JP2001029707A - ろ過装置 - Google Patents

ろ過装置

Info

Publication number
JP2001029707A
JP2001029707A JP11203876A JP20387699A JP2001029707A JP 2001029707 A JP2001029707 A JP 2001029707A JP 11203876 A JP11203876 A JP 11203876A JP 20387699 A JP20387699 A JP 20387699A JP 2001029707 A JP2001029707 A JP 2001029707A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
screw body
filtration
filter screen
filtration screen
screen
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP11203876A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4313472B2 (ja
Inventor
Yoshikazu Shoda
庄田賀一
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP20387699A priority Critical patent/JP4313472B2/ja
Publication of JP2001029707A publication Critical patent/JP2001029707A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4313472B2 publication Critical patent/JP4313472B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Filtration Of Liquid (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 家畜の糞尿等の固形物混合液を、ろ過装置を
用いて液体と固形物とに分離する場合、分離性能を良好
にしようとろ過スクリーンの目を細かくすると、すぐに
目詰まりして使いものにならなくなってしまっていた。 【解決手段】 円筒状のろ過スクリーン52にスクリュ
ー体53を内接させて、螺旋状の流路を形成する。ろ過
スクリーン52とスクリュー体53は、駆動部10から
回転伝達部20を経て伝えられる速度の異なる2つの回
転力により、差動回転させられる。供給管66より入れ
られた固形物混合液は、螺旋状の流路を流れてゆき、液
体はろ過スクリーンでろ過されて周面から外部へ排出さ
れ、残った分離固形物70は回転するスクリュー体に押
し出されて排出される。ろ過スクリーンの内壁に付着し
たぬめりや固形物は、次に流れて来る固形物混合液に押
し流されたり、差動回転させられているスクリュー体の
羽根により掻き落とされたりするので、ろ過スクリーン
が目詰まりすることがない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、固形物混合液を固
形物と液体とに分離するろ過装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】固形物混合液を固形物と液体とに分離す
ることは、食品,製紙,化学,水産,醸造等の生産工場
において、しばしば行われており、廃棄物処理の分野で
も行われている。廃棄物の中で最も処理しにくいものの
1つは、人間や家畜の糞尿,生活排水,畜産排汚水等で
あるが、これらは廃棄すべき固形物と液体とが混じった
固形物混合液となっている。これらの固形物混合液は毎
日大量に発生しているので、大量にしかも速やかに処理
することが要請されている。これらを浄化処理する場
合、混合液のままでは処理しにくいので、まず固形物と
液体とに分離することが行われる。そして、両者を分離
した後、それぞれの浄化過程へと進ませて処理がなされ
ている。
【0003】従来一般的に行われている分離方法は、沈
殿過程あるいは浮上過程を経させることにより、混じっ
ている固形物を液体から分離するという方法である。し
かし、このような方法で分離処理をするには、広いスペ
ースと長い時間を要していた。なぜなら、例えば糞尿等
の場合、高濃度有機質の物質を多く含んでいるわけであ
るが、これは沈降性が悪く、沈降完了までに長い時間を
必要とするし、その間、固形物混合液をそのままの形で
収容しておかなければならないので、どうしても広いス
ペースを必要とするからである。一方、沈降,浮上等を
利用した自然の分離に待つのではなく、ろ過装置によっ
て両者を分離しようという試みもなされている。これに
よれば、処理時間は短くなるであろうし、所要スペース
も小さくて済むことが期待される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記し
