JP2001028509A

JP2001028509A - ダイバーシチ受信装置及び携帯端末

Info

Publication number: JP2001028509A
Application number: JP11197823A
Authority: JP
Inventors: Yuichiro Saito; 裕一郎齋藤
Original assignee: Sony Corp
Current assignee: Sony Corp
Priority date: 1999-07-12
Filing date: 1999-07-12
Publication date: 2001-01-30

Abstract

(57)【要約】【課題】２個のアンテナで受信された２個の受信信号
の中から１個の受信信号を選択することよりも選択でき
る受信信号の数を増やし、受信特性を向上させるように
する。【解決手段】アンテナ２及びアンテナ３と、これらの
アンテナで受信された２個の受信信号を合成するアンテ
ナ出力合成部４ｃと、アンテナ出力合成部４ｃにより合
成された合成受信信号及びアンテナ２及びアンテナ３で
受信された２個の受信信号の中から、１個の受信信号を
選択する受信信号切換スイッチ５とを用いる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、例えばディジタル
移動通信等の移動体通信に用いられるアンテナ切換型の
ダイバーシチ受信装置及びこのダイバーシチ受信装置を
有する携帯端末に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】移動体通信では、移動局の周囲の建物や
地形等による電波の反射により多重波干渉が生ずるの
で、移動局が走行しながら送受信を行うとフェージング
が発生する。このフェージングにより受信信号レベルの
減衰や符号間干渉等が生じると、受信感度や伝送品質等
の伝送特性が劣化してしまう。このようなフェージング
による伝送特性の劣化に対処するために、複数のアンテ
ナを受信装置に設けて、これらの複数のアンテナ（ブラ
ンチ）からの受信信号を処理することにより、伝送特性
を向上させるダイバーシチ受信方式が一般に用いられて
いる。

【０００３】このダイバーシチ受信方式には、各ブラン
チからの受信信号をどのように合成するかにより様々な
方法が考案されているが、図７に示すように、複数のア
ンテナに対して１系統の受信装置でダイバーシチ受信方
式を実現するアンテナ切換型のダイバーシチ受信方式が
最も簡易な方法として採用されている。

【０００４】このアンテナ切換型のダイバーシチ受信方
式は、複数のブランチの中からいずれか１個のブランチ
からの受信信号だけを復調し、その受信信号レベルがフ
ェージングにより低下し、所定の受信信号レベルの閾値
を下回ると、選択しているブランチを切り替える方式で
ある。また、２つのアンテナを備えた携帯電話機等の小
型移動通信機では、２ブランチでアンテナを切り替える
ダイバーシチ受信方式が用いられている。

【０００５】つぎに、上述したようなアンテナ切換型の
ダイバーシチ受信方式を用いた従来の携帯端末につい
て、図面を参照しながら説明する。従来の携帯端末を図
７に示す。

【０００６】携帯端末１００は、この図７に示すよう
に、受信用又は送受信用のアンテナであるアンテナ１０
１及びアンテナ１０２と、受信信号切換スイッチ１０３
と、受信レベル検出回路１０４と、アンテナ切換制御回
路１０５と、受信回路１０６とを備える。

【０００７】アンテナ１０１及びアンテナ１０２は、例
えば引出及び収納自在な送受信用のホイップアンテナや
携帯端末１００に内蔵された受信用の内蔵アンテナであ
る逆Ｆアンテナ等であり、他の携帯端末等との間で無線
を介して情報の送受信を行う場合に用いられる。

【０００８】受信信号切換スイッチ１０３は、アンテナ
切換制御回路１０５からの後述する切換制御信号に基づ
いて、アンテナ１０１又はアンテナ１０２から供給され
た各受信信号を、受信レベル検出回路１０４及び受信回
路１０６に供給する切換スイッチである。この受信信号
切換スイッチ１０３は、アンテナ１０１からの受信信号
（以下、アンテナ１０１受信信号という。）が供給され
る端子１０３ａと、アンテナ１０２からの受信信号（以
下、アンテナ１０２受信信号という。）が供給される端
子１０３ｂとを備える。

【０００９】具体的には、受信信号切換スイッチ１０３
は、アンテナ切換制御回路１０５からの切換制御信号に
基づいて、アンテナ１０１受信信号を受信レベル検出回
路１０４及び受信回路１０６に供給する場合には、端子
１０３ａにスイッチを切り換える。また、受信信号切換
スイッチ１０３は、アンテナ切換制御回路１０５からの
切換制御信号に基づいて、アンテナ１０２受信信号を受
信レベル検出回路１０４及び受信回路１０６に供給する
場合には、端子１０３ｂにスイッチを切り換える。

