JP4753884B2 - アダプティブアンテナ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば移動体通信システムの携帯無線通信装置などにおいて通信品質を良好に保つために提供される、複数のアンテナ素子を用いてアダプティブ制御して無線信号を受信するためのアダプティブアンテナ装置と、それを用いた無線通信装置に関する。
図32は、例えば後述する特許文献1及び2において開示された、従来技術に係るアダプティブアンテナ装置の構成を示すブロック図である。このアダプティブアンテナ装置は、アダプティブアンテナと選択ダイバーシチアンテナを組み合わせた構成の一例であり、アダプティブアンテナと選択ダイバーシチアンテナの切り替えにより、アンテナで受信される信号を良好品位に保つことができる。
図32において、このアダプティブアンテナ装置は、2本のアンテナ素子111,112と、2個の処理回路115,116と、信号品位モニタ回路117と、選択回路118とを備えて構成される。まず、アンテナ素子111,112により受信された各無線信号はそれぞれ処理回路113,114に入力される。処理回路113は入力された無線信号に対してアダプティブ制御処理を実行した後、検波器115及び信号品位モニタ回路117に出力する。ここで、処理回路113は受信された無線信号における干渉波を抑圧することで信号品位を良好に保つ。すなわち、遅延波や隣接基地局からの同一チャンネル干渉波が到来する場合に大きな効果がある。また、処理回路114は入力された無線信号に対して選択ダイバーシチ処理を実行した後、検波器116及び信号品位モニタ回路117に出力する。ここで、処理回路114は、アンテナ素子111,112によりそれぞれ受信された各無線信号のうち、より大きな受信電力を有する無線信号を選択することにより、信号品位を良好に保つ。すなわち、フェージングのような受信電力の変動が大きいときに大きな効果を発揮する。
ここで、処理回路113によりアダプティブ制御された無線信号を復調したベースバンド信号の信号品位と、処理回路114により選択ダイバーシチ処理が行われた無線信号の信号品位とを、信号品質モニタ回路117において判定し、より良好な信号品位を有する信号に対応する、検波器115又は116からのベースバンド信号を選択回路118により選択し、選択されたベースバンド信号を出力端子119に出力する。以上のように構成されたアダプティブアンテナ装置においては、移動体通信システムにおける受信信号の信号品位劣化における2つの大きな要因である干渉波とフェージングの両方を解決できる。
米国特許第5710995号の明細書。 日本国特許出願公開平成10年209890号公報。
上述の従来技術に係るアダプティブアンテナ装置においては、以下のような問題点があった。ここで、例えば2本のアンテナ素子91,92を備えた携帯電話機等の図18の無線通信装置90を比較例として用いて、本発明者らによるシミュレーションとその結果について以下に説明する。
図18において、無線通信装置90は直方体形状の無線通信装置筐体90Aに収容され、その上面から垂直方向に突出するようにモノポールアンテナであるアンテナ素子91が設けられる一方、無線通信装置筐体90Aの側面に対して平行となるように逆F型アンテナであるアンテナ素子92が設けられる。アンテナ素子92において、その1辺の略中央部の給電点93に給電線93を介して無線信号が給電され、アンテナ素子92の面の略中央部の短絡点94aに短絡線94が無線通信装置筐体90Aの短絡点94bから接続されて短絡される。この比較例では、図19に示すように、無線通信装置90が水平方向99に対して30度だけ傾斜された場合を考える。
例えば無線信号の周波数が2GHzであれば、その波長は150mmであり、図18に示す無線通信装置90の筐体90Aの長手方向の長さが125mmであるとすると、筐体90Aは無線信号の波長に近い値となる。このとき、筐体90Aが小さいために放射指向性に受信電力の落ち込みが大きい角度の指向特性(以下、ヌルという。)ができることがある。例えば、図20はアンテナ素子91の指向特性を示し、図21はアンテナ素子92の指向特性を示す。なお、図21においては、図20のアンテナ素子91で受信された最大受信電力を基準にして、アンテナ素子92の受信電力を正規化している。図21から明らかなように、アンテナ素子92の指向特性には2個のヌルがあることが分かる。当該比較例では、XY平面上で−Y軸方向の0度方向から所望波が到来し、XY平面上で210度方向から干渉波が到来した場合を考える。
図22のアダプティブ制御回路において、アンテナ素子91により受信された無線信号を乗算器95aにより重み付け係数Wを乗算する一方、アンテナ素子92により受信された無線信号を乗算器95bにより重み付け係数Wを乗算した後、信号合成器96により合成して無線信号を得る場合を考える。ここで、例えば、図23のアンテナ素子91の指向特性及び図24のアンテナ素子92の指向特性において、上述の所望波及び干渉波が到来し、アダプティブ制御時にアンテナ素子92において干渉波方向にヌルを形成するように制御する場合についてシミュレーションすると図23乃至図29の結果を得た。なお、図23乃至図28では、各放射パターンにおいてその受信電力を各最大受信電力で正規化している。図23乃至図29のこれらの結果から明らかなように、アダプティブ制御時の誤り率は、アンテナ素子92単独の誤り率に比較して大きくなっている。すなわち、以上をまとめると以下のようになる。
例えば、所望波が1波で干渉波が1波あり、この2つの波が同じ大きさの場合を考える。さらに、アンテナ素子92のヌルとなる角度から干渉波が到来した場合には、アンテナ素子91では干渉波は受信されずに所望波のみ受信される。一方、アンテナ素子9では所望波と干渉波の両方ともに受信される。当該アダプティブアレーアンテナ装置は、2本のアンテナ素子91,92で受信された干渉波の信号成分を同じ大きさで逆相に制御することによって干渉波成分を打ち消す。これにより、良好な信号品位を得る。すなわち、1本のアンテナ素子のみしか干渉波を受信しない場合には、アダプティブ制御による干渉波抑圧効果が得られない。一方、アンテナ素子92では、干渉波を受信せずに所望波のみを受信するために良好な信号品質が得られる。すなわち、アダプティブ制御を行うことにより、アンテナ単体の時よりも信号品位が悪くなることがある。
一方、上述の従来技術に係るアダプティブアンテナ装置では、アダプティブ制御とダイバーシチ制御を行っているが、このような状況では良好な信号品位が得られない。すなわち、ダイバーシチ制御では、受信された信号の電力の大きい方を選択するために(特許文献2の明細書の段落0019においては、ダイバーシチ判定基準は、平均電力か平均信号電圧のいずれかと開示している。)、所望波と干渉波の両方を受信する第1のアンテナ素子を選択する場合がある。このような状況では、アダプティブ制御による信号品位の改善が得られないとともに、ダイバーシチ制御においても信号品位の改善は得られない。すなわち、従来技術に係るアダプティブアンテナ装置では、アンテナの放射指向性にヌルがある場合に信号品位を改善することができないために、不適であると言わざるを得なかった。
本発明の目的は以上の問題点を解決し、複数のアンテナがある中で1本のアンテナ素子のみしか干渉波を受信しない場合においても、干渉波を抑圧することができるアダプティブアンテナ装置とそれを用いた無線通信装置を提供することにある。
第1の発明に係るアダプティブアンテナ装置は、複数のアンテナ素子と、
上記複数のアンテナ素子により受信された各受信信号に対してアダプティブ制御して、上記アダプティブ制御後の各受信信号を合成受信信号として出力するアダプティブ制御手段と、
上記合成受信信号を復調信号に復調するとともに、上記各アンテナ素子単体により受信された各アンテナ単体受信信号を復調信号に復調する復調手段と、
上記合成受信信号の復調信号の信号品位と、上記各アンテナ単体受信信号の復調信号の信号品位とを比較して、最良の信号品位を有する復調信号を選択し、上記選択された復調信号を含む受信信号を受信するように制御する装置制御手段とを備えたことを特徴とする。
上記アダプティブアンテナ装置において、3本以上のアンテナ素子を備え、
上記アダプティブ制御手段は、上記3本以上のアンテナ素子のすべてのアンテナ素子により受信された各受信信号に対してアダプティブ制御して、上記アダプティブ制御後の各受信信号を第1の合成受信信号として出力するとともに、上記3本以上のアンテナ素子の一部のアンテナ素子により受信された各受信信号に対してアダプティブ制御して、上記アダプティブ制御後の各受信信号を第2の合成受信信号として出力し、
上記装置制御手段は、上記第1の合成受信信号の復調信号の信号品位と、上記第2の合成受信信号の復調信号の信号品位と、上記各アンテナ単体受信信号の復調信号の信号品位とを比較して、最良の信号品位を有する復調信号を選択し、上記選択された復調信号を含む受信信号を受信するように制御することを特徴とする。
また、上記アダプティブアンテナ装置において、上記装置制御手段は、上記合成受信信号の復調信号の信号品位が所定のしきい値以上であるときは、上記アダプティブ制御された合成受信信号を受信するように制御し、上記合成受信信号の復調信号の信号品位が所定のしきい値未満となったときは、上記合成受信信号の復調信号の信号品位と、上記各アンテナ単体受信信号の復調信号の信号品位とを比較して、最良の信号品位を有する復調信号を選択し、上記選択された復調信号を含む受信信号を受信するように制御する第1の受信アダプティブ制御処理を実行することを特徴とする。
さらに、上記アダプティブアンテナ装置において、上記装置制御手段は、上記各アンテナ単体受信信号の復調信号の信号品位のうちの最良の信号品位が所定のしきい値以上であるときは、上記各アンテナ単体受信信号の復調信号の信号品位のうちの最良の信号品位を有する復調信号を含むアンテナ単体受信信号を受信するように制御し、上記各アンテナ単体受信信号の復調信号の信号品位のうちの最良の信号品位が所定のしきい値未満となったときは、上記合成受信信号の復調信号の信号品位と、上記各アンテナ単体受信信号の復調信号の信号品位とを比較して、最良の信号品位を有する復調信号を選択し、上記選択された復調信号を含む受信信号を受信するように制御する第2の受信アダプティブ制御処理を実行することを特徴とする。
またさらに、上記アダプティブアンテナ装置において、上記装置制御手段は、上記合成受信信号の復調信号の信号品位と、上記各アンテナ単体受信信号の復調信号の信号品位とをすべて取得した後、これらの信号品位を比較して、最良の信号品位を有する復調信号を選択し、上記選択された復調信号を含む受信信号を受信するように制御する第3の受信アダプティブ制御処理を実行することを特徴とする。
また、上記アダプティブアンテナ装置において、上記装置制御手段は、上記第1の受信アダプティブ制御処理と、上記第2の受信アダプティブ制御処理と、上記第3の受信アダプティブ制御処理とを、所定の選択基準に従って選択的に切り換えて実行することを特徴とする。ここで、上記選択基準は、上記復調信号の伝送速度Vthに基づく基準であることを特徴とする。また、上記装置制御手段は、所定の2つのしきい値速度Vth1,Vth2を用いて上記3個の受信アダプティブ制御処理を選択的に切り換えて実行し、
(A)上記伝送速度VthがVth<Vth1のとき、上記第2の受信アダプティブ制御処理を実行し、
(B)上記伝送速度VthがVth1≦Vth<Vth2のとき、上記第1の受信アダプティブ制御処理を実行し、
(C)上記伝送速度VthがVth≧Vth2のとき、上記第3の受信アダプティブ制御処理を実行することを特徴とする。
第2の発明に係る無線通信装置は、上記アダプティブアンテナ装置と、
上記アダプティブアンテナ装置を用いて無線信号を受信する無線受信回路とを備えたことを特徴とする。
第3の発明に係る無線通信装置は、上記アダプティブアンテナ装置と、
上記アダプティブアンテナ装置を用いて無線信号を送受信する無線通信回路とを備えたことを特徴とする。
従って、本発明に係るアダプティブアンテナ装置とそれを用いた無線通信端末装置によれば、上記合成受信信号の復調信号の信号品位と、上記各アンテナ単体受信信号の復調信号の信号品位とを比較して、最良の信号品位を有する復調信号を選択し、上記選択された復調信号を含む受信信号を受信するように制御するので、複数のアンテナ素子がある中で1つのアンテナ素子のみしか干渉波を受信しない場合においても、干渉波を抑圧することができる。
以下、本発明に係る実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の各実施形態において、同様の構成要素については同一の符号を付している。
第1の実施形態.
図1は本発明の第1の実施形態に係るアダプティブアンテナ装置の構成を示すブロック図である。図1において、本実施形態に係るアダプティブアンテナ装置は、4本のアンテナ素子1a乃至1dと、アナログ/ディジタル変換回路2(以下、アナログ/ディジタル変換をA/D変換という。)と、コントローラ3と、判定器4と、受信アダプティブ制御回路5と、復調器6と、出力端子7とを備えて構成される。
図1において、各アンテナ素子1乃至1dにより受信された無線信号はA/D変換回路2及び受信アダプティブ制御回路5に入力される。A/D変換回路2は各アンテナ素子1乃至1dに対応したA/D変換器を備え、各A/D変換器は各アンテナ素子1乃至1dにより受信された各無線信号をそれぞれディジタル信号にA/D変換した後、コントローラ3に出力する。
受信アダプティブ制御回路5は、4個の可変利得増幅器51a乃至51dと、4個の移相器52a乃至52dと、加算器である信号合成器53とを備えて構成され、これら4個の可変利得増幅器51a乃至51dの可変振幅量及び4個の移相器52a乃至52dの移相量はコントローラ3により制御される。アンテナ素子1aにより受信された無線信号は可変利得増幅器51a及び移相器52aを介して信号合成器53に出力され、アンテナ素子1bにより受信された無線信号は可変利得増幅器51b及び移相器52bを介して信号合成器53に出力され、アンテナ素子1cにより受信された無線信号は可変利得増幅器51c及び移相器52cを介して信号合成器53に出力され、アンテナ素子1dにより受信された無線信号は可変利得増幅器51d及び移相器52dを介して信号合成器53に出力される。信号合成器53は入力される4個の無線信号を加算することにより合成して、合成後の無線信号を復調器6に出力する。
復調器6は信号合成器53から入力される無線信号を所定のディジタル復調方式で復調信号であるベースバンド信号に復調して出力端子7及び判定器4に出力する。判定器4は、入力されるベースバンド信号に含まれ、予め決められた参照パターン期間内の参照パターンに基づいて誤り率を測定してコントローラ3に出力する。コントローラ3は詳細後述するアダプティブ制御方法を用いて、最良の信号品位を有する無線信号を受信して復調するように受信アダプティブ制御回路5を制御する。なお、図1において、周波数を分離する高周波フィルタ、無線信号を増幅するための高周波増幅器、無線信号を所定の中間周波数の中間周波信号に変換するための混合器等の高周波回路や、中間周波数回路、信号処理回路等が含まれるが、図1では省略した。すなわち、受信アダプティブ制御回路5においては、搬送波周波数で実行してもよいし、中間周波信号に周波数変換した後の中間周波において実行してもよい。また、受信アダプティブ制御回路5において、各可変利得増幅器51a乃至51dと、各移相器52a乃至52dの信号処理の順序は図1に限定されず、逆であってもよい。
まず、アダプティブアンテナ装置のアダプティブ制御方法について以下に説明する。アダプティブアンテナ装置は、所望の電波が到来してくる方向にアンテナの放射パターンを最大にし(すなわち、アンテナの放射パターンのうちの主ビームを所望波方向に実質的に向け)、妨害となる干渉波の方向に放射パターンにヌルを向けて(すなわち、アンテナの放射パターンのうちのヌルを実質的に干渉波方向に向けて)、安定した無線通信を実現するアダプティブ制御技術を用いている。通常、アダプティブアンテナ装置は、図1に示すように、アンテナ素子1a乃至1d毎に、振幅調整回路である可変利得増幅器51a乃至51dと、移相器52a乃至52dとを備え、各アンテナ素子1a乃至1dで受信された無線信号(又は、無線信号から周波数変換された中間周波信号)に対して振幅差と位相差を与えることにより、最大の所望信号電力と、最小の干渉信号電力を実現するように制御する。
各アンテナ素子1a乃至1dにより受信された無線信号には、通常、所望波信号とともに熱雑音成分が受信される。さらに、隣接基地局からの同一周波数の同一チャンネル干渉波や、所望波であるが大きな経路を経由して到来したために時間的な遅れを生じる遅延波も受信される場合がある。遅延波は、テレビジョン放送やラジオ放送等のアナログ無線通信システムにおいて、例えばテレビジョン受像機で表示されるゴーストとして画面表示の品質を劣化させる。一方、ディジタル無線通信システムでは、熱雑音、同一チャンネル干渉波や遅延波は、いずれもビット誤りとして影響を及ぼし、直接的に信号品位を劣化させる。ここで、所望波電力をCとし、熱雑音電力をNとし、同一チャンネル干渉波と遅延波を含む干渉波電力をIとすると、アダプティブアンテナ装置は、好ましくは、信号品位を改善させるために、C/(N+I)を最大にするようにアダプティブ制御する。
次いで、具体的に、アダプティブアンテナ装置のアダプティブ制御動作を図1を参照して以下に説明する。
各アンテナ素子1a乃至1dにより受信された無線信号はA/D変換回路2によりディジタル信号x(t)(本実施形態においては、4つの要素を持つ信号ベクトルである。)に変換され、コントローラ3に入力される。コントローラ3は、受信アダプティブ制御回路5から出力される無線信号y(t)が最も信号品位が良くなるような、受信アダプティブ制御回路5内の可変利得増幅器51a乃至51dの振幅量と、移相器52a乃至52dの移相量を決定する。以下に、これらの振幅量と移相量を含む重み付け係数の算出方法を以下に示す。なお、重み付け係数Wiは振幅量Aiと移相量φiにより、次式により定義される。
[数1]
Wi=Ai・exp(j・φi) (1)
ここで、jは虚数単位である。また、iは1〜4の値をとり、それぞれ、各アンテナ素子1a乃至1dにより受信された無線信号を処理する系統に対応する。重み付け係数Wiを要素とする重み付け係数ベクトルWを定義して、以下に、重み付け係数Wiを求める方法について示す。
重み付け係数Wiを求める方法にはいくつか方法があるが、ここでは最急降下法(LMS:Least Means Squares)を用いた例を示す。この手法では、アダプティブアンテナ装置は予め既知の所望波に含まれる信号系列である参照信号r(t)を予め格納しており、受信された無線信号に含まれる信号系列が参照信号に近くなるように制御する。ここでは、一例としてコントローラ3に参照信号r(t)が予め格納されている場合を示す。具体的には、コントローラ3は、無線ディジタル信号x(t)に対して、振幅量と移相量の成分を持った重み付け係数w(t)を乗算するように受信アダプティブ制御回路5を制御する。この重み付け係数w(t)を無線ディジタル信号x(t)に乗算した乗算結果と、参照信号r(t)との残差e(t)を次式を用いて求める。
[数2]
e(t)=r(t)−w(t)×x(t) (2)
ここで、残差e(t)は正又は負の値をとる。従って、式(2)により求めた残差e(t)の2乗した値の最小値を漸化的に繰り返し計算により求める。すなわち、複数(m+1)回目の繰り返し計算により得られた重み付け係数w(t,m+1)はm回目の重み付け係数w(t,m)を用いて次式により得られる。
[数3]
w(t,m+1)=w(t,m)+u×x(t)×e(t,m) (3)
ここで、uはステップサイズと呼ばれ、ステップサイズuが大きいと重み付け係数wが最小値に収束する繰り返し計算回数が少なくなるという利点があるが、ステップサイズuが大き過ぎると最小値付近で振動してしまうという欠点がある。従って、ステップサイズuの選定にはシステムにより十分注意する必要がある。逆に、ステップサイズuを小さくすることにより重み付け係数wは安定して最小値に収束する。しかしながら、繰り返し計算回数は増加する。繰り返し計算数が増加すると重み付け係数を求めるのに長い時間がかかる。仮に、重み付け係数wの算出時間が周囲環境の変化時間(例えば、数ミリ秒)よりも遅い場合には、この重み付け係数wによる信号品位の改善は不可能となる。そこで、ステップサイズuを決定する場合にはできるだけ高速かつ安定な収束の条件を選ぶ必要がある。また、残差e(t,m)は次式により定義される。
[数4]
e(t,m)=r(t)−w(t,m)×x(t) (4)
この式(4)の値を用いて式(3)を漸化的に更新する。なお、重み付け係数wを求めるための最大繰り返し計算回数は、重み付け係数算出時間が無線システムの切り替え時間よりも遅くならないように設定する。
ここでは、一例として最急降下法に基づく無線通信システムのアダプティブ制御のための判定法を説明したが、本発明はこれに限らず、例えば、より早く判定が可能なRLS(Recursive Least-Squares)法、SMI(Sample Matrix inversion)法を用いることも可能である。この方法により判定は早くなるが、判定器4における計算が複雑になる。また、信号系列の変調方式がディジタル位相変調のような一定の包絡線を持つような低包絡線変調である場合には、CMA(Constant Modulus Algorithm)を使用することも可能である。
図2は図1のコントローラ3によって実行される受信アダプティブ制御処理を示すフローチャートである。
図2において、まず、ステップS1においてA/D変換回路2から各アンテナ素子1a乃至1dの受信データを取得し、ステップS2において上記取得された受信データに基づいて受信アダプティブ制御回路5において受信アダプティブ制御すべき振幅量と移相量を計算する。次いで、ステップS3において、上記計算された振幅量と移相量に基づいて受信アダプティブ制御回路5を制御し、ステップS4において復調器6により受信信号を復調し、判定器4により判定された信号品位を取得する。そして、ステップS5において信号品位は所定のしきい値以上であるか否か、例えば信号品位である誤り率が10−5 以下であるか否かが判断され、YESのときはステップS1に戻る一方、NOのときはステップS6に進む。ステップS6において、受信アダプティブ制御回路5を制御して各アンテナ素子1a乃至1d単体時の各受信信号を復調器6により復調し、各受信信号について判定器4により判定された信号品位である誤り率を取得する。ここで、各アンテナ素子1a乃至1d単体時の各受信信号とは、各アンテナ素子1乃至1dのみを動作させた場合であって、具体的には、アンテナ素子1aのみを動作させる一方、アンテナ素子1b乃至1dを非動作にするときは、可変利得増幅器51aの増幅度を1としかつ移相器52aの移相量を0とする一方、他の可変利得増幅器51b乃至51dの増幅度を0として無線信号を通過させないように設定する。さらに、ステップS7においてアダプティブ制御合成出力時と各アンテナ素子1a乃至1d単体時の各受信信号の信号品位である誤り率を比較し最良の信号品位である誤り率を選択して、選択された最良の信号品位である誤り率を有する受信信号を受信するように受信アダプティブ制御回路5を制御し、ステップS1に戻る。
なお、図2において、ステップS5からステップS1に戻る場合や、ステップS7からステップS1に戻る場合において、所定の時間だけ待機した後、再び同一の処理を実行することが好ましい。
図2の受信アダプティブ制御処理を実行することにより、4本のアンテナ素子1a乃至1dを用いてアダプティブ制御をしながら、信号品位である誤り率をチェックし、誤り率が所定のしきい値未満となったときに、各アンテナ素子1a乃至1d単体時の各受信信号の信号品位を測定し、最良の誤り率を有する受信信号を受信するように受信アダプティブ制御回路5を制御する。従って、例えば、図22乃至図29に示すように、アンテナ素子92の放射指向性にヌルがありこのヌルの方向から干渉波(同一チャンネル干渉波又は遅延波)が到来し、アンテナ素子91のみでしか干渉波を受信しないために干渉波を抑圧することができない場合においても、図2のように、アダプティブ制御と各アンテナ素子単体時との切り替え制御を行うことにより、常に最良の信号品位を有する受信信号を選択することが可能になる。
図3は本発明の第1の実施形態の第1の変形例に係る図1のコントローラ3によって実行される受信アダプティブ制御処理を示すフローチャートである。
図3において、まず、ステップS11においてA/D変換回路2から各アンテナ素子1a乃至1dの受信データを取得し、ステップS12において受信アダプティブ制御回路5を制御して各アンテナ素子1a乃至1d単体時の受信信号を復調器6により復調し、各受信信号について判定器4により判定された信号品位である誤り率を取得する。次いで、ステップS13において最良の信号品位は所定のしきい値以上であるか否か、例えば信号品位である誤り率が10−5 以下であるか否かが判断され、YESのときはステップS14に進み一方、NOのときはステップS15に進む。ステップS14において、最良の信号品位を有する受信信号を受信するように受信アダプティブ制御回路5を制御した後、ステップS11に戻る。ステップS15においてA/D変換回路2から取得された受信データに基づいて受信アダプティブ制御回路5において受信アダプティブ制御すべき振幅量と移相量を計算し、ステップS16において計算された振幅量と移相量に基づいて受信アダプティブ制御回路5を制御して復調器6により受信信号を復調し、判定器4により判定された信号品位である誤り率を取得する。さらに、ステップS17においてアダプティブ制御合成出力時と各アンテナ素子1a乃至1d単体時の各受信信号の信号品位の誤り率を比較して最良の信号品位を選択して、最良の誤り率を有する受信信号を受信するように受信アダプティブ制御回路5を制御し、ステップS11に戻る。
なお、図3において、ステップS14からステップS11に戻る場合や、ステップS17からステップS11に戻る場合において、所定の時間だけ待機した後、再び同一の処理を実行することが好ましい。
図3の受信アダプティブ制御処理を実行することにより、各アンテナ素子1a乃至1d単体時の各受信信号の信号品位を測定して最良の信号品位を有する受信信号を受信するように受信アダプティブ制御回路5を制御し、もし、上記最良の信号品位が所定のしきい値未満となったときは、4本のアンテナ素子1a乃至1dを用いてアダプティブ制御をしてその信号品位を測定し、最良の誤り率を有する受信信号を受信するように受信アダプティブ制御回路5を制御する。従って、例えば、図22乃至図29に示すように、アンテナ素子92の放射指向性にヌルがありこのヌルの方向から干渉波(同一チャンネル干渉波又は遅延波)が到来し、アンテナ素子91のみでしか干渉波を受信しないために干渉波を抑圧することができない場合においても、図3のように、アダプティブ制御と各アンテナ素子単体時との切り替え制御を行うことにより、常に最良の信号品位を有する受信信号を選択することが可能になる。
図4は本発明の第1の実施形態の第2の変形例に係る図1のコントローラ3によって実行される受信アダプティブ制御処理を示すフローチャートである。
図4において、まず、ステップS21においてA/D変換回路2から各アンテナ素子1a乃至1dの受信データを取得し、ステップS22においてA/D変換回路2から取得された受信データに基づいて受信アダプティブ制御回路5において受信アダプティブ制御すべき振幅量と移相量を計算し、ステップS23において上記計算された振幅量と移相量に基づいて受信アダプティブ制御回路5を制御する。ステップS24において復調器6により復調し、受信信号について判定器4により判定された信号品位を取得する。さらに、ステップS25において受信アダプティブ制御回路5を制御して各アンテナ素子1a乃至1d単体時の受信信号を復調器6により復調し、各受信信号について判定器4により判定された信号品位を取得する。そして、ステップS26においてアダプティブ制御合成出力時とアンテナ素子1a乃至1d単体時の各受信信号の信号品位を比較し、最良の信号品位を選択して受信アダプティブ制御回路5を制御する。
なお、図4において、ステップS26からステップS21に戻る場合において、所定の時間だけ待機した後、再び同一の処理を実行することが好ましい。
図4の受信アダプティブ制御処理を実行することにより、4本のアンテナ素子1a乃至1dを用いてアダプティブ制御をしてその信号品位を測定し、かつ各アンテナ素子1a乃至1d単体時の各受信信号の信号品位を測定し、最良の誤り率を有する受信信号を受信するように受信アダプティブ制御回路5を制御する。従って、例えば、図22乃至図29に示すように、アンテナ素子92の放射指向性にヌルがありこのヌルの方向から干渉波(同一チャンネル干渉波又は遅延波)が到来し、アンテナ素子91のみでしか干渉波を受信しないために干渉波を抑圧することができない場合においても、図4のように、アダプティブ制御と各アンテナ素子単体時との切り替え制御を行うことにより、常に最良の信号品位を有する受信信号を選択することが可能になる。
以上説明した図2乃至図4の3つの受信アダプティブ制御処理について以下に考察する。
図2の受信アダプティブ制御処理では、常にアダプティブ制御を行う場合である。この場合、高速で安定な無線通信に適している。すなわち、画像や動画といった伝送する情報量が多く、かつ、誤り率が画像の乱れに直結するために高い安定性が求められる無線LANや次世代高速通信におけるホットスポットなどの近距離高速通信に最適である。この場合、基地局のカバー範囲が狭いために隣接する基地局からの同一チャンネル干渉波の存在が懸念される。さらに、高速通信であるために、伝送される信号系列の周期時間が短くなるために1信号周期以上遅延した波が存在し、これが干渉波となる。このように、干渉波の存在する確率が高いために、常にアダプティブ制御を行うこの制御処理が適している。ただし、常にアダプティブ制御を行うために、消費電力が大きいという欠点もある。
図3の受信アダプティブ制御処理では、各アンテナ素子単体での受信が主体であり、この場合には選択ダイバーシチとしての動作も期待でき、低速でも安定した通信の場合に適している。例えば、基地局から遠く、通話等の伝送する情報量が少ない場合である。このとき、端末に到来する電波が弱いために、干渉波抑圧よりもむしろ、受信電力を安定化させるアンテナ単体の切り替え(選択ダイバーシチ)が最適である。しかしながら、干渉波の存在により無視できない程度の誤りが生じる場合には、アダプティブ制御を行う。この受信アダプティブ制御処理によれば、図2の受信アダプティブ制御処理に比べ演算量も少ないために短い制御周期を実現し、また、常に各アンテナ素子の受信信号毎の振幅量と移相量を変化させる必要がないので消費電力の面で有利である。
図4の受信アダプティブ制御処理では、上記図2の処理と、図3の処理とを備えた処理である。この受信アダプティブ制御処理によれば、1回の制御で、アダプティブ制御後の結果と各アンテナ単体時の信号品位を比較することにより、常に最適な状態を引き出すことができる。すなわち、アダプティブ制御に加えて、上述のようにダイバーシチの効果も期待できる。しかしながら、上記図2と図3の2つの処理に比べて演算量も多く、切り替え数も多い。これにより、制御時間に多大の時間がかかることが想定される。すなわち、上記図2と図3の2つの処理に比べて長い制御周期が必要になる。また、上記図2と図3の2つの処理に比べて消費電力も増えることが懸念される。すなわち、この図4の受信アダプティブ制御処理では、上記図2と図3の2つの処理よりもより安定な高速通信が必要でかつ、制御周期が長く、消費電力に余裕のあるシステムに適している。例えば、パーソナルコンピュータに備えられた高速無線LANのアンテナ装置に最適である。この例では、室内で使用されることが多く移動が少ないために、制御周期が遅くても良い。また、インターネット等で動画の送受信を行う場合には、非常に高速な信号の伝送速度が要求される。さらに、パーソナルコンピュータは通常は交流電源に接続して使用されるために消費電力の心配はない。また、移動体端末装置としてのノートコンピュータ等においても、他の移動通信端末装置と比較して電池容量の豊富な充電電池を備えている。以上の理由により、この図4の受信アダプティブ制御処理は、パーソナルコンピュータ等で必要となる高速無線LANに最適である。
さらに、図2乃至図4の受信アダプティブ制御処理を用いた処理について以下に説明する。この場合、上記3つの処理に必要とされるハードウエア構成は同じであるために共用し、使用環境により切り替えることで、更なる効果が期待できる。切り替え方法は、例えば、無線信号に含まれるベースバンド信号の伝送速度Vthにより、下記のごとく、2つのしきい値速度Vth1,Vth2(Vth1<Vth2)を設定して切り替えることができる。このとき、図5に示すように、
(A)上記伝送速度VthがVth<Vth1のときの低速時には(ステップS31でYES)図3の受信アダプティブ制御処理を実行し(ステップS33)、
(B)上記伝送速度VthがVth1≦Vth<Vth2のときの中速時には(ステップS32でYES)図2の受信アダプティブ制御処理を実行し(ステップS34)、
(C)上記伝送速度VthがVth≧Vth2のときの高速時には(ステップS32でNO)図4のアダプティブ制御処理を実行する(ステップS35)ように切り替える。
すなわち、通話時には図3の処理に切り替え、歩行等の移動時のデータ通信等では図2の処理に切り替え、パソコン等のインターネット使用時には図4の処理に切り替える。図5の処理では、自動で切り替えが可能になる。また、大容量の電源に接続している場合にはそれを検知して図4の処理を実行するように切り替えることも可能である。さらに、使用者が手動で自由に切り替えることができるような構成も可能である。この場合、使用者の必要にあった制御方法を選択できるといった効果がある。
図30は図22の無線通信装置90のアンテナ素子91,92に対して所望波(0度)と干渉波(120度)が到来したときに本実施形態の実施例1に係るアダプティブ制御したときの指向特性を示す図である。また、図31は図30の実施例1において各制御時における復調された受信データの誤り率を示す表である。当該実施例1においては、所望波方向と、干渉波方向とがともに、2本のアンテナ素子91,92のヌル方法ではない場合のシミュレーション結果である。図30から明らかなように、アダプティブ制御時にいおいて、干渉波方向にヌルを向けることができることがわかる。また、この場合において、最良の誤り率を得ることができることが図31から分かる。
以上の第1の実施形態及びその変形例では、一例として、全てのアンテナ素子1a乃至1dを用いた場合のアダプティブ制御後の出力信号の信号品位と、各アンテナ素子単体時の信号品位との比較により常に最良の信号品位を得たが、本発明はこれに限らず、以下のように制御してもよい。
例えば、図1の例のようにアンテナ素子が3つ以上である場合には、3つ以上のアンテナの素子全てを用いたときのアダプティブ制御合成出力時と、アンテナ素子のうちの一部を用いたときのアダプティブ制御合成出力時と、各アンテナ素子単体の出力時のうちで最良の信号品位を有する無線信号を選択することも可能である。この場合、図2の受信アダプティブ制御処理において、判定時に良好な特性が得られないと1つずつアンテナの数を減らしていく方法がある(以下、図2の変形例という。)。例えば、図1の場合には、はじめにまず、4本のアンテナ素子を用いたアダプティブ制御、次に、3本のアンテナ素子を用いた場合(4通り)、2本のアンテナ素子を用いた場合(6通り)、各アンテナ素子単体時のように判定していく。一方、図3の受信アダプティブ制御処理において、逆に各アンテナ単体時からアダプティブ制御に使用するアンテナ数を増やしていく方法もある(以下、図3の変形例という。)。この場合は、はじめに各アンテナ素子単体時(4通り)、次に、2本のアンテナ素子を用いたアダプティブ制御(6通り)、次に、3本のアンテナ素子を用いた場合(4通り)、4本のアンテナ素子を用いた場合のように判定していく。この場合も同様に、上記の図2の変形例では、アンテナ素子を切り替える回数が減ることにより、制御時間の短縮が可能になるという利点があり、上記の図3の変形例では、アダプティブ制御に必要な演算量と、振幅量及び移相量の調整が不要になることから消費電力の低減効果がある。
第2の実施形態.
図6は本発明の第2の実施形態に係るアダプティブアンテナ装置の構成を示すブロック図である。また、図7は図6の送信アダプティブ制御回路10の構成を示すブロック図である。第2の実施形態に係るアダプティブアンテナ装置は、図1のアダプティブアンテナ装置に比較して、4個のスイッチ11a乃至11dを備えたスイッチ回路11と、変調器9と送信アダプティブ制御回路10とを備えた送信回路8と、入力端子55とをさらに備えたことを特徴としている。以下、第1の実施形態との相違点について詳述する。
図6において、アンテナ素子1aにより受信された無線信号はスイッチ11aの接点a側を介して受信アダプティブ制御回路5に入力され、アンテナ素子1bにより受信された無線信号はスイッチ11bの接点a側を介して受信アダプティブ制御回路5に入力され、アンテナ素子1cにより受信された無線信号はスイッチ11cの接点a側を介して受信アダプティブ制御回路5に入力され、アンテナ素子1dにより受信された無線信号はスイッチ11dの接点a側を介して受信アダプティブ制御回路5に入力される。一方、入力端子55を介して入力されるベースバンド信号は変調器9に入力され、変調器9は搬送波を入力されるベースバンド信号に従って所定のディジタル変調方式を用いて変調し、変調後の無線信号を送信アダプティブ制御回路10の信号分配器63(図7)に出力する。
図7の送信アダプティブ制御回路10において、信号分配器63は入力される無線信号を4分配し、第1の分配無線信号は移相器62a及び可変利得増幅器61a、並びに、図6のスイッチ11aの接点b側を介してアンテナ素子1aに出力されて放射される。また、第2の分配無線信号は移相器62b及び可変利得増幅器61b、並びに、図6のスイッチ11bの接点b側を介してアンテナ素子1bに出力されて放射される。さらに、第3の分配無線信号は移相器62c及び可変利得増幅器61c、並びに、図6のスイッチ11cの接点b側を介してアンテナ素子1cに出力されて放射される。またさらに、第4の分配無線信号は移相器62d及び可変利得増幅器61d、並びに、図6のスイッチ11dの接点b側を介してアンテナ素子1dに出力されて放射される。
図6の第2の実施形態では、4本のアンテナ素子1a乃至1dのうち受信に使用されないアンテナ素子を送信回路8に接続することで、同時に送受信することが可能になる。ここで、図6に示すように、送信回路8に送信アダプティブ制御回路10と変調器9を備えることで、受信信号に対するアダプティブ制御に加えて、送信信号に対してもアダプティブ制御を行うことが可能になる。この場合には、通信相手となる基地局から無線端末装置へ基地局における受信電波の情報を送り返す必要がある。例えば、送り返す情報として、受信信号の誤り率や、電波の到来方向、受信電力等がある。この情報に基づいて、コントローラ3により送信アダプティブ制御回路10の重み付け係数wを制御して、送信電波の方向を変化させることで、基地局における受信電力を最大化する。これにより、携帯無線機などの無線通信装置における信号品位を良好にする受信アダプティブ制御とともに、基地局における受信信号の信号品位を向上させる送信アダプティブ制御が可能になり、システム全体の信号品位の向上を実現することができる。
第3の実施形態.
図8は本発明の第3の実施形態に係るアダプティブアンテナ装置の構成を示すブロック図である。第3の実施形態に係るアダプティブアンテナ装置は、図6の第2の実施形態に係るアダプティブアンテナ装置に比較して、スイッチ回路11の代わりに、いわゆるフィルタ共用器と呼ばれる4個のデュプレクサ12a乃至12dを備えたデュプレクサ回路12を備えたことを特徴としている。
図8においては、受信信号の周波数と送信信号の周波数が異なり、各デュプレクサ12a乃至12dにより、各アンテナ素子1a乃至1dにより受信された受信信号と、各アンテナ素子1a乃至1dから送信される送信信号とを帯域通過ろ波して区別して、受信アダプティブ制御回路5及び送信アダプティブ制御回路8とアンテナ素子1a乃至1dとの接続を周波数帯別で区別して行う。すなわち、デュプレクサ12aは、受信信号のみを帯域通過ろ波する帯域通過フィルタ12a−1と、送信信号のみを帯域通過ろ波する帯域通過フィルタ12a−2とを備えて構成される。また、デュプレクサ12bは、受信信号のみを帯域通過ろ波する帯域通過フィルタ12b−1と、送信信号のみを帯域通過ろ波する帯域通過フィルタ12b−2とを備えて構成される。さらに、デュプレクサ12cは、受信信号のみを帯域通過ろ波する帯域通過フィルタ12c−1と、送信信号のみを帯域通過ろ波する帯域通過フィルタ12c−2とを備えて構成される。またさらに、デュプレクサ12dは、受信信号のみを帯域通過ろ波する帯域通過フィルタ12d−1と、送信信号のみを帯域通過ろ波する帯域通過フィルタ12d−2とを備えて構成される。
以上のように構成されたアダプティブアンテナ装置において、アンテナ素子1aにより受信された受信信号は帯域通過フィルタ12a−1を介して受信アダプティブ制御回路5の可変利得増幅器51aに入力される一方、送信アダプティブ制御回路10の可変利得増幅器61aからの送信信号は帯域通過フィルタ12a−2を介してアンテナ素子1aに出力されて放射される。また、アンテナ素子1bにより受信された受信信号は帯域通過フィルタ12b−1を介して受信アダプティブ制御回路5の可変利得増幅器51bに入力される一方、送信アダプティブ制御回路10の可変利得増幅器61bからの送信信号は帯域通過フィルタ12b−2を介してアンテナ素子1bに出力されて放射される。さらに、アンテナ素子1cにより受信された受信信号は帯域通過フィルタ12c−1を介して受信アダプティブ制御回路5の可変利得増幅器51cに入力される一方、送信アダプティブ制御回路10の可変利得増幅器61cからの送信信号は帯域通過フィルタ12c−2を介してアンテナ素子1cに出力されて放射される。またさらに、アンテナ素子1dにより受信された受信信号は帯域通過フィルタ12d−1を介して受信アダプティブ制御回路5の可変利得増幅器51dに入力される一方、送信アダプティブ制御回路10の可変利得増幅器61dからの送信信号は帯域通過フィルタ12d−2を介してアンテナ素子1dに出力されて放射される。
以上のように構成されたアダプティブアンテナ装置においては、それぞれ2個の帯域通過フィルタを備えたデュプレクサ12a乃至12dを用いることにより、受信信号の受信と、送信信号の送信とを同時に実行できる。これにより、受信アダプティブ制御とともに送信アダプティブ制御においても4本のアンテナ素子1a乃至1dを常時使用でき、これにより、受信及び送信ともに最良のアダプティブ制御が可能になる。
第4の実施形態.
図9は本発明の第4の実施形態に係るアダプティブアンテナ装置の構成を示すブロック図である。第4の実施形態に係るアダプティブアンテナ装置は、図8の第3の実施形態に係るアダプティブアンテナ装置に比較して、デュプレクサ回路12に代えて、4個のサーキュレータ13a,13b,13c,13dを備えたサーキュレータ回路13を備えたことを特徴としている。
以上のように構成されたアダプティブアンテナ装置において、アンテナ素子1aにより受信された受信信号はサーキュレータ13aを介して受信アダプティブ制御回路5の可変利得増幅器51aに入力される一方、送信アダプティブ制御回路10の可変利得増幅器61aからの送信信号はサーキュレータ13aを介してアンテナ素子1aに出力されて放射される。また、アンテナ素子1bにより受信された受信信号はサーキュレータ13bを介して受信アダプティブ制御回路5の可変利得増幅器51bに入力される一方、送信アダプティブ制御回路10の可変利得増幅器61bからの送信信号はサーキュレータ13bを介してアンテナ素子1bに出力されて放射される。さらに、アンテナ素子1cにより受信された受信信号はサーキュレータ13cを介して受信アダプティブ制御回路5の可変利得増幅器51cに入力される一方、送信アダプティブ制御回路10の可変利得増幅器61cからの送信信号はサーキュレータ13cを介してアンテナ素子1cに出力されて放射される。またさらに、アンテナ素子1dにより受信された受信信号はサーキュレータ13dを介して受信アダプティブ制御回路5の可変利得増幅器51dに入力される一方、送信アダプティブ制御回路10の可変利得増幅器61dからの送信信号はサーキュレータ13dを介してアンテナ素子1dに出力されて放射される。
以上のように構成されたアダプティブアンテナ装置においては、デュプレクサ13a乃至13dを備えたサーキュレータ回路13を用いることにより、第3の実施形態と同様に、受信信号の受信と、送信信号の送信とを同時に実行できる。これにより、受信アダプティブ制御とともに送信アダプティブ制御においても4本のアンテナ素子1a乃至1dを常時使用でき、これにより、受信及び送信ともに最良のアダプティブ制御が可能になる。
第5の実施形態.
図10は本発明の第5の実施形態に係るアダプティブアンテナ装置の構成を示すブロック図である。第5の実施形態に係るアダプティブアンテナ装置は、図1の第1の実施形態に係るアダプティブアンテナ装置と比較して、受信アダプティブ制御回路5からの無線信号を復調する復調器6A(図1の復調器6に対応する。)に加えて、A/D変換回路2によりA/D変換された各アンテナ素子1a乃至1dにより受信された各無線信号のディジタル信号をベースバンド信号に復調して判定器4に出力する復調器6Bを備えたことを特徴としている。ここで、判定器4は、復調器6Aから出力されるアダプティブ制御時のベースバンド信号の誤り率と、復調器6Bから出力される各アンテナ素子1a乃至1d単体で受信時の各ベースバンド信号の誤り率を判定して、最良の誤り率を有する無線信号の情報をコントローラ3に出力して、最良の誤り率を有する無線信号を受信できるように受信アダプティブ制御回路5を制御する。
以上のように構成することにより、アダプティブ制御時とアンテナ単体時との切り替えが不要になり、コントローラ3の制御時間を短縮できる。さらに、復調器の数を増やすにつれ、アンテナ単体時を切り替える回数を減らすことにより、さらなる制御の高速化が可能になる。また、アンテナ素子数分の復調器6B(復調器6Bは各アンテナ素子1a乃至1dで受信される各無線信号を復調する。)と、受信アダプティブ制御出力用の復調器6Aを備えることで、切り替えなしの同時復調が可能になる。制御時間に余裕がない場合にはこの構成が好ましい。
第6の実施形態.
図11は本発明の第6の実施形態に係るアダプティブアンテナ装置の構成を示すブロック図である。第6の実施形態に係るアダプティブアンテナ装置は、図1の第1の実施形態に係るアダプティブアンテナ装置に比較して、4本のアンテナ素子1a乃至1dと、復調器6との間に、A/D変換回路2とディジタル受信アダプティブ制御回路14とを挿入して設けたことを特徴としている。
図11において、ディジタル受信アダプティブ制御回路14は、4個の可変利得増幅器71a乃至71dと、4個の移相器72a乃至72dと、信号合成器73とを備えて構成され、受信アダプティブ制御回路13の回路をディジタル化した回路であって、その動作がコントローラ3により制御される。アンテナ素子1aにより受信された無線信号は、A/D変換器2aによりA/D変換された後、可変利得増幅器71a及び移相器72aを介して信号合成器73に出力され、アンテナ素子1bにより受信された無線信号は、A/D変換器2bによりA/D変換された後、可変利得増幅器71b及び移相器72bを介して信号合成器73に出力され、アンテナ素子1cにより受信された無線信号は、A/D変換器2cによりA/D変換された後、可変利得増幅器71c及び移相器72cを介して信号合成器73に出力され、アンテナ素子1dにより受信された無線信号は、A/D変換器2dによりA/D変換された後、可変利得増幅器71d及び移相器72dを介して信号合成器73に出力される。信号合成器73は入力されるディジタル無線信号を加算合成して復調器6に出力する。
以上のように構成することにより、復調処理と、アダプティブ制御処理とを含めてディジタル信号処理することにより、アダプティブアンテナ装置の回路をIC化することができ、回路構成を簡単化でき、安価に製造できる。
第7の実施形態.
図12は本発明の第7の実施形態に係るアダプティブアンテナ装置の構成を示すブロック図である。第7の実施形態に係るアダプティブアンテナ装置は、図11の第6の実施形態に係るアダプティブアンテナ装置に比較して、図10の第5の実施形態と同様に、ディジタル受信アダプティブ制御回路14からのディジタル無線信号を復調する復調器6A(図1の復調器6に対応する。)に加えて、A/D変換回路2によりA/D変換された各アンテナ素子1a乃至1dにより受信された各無線信号のディジタル信号をベースバンド信号に復調して判定器4に出力する復調器6Bを備えたことを特徴としている。ここで、判定器4は、復調器6Aから出力されるアダプティブ制御時のベースバンド信号の誤り率と、復調器6Bから出力される各アンテナ素子1a乃至1d単体で受信時の各ベースバンド信号の誤り率を判定して、最良の誤り率を有する無線信号の情報をコントローラ3に出力して、最良の誤り率を有する無線信号を受信できるようにディジタル受信アダプティブ制御回路14を制御する。
以上のように構成することにより、アダプティブ制御時とアンテナ単体時との切り替えが不要になり、コントローラ3の制御時間を短縮できる。さらに、復調器の数を増やすにつれ、アンテナ単体時を切り替える回数を減らすことにより、さらなる制御の高速化が可能になる。また、アンテナ素子数分の復調器6B(復調器6Bは各アンテナ素子1a乃至1dで受信される各無線信号を復調する。)と、受信アダプティブ制御出力用の復調器6Aを備えることで、切り替えなしの同時復調が可能になる。制御時間に余裕がない場合にはこの構成が好ましい。
第8の実施形態.
図13は本発明の第8の実施形態に係るアダプティブアンテナ装置の構成を示すブロック図である。また、図14は図13のディジタル送信アダプティブ制御回路17の構成を示すブロック図である。第8の実施形態に係るアダプティブアンテナ装置は、図6の第2の実施形態に係るアダプティブアンテナ装置に比較して以下の点が異なる。
(1)受信アダプティブ制御回路5に代えてディジタル受信アダプティブ制御回路14を備えたこと。
(2)送信アダプティブ制御回路10及び変調器9を備えた送信回路8に代えて、ディジタル送信アダプティブ制御回路17及び変調器9を備えたディジタル送信回路16を備えたこと。
(3)スイッチ回路11とディジタル受信アダプティブ制御回路14との間に、4個のA/D変換器2a乃至2dを備えたA/D変換回路2を備えたこと。
(4)スイッチ回路11とディジタル送信アダプティブ制御回路15との間に、4個のD/A変換器15a乃至15dを備えたD/A変換回路15を備えたこと。
ディジタル送信アダプティブ制御回路15は、図14に示すように、図7と同様に、4個の可変利得増幅器81a乃至81dと、4個の移相器82a乃至82dと、信号合成器83とを備えて構成される。
図13に示すように、スイッチ11を用いて、アンテナのうち受信に使用されないアンテナをディジタル送信回路16に接続することで、同時に送受信することが可能になる。さらに、ディジタル送信回路16において、ディジタル送信アダプティブ制御回路17と変調器9を備えることで、受信信号に対するディジタルアダプティブ制御に加えて、送信信号に対してもディジタルアダプティブ制御を行うことができる。この場合には、通信相手となる基地局から無線通信装置へ基地局における受信電波の情報を送り返す必要がある。例えば、送り返す情報として、受信信号の誤り率や、電波の到来方向、受信電力等がある。この情報に基づいて、コントローラ3によりディジタル送信アダプティブ制御回路16の重み付け係数を制御して、送信電波の方向を変化させることで、基地局における受信電力を最大化する。これにより、携帯無線機などの無線通信装置における信号品位を良好にするディジタル受信アダプティブ制御とともに、基地局における受信信号の信号品位を向上させるディジタル送信アダプティブ制御が可能になり、システム全体の信号品位の向上を実現する。またさらに、受信アダプティブ制御回路及び送信アダプティブ制御回路をともにディジタル化することにより、これらを統合ICに集約することができる。これにより、回路の小型化が実現でき、製造コストを軽減できる。
第9の実施形態.
図15は本発明の第9の実施形態に係るアダプティブアンテナ装置の構成を示すブロック図である。第9の実施形態に係るアダプティブアンテナ装置は、図13の第8の実施形態に係るアダプティブアンテナ装置に比較して、スイッチ回路11をデュプレクサ回路12に置き換えたことを特徴としている。これによる作用効果は図8の第3の実施形態と同様である。すなわち、受信信号と送信信号の周波数が異なる場合において、デュプレクサ回路12を用いることにより、同時に送信及び受信が可能になる。これにより、ディジタル受信アダプティブ制御とともにディジタル送信アダプティブ制御においても4本のアンテナ1a乃至1dを常時使用できるという利点がある。これにより、受信、送信ともに最良の制御が可能になる。
第10の実施形態.
図16は本発明の第10の実施形態に係るアダプティブアンテナ装置の構成を示すブロック図である。第10の実施形態に係るアダプティブアンテナ装置は、図15の第9の実施形態に係るアダプティブアンテナ装置に比較して、デュプレクサ回路12をサーキュレータ回路13に置き換えたことを特徴としている。これによる作用効果は図9の第4の実施形態と同様である。
第11の実施形態.
図17は本発明の第11の実施形態に係る、アダプティブアンテナ装置100を備えた無線通信装置110の構成を示すブロック図である。第11の実施形態に係る無線通信装置110は、上述の各実施形態に係るアダプティブアンテナ装置100を用いて無線通信装置110を構成したことを特徴としている。
図17において、無線通信装置110は、アダプティブアンテナ装置100と、マイクロホン101Aを備えた入力回路101と、スピーカ102Aを備えた出力回路102と、無線通信装置110の各回路に電源を供給する電源回路103と、当該無線通信装置110全体の動作を制御する装置コントローラ104とを備えて構成される。マイクロホン101Aに入力される音声は電気信号に変換された後、当該電気信号である音声信号は入力回路101により増幅などの処理がなされた後、アダプティブアンテナ装置100の変調器9に出力され、アダプティブアンテナ装置100内の処理を経てアンテナ素子1a乃至1dを用いて送信される。一方、アダプティブアンテナ装置100により受信された無線信号はアダプティブアンテナ装置100の復調器6によりベースバンド信号に復調された後、出力回路102に入力され、増幅などの処理を経てスピーカ102Aから出力される。
以上のように構成された無線通信装置110によれば、アダプティブ制御後の受信信号と各アンテナ素子単体の受信信号とを比較することにより、受信信号において常に最良の信号品位を保ち、さらには、送信信号にもアダプティブ制御を行い、システムとして高い信号品質をもつ携帯無線機などの無線通信装置を実現することができる。
以上の本実施形態においては、無線通信装置110は、無線受信回路と、無線送信回路とを備えているが、本発明はこれに限らず、無線受信回路のみで構成してもよい。
以上詳述したように、本発明に係るアダプティブアンテナ装置とそれを用いた無線通信端末装置によれば、上記合成受信信号の復調信号の信号品位と、上記各アンテナ単体受信信号の復調信号の信号品位とを比較して、最良の信号品位を有する復調信号を選択し、上記選択された復調信号を含む受信信号を受信するように制御するので、複数のアンテナ素子がある中で1つのアンテナ素子のみしか干渉波を受信しない場合においても、干渉波を抑圧することができる。
本発明の第1の実施形態に係るアダプティブアンテナ装置の構成を示すブロック図である。 図1のコントローラ3によって実行される受信アダプティブ制御処理を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施形態の第1の変形例に係る図1のコントローラ3によって実行される受信アダプティブ制御処理を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施形態の第2の変形例に係る図1のコントローラ3によって実行される受信アダプティブ制御処理を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施形態の第3の変形例に係る図1のコントローラ3によって実行される受信アダプティブ制御処理を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施形態に係るアダプティブアンテナ装置の構成を示すブロック図である。 図6の送信アダプティブ制御回路10の構成を示すブロック図である。 本発明の第3の実施形態に係るアダプティブアンテナ装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第4の実施形態に係るアダプティブアンテナ装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第5の実施形態に係るアダプティブアンテナ装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第6の実施形態に係るアダプティブアンテナ装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第7の実施形態に係るアダプティブアンテナ装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第8の実施形態に係るアダプティブアンテナ装置の構成を示すブロック図である。 図13のディジタル送信アダプティブ制御回路17の構成を示すブロック図である。 本発明の第9の実施形態に係るアダプティブアンテナ装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第10の実施形態に係るアダプティブアンテナ装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第11の実施形態に係るアダプティブアンテナ装置100を備えた無線通信装置110の構成を示すブロック図である。 比較例に係るアダプティブアンテナ装置を備えた無線通信装置90の外観を示す斜視図である。 図18の無線通信装置90を水平方向から傾斜させたときの正面図である。 図19の場合におけるアンテナ素子91単独の指向特性を示す図である。 図19の場合におけるアンテナ素子92単独の指向特性を示す図である。 図18の無線通信装置90のアンテナ素子91,92に対して所望波(0度)と干渉波(210度)が到来したとき(比較例)のアダプティブアンテナ装置の概略回路図である。 図22の比較例においてアンテナ素子91単独の指向特性を示す図である。 図22の比較例においてアンテナ素子92単独の指向特性を示す図である。 図22の比較例においてアンテナ素子91,92を用いたアダプティブ制御時の指向特性を示す図である。 図22の比較例においてアンテナ素子91,92を用いた同相合成時の指向特性を示す図である。 図22の比較例においてアンテナ素子91,92を用いた最大比合成時の指向特性を示す図である。 図22の比較例においてアンテナ素子91,92を用いた選択ダイバーシチ時の指向特性を示す図である。 図22の比較例において各制御時における復調された受信データの誤り率を示す表である。 図22の無線通信装置90のアンテナ素子91,92に対して所望波(0度)と干渉波(120度)が到来したときに本実施形態の実施例1に係るアダプティブ制御したときの指向特性を示す図である。 図30の実施例1において各制御時における復調された受信データの誤り率を示す表である。 従来技術に係るアダプティブアンテナ装置の構成を示すブロック図である。
符号の説明
1a乃至1d…アンテナ素子、
2…A/D変換回路、
2a乃至2d…A/D変換器、
3…コントローラ、
4…判定器、
5…受信アダプティブ制御回路、
6,6A,6B…復調器、
7…出力端子、
8…送信回路、
9…変調器、
10…送信アダプティブ制御回路、
11…スイッチ回路、
11a乃至11d…スイッチ、
12…デュプレクサ回路、
12a乃至12d…デュプレクサ、
13…サーキュレータ回路、
13a乃至13d…サーキュレータ、
14…ディジタル受信アダプティブ制御回路、
15…D/A変換回路、
15a乃至15d…D/A変換器、
16…ディジタル送信回路、
17…ディジタル送信アダプティブ制御回路、
51a乃至51d…可変利得増幅器、
52a乃至52d…移相器、
53…信号合成器、
55…入力端子、
61a乃至61d…可変利得増幅器、
62a乃至62d…移相器、
63…信号分配器、
71a乃至71d…可変利得増幅器、
72a乃至72d…移相器、
73…信号合成器、
81a乃至81d…可変利得増幅器、
82a乃至82d…移相器、
83…信号分配器、
90…無線通信装置、
90A…無線通信装置筐体、
91,92…アンテナ素子,
93…給電線、
93a…給電点、
94…短絡線、
95a,95b…乗算器、
96…信号合成器、
100…アダプティブアンテナ装置、
110…無線通信装置、
101…入力回路、
101A…マイクロホン、
102…出力回路、
102A…スピーカ、
103…電源回路、
104…装置コントローラ。

Claims (8)

  1. 3本以上の複数のアンテナ素子と、
    上記複数のアンテナ素子により受信された各受信信号に対してアダプティブ制御して、上記アダプティブ制御後の各受信信号を合成受信信号として出力するアダプティブ制御手段と、
    上記合成受信信号を復調信号に復調するとともに、上記各アンテナ素子単体により受信された各アンテナ単体受信信号を復調信号に復調する復調手段と、
    上記合成受信信号の復調信号の信号品位と、上記各アンテナ単体受信信号の復調信号の信号品位とを比較して、最良の信号品位を有する復調信号を選択し、上記選択された復調信号を含む受信信号を受信するように制御する装置制御手段とを備え、
    上記アダプティブ制御手段は、上記3本以上のアンテナ素子のすべてのアンテナ素子により受信された各受信信号に対してアダプティブ制御して、上記アダプティブ制御後の各受信信号を第1の合成受信信号として出力するとともに、上記3本以上のアンテナ素子の一部のアンテナ素子により受信された各受信信号に対してアダプティブ制御して、上記アダプティブ制御後の各受信信号を第2の合成受信信号として出力し、
    上記装置制御手段は、上記第1の合成受信信号の復調信号の信号品位と、上記第2の合成受信信号の復調信号の信号品位と、上記各アンテナ単体受信信号の復調信号の信号品位とを比較して、最良の信号品位を有する復調信号を選択し、上記選択された復調信号を含む受信信号を受信するように制御することを特徴とするアダプティブアンテナ装置。
  2. 上記装置制御手段は、上記第1の合成受信信号の復調信号の信号品位が所定のしきい値以上であるときは、上記アダプティブ制御された第1の合成受信信号を受信するように制御し、上記第1の合成受信信号の復調信号の信号品位が所定のしきい値未満となったときは、上記第1の合成受信信号の復調信号の信号品位と、上記第2の合成受信信号の復調信号の信号品位と、上記各アンテナ単体受信信号の復調信号の信号品位とを比較して、最良の信号品位を有する復調信号を選択し、上記選択された復調信号を含む受信信号を受信するように制御する第1の受信アダプティブ制御処理を実行することを特徴とする請求項1記載のアダプティブアンテナ装置。
  3. 上記装置制御手段は、上記各アンテナ単体受信信号の復調信号の信号品位のうちの最良の信号品位が所定のしきい値以上であるときは、上記各アンテナ単体受信信号の復調信号の信号品位のうちの最良の信号品位を有する復調信号を含むアンテナ単体受信信号を受信するように制御し、上記各アンテナ単体受信信号の復調信号の信号品位のうちの最良の信号品位が所定のしきい値未満となったときは、上記第1の合成受信信号の復調信号の信号品位と、上記第2の合成受信信号の復調信号の信号品位と、上記各アンテナ単体受信信号の復調信号の信号品位とを比較して、最良の信号品位を有する復調信号を選択し、上記選択された復調信号を含む受信信号を受信するように制御する第2の受信アダプティブ制御処理を実行することを特徴とする請求項1記載のアダプティブアンテナ装置。
  4. 上記装置制御手段は、上記第1の合成受信信号の復調信号の信号品位と、上記第2の合成受信信号の復調信号の信号品位と、上記各アンテナ単体受信信号の復調信号の信号品位とをすべて取得した後、これらの信号品位を比較して、最良の信号品位を有する復調信号を選択し、上記選択された復調信号を含む受信信号を受信するように制御する第3の受信アダプティブ制御処理を実行することを特徴とする請求項1記載のアダプティブアンテナ装置。
  5. 上記装置制御手段は、請求項2記載の上記第1の受信アダプティブ制御処理と、請求項3記載の上記第2の受信アダプティブ制御処理と、請求項4記載の上記第3の受信アダプティブ制御処理とを、上記復調信号の伝送速度Vthに基づく所定の選択基準に従って選択的に切り換えて実行することを特徴とするアダプティブアンテナ装置。
  6. 上記装置制御手段は、所定の2つのしきい値速度Vth1,Vth2を用いて上記3個の受信アダプティブ制御処理を選択的に切り換えて実行し、
    (A)上記伝送速度VthがVth<Vth1のとき、上記第2の受信アダプティブ制御処理を実行し、
    (B)上記伝送速度VthがVth1≦Vth<Vth2のとき、上記第1の受信アダプティブ制御処理を実行し、
    (C)上記伝送速度VthがVth≧Vth2のとき、上記第3の受信アダプティブ制御処理を実行することを特徴とする請求項記載のアダプティブアンテナ装置。
  7. 請求項1乃至のうちのいずれか1つに記載のアダプティブアンテナ装置と、
    上記アダプティブアンテナ装置を用いて無線信号を受信する無線受信回路とを備えたことを特徴とする無線通信装置。
  8. 請求項1乃至のうちのいずれか1つに記載のアダプティブアンテナ装置と、
    上記アダプティブアンテナ装置を用いて無線信号を送受信する無線通信回路とを備えたことを特徴とする無線通信装置。
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