た従来の技術には、次のような問題点があった。 (1)沈殿,浮上過程を経て分離する場合 この場合、沈殿,浮上に長時間かかるわけであるが、固
形物の種類によってはその間に腐敗が進行し、液体と分
離しにくい汚濁物質に変質し、しかもその量が増えてく
るという問題点があった。即ち、広いスペースと長い時
間を要する上、液体中に分離しにくい物質が増えてしま
うという問題点があった。
【0005】(2)ろ過装置を用いて分離する場合 短時間に分離しようとしてろ過装置を用いる場合、分離
性能を良好にしようとろ過スクリーンの目を細かくする
と、すぐに目詰まりして使いものにならなくなってしま
うという問題点があった。そこで、目詰まりを起こさな
い程にろ過スクリーンの目を粗くすると(それでもやが
て目詰まりは起きてしまうのであるが)、ろ過スクリー
ンを通った液体中にもまだ多くの固形物が含まれたまま
となっており、あまり分離したことにはなっていない
(ろ過の精度が悪い)という問題点があった。本発明
は、以上のような問題点を解決することを課題とするも
のであり、狭いスペースで短時間に固形物と液体とに分
離するため、目の細かいろ過スクリーンを用いつつ、し
かし目詰まりを起こさない構造のろ過装置を提供するこ
とを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本発明では、固形物混合液を液体と固形物に分離す
るろ過装置において、円筒状のろ過スクリーンと、該ろ
過スクリーンに内接するよう配設され、該ろ過スクリー
ンの内壁との間に螺旋状に進行する流路を形成するスク
リュー体とを有する分離処理部と、該流路中に残された
固形物を該流路の進行方向へ搬送するよう前記スクリュ
ー体を回転させる回転力を供給する駆動部とを具え、前
記流路に固形物混合液を流し込み、液体はろ過スクリー
ンの周面から外部へろ過して排出し、固形物は流路の終
端部から排出することとした。
【0007】前記ろ過スクリーンとしては、断面3角形
の棒状のスリット形成体をスリットの間隔を隔てて円筒
状に配列して構成したものを用いることが出来る。ろ過
スクリーンの外面を清掃するため、ろ過スクリーンの外
面に洗浄用水を吹きつけて洗浄する洗浄部を設けてもよ
い。また、駆動部からの回転力を基に、異なった速度の
2つの回転力を生ずる回転伝達部を設け、第1の回転力
をスクリュー体に伝達し、第2の回転力をろ過スクリー
ンに伝達することにより、ろ過スクリーンとスクリュー
体とを差動回転させるようにすることも出来る。なお、
そのような回転伝達部は、太陽歯車,遊星歯車および内
歯歯車を用いた差動歯車機構で構成することが出来る。
【0008】(解決する動作の概要)固形物混合液を分
離処理部に勢いを付けて入れると、ろ過スクリーンとス
クリュー体とで形成される螺旋状の流路を流れてゆく。
液体はろ過スクリーンでろ過されて周面から外部へ排出
され、残った固形物は回転するスクリュー体によって前
方へ搬送されて排出される。ろ過スクリーンの内壁に付
着したぬめりや固形物は、次に流されて来る固形物混合
液に押し流されたり、ろ過スクリーンに対して差動回転
させられるスクリュー体の羽根により掻き落とされたり
する。そのため、ろ過スクリーンが目詰まりすることが
ない。従って、目の細かいろ過スクリーンを用いて、精
度よく液体と固形物の分離をすることが出来る。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて詳細に説明する。図1は、本発明のろ過装置の
概要を示す図である。図1において、10は駆動部、2
0は回転伝達部、28は主回転軸、29は回転伝達棒、
30は装置本体、31は分離固形物排出部、32は分離
液排出部、40は洗浄部、41は洗浄用水管、42は洗
浄用水注入口、43はノズル、50は分離処理部、60
は固形物混合液供給部、70は分離固形物である。
【0010】装置本体30内には、本発明の主要部を成
す分離処理部50が配設され、分離処理部50は、駆動
部10から回転伝達部20を経て主回転軸28,回転伝
達棒29により伝達されて来る力により、回転するよう
にされている(回転の詳細については、図2で説明す
る)。駆動部10は、例えばモーターで構成される。分
離処理部50の一方の端部は固形物混合液供給部60に
接続されており、ここから家畜の糞尿等の固形物混合液
が供給される。供給は、ポンプ等により圧力をかけて行
われるのが望ましいが、供給された混合液は、分離処理
部50内で液流方向Wとして図示するように、螺旋状と
なって流れるようにされている。そして、流れているう
ちに、液体と固形物とに分離される。
【0011】装置本体30の一部には分離固形物排出部
31,分離液排出部32が設けられ、それぞれからは分
離固形物,分離液が排出される。洗浄部40は、分離処
理部50の外面を洗浄するために配設されたもので、洗
浄用水管41とノズル43とから構成される。洗浄用水
管41は、例えば分離処理部50と平行して設けられ、
ノズル43は洗浄用水管41の表面の分離処理部50の
方に向いた側に、適宜の間隔を開けて複数個設けられ
