JP2001027658A - 部分放電検出装置 - Google Patents

部分放電検出装置

Info

Publication number
JP2001027658A
JP2001027658A JP11200652A JP20065299A JP2001027658A JP 2001027658 A JP2001027658 A JP 2001027658A JP 11200652 A JP11200652 A JP 11200652A JP 20065299 A JP20065299 A JP 20065299A JP 2001027658 A JP2001027658 A JP 2001027658A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
partial discharge
signal
magnetic flux
vibration
reference level
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11200652A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshiyuki Tamura
佳之 田村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP11200652A priority Critical patent/JP2001027658A/ja
Publication of JP2001027658A publication Critical patent/JP2001027658A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01RMEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
    • G01R31/00Arrangements for testing electric properties; Arrangements for locating electric faults; Arrangements for electrical testing characterised by what is being tested not provided for elsewhere
    • G01R31/12Testing dielectric strength or breakdown voltage ; Testing or monitoring effectiveness or level of insulation, e.g. of a cable or of an apparatus, for example using partial discharge measurements; Electrostatic testing
    • G01R31/1227Testing dielectric strength or breakdown voltage ; Testing or monitoring effectiveness or level of insulation, e.g. of a cable or of an apparatus, for example using partial discharge measurements; Electrostatic testing of components, parts or materials
    • G01R31/1254Testing dielectric strength or breakdown voltage ; Testing or monitoring effectiveness or level of insulation, e.g. of a cable or of an apparatus, for example using partial discharge measurements; Electrostatic testing of components, parts or materials of gas-insulated power appliances or vacuum gaps

Abstract

(57)【要約】 【課題】 環境ノイズレベルの測定作業を省いて、部分
放電発生の有無を判定することができる部分放電検出装
置を得る。 【解決手段】 密封容器4に収納された中心導体3の部
分放電Aによる振動信号12cを検出する振動検出手段
10−b、部分放電Aにより発生した漏洩磁束Eを検出
