JP6666369B2 - 伸縮式管状体 - Google Patents

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Description

本発明は、伸縮式管状体に関し、詳細には、太径管と細径管の継合部分に特徴を備えた伸縮式管状体に関する。
例えば、釣竿のように伸縮される管状体は、使用時には細径管の基端部外周面を太径管の先端部内周面に継合させて伸ばした状態とし、不使用時には仕舞い寸法が短くなるように太径管内に細径管を収納する構造となっている。このような管状体の伸縮構造では、細径管と太径管の継合部分を補強しないと、伸ばした際に、潰れ、折れなどの破損が生じるため、継合部分に補強用の部材(芯材)を装着することが好ましい。
釣竿の分野では、伸縮式の釣竿の継合部分に芯材を装着することは殆どないが、インロー継ぎ式の釣竿では、例えば、特許文献1に開示されているように、継合部分に芯材を装着している。また、伸縮構造の釣竿であっても、継合部分に大きな負荷(曲げ応力や潰し圧力など)が作用することを考慮すると、芯材を装着した方が好ましいケースも考えられる。上記した特許文献1に開示されているインロー継ぎ式の釣竿では、継合部分に、繊維強化樹脂製の筒状部材(中空構造)、或いは、そのような筒状部材にゴム材などの合成樹脂を充填した中実構造の芯材を装着している。
特開2005−160323号
伸縮式の管状体では、継合部に芯材を装着することで、大きな曲げ応力や潰し圧力が作用しても、破損等を効果的に防止できるが、そのような芯材は、可能な限り軽量化され、かつ、高強度であることが好ましい。すなわち、軽量化することで、伸縮式の管状体そのものが重量化してしまうことを防止でき、さらに、大きな外力が作用しても、最も破損等が生じ易い部分を効果的に補強できるためである。上記した特許文献1に開示されている芯材は、中空構造にすることで軽量化は図れるものの、大きな曲げ応力や潰し圧力が作用した際に、強度的に不十分となる。特に、太径管の先端縁が当て付く部位では、大きな曲げ応力が作用すると破損が生じ易く、また、芯材に対して別の構成部材(ネジやネジ孔を開ける等)を組み込むようなケースでは、芯材自身も容易に破損してしまう。この場合、内部にゴム等を充填した芯材を用いることで、ある程度の強度は保たれるものの、重量化すると共に、ゴムと繊維強化樹脂材との境界部分で割れ等が生じ易く、したがって強度的に十分ではない。
本発明は、上記した問題に基づいてなされたものであり、全体として軽量化が図れるとともに、太径管と細径管の継合部分で破損等が生じ難い伸縮式管状体を提供することを目的とする。
上記した課題を解決するために、本発明は、断面円形の太径管の前端内周面に対して断面円形の細径管の後端外周面、前記太径管の先端縁が前記細径管の外周面に当接するように継合させる伸縮式管状体であって、前記細径管の後端の内面に嵌入、固定される繊維強化樹脂製の中実体を備え、前記中実体は、前記細径管を太径管から伸ばし固定した状態の継合部分において、前記太径管の先端縁が前記細径管の外周面に当接する部分を含むように細径管の内面に嵌入、固定されることを特徴とする。
釣竿などの伸縮式管状体は、実施に使用する際、太径管と細径管の継合部分には大きな負荷が作用する。このため、継合部分には、両管体を補強する補強部材が配設され、この補強部材は、細径管の内面に嵌入、固定される。上記した構成では、補強部材は、繊維強化樹脂製の中実体で構成されているため、管状体全体の軽量化に寄与するとともに、細径管を太径管から伸ばし固定した状態の継合部分において、前記太径管の先端縁が当接する部分を含むように細径管の内面に嵌入、固定されているため、応力集中し易い部分が効果的に補強され、破損等を効果的に抑制することが可能となる。
本発明によれば、全体として軽量化が図れるとともに、太径管と細径管の継合部分で破損等が生じ難い伸縮式管状体が得られる。
本発明に係る伸縮式管状体の第1の実施形態(釣竿)を示す図。 図1に示す釣竿の継合部分(図1のPで示す部分)の縦断面図。 継合部分に配設される中実体の一構成例の展開図。 図3に示す中実体の横断面図。 本発明に係る伸縮式管状体の第2の実施形態(警棒)を示す図。 図5に示す警棒の継合部分(図5のPで示す部分)の縦断面図。
以下、本発明に係る伸縮式管状体の実施形態について説明する。
図1から図4は、第1の実施形態を示す図であり、図1は伸縮式管状体である釣竿の一例を示す図、図2は継合部分の縦断面図、図3は継合部分に配設される中実体の一構成例を示す展開図、そして、図4は中実体の横断面図である。
本実施形態の釣竿1は、断面円形の管状体10,11,12を順次、振出式に収納する3段式の伸縮構造となっており、使用時には、管状体11を管状体10から引き出すと共に、管状体12を管状体11から引き出し、太径管の前端内周面と細径管の後端外周面を継合させる。この場合、管状体10,11の関係では、太径管10,細径管11であり、管状体11,12の関係では、太径管11,細径管12となる。このため、以下においては、基端側を太径管、その先側を細径管とも称し、これらについては管体とも称する。
上記のように細径管を太径管から引き出した際、両管体は継合状態になることから、両管体の表面には、先端に移行するにしたがい縮径化するテーパが形成されている。なお、細径管の引き出し時に両管体が継合できれば、その表面はストレート状に形成されていても良い。
以下、太径管10と細径管11の継合構造について具体的に説明する(太径管11と細径管12の継合構造も同じであるため、説明は省略する)。
両管体10,11は、一般的に知られているように、繊維強化樹脂製のプリプレグを巻回することで形成されている。具体的には、芯金に対して、炭素繊維やガラス繊維などの強化繊維を、マトリクス材となる不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂等の熱硬化性の合成樹脂に含浸したプリプレグシートを巻回し、これを熱硬化、脱芯することで形成することが可能である。この場合、プリプレグシートとしては、強化繊維を軸長方向に引き揃えたもの、周方向に引き揃えたもの、クロス状に編成したもの等を用いることが可能であり、ある程度の剛性感を持たせ、かつ、割れ等の破損が生じないように、少なくとも、軸長方向繊維層及び周方向繊維層を備えていることが好ましい。
上記したように、細径管11を太径管10から引き出すと、両者は図1のPの領域で継合状態となる。ここで、図2を参照して、本実施形態の継合構造について説明する。
細径管11の内面には、繊維強化樹脂製の断面円形の中実体30が嵌入、固定されている。この中実体30は、細径管11と太径管10の継合部分に位置するものであれば良く、その固定位置については限定されないが、図に示す例では、細径管11の後端部において、後端縁と面一になるように固定されている。中実体30は、例えば、公知の引抜法(プルトルージョン)によって成形することが可能であり、具体的に中実体は、連続した糸状の強化繊維(炭素繊維、ガラス繊維など)を、合成樹脂(不飽和ポリエステル、エポキシ樹脂、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂)を満たした合成樹脂槽を通しながら引き抜くことで成形されている。
中実体30は、細径管11の後端部に嵌入、固定されて継合部分の強度を確保するためのものであることから、その長さは、太径管10から細径管11を引き出して両者を固定した状態で、太径管10の先端縁Eが当接する部分を含む長さに形成されていれば良い。具体的には、一般的な釣竿の元竿管(太径管10)とその先の細径管11との関係では、10〜100mm程度の長さがあれば良い。また、その直径については、釣竿の太さ(細径管の内径)に依存するが、後述する補強層を設けなければ、5.0〜20.0mm程度となるように成形される。なお、太径管10の先端縁Eには、金属や樹脂等によって形成されたリング部材16が設けられていても良い。
上記した構成では、中実体30が太径管10と細径管11の継合状態を補強する役目を果たす。すなわち、細径管11を太径管10から伸ばした継合部分において、中実体30は、太径管10の先端縁Eが当接する部分を含むような長さに形成されていることから、管状体に大きな曲げ応力が作用して先端縁Eの領域に応力集中が生じても破損等がし難くなる。また、中実体30は繊維強化樹脂材によって成形されていることから、管状体全体が重量化することもない。
上記した太径管と細径管の継合部分には、曲げ応力が作用し、かつ、潰し圧力も作用することから、その部分に装着される中実体については、より高強度に構成されていることが好ましい。すなわち、中実体30は、引抜法によって成形されたものをそのまま使用しても良いが、本実施形態では、上記した中実体30を芯材とし、その外周側に、全周に亘って補強層を形成している。例えば、上記した中実体30は、円柱状に成形されているため、これを芯材(コア;以下、芯材30aとも称する)とし、ここに強化繊維(例えば炭素繊維)に合成樹脂を含浸したプリプレグシートを巻回し、これを加熱処理することで強化繊維補強層(炭素繊維補強層)を形成することが可能である(芯材の径方向外方に補強層を備えたものを中実体30Aとする)。この場合、径方向に強化繊維補強層を積層するのであれば、後述するように、線膨張係数が段階的に変化するよう複数種類の強化繊維補強層(構成の異なる複数種類のプリプレグシート)を積層することが好ましい。すなわち、線膨張係数が段階的に変化する強化繊維補強層を積層することによって、成形時において、中実体の割れ等を効果的に防止することができ、強固な中実体構造にすることが可能となる。
特に、中実体は、上記したように、引抜法で成形されることから強化繊維が軸長方向に指向しており、潰し圧力が作用した際や特に機械加工を施した場合に割れ等が生じる可能性がある。このため、その外周に強化繊維(本実施形態では炭素繊維)を含んだ強化繊維補強層(炭素繊維補強層)を積層することで補強効果が高まり、そのように形成される中実体30Aの割れ等を効果的に防止することが可能となる。
なお、炭素繊維補強層を構成するプリプレグシートは、強化繊維が軸長方向に対して傾斜する方向に引き揃えられたものを用いることが好ましい。また、そのようなプリプレグシートを重合(貼り合せ)して、強化繊維をクロス状態にして中実体に巻回することで、裂け等が生じ難くなり、効果的に強度を高めることが可能である。この場合、強化繊維のクロス状態(軸長方向に対してクロスする各繊維の傾斜角度をθとする)については、軸長方向に対して±70°以下にするのが良く、好ましくは、±20°<θ≦±70°の範囲でクロスさせれば良い。特に、傾斜角度θが±45°となるようなクロス状態に指向させることで強度的に好ましくなる。また、強化繊維をクロスさせる場合、上記したような重合シート以外にも、強化繊維を織布状に編成したものであっても良い。また、このような積層構造では、プリプレグシートが巻回し易いように、芯材の直径は、1〜15mm程度あれば良く、炭素繊維補強層の肉厚は、0.5〜1.0mm程度あれば、十分な強度が確保できる。
また、強化繊維補強層については、上記したように、異なる構成のプリプレグシートを巻回して複数層設けることが好ましい。例えば、上記した構成では、強化繊維をクロス状態(例えば±45°)としたプリプレグシートを芯材30aに巻回するようにしたが、このような構成では、加熱成形時に、径方向の線膨張係数の相違により、クラック(芯材割れ)が生じる可能性がある。すなわち、内部(芯材)側は加熱処理時に変形し易いのに対し、外側(炭素繊維補強層)は変形し難いことから、内圧によって大きな応力が作用して中実体にクラックが生じる可能性がある。このため、図3及び図4に示すように、芯材30aに対して炭素繊維を含有したプリプレグシート50aを巻回して形成された炭素繊維補強層50の内側に、ガラス繊維を含有したプリプレグシート60aを巻回して形成されたガラス繊維補強層60を介在させることが好ましい。
このようなガラス繊維補強層60を、芯材30aと炭素繊維補強層50との間に介在することで、径方向の線膨張係数を段階的に変化させることができ(芯材>ガラス>カーボン)、これにより、加熱成形時に芯材に対する内圧の影響を緩和して芯材割れのない高強度な中実体30Aを得ることが可能となる。この場合、ガラス繊維補強層60の肉厚の方が、炭素繊維補強層50の肉厚よりも厚くなるように形成することが好ましい。すなわち、径変化し易いガラス繊維補強層60の肉厚を厚くすることで、芯材に対する内圧の影響を効果的に緩和することが可能となる。また、ガラス繊維補強層を構成するプリプレグシート60aについても、その繊維の指向方向がクロス状態になっているものを用いることで、割れ等が生じ難くなり、強度をより向上することが可能となる。
上記したように、芯材の外側に複数の強化繊維補強層を積層する場合、外側を炭素繊維補強層とし、ガラス繊維補強層を中間に介在することで径方向の線膨張係数を段階的に変化させることができ、成形時に芯材の割れ等を効果的に防止することが可能となる。すなわち、補強層を複数層(ここでは3層を考慮する)設ける構成では、各層の線膨張係数(最内層の線膨張係数をR1,中間層の線膨張係数をR2,最外層の線膨張係数をR3とする)については、R1>R2>R3となるように段階的に変化させる(径方向で急激に線膨張係数を変化させない)ことが好ましい。
なお、線膨張係数を径方向で急激に変化させない方法としては、上記以外にも、例えば、以下のように構成しても良い。
上記したように、芯材30aは引抜法によって成形されるが、芯材30aを構成するマトリクス樹脂と、その芯材30aに隣接する補強層(図3,4の構成では、ガラス繊維補強層60)を構成するマトリクス樹脂を同じにするのが好ましい。例えば、ガラス繊維補強層60のマトリクス樹脂がエポキシ樹脂であれば、芯材30aのマトリクス樹脂もエポキシ樹脂にすることで、径方向における線膨張係数の差がなくなり、加熱成形時における内圧の影響を極力なくすことができ、より効果的に芯材割れを防止することが可能となる。
また、補強層を構成する強化繊維については、軸長方向に対する傾斜角度(配向角度)を変えると、径方向の線膨張係数も変化する。例えば、同じ材料のプリプレグシートを用いて強化繊維の傾斜角度を変化させることでも、径方向の線膨張係数を段階的に変化させることが可能である。具体的には、線膨張係数が、樹脂>強化繊維(エポキシ樹脂、カーボン繊維を考慮)であることを前提とすると、線膨張係数の角度依存性は、傾斜角度が小さくなる程(軸長方向に近づくほど)線膨張係数は高くなることから、上記したように、芯材30aの外周側に複数の補強層を積層する構成では、内層側に傾斜角度が小さいものを使用することで、芯材との間で線膨張係数の差が小さくなり、芯割れ等の発生をより効果的に防止できる。なお、径方向の線膨張係数が段階的に変化できるのであれば、各層に用いられるプリプレグシートの強化繊維は同一であっても良い。
以上のように構成される中実体30Aを継合部分に配設することで、中実体30を配設した場合と比較して継合部分の補強効果がより高められ、かつ、管状体全体を重量化することもない。
次に、本発明の第2の実施形態について図5及び図6を参照して説明する。なお、以下の実施形態では、第1の実施形態と同一の構成要素については、同一の参照符号を付し、詳細な説明については省略する。
本実施形態は、伸縮式管状体を警棒に適用したものであり、警棒1Aは、断面円形の太径管10内に、断面円形の細径管11を収納する2段式の伸縮構造となっている。このため、使用時には、細径管11を太径管10から引き出し、太径管の前端内周面と細径管の後端外周面を継合させる。
前記管体10,11は、上記した釣竿と同様、繊維強化樹脂によって形成されており、より軽量化が図れるよう構成されている。この場合、その表面については、金属色の外観を有するように表面処理を行っても良いし、任意の位置に重量物を配設しても良い。また、本発明は、細径管の後端部分に嵌入、固定される補強部材(中実体30,30A)に特徴を備えていることから、太径管10及び細径管11については、従来と同様、金属製であっても良い。
前記太径管10の手元側には、グリップ10Aが設けられ、グリップ10Aと太径管10との間には、鍔部10Bが設けられている。また、細径管11の先端には、キャップ22がねじ込み式等によって固定されている。
上記したように、細径管11を太径管10から引き出すと、両者は図5のPの領域で継合状態となる。ここで、図6を参照して、本実施形態の継合構造について説明する。
細径管11の後端部内面には、上記した実施形態と同様な構造の繊維強化樹脂製の中実体が嵌入、固定されている。この場合、警棒には、後述するように、その継合部分で太径管と細径管をロックする(伸ばした状態で不用意に細径管が太径管内に落ち込まないようにロックする)ロック機構が配設されることから、本実施形態では、上述した中実体30Aが装着される。
中実体30Aの長さについては、太径管10から細径管20を引き出して両者を固定した状態で、太径管10の先端縁Eが当接する部分を含む長さに形成されていれば良い。具体的には、10〜100mm程度の長さがあれば良い。また、その直径については、警棒の太さ(細径管の内径)に依存するが、8.0〜16.0mm程度となるように成形される。
前記中実体30Aには、太径管10から細径管20を引き出した際、その状態をロックするロック機構40が設けられている。本実施形態のロック機構40は、中実体30Aに直交する方向で、軸長方向にずれて複数個所に穴部41a,41bが形成され、その部分に押圧バネ42によって付勢される係合ピン43を収容した構造となっている。係合ピン43の表面は湾曲面となっており、その付勢力によって、太径管10の内面に形成された係合穴18に嵌合可能となっている。すなわち、太径管10から細径管11を引き出しつつ回転することで、係合ピン43をその付勢力によって係合穴18に嵌合させることで両管体の継合状態をロックすることが可能である。また、両管体を相対回転させることで、前記係合ピン43と係合穴18との嵌合状態を解除(係合ピン43は穴部41a,41b内に押圧バネの付勢力に抗して収容状態となる)することができ、細径管11を太径管10内に収納することが可能となる。
また、中実体30Aには、細径管11を太径管10内に収納した際、飛び出しを防止するように、グリップの基端側に設けられた磁性体と吸着する磁石48が設けられている。この磁石48は、中実体30Aの表面に止着されていても良いし、内部に埋設されたものであっても良い。
上記した構成の警棒によれば、太径管と細径管の継合状態を補強する中実体30Aが繊維強化樹脂材によって成形されたものであることから、警棒全体の軽量化に寄与できるとともに、細径管を太径管から伸ばして固定した継合部分において、太径管10の先端縁Eが当接する部分を含むような長さに形成されていることから、警棒に大きな曲げ応力が作用して先端縁領域に応力集中しても破損等が生じ難くなる。
また、中実体30Aには、上記したようなロック機構40が設けられるが、芯材の外側に全周に亘って補強層が形成されているため、中実体の割れ等が効果的に防止される。すなわち、中実体30Aには、ロック機構40を構成する穴部41a,41を穿設する際に、割れ等が生じる可能性があるが、その外周に強化繊維(本実施形態では炭素繊維)を含んだ強化繊維補強層(炭素繊維補強層)が形成されているため、補強効果が高まり、ロック機構を設ける際に、中実体30Aの割れ等が効果的に防止される。
この場合、炭素繊維補強層を構成するプリプレグシートについては、強化繊維が軸長方向に対して傾斜する方向に引き揃えられたものを用いることが好ましい。また、そのようなプリプレグシートを重合(貼り合せ)して、強化繊維をクロス状態にして中実体に巻回することで、穴等を設ける際に裂け等が生じ難くなり、効果的に強度を高めることが可能である。なお、強化繊維のクロス状態(軸長方向に対してクロスする各繊維の傾斜角度をθとする)については、軸長方向に対して±70°以下にするのが良く、好ましくは、±20°<θ≦±70°の範囲でクロスさせれば良い。特に、傾斜角度θが±45°となるようなクロス状態に指向させることで強度的に好ましくなる。また、強化繊維をクロスさせる場合、上記したような重合シート以外にも、強化繊維を織布状に編成したものであっても良い。また、このような積層構造では、プリプレグシートが巻回し易いように、芯材の直径については、5〜15mm程度あれば良く、炭素繊維補強層の肉厚は、1〜5mm程度あれば、十分な強度が確保できる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記した実施形態に限定されることは無く、種々変形して実施することが可能である。
上記した管状体は、伸縮構造として2段、3段のものを例示したが、4段以上の収縮構造であっても良く、その用途については、釣竿や警棒以外のものに適応することが可能である。また、第2の実施形態で例示した小径管と太径管の継合状態をロックするロック機構については一例を示しただけであり、その構造については適宜変形することが可能である。また、中実体については、単体構造の他に、補強層を配設した構造(1層の強化繊維補強層、2層の強化繊維補強層)を例示したが、3層以上の強化繊維補強層を備えた構成であっても良い。さらに、強化繊維補強層を構成するプリプレグシートの構成(肉厚、巻回数、強化繊維やマトリクス樹脂の種類、強化繊維の配向方向等)についても適宜変形することが可能である。
1 釣竿
1A 警棒
10 太径管
11 細径管
30,30A 中実体
40 ロック機構
50 炭素繊維補強層
60 ガラス繊維補強層

Claims (10)

  1. 断面円形の太径管の前端内周面に対して断面円形の細径管の後端外周面、前記太径管の先端縁が前記細径管の外周面に当接するように継合させる伸縮式管状体であって、
    前記細径管の後端の内面に嵌入、固定される繊維強化樹脂製の中実体を備え、
    前記中実体は、前記細径管を太径管から伸ばし固定した状態の継合部分において、前記太径管の先端縁が前記細径管の外周面に当接する部分を含むように細径管の内面に嵌入、固定されることを特徴とする伸縮式管状体。
  2. 前記中実体は、強化繊維を引抜成形することで形成された芯材と、前記芯材の外周側に配設される強化繊維を含有したプリプレグシートを巻回して形成された強化繊維補強層と、を有することを特徴とする請求項1に記載の伸縮式管状体。
  3. 前記強化繊維補強層は、径方向の線膨張係数が異なるように、複数種類のプリプレグシートを巻回して積層される複数の強化繊維補強層を備えていることを特徴とする請求項2に記載の伸縮式管状体。
  4. 前記芯材に対して、外側に炭素繊維を含有したプリプレグシートを巻回して形成された炭素繊維補強層を設け、前記芯材と炭素繊維補強層との間に、ガラス繊維を含有したプリプレグシートを巻回して形成されたガラス繊維補強層を介在したことを特徴とする請求項3に記載の伸縮式管状体。
  5. 前記芯材に含有される合成樹脂と、ガラス繊維補強層に含有される合成樹脂は同じであることを特徴とする請求項4に記載の伸縮式管状体。
  6. 前記炭素繊維補強層、及び、ガラス繊維補強層を形成する各プリプレグシートは、各強化繊維がクロスするように配向されていることを特徴とする請求項4又は5に記載の伸縮式管状体。
  7. 前記強化繊維補強層は、径方向の線膨張係数が段階的に変化するように、複数種類のプリプレグシートを巻回して積層される複数の強化繊維補強層を備えていることを特徴とする請求項2に記載の伸縮式管状体。
  8. 前記複数の強化繊維補強層を形成する各プリプレグシートは、内層側の強化繊維の軸長方向に対する傾斜角度が、外層側の強化繊維の軸長方向に対する傾斜角度よりも小さくなるように前記芯材に対して巻回されることを特徴とする請求項7に記載の伸縮式管状体。
  9. 前記複数の強化繊維補強層を形成する各プリプレグシートは、同一の強化繊維を含むことを特徴とする請求項7又は8に記載の伸縮式管状体。
  10. 前記太径管及び細径管は、繊維強化樹脂製であることを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の伸縮式管状体。
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