る。洗浄用水管41の装置本体30から外部に出た部分
は、洗浄用水注入口42とされ、ここへ洗浄用水が供給
される。なお、洗浄部40は、必要に応じて設ければよ
いものであり、本発明に必須のものではない。
【0012】図2は、本発明のろ過装置の詳細を示す図
であり、符号は図1のものに対応し、21は内歯歯車、
22は取付ねじ、23は太陽歯車、24は遊星歯車、2
5は遊星歯車取付軸、26は差動回転体、27は軸受、
28は主回転軸、29は回転伝達棒、33はハウジン
グ、51は支持体、52はろ過スクリーン、53はスク
リュー体、54は軸体、55はスクリュー羽根、56は
支持体、61は導入管、62は出口穴、63,64は軸
受、65は供給管取付体、66は供給管である。
【0013】分離処理部50は、円筒状のろ過スクリー
ン52と、その中に配設されているスクリュー体53と
を有している。スクリュー体53は、軸体54とその周
囲に設けられているスクリュー羽根55とから成ってい
る。スクリュー体53を取り出した図を、図4に示す。
図3は、ろ過スクリーン52の1例を示す図である。ろ
過スクリーン52は、多くの真っ直ぐなスリット形成体
57を、僅かな間隔をとりながら円筒状に配列し、両端
を端縁部59で連結して構成される。スリット形成体5
7の僅かな間隔が、即ち、スリット58である。図5
は、ろ過スクリーン52の断面例を示す図であり、図5
(イ)はスリット形成体57として断面が平らなものを
用いた場合の例を示しており、図5(ロ)はスリット形
成体57として断面が3角形のものを用いた場合の例を
示している。なお、3角形の場合、図示しているよう
に、底部を内側に向けた形で配列するのが望ましい。
【0014】さて、図2に戻るが、スクリュー体53
は、ろ過スクリーン52に内接するように位置決めされ
て配設される。そして、スクリュー体53は、ろ過スク
リーン52の内面に対し相対的に移動するよう、回転さ
せられる。その主たる目的は、ろ過スクリーン52の内
面に付着したままでいる固形物を、スクリュー羽根55
で掻き撫でて取るためである。相対的移動を実現する第
1の方法としては、ろ過スクリーン52は固定しておい
てスクリュー体53のみを回転させるという方法があ
る。第2の方法としては、ろ過スクリーン52とスクリ
ュー体53とを共に回転させるが、回転数に差を持たせ
つつ回転させる(差動回転させる)という方法がある。
構造としては、第2の方法の方が複雑となる。図2で
は、差動回転させるものを示している。
【0015】スクリュー体53を回転させると共に、そ
れに対してろ過スクリーン52を差動的に回転させるた
めの力は、駆動部10からの回転力を基にして回転伝達
部20にて生成される。回転伝達部20の構成および動
作は、次の通りである。図2に示した回転伝達部20
は、遊星機構を利用した差動歯車機構により、差動回転
力を得るようにしたものである。駆動部10より駆動力
を伝えて来る主回転軸28に、太陽歯車23が固着され
る(なお、主回転軸28は分離処理部50の中へまで延
設され、そこではスクリュー体53の軸体54が嵌合等
により固着される。)。太陽歯車23に遊星歯車24が
噛み合わされ、遊星歯車24は内歯歯車21に噛み合わ
されている。
【0016】図2のX−X線の方向は、太陽歯車23等
の歯車を表面側から見る方向を示しているが、この方向
から見た図(差動歯車機構の正面図)を、図6に示す。
符号は図2のものに対応し、Cは主回転軸28の回転方
向,Dは遊星歯車24の回転方向,Aは遊星歯車24の
移動方向を示している。遊星歯車24は、太陽歯車23
の周囲に互いに等間隔となるよう複数個(図示する例で
は3個)配設される。
【0017】遊星歯車24は、それぞれ遊星歯車取付軸
25により、差動回転体26に取付けられる(なお、図
2では図が煩雑となるのを避けるため、遊星歯車24,
遊星歯車取付軸25は1組のみ示し、他は省略してい
る)。差動回転体26は、主回転軸28に対して軸受2
7を介して取付けられ、その回りに回転可能とされてい
る。これら複数個の遊星歯車24は、共通の内歯歯車2
1に対して内側より噛合される。内歯歯車21は、取付
ねじ22によりハウジングに固定されている。
【0018】図6に示すように、主回転軸28がC方向
に回転すると、太陽歯車23もC方向に回転し、それと
噛合している遊星歯車24は、遊星歯車取付軸25を中
心としてD方向に回転する。一方、内歯歯車21は取付
ねじ22により固定されているから、D方向に回転する
遊星歯車24は、内歯歯車21の内周に沿ってA方向に
移動して行くことになる。即ち、遊星歯車24は、太陽
歯車23の回りを公転する。この公転の回転数は、太陽
歯車23のC方向への回転数(=主回転軸28の回転
数)とは相違する。このように、回転数の異なる2つの
回転が生ぜしめられ、差動回転が実現される。なお、回
転数の差は、各歯車の歯数の比によって、大きくしたり
小さくしたりすることが出来る。
【0019】図8は、図2のY−Y線の方向に見た図で
あり、差動回転体と各部の回転方向を示す図である。符
号は図2,図6のものに対応している。遊星歯車取付軸
