットを構成する他の層と積層
し、最終的に二次加硫して印刷ブランケットを製造する
工程において、従来どおりの高温、高圧が加えられて、
中空微小球を構成する殻体が軟化、溶融し、あるいはマ
トリクスゴムと相溶して消失するようなことがあったと
しても、先の一次加硫時に既にある程度まで加硫されて
いる、中空微小球の周囲のマトリクスゴムが、中空微小
球のあった空隙の形状を維持するために、空隙率が高く
かつ均一な、すぐれた圧縮特性を示す圧縮性層を備えた
印刷ブランケットを製造できるとされている。
【0009】しかしこの方法では、マトリクスゴムを一
次加硫させるために上記のようにきわめて長時間を要す
るので、圧縮性層、ひいては印刷ブランケットの生産性
が、これまでよりも著しく低下するという問題があっ
た。また、マトリクスゴムを上記のようなごく低温で一
次加硫させるためには、一般に超促進剤と呼ばれる特殊
な加硫促進剤を使用する必要があり、その分、印刷ブラ
ンケットの製造コストが高くつくという問題もあった。
【0010】なお上記公報中では、中空微小球の変形温
度について「マイクロカプセル(中空微小球)の融点」
と言う用語を用いているが、当該公報中で例示された、
たとえばアクリロニトリルと塩化ビニリデンとのコポリ
マーなどの熱可塑性樹脂には周知のように明確な融点が
ないので、この用語は不明瞭である。発明者らの検討に
よると、たとえば中空微小球を、一定温度に保持された
オーブン中などの、加圧しない大気圧条件下で、一定時
間(たとえば30分間程度)、加熱した際に、上記の時
間内に殻体が軟化、溶融して、融着により多数の中空微
小球が凝集、一体化する現象が発生する最低温度が、上
記公報で言うところの「融点」や、あるいは以下に述べ
る2件の先行技術公報で言うところの「溶融温度」など
とほぼ一致するので、本明細書中では、中空微小球の耐
熱温度を、上記のように中空微小球の変形温度、詳しく
は中空微小球を加圧せずに大気圧中で加熱した際の変形
温度でもって表すこととする。
【0011】特開平3‐244595号公報には、上記
の方法を改良するものとして、マトリクスゴムの層を、
中空微小球の変形温度よりも低い温度で、なおかつその
中でもできるだけ高い温度(明細書中の記載ではおよそ
100℃以下程度)に加温されたドラムと接触させた
り、あるいは上記の温度に加温された雰囲気中に吊り下
げたりして加硫させる方法が記載されている。そして、
このような方法を採用することによって、単に放置して
加硫させる場合よりも加硫時間を短縮できると述べられ
ている。
【0012】しかし上記の公報中には、この方法を採用
することによってどの程度まで加硫時間を短縮できるか
が具体的に記載されていないので明確ではないが、室温
では1週間かかる加硫時間を短縮できる、という公報中
の記載からすると、たとえ短縮できたとしても、圧縮性
層の加硫には、やはり1〜10数時間程度の時間を必要
とすることが予想され、もしそうであるならば圧縮性
層、ひいては印刷ブランケットの生産性が低いという問
題は、依然として解決されないままであると考えられ
る。
【0013】また上記の方法では、依然として加硫温度
が100℃以下と低いために、加硫促進剤として、やは
り前述した超促進剤(上記公報中に述べられている「1
00℃以下の温度でゴムを加硫させる強力な物質」と
は、すなわち超促進剤のことである)を使用する必要が
あり、超促進剤を使用することに基づく、印刷ブランケ
ットの製造コストが高くつくという問題は解消されない
ままである。そこでこれらの問題点を解決するために、
特表平7‐505341号公報においては、変形温度が
135℃以上という高耐熱性の中空微小球を使用すると
ともに、マトリクスゴムの一次加硫の温度を、やはり上
記中空微小球の変形温度よりも低い温度ではあるもの
の、およそ80〜150℃とこれまでよりも高めに設定
することが提案された。
【0014】そしてその効果として上記公報には、一次
加硫の時間を1〜6時間に短縮できること、前記のよう
な特殊な超促進剤を使用せずに、汎用の加硫促進剤を使
用して圧縮性層を形成できることなどがうたわれてい
る。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】ところが上記の方法で
も、加硫時間は1時間以上と依然として長いために、加
硫中に中空微小球に加わる熱量が大きい上、マトリクス
ゴムの一次加硫の温度と中空微小球の変形温度とが近接
しているために、実際の加硫時には、マトリクスゴムの
加硫反応と、殻体の軟化、溶融による中空微小球の変
形、圧壊とがほぼ同時に、いわば競走的に進行すること
が、発明者らの検討によって明らかとなった。
【0016】そして、たとえば圧縮性層の元になる、中
空微小球を分散したマトリクスゴムの層を、当該層を支
持する1層の基布とともにロール状に巻回して、加硫缶
中で加硫する場合などのように、マトリクスゴムの層が
受ける熱量が大きくばらつくおそれのある方法で圧縮性
層の一次加硫を行った場合には、同じ圧縮性層中に、周
囲のマトリクスゴムは十分に加硫されているものの、既
に中空微小球が変形、圧壊してしまった箇所や、あるい
は中空微小球は変形、圧壊しなかったがその周囲のマト
リクスゴムの加硫が不充分で、次工程である二次加硫時
に中空微小球が変形、圧壊してしまう箇所などが生じる
結果、印刷ブランケットにおける圧縮性層の空隙率が大
きく低下したり、場所によってばらついたりして、圧縮
特性が悪化するおそれのあることが判明した。
【0017】本発明の主たる目的は、均一な独立気孔構
造を有するためにすぐれた圧縮特性とすぐれた耐久性と
を示し、しかも短時間で効率よく製造できる上、超促進
剤のような特殊な薬剤を必要としないために印刷ブラン
ケットの生産性を低下させたり、製造コストを上昇させ
たりするおそれのない、新規な印刷ブランケット用圧縮
性層を提供することにある。また本発明の他の目的は、
かかる印刷ブランケット用圧縮性層を製造するための新
規な製造方法を提供することにある。
【0018】また本発明のさらに他の目的は、上記印刷
ブランケット用圧縮性層を組み込んだ、新規な印刷ブラ
ンケットを提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段および発明の効果】上記課
題を解決するために、発明者らは、たとえばシート状な
どの、厚みが一定な薄ものの被加硫物であれば、従来に
比べてより短時間での加硫が可能である、当該被加硫物
と直接に接触して加熱、加圧する部材を備えた加硫装置
に着目した。そして上記加硫装置を用いて、前述した超
促進剤のような特殊な薬剤を必要とせず、しかも中空微
小球をほとんど変形、圧壊させずに、マトリクスゴムの
みを加硫させることのできる加硫条件を見出すべく、繰
り返し検討を行った結果、本発明を完成するに至った。
【0020】すなわち本発明の印刷ブランケット用圧縮
性層は、未加硫のマトリクスゴム中に、熱可塑性樹脂の
殻体を有する中空微小球を分散させたゴム組成物の層を
含むシート状の中間部材を、当該中間部材と直接に接触
して加熱、加圧する部材を備えた加硫装置を用いて、下
記の加硫圧Pv〔kgf/cm2〕、および加硫温度T