する磁束検出手段10−a、磁束検出手段10−aからの
入力信号のレベルが予め設定した基準レベル以上の時に
振動検出手段10−bからの振動信号12cのトリガ信
号Tを出力するトリガ装置21a、トリガ信号Tに同期
して振動検出手段10−bから出力される振動信号12
cの波形を加算し平均値を演算する演算手段23,2
4、平均値演算結果より中心導体3の部分放電Aの有無
を判定する異常判定装置25、異常判定装置25部分放
電の無判定時に、トリガ装置21aの基準レベルを変更
する基準レベル設定装置26を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えばガス絶縁
開閉装置のように金属容器に絶縁ガスと共に収納された
電気機器の導体上に発生する部分放電の有無を検出する
部分放電検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図7は、例えば特開平6−148257
号公報に開示されたガス絶縁開閉装置における従来の部
分放電検出装置による部分放電検出原理を説明する図で
ある。図7において、3はガス絶縁開閉装置の一部を構
成する密封容器4内に絶縁ガスと共に密封された中心導
体、Aは密封容器4内で発生した部分放電、Bは部分放
電Aにより発生した電流サージ波(電磁波)、Eは密封
容器4内部より漏洩する漏洩磁束(部分放電Aに起因し
て発生した電磁波によるものである。)、5は部分放電
Aにより発生し、絶縁ガス中を密封容器4の内壁方向に
伝搬する振動信号である。
【0003】また、図7において、9は各密封容器4を
接続する接続部、10−aは接続部9から漏洩する漏洩
磁束Eを検出し、電気信号である磁束検出信号12−a
に変換して出力する磁束センサ、10−bは振動信号5
を検出し、電気信号である加速度信号12−bに変換し
て出力する加速度センサ、20は検出された磁束検出信
号12−a(漏れ磁束E)、加速度信号12−b(振動
信号5)より部分放電を検出する従来の部分放電検出装
置である。
【0004】部分放電検出装置20は、図8にその構成
を示すように、加速度センサ10−bより出力され、信
号線S1を通して入力された加速度信号12−bの波形
を記憶する波形記憶装置22、磁束センサ10−aより
出力され、信号線S2を通して入力された磁束検出信号
12−aのレベルが設定レベル以上になるとトリガ信号
Tを波形記憶装置22に出力して加速度信号12−bの
波形を記憶させるトリガ装置21、波形記憶装置22よ
り加速度信号12−bの波形を読み出して加算処理する
加算処理装置23、加算処理された波形を平均化処理す
る平均化処理装置24,平均化処理結果より平均値が所
定の値を越えた場合に部分放電発生と判定し、異常を報
知する異常判定装置25より構成されている。
【0005】次に従来装置の動作について説明する。い
ま、図7において、中心導体3の「・」点で部分放電A
が発生したとする。この結果、部分放電Aに起因して発
生した電流サージ波Bにより振動信号5が発生する。こ
の振動信号5が絶縁ガス中を密封容器4の内壁方向に伝
搬することで、密封容器4に機械的な振動を与える。振
動は密封容器4を通して加速度センサ10−bにより検
出される。加速度センサ10−bにて検出された振動は
電気的な加速度信号12−bに変換されて部分放電検出
装置20に入力される。
【0006】また、「・」点に発生した部分放電Aに起
因して発生したよりサージ電流波が接続部9の位置に伝
搬したときに、漏洩磁束Eが接続部9より外部に漏洩す
る。この漏洩磁束Eは磁束センサ1−aで検出され、磁
束検出信号12−aに変換されて部分放電検出装置20
に入力される。
【0007】部分放電検出装置20においては、磁束検
出信号12−aのレベルが設定値以上になるとトリガ装
置21のトリガ機能が働き、トリガ信号Tを波形記憶装
置22に出力し、加速度センサ10bより出力された加
速度信号12−bの波形を波形記憶装置22に記憶す
る。加算処理装置23は波形記憶装置22に記憶された
所定数の波形を加算処理した後に、平均化処理装置24
に送り平均化処理させる。
【0008】異常判定装置25は、平均化処理装置24
より波形信号の平均値を入力し、その平均値が報知信号
を出力する閾値を越えた場合に、部分放電が発生と判断
して異常発生を報知する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従来の部分放電検出装
置は以上のように構成されているため、装置を設置する
に際に、装置の設置場所周辺のバックグランドノイズに