25の一端は差動回転体26に取り付けられているか
ら、遊星歯車24の公転に伴い遊星歯車取付軸25がA
方向に移動させられると、差動回転体26も主回転軸2
8を中心としてA方向に回転させられる(軸受27が介
在しているから、差動回転体26と主回転軸28とは、
一体となって回転するわけではない。)。一方、差動回
転体26の反対側の面からは、複数本の回転伝達棒29
が分離処理部50へ向けて突出するよう設けられてお
り、回転伝達棒29は差動回転体26と一体になって回
転する。
【0020】図9は、差動回転の力の伝達状況を説明す
る図であり、符号は図2,図8,図9のものに対応して
いる。主回転軸28がC方向に回転されると、その回転
は直結されている図2のスクリュー体53に伝達される
と共に、太陽歯車23を介して遊星歯車24へ伝達され
る。遊星歯車24へ伝達された力は、遊星歯車24→遊
星歯車取付軸25→差動回転体26→回転伝達棒29と
いう経路で伝えられ、回転伝達棒29を主回転軸28を
中心としてA方向に回転させる。
【0021】図2に示すように、回転伝達棒29は支持
体51を介してろ過スクリーン52と一体となるよう接
続されているので、ろ過スクリーン52は回転伝達棒2
9と共にA方向に回転させられる。即ち、スクリュー体
53は主回転軸28の回転数で回転され、ろ過スクリー
ン52はその回転数とは異なる回転伝達棒29の回転数
で回転されるので、両者は差動回転することになる(差
動回転の回転数差は、例えば20〜30RPMとするこ
とが出来る。)。
【0022】固形物混合液は、図2の右端の供給管66
から勢いよく供給する。それには、例えばポンプで圧力
をかけて供給したり、高所のタンクから流下させる形で
供給したりする。供給された固形物混合液は、スクリュ
ー体53の軸体54に直結されている導入管61を通っ
て、分離処理部50内の流路に入れられる。図7は、導
入管61の1例を示す図である。導入管61の側面には
出口穴62が開けられており、ここから固形物混合液は
矢印のように出て行く。出口穴62の数は図示の場合は
2個であるが、数は任意でよく1個としてもよい。
【0023】なお、導入管61の周面のどの位置に出口
穴62を設けるかは、スクリュー羽根55との位置関係
を考慮して決める必要がある。なぜなら、出口穴62を
出た固形物混合液は、ろ過スクリーン52とスクリュー
体53とで形成される螺旋状の流路に沿って流れてゆか
なければならないわけであるが、出来るだけ勢いを落と
すことなく流れた方が望ましい(なぜなら、後述するよ
うに、勢いよく螺旋状に流れれば、それだけ遠心力が大
となり、ろ過スクリーン52を通過してろ過する力や、
ろ過スクリーン52の内面を清掃する力が大となるから
である。)。従って、出口穴62は、前記流路のほぼ中
央付近に固形物混合液を送り出すような位置に設けられ
ることが望ましい。
【0024】次に、分離処理部50でのろ過動作等につ
いて説明する。 (1)液体成分の分離 ろ過スクリーン52とスクリュー体53とで形成される
螺旋状の流路に、勢いよく入れられた固形物混合液は、
自らの螺旋状の流れによって生ずる遠心力により、ろ過
スクリーン52の内面に押し付けられる力を受けながら
流れてゆく。そのため、液体はろ過スクリーン52のス
リット58を通って外方へ飛散するように出てゆくこと
になる。本発明のろ過装置による液体の分離状況は、実
に劇的なものであり、螺旋状の流路を流れ始めるや否
や、ドーッとスリット58より流れ出し、螺旋流路を僅
か数回転分進行するだけで、殆どの液体成分がなくなっ
てしまう程である。分離液は集められ、分離液排出部3
2より外へ排出され、次段の処理工程へとまわされる
(例えば、畜産排水などの場合なら、浄化処理工程へま
わされる。)。
【0025】(2)分離固形物の処置 一方、液体が分離されて残った分離固形物70は塊とな
り、回転するスクリュー羽根55にコロコロと押され
て、徐々にスクリュー体53の終端部まで搬送され、分
離固形物排出部31から外へと排出される。排出された
分離固形物70も、次段の処理工程へとまわされる(例
えば、廃棄固形物の場合なら、焼却工程とか堆肥化工程
等にまわされる。)。
【0026】(3)ろ過スクリーン52の清掃…目詰ま
りなし 一般にろ過スクリーンを使用していると、表面にぬめり
が生じたり、小さな固形物が付着したりして、やがて目
詰まりしてくるものである。しかし、本発明におけるろ
過スクリーン52は、次のような作用により目詰まりを
起こすことがない(なお、ろ過スクリーン52の目と
は、図3の例で言えば、スリット58である)。第1の
作用は、後から流れて来る固形物混合液も遠心力によ
り、ろ過スクリーン52の内面に押し付けられながら流
れて来るので、この流れの力が、以前に流れた固形物混
合液により付着していたぬめりや固形物を、側方から押
し流すように働くという作用である(固形物混合液の流
れによる自浄作用)。従来のろ過装置では、ろ過スクリ
ーンの面に対して流れが直角に当たるようにされている
ので、後続する流れは、既に付着している固形物等の真
上から押さえ付けるかたちとなるので、固形物は除去さ
れにくい。
