JP2001029002A - スコーン - Google Patents
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Abstract
も冷凍しても食感の低下がなく日持ちのよいスコーンを
提供すること 【解決手段】原料粉に対してα−化澱粉を3〜15重量
%とデキストリンを固形分として10〜35重量%添加
してスコーンを製造すること。
Description
詳しくは外観や食感を改善したスコーンに関する。
な焼き菓子の一種で、小麦粉、大麦粉、オートミルなど
の原料粉に油脂、卵、砂糖、牛乳などを配合して焼成し
たものである。本来はティータイム用の菓子パンと考え
られ、形状はパンに近いがベーキングパウダーで膨化さ
せており、パンとも菓子とも分類し難い特異な食品で、
それだけに多様化の時代にあって興味深い食品であると
いえる。
表面に梨肌の発生も多くみられるなど外観上にも問題が
あり、食感も比較的ソフトであるがパサパサしていてド
ライであり、日本人の多くが好む食感からは遊離してい
て、好む人が限られていた。また、冷凍保存した場合に
は、食感が製造時の食感から大きく低下し、日持ちが良
くないものであった。
する課題は、外観がよく、ソフトでしっとり感があり、
しかも冷凍しても食感の低下がなく日持ちのよいスコー
ンを提供することにある。
を解決すべく鋭意努力の結果、α−化澱粉とデキストリ
ンとを併用することによって問題点の解決がはかれると
いう知見を得て本発明を完成した。
麦粉等の穀粉を主原料とし、油脂、卵、砂糖、牛乳、膨
張剤等を配合した生地を用いて焼成されたものであり、
比較的ソフトであるが、表面に梨肌の発生がみられて外
観が悪くなったり、しっとり感が弱くてパサツキつきの
ある食感を有していた。また、製造時はそれなりの食感
を有しているが、冷凍などで保存すると硬くなりすぎる
など食感が激変してとても食することのできるものでな
かった。
ストリンを添加することで、ソフト感を維持したままで
梨肌の発生を防止でき、惹いては外観がよくなり、冷凍
などで保存しても製造直後のソフトでしっとり感のある
食感をそのまま保持して食感の低下を防止できる日持ち
の良いスコーンが得られるようになった。
を3〜15重量%とデキストリンを固形分として10〜
35重量%添加して得られるスコーンに係るものであ
る。
粉、オートミルなどの穀粉に油脂、卵、砂糖、牛乳、膨
張剤、必要に応じてイーストを配合した生地を用いて焼
成したパン或は菓子の何れの範疇にも分類のできるベー
カリ製品で、具体的にはブレインスコーン、スコッチス
コーン、ティービスケットなどが例示される。
製造に使用される小麦粉、大麦粉、オートミルなどの穀
粉を指称する。
ーンの製造後に得られた食感が冷凍で保存された時に、
製造時の食感を保持する冷凍期間を意味する。即ち、日
持ちが悪い、或は短いとは、製造時の食感が冷凍で短期
間に劣化する、或は大幅に変わることを指すが、本発明
では製造後に冷凍して2週間放置し、解凍した時の食感
の変化を評価することで日持ちの善し悪しを判断するこ
とにした。
存在下に加熱して糊化(αー化)し、乾燥したものを指
称し、具体的には水に懸濁した澱粉をドラムドライヤー
で処理して糊化、乾燥する方法、澱粉をエクストルーダ
ーで処理して糊化、乾燥する方法、糊化した後凍結乾燥
又は噴霧乾燥する方法などによって製造されるものであ
る。
粉から選択される。未処理澱粉としては、小麦澱粉、米
澱粉、小麦澱粉、タピオカ澱粉、コーンスターチ、馬鈴
薯澱粉、ワキシーコーンスターチやサゴ澱粉等が例示さ
れるが、食感や日持ちがよいという点でタピオカ澱粉が
より好ましい。一方、加工澱粉は、未処理澱粉に酸化、
エーテル化、エステル化、架橋、或はそれらの組合せな
ど何らかの従来周知の加工処理をして得られる澱粉を意
味し、例えば弾性の強いワキシーコーンスターチには軽
度の架橋処理を施してスコーンの成形をより容易にした
り、小麦澱粉やコーンスターチについては、エーテル化
やエステル化などの加工処理を施すことで、スコーンの
日持ちをより良好にするなど加工方法や処理の程度を選
択することができるので、全ての未処理澱粉をタピオカ
澱粉と同じように使用できる。
かの方法で分解して得られるもので、具体的には澱粉に
酸及び/又は酵素を添加し、ペースト状態で反応して得
られるマルトデキストリン(水素添加した還元マルトデ
キストリンも含む)、澱粉に無機酸を添加して高温で焙
焼して製造される焙焼デキストリン、および焙焼デキス
トリンにαアミラーゼ及び/又はβ−アミラーゼを作用
して得られる分岐構造が発展した難消化性デキストリン
(水素添加した還元難消化性デキストリンも含む)等を
例示でき、粉末状、或は液状の何れもが利用できる。こ
れらの中でも、難消化性デキストリンがスコーンのしっ
とり感を改善する効果が大きいことからより好ましい。
尚、原料である澱粉としては、小麦澱粉、米澱粉、小麦
澱粉、タピオカ澱粉、コーンスターチ、馬鈴薯澱粉、ワ
キシーコーンスターチやサゴ澱粉等通常使用される澱
粉、或はそれらをエーテル化、エステル化、酸化等の処
理した加工澱粉の何れをも使用できる。
リンを併用することが必須条件であり、どちらか一方で
も欠ければ本発明の所期の効果が得られなくなる。その
際、特に問題となるのは原料粉に対するα−化澱粉とデ
キストリンの添加量であり、原料粉に対してα−化澱粉
3〜15重量%、デキストリンを固形分として10〜3
5重量%とする。
量%未満では、表面の改善やソフト感を改善する効果が
弱く、15重量%を越えるとソフト感というより、もち
ゃつきのある食感になる。一方、原料粉に対するデキス
トリンの添加量が10重量%未満ではしっとり感が不足
し、35重量%を越えるとべたつきがみられる。
デキストリンを上記のような割合で添加して得られるス
コーンであるが、本発明をより具体的にするために次に
その方法の一例を記載する。
を100重量部、α−化澱粉を3〜15重量部、デキス
トリンを固形分として10〜35重量部投入し、更に膨
張剤(例:重炭酸ナトリウム25〜35重量%、酸性剤
65〜75重量程度含有している製剤)を1〜4重量
部、砂糖15〜20重量部を添加して混合し、油脂15
〜25重量部及び予め15〜45重量部の濃厚乳に全卵
35〜40重量部を混合して均一化した液を添加し、混
合してスコーン用の生地とする。
マーガリン、コンパウンドマーガリン(マーガリンとシ
ョートニングのほぼ等量混合物)などを使用するが、価
格と味の両面を考慮するとコンパウンドマーガリンが好
ましい。また、油脂の添加量としては市販のスコーンの
半分程度にしている。
ニアを発生させて生地を膨らませる目的で使用され、パ
ンや菓子には炭酸水素ナトリウム単独、酸性剤と組み合
わせたベーキングパウダー、塩化アンモニウムと組み合
わせたイソバタなど炭酸水素ナトリウムをベースとする
のが一般的に使用されるが、本発明のスコーンには炭酸
水素ナトリウムと酸性剤を組み合わせたものが好まし
い。炭酸水素ナトリウム単独では炭酸ソーダが残存し不
快な味になり、アルカリ性であるため着色の原因にな
る。またイソバタはアンモニアガスが抜けにくい。
ム、酸性リン酸カルシウム、グルコノデルタラクトンな
どを例示できるが、味覚の点でグルコノデルタラクトン
がより好ましい。
い系では多めに、デキストリンの添加量が多い系では少
ないめに使用するなどして生地の硬さを調整するが、濃
厚乳の代わりに牛乳を用いてもよい。
般に使用されている乳化剤、香料、色素、水飴、オリゴ
糖、人工甘味料、レーズン、ナッツ、リキュールなどを
必要に応じて添加することもできる。
cmの抜き型で抜き、それぞれの表面に卵液を2〜3回
重ね塗りし、上火170〜190℃、下火160〜18
0℃程度に設定しておいたオーブンで20〜30分間程
度焼成すると本発明の目的とするスコーンが得られる。
の状態が滑らかで、ソフトでしっとり感があり、日持ち
も改善されたスコーンとなる。また、特に意図したわけ
でないが、最近問題となっているカロリー過多、特に油
脂の取りすぎについても、本発明のスコーンは市販のス
コーンに比べて大幅に油脂の含量を減少させることをも
可能にした大きな特徴がある。
説明する。但し、部は重量部、%は重量%を示す。
力粉=70:30の割合にした小麦粉100部に対し
て、α−化澱粉、デキストリン、食塩、上白糖、「デル
トン」(商品名、オリエンタル酵母工業社製で、重炭酸
ナトリウム26%、グルコノデルタラクトン70%、食
品素材4%よりなるベーキングパウダー)、「ロレーヌ
GP」(商品名、ミヨシ油脂社製のコンパウンドマーガ
リン)、全卵、「エルガー7」(商品名、月島食品工業
社製の濃厚乳)を下記の配合割合にしてスコーンを製造
した。
(商品名、松谷化学工業社製で還元難消化性デキストリ
ン、濃度70%の液状品)を33部(固形分て23.1
部)、α−化澱粉としては「マツノリンM−22」(商
品名、松谷化化学工業社製でタピオカ澱粉を原料とする
α−化澱粉)を表1の割合で使用し、その他各材料の添
加量については表1に記載した。 また、濃縮乳につい
ては対照例の生地とほぼ同じ程度の硬さになるような割
合で添加し、その数値を表1に記載した。尚、表1にお
いて、「マツノリンM−22」を「M−22」と表記し
た。
に小麦粉、食塩、上白糖、ベーキングパウダー、「マツ
ノリンM−22」、「H−ファイバー」を投入して混合
し、次にコンパウンドマーガリンを添加混合し、最後に
予め均一化しておいた全卵と濃縮乳よりなる液を添加混
合して生地とした。
径5cmの抜き型で抜き、それぞれの表面に卵液を2〜
3回重ね塗りし、予め上火180℃、下火170℃に設
定しておいたオーブンで25分間焼成してスコーンを得
た。
状、ソフト感、しっとり感を評価した。また、冷却した
スコーンを冷凍で2週間間保存し、自然解凍した時のス
コーンの、ソフト感やしっとり感を評価した。それらの
評価した結果を表1に記載するが、評価については下記
のようにして行った。
セリPAC」(商品名、アベべ社製で架橋アセチル化馬
鈴薯澱粉を原料とするα−化加工澱粉)を10部を用い
た以外、同じようにしてスコーンを製造して評価したと
ころ、外観が良好で直後及び冷凍2週間後何れの場合も
ソフトでしっとりした食感を有するスコーンとなった。
を10部、デキストリンとして「H−ファイバー」と濃
厚乳を表2の割合で使用した以外、実施例1に準じてス
コーンを評価した結果を表2に記載する。尚、スコーン
の外観については何れも良好なものであった。
「ファイバーソル#2」(商品名、松谷化学工業社製の
難消化性デキストリン)と「パインデックス#2」(商
品名、松谷化学工業社製のマルトデキストリン)を固形
分としてそれぞれ21部、濃厚乳をそれぞれ20部使用
した以外、実施例3と同じようにしてスコーンを製造し
た。得られたスコーンは何れも外観がよく、製造直後で
はソフトでしっとり感も良好であった。
して食感をみたところ、ソフト感に関してはほぼ同じよ
うに評価できたが、しっとり感には幾分差がみられ、
「ファイバーソル#2」の方がよりしっとり感が強く感
じられた。またこれら冷凍品を電子レンジで解凍して食
感をみても自然解凍とほぼ同じような傾向がみられた。
Claims (2)
- 【請求項1】原料粉に対してα−化澱粉を3〜15重量
%とデキストリンを固形分として10〜35重量%添加
して得られるスコーン。 - 【請求項2】デキストリンが難消化性デキストリンであ
る請求項1に記載のスコーン。
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JP20274899A Expired - Fee Related JP4134285B2 (ja) | 1999-07-16 | 1999-07-16 | スコーン |
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1999
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