【００１０】受信レベル検出回路１０４は、受信信号切
換スイッチ１０３から供給された各受信信号の受信レベ
ルを常時測定しており、この測定した測定結果をアンテ
ナ切換制御回路１０５に供給する。具体的には、受信レ
ベル検出回路１０４は、受信信号切換スイッチ１０３の
端子１０３ａから供給されたアンテナ１０１受信信号、
又は受信信号切換スイッチ１０３の端子１０３ｂから供
給されたアンテナ１０２受信信号の各受信信号の受信レ
ベルをそれぞれの受信信号が供給されたときに測定し、
この測定した測定結果をアンテナ切換制御回路１０５に
供給する。

【００１１】アンテナ切換制御回路１０５は、受信レベ
ル検出回路１０４から供給された測定結果に基づいて、
最大の受信信号レベルを有する受信信号を選択するよう
にスイッチを切り換える制御を行う切換制御信号を、受
信信号切換スイッチ１０３に供給する。具体的には、ア
ンテナ切換制御回路１０５は、受信レベル検出回路１０
４から供給された測定結果であるアンテナ１０１受信信
号とアンテナ１０２受信信号の各受信信号のそれぞれの
受信信号レベルを比較し、これらの受信信号レベルの中
から最大の受信信号レベルを有する受信信号を選択する
ように、切換制御信号を受信信号切換スイッチ１０３に
供給する。

【００１２】そして、受信信号切換スイッチ１０３が供
給された切換制御信号に基づいてスイッチを切り換えた
後、アンテナ切換制御回路１０５は、常時、受信レベル
検出回路１０４から供給された測定結果に基づいて、受
信信号切換スイッチ１０３により選択された受信信号の
受信信号レベル値が所定の閾値以下であるか否かを、こ
れらの受信信号切換スイッチ１０３により選択された受
信信号の受信信号レベル値と所定の閾値とを比較するこ
とにより判断する。

【００１３】この比較の結果、上記受信信号切換スイッ
チ１０３により選択された受信信号の受信信号レベル値
が所定の閾値以下であると判断された場合には、アンテ
ナ切換制御回路１０５は、他の受信信号が供給される端
子にスイッチを切り換えるように制御する切換制御信号
を、受信信号切換スイッチ１０３に供給する。以後、携
帯端末１００が電波を受信中は、アンテナ切換制御回路
１０５は、以上の処理を繰り返す。

【００１４】受信回路１０６は、受信信号切換スイッチ
１０３から供給された受信信号レベルが最大の受信信号
を復調する回路である。このような受信回路１０６で
は、受信信号切換スイッチ１０３から供給された受信信
号レベルの高い方の受信信号を復調処理することによ
り、フェージングの影響を回避した受信動作を行い、送
信側から受信した受信データを正確に復元することがで
きる。

【００１５】以上のように構成された携帯端末１００で
は、基地局等の通信相手から送信された電波を受信する
場合に、受信信号切換スイッチ１０３は、アンテナ切換
制御回路１０５からの切換制御信号に基づいて、アンテ
ナ１０１又はアンテナ１０２から供給された受信信号の
中から最大の受信信号レベルを有する受信信号を供給す
る端子にスイッチを切り換えて、この最大の受信信号レ
ベルを有する受信信号を受信レベル検出回路１０４及び
受信回路１０６に供給する。

【００１６】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たような従来の携帯端末等では、ｎ個のアンテナからは
ｎ個の受信信号しか取得できなく、ｎブランチのダイバ
ーシチ効果しか得られなかった。

【００１７】そこで、本発明は、このような実情に鑑み
てなされたものであり、選択手段が、合成手段により合
成された少なくとも１個の合成された受信信号及びｎ個
のアンテナで受信されたｎ個の受信信号の中から１個の
受信信号を選択することにより、ｎ個のアンテナで受信
されたｎ個の受信信号の中から１個の受信信号を選択す
ることよりも選択できる受信信号の数を増やし、受信特
性を向上させるダイバーシチ受信装置及び携帯端末を提
供することを目的とするものである。

【００１８】

【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、本発明に係るダイバーシチ受信装置は、ｎ個のア
ンテナと、上記ｎ個のアンテナで受信されたｎ個の受信
信号の中から選択された１個の受信信号と、少なくとも
１個の他の受信信号とを合成する合成手段と、上記合成
手段により合成された少なくとも１個の合成された受信
信号及び上記ｎ個のアンテナで受信されたｎ個の受信信
号の中から、１個の受信信号を選択する選択手段とを備
えることを特徴とする。