v(℃)の条件下、 0<Pv≦3.0kgf/cm2 Td≦Tv≦Td+50℃ 〔式中Tdは、中空微小球を加圧せずに大気圧中で加熱
した際の変形温度(℃)である。〕1〜50分間、加熱
することにより、上記ゴム組成物の層を加硫して形成さ
れたことを特徴とするものである。
【0021】また本発明の印刷ブランケット用圧縮性層
の製造方法は、(1) 未加硫のマトリクスゴム中に、熱可
塑性樹脂の殻体を有する中空微小球を分散させてゴム組
成物を作製し、(2) 上記ゴム組成物を、少なくとも1層
の基布上に層状に積層してシート状の中間部材を形成
し、(3) 上記中間部材を、当該中間部材と直接に接触し
て加熱、加圧する部材を備えた加硫装置を用いて、下記
の加硫圧Pv〔kgf/cm2〕、および加硫温度Tv
(℃)の条件下、 0<Pv≦3.0kgf/cm2 Td≦Tv≦Td+50℃ 〔式中Tdは、中空微小球を加圧せずに大気圧中で加熱
した際の変形温度(℃)である。〕1〜50分間、加熱
して、上記ゴム組成物の層を加硫する工程を含むことを
特徴とするものである。
【0022】さらに本発明の印刷ブランケットは、上記
本発明の印刷ブランケット用圧縮性層を、印刷ブランケ
ットを構成する他の層と積層した状態で、全体を加硫し
て形成されたことを特徴とするものである。かかる本発
明によれば、上記のように、未加硫のゴム組成物の層を
含むシート状の中間部材を、当該中間部材と直接に接触
して加熱、加圧する部材を備えた加硫装置を用いて、上
記特定の加硫圧Pvおよび加硫温度Tvの条件下で、1
〜50分間というこれまでに比べて短時間、加硫させる
だけで、印刷ブランケット用圧縮性層が形成される。
【0023】そしてこのような短時間の加硫では、従来
のような、殻体の軟化、溶融による中空微小球の変形、
圧壊などの現象がほとんど進行しないために、形成され
た印刷ブランケット用圧縮性層は均一で、すぐれた圧縮
特性を示すものとなる。また、かかる印刷ブランケット
用圧縮性層は、上記のように多数の中空微小球にて形成
された独立気孔構造を有するために、連続気孔構造を有
する従来のものに比べて耐久性にもすぐれている。
【0024】また、かかる印刷ブランケット用圧縮性層
は、上記のような短時間の加硫にて、効率よく製造され
るために、印刷ブランケットの生産性を低下させるおそ
れがないだけでなく、従来に比べて生産性を向上するこ
とも可能となる。しかも上記の加硫は、前記のように中
空微小球を加圧せずに大気圧中で加熱した際の変形温度
Td(℃)以上で、かつかかる変形温度Td(℃)より
50℃高い温度以下という、比較的高温で行われ、超促
進剤などの特殊な薬剤を必要としないために、印刷ブラ
ンケットの製造コストを上昇させるおそれもない。
【0025】
【発明の実施の形態】以下に、本発明を説明する。まず
本発明の印刷ブランケット用圧縮性層を、その製造方法
に基づいて説明する。本発明においてはまず、基布上
に、印刷ブランケット用圧縮性層の元になる、未加硫の
マトリクスゴム中に中空微小球を均一に分散したゴム組
成物の層を積層して、シート状の中間部材が製造され
る。
【0026】上記シート状の中間部材は適宜の寸法、形
状に形成される。たとえば中間部材は、あらかじめ一枚
の印刷ブランケットの寸法にあわせた所定の長さに形成
されてもよい。ただし、加硫装置として連続加硫機を使
用する場合、当該連続加硫機は、被加硫物を、長さに関
係なくそれこそ連続的に加硫できる装置であるので、印
刷ブランケット用圧縮性層、および印刷ブランケットの
生産性などを考慮すると、上記中間部材は、多数枚の印
刷ブランケットの分が連続した長尺のシート状に形成さ
れるのが好ましい。
【0027】上記長尺の中間部材は、たとえば 前記ゴム組成物をトルエン、メチルエチルケトンな
どの適当な溶剤に溶解したゴム糊を、長尺帯状の基布上
に、加硫接着剤を介して、または直接に、たとえばナイ
フコーター、ロールコーター、スプレーコーター、フロ
ーコーターなどを用いて連続的に塗布して乾燥させる
か、あるいは たとえば特開昭59−14995号公報の第1図に
記載されているように、長尺帯状の基布を、連続的に、
上記ゴム糊に浸漬したのち引き上げて乾燥させることに
より製造される。
【0028】ゴム組成物を構成するマトリクスゴムとし
ては種々のゴムがあげられるが、とくにインキや洗浄液
等に対する耐性を考慮すると、耐油性にすぐれたものが
好ましく、そのような耐油性のゴムとしては、これに限
定されないがたとえば、アクリロニトリル−ブタジエン
共重合ゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)、ウ
レタンゴム(U)、アクリルゴム(ACM)等があげら
れる。また中空微小球としては、たとえば前記米国特許
第4,770,928号公報、特開平3−244595
号公報、特表平7‐505341号公報などに開示され
た、殻体が熱可塑性樹脂にて形成された、従来公知の種
々の中空微小球が、いずれも使用可能である。
【0029】その中でもとくに、印刷インキに対する耐
油性などを考慮すると、塩化ビニリデン、(メタ)アク
リロニトリルなどの、重合性のモノマーの単独重合体、
これらモノマーを含む共重合体、あるいはこれらモノマ
ーを含む三元以上の多元共重合体などが好ましい。中空
微小球の粒径はとくに限定されないが、均一な独立気孔
構造を形成して、印刷ブランケット用圧縮性層に良好な
圧縮特性を付与するためには、中空微小球の平均粒径
が、およそ10〜200μm程度であるのが好ましい。
なお粒径は、以下に述べる未発泡の中空微小球の場合、
加熱して発泡させた後の粒径である。
【0030】上記中空微小球の具体例としては、たとえ
ばノーベル社製のエクスパンセルシリーズの中空微小球
や、あるいは松本油脂製薬(株)製の中空微小球などが
あげられる。これらの中空微小球はいずれも、熱可塑性
樹脂の殻体中に、空隙のもとになる有機溶剤が封入され
た未発泡のものと、上記有機溶剤を加熱により気化させ
て、殻体の内部に空隙を形成した発泡済みのものとが供
給されており、本発明では、このいずれのものも使用可
能である。
【0031】なお前者の、未発泡の中空微小球を使用す
る場合は、(1) マトリクスゴムに分散してゴム組成物を
形成する前、(2) 分散後、ゴム組成物を基布上に層状に
積層して加硫する前、または(3) 上記ゴム組成物の層の
加硫時、のいずれかの段階で、加熱により殻体中の有機
溶剤を気化させて、中空微小球を前記の粒径まで発泡さ
せるのが好ましい。
【0032】ゴム組成物における、上記中空微小球の配
合割合はとくに限定されないが、形成される印刷ブラン
ケット用圧縮性層の圧縮特性などを考慮すると、マトリ
クスゴムRに対する、発泡状態の中空微小球Mの体積比
M/Rで表して、M/R=20/80〜80/20の範
囲内であるのが好ましく、とくにM/R=70/30〜
30/70の範囲内であるのが好ましい。またゴム組成
物には、上記両成分に加えて、加硫剤、加硫促進剤、加
硫促進助剤、加硫遅延剤などの、ゴムを加硫させるため
の成分が添加される他、老化防止剤、補強剤、充てん
剤、軟化剤、可塑剤などの各種添加剤が、必要に応じて
添加される。これら添加剤の添加量は、従来と同程度で
よい。またこれら添加剤の具体的化合物はのちに例示す