よりトリガ装置がトリガ信号を発生して波形記録装置へ
の誤入力することを阻止するために、装置設置場所のバ
ックグランドノイズのレベルを測定し、トリガ信号が発
生する閾値をトリガ装置に設定する作業が必要となる。
【0010】また、部分放電検出装置を所定の場所に常
設する場合にはバックグランドノイズレベルの測定を一
度行えば、その測定値をトリガ信号発生のための閾値の
設定に運用できるが、1台の装置を多数のガス絶縁開閉
装置の部分放電検出判定に使用する可搬型の部分放電検
出装置の場合、部分放電発生を検出する対象機器毎にバ
ックグランドノイズレベルを測定し、その測定値に応じ
て閾値を決定する必要があり、バックグランドノイズレ
ベルの測定準備に手間取るという問題点があった。
【0011】この発明は、上記のような問題点を解消す
るためになされたもので、バックグランドノイズレベル
を測定する作業を省いて、部分放電発生の有無を判定す
ることができる部分放電検出装置を得ることを目的とす
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係る部
分放電検出装置は、密封容器に絶縁ガスと共に収納され
た電気機器の部分放電に起因する振動信号を前記密封容
器を通して検出する振動検出手段と、前記部分放電によ
り発生した電流サージ波に起因して発生した前記密封容
器からの漏洩磁束を検出する磁束検出手段と、この磁束
検出手段からの入力信号のレベルが予め設定した基準レ
ベル以上の時に前記振動検出手段からの振動信号の読込
信号を出力する読込信号出力手段と、前記読込信号に同
期して前記振動検出手段から出力される振動信号の波形
を順次加算してその平均値を演算する演算手段と、この
平均値演算結果より前記電気機器の部分放電の有無を判
定する部分放電判定手段と、この部分放電判定手段によ
る部分放電の無判定時に、前記読込信号出力手段の基準
レベルを変更する基準レベル変更手段とを備えたもので
ある。
【0013】請求項2の発明に係る部分放電検出装置
は、密封容器に絶縁ガスと共に収納された電気機器の部
分放電に起因して発生した電流サージ波により発生した
前記密封容器からの漏洩磁束を検出する磁束検出手段
と、この磁束検出手段から入力信号のレベルが予め設定
した基準レベル以上の時にパルス信号を出力するパルス
出力手段と、前記電気機器に課電される電源電圧の位相
を検出する位相検出手段と、この検出された位相と前記
パルス出力手段より出力されたパルス信号の時間差によ
る相関関係から前記電気機器の部分放電の有無を判定す
る部分放電判定手段と、この部分放電判定手段による部
分放電の無判定時に、前記パルス出力手段の基準レベル
を変更する基準レベル変更手段とを備えたものである。
【0014】請求項3の発明に係る部分放電検出装置
は、前記密封容器に配設され、電気機器の部分放電に起
因する振動信号を前記密封容器を通して加速度として検
出する加速検出手段と、前記位相検出手段によって検出
された課電電圧位相と前記検出された加速度との比較に
より特定の課電電圧位相区間に加速度信号がピークを持
つか否を判定して前記電気機器の部分放電の有無を判定
する部分放電判定手段を備えたものである。
【0015】
【発明の実施の形態】実施の形態1.以下、この発明の
実施の形態1に係る部分放電検出装置の動作を、ガス絶
縁開閉装置における部分放電検出を例に取り、添付図面
を参照して説明する。図1は本実施の形態1に係る部分
放電検出装置によるガス絶縁開閉装置の部分放電の検出
原理を示す図である。また、図2は本実施の形態1に係
る部分放電検出装置の構成を示す構成図である。尚、図
中、図7,8と同一符号は同一または相当部分を示す。
【0016】図1において、20Aは本実施の形態1に
係る部分放電検出装置である。この、部分放電検出装置
20Aは、従来装置の構成に加えて、図2に示すように
トリガ装置21aからトリガ信号Tを出力させるための
磁束検出信号12−aの基準レベル(閾値)を、異常判
定装置25の判定結果により出力されるレベル設定信号
25aに基づいて設定する基準レベル設定装置26を備
えている。
【0017】次に、本実施の形態1に係る部分放電検出
装置の動作について説明する。図1において、中心導体
3の「・」点で部分放電Aが起きると、この部分放電A
により振動信号5が発生する。この振動信号5が絶縁ガ
ス中を密封容器4の内壁方向に伝搬すると、密封容器4
に機械的な振動を与える。この振動は密封容器4を通し
て加速度センサ10−bで検出される。加速度センサ1
0−bで検出された振動信号5は電気信号に変換され加
速度信号12−bとして部分放電検出装置20Aに入力
