JP4313472B2 - ろ過装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、固形物混合液を固形物と液体とに分離するろ過装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
固形物混合液を固形物と液体とに分離することは、食品,製紙,化学,水産,醸造等の生産工場において、しばしば行われており、廃棄物処理の分野でも行われている。廃棄物の中で最も処理しにくいものの1つは、人間や家畜の糞尿,生活排水,畜産排汚水等であるが、これらは廃棄すべき固形物と液体とが混じった固形物混合液となっている。これらの固形物混合液は毎日大量に発生しているので、大量にしかも速やかに処理することが要請されている。
これらを浄化処理する場合、混合液のままでは処理しにくいので、まず固形物と液体とに分離することが行われる。そして、両者を分離した後、それぞれの浄化過程へと進ませて処理がなされている。
【0003】
従来一般的に行われている分離方法は、沈殿過程あるいは浮上過程を経させることにより、混じっている固形物を液体から分離するという方法である。
しかし、このような方法で分離処理をするには、広いスペースと長い時間を要していた。なぜなら、例えば糞尿等の場合、高濃度有機質の物質を多く含んでいるわけであるが、これは沈降性が悪く、沈降完了までに長い時間を必要とするし、その間、固形物混合液をそのままの形で収容しておかなければならないので、どうしても広いスペースを必要とするからである。
一方、沈降,浮上等を利用した自然の分離に待つのではなく、ろ過装置によって両者を分離しようという試みもなされている。これによれば、処理時間は短くなるであろうし、所要スペースも小さくて済むことが期待される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記した従来の技術には、次のような問題点があった。
(1)沈殿,浮上過程を経て分離する場合
この場合、沈殿,浮上に長時間かかるわけであるが、固形物の種類によってはその間に腐敗が進行し、液体と分離しにくい汚濁物質に変質し、しかもその量が増えてくるという問題点があった。即ち、広いスペースと長い時間を要する上、液体中に分離しにくい物質が増えてしまうという問題点があった。
【0005】
(2)ろ過装置を用いて分離する場合
短時間に分離しようとしてろ過装置を用いる場合、分離性能を良好にしようとろ過スクリーンの目を細かくすると、すぐに目詰まりして使いものにならなくなってしまうという問題点があった。
そこで、目詰まりを起こさない程にろ過スクリーンの目を粗くすると(それでもやがて目詰まりは起きてしまうのであるが)、ろ過スクリーンを通った液体中にもまだ多くの固形物が含まれたままとなっており、あまり分離したことにはなっていない(ろ過の精度が悪い)という問題点があった。
本発明は、以上のような問題点を解決することを課題とするものであり、狭いスペースで短時間に固形物と液体とに分離するため、目の細かいろ過スクリーンを用いつつ、しかし目詰まりを起こさない構造のろ過装置を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため、本発明では、円筒状のろ過スクリーンと、該ろ過スクリーンに内接するよう配設され、該ろ過スクリーンの内壁との間に螺旋状に進行する流路を形成するスクリュー体とを有する分離処理部と、該流路中に残された固形物を該流路の進行方向へ搬送するよう前記スクリュー体を回転させる回転力を供給する駆動部とを具え、前記流路に流し込んだ固形物混合液を、液体はろ過スクリーンの周面から外部へろ過して排出し、固形物は流路の終端部から排出することにより液体と固形物とに分離するろ過装置において、前記駆動部からの回転力を分岐し回転数を異ならせて前記ろ過スクリーンに伝達し、該ろ過スクリーンを前記スクリュー体に対して差動回転するようにした
【0007】
なお、前記ろ過装置において、スクリュー体の回転力を分岐してろ過スクリーンへ伝達する構成は、ろ過装置のハウジングに固定された内歯歯車と、スクリュー体の回転軸に固着された太陽歯車と、該太陽歯車と前記内歯歯車との双方に噛合させられて該太陽歯車の周りを公転する遊星歯車と、該遊星歯車の取付軸に固着されると共にろ過スクリーンと連結され、該遊星歯車の公転に従って回転するようされた差動回転体とより成っているものとすることが出来る。
【0008】
(解決する動作の概要)
固形物混合液を分離処理部に勢いを付けて入れると、ろ過スクリーンとスクリュー体とで形成される螺旋状の流路を流れてゆく。液体はろ過スクリーンでろ過されて周面から外部へ排出され、残った固形物は回転するスクリュー体によって前方へ搬送されて排出される。
ろ過スクリーンの内壁に付着したぬめりや固形物は、次に流されて来る固形物混合液に押し流されたり、ろ過スクリーンに対して差動回転させられるスクリュー体の羽根により掻き落とされたりする。そのため、ろ過スクリーンが目詰まりすることがない。従って、目の細かいろ過スクリーンを用いて、精度よく液体と固形物の分離をすることが出来る。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明のろ過装置の概要を示す図である。図1において、10は駆動部、20は回転伝達部、28は主回転軸、29は回転伝達棒、30は装置本体、31は分離固形物排出部、32は分離液排出部、40は洗浄部、41は洗浄用水管、42は洗浄用水注入口、43はノズル、50は分離処理部、60は固形物混合液供給部、70は分離固形物である。
【0010】
装置本体30内には、本発明の主要部を成す分離処理部50が配設され、分離処理部50は、駆動部10から回転伝達部20を経て主回転軸28,回転伝達棒29により伝達されて来る力により、回転するようにされている(回転の詳細については、図2で説明する)。駆動部10は、例えばモーターで構成される。
分離処理部50の一方の端部は固形物混合液供給部60に接続されており、ここから家畜の糞尿等の固形物混合液が供給される。供給は、ポンプ等により圧力をかけて行われるのが望ましいが、供給された混合液は、分離処理部50内で液流方向Wとして図示するように、螺旋状となって流れるようにされている。そして、流れているうちに、液体と固形物とに分離される。
【0011】
装置本体30の一部には分離固形物排出部31,分離液排出部32が設けられ、それぞれからは分離固形物,分離液が排出される。
洗浄部40は、分離処理部50の外面を洗浄するために配設されたもので、洗浄用水管41とノズル43とから構成される。洗浄用水管41は、例えば分離処理部50と平行して設けられ、ノズル43は洗浄用水管41の表面の分離処理部50の方に向いた側に、適宜の間隔を開けて複数個設けられる。洗浄用水管41の装置本体30から外部に出た部分は、洗浄用水注入口42とされ、ここへ洗浄用水が供給される。
なお、洗浄部40は、必要に応じて設ければよいものであり、本発明に必須のものではない。
【0012】
図2は、本発明のろ過装置の詳細を示す図であり、符号は図1のものに対応し、21は内歯歯車、22は取付ねじ、23は太陽歯車、24は遊星歯車、25は遊星歯車取付軸、26は差動回転体、27は軸受、28は主回転軸、29は回転伝達棒、33はハウジング、51は支持体、52はろ過スクリーン、53はスクリュー体、54は軸体、55はスクリュー羽根、56は支持体、61は導入管、62は出口穴、63,64は軸受、65は供給管取付体、66は供給管である。
【0013】
分離処理部50は、円筒状のろ過スクリーン52と、その中に配設されているスクリュー体53とを有している。スクリュー体53は、軸体54とその周囲に設けられているスクリュー羽根55とから成っている。スクリュー体53を取り出した図を、図4に示す。
図3は、ろ過スクリーン52の1例を示す図である。ろ過スクリーン52は、多くの真っ直ぐなスリット形成体57を、僅かな間隔をとりながら円筒状に配列し、両端を端縁部59で連結して構成される。スリット形成体57の僅かな間隔が、即ち、スリット58である。
図5は、ろ過スクリーン52の断面例を示す図であり、図5(イ)はスリット形成体57として断面が平らなものを用いた場合の例を示しており、図5(ロ)はスリット形成体57として断面が3角形のものを用いた場合の例を示している。なお、3角形の場合、図示しているように、底部を内側に向けた形で配列するのが望ましい。
【0014】
さて、図2に戻るが、スクリュー体53は、ろ過スクリーン52に内接するように位置決めされて配設される。そして、スクリュー体53は、ろ過スクリーン52の内面に対し相対的に移動するよう、回転させられる。その主たる目的は、ろ過スクリーン52の内面に付着したままでいる固形物を、スクリュー羽根55で掻き撫でて取るためである。
相対的移動を実現する第1の方法としては、ろ過スクリーン52は固定しておいてスクリュー体53のみを回転させるという方法がある。第2の方法としては、ろ過スクリーン52とスクリュー体53とを共に回転させるが、回転数に差を持たせつつ回転させる(差動回転させる)という方法がある。構造としては、第2の方法の方が複雑となる。図2では、差動回転させるものを示している。
【0015】
スクリュー体53を回転させると共に、それに対してろ過スクリーン52を差動的に回転させるための力は、駆動部10からの回転力を基にして回転伝達部20にて生成される。回転伝達部20の構成および動作は、次の通りである。
図2に示した回転伝達部20は、遊星機構を利用した差動歯車機構により、差動回転力を得るようにしたものである。駆動部10より駆動力を伝えて来る主回転軸28に、太陽歯車23が固着される(なお、主回転軸28は分離処理部50の中へまで延設され、そこではスクリュー体53の軸体54が嵌合等により固着される。)。太陽歯車23に遊星歯車24が噛み合わされ、遊星歯車24は内歯歯車21に噛み合わされている。
【0016】
図2のX−X線の方向は、太陽歯車23等の歯車を表面側から見る方向を示しているが、この方向から見た図(差動歯車機構の正面図)を、図6に示す。符号は図2のものに対応し、Cは主回転軸28の回転方向,Dは遊星歯車24の回転方向,Aは遊星歯車24の移動方向を示している。遊星歯車24は、太陽歯車23の周囲に互いに等間隔となるよう複数個(図示する例では3個)配設される。
【0017】
遊星歯車24は、それぞれ遊星歯車取付軸25により、差動回転体26に取付けられる(なお、図2では図が煩雑となるのを避けるため、遊星歯車24,遊星歯車取付軸25は1組のみ示し、他は省略している)。差動回転体26は、主回転軸28に対して軸受27を介して取付けられ、その回りに回転可能とされている。
これら複数個の遊星歯車24は、共通の内歯歯車21に対して内側より噛合される。内歯歯車21は、取付ねじ22によりハウジングに固定されている。
【0018】
図6に示すように、主回転軸28がC方向に回転すると、太陽歯車23もC方向に回転し、それと噛合している遊星歯車24は、遊星歯車取付軸25を中心としてD方向に回転する。一方、内歯歯車21は取付ねじ22により固定されているから、D方向に回転する遊星歯車24は、内歯歯車21の内周に沿ってA方向に移動して行くことになる。即ち、遊星歯車24は、太陽歯車23の回りを公転する。この公転の回転数は、太陽歯車23のC方向への回転数(=主回転軸28の回転数)とは相違する。このように、回転数の異なる2つの回転が生ぜしめられ、差動回転が実現される。なお、回転数の差は、各歯車の歯数の比によって、大きくしたり小さくしたりすることが出来る。
【0019】
図8は、図2のY−Y線の方向に見た図であり、差動回転体と各部の回転方向を示す図である。符号は図2,図6のものに対応している。遊星歯車取付軸25の一端は差動回転体26に取り付けられているから、遊星歯車24の公転に伴い遊星歯車取付軸25がA方向に移動させられると、差動回転体26も主回転軸28を中心としてA方向に回転させられる(軸受27が介在しているから、差動回転体26と主回転軸28とは、一体となって回転するわけではない。)。
一方、差動回転体26の反対側の面からは、複数本の回転伝達棒29が分離処理部50へ向けて突出するよう設けられており、回転伝達棒29は差動回転体26と一体になって回転する。
【0020】
図9は、差動回転の力の伝達状況を説明する図であり、符号は図2,図8,図9のものに対応している。主回転軸28がC方向に回転されると、その回転は直結されている図2のスクリュー体53に伝達されると共に、太陽歯車23を介して遊星歯車24へ伝達される。遊星歯車24へ伝達された力は、
遊星歯車24→遊星歯車取付軸25→差動回転体26→回転伝達棒29
という経路で伝えられ、回転伝達棒29を主回転軸28を中心としてA方向に回転させる。
【0021】
図2に示すように、回転伝達棒29は支持体51を介してろ過スクリーン52と一体となるよう接続されているので、ろ過スクリーン52は回転伝達棒29と共にA方向に回転させられる。
即ち、スクリュー体53は主回転軸28の回転数で回転され、ろ過スクリーン52はその回転数とは異なる回転伝達棒29の回転数で回転されるので、両者は差動回転することになる(差動回転の回転数差は、例えば20〜30RPMとすることが出来る。)。
【0022】
固形物混合液は、図2の右端の供給管66から勢いよく供給する。それには、例えばポンプで圧力をかけて供給したり、高所のタンクから流下させる形で供給したりする。供給された固形物混合液は、スクリュー体53の軸体54に直結されている導入管61を通って、分離処理部50内の流路に入れられる。
図7は、導入管61の1例を示す図である。導入管61の側面には出口穴62が開けられており、ここから固形物混合液は矢印のように出て行く。出口穴62の数は図示の場合は2個であるが、数は任意でよく1個としてもよい。
【0023】
なお、導入管61の周面のどの位置に出口穴62を設けるかは、スクリュー羽根55との位置関係を考慮して決める必要がある。なぜなら、出口穴62を出た固形物混合液は、ろ過スクリーン52とスクリュー体53とで形成される螺旋状の流路に沿って流れてゆかなければならないわけであるが、出来るだけ勢いを落とすことなく流れた方が望ましい(なぜなら、後述するように、勢いよく螺旋状に流れれば、それだけ遠心力が大となり、ろ過スクリーン52を通過してろ過する力や、ろ過スクリーン52の内面を清掃する力が大となるからである。)。従って、出口穴62は、前記流路のほぼ中央付近に固形物混合液を送り出すような位置に設けられることが望ましい。
【0024】
次に、分離処理部50でのろ過動作等について説明する。
(1)液体成分の分離
ろ過スクリーン52とスクリュー体53とで形成される螺旋状の流路に、勢いよく入れられた固形物混合液は、自らの螺旋状の流れによって生ずる遠心力により、ろ過スクリーン52の内面に押し付けられる力を受けながら流れてゆく。そのため、液体はろ過スクリーン52のスリット58を通って外方へ飛散するように出てゆくことになる。
本発明のろ過装置による液体の分離状況は、実に劇的なものであり、螺旋状の流路を流れ始めるや否や、ドーッとスリット58より流れ出し、螺旋流路を僅か数回転分進行するだけで、殆どの液体成分がなくなってしまう程である。分離液は集められ、分離液排出部32より外へ排出され、次段の処理工程へとまわされる(例えば、畜産排水などの場合なら、浄化処理工程へまわされる。)。
【0025】
(2)分離固形物の処置
一方、液体が分離されて残った分離固形物70は塊となり、回転するスクリュー羽根55にコロコロと押されて、徐々にスクリュー体53の終端部まで搬送され、分離固形物排出部31から外へと排出される。排出された分離固形物70も、次段の処理工程へとまわされる(例えば、廃棄固形物の場合なら、焼却工程とか堆肥化工程等にまわされる。)。
【0026】
(3)ろ過スクリーン52の清掃…目詰まりなし
一般にろ過スクリーンを使用していると、表面にぬめりが生じたり、小さな固形物が付着したりして、やがて目詰まりしてくるものである。しかし、本発明におけるろ過スクリーン52は、次のような作用により目詰まりを起こすことがない(なお、ろ過スクリーン52の目とは、図3の例で言えば、スリット58である)。
第1の作用は、後から流れて来る固形物混合液も遠心力により、ろ過スクリーン52の内面に押し付けられながら流れて来るので、この流れの力が、以前に流れた固形物混合液により付着していたぬめりや固形物を、側方から押し流すように働くという作用である(固形物混合液の流れによる自浄作用)。従来のろ過装置では、ろ過スクリーンの面に対して流れが直角に当たるようにされているので、後続する流れは、既に付着している固形物等の真上から押さえ付けるかたちとなるので、固形物は除去されにくい。
【0027】
第2の作用は、ろ過スクリーン52と、それに接するよう配設されているスクリュー体53とが、差動回転させられているので、スクリュー羽根55の端縁が、ろ過スクリーン52の内面に付着している固形物を掻き落とすよう働くという作用である。即ち、スクリュー羽根55は、螺旋状の流路を形成すると共に、ろ過スクリーン52の内面を清掃するという役割も果している。
第3の作用は、ろ過スクリーン52も回転させられていると、分離された固形物は塊となってろ過スクリーン52の中をコロコロと転動するので、転動の度にろ過スクリーン52の内面に付着しているぬめりや固形物を吸着してくれ、最後には出て行ってくれるという作用である。
【0028】
以上の作用は、分離処理部50における自浄作用であるが、洗浄部40を設けてろ過スクリーン52を外部からも洗浄するようにしておけば、目詰まりの恐れは更に逓減される。洗浄用水の噴射は、連続的に行ってもよいし、水を節約するため、間欠的に行ってもよい。
図2の実施形態では、洗浄部40の位置は固定されており、回転するろ過スクリーン52に水を噴射する形態のものとしているが、これにも差動回転機構を応用して、ろ過スクリーン52の周りをそれとは異なった速度で回転しつつ噴射するようにしてもよい。あるいは、洗浄用水管41を1本ではなく、ろ過スクリーン52を囲む幾つかの位置(例えば、3箇所)に設置し、それらの位置から噴射するようにしてもよい。
以上のような作用により、本発明のろ過スクリーン52は目詰まりする恐れが殆どないので、目を細かなものとすることが出来る(例、0.3mm程度)。そのため、小さな固形物まで分離することが可能となり、ろ過の精度が従来に比べて格段に良くなる。
【0029】
なお、図2の実施形態では、ろ過スクリーン52も回転させ、しかもスクリュー体53に対して差動回転する例を示したが、ろ過スクリーン52は固定し、スクリュー体53のみ回転するようにしてもよい。そのようにした場合、遊星機構を構成する多くの歯車も不要となるので、構造が簡単となり、コストも安くなる。
本発明のろ過装置は、固形物混合液から固形物と液体とを分離することが要請されるあらゆる用途に使用することが出来る。例えば、種々の工場における生産工程においても用いことが出来るし、家畜の糞尿等の廃棄物処理工程においても用いることが出来る。
【0030】
【発明の効果】
以上述べた如く、本発明のろ過装置によれば、次のような効果を奏する。
▲1▼ろ過スクリーンの目詰まりが起こることがない
ろ過スクリーンとスクリュー体とで螺旋状の流路を形成し、そこに固形物混合液をポンプ等により勢いをつけて流すようにしたので、目詰まりを起こすものが付着していても、後から流れてくる固形物混合液に押し流されてしまう。また、ろ過スクリーンに内接させてあるスクリュー体をろ過スクリーンに対して差動回転させるので、ろ過スクリーンの内壁に付着している固形物は掻き落とされ、掻き落とされた固形物は塊となってコロコロと転動して小さな固形物を吸着する。そのため、目詰まりを起こすことがない。
【0031】
▲2▼ろ過の精度が向上する
目詰まりを起こすことがないので、ろ過スクリーンとして目の細かいものを使うことが出来る。その結果、細かい固形物まで分離することが出来、ろ過の精度が向上する。
▲3▼狭いスペースと短い時間で大量の固形物混合液を処理することが出来る
本発明のろ過装置には、固形物混合液をそろそろと供給するより、圧力をかけて勢いよく供給する方が好都合(例えば、目詰まり防止の観点から)なので、ゆっくりと沈殿させたりする従来のものに比べ、短時間に大量に処理することが出来る。設置スペースは、沈殿池等に比べてはるかに狭くて済む。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のろ過装置の概要を示す図
【図2】 本発明のろ過装置の詳細を示す図
【図3】 ろ過スクリーンの1例を示す図
【図4】 スクリュー体を示す図
【図5】 ろ過スクリーンの断面例を示す図
【図6】 差動歯車機構の正面図
【図7】 導入管の1例を示す図
【図8】 差動回転体と各部の回転方向を示す図
【図9】 差動回転の力の伝達状況を説明する図
【符号の説明】
10…駆動部、20…回転伝達部、21…内歯歯車、22…取付ねじ、23…太陽歯車、24…遊星歯車、25…遊星歯車取付軸、26…差動回転体、27…軸受、28…主回転軸、29…回転伝達棒、30…本体、31…分離固形物排出部、32…分離液排出部、33…ハウジング、40…洗浄部、41…洗浄用水管、42…洗浄用水注入口、43…ノズル、50…分離処理部、51…支持体、52…ろ過スクリーン、53…スクリュー体、54…軸体、55…スクリュー羽根、56…支持体、57…スリット形成体、58…スリット、59…端縁部、60…固形物混合液供給部、61…導入管、62…出口穴、63,64…軸受、65…供給管取付体、66…供給管、70…分離固形物

Claims (1)

  1. 円筒状のろ過スクリーンと、該ろ過スクリーンに内接するよう配設され、該ろ過スクリーンの内壁との間に螺旋状に進行する流路を形成するスクリュー体とを有する分離処理部と、
    該流路中に残された固形物を該流路の進行方向へ搬送するよう前記スクリュー体を回転させる回転力を供給する駆動部とを具え、
    前記流路に流し込んだ固形物混合液を、液体はろ過スクリーンの周面から外部へろ過して排出し、固形物は流路の終端部から排出することにより液体と固形物とに分離するろ過装置において、
    前記スクリュー体を回転させる前記駆動部からの回転力を分岐し、回転数を異ならせて前記ろ過スクリーンに伝達し、該ろ過スクリーンを前記スクリュー体に対して差動回転させるためにハウジングに固定された内歯歯車と、
    前記スクリュー体の回転軸に固着された太陽歯車と、
    該太陽歯車と前記内歯歯車との双方に噛合させられて該太陽歯車の周りを公転する遊星歯車と、
    該遊星歯車の取付軸に固着されると共に前記ろ過スクリーンと連結され、該遊星歯車の公転に従って回転するようされた差動回転体と
    を具えたことを特徴とするろ過装置。
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