るが、このうち加硫促進剤としては、前記のように特殊
な超促進剤は不要であり、後述するように汎用の加硫促
進剤が、好適に使用される。ただしコスト面を除いて
は、超促進剤を排除する理由はないので、コスト上の問
題が生じないのであれば、超促進剤を使用してもかまわ
ない。
【0033】上記ゴム組成物が積層される基布として
は、従来同様に綿、ポリエステル、レーヨンなどの織布
が使用される。つぎに上記中間部材を、前述したように
当該中間部材と直接に接触して加熱、加圧する部材を備
えた加硫装置を用いて、下記の加硫圧Pv〔kgf/c
2〕、および加硫温度Tv(℃)の条件下、 0<Pv≦3.0kgf/cm2 Td≦Tv≦Td+50℃ 〔式中Tdは、中空微小球を加圧せずに大気圧中で加熱
した際の変形温度(℃)である。〕1〜50分間、加熱
して加硫させる。
【0034】なお上記変形温度Td(℃)は、前述した
ように、たとえば中空微小球を、一定温度に保持された
オーブン中などの、加圧しない大気圧条件下で、一定時
間(たとえば30分間程度)、加熱した際に、上記の時
間内に殻体が軟化、溶融して、融着により多数の中空微
小球が凝集、一体化する現象が発生する最低温度をもっ
て規定される。本発明において、加硫の条件のうち加硫
圧Pvが、前記のように 0<Pv≦3.0kgf/cm2 の範囲に限定されるのは、以下の理由による。
【0035】すなわち加硫圧Pvが3.0kgf/cm
2を超えた場合には、中空微小球が、かかる高圧によっ
て変形、圧壊して、印刷ブランケット用圧縮性層の空隙
率が大きく低下したり、場所によってばらついたりして
圧縮特性が悪化してしまう。一方、加硫圧Pvが0kg
f/cm2、つまり加圧しない大気圧条件下では、加硫
時の熱によって中空微小球が不均一に膨張して、印刷ブ
ランケット用圧縮性層の内部構造が不均一になり、その
厚みにばらつきを生じてしまう。
【0036】なお加硫圧Pvは、圧縮性層の厚みのばら
つき、中空微小球の形状や大きさ、分散状態などのばら
つきを抑えて、より一層、均一な厚みと均一な内部構造
とを有する印刷ブランケット用圧縮性層を形成すること
を考慮すると、上記の範囲内でも小さければ小さいほど
好ましく、0.2kgf/cm2以下、とくに0.07
kgf/cm2以下であるのが好ましい。また、加硫圧
Pvの下限は、上記の理由からとくに限定されないもの
の、加硫装置における加圧の精度の限界などを考慮する
と、およそ0.01kgf/cm 2程度である。
【0037】また本発明において、前記加硫の条件のう
ち加硫温度Tv(℃)が、中空微小球を加圧しない大気
圧条件下で加熱した際の変形温度Td(℃)以上で、か
つ上記変形温度Td(℃)より50℃高い温度以下の範
囲に限定され、かつ加硫時間が1〜50分間の範囲に限
定されるのは、それぞれ以下の理由による。すなわち、
加硫温度Tv(℃)、および加硫時間のうち、いずれか
一方でも上記の範囲を超えた場合には、中空微小球が、
このような高温、長時間の加熱によって変形、圧壊し
て、印刷ブランケット用圧縮性層の空隙率が大きく低下
したり、場所によってばらついたりして、圧縮特性が悪
化してしまう。
【0038】一方、加硫温度Tv(℃)、および加硫時
間のうち、いずれか一方でも上記の範囲未満であった場
合には、マトリクスゴムの加硫が不十分となって、次工
程である二次加硫時に、中空微小球が変形、圧壊してし
まう箇所などが生じる結果、やはり印刷ブランケット用
圧縮性層の空隙率が大きく低下したり、場所によってば
らついたりして、圧縮特性が悪化してしまう。なお上記
のうち加硫温度Tv(℃)は、中空微小球をほとんど変
形、圧壊させずにマトリクスゴムのみを加硫させて、均
一ですぐれた圧縮特性を示す印刷ブランケット用圧縮性
層を形成することを考慮すると、前記の範囲内でもとく
に Tv≦Td+40℃ であるのが好ましく、 Tv≦Td+35℃ であるのがさらに好ましい。
【0039】また、印刷ブランケット用圧縮性層を短時
間で効率よく形成することを考慮すると、上記加硫温度
Tv(℃)は、前記の範囲内でもとくに Td+10℃≦Tv であるのが好ましく、 Td+15℃≦Tv であるのがさらに好ましい。
【0040】また加硫時間は、マトリクスゴムを確実か
つ均一に加硫させることを考慮すると、前記の範囲内で
もとくに3分間以上であるのが好ましい。また加硫時間
は、印刷ブランケット用圧縮性層の生産性などを考慮す
ると、前記の範囲内でもとくに40分間以下であるのが
好ましい。上記の加硫条件でシート状の中間部材を加硫
して、印刷ブランケット用圧縮性層を製造するための加
硫装置としては、中間部材と直接に接触して加熱、加圧
する部材を備え、中間部材を上記の条件で加硫しうる種
々の方式の加硫装置が、いずれも使用可能である。
【0041】ただし、前記加硫圧Pvの範囲の全域に亘
って均一な加圧を行うためには、たとえば図1にみるよ
うに、図中実線の矢印で示す方向に一定速度で回転する
熱ローラ1と、それに一定圧で圧接されて、図中一点鎖
線の矢印で示す方向に、熱ローラの回転と同期して回転
する無端状のベルト2とを備えた、一般にアダムソン(A
damson)社(米国)の装置名からロートキュア(Roto-Cur
e)式、あるいはベルストルフ(Berstorff)社(ドイツ)
の装置名からオーマ(AUMA)式と呼ばれている連続加硫機
が好適に使用される。
【0042】ベルト2としては、金属の薄板から金属ベ
ルトや、金属ワイヤで編み、その製品側の表面を耐熱ゴ
ムで被覆した複合ベルト、あるいは基布で補強した加硫
ゴム製のベルトなど、上記の連続加硫機において通常に
使用されるベルトが、いずれも使用可能である。ただ
し、前述したように加硫圧Pvが0.2kgf/cm2
以下といった低圧の領域において、上記従来のベルトを
使用した場合には、これらのベルトがいずれもその厚み
方向、すなわち中間部材を加圧する方向に剛直であるた
め、均一な加圧を精度よく行うのが容易でなく、加硫圧
にばらつきを生じて、とくに圧縮性層の厚みが僅かなが
らばらつく傾向を生じる。
【0043】そこで、加硫圧Pvが0.2kgf/cm
2以下の低圧で加硫を行う際には、上記従来のベルトに
代えて、たとえば各種製造方法で製造されるフェルトや
その類似物などの、フェルト状を呈するベルトを使用す
るのが好ましい。当該フェルト状のベルトは、その厚み
方向に高い柔軟性と弾力性とを有するために、とくに加
硫圧Pvが0.2kgf/cm2以下の低圧の条件下
で、均一でかつ精度のよい加圧が可能であり、前記のよ
うに圧縮性層の厚みのばらつき、中空微小球の形状や大
きさ、分散状態などのばらつきを抑えて、より一層、均
一な厚みと均一な内部構造とを有する印刷ブランケット
用圧縮性層を製造するために好適である。
【0044】フェルト状のベルトとしては、たとえばそ
の製造方法によって分類される織りフェルト、プレスフ
ェルト、ニードルフェルトなどの各種フェルトや、ある
いは不織布のうちフェルトに類似した外観を有するもの
などが、いずれも使用可能である。フェルト状のベルト
2は、前記のようにその厚み方向に、高い柔軟性と弾力
性とを有することによって、前述した加硫圧Pvの範囲
の全域に亘って均一な加圧を精度よく行うことができる