される。
【0018】また、振動信号5とは別に、「・」点の部
分放電Aによって密封容器4内に発生した電流サージ波
Bが接続部9に伝搬すると、電流サージ波Bにより発生
した磁束が接続部9より漏洩磁束Eとして外部に漏洩す
る。漏洩磁束Eは磁束センサ10−aで検出され、磁束
検出信号12−aに変換されて部分放電検出装置20A
に入力される。
【0019】部分放電検出開始時には磁束検出信号12
−aのレベルが未知である。そのため、基準レベル設定
装置26aはトリガ装置21の基準レベルを零または最
低設定値に設定する。だが、磁束センサ10−aで検出
される信号は漏洩磁束Eのみではなく、装置の設置環境
に存在する所定レベルのバックグランドノイズも含まれ
る。そのため、基準レベルをバックグランドノイズのレ
ベルより低く設定すると、トリガ装置21aはバックグ
ランドノイズによって発生したトリガ信号Tをも波形記
憶装置22に頻繁に入力することになる。
【0020】このように、トリガ信号Tが波形記憶装置
22に頻繁に入力されると、そのトリガ信号Tのもとに
波形記憶装置22に記憶された内容を加算して平均化処
理しても、部分放電が発生していない場合は加速度信号
12−bの信号波形の平均化結果には所定のピーク値が
現れないため、異常判定装置25では異常なしと判断す
る。
【0021】しかし、部分放電の発生があったとして
も、部分放電現象に同期しないバックグランドノイズお
よび磁束検出信号12−aによるトリガ信号Tで読み込
んだ加速度信号12−bの信号波形を加算して平均化し
ても、加算した信号のレベルはまちまちであり、平均化
してもピークが現れないため、異常判定装置25では部
分放電の発生に拘わらず異常なしと判断する。
【0022】このように、異常なしと判断されると、基
準レベル設定装置26は、異常判定装置25の判断結果
に従って出力レベル設定信号25aによりトリガ装置2
1の基準レベルを1ランク上昇させて上記と同様な処理
を行う。
【0023】基準レベルを上昇させた後に、部分放電が
発生したならば、トリガ装置21は部分放電現象に同期
しないバックグランドノイズによってはトリガ信号Tを
出力せず、部分放電時に発生した漏洩磁束に基づく磁束
検出信号12−aの入力時にトリガ信号Tを波形記憶装
置22に出力して信号波形を記憶させる。トリガ信号T
の入力毎に記憶した信号波形は加算処理装置20で加算
され、加算結果は平均化処理装置24で平均化され、所
定レベルのピーク値が確認されたならば異常判定装置2
5は部分放電発生による異常を報知する。
【0024】しかし、トリガ信号Tのレベルを上昇させ
たにも拘わらずピーク値が認められない場合は、バック
グランドノイズのレベルが上昇させた基準レベル以上で
あることも考えられる。
【0025】そのため、平均化処理装置25の処理結果
は、部分放電に同期して出力されたトリガ信号Tと部分
放電現象に同期しないバックグランドノイズにより出力
されたトリガ信号Tよって波形記憶装置22に読み込ま
れた信号波形の平均化処理によるものと考えられる。
【0026】そこで、基準レベルの上昇にも拘わらずピ
ーク値が認められない理由は、部分放電の無発生による
ものか、バックグランドノイズの影響によるものかを判
断するために、異常判定装置25は基準レベルをトリガ
信号Tの最大発生レベルにまで上昇させる。
【0027】即ち、この最大発生レベルは、バックグラ
ンドノイズのレベルより高く、磁束検出信号12−aの
レベルよりも低いため、例えピーク値が検出されなくて
もバックグランドノイズの影響によるものとは判断させ
れず、部分放電が発生せず磁束検出信号12−aが無入
力によるものと判断され、電気機器の異常なしと判断す
る。
【0028】実施の形態2.以下、この発明の実施の形
態2に係る部分放電検出装置の動作を、ガス絶縁開閉装
置における部分放電検出を例に取り、添付図面を参照し
て説明する。図3は本実施の形態2に係わるガス絶縁開
閉装置における部分放電の検出原理を示す図である。
尚、図中、図1と同一符号は同一または相当部分を示
す。図3において、10−cは中心導体3へ課電されて
いる電圧の位相(課電圧電圧位相)、例えば、90度、
270度・・・を図示しない電源電圧モニタ装置を通し
て検出する電圧位相検出器、20Bは検出された磁束検
出信号12−aと電圧位相検出器10−cで検出され、
信号線S3を通して出力された課電電圧位相信号12−
cとの相関関係より部分放電を検出する本実施の形態2
に係る部分放電検出装置である。
【0029】本実施の形態2に係る部分放電検出装置2
0Bは、図4に示すように、磁束検出信号12−aのレ
ベルが基準レベルを超えるとパルス信号12−dを出力
する放電パルス発生器27、課電電圧位相信号12−c
とパルス信号12−dの時間差による相関関係より部分
放電発生の有無の判定を行う異常判定装置28、放電パ
ルス発生器27で設定されている基準レベルと異常判定
装置28の判定結果であるレベル設定信号28aにより
新たな基準レベルを設定する基準レベル設定装置26a
より構成されている。
【0030】次に本実施の形態2の動作について説明す
る。部分放電検出装置20Bにおいて、異常判定装置2
8は電圧位相検出器10−cより出力された課電電圧位
相信号12−cと放電パルス発生器27より出力された
パルス信号12−dの相関関係より部分放電発生の有無
を判定する。部分放電が発生した場合、部分放電の発生
タイミングは特定の電圧位相、例えば90度、270度
付近に分布することが、「電気学会技術報告第502号
4.5表参照」等で一般的に知られている。従って、
課電電圧位相信号12−cで示される課電電圧位相90
度、270度等とパルス信号12−dの発生タイミング
との時間差より部分放電の発生の有無を判断することが
できる。即ち、課電電圧位相90度、270度の付近に
放電パルスが発生することで相関性があると判定する。
【0031】部分放電発生検出の開始時は、基準レベル
設定装置26aは放電パルス発生器27に対してパルス
発生のための入力信号(磁束検出信号12−a)の基準
レベルを零または最低設定値に設定する。磁束センサ1
0−aにて検出される信号は放電現象に同期した漏洩磁
束のみではなく、測定環境に存在するバックグランドノ
イズも含まれる。そのため、放電パルス発生器27に設
定された基準レベルが低い場合、パルス信号12−dは
部分放電に関わりなく頻繁に異常判定装置28に出力さ
れる状態となる。このように、頻繁にパルス信号12−
dが出力される状態で異常判定を行うと、検出された課
電電圧位相とパルス信号12−dとの相関が無くなるた
め、部分放電が発生しても、発生しなくとも異常判定装
置28は異常なしと判断する。
【0032】このように、異常なしと判断されると、基
準レベル設定装置26aは、異常判定装置28の判断結
果に従い放電パルス発生器27の基準レベルを1ランク
上昇させて上記と同様な処理を行う。
【0033】基準レベルを上昇させた後に、部分放電が
発生したならば、放電パルス発生器27は部分放電現象
に同期しないバックグランドノイズによってはパルス信
号12−dを出力せず、部分放電時に発生した漏洩磁束
Eに基づく磁束検出信号12−aの入力時にパルス信号
12−dを異常判定装置28に出力して課電電圧位相信
号12−cとの相関を調べる。ここで、パルス信号12
dと課電電圧位相信号12−cとの相関関係、上述した
ように課電電圧位相90度、270度付近に放電パルス
がが認められたならば、異常判定装置25は部分放電発
生による異常を報知する。
【0034】しかし、基準レベルを上昇させたにも拘わ
らず相関関係が認められない場合は、バックグランドノ
イズのレベルが上昇させた基準レベル以上であることも
考えられる。このようなレベル関係にあると、部分放電
に同期して出力された磁束検出信号12−aと部分放電
現象に同期しないバックグランドノイズとの双方によ
り、パルス信号12−dが放電パルス発生器27から異
常判定装置28に入力される。
【0035】この結果、異常判定装置28はパルス信号
12−dと課電電圧位相信号12−cとの相関関係を認
めず、異常なしと判定される。
【0036】そこで、基準レベルの上昇にも拘わらずピ
ーク値が認められない理由は、部分放電の無発生による
ものか、バックグランドノイズの影響によるものかを判
断するために、異常判定装置25は基準レベルを磁束検
出信号12−aの最大発生レベルにまで上昇させる。
【0037】即ち、この最大発生レベルは、バックグラ
ンドノイズのレベルより高く、磁束検出信号12−aの
レベルよりも低いため、例え、異常判定装置28で相関
関係が認められなくてもバックグランドノイズの影響に
よるものとは判断させれず、部分放電が発生せず漏洩磁
束Eが発生しないためであると判断され、電気機器の異
常なしを判断する。
【0038】実施の形態3.以下、本実施の形態3に係
る部分放電検出装置を添付図面に従って説明する。図5
は本実施の形態3に係るガス絶縁開閉装置における部分
放電の検出原理を示す図である。尚、図中、図3と同一
符号は同一または相当部分を示す。本実施の形態3の部
分放電検出装置20Cに係る異常判定装置29は、図6
に示すように、課電電圧位相信号12−dと検出した漏
洩磁束Eをパルス化して出力したパルス信号12−bと
の相関関係より異常を判定する第1の異常判定部29A
と、加速センサ10−bより入力された加速信号12−
bのピーク値と課電電圧位相信号12−dとの相関関係
より異常を判定する第2の異常判定部29Bより構成さ
れ、また図示しないが双方の異常判定部29A,29B
が異常なしを示す信号を出力したときに、基準レベル設
定装置26aにレベル設定信号29Aを出力するAND
ゲートを備える。
【0039】尚、第1の異常判定部29Aの動作は、実
施の形態2と同様に課電電圧位相信号12−cと放電パ
ルス発生装置27より出力されるパルス信号12−dと
の相関関係より異常の有無を示す異常判定信号(例え
ば、異常判定されたならば論理「0」、異常無しが判定
されたならば論理「1」)を出力する。
【0040】また、第2の異常判定部29Bの動作は、
実施の形態1と同様に波形記憶装置22に記憶された加
速度信号12−bの信号波形の加算処理結果を平均化処
理装置24で平均化処理し、その結果、認められたピー
ク値と課電電圧位相信号12−cとの相関関係より異常
の有無を示す異常判定信号(例えば、異常判定されたな
らば論理「0」、異常無しが判定されたならば論理
「1」)を出力する。これは、部分放電が発生する場
合、特定の課電電圧位相、例えば90度から270度の
位相区間に加速度信号のピーク値が顕著に現れることに
基づくものである。
【0041】第1,2の異常判定部29A,29Bの双
方が異常無しを判定する論理「1」を出力してならば、
AND回路は基準レベル設定装置26aに実施の形態
1,2と同様に基準レベルを1ランク上昇させるレベル
設定信号29Aを出力する。この結果、放電パルス発生
器27よりパルス信号12−dを出力させる際の磁束検
出信号12−aのレベルが決まる。本実施の形態3では
パルス信号12−dは、加速度信号12−bのピーク値
を求めるために、加速度信号12−bの信号波形を波形
記憶装置22に読み込ませるトリガ信号ともなる。
【0042】基準レベルの上昇にも拘わらず異常判定装
置29が異常無しを判定したならば、バックグランドノ
イズの影響によるものとして、基準レベルを更に上昇さ
せることは上記実施の形態1,2と同様である。以上の
ように、本実施の形態3では加速度信号12−bによる
機械的手法と課電電圧位相信号12−cによる電気的手
法の2通りを用いて部分放電を判定するようにしたの
で、判定結果の信頼性を高めることができる。
【0043】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、密封容器に絶
縁ガスと共に収納された電気機器の部分放電に起因する
振動信号を前記密封容器を通して検出する振動検出手段
と、前記部分放電により発生した電流サージ波に起因し
て発生した前記密封容器からの漏洩磁束を検出する磁束
検出手段と、この磁束検出手段からの入力信号のレベル
が予め設定した基準レベル以上の時に前記振動検出手段
からの振動信号の読込信号を出力する読込信号出力手段
と、前記読込信号に同期して前記振動検出手段から出力
される振動信号の波形を順次加算してその平均値を演算
する演算手段と、この平均値演算結果より前記電気機器
の部分放電の有無を判定する部分放電判定手段と、この
部分放電判定手段による部分放電の無判定時に、前記読
込信号出力手段の基準レベルを変更する基準レベル変更
手段とを備えたので、環境ノイズのレベルを事前に測定
することなしに容易に部分放電の有無を判定できるとい
う効果がある。
【0044】請求項2の発明によれば、密封容器に絶縁
ガスと共に収納された電気機器の部分放電に起因して発
生した電流サージ波より発生した前記密封容器からの漏
洩磁束を検出する磁束検出手段と、この磁束検出手段か
ら入力信号のレベルが予め設定した基準レベル以上の時
にパルス信号を出力するパルス出力手段と、前記電気機
器に課電される電源電圧の位相を検出する位相検出手段
と、この検出された位相と前記パルス出力手段より出力
されたパルス信号の時間差による相関関係から前記電気
機器の部分放電の有無を判定する部分放電判定手段と、
この部分放電判定手段による部分放電の無判定時に、前
記パルス出力手段の基準レベルを変更する基準レベル変
更手段とを備えたので、環境ノイズのレベルを事前に測
定することなしに容易に部分放電の有無を判定できると
いう効果がある。
【0045】請求項3の発明によれば、前記密封容器に
配設され、電気機器の部分放電に起因する振動信号を前
記密封容器を通して加速度として検出する加速検出手段
と、前記位相検出手段によって検出された課電電圧位相
と前記検出された加速度との比較により特定の課電電圧
位相区間に加速度信号がピークを持つか否を判定して前
記電気機器の部分放電の有無を判定する部分放電判定手
段を備え、機械的手法と電気的手法の2通りを用いて部
分放電を判定するようにしたので、判定結果の信頼性を
高めることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1における部分放電現象及び信号検出
する原理を説明する図である。
【図2】 実施例1における部分放電検出装置の信号処
理を示すブロック図である。
【図3】 実施例2における部分放電現象及び信号検出
する原理を説明する図である。
【図4】 実施例2における部分放電検出装置の信号処
理を示すブロック図である。
【図5】 実施例3における部分放電現象及び信号検出
する原理を説明する図である。
【図6】 実施例3における部分放電検出装置の信号処
理を示すブロック図である。
【図7】 従来例おける部分放電現象及び信号検出する
原理を説明する図である。
【図8】 従来例における部分放電検出装置の信号処理
を示すブロック図である。
【符号の説明】
3 中心導体、4 金属容器、5 振動信号、9 接続
部、10−a 磁束センサ、10−b 加速度センサ、
10−c 課電電圧位相検出器、12−a 電気信号、
12−b 加速度信号、12−c 課電電圧位相信号、
12−d パルス信号、20A〜20C 部分放電検出
装置、21 トリガ装置、22 波形記憶装置、23
加算処理装置、24 平均化処理装置、25,28,2
9 異常判定装置、26、26a 基準レベル設定装
置、27 放電パルス発生器、29A,B 第1、第2
の異常判定部、A 部分放電、B 電流サージ波、E
漏洩磁束。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 密封容器に絶縁ガスと共に収納された電
    気機器の部分放電に起因する振動信号を前記密封容器を
    通して検出する振動検出手段と、前記部分放電により発
    生した電流サージ波に起因して発生した前記密封容器か
    らの漏洩磁束を検出する磁束検出手段と、この磁束検出
    手段からの入力信号のレベルが予め設定した基準レベル
    以上の時に前記振動検出手段からの振動信号の読込信号
    を出力する読込信号出力手段と、前記読込信号に同期し
    て前記振動検出手段から出力される振動信号の波形を順
    次加算してその平均値を演算する演算手段と、この平均
    値演算結果より前記電気機器の部分放電の有無を判定す
    る部分放電判定手段と、この部分放電判定手段による部
    分放電の無判定時に、前記読込信号出力手段の基準レベ
    ルを変更する基準レベル変更手段とを備えたことを特徴
    とする部分放電検出装置。
  2. 【請求項2】 密封容器に絶縁ガスと共に収納された電
    気機器の部分放電に起因して発生した電流サージ波より
    発生した前記密封容器からの漏洩磁束を検出する磁束検
    出手段と、この磁束検出手段から入力信号のレベルが予
    め設定した基準レベル以上の時にパルス信号を出力する
    パルス出力手段と、前記電気機器に課電される電源電圧
    の位相を検出する位相検出手段と、この検出された位相
    と前記パルス出力手段より出力されたパルス信号の時間
    差による相関関係から前記電気機器の部分放電の有無を
    判定する部分放電判定手段と、この部分放電判定手段に
    よる部分放電の無判定時に、前記パルス出力手段の基準
    レベルを変更する基準レベル変更手段とを備えたことを
    特徴とする部分放電検出装置。
  3. 【請求項3】 前記密封容器に配設され、電気機器の部
    分放電に起因する振動信号を前記密封容器を通して加速
    度として検出する加速検出手段と、前記位相検出手段に
    よって検出された課電電圧位相と前記検出された加速度
    との比較により特定の課電電圧位相区間にて加速度信号
    がピークを持つか否を判定して前記電気機器の部分放電
    の有無を判定する部分放電判定手段とを備えたことを特
    徴とする請求項2に記載の部分放電検出装置。
JP11200652A 1999-07-14 1999-07-14 部分放電検出装置 Pending JP2001027658A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11200652A JP2001027658A (ja) 1999-07-14 1999-07-14 部分放電検出装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11200652A JP2001027658A (ja) 1999-07-14 1999-07-14 部分放電検出装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001027658A true JP2001027658A (ja) 2001-01-30

Family

ID=16427976

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11200652A Pending JP2001027658A (ja) 1999-07-14 1999-07-14 部分放電検出装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001027658A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110703080A (zh) * 2019-10-16 2020-01-17 河海大学 一种gis尖刺放电诊断方法、放电程度识别方法及装置
KR20210129959A (ko) * 2020-04-21 2021-10-29 한국알프스 주식회사 전력 설비의 부분 방전 감시 장치 및 그 감시 방법
CN117192311A (zh) * 2023-11-06 2023-12-08 国网天津市电力公司电力科学研究院 放电检测装置及方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110703080A (zh) * 2019-10-16 2020-01-17 河海大学 一种gis尖刺放电诊断方法、放电程度识别方法及装置
KR20210129959A (ko) * 2020-04-21 2021-10-29 한국알프스 주식회사 전력 설비의 부분 방전 감시 장치 및 그 감시 방법
KR102361446B1 (ko) * 2020-04-21 2022-02-11 한국알프스 주식회사 전력 설비의 부분 방전 감시 장치 및 그 감시 방법
CN117192311A (zh) * 2023-11-06 2023-12-08 国网天津市电力公司电力科学研究院 放电检测装置及方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2007292489A (ja) 電気設備の絶縁異常診断システム
US20090287430A1 (en) System and Method for Detecting Leak Current
KR920010692A (ko) 가스 절연개폐장치의 부분방전검출장치 및 방법
KR20090002588A (ko) 전력기기의 부분방전위치 검출시스템 및 방전위치 검출방법
KR20030051595A (ko) 진공 인터럽터의 진공도 모니터링 방법 및 장치
JP2001027658A (ja) 部分放電検出装置
JP4740421B2 (ja) 三相一括ガス絶縁機器の部分放電部位標定方法
JP2008215864A (ja) 回転電機の部分放電検出装置及び部分放電検出方法
JP2000209767A (ja) デジタル形保護制御装置のアナログ入力部監視装置
JP4087976B2 (ja) 電気的外乱ノイズを検出する電子秤
KR20190048136A (ko) 초음파 처리 장치 및 방법
JPH1138075A (ja) 部分放電検出装置
JP2003028910A (ja) 部分放電検出装置
JP2002181878A (ja) ガス絶縁電気機器の部分放電検出装置
JPH0696960A (ja) 高電圧機器の内部部分放電監視装置
JPH04147066A (ja) 電気機器の部分放電検出装置
JP3102129B2 (ja) ガス絶縁機器の内部アーク検出装置
JPH07128388A (ja) 断線検出回路
KR940003158A (ko) 모터 서보 시스템의 신호 누락 보상 회로
JPH06118119A (ja) 部分放電検出装置
JPH08235975A (ja) ガス遮断器の故障検出装置
JPH01232626A (ja) ガス絶縁開閉機器の通電異常検出装置
JPH0961487A (ja) 故障点標定システム
JPH08105812A (ja) ガス絶縁電気機器のガス漏れ監視装置
JP2697480B2 (ja) 密閉形開閉装置の主回路異常検出装置