【００１９】このダイバーシチ受信装置では、選択手段
は、合成手段により合成された少なくとも１個の合成さ
れた受信信号及びｎ個のアンテナで受信されたｎ個の受
信信号の中から、１個の受信信号を選択する。

【００２０】また、本発明に係るダイバーシチ受信装置
は、２個のアンテナと、上記２個のアンテナで受信され
た２個の受信信号を合成する合成手段と、上記合成手段
により合成された受信信号及び上記２個のアンテナで受
信された２個の受信信号の中から、１個の受信信号を選
択する選択手段とを備えることを特徴とする。

【００２１】このダイバーシチ受信装置では、選択手段
は、合成手段により合成された受信信号及び２個のアン
テナで受信された２個の受信信号の中から、１個の受信
信号を選択する。

【００２２】さらに、本発明に係る携帯端末は、ｎ個の
アンテナと、上記ｎ個のアンテナで受信されたｎ個の受
信信号の中から選択された１個の受信信号と、少なくと
も１個の他の受信信号とを合成する合成手段と、上記合
成手段により合成された少なくとも１個の合成された受
信信号及び上記ｎ個のアンテナで受信されたｎ個の受信
信号の中から、１個の受信信号を選択する選択手段とを
有するダイバーシチ受信装置を備えることを特徴とす
る。

【００２３】この携帯端末では、選択手段は、合成手段
により合成された少なくとも１個の合成された受信信号
及びｎ個のアンテナで受信されたｎ個の受信信号の中か
ら、１個の受信信号を選択する。

【００２４】さらにまた、本発明に係る携帯端末は、２
個のアンテナと、上記２個のアンテナで受信された２個
の受信信号を合成する合成手段と、上記合成手段により
合成された受信信号及び上記２個のアンテナで受信され
た２個の受信信号の中から、１個の受信信号を選択する
選択手段とを有するダイバーシチ受信装置を備えること
を特徴とする。

【００２５】この携帯端末では、選択手段は、合成手段
により合成された受信信号及び２個のアンテナで受信さ
れた２個の受信信号の中から、１個の受信信号を選択す
る。

【００２６】

【発明の実施の形態】以下、本発明を適用した実施の形
態について、図面を参照しながら説明する。

【００２７】前提として、以下説明する携帯端末には、
２個のアンテナが備えられているものとして説明する。

【００２８】本発明を適用した第１の実施の形態である
ダイバーシチ受信装置を備えた携帯端末を図１に示す。

【００２９】携帯端末１は、この図１に示すように、受
信用又は送受信用のアンテナであるアンテナ２及びアン
テナ３と、アンテナ出力合成切換回路４と、受信信号切
換スイッチ５と、受信レベル検出回路６と、アンテナ切
換制御回路７と、受信回路８とを備える。

【００３０】アンテナ２及びアンテナ３は、例えば引出
及び収納自在な送受信用のホイップアンテナや携帯端末
１に内蔵された受信用の内蔵アンテナである逆Ｆアンテ
ナ等であり、他の携帯端末等との間で無線を介して情報
の送受信を行う場合に用いられる。

【００３１】アンテナ出力合成切換回路４は、アンテナ
２で受信された受信信号（以下、アンテナ２受信信号と
いう。）、又はアンテナ３で受信された受信信号（以
下、アンテナ３受信信号という。）、又はアンテナ２受
信信号とアンテナ３受信信号とを合成した受信信号（以
下、合成受信信号という。）を、受信信号切換スイッチ
５に供給する。このアンテナ出力合成切換回路４は、受
信信号切換スイッチ５又は後述するアンテナ出力合成部
４ｃにアンテナ２受信信号を供給する切換スイッチであ
る切換スイッチ４ａと、受信信号切換スイッチ５又はア
ンテナ出力合成部４ｃにアンテナ３受信信号を供給する
切換スイッチである切換スイッチ４ｂと、切換スイッチ
４ａから供給されたアンテナ２受信信号と切換スイッチ
４ｂから供給されたアンテナ３受信信号とを合成して合
成受信信号を生成するアンテナ出力合成部４ｃとを備え
る。

【００３２】具体的には、切換スイッチ４ａは、端子４
ａａにスイッチを切り換えることにより、アンテナ２受
信信号を受信信号切換スイッチ５の後述する端子５ａに
供給する。また、切換スイッチ４ａは、端子４ａｂにス
イッチを切り換えることにより、アンテナ２受信信号を
アンテナ出力合成部４ｃに供給する。

【００３３】切換スイッチ４ｂは、端子４ｂａにスイッ
チを切り換えることにより、アンテナ３受信信号をアン
テナ出力合成部４ｃに供給する。また、切換スイッチ４
ｂは、端子４ｂｂにスイッチを切り換えることにより、
アンテナ３受信信号を受信信号切換スイッチ５の後述す
る端子５ｂに供給する。

【００３４】アンテナ出力合成部４ｃは、切換スイッチ
４ａから端子４ａｂを介して供給されたアンテナ２受信
信号と、切換スイッチ４ｂから端子４ｂａを介して供給
されたアンテナ３受信信号とを合成して合成受信信号を
生成し、この生成した合成受信信号を受信信号切換スイ
ッチ５の後述する端子５ｃに供給する。

【００３５】なお、切換スイッチ４ａが端子４ａａを選
択した場合のアンテナの指向性は、図２に示すようにな
り、切換スイッチ４ｂが端子４ｂｂを選択した場合のア
ンテナの指向性は、図３に示すようになる。そして、切
換スイッチ４ａが端子４ａｂを、切換スイッチ４ｂが端
子４ｂａを選択した場合のアンテナの指向性は、図２と
図３とを合成した図４に示すようになる。

【００３６】受信信号切換スイッチ５は、アンテナ切換
制御回路７からの後述する切換制御信号に基づいて、ア
ンテナ出力合成切換回路４から供給された各受信信号
を、受信レベル検出回路６及び受信回路８に供給する切
換スイッチである。この受信信号切換スイッチ５は、切
換スイッチ４ａの端子４ａａからアンテナ２受信信号が
供給される端子５ａと、切換スイッチ４ｂの端子４ｂｂ
からアンテナ３受信信号が供給される端子５ｂと、アン
テナ出力合成部４ｃから合成受信信号が供給される端子
５ｃとを備える。

【００３７】具体的には、受信信号切換スイッチ５は、
アンテナ切換制御回路７からの切換制御信号に基づい
て、アンテナ２受信信号を受信レベル検出回路６及び受
信回路８に供給する場合には、端子５ａにスイッチを切
り換える。また、受信信号切換スイッチ５は、アンテナ
切換制御回路７からの切換制御信号に基づいて、アンテ
ナ３受信信号を受信レベル検出回路６及び受信回路８に
供給する場合には、端子５ｂにスイッチを切り換える。
さらに、受信信号切換スイッチ５は、アンテナ切換制御
回路７からの切換制御信号に基づいて、合成受信信号を
受信レベル検出回路６及び受信回路８に供給する場合に
は、端子５ｃにスイッチを切り換える。

【００３８】受信レベル検出回路６は、受信信号切換ス
イッチ５から供給された各受信信号の受信レベルを常時
測定しており、この測定した測定結果をアンテナ切換制
御回路７に供給する。具体的には、受信レベル検出回路
６は、受信信号切換スイッチ５の端子５ａから供給され
たアンテナ２受信信号、又は受信信号切換スイッチ５の
端子５ｂから供給されたアンテナ３受信信号、又は受信
信号切換スイッチ５の端子５ｃから供給された合成受信
信号の各受信信号の受信レベルをそれぞれの受信信号が
供給されたときに測定し、この測定した測定結果をアン
テナ切換制御回路７に供給する。

【００３９】アンテナ切換制御回路７は、受信レベル検
出回路６から供給された測定結果に基づいて、最大の受
信信号レベルを有する受信信号を選択するようにスイッ
チを切り換える制御を行う切換制御信号を、受信信号切
換スイッチ５に供給する。具体的には、アンテナ切換制
御回路７は、受信レベル検出回路６から供給された測定
結果であるアンテナ２受信信号とアンテナ３受信信号と
合成受信信号の各受信信号のそれぞれの受信信号レベル
を比較し、これらの受信信号レベルの中から最大の受信
信号レベルを有する受信信号を選択するように、切換制
御信号を受信信号切換スイッチ５に供給する。

【００４０】そして、受信信号切換スイッチ５が供給さ
れた切換制御信号に基づいてスイッチを切り換えた後、
アンテナ切換制御回路７は、常時、受信レベル検出回路
６から供給された測定結果に基づいて、受信信号切換ス
イッチ５により選択された受信信号の受信信号レベル値
が所定の閾値以下であるか否かを、これらの受信信号切
換スイッチ５により選択された受信信号の受信信号レベ
ル値と所定の閾値とを比較することにより判断する。

【００４１】この比較の結果、上記受信信号切換スイッ
チ５により選択された受信信号の受信信号レベル値が所
定の閾値以下であると判断された場合には、アンテナ切
換制御回路７は、他の受信信号が供給される端子にスイ
ッチを切り換えるように制御する切換制御信号を、受信
信号切換スイッチ５に供給する。以後、携帯端末１が電
波を受信中は、アンテナ切換制御回路７は、以上の処理
を繰り返す。

【００４２】受信回路８は、受信信号切換スイッチ５か
ら供給された受信信号レベルが最大の受信信号を復調す
る回路である。このような受信回路８では、受信信号切
換スイッチ５から供給された受信信号レベルの高い方の
受信信号を復調処理することにより、フェージングの影
響を回避した受信動作を行い、送信側から受信した受信
データを正確に復元することができる。

【００４３】以上のように構成された携帯端末１では、
基地局等の通信相手から送信された電波を受信する場合
に、受信信号切換スイッチ５は、アンテナ切換制御回路
７からの切換制御信号に基づいて、アンテナ出力合成切
換回路４から供給された受信信号の中から最大の受信信
号レベルを有する受信信号を供給する端子にスイッチを
切り換えて、この最大の受信信号レベルを有する受信信
号を受信レベル検出回路６及び受信回路８に供給する。

【００４４】以上説明したように、第１の実施の形態で
ある携帯端末１では、受信信号切換スイッチ５が、アン
テナ２受信信号とアンテナ３受信信号と合成受信信号の
中から１個の受信信号を選択することにより、２個のア
ンテナで受信された２個の受信信号の中から１個の受信
信号を選択することよりも選択できる受信信号が増え、
受信特性を向上させることができる。

【００４５】また、第１の実施の形態である携帯端末１
では、受信信号切換スイッチ５を用いることにより、従
来よりも受信信号を選択する構造が簡単である。

【００４６】つぎに、本発明を適用した第２の実施の形
態について、図面を参照しながら説明する。

【００４７】本発明を適用した第２の実施の形態である
ダイバーシチ受信装置を備えた携帯端末を図５に示す。

【００４８】なお、第１の実施の形態である携帯端末１
で説明した回路等と同一のものについては、同一の符号
を付すとともに、構成の説明を省略する。また、第２の
実施の形態である携帯端末１０で第１の実施の形態であ
る携帯端末１と異なる点は、切換スイッチ４ａとアンテ
ナ出力合成部４ｃとの間に位相回路１１が設けられてい
る点である。

【００４９】まず、位相回路１１は、例えば、入出力端
子間に直列接続された２個のコンデンサと、この２個の
コンデンサの接続中点とグランドとの間に接続されたコ
イルとを備え、容量性及び誘導性のリアクタンス素子か
らなる対称Ｔ型回路である。この位相回路１１は、２個
のコンデンサ及びコイルの値に応じて位相遅延量が決ま
り、この位相遅延量だけ入力された受信信号の位相をシ
フトする。

【００５０】この位相回路１１が切換スイッチ４ａとア
ンテナ出力合成部４ｃとの間に設けられることにより、
アンテナ２受信信号とアンテナ３受信信号とを合成した
合成後の合成受信信号のアンテナの指向性を変化させる
ことができる。また、このようにアンテナの指向性を変
化させることにより、ダイバーシチ効果をさらに向上さ
せることができる。なお、ここでは、位相回路１１は、
切換スイッチ４ａとアンテナ出力合成部４ｃとの間に設
けられているが、切換スイッチ４ｂとアンテナ出力合成
部４ｃとの間に設けられていてもよい。即ち、位相回路
１１は、アンテナ２又はアンテナ３とアンテナ出力合成
部４ｃとの間であれば、どこに設けられていても、アン
テナの指向性を変化させることができる。

【００５１】以上のように構成された携帯端末１０で
は、位相回路１１は、切換スイッチ４ａから端子４ａｂ
を介して供給されたアンテナ２受信信号の位相をシフト
し、この位相をシフトしたアンテナ２受信信号（以下、
位相シフトアンテナ２受信信号という。）をアンテナ出
力合成部４ｃに供給する。アンテナ出力合成部４ｃは、
位相回路１１から供給された位相シフトアンテナ２受信
信号と、切換スイッチ４ｂから端子４ｂａを介して供給
されたアンテナ３受信信号とを合成して合成受信信号
（以下、位相シフト合成受信信号という。）を生成し、
この生成した位相シフト合成受信信号を受信信号切換ス
イッチ５の端子５ｃに供給する。そして、受信信号切換
スイッチ５は、アンテナ切換制御回路７からの切換制御
信号に基づいて、アンテナ２受信信号とアンテナ３受信
信号と位相シフト合成受信信号の中から１個の受信信号
を選択して、この選択した受信信号を受信レベル検出回
路６及び受信回路８に供給する。

【００５２】このように、受信信号切換スイッチ５が、
アンテナ２受信信号とアンテナ３受信信号と位相シフト
合成受信信号の中から１個の受信信号を選択することに
より、２個のアンテナで受信された２個の受信信号の中
から１個の受信信号を選択することよりも選択できる受
信信号が増え、受信特性を向上させることができる。

【００５３】また、第２の実施の形態である携帯端末１
０では、受信信号切換スイッチ５を用いることにより、
従来よりも受信信号を選択する構造が簡単である。

【００５４】つぎに、本発明を適用した第３の実施の形
態について、図面を参照しながら説明する。

【００５５】本発明を適用した第３の実施の形態である
ダイバーシチ受信装置を備えた携帯端末を図６に示す。

【００５６】なお、第１の実施の形態である携帯端末１
で説明した回路等と同一のものについては、同一の符号
を付すとともに、構成の説明を省略する。また、第３の
実施の形態である携帯端末２０で第１の実施の形態であ
る携帯端末１と異なる点は、切換スイッチ４ａとアンテ
ナ出力合成部４ｃとの間に伝送線路２１が設けられてい
る点である。

【００５７】まず、伝送線路２１は、例えばマイクロス
トリップライン等の高周波伝送線路である。この伝送線
路２１は、伝送線路の線路長に応じて位相遅延量が決ま
り、この位相遅延量だけ入力された受信信号の位相をシ
フトする。

【００５８】この伝送線路２１が切換スイッチ４ａとア
ンテナ出力合成部４ｃとの間に設けられることにより、
アンテナ２受信信号とアンテナ３受信信号とを合成した
合成後の合成受信信号のアンテナの指向性を変化させる
ことができる。また、このようにアンテナの指向性を変
化させることにより、ダイバーシチ効果をさらに向上さ
せることができる。なお、ここでは、伝送線路２１は、
切換スイッチ４ａとアンテナ出力合成部４ｃとの間に設
けられているが、切換スイッチ４ｂとアンテナ出力合成
部４ｃとの間に設けられていてもよい。即ち、伝送線路
２１は、アンテナ２又はアンテナ３とアンテナ出力合成
部４ｃとの間であれば、どこに設けられていても、アン
テナの指向性を変化させることができる。

【００５９】以上のように構成された携帯端末２０で
は、伝送線路２１は、切換スイッチ４ａから端子４ａｂ
を介して供給されたアンテナ２受信信号の位相をシフト
し、この位相をシフトしたアンテナ２受信信号である位
相シフトアンテナ２受信信号をアンテナ出力合成部４ｃ
に供給する。アンテナ出力合成部４ｃは、伝送線路２１
から供給された位相シフトアンテナ２受信信号と、切換
スイッチ４ｂから端子４ｂａを介して供給されたアンテ
ナ３受信信号とを合成して合成受信信号である位相シフ
ト合成受信信号を生成し、この生成した位相シフト合成
受信信号を受信信号切換スイッチ５の端子５ｃに供給す
る。そして、受信信号切換スイッチ５は、アンテナ切換
制御回路７からの切換制御信号に基づいて、アンテナ２
受信信号とアンテナ３受信信号と位相シフト合成受信信
号の中から１個の受信信号を選択して、この選択した受
信信号を受信レベル検出回路６及び受信回路８に供給す
る。

【００６０】このように、受信信号切換スイッチ５が、
アンテナ２受信信号とアンテナ３受信信号と位相シフト
合成受信信号の中から１個の受信信号を選択することに
より、２個のアンテナで受信された２個の受信信号の中
から１個の受信信号を選択することよりも選択できる受
信信号が増え、受信特性を向上させることができる。

【００６１】また、第３の実施の形態である携帯端末２
０では、受信信号切換スイッチ５を用いることにより、
従来よりも受信信号を選択する構造が簡単である。

【００６２】以上説明したように、本発明を適用した実
施の形態であるダイバーシチ受信装置及び携帯端末で
は、選択手段が、合成手段により合成された少なくとも
１個の合成された受信信号及びｎ個のアンテナで受信さ
れたｎ個の受信信号の中から１個の受信信号を選択する
ことにより、ｎ個のアンテナで受信されたｎ個の受信信
号の中から１個の受信信号を選択することよりも選択で
きる受信信号が増え、受信特性を向上させることができ
る。

【００６３】また、本発明を適用した実施の形態である
ダイバーシチ受信装置及び携帯端末では、従来よりも選
択手段の受信信号を選択する構造が簡単である。

【００６４】なお、上述した携帯端末１と携帯端末１０
と携帯端末２０には、２個のアンテナが備えられている
が、ｎ個のアンテナが備えられていても良い。

【００６５】以下、この場合における各回路等の構成及
び動作について説明する。

【００６６】まず、アンテナ出力合成切換回路４は、所
定のアンテナで受信された受信信号（以下、所定アンテ
ナ受信信号という。）、又は上記所定のアンテナ以外の
他のアンテナで受信された受信信号（以下、所定外アン
テナ受信信号という。）、又は所定アンテナ受信信号と
少なくとも１個の所定外アンテナ受信信号とを合成した
受信信号（以下、合成所定アンテナ受信信号という。）
を、受信信号切換スイッチ５に供給する。具体的には、
アンテナ出力合成切換回路４は、ｎ個のアンテナで受信
されたｎ個の所定アンテナ受信信号の中から選択した１
個の所定アンテナ受信信号と、少なくとも１個の他の所
定アンテナ受信信号である所定外アンテナ受信信号とを
合成して合成所定アンテナ受信信号を生成する図示しな
い所定アンテナ出力合成部を備える。そして、このアン
テナ出力合成切換回路４は、上記ｎ個のアンテナで受信
されたｎ個の所定アンテナ受信信号の中から選択した１
個の所定アンテナ受信信号、又は上記所定アンテナ出力
合成部により生成された合成所定アンテナ受信信号を、
受信信号切換スイッチ５に供給する。即ち、アンテナ出
力合成切換回路４は、最大２ⁿ−１個の所定アンテナ受
信信号の中から選択した１個の所定アンテナ受信信号
を、受信信号切換スイッチ５に供給することができる。

【００６７】受信信号切換スイッチ５は、アンテナ切換
制御回路７からの切換制御信号に基づいて、アンテナ出
力合成切換回路４から供給された各所定アンテナ受信信
号を、受信レベル検出回路６及び受信回路８に供給す
る。

【００６８】受信レベル検出回路６は、受信信号切換ス
イッチ５から供給された各所定アンテナ受信信号の受信
レベルを常時測定しており、この測定した測定結果をア
ンテナ切換制御回路７に供給する。

【００６９】アンテナ切換制御回路７は、受信レベル検
出回路６から供給された測定結果に基づいて、最大の受
信信号レベルを有する所定アンテナ受信信号を選択する
ようにスイッチを切り換える制御を行う切換制御信号
を、受信信号切換スイッチ５に供給する。具体的には、
アンテナ切換制御回路７は、受信レベル検出回路６から
供給された測定結果である所定アンテナ受信信号と所定
外アンテナ受信信号と合成所定アンテナ受信信号の各所
定アンテナ受信信号のそれぞれの受信信号レベルを比較
し、これらの受信信号レベルの中から最大の受信信号レ
ベルを有する所定アンテナ受信信号を選択するように、
切換制御信号を受信信号切換スイッチ５に供給する。

【００７０】そして、受信信号切換スイッチ５が供給さ
れた切換制御信号に基づいてスイッチを切り換えた後、
アンテナ切換制御回路７は、常時、受信レベル検出回路
６から供給された測定結果に基づいて、受信信号切換ス
イッチ５により選択された所定アンテナ受信信号の受信
信号レベル値が所定の閾値以下であるか否かを、これら
の受信信号切換スイッチ５により選択された所定アンテ
ナ受信信号の受信信号レベル値と所定の閾値とを比較す
ることにより判断する。

【００７１】この比較の結果、上記受信信号切換スイッ
チ５により選択された所定アンテナ受信信号の受信信号
レベル値が所定の閾値以下であると判断された場合に
は、アンテナ切換制御回路７は、他の所定アンテナ受信
信号が供給される端子にスイッチを切り換えるように制
御する切換制御信号を、受信信号切換スイッチ５に供給
する。以後、携帯端末１が電波を受信中は、アンテナ切
換制御回路７は、以上の処理を繰り返す。

【００７２】受信回路８は、受信信号切換スイッチ５か
ら供給された受信信号レベルが最大の所定アンテナ受信
信号を復調する。

【００７３】以上のように構成された携帯端末１と携帯
端末１０と携帯端末２０では、基地局等の通信相手から
送信された電波を受信する場合に、受信信号切換スイッ
チ５は、アンテナ切換制御回路７からの切換制御信号に
基づいて、アンテナ出力合成切換回路４から供給された
最大２ⁿ−１個の所定アンテナ受信信号の中から最大の
受信信号レベルを有する所定アンテナ受信信号を供給す
る端子にスイッチを切り換えて、この最大の受信信号レ
ベルを有する所定アンテナ受信信号を受信レベル検出回
路６及び受信回路８に供給する。

【００７４】

【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るダイ
バーシチ受信装置及び携帯端末によれば、選択手段が、
合成手段により合成された少なくとも１個の合成された
受信信号及びｎ個のアンテナで受信されたｎ個の受信信
号の中から１個の受信信号を選択することにより、ｎ個
のアンテナで受信されたｎ個の受信信号の中から１個の
受信信号を選択することよりも選択できる受信信号が増
え、受信特性を向上させることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明を適用した第１の実施の形態を示す携帯
端末のブロック構成図である。

【図２】本発明を適用した第１の実施の形態を示す携帯
端末に実装された状態についてシミュレーションにより
得られたアンテナ２の指向性を示す図である。

【図３】本発明を適用した第１の実施の形態を示す携帯
端末に実装された状態についてシミュレーションにより
得られたアンテナ３の指向性を示す図である。

【図４】本発明を適用した第１の実施の形態を示す携帯
端末にアンテナ２及びアンテナ３が同時に実装された状
態について、シミュレーションにより得られた合成した
アンテナの指向性を示す図である。

【図５】本発明を適用した第２の実施の形態を示す携帯
端末のブロック構成図である。

【図６】本発明を適用した第３の実施の形態を示す携帯
端末のブロック構成図である。

【図７】従来の携帯端末のブロック構成図である。

【符号の説明】

１携帯端末、２アンテナ、３アンテナ、４アン
テナ出力合成切換回路、５受信信号切換スイッチ、６
受信レベル検出回路、７アンテナ切換制御回路、８
受信回路

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】ｎ個のアンテナと、上記ｎ個のアンテナで受信されたｎ個の受信信号の中か
ら選択された１個の受信信号と、少なくとも１個の他の
受信信号とを合成する合成手段と、上記合成手段により合成された少なくとも１個の合成さ
れた受信信号及び上記ｎ個のアンテナで受信されたｎ個
の受信信号の中から、１個の受信信号を選択する選択手
段とを備えることを特徴とするダイバーシチ受信装置。
【請求項２】上記合成手段により合成された少なくと
も１個の合成された受信信号及び上記ｎ個のアンテナで
受信されたｎ個の受信信号のそれぞれの受信信号レベル
を検出する受信信号レベル検出手段を備え、上記選択手段は、上記受信信号レベル検出手段により検
出された検出結果に基づいて、最大の受信信号レベルを
有する受信信号を選択することを特徴とする請求項１記
載のダイバーシチ受信装置。
【請求項３】２個のアンテナと、上記２個のアンテナで受信された２個の受信信号を合成
する合成手段と、上記合成手段により合成された受信信号及び上記２個の
アンテナで受信された２個の受信信号の中から、１個の
受信信号を選択する選択手段とを備えることを特徴とす
るダイバーシチ受信装置。
【請求項４】上記合成手段により合成された受信信号
及び上記２個のアンテナで受信された２個の受信信号の
それぞれの受信信号レベルを検出する受信信号レベル検
出手段を備え、上記選択手段は、上記受信信号レベル検出手段により検
出された検出結果に基づいて、最大の受信信号レベルを
有する受信信号を選択することを特徴とする請求項３記
載のダイバーシチ受信装置。
【請求項５】ｎ個のアンテナと、上記ｎ個のアンテナで受信されたｎ個の受信信号の中か
ら選択された１個の受信信号と、少なくとも１個の他の
受信信号とを合成する合成手段と、上記合成手段により合成された少なくとも１個の合成さ
れた受信信号及び上記ｎ個のアンテナで受信されたｎ個
の受信信号の中から、１個の受信信号を選択する選択手
段とを有するダイバーシチ受信装置を備えることを特徴
とする携帯端末。
【請求項６】上記合成手段により合成された少なくと
も１個の合成された受信信号及び上記ｎ個のアンテナで
受信されたｎ個の受信信号のそれぞれの受信信号レベル
を検出する受信信号レベル検出手段を備え、上記選択手段は、上記受信信号レベル検出手段により検
出された検出結果に基づいて、最大の受信信号レベルを
有する受信信号を選択することを特徴とする請求項５記
載の携帯端末。
【請求項７】２個のアンテナと、上記２個のアンテナで受信された２個の受信信号を合成
する合成手段と、上記合成手段により合成された受信信号及び上記２個の
アンテナで受信された２個の受信信号の中から、１個の
受信信号を選択する選択手段とを有するダイバーシチ受
信装置を備えることを特徴とする携帯端末。
【請求項８】上記合成手段により合成された受信信号
及び上記２個のアンテナで受信された２個の受信信号の
それぞれの受信信号レベルを検出する受信信号レベル検
出手段を備え、上記選択手段は、上記受信信号レベル検出手段により検
出された検出結果に基づいて、最大の受信信号レベルを
有する受信信号を選択することを特徴とする請求項７記
載の携帯端末。