JP2001030360A - 繊維強化樹脂よりなる複合管状物及びその製造方法 - Google Patents

繊維強化樹脂よりなる複合管状物及びその製造方法

Info

Publication number
JP2001030360A
JP2001030360A JP11206369A JP20636999A JP2001030360A JP 2001030360 A JP2001030360 A JP 2001030360A JP 11206369 A JP11206369 A JP 11206369A JP 20636999 A JP20636999 A JP 20636999A JP 2001030360 A JP2001030360 A JP 2001030360A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
composite
cylinder
reinforced resin
fiber
resin film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11206369A
Other languages
English (en)
Inventor
Shingo Mase
新五 間瀬
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP11206369A priority Critical patent/JP2001030360A/ja
Publication of JP2001030360A publication Critical patent/JP2001030360A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Moulding By Coating Moulds (AREA)
  • Rod-Shaped Construction Members (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 曲げ剛性を向上することができる繊維強化樹
脂よりなる複合管状物を提供する。 【解決手段】 第1,第2芯金11の外周面に第1〜第
3繊維強化樹脂フィルム13〜15を巻着して第1〜第
4三角筒体21〜24を形成する。又、第2芯金12の
外周に第1〜第3繊維強化樹脂フィルム13〜15を巻
着し、第1〜第4三日月筒体31〜34を形成する。そ
して、これらの筒体を接合して、複合円筒体35を形成
する。さらに、その複合円筒体35の外周面に対し繊維
強化樹脂フィルムよりなる外側保護筒体40を形成し、
加熱融着して、一体状の複合管状物を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、繊維強化樹脂より
なる複合管状物及びその製造方法に係わり、さらに詳し
くは曲げ剛性の高い複合管状物及びその製造方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】内部に補強部を有する管状物の製造方法
として、特開昭60−225740号公報に示すものが
提案されている。この製造方法では、図17(a)に示
すように、断面が四半円弧状の芯金51〜51の外周に
樹脂と強化繊維とを組み合わせてなる繊維強化樹脂フィ
ルム52を巻き付け、このフィルム52を巻き付けた芯
金51を4本組み合わせて円柱状となし、その外周面に
さらに別の繊維強化樹脂フィルム53を巻き付けて、加
熱接着する。その後、常温に降下した後、前記芯金51
〜51を引き抜いて、図17(b)に示すように内部に
横断面が十字状の補強部を有する管状物Pを製造する。
【0003】一方、従来の繊維強化複合成形体として特
開平10−156982号公報に示すものが提案されて
いる。この繊維強化複合成形体は、横断面が三角形状の
複数の三角筒体を互いに組み合わせて全体として四角筒
状に形成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前者の管状
物は、円筒状の樹脂層の内部に十字状の補強部が形成さ
れているのみのため、撓みを必要とする釣竿やゴルフク
ラブのシャフト等として用いることはできるが、曲げ力
が作用した場合に湾曲するので、例えば自転車のフレー
ムに用いるには強度上に問題があった。
【0005】一方、後者の繊維強化複合成形体は、柱、
支柱、フェンスあるいは足場材等の各種構造物の構造用
部材として用いることができるが、圧力を加えた状態で
加熱する際に四方から圧力を作用させる必要があるの
で、装置が大型化し、複雑化するばかりでなく、均一に
圧力を作用させることが難しく強度が低下するという問
題がある。又、他部材に対する結合の際に端部が四角筒
状のために継手に対する接続を適切に行うことが難しい
という問題があった。
【0006】なお、後者の公報には維強化複合成形体と
して横断面が扇状をなす筒体を複数本接合し全体として
円筒状になるように組み合わせたものも提案されている
が、扇状断面のため曲げ剛性を高めることが難しいとい
う問題があった。
【0007】この発明の目的は、上記従来の技術に存す
る問題点を解消して、曲げ剛性を高めることができると
ともに、製造を容易に行うことができ、さらに他部材に
対する接続を適正に行うことができる繊維強化樹脂より
なる複合管状物及びその製造方法を提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明で
は、繊維強化樹脂フィルム(13〜15)を巻回してな
る三角筒体(21〜24)を複数本接着して構成された
複合多角筒体(26)と、繊維強化樹脂フィルム(13
〜15)を巻回してなる複数本の三日月筒体(31〜3
4)と、前記複合多角筒体(26)の外周の複数の平面
(26a〜26a)に対し前記三日月筒体(31〜3
4)の平面(31a〜34a)をそれぞれ接着して形成
された複合円筒体(35)と、前記複合円筒体(35)
の外周面(35a)に巻回された繊維強化樹脂フィルム
(13〜15)よりなる外側保護筒体(40)とを加熱
接合して一体的に構成している。
【0009】請求項2記載の発明では、請求項1におい
て、前記複合多角筒体(26)は四つの前記三角筒体
(21〜24)を接着して全体として四角筒状に形成さ
れ、該複合四角筒体(26)の四つの外側平面(26a
〜26a)には形成角が90度の円弧面(31b〜34
b)を有する四本の三日月筒体(31〜34)の各平面
(31a〜34a)がそれぞれ接着されている。
【0010】請求項3記載の発明では、三角柱状の第1
芯材(11)の外周面に繊維強化樹脂フィルム(13〜
15)を巻回して三角筒体(21〜24)を製造する第
1行程と、片面が平面(12a)で他面が円弧面(12
b)よりなる三日月柱状の第2芯材(12)の外周面に
繊維強化樹脂フィルム(13〜15)を巻回して三日月
筒体(31〜34)を製造する第2行程と、前記第1行
程で得られた複数の三角筒体(21〜24)を接触して
全体として複合多角筒体(26)を形成する第3の行程
と、上記第3の行程で得られた複合多角筒体(26)の
外周に現れる複数の平面(26a〜26a)に対し、前
記第2行程で得られた複数の三日月筒体(31〜34)
の平面(31a〜34a)をそれぞれ接触して複合円筒
体(35)を形成する第4の行程と、第4の行程で得ら
れた複合円筒体(35)の外周面(35a)に対し繊維
強化樹脂フィルム(13〜15)を巻回して外側保護筒
体(40)を形成する第5の行程と、第5の行程の後に
複合円筒体(35)及び外側保護筒体(40)を外周か
ら加圧した状態で加熱して前記各筒体(21〜24,3
1〜34,35)の接触界面を溶融接着して複合管状物
(P)を形成する第6の行程と第6の行程により得られ
た複合管状物(P)から第1芯材(11)及び第2芯材
(12)を抜き取る第7の行程とにより構成している。
【0011】請求項4記載の発明では、請求項3におい
て、前記第5の行程では、複合円筒体(35)を支持テ
ーブル(36)に支持した繊維強化樹脂フィルムに載せ
た状態で押圧プレート(39)を複合円筒体(35)に
載せ、該押圧プレートに5〜10Kgの押圧力を作用さ
せて支持テーブルに対し平行移動することにより外側保
護筒体(40)を巻回するものである。
【0012】請求項5記載の発明では、請求項3又は4
において、前記第6の行程では、外側保護筒体(40)
の外周面に対し、テーピング装置によりテープに5〜1
0Kgの引っ張り力を作用しながらテープを巻き付け、
この状態で、120〜150℃の温度雰囲気下で1〜2
時間保持した後、常温に降下するようにしている。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、この発明を具体化した一実
施形態を図1〜図12について説明する。図2に基づい
て、第1及び第2芯金11,12について説明すると、
第1芯金11は、横断面が二等辺三角形状に形成された
長尺のものであり、各平面11a,11b,11cのコ
ーナー部には、円弧状の面取り部11dが形成されてい
る。第2芯金12は平面12aと円弧面12bとから形
成されており、平面12aと円弧面12bの接続部には
面取り部12cが形成されている。
【0014】次に、図3によりこの製造方法に用いられ
る第1〜第3繊維強化樹脂フィルム13,14,15に
ついて説明する。第1繊維強化樹脂フィルム13は、例
えばポリエステル(UP)等の熱硬化性樹脂材よりなる
フィルム本体16と、フィルム本体16に埋設された例
えば炭素(PAN系、ピッチ系)等の無機繊維17〜1
7とにより構成されている。又、フィルム本体16の表
面には被覆用フィルム18が接着され、裏面には鑞紙1
9が接着されている。第1繊維強化樹脂フィルム13の
無機繊維17は第1繊維強化樹脂フィルム13の幅方向
に指向するように、かつ互いに平行に埋設されている。
【0015】第2及び第3繊維強化樹脂フィルム14,
15は、無機繊維17の配列方向が異なるのみで、第1
繊維強化樹脂フィルム13と同様に構成されている。即
ち、第2繊維強化樹脂フィルム14の無機繊維17〜1
7は、フィルム本体16の長手方向と斜交するように埋
設され、その斜交角度は例えば45°となっている。第
3繊維強化樹脂フィルム15の無機繊維17〜17は、
フィルム本体16の長手方向に指向するように、かつ互
いに平行に埋設されている。
【0016】次に、前記芯金11,12をそれぞれ四本
と、フイルム13,14,15を用いて複合管状物Pを
製造する方法を以下に説明する。一本の前記第1芯金1
1の外周面に対し前記第1繊維強化樹脂フィルム13を
2回巻着し、その外周に第2繊維強化樹脂フィルム14
を2回巻着し、その外周に第3繊維強化樹脂フィルム1
5を2回巻着する。このようにして、図4に示すように
第1三角筒体21が形成される。前記第2繊維強化樹脂
フィルム14は無機繊維17,17の配列方向が異なる
ものを接触させて一回巻着してもよい。なお、このフィ
ルム13〜15の巻着時には被覆用フィルム18と鑞紙
19はフィルム本体16から剥がされる。
【0017】同様にして他の三本の第1芯金11〜11
に対して第1〜第3繊維強化樹脂フィルム13〜15を
巻着し、第2三角筒体22、第3三角筒体23及び第4
三角筒体24を形成する。
【0018】一本の前記第2芯金12の外周面に対し前
記第1繊維強化樹脂フィルム13を2回巻着し、その外
周に第2繊維強化樹脂フィルム14を2回巻着し、その
外周に第3繊維強化樹脂フィルム15を2回巻着する。
このようにして、図4に示すように第1三日月筒体31
が形成される。前記第2繊維強化樹脂フィルム14は無
機繊維17,17の配列方向が異なるものを接触させて
一回巻着してもよい。
【0019】同様にして他の三本の第2芯金12〜12
に対して第1〜第3繊維強化樹脂フィルム13〜15を
巻着し、第2三日月筒体32、第3三日月筒体33及び
第4三日月筒体34を形成する。
【0020】前記のようにして構成された第1〜第2三
角筒体21,22は、図5に示すように三角筒体の支持
テーブル25に形成したV字状の支持溝25aに図示し
ない鑞紙を介して支持される。次に、図6に示すように
第1、第2三角筒体21,22の上面には第3、第4三
角筒体23,24が支持され、全体として複合多角筒体
としての複合四角筒体26に形成される。
【0021】次に、図7に示すように、前記複合四角筒
体26の4つの平面26a〜26aのうち上側の二つの
平面26a,26aに第1、第2三日月筒体31,32
の平面31a,32aを接着する。
【0022】次に、図8に示すように、半円筒状の支持
溝27aを有する支持テーブル27に対し、図7におい
て形成した複合四角筒体26及び第1、2三日月筒体3
1,32を上下に反転して支持し、複合四角筒体26の
残りの二つの平面26a,26aに対し第3、第4三日
月筒体33,34の平面33a,34aを接着する。
【0023】このようにして第1〜第4三角筒体21〜
24と第1〜第4三日月筒体31〜34により一つの複
合円筒体35が形成される。この複合円筒体35の外周
面35aには、四箇所に溝が形成されるので、この溝に
対し図9に示すように前記フィルム本体16を形成する
熱硬化性樹脂材と同様の熱硬化性樹脂材Mを充填する。
【0024】次に、図9により複合円筒体35の外周面
35aに対し外側保護筒体40を形成する方法について
説明する。支持テーブル36の上面に前記第1繊維強化
樹脂フィルム13を被覆用フィルム18を剥離した状態
で鑞紙19を下にして載置する。
【0025】次に、複合円筒体35を第1繊維強化樹脂
フィルム13の上面端部に載置し手作業により一回転さ
せ複合円筒体35の外周面35aに第1繊維強化樹脂フ
ィルム13を一回のみ巻着する。なお、このときテーブ
ル36から離れたフィルム13の鑞紙19は作業者によ
り剥離される。
【0026】その後、シリコーン製の押圧プレート39
の下面を複合円筒体35の上端周面に押圧接触した後、
押圧プレート39を支持テーブル36と平行に保持した
状態で複合円筒体35に所定の押圧力(5〜10Kg)
を作用させながら水平方向に移動する。これにより、複
合円筒体35の外周面35aには第1繊維強化樹脂フィ
ルム13が複数回巻着されて、図10に示すように、外
側保護筒体40が形成される。
【0027】次に、前記外側保護筒体40の外周面に対
し図示しないテーピング装置を用いてテープ41を螺旋
状に巻着し、複合円筒体35の形状を所定圧力を付与し
てテープ41により保持する。このときのテープ41の
引っ張り力は、5〜10Kgの範囲に設定されている。
【0028】その後、複合円筒体35を図示しない加熱
炉に入れて、120〜150℃に加熱し、第1〜第4三
角筒体21〜24、第1〜第4三日月筒体31〜34及
び外側保護筒体40のそれぞれの接合境界部を加熱融着
させる。
【0029】さらに、加熱炉から複合円筒体35を取り
出して常温まで降下させる。次に、前記第1芯金11及
び第2芯金12を複合円筒体35から引き抜くことによ
り、図12に示すように複合管状物Pが製造される。こ
の複合管状物Pは、テープ41を除去した後、例えば自
転車のフレーム等に用いられる。
【0030】複合管状物Pの両端部に形成された外側保
護筒体40には、図示しないがスリットが形成されると
ともに、先端部にテーパ状の楔部材が嵌入される。従っ
て、複数の管状物P,Pを継手により連結する際には、
継手の2つの取付筒部の内部に複合管状物の外側保護筒
体40を挿入して押し付け、楔部材を外側保護筒体40
の内部に進入させることにより該外側保護筒体40を拡
径し、取付筒部の内周面に外側保護筒体40の外周面を
圧設し、複合管状物P,Pを互いに連結することができ
る。
【0031】次に、前記のように構成した複合管状物の
効果を構成とともに列記する。 (1)前記実施形態では、第1〜第4三角筒体21〜2
4及び第1〜第4三日月筒体31〜34を接合するとと
もに外側保護筒体40によって覆うように構成したの
で、曲げに対する剛性(機械的強度)を向上し、例えば
自転車等のフレームや、各種の家具等の支柱として用い
ることができる。
【0032】前記第1〜第4三角筒体21〜24に対し
前記第1〜第4三日月筒体31〜34を接合することに
よって、複合円筒体35を構成することができ、この複
合円筒体35に対し前述したテーピング装置によりテー
プ41を螺旋状に巻回して所定の圧力を均一に付与する
ことができる。このため機械的強度を確保することがで
き、テーピング装置も既製の構造のものを使用でき、装
置を複雑、大型化しなくても済む。
【0033】(2)前記実施形態では、第1〜第4三角
筒体21〜24を、無機繊維17〜17の配列方向が異
なる第1〜第3繊維強化樹脂フィルム13〜15を複数
回巻着して構成したので、曲げ剛性を向上することがで
きる。
【0034】(3)前記実施形態では、第1及び第2芯
金11,12の角部に面取り部11d,12cを形成し
たので、芯金11,12を管状物Pから抜き取る際、角
部によりフィルムよりなる樹脂が切断されることはな
く、管状物Pの強度を確保することができる。
【0035】なお、前記実施形態は以下のように変更し
て具体化することもできる。 ・図13に示すように三角筒体21〜24を8本形成
し、これらを接合して全体として四角形状の複合四角筒
体26を形成するようにしてもよい。
【0036】この別例では、補強部がさらに増えるの
で、曲げ剛性を向上することができる。 ・図14に示すように第1〜第4三角筒体21〜24を
全体として複合三角筒体26’となるように接合すると
ともに、第1〜第3三日月筒体31〜33を複合三角筒
体26’の3つの平面に接触し複合円筒体35’を形成
するようにしてもよい。
【0037】この別例においては、三日月筒体が1個少
なくなるので、製造を容易に行うことができる。 ・図15に示すように三角筒体を5本組み合わせて全体
として複合五角筒体26”を形成し、その5つの平面2
6a〜26aに対し形成角が72度の三日月筒体をそれ
ぞれ接触させている。
【0038】この別例においても、曲げ剛性を向上する
ことができる。 ・図16に示すように三角筒体を六本組み合わせて全体
として複合六角筒体26’を形成し、その5つの平面2
6a〜26aに対し形成角が60度の三日月筒体を接触
させている。
【0039】この別例においても、曲げ剛性を向上する
ことができる。 ・前記実施形態では、無機繊維17の配列方向が異なる
3種類の第1〜第3繊維強化樹脂フィルム13〜15を
用いたが、これをいずれか1種類又は2種類あるいは第
2繊維強化樹脂フィルム14を、反転させて強化繊維の
傾斜方向を交互に変更したりすることもできる。
【0040】・外側保護筒体40を外周からテーピング
装置によりテープに5〜10Kgの引っ張り力を付与し
ながら加圧したが、これに代えて図示しないが加圧リン
グを用いてもよい。
【0041】・前記熱硬化性樹脂としては、エポキシ
(EP)、フェノール(PH)、ポリイミド(PI)等
がある。又、熱硬化性樹脂に代えて、熱可塑性樹脂を用
いてもよい。この例として、ポリアミド(PA)、ポリ
カーボネート(PC)、ポリプロピレン(PP)等があ
る。
【0042】・前記強化繊維としてガラス、ボロン、ア
ルミナ、チタン酸カリウム、シリカ、ジルコニア等の無
機繊維がある。又、高強度ビニロン、高強度アクリル、
超高分子量ポリエチレン、全芳香族ポリエステル、全芳
香族ポリアミド等の有機繊維がある。さらに、グラファ
イト、窒化ケイ素、チタン酸カリウム等のウイスカーが
ある。さらに、鋼、ステンレス等の金属繊維がある。
【0043】・前記各実施形態では正四角筒体、正五角
筒体、正六角筒体について述べたが、非正四角筒体、非
正五角筒体、非正六角筒体に具体化してもよい。前述し
た実施形態から把握される請求項以外の技術思想につい
て、以下に説明する。
【0044】(1)請求項1において、前記複合多角筒
体は五つの前記三角筒体を接着して全体として正五角筒
状に形成され、該複合正五角筒体の五つの外側平面には
形成角が72度の円弧面を有する五本の三日月筒体の各
平面がそれぞれ接着されている繊維強化樹脂よりなる複
合管状物。
【0045】この複合管状物は、曲げに対する機械的強
度を向上し、例えば自転車等のフレームや、各種の家具
等の支柱として用いることができる。 (2)請求項1において、前記複合多角筒体は六つの前
記三角筒体を接着して全体として正六角筒状に形成さ
れ、該複合正六角筒体の六つの外側平面には形成角が6
0度の円弧面を有する六本の三日月筒体の各平面がそれ
ぞれ接着されている繊維強化樹脂よりなる複合管状物。
【0046】この複合管状物は、曲げに対する機械的強
度を向上し、例えば自転車等のフレームや、各種の家具
等の支柱として用いることができる。 (3)請求項1において、前記複合多角筒体は八つの前
記三角筒体を接着して全体として正四角筒状に形成さ
れ、該複合正四角筒体の四つの外側平面には形成角が9
0度の円弧面を有する四本の三日月筒体の各平面がそれ
ぞれ接着されている繊維強化樹脂よりなる複合管状物。
【0047】この複合管状物は、曲げに対する機械的強
度を向上し、例えば自転車等のフレームや、各種の家具
等の支柱として用いることができる。
【0048】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1,2記載
の発明は、曲げ剛性を高めることができるとともに、製
造を容易に行うことができ、さらに他部材に対する接続
を適正に行うことができる。
【0049】請求項2記載の発明では、前記複合多角筒
体は四つの前記三角筒体を接着して全体として四角筒状
に形成され、該複合四角筒体の四つの外側平面には形成
角が90度の円弧面を有する四本の三日月筒体の各平面
がそれぞれ接着されている。このため、材料費を節減し
て曲げ剛性を向上することができる。
【0050】請求項3,4,5記載の発明は、複合管状
物の製造を容易に行うことができる。請求項4記載の発
明は、複合円筒体を支持テーブルに支持した繊維強化樹
脂フィルムに載せた状態で押圧プレートを複合円筒体に
載せ、該押圧プレートに5〜10Kgの押圧力を作用さ
せて平行移動することにより外側保護筒体を巻回するよ
うにした。このため、複合多角筒体が外側保護筒体によ
り圧縮されて接合強度を向上することができる。
【0051】請求項5記載の発明は、外側保護筒体の外
周面に対し、テーピング装置によりテープに5〜10K
gの引っ張り力を作用しながらテープを巻き付けるの
で、複合円筒体及び外側保護筒体が圧縮されて接合強度
を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明を具体化した一実施形態を示す複合
管状物の横断面図。
【図2】 第1及び第2芯金を示す斜視図。
【図3】 第1〜第3繊維強化樹脂フィルムを示す斜視
図。
【図4】 第1〜第4三角筒体及び第1〜第4三日月筒
体を分離して示す横断面図。
【図5】 複合管状物の製造工程を示す横断面図。
【図6】 複合管状物の製造工程を示す横断面図。
【図7】 複合管状物の製造工程を示す横断面図。
【図8】 複合管状物の製造工程を示す横断面図。
【図9】 外側保護筒体の形成方法を示す横断面図。
【図10】 複合円筒体に外側保護筒体を形成した状態
を示す横断面図。
【図11】 加熱接着された状態を示す複合管状物の断
面図。
【図12】 第1及び第2芯金を抜き取った状態を示す
複合管状物の横断面図。
【図13】 この発明の別例を示す複合管状物原形の横
断面図。
【図14】 この発明の別例を示す複合管状物原形の横
断面図。
【図15】 この発明の別例を示す複合管状物原形の横
断面図。
【図16】 この発明の別例を示す複合管状物原形の横
断面図。
【図17】 従来の複合管状物原形及び複合管状物の横
断面図。
【符号の説明】
11,12…第1,第2芯金、13〜15…第1〜第3
繊維強化樹脂フィルム、16…フィルム本体、17…無
機繊維、21〜24…第1〜第4三角筒体、25…三角
筒体支持テーブル、26…複合四角筒体、31〜34…
第1〜第4三日月筒体、35…複合円筒体、36…支持
テーブル、39…押圧プレート、40…外側保護筒体、
41…テープ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B29L 31:10 31:30 Fターム(参考) 2E163 DA08 FA01 FA02 FA03 FA04 FB01 FB05 FB07 FB09 FB31 FB34 FB47 FE03 FF21 FF61 FG02 4F205 AD12 AD16 AD19 AD20 AG03 AG08 AH18 AH46 AR01 AR06 HA14 HA34 HA35 HA43 HB01 HG02 HG03 HK16 HK24 HK28 HT22 HT26 HW05 HW21

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 繊維強化樹脂フィルム(13〜15)を
    巻回してなる三角筒体(21〜24)を複数本接着して
    構成された複合多角筒体(26)と、 繊維強化樹脂フィルム(13〜15)を巻回してなる複
    数本の三日月筒体(31〜34)と、 前記複合多角筒体(26)の外周の複数の平面(26a
    〜26a)に対し前記三日月筒体(31〜34)の平面
    (31a〜34a)をそれぞれ接着して形成された複合
    円筒体(35)と、 前記複合円筒体(35)の外周面(35a)に巻回され
    た繊維強化樹脂フィルム(13〜15)よりなる外側保
    護筒体(40)とを加熱接合して一体的に構成した繊維
    強化樹脂よりなる複合管状物。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記複合多角筒体
    (26)は四つの前記三角筒体(21〜24)を接着し
    て全体として四角筒状に形成され、該複合四角筒体(2
    6)の四つの外側平面(26a〜26a)には形成角が
    90度の円弧面(31b〜34b)を有する四本の三日
    月筒体(31〜34)の各平面(31a〜34a)がそ
    れぞれ接着されている繊維強化樹脂よりなる複合管状
    物。
  3. 【請求項3】 三角柱状の第1芯材(11)の外周面に
    繊維強化樹脂フィルム(13〜15)を巻回して三角筒
    体(21〜24)を製造する第1行程と、 片面が平面(12a)で他面が円弧面(12b)よりな
    る三日月柱状の第2芯材(12)の外周面に繊維強化樹
    脂フィルム(13〜15)を巻回して三日月筒体(31
    〜34)を製造する第2行程と、 前記第1行程で得られた複数の三角筒体(21〜24)
    を接触して全体として複合多角筒体(26)を形成する
    第3の行程と、 上記第3の行程で得られた複合多角筒体(26)の外周
    に現れる複数の平面(26a〜26a)に対し、前記第
    2行程で得られた複数の三日月筒体(31〜34)の平
    面(31a〜34a)をそれぞれ接触して複合円筒体
    (35)を形成する第4の行程と、 第4の行程で得られた複合円筒体(35)の外周面(3
    5a)に対し繊維強化樹脂フィルム(13〜15)を巻
    回して外側保護筒体(40)を形成する第5の行程と、 第5の行程の後に複合円筒体(35)及び外側保護筒体
    (40)を外周から加圧した状態で加熱して前記各筒体
    (21〜24,31〜34,35)の接触界面を溶融接
    着して複合管状物(P)を形成する第6の行程と第6の
    行程により得られた複合管状物(P)から第1芯材(1
    1)及び第2芯材(12)を抜き取る第7の行程とによ
    り構成した繊維強化樹脂よりなる複合管状物の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 請求項3において、前記第5の行程で
    は、複合円筒体(35)を支持テーブル(36)に支持
    した繊維強化樹脂フィルムに載せた状態で押圧プレート
    (39)を複合円筒体(35)に載せ、該押圧プレート
    に5〜10Kgの押圧力を作用させて支持テーブルに対
    し平行移動することにより外側保護筒体(40)を巻回
    するものである繊維強化樹脂よりなる複合管状物の製造
    方法。
  5. 【請求項5】 請求項3又は4において、前記第6の行
    程では、外側保護筒体(40)の外周面に対し、テーピ
    ング装置によりテープに5〜10Kgの引っ張り力を作
    用しながらテープを巻き付け、この状態で、120〜1
    50℃の温度雰囲気下で1〜2時間保持した後、常温に
    降下するようにした繊維強化樹脂よりなる複合管状物の
    製造方法。
JP11206369A 1999-07-21 1999-07-21 繊維強化樹脂よりなる複合管状物及びその製造方法 Pending JP2001030360A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11206369A JP2001030360A (ja) 1999-07-21 1999-07-21 繊維強化樹脂よりなる複合管状物及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11206369A JP2001030360A (ja) 1999-07-21 1999-07-21 繊維強化樹脂よりなる複合管状物及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001030360A true JP2001030360A (ja) 2001-02-06

Family

ID=16522196

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11206369A Pending JP2001030360A (ja) 1999-07-21 1999-07-21 繊維強化樹脂よりなる複合管状物及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001030360A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014115668A1 (ja) * 2013-01-24 2014-07-31 東レ株式会社 中空成形品の成形方法および繊維強化プラスチックの製造方法
CN114482408A (zh) * 2020-10-27 2022-05-13 科展材料科技股份有限公司 支撑管结构及其制作方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014115668A1 (ja) * 2013-01-24 2014-07-31 東レ株式会社 中空成形品の成形方法および繊維強化プラスチックの製造方法
CN104903076A (zh) * 2013-01-24 2015-09-09 东丽株式会社 中空成型品的成型方法及纤维增强塑料的制造方法
JPWO2014115668A1 (ja) * 2013-01-24 2017-01-26 東レ株式会社 中空成形品の成形方法および繊維強化プラスチックの製造方法
CN114482408A (zh) * 2020-10-27 2022-05-13 科展材料科技股份有限公司 支撑管结构及其制作方法
CN114482408B (zh) * 2020-10-27 2023-10-20 科展材料科技股份有限公司 支撑管结构及其制作方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4279275A (en) Mechanical joinder of composite shaft to metallic end members
US4624874A (en) Removable core for the production of tubular structures from fibre reinforced materials
WO2005117100A1 (ja) 基板カセット用サポートバー及び基板カセット
JP3632841B2 (ja) ロボットハンド部材の製造方法
JP6804240B2 (ja) 中空筒体、曲げ部を有する筒状成形体、及び曲げ部を有する筒状成形体の製造方法
JP2001030360A (ja) 繊維強化樹脂よりなる複合管状物及びその製造方法
TW200539996A (en) Hand portion of industrial robot and method for making the same
JPS5950216A (ja) 繊維強化合成樹脂製駆動軸とその製造方法
JP2004195214A (ja) ゴルフクラブヘッド及びその製造方法
JP2002292592A (ja) ロボットハンド部材の製造方法
JPH09250247A (ja) 複合材補強コンクリート構造体
JPS61211017A (ja) 長繊維で補強されたプロフイルの結合方法及び結合されたプロフイル
JP3632846B2 (ja) ロボットハンド部材及びその製造方法
JPH10296869A (ja) Frp製角形パイプの製造方法
JP3064505B2 (ja) 釣り竿
JPH0733073B2 (ja) 繊維強化複合材製パイプ構造体とその製造方法
JP3122918B2 (ja) テーパ付き筒状樹脂製品の製造方法及び装置
JPS60225740A (ja) 内部に補強部を有する管状物の製造方法
KR20010101875A (ko) 평평한 스트립 층 섹션으로 구성되는 각진 요소를제조하기 위한 방법
JPS6392442A (ja) F.r.p製品の製造方法
JP6144084B2 (ja) 支持部材
JPH0456740B2 (ja)
JPH02141229A (ja) 繊維強化熱硬化性樹脂製曲管の成形方法
JPH02225809A (ja) 骨組構造部材接続継手
JPH03222715A (ja) 曲面ハニカムパネルの成形方法