ものであり、その仕様は、これに限定されるものではな
いが、その厚みが3〜20mm程度で、かつ単位面積あ
たりの重量が500〜10000g/m2程度であるの
が好ましい。
【0045】なお、図において符号21〜23はいずれ
も、ベルト2を、上記のように熱ローラ1に一定圧で圧
接させつつ一定速度で回転させるためのローラである。
当該図の連続加硫機を用いて、前記のように未加硫の、
長尺シート状の中間部材3を加硫するには、まず当該中
間部材3を、図中白抜きの矢印で示すように、その長さ
方向に沿って、熱ローラ1とベルト2との間に連続的に
挿入する。そうすると、上記両者の回転にともなってそ
の間に巻き込まれた中間部材3が、ベルト2の、熱ロー
ラ1への圧接力によって一定圧に加圧されつつ、熱ロー
ラ1の熱によって連続的に加熱される。
【0046】そしてこの加熱によって、中間部材3の未
加硫のゴム組成物が連続的に加硫されて、加硫ゴム製の
印刷ブランケット用圧縮性層が連続的に形成されたの
ち、図中黒矢印で示すように、熱ローラ1とベルト2と
の間から連続的に排出される。上記図の連続加硫機を用
いる場合、前述した加硫の条件のうち加硫温度Tv
(℃)は、熱ローラ1の加熱温度を調整することによっ
て、前記の範囲内に調整される。たとえば、加熱水蒸気
によって加熱する方式の熱ローラ1の場合は、当該加熱
水蒸気の温度を、前記の範囲内に調整すればよい。
【0047】また、加硫時間は、中間部材3が熱ローラ
1と圧接されている距離と、当該熱ローラ1の回転速度
とによって規定され、このうち圧接距離は装置の大きさ
に応じてほぼ一定で大きく変更できないために、一般に
は熱ローラ1、ならびに当該熱ローラ1とともに回転す
るベルト2の回転速度を変化させることで加硫時間を調
整するのがよい。さらに加硫圧Pvは、ベルト2の、熱
ローラ1への圧接力を変化させることによって調整され
る。具体的にはたとえば、ローラ21〜23と熱ローラ
1との位置関係を調整したり、あるいは図示していない
が、たとえばローラ22、23間などにベルト2の張力
を調整する部材を配置して、その調整によってベルト2
の張力を変化させたりすることによって、ベルト2の、
熱ローラ1への圧接力を変化させて、加硫圧Pvが調整
される。また、ベルト2として前記フェルト状のベルト
を使用する場合にはその仕様を変更することでも、加硫
圧Pvが細かく調整される。
【0048】なお加硫装置としては、上記連続加硫機以
外にもたとえば、熱プレスなどを使用することもでき
る。加硫後の印刷ブランケット用圧縮性層は、たとえば
その表面粗さなどを調整するために、表面を研磨しても
よい。つぎに、本発明の印刷ブランケットについて説明
する。本発明の印刷ブランケットは、上記のようにして
連続的に製造された、加硫ゴム製の印刷ブランケット用
圧縮性層と基布との積層体を、印刷ブランケットを構成
する他の層と積層して全体を加硫することにより製造さ
れる。
【0049】印刷ブランケットを構成する他の層として
は、たとえば複数枚の基布や、あるいは表面印刷層のも
とになるゴム組成物の層などの、従来公知の種々の層が
あげられる。このうち基布としては、前記と同様に綿、
ポリエステル、レーヨンなどの織布があげられる。これ
らの層も、印刷ブランケットの生産性などを考慮する
と、前記中間部材と同様に、多数枚の印刷ブランケット
の分が連続した長尺状に形成され、それが前記積層体
と、連続的に積層されるのが好ましい。
【0050】なお、上記各層のうち基布同士や、あるい
はすでに加硫された状態の上記積層体(加硫ゴム製の印
刷ブランケット用圧縮性層と基布との積層体)と基布な
どとは、たとえば前記NBRやACMなどの耐油性のゴ
ムに加硫剤、加硫促進剤などの成分を配合したいわゆる
加硫接着剤を介して積層して、全体加硫によって加硫接
着剤を加硫することにより接着、一体化させるのが好ま
しい。また、表面印刷層のもとになるゴム組成物の層
は、前記と同様に、たとえばゴム組成物を適当な溶剤に
溶解したゴム糊を下地上に直接に、または上記加硫接着
剤を介して連続的に塗布して乾燥させることにより形成
される。
【0051】そして全体加硫によってゴム組成物の層を
加硫させるとともに、下地と接着、一体化させること
で、表面印刷層が形成される。上記表面印刷層用のゴム
組成物を構成するマトリクスゴムとしては、やはり前記
NBR、CR、U、ACM等の耐油性のゴムが好適に使
用される他、水素添加NBRなども使用でき、さらにこ
れら各種のゴムと、多硫化ゴム(T)との混合物なども
使用できる。
【0052】表面印刷層用のゴム組成物には、前記と同
様に、加硫剤、加硫促進剤、加硫促進助剤、加硫遅延剤
などの、ゴムを加硫させるための成分が添加される他、
老化防止剤、補強剤、充てん剤、軟化剤、可塑剤、粘着
性付与剤などの各種添加剤を適宜、配合してもよい。全
体加硫には、従来同様に加硫缶を用いてもよいが、印刷
ブランケットの生産性を向上するとともに、加硫がばら
つきなく均等に行われた、均一な特性を有する印刷ブラ
ンケットを製造するためには、やはりこの場合も、前記
連続加硫機や熱プレスなどを用いるのが好ましい。
【0053】上記連続加硫機や熱プレスなどを用いた全
体加硫の条件についてはとくに限定されない。これは、
全体加硫時に高温、高圧が加えられて、中空微小球を構
成する殻体が軟化、溶融し、あるいはマトリクスゴムと
相溶して消失するようなことがあったとしても、先の連
続加硫によって既にある程度まで加硫されている、中空
微小球の周囲のマトリクスゴムが、当該中空微小球のあ
った空隙の形状を維持するために、印刷ブランケットに
組み込まれた印刷ブランケット用圧縮性層の特性にはほ
とんど影響しないためである。
【0054】ただし、全体加硫時の加硫圧があまりに高
すぎるときは、空隙の形状を維持しているマトリクスゴ
ム自体が圧壊して、空隙が変形、圧壊するおそれがある
ので、加硫圧についてはおよそ3kgf/cm2以下程
度の範囲とするのが好ましい。上記加硫後、必要に応じ
て表面印刷層の表面を研磨すれば、印刷ブランケットが
製造される。
【0055】印刷ブランケットを構成する各層に添加さ
れる添加剤のうち加硫剤としては、たとえば硫黄、有機
含硫黄化合物、有機過酸化物等があげられ、このうち有
機含硫黄化合物としては、たとえばN,N′−ジチオビ
スモルホリン等があげられ、有機過酸化物としては、た
とえばベンゾイルペルオキシド、ジクミルペルオキシド
等があげられる。また加硫促進剤としては超促進剤も使
用可能ではあるが、前述したように本発明では加硫の温
度が高いので、印刷ブランケットの生産コストなどを考
慮すれば、主として汎用の加硫促進剤を使用するのが好
ましい。
【0056】汎用の加硫促進剤としては、たとえばテト
ラメチルチウラムジスルフィド、テトラメチルチウラム
モノスルフィド等のチウラム系加硫促進剤;ジブチルジ
チオカーバミン酸亜鉛、ジエチルジチオカーバミン酸亜
鉛、ジメチルジチオカーバミン酸ナトリウム、ジエチル
ジチオカーバミン酸テルル等のジチオカーバミン酸類;
2−メルカプトベンゾチアゾール、N−シクロヘキシル
−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド等のチアゾー
ル類;トリメチルチオ尿素、N,N′−ジエチルチオ尿
素等のチオウレア類などの有機促進剤や、あるいは消石
灰、酸化マグネシウム、酸化チタン、リサージ(Pb
O)等の無機促進剤があげられる。
【0057】加硫促進助剤としては、たとえば亜鉛華等
の金属酸化物や、あるいはステアリン酸、オレイン酸、
綿実脂肪酸等の脂肪酸などがあげられる。加硫遅延剤と
しては、たとえばサリチル酸、無水フタル酸、安息香酸
等の芳香族有機酸;N−ニトロソジフェニルアミン、N
−ニトロソ−2,2,4−トリメチル−1,2−ジハイ
ドロキノン、N−ニトロソフェニル−β−ナフチルアミ
ン等のニトロソ化合物などがあげられる。
【0058】老化防止剤としては、たとえば2−メルカ
プトベンゾイミダゾール等のイミダゾール類;フェニル
−α−ナフチルアミン、N,N′−ジ−β−ナフチル−
p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N′−イソプ
ロピル−p−フェニレンジアミン等のアミン類;ジ−t
−ブチル−p−クレゾール、スチレン化フェノール等の
フェノール類などがあげられる。補強剤としては主にカ
ーボンブラックが使用される他、シリカ系あるいはケイ
酸塩系のホワイトカーボン、亜鉛華、表面処理沈降性炭
酸カルシウム、炭酸マグネシウム、タルク、クレー等の
無機補強剤や、あるいはクマロンインデン樹脂、フェノ
ール樹脂、ハイスチレン樹脂(スチレン含有量の多いス
チレン−ブタジエン共重合体)等の有機補強剤も使用で
きる。
【0059】また充てん剤としては、たとえば炭酸カル
シウム、クレー、硫酸バリウム、珪藻土、マイカ、アス
ベスト、グラファイト等の無機充てん剤や、あるいはア
スファルト類、スチレン樹脂、にかわ等の有機充てん剤
などがあげられる。軟化剤としては、たとえば脂肪酸
(ステアリン酸、ラウリン酸等)、綿実油、トール油、
アスファルト物質、パラフィンワックス等の、植物油
系、鉱物油系、および合成系の各種軟化剤があげられ
る。
【0060】可塑剤としては、たとえばジブチルフタレ
ート、ジオクチルフタレート、トリクレジルフォスフェ
ート等の各種可塑剤があげられる。上記以外の添加剤と
しては、たとえば粘着性付与剤、分散剤、溶剤等があげ
られる。以上、詳述したように本発明の印刷ブランケッ
ト用圧縮性層は、層の厚みや内部構造が均一であるた
め、すぐれた圧縮特性と耐久性とを示す。
【0061】また本発明の印刷ブランケット用圧縮性層
は、短時間で効率よく製造できる上、超促進剤のような
特殊な薬剤を必要としないために印刷ブランケットの生
産性を低下させたり、製造コストを上昇させたりするお
それがない。また本発明の印刷ブランケットは、上記印
刷ブランケット用圧縮性層を組み込んでいるために、す
ぐれた圧縮特性と耐久性とを有する。さらに本発明の製
造方法によれば、上記印刷ブランケット用圧縮性層を効
率的に製造することができる。
【0062】
【実施例】以下に本発明を、実施例、比較例に基づいて
説明する。 《中空微小球の変形温度の測定》中空微小球として、い
ずれも前出の松本油脂製薬(株)製である、品番F50
D〔殻体がアクリロニトリルとメタクリル酸メチルの共
重合体からなる、未発泡の中空微小球〕、およびF50
E〔同じく殻体がアクリロニトリルとメタクリル酸メチ
ルの共重合体からなる、平均粒径50μmの、発泡済み
の中空微小球〕を使用することとし、それぞれの中空微
小球を加圧しない大気圧中で加熱した際の変形温度
(℃)を、前述したオーブンを用いた方法で測定した。
【0063】すなわちサンプルの中空微小球を所定量、
トレーにはかり入れて、トレーごと、一定の温度に保持
した熱風式のオーブン中に入れて、加圧しない大気圧条
件下で、殻体の軟化、溶融による融着によって多数の中
空微小球が凝集、一体化する現象が発生したか否かを5
分ごとに観察した。そして上記の観察を、たとえばオー
ブンの設定温度を5℃ずつ変化させながら繰り返し行い
(中空微小球はその都度、新しいものと交換する)、オ
ーブンに入れてから30分間、経過する間に凝集、一体
化の現象が発生した最低の温度を求めて、変形温度Td
(℃)とした。
【0064】その結果、上記F50DおよびF50Eは
ともに、変形温度Tdが120℃であることが確認され
た。 《印刷ブランケット用圧縮性層》 実施例1〜3 〈ゴム糊の調製〉下記の各成分と、適量のトルエンとを
混合し、ついでこの混合物に、未発泡の中空微小球〔前
出の松本油脂製薬(株)製のF50D〕を、その発泡後
の平均粒径が50μmになると仮定した際に、各成分の
うちNBRと同体積となる量、添加したのちさらに混合
して、当該中空微小球が均一に分散されたゴム糊を調製
した。
【0065】 〈中間部材の作製〉上記で調製したゴム糊を、基布とし
ての、幅200cmの長尺帯状の綿布上に連続的に塗布
し、乾燥させて、厚み0.20mmの未加硫のゴム組成
物の層と、上記基布との積層体である、長尺シート状の
中間部材を形成した。 〈印刷ブランケット用圧縮性層の作製〉図1に示した構
造を有し、かつベルト2として、装置に標準装備された
繊維補強ゴム製のものに代えてフェルト状のベルト〔ア
ラミド繊維製、厚み8mm、単位面積あたりの重量30
00g/m2〕を装着した連続加硫機を用いて、上記で
作製した中間部材を、加硫温度Tv=150℃、加硫時
間5分間の条件下、表1に示す加硫圧Pv〔kgf/c
2〕で連続的に加熱して中空微小球を発泡させなが
ら、ゴム組成物の層を連続的に加硫して、加硫ゴム製の
印刷ブランケット用圧縮性層と基布との積層体を作製し
た。
【0066】実施例4〜7、比較例1 上記実施例1〜3で作製したのと同じ、厚み0.20m
mの未加硫のゴム組成物の層と、上記基布との積層体で
ある、長尺シート状の中間部材を、図1に示した構造を
有し、かつベルト2として、装置に標準装備された繊維
補強ゴム製のものを装着した連続加硫機を用いて、加硫
温度Tv=150℃、加硫時間5分間の条件下、表1に
示す加硫圧Pv〔kgf/cm2〕で連続的に加熱して
中空微小球を発泡させながら、ゴム組成物の層を連続的
に加硫して、加硫ゴム製の印刷ブランケット用圧縮性層
と基布との積層体を作製した。
【0067】比較例2 上記実施例1〜3で作製したのと同じ、厚み0.20m
mの未加硫のゴム組成物の層と、基布との積層体である
長尺シート状の中間部材を所定の長さに切断した状態
で、150℃に保持した熱風式のオーブン中に入れて、
加圧しない大気圧条件下で5分間、加熱して中空微小球
を発泡させながら、ゴム組成物の層を加硫して、加硫ゴ
ム製の印刷ブランケット用圧縮性層と基布との積層体を
作製した。
【0068】比較例3、4 上記実施例1〜3で作製したのと同じ、厚み0.20m
mの未加硫のゴム組成物の層と、基布との積層体である
長尺シート状の中間部材を、直径1.5mの金属ドラム
の周囲に20周、巻きつけて加硫缶に入れ、缶内圧力2
kgf/cm2、最終到達温度150℃、加硫時間5時
間の条件下で加熱して中空微小球を発泡させながら、ゴ
ム組成物の層を加硫して、加硫ゴム製の印刷ブランケッ
ト用圧縮性層と基布との積層体を作製した。
【0069】そして上記積層体のうち金属ドラムへの巻
き初めの部分(最内層)を比較例3、巻き終わりの部分
(最外層)を比較例4とした。 実施例8 中空微小球として発泡済みのもの〔前出の松本油脂製薬
(株)製のF50E、平均粒径50μm〕を使用し、そ
れを各成分のうちNBRと同体積だけ添加するととも
に、連続加硫機による連続加硫の加硫圧を1.5kgf
/cm2に設定したこと以外は実施例4〜7、比較例1
と同様にして、加硫ゴム製の印刷ブランケット用圧縮性
層と基布との積層体を作製した。
【0070】実施例9〜11、比較例5、6 上記実施例1〜3で作製したのと同じ、厚み0.20m
mの未加硫のゴム組成物の層と、基布との積層体であ
る、長尺シート状の中間部材を、図1に示した構造を有
し、かつベルト2として、装置に標準装備された繊維補
強ゴム製のものを装着した連続加硫機を用いて、加硫圧
Pv=1.5kgf/cm2の条件下、表2に示す加硫
温度Tv〔℃〕、および加硫時間〔分〕で連続的に加熱
して中空微小球を発泡させながら、ゴム組成物の層を連
続的に加硫して、加硫ゴム製の印刷ブランケット用圧縮
性層と基布との積層体を作製した。
【0071】実施例12 上記実施例1〜3で作製したのと同じ、厚み0.20m
mの未加硫のゴム組成物の層と、基布との積層体であ
る、長尺シート状の中間部材を、ブランケット1枚分の
寸法に切断し、熱プレスを用いて、加硫温度Tv=15
0℃、加硫圧Pv=1.5kgf/cm2、加硫時間5
分間の条件下で加熱して中空微小球を発泡させながら、
ゴム組成物の層を加硫して、加硫ゴム製の印刷ブランケ
ット用圧縮性層と基布との積層体を作製した。
【0072】上記各実施例、比較例で作製した積層体に
ついて、下記の観察および測定を行った。 外観の観察 各実施例、比較例で作製した積層体の、とくに印刷ブラ
ンケット用圧縮性層側の外観を観察した。そして下記の
基準により、外観の良否を評価した。 ◎:表面に凹凸が全く見られない。外観極めて良好。
【0073】 ○:表面にほとんど凹凸が見られない。外観良好。 ×:表面に大きな凹凸が発生している。外観不良。 内部構造の観察 各実施例、比較例の積層体を幅方向に切断して、その切
断面の、とくに空隙の形状などを顕微鏡にて観察した。
そして下記の基準により、内部構造の均一性の良否を評
価した。
【0074】 ◎:空隙は球形で、その大きさも非常に均一である。内
部構造極めて良好。 ○:空隙は球形で、その大きさもほぼ均一である。内部
構造良好。 △:空隙の一部が変形し、大きさも不均一である。内部
構造不良。 ×:空隙が変形し、圧壊している。内部構造極めて不
良。 厚み差の測定 各実施例、比較例の積層体の、幅方向の厚みを、100
mm間隔で測定した。そして厚みの最大値と最小値から
両者の差を求めて、厚みの均一性を評価した。
【0075】以上の結果を表1〜表2に示す。なお下記
表中の、加硫方式欄の符号はそれぞれ、下記の加硫方式
を示している。 OV:オーブン加硫 CVF:フェルト状ベルトを使用した連続加硫 CVR:繊維補強ゴム製のベルトを使用した連続加硫 HP:熱プレス KV:缶加硫
【0076】
【表1】
【0077】
【表2】
【0078】表の比較例3、4の結果より缶加硫では、
巻きの部位によって、製造される印刷ブランケット用圧
縮性層の多孔質構造に大きなばらつきを生じてしまうこ
とがわかった。また比較例2の結果より加圧しない大気
圧条件下では、中空微小球の過剰でかつ不均一な膨張に
より、均一な多孔質構造を有する印刷ブランケット用圧
縮性層を製造できないことがわかった。
【0079】また比較例1の結果より、連続加硫機を使
用してもその加硫圧Pvが3.0kgf/cm2を超え
た場合には、十分な空隙率を持った多孔質構造を有する
印刷ブランケット用圧縮性層を製造できないことがわか
った。また比較例5の結果より、連続加硫機を使用して
もその加硫温度Tvが、中空微小球の変形温度Td
(℃)より50℃以上、高い場合には、高温、長時間の
加熱による中空微小球の変形、圧壊が発生して、均一な
多孔質構造を有する印刷ブランケット用圧縮性層を製造
できないことがわかった。
【0080】さらに比較例6の結果より、連続加硫機を
使用してもその加硫温度Tvが、中空微小球の変形温度
Td(℃)より低い場合には発泡が不足して、十分な空
隙率を持った多孔質構造を有する印刷ブランケット用圧
縮性層を製造できないことがわかった。これに対し、各
実施例の結果より、加硫圧Pv、加硫温度Tvおよび加
硫時間が本願発明で規定した範囲内の条件下で、連続加
硫機または熱プレスを用いて加硫を行った場合には、い
ずれもその厚みおよび内部構造が均一で、かつ十分な空
隙率を持った、良好な多孔質構造を有する印刷ブランケ
ット用圧縮性層を製造できることが確認された。
【0081】また各実施例の結果を比較すると加硫圧P
vが小さいほど、圧縮性層の厚みおよび内部構造が均一
になることが確認された。 《印刷ブランケット》 実施例13 前記実施例1で作製した積層体のうち圧縮性層側の表面
に、下記の各成分と、適量のトルエンとを混合した加硫
接着剤を介して、基布としての3枚の綿布を積層した。
【0082】 また上記積層体の基布側の表面には、下記の各成分と、
適量のトルエンとを混合した表面印刷層用のゴム糊を塗
布し、乾燥させて、厚み0.50mmの未加硫のゴム組
成物の層を形成した。
【0083】 そして上記の積層体を、図1に示した構造を有し、かつ
ベルト2として、装置に標準装備された繊維補強ゴム製
のものを装着した連続加硫機を用いて、加硫温度Tv=
160℃、加硫時間5分間、加硫圧2kgf/cm2
条件下で連続的に加熱して、未加硫ゴムを含む各層を加
硫して、印刷ブランケットを製造した。
【0084】実施例14 積層体として、前記実施例5で作製したものを使用した
こと以外は実施例13と同様にして、印刷ブランケット
を製造した。 実機試験 上記実施例13、14の印刷ブランケットをオフセット
輪転印刷機のブランケット胴に装着して、実際の印刷に
2週間、連続的に使用したのち、その厚みを測定したと
ころ、いずれのものも使用前とほとんど変化は見られな
かった。
【0085】ちなみに、前述したリーチング法によって
形成された、連続気孔構造を有する圧縮性層を備えた従
来の印刷ブランケットでは、かかる連続使用によって、
とくにクワエ尻部の厚みが増加して印刷不良を起こすこ
とが知られている。これは、連続気孔に洗浄液が浸透し
てゴムを膨潤させるためと考えられる。そしてこのこと
から、本発明の構成を有する上記実施例13、14の印
刷ブランケットはともに、従来のものに比べて耐久性に
すぐれていることが確認された。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の印刷ブランケット用圧縮性層を製造す
る際に使用される、中間部材と直接に接触して加熱、加
圧する部材を備えた加硫装置の一例としての連続加硫機
を示す正面図である。
【符号の説明】
3 中間部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山崎 裕司 兵庫県加古川市尾上町口里514−3−810 Fターム(参考) 2H114 CA03 DA52 DA60 DA74 DA75 GA12 GA38

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】印刷ブランケットに組み込まれる、加硫ゴ
    ム製でかつ多孔質構造を有する印刷ブランケット用圧縮
    性層であって、 未加硫のマトリクスゴム中に、熱可塑性樹脂の殻体を有
    する中空微小球を分散させたゴム組成物の層を含むシー
    ト状の中間部材を、 当該中間部材と直接に接触して加熱、加圧する部材を備
    えた加硫装置を用いて、下記の加硫圧Pv〔kgf/c
    2〕、および加硫温度Tv(℃)の条件下、 0<Pv≦3.0kgf/cm2 Td≦Tv≦Td+50℃ 〔式中Tdは、中空微小球を加圧せずに大気圧中で加熱
    した際の変形温度(℃)である。〕1〜50分間、加熱
    することにより、上記ゴム組成物の層を加硫して形成さ
    れたことを特徴とする印刷ブランケット用圧縮性層。
  2. 【請求項2】(1) 未加硫のマトリクスゴム中に、熱可塑
    性樹脂の殻体を有する中空微小球を分散させてゴム組成
    物を作製し、 (2) 上記ゴム組成物を、少なくとも1層の基布上に層状
    に積層してシート状の中間部材を形成し、 (3) 上記中間部材を、当該中間部材と直接に接触して加
    熱、加圧する部材を備えた加硫装置を用いて、下記の加
    硫圧Pv〔kgf/cm2〕、および加硫温度Tv
    (℃)の条件下、 0<Pv≦3.0kgf/cm2 Td≦Tv≦Td+50℃ 〔式中Tdは、中空微小球を加圧せずに大気圧中で加熱
    した際の変形温度(℃)である。〕1〜50分間、加熱
    して、上記ゴム組成物の層を加硫する工程を含むことを
    特徴とする印刷ブランケット用圧縮性層の製造方法。
  3. 【請求項3】上記加硫装置として、一定速度で回転する
    熱ローラと、当該熱ローラに一定圧で圧接された状態
    で、熱ローラの回転と同期して回転するベルトとを備え
    た連続加硫機を使用する請求項2記載の印刷ブランケッ
    ト用圧縮性層の製造方法。
  4. 【請求項4】上記連続加硫機のベルトとしてフェルト状
    のベルトを使用するとともに、中間部材を、下記の加硫
    圧Pv〔kgf/cm2〕、および加硫温度Tv(℃)
    の条件下、 0<Pv≦0.2kgf/cm2 Td≦Tv≦Td+50℃ 〔式中Tdは、中空微小球を加圧せずに大気圧中で加熱
    した際の変形温度(℃)である。〕1〜50分間、加熱
    してゴム組成物の層を加硫する請求項3記載の印刷ブラ
    ンケット用圧縮性層の製造方法。
  5. 【請求項5】加硫圧Pvが0.07kgf/cm2以下
    である請求項4記載の印刷ブランケット用圧縮性層の製
    造方法。
  6. 【請求項6】上記加硫装置として熱プレスを使用する請
    求項2記載の印刷ブランケット用圧縮性層の製造方法。
  7. 【請求項7】加硫温度Tv(℃)が Tv≦Td+40℃ の範囲内である請求項2ないし6のいずれかに記載の印
    刷ブランケット用圧縮性層の製造方法。
  8. 【請求項8】加硫温度Tv(℃)が Td+10℃≦Tv の範囲内である請求項2ないし6のいずれかに記載の印
    刷ブランケット用圧縮性層の製造方法。
  9. 【請求項9】加硫時間が3〜40分間である請求項2な
    いし8のいずれかに記載の印刷ブランケット用圧縮性層
    の製造方法。
  10. 【請求項10】上記請求項1記載の印刷ブランケット用
    圧縮性層を、印刷ブランケットを構成する他の層と積層
    した状態で、全体を加硫して形成されたことを特徴とす
    る印刷ブランケット。
JP11248976A 1998-09-14 1999-09-02 印刷ブランケット用圧縮性層とその製造方法および印刷ブランケット Expired - Fee Related JP3062502B1 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11248976A JP3062502B1 (ja) 1998-09-14 1999-09-02 印刷ブランケット用圧縮性層とその製造方法および印刷ブランケット

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26029998 1998-09-14
JP10-260299 1999-05-18
JP13747999 1999-05-18
JP11-137479 1999-05-18
JP11248976A JP3062502B1 (ja) 1998-09-14 1999-09-02 印刷ブランケット用圧縮性層とその製造方法および印刷ブランケット

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP3062502B1 JP3062502B1 (ja) 2000-07-10
JP2001030650A true JP2001030650A (ja) 2001-02-06

Family

ID=27317477

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11248976A Expired - Fee Related JP3062502B1 (ja) 1998-09-14 1999-09-02 印刷ブランケット用圧縮性層とその製造方法および印刷ブランケット

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3062502B1 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003031196A1 (en) * 2001-09-27 2003-04-17 Kinyosha Co., Ltd. Compressive print blanket and method for producing the same
US7323261B2 (en) 2001-09-27 2008-01-29 Kinyosha Co., Ltd. Compressible printing blanket and method of manufacturing a compressible printing blanket

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003031196A1 (en) * 2001-09-27 2003-04-17 Kinyosha Co., Ltd. Compressive print blanket and method for producing the same
US7323261B2 (en) 2001-09-27 2008-01-29 Kinyosha Co., Ltd. Compressible printing blanket and method of manufacturing a compressible printing blanket
US7361245B2 (en) 2001-09-27 2008-04-22 Kinyosha Co., Ltd. Compressible printing blanket and method of manufacturing a compressible printing blanket

Also Published As

Publication number Publication date
JP3062502B1 (ja) 2000-07-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2670188B2 (ja) 印刷ブランケット用圧縮性層
US20080070042A1 (en) Printing blanket or sleeve including thermoplastic polyurethane or thermoplastic polyurethane alloy layers
JPH10166750A (ja) 印刷用ブランケット
US6899029B2 (en) Multi-layered gapped cylindrical printing blanket
US6782820B1 (en) Printing blanket
US6308624B1 (en) Method of producing a compressible layer for a printing blanket
JP3062502B1 (ja) 印刷ブランケット用圧縮性層とその製造方法および印刷ブランケット
CA2169430C (en) Printing blanket
JP2003305967A (ja) 組合せ型印刷用ブランケット
JP2006103201A (ja) 印刷ブランケット用圧縮性層とそれを用いた印刷ブランケット
JP3834315B2 (ja) 印刷用ブランケットにおける圧縮性印刷層の製造方法及び印刷用ブランケットの製造方法
JP3436474B2 (ja) アンダーブランケット
JP2001047762A (ja) 印刷ブランケットとその製造方法
JP3935270B2 (ja) 印刷用ブランケット
JP2005246754A (ja) 発泡ゴムシートの製造方法
JPH03244595A (ja) 圧縮性ゴムブランケットの製造方法
JP3239115B2 (ja) 圧縮性ゴムブランケット
JP2002067529A (ja) オフセット印刷用ブランケットおよびその製造方法
JPH11139028A (ja) 印刷用ブランケットの製造方法
JP3779610B2 (ja) 印刷用ブランケット
JP3436484B2 (ja) ビジネスフォーム印刷用ブランケット
JP2002019325A (ja) 印刷用ブランケット
JP3187728B2 (ja) 印刷用ブランケット
JP2002254854A (ja) 金属缶印刷用ブランケット
JP3837420B2 (ja) 印刷用ブランケット

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090428

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090428

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100428

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110428

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120428

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130428

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130428

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140428

Year of fee payment: 14

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees