JPH07108110A - スラリー濃縮方法及び濃縮装置 - Google Patents

スラリー濃縮方法及び濃縮装置

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JPH07108110A
JPH07108110A JP27590393A JP27590393A JPH07108110A JP H07108110 A JPH07108110 A JP H07108110A JP 27590393 A JP27590393 A JP 27590393A JP 27590393 A JP27590393 A JP 27590393A JP H07108110 A JPH07108110 A JP H07108110A
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filter
filter medium
slurry
filter cylinder
cylinder
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JP27590393A
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Seiichi Suzuki
聖一 鈴木
Katsunori Nishida
克範 西田
Masuhiro Sato
益弘 佐藤
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Tsukishima Kikai Co Ltd
Original Assignee
Tsukishima Kikai Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 クロスフロー濾過を基本とし、スラリーを脱
水機に搬送するライン上で連続的にスラリーの濃縮を行
い、濃縮濃度を制御して脱水機の安定な運転に寄与し得
る濃縮方法および濃縮装置の提供。 【構成】 濾材31を備えた濾過筒3の一端からスラリ
ーを流入させて濾過筒側面に沿って流動させ他端から流
出させ、濾過筒を回転させるスラリーの濃縮方法、及
び、一端にスラリー流入口Fを備え他端にスラリー流出
口Dを備え、側面に濾材を備えた回転可能な濾過筒と、
濾過筒の回転駆動手段とを備えた濾過濃縮装置であっ
て、濾材はワイヤースクリーン、パンチングプレートま
たは濾布膜等を使用し、濾材再生手段として、濾過筒外
部若しくは内部に設けられた掻き取り手段8、濾材外部
から濾材に向けられたスプレー手段9、濾材の内方に向
けて圧力を加える手段または濾過筒の振動手段を設け
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はスラリーの濃縮方法及び
濃縮装置に関する。詳しくは、スラリーを濾過筒に通過
させるだけで濃縮できるようにした濃縮方法及び濃縮装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】スラリーから固形分を回収するために
は、一般に、濃縮及び脱水の一連の工程が採用され、脱
水工程では多くの場合遠心脱水機、ベルトプレス脱水
機、加圧脱水機が使用される。これらの脱水機は固形物
濃度が高い程その固形物処理量が大きくなるので、この
濃縮工程は、脱水工程での効率を向上させるために極め
て有効である。
【0003】かかる濃縮方法として遠心濃縮機、加圧浮
上等による機械濃縮や重力で濃縮する重力濃縮槽がある
が、機械濃縮はイニシャルコスト及びランニングコスト
が高い点が欠点とされ、重力濃縮槽は濃縮効率が悪い点
が欠点とされている。
【0004】そこで、別法として、近年、スラリーの固
形分を薬品で凝集させてフロック状にした後、濾過濃縮
機によって濃縮する方法が提案されている。この濃縮方
法は、スラリー固形分を予め凝集させるため、脱水工程
での脱水効率が向上する点で有利とされている。そし
て、かかる濾過濃縮機としては、ドラムスクリーン、傾
斜スクリーン等を備えた濾過濃縮機が使用できる。
【0005】しかし、かかる濾過濃縮機の場合、スラリ
ーを濃縮後、後段の加圧脱水機や遠心脱水機に供給する
には再度ポンプ等で濃縮機から汲み上げる必要があり、
このポンプ搬送中に折角形成させたフロックの破壊を引
き起こし、脱水性能を阻害するという欠点を有する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】フロックの破壊を防止
するためには、凝集したフロックをポンプで圧送して濃
縮機内を通過させ、そのまま脱水機に導入できると理想
的である。このような濃縮プロセスが可能な方法とし
て、液を濾過面上に平行に流して行なうクロスフロー濾
過(Crossflow filtration)の応用が考えられる。
【0007】クロスフロー濾過は、処理液を濾材と平行
に流動させ、濾過面にケーキを形成させない程度に処理
液の流速を十分高くコントロールすることによって連続
的に濾過することを原理としている。しかし、クロスフ
ロー濾過は、河川水からの飲料水製造など、非常に希薄
な濃度で微小な粒子を含有する液の清澄化に利用されて
いるのみであり、濃厚なスラリーに適用した場合には濾
過面のケーキ形成は避けることができず、スラリーが薬
品凝集させたフロックを含有する場合には流速を高めれ
ばフロックを破壊する結果となり、本発明者の知るかぎ
りでは、クロスフロー濾過を濃厚なスラリーの脱水機に
供給するライン上での濃縮に適用した例は未だ無い。
【0008】ところが、本発明者らは、クロスフロー濾
過を基本としてこれに改良を加えることにより、スラリ
ーを脱水機に搬送するライン上で連続的にスラリーの濃
縮を行うことができ、しかも濃縮濃度を制御して脱水機
の安定な運転に寄与し得ることを見いだし本発明を完成
するに至った。
【0009】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、側
面に濾材を備えてなる濾過筒の軸線上の一端からスラリ
ーを圧入させて濾過筒側面に沿って流動させ軸線上の他
端から流出させると同時に、当該濾過筒をその軸線周り
に回転させ、所望により濾材再生手段を働かせることを
特徴とする濃縮方法に関するものである。
【0010】他の局面によれば、本発明は、軸線上の一
端にスラリー流入口を備え軸線上の他端にスラリー流出
口を備えるとともに側面に濾材を備えてなる軸線回りに
回転可能な濾過筒と、該濾過筒の回転駆動手段とを備
え、所望によりさらに濾材再生手段を備えてなる濾過濃
縮装置を提供する。
【0011】本発明では、スラリーは濾過筒をほぼ充満
させる量で連続的に供給することが好ましい。そして、
濾過筒をその中にスラリーが流動している状態で回転さ
せるため、濾過筒内のスラリーの流動方向と垂直な剪断
力と僅かな遠心力が生じるため、固形物濃度約0.5%以
上のスラリーを用いる場合であっても濾過が推進され、
濾材再生手段により濾材を洗浄する場合には、濾過面は
常に更新されるので更に効率良く濃縮が達成されるもの
と考えられる。
【0012】濾過筒は筒の側面に濾材を備えていれば良
く、濾材としては、ワイヤースクリーン、パンチングプ
レート、濾布膜等を用いることができる。濾過筒の形状
は通常は円筒状であるが、流入口側から流出口側に至る
にしたがって径が小さくなるようにした円錐台状のもの
であってもよい。濾材の開口率は、一般に5〜30%、
好ましくは5〜25%である。
【0013】濾材再生手段は、濾過筒外部または内部に
設けられた掻き取り手段、濾材外部から濾材に向けられ
たスプレー手段、濾材の内方に圧力をかける加圧手段、
濾過筒の振動手段等とすることができ、これらの手段を
併用することもできる。該掻き取り手段は、濾材表面に
接触するように配置されたブラシ、スクレパーまたはブ
レード等とすることができる。また、スプレー手段はノ
ズルから水等の液体や空気等の気体からなる洗滌剤を噴
射するものであればよい。
【0014】本発明の装置は、濾過筒を回転駆動手段で
回転させる一方でスラリーを流入口から濾過筒内に連続
的に供給して濾過筒の濾材内面に沿って流動させて流出
口から排出させることによって運転される。また、この
際同時に濾材再生手段を作動させて濾材表面を刺激する
ことによってスラリーを効率良く濃縮させることができ
る点に特徴を有するものである。
【0015】本発明は、汚泥、食品用単繊維、パルプ、
各種樹脂等のスラリーの濃縮に適用することができ、ス
ラリーの固形物濃度は0.5%以上3%以下であるのが
好適である。濾過筒は、開口率が一般に5〜30%、好
ましくは5〜25%であり、濾過面積0.2m2の場
合、スラリー供給量5〜20m3/H、回転数1〜100rp
mで運転するのが好ましい。
【0016】
【実施例】以下、図面を参照しつつ本発明の具体例を詳
述するが、以下の実施例は本発明を何ら限定するもので
はない。
【0017】実施例1 図1は本発明の濃縮装置の実施例を示す斜視図である。
図1において、数字1で全体的に示すのは概略樋状に形
成したケーシングであり、施蓋せずに上面を開放にした
状態で示してある。ケーシング1はコモンヘッド2上に
堅固に固定されており、ケーシング1の内部には長手方
向に濾過筒3が水平に配置されている。濾過筒3は側面
を円筒状のワイヤースクリーン31で形成し、両端には
液の流入及び流出を可能とする開口を有するとともに側
方に張り出したフランジ32及び32′を備えている。
フランジ32及び32′は導管4及び4′のフランジ4
1及び41′とそれぞれ連結されており、導管4及び
4′はそれぞれケーシングの端面11及び11′を貫通
してケーシング外方のベアリング5及び5′によって回
転可能に支持されている。さらに導管4及び4′はベア
リング5及び5′の外方においてロータリージョイント
6及び6′を介して固定の供給口F及び排出口Dとそれ
ぞれ連通している。かくして、濾過筒3は両端に連設さ
れた導管4及び4′とともにベアリング5及び5′によ
って水平に支持されるとともに、ロータリージョイント
6及び6′によって固定の供給口F及び排出口Dに対し
て回転可能に構成されている。図1の濃縮装置の場合、
濾過筒3は、ベアリング5とロータリージョイント6の
間に設けられた駆動手段7によって回転される。駆動手
段7はスプロケット71をモーター74によって回転さ
せ、チェーン73を介して導管4に固定されたスプロケ
ット72に動力を伝達することによって濾過筒3を回転
させる。なお、濾過筒3の回転速度はスプロケット71
とモーター74との間に介在する変速機75によって調
節可能である。
【0018】図1の濃縮装置では、濾過筒3の濾材はワ
イヤースクリーン31であり、濾材再生手段としてブラ
シ手段8とスプレー手段9が設けられている。図1及び
図2を参照すれば明らかなように、ブラシ手段8はケー
シング1内においてその端面11、11′に両端が固定
された角棒状のブラシ保持材81とその下面から下方に
突出するブラシ82から構成されている。ブラシ82の
下端はワイヤースクリーン31の頂面に接して、濾過筒
3の回転時にワイヤースクリーン3の付着物を掻き出す
ように作用する。一方、スプレー手段9は、ケーシング
1内において濾過筒3の側方でこれと平行に延在する導
管91から構成されている。導管91はケーシング1の
端面11、11′に両端が固定され、導管91の一方の
端部は供給口側のケーシングの端面11を貫通して開口
90を備え、ケーシング1の外部から水、空気等の洗滌
剤を導管91内へ供給できるようにされており、導管9
1の他方の端部は閉止されている。そして、図2から明
らかなように導管91は、ワイヤースクリーン31に向
けられたノズル92を備えており、開口90から供給さ
れた空気、水等の洗滌剤はノズル92からワイヤースク
リーン31に向けて噴射される。ノズル92は導管91
に沿って適宜多数設けることができる。なお、図1の装
置は、使用時には図2に示されるように、ケーシング1
上部にポリ塩化ビニル製の透明蓋13が固定される。
【0019】本発明の濃縮装置では、スラリーSをポン
プ(図示しない)によって供給口Fに連続的に圧送する
ことで、導管4を介して濾過筒3内にほぼ充満させると
ともに濾過筒3に沿って流動させ、導管4′を介して排
出口Dから連続的に排出させる。この時、同時に駆動手
段7を作動させて濾過筒3を回転させることにより、連
続的にスラリーSの濃縮が達成される。すなわち、スラ
リーSは濾過筒3に沿って流動する間に、液体成分の一
部が濾過筒の内圧と遠心力でワイヤースクリーン31か
ら分離水Fとして濾過筒3の外部へ放出され、排出口D
から排出されるスラリーS´は濃縮されたものとして回
収される。この時、濾過筒3が回転しているのでスラリ
ーSの固形分が流動方向と垂直の方向の剪断力を受け、
ワイヤースクリーン31に固着することなく、しかもブ
ラシ手段8で常時ワイヤースクリーン31は清掃されて
いるので、目詰まりすることなく連続的に濃縮が達成さ
れる。同時に、スプレー手段8から水、空気等の洗滌剤
をワイヤースクリーン31に向けて噴射することにより
格段にスラリーの濃縮効率を高めることができる。な
お、分離水Fはケーシング底部の開口12から排出され
る。なお、図2bは、円筒濾過筒3の内部に濾過筒3よ
り小径の内筒34を複数の支持棒35によって固定して
設けた図2aの装置の変形例である。スラリーSを濾過
筒3の内壁と内筒34の外壁に挟まれた環状領域に導入
することにより、濾過面積は同等で流速のみ速くするこ
とができ、濾過筒3の径が大きい時に有効である。
【0020】実施例2 図3は、図1の濃縮装置の濾材再生手段8及び9に改変
を加えた変形例を示す。図3の濃縮装置では、濾材再生
手段は濾過筒3の上方に配置されたブラシローラー8a
と濾過筒3の下方に配置されたスプレー手段9aとから
構成される。ブラシローラー8aは軸81aとその周り
に放射状に固定されたブラシ82aとからなり、ブラシ
82aの先端は濾過筒3のワイヤースクリーン31の外
面に接しており、軸81aはケーシング1の両端部に回
転可能に遊休状態で支持されている。スプレー手段9a
は配置された位置が濾過筒3の下方である以外、図1の
スプレー手段9aと同様の要素から構成されている。
【0021】かくして、図3の装置は、導管4から矢印
の方向にスラリーSを連続的に流入させてスラリーSを
濾過筒3内を流動させるとともに、濾過筒3を回転させ
ることにより、導管4′から連続的に濃縮されたスラリ
ーS´が流出される。この時、濾過筒3の回転と同時に
ブラシローラー8aが適宜回転し、ワイヤースクリーン
31の目詰まりを防止する。さらに、スプレー9aを作
動させて洗滌剤Wをワイヤースクリーン31に向けて噴
射することにより濃縮効率をさらに高めることができ
る。
【0022】実施例3 図4は、図1の濃縮装置の濾材再生手段8及び9に改変
を加えた他の変形例を示す。図4の濃縮装置では、濾材
再生手段はスプレー手段9aを備え、スプレー手段9a
は、配置された位置が濾過筒3の下方である以外、図1
のスプレー手段9と同様の構成を有する。図4の濃縮装
置では、濾材再生手段としてブラシ手段は備えていない
が、その代わりに、ケーシング1の開口12に背圧弁8
bを設けるか、開口12を閉止してケーシング1の上部
にオーバーフローのセキ板8cを設けてこれを調節する
ことによって、分離水Fがケーシング内に背圧をかけら
れた状態で充満するように構成している。
【0023】かくして、図4の装置は、ケーシング1内
を充満させて背圧をかけた状態で導管4から矢印の方向
にスラリーSを連続的に導入し、スラリーSを濾過筒3
内に充満させた状態で流動させるとともに、濾過筒3を
回転させると、背圧によって濾過筒面内外の差圧が減少
するためワイヤースクリーン31への固形分の付着の圧
密度が背圧のない状態に比べて少なくなるためワイヤー
スクリーン31への固形分の付着が防止され、導管4′
から連続的に濃縮されたスラリーS´が流出し回収され
る。この時、スプレー9aを作動させて洗滌剤Wをワイ
ヤースクリーンに向けて噴射することにより濃縮効率を
さらに高めることができる。なお、図示のように、分離
水Fを導管93よりスプレー手段9に循環させ、洗滌剤
Wとして再利用することもできる。また、背圧弁8bを
間欠的に開閉させることにより、濾過面の再生をさらに
効果的に行なうことができる。
【0024】実施例4 図5は、図3の濃縮装置にさらに改変を加えた変形例を
示す。図5の濃縮装置では、濾材再生手段は図3の濃縮
装置と同様にブラシローラー8aとスプレー手段9aを
備えるとともに、濾過筒3の内部でワイヤースクリーン
31の長手方向にその頂部及び底部に沿って延在するよ
うに設けられた2つのスクレパー33及び33′を備え
ている。このスクレパー33及び33′は濾過筒3内に
適宜固定されている。そして、分離水Wはブロー座12
aより適宜排出される。
【0025】かくして、図5の濃縮装置では、スクレパ
ー33及び33′の作用によりワイヤースクリーン31
の内部に付着したスラリー固形分が掻き取られ、濃縮効
率が高められる。
【0026】実施例5 図6は、図1の濃縮装置の別の変形例を示す。図6の濃
縮装置では、濾過筒3のワイヤースクリーン31をスラ
リーSの流れ方向に向かって先細りとなるように円錐台
状に形成し、濾材再生手段として図1のブラシ手段8と
同等の要素8をワイヤースクリーン31の側面に沿って
配置してある。
【0027】かくして、図6の装置は、導管4から矢印
の方向にスラリーSを連続的にポンプで圧送して濾過筒
3内に流入させて流動させた場合、スラリーSの進行に
伴って流速が衰えることなく、導管4′から連続的に濃
縮されたスラリーS´を回収できる。この時、濾過筒3
の回転と同時にブラシ手段8がワイヤースクリーン31
の目詰まりを防止することは図1の濃縮装置と同様であ
る。
【0028】実施例6 図7は、図1の濃縮装置のさらに別の変形例を示す。図
7の濃縮装置では、濾材再生手段は図1のブラシ手段8
及びスプレー手段9の代わりに、導管4及び4′の濾過
筒側の一部をフレキシブルホース42及び42′で構成
し、濾過筒3の一端部に振動を加える振動発生手段Vを
設けて成る。
【0029】かくして、図7の装置は、濾過筒3を回転
させつつ導管4から矢印の方向にスラリーSを連続的に
ポンプで圧送して濾過筒3内に導入させて流動させると
同時に、振動発生手段Vを作動させると、濾過筒3は上
下に振動し、スラリーSの固形分がワイヤースクリーン
31に付着することが防止され、その目詰まりが防止さ
れるので、連続的なスラリーSの濃縮が可能となる。
【0030】実施例7 図8は、濃縮量増加に対応するために好適な濃縮装置の
態様を示す。図8の濃縮装置は、3基の同様の濾過筒3
を単一のケーシング1内に並列に配列したものであり、
各濾過筒3はベアリング5及び5′によって支持された
導管4及び4′を介してケーシング1の外部に連通し、
ロータリージョイント6及び6′によって導管4及び
4′とともに回転できるようにされている。各濾過筒3
は導管4′側に設けられた単一の駆動手段7によって回
転駆動される。図8には図示しないが、各濾過筒3には
濾材再生手段を図1〜7の構成にしたがって適宜設ける
ことができる。そして、各濾過筒3には単一の供給管か
ら分岐した管よりスラリーが供給され、濃縮されたスラ
リーは一つの排出管に集合して次の工程に送られる。
【0031】かくして、図8のように濾過筒3を一つの
ケーシング1内に並列に設置することにより、処理容量
の向上を図ることができる。また、濾過筒3を直列に複
数個接続することによって処理容量を上げることも可能
である。
【0032】実施例8 図9は本発明の濃縮装置を汚泥の濃縮・脱水プロセスに
適用した例を示すフローシートである。すなわち、スラ
リーポンプP1で連続的に圧送された原汚泥を濃縮槽で
濃縮した後、または同様の原汚泥を濃縮槽に送らずに凝
集混和槽あるいはライン上で例えばラインミキサーを用
いて凝集剤と混合した後、遠心脱水機に送る前に、本発
明の濃縮装置Tを設けたものである。本発明によれば、
ポンプP1又はP2で連続的に圧送される汚泥スラリー
は濃縮装置T内を流動して通過する間に通常2〜4倍に
濃縮できることが確認された。本発明の濃縮装置Tの構
成によれば、スラリーを濃縮装置を通過させ遠心脱水機
に供給するにはポンプP1又はP2の圧送のみで十分で
あり、濃縮装置Tと遠心脱水機の間に別のポンプを設け
る必要はなく、従ってフロックの破壊を防止し、脱水効
率を向上できるという利点が得られる。脱水機は、遠心
脱水機、ベルトプレス脱水機、加圧脱水機等のいづれの
脱水機への適用が可能である。
【0033】実施例9 図9のフローシートにおいて、濾材として開口率17%
のワイヤースクリーンを用いた濾過面積0.2m2の図
3に示す形式の本発明の濃縮装置Tを使用し、濃度約
1.9%の下水混合生汚泥5m3/Hを用いて濃縮性能
を検討した。すなわち、ネジポンプP1で圧送された汚
泥に高分子凝集剤0.6%をライン上において添加した
後そのまま濃縮装置Tを通過させる同時に、濾過筒を各
種回転数で回転させながらスプレー手段から水をスプレ
ー圧力を適宜変化させてスプレーしつつ濃縮した結果、
図10のような結果が得られた。すなわち、図10によ
れば、本発明の濃縮装置により濃度1.9%の汚泥を濃度
4.3%まで濃縮することができることが示された。ま
た、回転数及びスプレー圧力を変化させることにより、
濃縮濃度を制御することができることが示された。回転
数を上げるに伴ない濃度は上昇するが、運転条件によ
り、回転数が高すぎると剪断力が強くなりすぎ、性能は
低下する傾向があり、回転数には適正な範囲が存在す
る。したがって、本発明の濃縮装置の濃縮濃度を濃度検
知器等で検知しながら濾過筒の回転数やスプレー圧力を
制御することにより、濃縮装置に供給される被濃縮物を
濃度が変動する場合であっても、濃縮濃度を一定に制御
することも可能であり、これによって後段の脱水機を安
定に運転させることもできる。
【0034】上記で得られた汚泥(濃度3.5%)を遠心
脱水機に供給量5m3/時で供給したところ、遠心脱水
機の固形物処理量は175kg/時となり、脱水後のケー
キ水分も76%であった。
【0035】これに対し、濃縮装置Tを介さない濃度1.
5%の汚泥を同様の遠心脱水機に供給量5m3/時で供給
した場合は、遠心脱水機の固形物処理量は75kg/時で
あり、脱水後のケーキ水分も78%であった。したがっ
て、本発明の濃縮装置を使用することにより、ケーキ水
分同等にて遠心脱水機の固形物処理量を約2倍にするこ
とができ、遠心脱水機の大幅な処理能力向上が達成で
き、遠心脱水機台数の大幅削減も可能であり、本発明の
効果は絶大である。
【0036】実施例10 図3に示す本発明の濃縮装置に、食品添加物用の長さ2
〜5mmのセルロース単繊維を水中に濃度0.8%で含む
スラリーを流量10m3/時で供給し、濾過筒の回転数
を適宜変化させるとともに、ブラシ洗滌及びスプレー洗
滌を適宜加味して濃縮させたところ、図11に示す結果
が得られた。
【0037】図11から、濾過筒の回転数を上げるほど
濃縮液量(濃縮前のスラリー中の液分を10とした場合
の、濃縮されたスラリー中の液分の量)が低下し、濃縮
度が上昇することが示された。さらに、ブラシ洗滌を加
味した場合濃縮度が改善し、ブラシ洗滌とスプレー洗滌
(スプレー圧力0.5kg/cm2)を併用した場合は格段に濃
縮度が高まることが示された。
【0038】
【発明の効果】本発明によれば、濾材を円筒状に形成
し、これを軸線まわりに回転させつつスラリーを通過さ
せるだけで濃縮を行うことができるので、スラリーを圧
送ライン上で流動させたまま濃縮を達成することができ
る。しかも、濾材の回転数を変化させることにより、濃
縮濃度を制御することができるので、被濃縮物の濃度が
変化した時でも一定の濃縮濃度を保つことが可能とな
り、後段の脱水機を安定に運転させることができる。
【0039】また、濾材再生手段を設けることにより、
一層濃縮濃度を高めることができ、とりわけ、濾材のブ
ラシ洗滌とスプレー洗滌を併用することにより格段の濃
縮濃度の向上を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の濃縮装置の実施例を示す斜視図であ
る。
【図2】aは図1のケーシングの長手方向中央付近で横
断方向に沿って切断し、排出口方向に向かって描いた断
面図であり、bはaの装置の濾過筒内部に内筒を設けた
変形例である。
【図3】ケーシングを長手方向に破断して内部構造を示
した、図1の実施例の変形例の立面図である。
【図4】ケーシングを長手方向に破断して内部構造を示
した、図1の実施例の変形例の立面図である。
【図5】ケーシング及び濾過筒を長手方向に破断して内
部構造を示した、図1の実施例の変形例の立面図であ
る。
【図6】ケーシングを長手方向に破断して内部構造を示
した、図1の実施例の変形例の立面図である。
【図7】ケーシングを長手方向に破断して内部構造を示
した、図1の実施例の変形例の立面図である。
【図8】ケーシングを長手方向に破断して内部構造を示
した、図1の実施例の変形例の立面図である。
【図9】本発明の濃縮装置の汚泥処理プロセスへの適用
例を示すフローシートである。
【図10】本発明の濃縮装置を使用した場合の濾過筒回
転数と濃縮濃度の関係を示すグラフである。
【図11】本発明の濃縮装置において濾材再生手段を使
用した場合の濾過筒回転数と濃縮液量の関係を示すグラ
フである。
【符号の説明】
1 ケーシング 11,11′ ケーシング端面 12 開口 2 コモンヘッド 3 濾過筒 31 濾材 32,32′ 濾材端部フランジ 33,33´ スクレパー 34 内筒 35 支持棒 4,4′ 導管 41,41′ 導管フランジ 42,42′ フレキシブルホース 5,5′ ベアリング 6,6′ ロータリージョイント 7 駆動装置 71,72 スプロケット 73 チェーン 74 モーター 75 変速機 8 ブラシ手段 8a ブラシローラー 8b 背圧弁 8c オーバーフロー用セキ板 81,81a ブラシ保持材 82、82a ブラシ 9,9a スプレー手段 91 導管 92 ノズル S 原料スラリー S´ 濃縮スラリー F 供給口 D 排出口 W 洗滌剤 P1,P2 ポンプ F 分離液 V 振動手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B01D 33/06 A 24/46 33/44 33/58 35/06

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 側面に濾材31を備えてなる濾過筒3の
    一端からスラリーSを圧入させて濾過筒3内部にスラリ
    ーをほぼ充填させて他端から流出させるとともに、当該
    濾過筒3をその軸線周りに回転させることを特徴とする
    スラリーの濃縮方法。
  2. 【請求項2】 濾過筒3の回転と同時に濾材再生手段を
    働かせ、濾材再生手段は、濾過筒外部若しくは内部に設
    けられた掻き取り手段8,8a,33,33´、濾材外
    部から濾材に向けられたスプレー手段9、濾材の内方に
    向けて圧力を加える手段8b,8c、または濾過筒の振
    動手段Vである請求項1記載の濃縮方法。
  3. 【請求項3】 濾過筒3と濾材再生手段とをケーシング
    1内に収容し、濾材再生手段は濾材の内方に向けて圧力
    を加える手段8b,8cであり、ケーシング1に設けら
    れた背圧弁8bまたはオーバーフロー用セキ板8cによ
    りケーシング1内に背圧がかけられた状態で液体を充満
    させて濾材31の内方に向けて圧力を加えるようにした
    請求項2記載の濃縮方法。
  4. 【請求項4】 軸線上の一端にスラリー流入口を備え軸
    線上の他端にスラリー流出口を備えるとともに側面に濾
    材31を備えてなる軸線周りに回転可能な濾過筒3と、
    該濾過筒3の回転駆動手段7とを備えてなる濾過濃縮装
    置。
  5. 【請求項5】 さらに、濾材再生手段を備え、濾材再生
    手段は、濾過筒外部若しくは内部に設けられた掻き取り
    手段8,8a,33,33´、濾材外部から濾材に向け
    られたスプレー手段9、濾材の内方に向けて圧力を加え
    る手段8b,8c、または濾過筒の振動手段Vである請
    求項4記載の濃縮装置。
  6. 【請求項6】 濾過筒3と濾材再生手段とをケーシング
    1内に収容してなり、濾材再生手段は濾材31の内方に
    向けて圧力を加える手段8b,8cであり、当該濾材再
    生手段は、ケーシングに設けられた背圧弁8bまたはオ
    ーバーフロー用セキ板8cによりなり、ケーシング1内
    に背圧がかけられた状態で液体を充満させるようにする
    請求項5記載の濃縮装置。
  7. 【請求項7】 単一のケーシング1内に複数の濾過筒3
    が設けられてなる請求項1記載の濃縮装置。
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