【0027】第2の作用は、ろ過スクリーン52と、そ
れに接するよう配設されているスクリュー体53とが、
差動回転させられているので、スクリュー羽根55の端
縁が、ろ過スクリーン52の内面に付着している固形物
を掻き落とすよう働くという作用である。即ち、スクリ
ュー羽根55は、螺旋状の流路を形成すると共に、ろ過
スクリーン52の内面を清掃するという役割も果してい
る。第3の作用は、ろ過スクリーン52も回転させられ
ていると、分離された固形物は塊となってろ過スクリー
ン52の中をコロコロと転動するので、転動の度にろ過
スクリーン52の内面に付着しているぬめりや固形物を
吸着してくれ、最後には出て行ってくれるという作用で
ある。
【0028】以上の作用は、分離処理部50における自
浄作用であるが、洗浄部40を設けてろ過スクリーン5
2を外部からも洗浄するようにしておけば、目詰まりの
恐れは更に逓減される。洗浄用水の噴射は、連続的に行
ってもよいし、水を節約するため、間欠的に行ってもよ
い。図2の実施形態では、洗浄部40の位置は固定され
ており、回転するろ過スクリーン52に水を噴射する形
態のものとしているが、これにも差動回転機構を応用し
て、ろ過スクリーン52の周りをそれとは異なった速度
で回転しつつ噴射するようにしてもよい。あるいは、洗
浄用水管41を1本ではなく、ろ過スクリーン52を囲
む幾つかの位置(例えば、3箇所)に設置し、それらの
位置から噴射するようにしてもよい。以上のような作用
により、本発明のろ過スクリーン52は目詰まりする恐
れが殆どないので、目を細かなものとすることが出来る
(例、0.3mm程度)。そのため、小さな固形物まで
分離することが可能となり、ろ過の精度が従来に比べて
格段に良くなる。
【0029】なお、図2の実施形態では、ろ過スクリー
ン52も回転させ、しかもスクリュー体53に対して差
動回転する例を示したが、ろ過スクリーン52は固定
し、スクリュー体53のみ回転するようにしてもよい。
そのようにした場合、遊星機構を構成する多くの歯車も
不要となるので、構造が簡単となり、コストも安くな
る。本発明のろ過装置は、固形物混合液から固形物と液
体とを分離することが要請されるあらゆる用途に使用す
ることが出来る。例えば、種々の工場における生産工程
においても用いことが出来るし、家畜の糞尿等の廃棄物
処理工程においても用いることが出来る。
【0030】
【発明の効果】以上述べた如く、本発明のろ過装置によ
れば、次のような効果を奏する。 ろ過スクリーンの目詰まりが起こることがない ろ過スクリーンとスクリュー体とで螺旋状の流路を形成
し、そこに固形物混合液をポンプ等により勢いをつけて
流すようにしたので、目詰まりを起こすものが付着して
いても、後から流れてくる固形物混合液に押し流されて
しまう。また、ろ過スクリーンに内接させてあるスクリ
ュー体をろ過スクリーンに対して差動回転させるので、
ろ過スクリーンの内壁に付着している固形物は掻き落と
され、掻き落とされた固形物は塊となってコロコロと転
動して小さな固形物を吸着する。そのため、目詰まりを
起こすことがない。
【0031】ろ過の精度が向上する 目詰まりを起こすことがないので、ろ過スクリーンとし
て目の細かいものを使うことが出来る。その結果、細か
い固形物まで分離することが出来、ろ過の精度が向上す
る。 狭いスペースと短い時間で大量の固形物混合液を処理
することが出来る 本発明のろ過装置には、固形物混合液をそろそろと供給
するより、圧力をかけて勢いよく供給する方が好都合
(例えば、目詰まり防止の観点から)なので、ゆっくり
と沈殿させたりする従来のものに比べ、短時間に大量に
処理することが出来る。設置スペースは、沈殿池等に比
べてはるかに狭くて済む。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のろ過装置の概要を示す図
【図2】 本発明のろ過装置の詳細を示す図
【図3】 ろ過スクリーンの1例を示す図
【図4】 スクリュー体を示す図
【図5】 ろ過スクリーンの断面例を示す図
【図6】 差動歯車機構の正面図
【図7】 導入管の1例を示す図
【図8】 差動回転体と各部の回転方向を示す図
【図9】 差動回転の力の伝達状況を説明する図
【符号の説明】 10…駆動部、20…回転伝達部、21…内歯歯車、2
2…取付ねじ、23…太陽歯車、24…遊星歯車、25
…遊星歯車取付軸、26…差動回転体、27…軸受、2
8…主回転軸、29…回転伝達棒、30…本体、31…
分離固形物排出部、32…分離液排出部、33…ハウジ
ング、40…洗浄部、41…洗浄用水管、42…洗浄用
水注入口、43…ノズル、50…分離処理部、51…支
持体、52…ろ過スクリーン、53…スクリュー体、5
4…軸体、55…スクリュー羽根、56…支持体、57
…スリット形成体、58…スリット、59…端縁部、6
0…固形物混合液供給部、61…導入管、62…出口
穴、63,64…軸受、65…供給管取付体、66…供
給管、70…分離固形物
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01D 33/70

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固形物混合液を液体と固形物に分離する
    ろ過装置において、円筒状のろ過スクリーンと、該ろ過
    スクリーンに内接するよう配設され、該ろ過スクリーン
    の内壁との間に螺旋状に進行する流路を形成するスクリ
    ュー体とを有する分離処理部と、該流路中に残された固
    形物を該流路の進行方向へ搬送するよう前記スクリュー
    体を回転させる回転力を供給する駆動部とを具え、前記
    流路に固形物混合液を流し込み、液体はろ過スクリーン
    の周面から外部へろ過して排出し、固形物は流路の終端
    部から排出することを特徴とするろ過装置。
  2. 【請求項2】 ろ過スクリーンとして、断面3角形の棒
    状のスリット形成体をスリットの間隔を隔てて円筒状に
    配列して構成したものを用いたことを特徴とする請求項
    1記載のろ過装置。
  3. 【請求項3】 ろ過スクリーンの外面に洗浄用水を吹き
    つけて該外面を洗浄する洗浄部を設けたことを特徴とす
    る請求項1または2記載のろ過装置。
  4. 【請求項4】 駆動部からの回転力を基に、異なった回
    転数の2つの回転力を生ずる回転伝達部を設け、第1の
    回転力をスクリュー体に伝達し、第2の回転力をろ過ス
    クリーンに伝達することにより、ろ過スクリーンとスク
    リュー体とを差動回転させるようにしたことを特徴とす
    る請求項1,2または3記載のろ過装置。
  5. 【請求項5】 回転伝達部を、太陽歯車,遊星歯車およ
    び内歯歯車を用いた差動歯車機構で構成したことを特徴
    とする請求項4記載のろ過装置。
JP20387699A 1999-07-16 1999-07-16 ろ過装置 Expired - Fee Related JP4313472B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20387699A JP4313472B2 (ja) 1999-07-16 1999-07-16 ろ過装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20387699A JP4313472B2 (ja) 1999-07-16 1999-07-16 ろ過装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001029707A true JP2001029707A (ja) 2001-02-06
JP4313472B2 JP4313472B2 (ja) 2009-08-12

Family

ID=16481187

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP20387699A Expired - Fee Related JP4313472B2 (ja) 1999-07-16 1999-07-16 ろ過装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4313472B2 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002361489A (ja) * 2001-06-05 2002-12-18 Yoshikazu Shoda 脱水装置
JP2009142723A (ja) * 2007-12-12 2009-07-02 Hitachi Plant Technologies Ltd し渣分離脱水機
CN108525372A (zh) * 2018-05-21 2018-09-14 深圳市朗坤环境集团股份有限公司 渗滤液清堵机及渗滤液收集系统
CN109200667A (zh) * 2017-07-10 2019-01-15 邯郸学院 一种用于化工生产的固液分离装置
CN114984652A (zh) * 2022-06-10 2022-09-02 福建气好克环保科技有限公司 一种具有自清洗滚筛的污水循环处理装置
CN115430193A (zh) * 2022-09-02 2022-12-06 江苏昂跨环保科技有限公司 一种多功能净水器

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109621542B (zh) * 2018-12-25 2021-08-17 河南省鼎元种牛育种有限公司 一种自清洁的种牛养殖用固液分离喂食系统

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002361489A (ja) * 2001-06-05 2002-12-18 Yoshikazu Shoda 脱水装置
JP4615763B2 (ja) * 2001-06-05 2011-01-19 庄田機工株式会社 脱水装置
JP2009142723A (ja) * 2007-12-12 2009-07-02 Hitachi Plant Technologies Ltd し渣分離脱水機
CN109200667A (zh) * 2017-07-10 2019-01-15 邯郸学院 一种用于化工生产的固液分离装置
CN108525372A (zh) * 2018-05-21 2018-09-14 深圳市朗坤环境集团股份有限公司 渗滤液清堵机及渗滤液收集系统
CN108525372B (zh) * 2018-05-21 2024-04-12 中山市朗坤环境科技有限公司 渗滤液清堵机及渗滤液收集系统
CN114984652A (zh) * 2022-06-10 2022-09-02 福建气好克环保科技有限公司 一种具有自清洗滚筛的污水循环处理装置
CN115430193A (zh) * 2022-09-02 2022-12-06 江苏昂跨环保科技有限公司 一种多功能净水器
CN115430193B (zh) * 2022-09-02 2023-06-09 江苏昂跨环保科技有限公司 一种多功能净水器

Also Published As

Publication number Publication date
JP4313472B2 (ja) 2009-08-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7055699B2 (en) Self-cleaning mechanical filter
JP4615763B2 (ja) 脱水装置
JP2735997B2 (ja) 分離機
JP2001029707A (ja) ろ過装置
NZ583419A (en) Rotary fan press with two parallel rotating screens
JP2002177712A (ja) 固液分離用回転ドラムスクリーンおよびこれを用いた汚泥濃縮装置
US7975854B2 (en) Rotary fan press
EP1815901A1 (de) Trommelfilter
US4200530A (en) Rotary filter
JPH07108110A (ja) スラリー濃縮方法及び濃縮装置
US20100326927A1 (en) Rotary scraper plows for rotary fan press
JPH02126908A (ja) 連続式固液分離装置
CN219376711U (zh) 一种组合式微滤机
JPH055720U (ja) スクリユーコンベア装置
JP2005193105A (ja) ドラムスクリーンと固液分離装置
JP3814650B2 (ja) 浮遊スカムの掻き寄せ除去装置
JP3757215B2 (ja) 除塵装置
JP2001121093A (ja) 樹脂ボトル容器の切断小片洗浄装置
JP3755148B2 (ja) し渣スクリーンの掻取方法並びにその掻取装置
JPS61200825A (ja) 濾過装置
JPH09150016A (ja) 濾過方法、濾過装置、およびこれを用いた濾過システム
CN216537121U (zh) 一种具有自清洗结构的新型金属过滤网
JPH08199538A (ja) ドラムスクリーンの清掃方法及びその装置
JPH0985122A (ja) 固液分離装置
JP2001149707A (ja) スクリュープレスにおけるスクリーンの洗浄装置

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20050118

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20041216

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20050119

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060629

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060804

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20060804

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20060805

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080519

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080527

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080725

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090217

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090221

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090317

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090515

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120522

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees