JP3064505B2 - 釣り竿 - Google Patents
釣り竿Info
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Description
ものである。
と、この種の釣り竿には、カーボンロッドと、グラスロ
ッドとの2種類が存在し、カーボンロッドは炭素繊維に
エポキシなどの熱硬化性の樹脂を含浸させて成るプリプ
レグを芯金に巻回した状態で焼成を行って筒状に製造さ
れ、又、グラスロッドはガラス繊維にエポキシなどの熱
硬化性の樹脂を含浸させて成るプリプレグを芯金に巻回
した状態で焼成を行って筒状に製造されている。
について考えるに、釣り竿は軽量であることが持ち運び
等の面で望ましく、又、大きい屈撓性を有するものが実
釣時に魚の取り込みを行いやすさ等、操作性の面で望ま
しい。更に、釣り竿の穂先について考えるに、この穂先
部は大きく屈曲することが実釣時に魚の取り込みを行い
やすいことから、剛性より屈撓性に富んだ素材の使用が
望まれている。又、カーボンロッド、とグラスロッドと
を比較するに、グラスロッドの方が大きい屈撓性を有す
ることから、この穂先部にガラス繊維を用いることも考
えられるが、炭素繊維の比重は 1.7〜2.2であ
り、ガラス繊維の比重は 2.5〜2.6であることか
ら重量の増大の面で改善の余地がある。尚、カーボンロ
ッドではグラスロッドと比較して軽量で高い剛性を有
し、グラスロッドはカーボンロッドと比較して屈撓性に
富むという性質を有することから従来、両者の良好な性
能を活かすため、夫々のプリプレグを重ね合わせた構造
等、夫々の繊維を併用した釣り竿も存在する。しかし、
炭素繊維の線膨張係数は −0.8〜0.2×10-6℃
であり、ガラス繊維の線膨張係数は 2.8〜5.0
×10-6℃ であることから直射日光が作用する環境下
での実釣時、あるいは、厳寒での実釣時には炭素繊維層
とガラス繊維層との間に大きい熱応力が作用し、繰り返
し使用した場合等には層間に剥離を生じて強度低下に繋
がることがあり、又、釣り竿の製造時における焼成時に
応力が残存することも考えられ、ガラス繊維の良好な面
ばかりで無く、炭素繊維の良好な面を損なうものとな
る。本発明の目的は、重量の増大を伴うこと無く、大き
い屈撓性を有した釣り竿を構成する点、及び、炭素繊維
の良好な面を有効に活かすことが可能な釣り竿を構成す
る点にある。
き揃え型の石英繊維に熱硬化性の樹脂を含浸させて成る
プリプレグ(PS)を前記石英繊維が互いに直交する方
向に重ね合わせた状態で芯金(1)に巻回し、焼成する
ことにより、その竿材(R)を筒状に形成した点にあ
り、又、本第2発明の特徴は、引き揃え型の石英繊維、
及び引き揃え型の炭素繊維を含んだ繊維束に熱硬化性の
樹脂を含浸させて成るプリプレグ(PS)を前記繊維束
が互いに直交する方向に重ね合わせた状態で芯金(1)
に巻回し、焼成することにより、その竿材(R)を筒状
に形成した点にあり、又、本第3発明の特徴は、引き揃
え型の石英繊維に熱硬化性の樹脂を含浸させて成る第1
プリプレグ(PS)と、引き揃え型の炭素繊維に熱硬化
性の樹脂を含浸させて成る第2プリプレグ(PC)とを
前記石英繊維と前記炭素繊維が互いに直交する方向に重
ね合わせた状態で芯金(1)に巻回し、焼成することに
より、その竿材(R)を筒状に形成した点にあり、その
作用効果は次の通りである。
ように構成すると、石英繊維は、比重が2.2程度なの
でガラス繊維と比較して大幅な軽量化が図られるものと
なり、しかも、炭素繊維とほとんど変わらない重量にな
る。又、石英繊維、ガラス繊維で補強されたプリプレグ
の焼成後における夫々の物性は以下の表のように表わさ
れる。
維を用いた場合にはガラス繊維を用いた場合と比較して
破断伸びが大きいことにより屈撓性に優れたものにな
り、又、比重が小さいことにより、より軽量なものとな
る。又、上記第2の特徴を例えば、図4乃至図6に示す
ように構成すると、石英繊維の線膨張係数は0.54×
10-6℃ であるのでガラス繊維と比較して炭素繊維の
線膨張係数の値に近く、例えば、直射日光が作用する環
境下での実釣時、あるいは、厳寒での実釣時にも炭素繊
維層と石英繊維層との間にはあまり大きい熱応力は作用
しない。又、加熱焼成した後室温まで冷却した際の残留
熱反応力を小さくすることができ、熱応力によるマイク
ロクラックの発生を低減できる。尚、補強繊維の配向は
主に芯金の軸方向に対し0°方向とし一部を90°方向
に配列させるのが好ましい。また釣竿の各継合部には剛
性、曲げ強度、重量の他に端部からの裂け防止のため、
或は挿入嵌合の寸法出し研削の削り代のためにガラス繊
維、従来カーボン繊維を巻回使用し、継合部の強度の向
上、継合を確実にすることは本発明の目的に反するもの
でない。
きい屈撓性を有した釣り竿が合理的に構成され、又、炭
素繊維の良好な面を有効に活かし、しかも、長期に亘っ
て使用した場合にも強度の低下を生じ難い釣り竿が合理
的に構成されたのである。
説明する。図1乃至図3に示すように、引き揃え型の石
英繊維にエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂を含浸させて成
るシート状のプリプレグPSを、その繊維方向を竿の軸
芯と直交する方向、沿う方向、直交する方向夫々に設定
して芯金としてのマンドレル1に対して巻回する。この
プリプレグPSの樹脂は130℃程度で硬化する特性の
ものが用いられ、このプリプレグPSの外面にセロファ
ン等の熱収縮テープ2を巻回した状態で焼成を行うこと
により、樹脂の硬化の過程で3層の樹脂が互いに溶融し
合って一体化すると共に熱収縮テープ2の締めつけ力が
作用する状況下で硬化が図られ筒状の竿材Rが形成され
るのである。
て説明する。図4乃至図6に示すように、引き揃え型の
炭素繊維にエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂を含浸させて
成るプリプレグPCを、その繊維方向を竿の軸芯と直交
する方向、沿う方向夫々に設定して芯金としてのマンド
レル1に対して巻回し、この外面に引き揃え型の石英繊
維にエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂を含浸させて成るプ
リプレグPSを、その繊維方向を竿の軸芯と直交する方
向に設定して重ね合わせ状態に巻回する。
30℃程度で硬化する特性のものが用いられ、このプリ
プレグの外面にセロファン等の熱収縮テープ2を巻回し
た状態で焼成を行うことにより、樹脂の硬化の過程で3
層の樹脂が互いに溶融し合って一体化すると共に熱収縮
テープ2の締めつけ力が作用する状況下で硬化が図られ
筒状の竿材Rが形成されるのである。
較して、硬度が高いので、この石英繊維を竿材の外層に
形成すると、傷付難いものとなり、長期に亘って使用し
た場合にも強度低下を生じ難いものとなる。
例えば、以下のように構成しても良い。 (イ)第1発明においては、プリプレグを単層、あるい
は、多層巻回することで竿材を構成する。 (ロ)第2発明においては、プリプレグ中に炭素繊維、
石英繊維夫々を含むものであっても良い。 (ハ)第2発明において、炭素繊維のプリプレグ、石英
繊維のプリプレグ夫々を用いる場合に重ね合わせの順序
はどのようであっても良い。尚、石英繊維は摩擦係数が
低いので、この石英繊維のプリプレグを竿の内面に形成
した場合は、中通し竿を構成するに有効である。
便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構成に限定されるものではない。
図
図
Claims (3)
- 【請求項1】引き揃え型の石英繊維に熱硬化性の樹脂を
含浸させて成るプリプレグ(PS)を前記石英繊維が互
いに直交する方向に重ね合わせた状態で芯金(1)に巻
回し、焼成することにより、その竿材(R)を筒状に形
成した釣り竿。 - 【請求項2】引き揃え型の石英繊維、及び引き揃え型の
炭素繊維を含んだ繊維束に熱硬化性の樹脂を含浸させて
成るプリプレグ(PS)を前記繊維束が互いに直交する
方向に重ね合わせた状態で芯金(1)に巻回し、焼成す
ることにより、その竿材(R)を筒状に形成した釣り
竿。 - 【請求項3】引き揃え型の石英繊維に熱硬化性の樹脂を
含浸させて成る第1プリプレグ(PS)と、引き揃え型
の炭素繊維に熱硬化性の樹脂を含浸させて成る第2プリ
プレグ(PC)とを前記石英繊維と前記炭素繊維が互い
に直交する方向に重ね合わせた状態で芯金(1)に巻回
し、焼成することにより、その竿材(R)を筒状に形成
した釣り竿。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3161371A JP3064505B2 (ja) | 1991-07-02 | 1991-07-02 | 釣り竿 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3161371A JP3064505B2 (ja) | 1991-07-02 | 1991-07-02 | 釣り竿 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH057442A JPH057442A (ja) | 1993-01-19 |
JP3064505B2 true JP3064505B2 (ja) | 2000-07-12 |
Family
ID=15733819
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3161371A Expired - Fee Related JP3064505B2 (ja) | 1991-07-02 | 1991-07-02 | 釣り竿 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3064505B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPH07236711A (ja) * | 1994-02-25 | 1995-09-12 | Asics Corp | ラケットフレーム |
KR100726056B1 (ko) * | 2001-12-26 | 2007-06-08 | 야마우치 가부시키가이샤 | 섬유 보강 수지 롤 및 그 제조 방법 |
KR100878502B1 (ko) * | 2007-01-26 | 2009-01-13 | 송효섭 | 마이크로 니들롤러 |
-
1991
- 1991-07-02 JP JP3161371A patent/JP3064505B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH057442A (ja) | 1993-01-19 |
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