JPH06118119A - 部分放電検出装置 - Google Patents

部分放電検出装置

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JPH06118119A
JPH06118119A JP7684493A JP7684493A JPH06118119A JP H06118119 A JPH06118119 A JP H06118119A JP 7684493 A JP7684493 A JP 7684493A JP 7684493 A JP7684493 A JP 7684493A JP H06118119 A JPH06118119 A JP H06118119A
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Takeshi Masui
健 桝井
Hiroshi Maekawa
洋 前川
Hiroshi Inushima
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 隣接する金属管同士を電気的に絶縁されてい
なくとも、容易に適用することが可能な、部分放電位置
検出装置を得る。 【構成】 各金属管9aと9b、10aと10b、11
aと11b、12aと12bの各接続部に設けられた第
1、第2、第3、第4の検出器21、22、23、24
によって検出される電圧信号を位置標定装置34で受信
し、その各電圧信号が得られるまでの時間差により部分
放電の発生位置を標定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えばガス絶縁開閉
装置などのように金属容器に収納された電気機器の導体
上に発生する部分放電の位置を標定する部分放電検出装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図は例えば特開昭62−245976号
公報に示されたガス絶縁開閉装置における従来の部分放
電検出装置の構成を示す構成図である。図において、1
は複数の金属管2a、2b、2cを第1及び第2の絶縁
スペーサ3a、3bを介して電気的に絶縁して接続する
ことによって形成される金属容器、4は金属容器1内を
貫通し、第1及び第2の絶縁スペーサ3a、3bにより
絶縁支持される導体、5は金属容器1内に封入される絶
縁ガス、6a、6bは第1及び第2の絶縁スペーサ3
a、3bを境に隣接する金属管2aと2b、2bと2c
間の電圧を検出し出力する第1及び第2の検出器、7は
第1及び第2の検出器6a、6bから、第1及び第2の
信号線8a、8bを介して出力される各出力信号を受信
し、この各信号の得られるまでの時間差に基づき部分放
電の位置を標定する位置標定装置である。
【0003】次に上記のように構成された従来の部分放
電位置検出装置の動作について説明する。まず導体4の
A点にて部分放電が発生したとすると、この部分放電に
より金属管2bの外被と導体4との間に電圧サージが発
生し、導体4にはサージ電流が金属管2bの外被にはこ
のサージ電流と同じ大きさで方向が逆の電流が流れる。
この伝播するサージ電流が第1及び第2の絶縁スペーサ
3a、3bに到達し電位差を発生する。このようにして
発生した電位差は第1及び第2の検出器6a、6bによ
り検出され出力される、この第1及び第2の検出器6
a、6bからの出力信号は第1及び第2の信号線8a、
8bを介して位置標定装置7にてそれぞれ受信される。
【0004】この時電圧サージの伝播速度は光速Cであ
り、部分放電A点から第1及び第2の絶縁スペーサ3
a、3bまでの距離をそれぞれX1、X2とすると、電圧
サージが部分放電A点から第1及び第2の絶縁スペーサ
3a、3bまでに伝播される伝播時間は、それぞれX1
/C、X2/Cとして求められる。したがって位置標定
装置7にそれぞれ受信される各第1及び第2の検出器6
a、6bからの各信号の得られるまでの時間差が計測さ
れると上記式によって部分放電の位置を標定することが
できる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の部分放電検出装
置は以上のように構成されているので、金属管4aと4
b、4bと4c同士が第1及び第2の絶縁スペーサ3
a、3bを介し電気的に絶縁されていなければならず、
例えばアルミ製の金属容器のように通電損失が少ないこ
とにより隣接する金属管同士に電気的に絶縁された箇所
がないガス絶縁開閉装置や、例えば隣接する金属管同士
に電気的に絶縁された箇所がない既設のガス絶縁開閉装
置の場合は後から隣接する金属管同士を電気的に絶縁し
て改造することが困難であるため、適用範囲に限界があ
りすべての機器に適用できないという問題点があった。
【0006】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、隣接する金属管同士が電気的に
絶縁されていなくとも、容易に適用することが可能な、
部分放電検出装置を得ることを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明に係る請求項1
の部分放電検出装置は、内部を貫通する導体を絶縁支持
する絶縁スペーサを介して接続される複数の金属管で成
る金属容器、各金属管の各接続部に設けられ、隣接する
各金属管同士を電気的に導通する導通手段、各金属管の
各接続部に設けられ隣接する各金属管間の電圧を検出し
て出力する複数の検出器、各検出器の各出力信号のう
ち、いずれかがあらかじめ設定された基準値を超えた場
合、この出力信号の検知時間と、残りの他の各出力信号
が基準値を超えるまでの各検知時間との時間差に基づき
導体上の部分放電の発生位置を標定する位置標定装置を
備えたものである。
【0008】又、この発明に係る請求項2の部分放電検
出装置は、内部を貫通する導体を絶縁支持する絶縁スペ
ーサを介して接続される複数の金属管で成り、且つ並設
される複数の金属容器、各金属管の各接続部に設けら
れ、隣接する各金属管同士を電気的に導通する導通手
段、並設される各金属容器内の導体同士を対向する位置
で接続するブスタイ、各金属管の各接続部に設けられ隣
接する各金属管間の電圧を検出し出力する複数の検出
器、各検出器の各出力信号のうち、いずれかがあらかじ
め設定された基準値を超えた場合、この出力信号の検知
時間と、残りの他の各出力信号が基準値を超えるまでの
各検知時間との時間差に基づき導体上の部分放電の発生
位置を標定する位置標定装置を備えたものである。
【0009】又、この発明に係る請求項3の部分放電検
出装置は内部を貫通する導体を絶縁支持する絶縁スペー
サを介して接続される複数の金属管で成る金属容器と、
各金属管の各接続部に設けられ、隣接する各金属管同士
を電気的に導通する導通手段と、各金属管の各接続部に
設けられ隣接する各金属管間の電圧を検出して出力する
複数の検出器と、各検出器の出力信号があらかじめ設定
された基準値を超えた場合、この出力信号の各検知時間
から所定時間経過の位置を中心として、波形取込範囲1
0〜20μsを設定し、波形取込範囲内の波形から各波
形に対応する出力信号が基準値を超えた時間を検知し、
各検知時間の時間差に基づき導体上の部分放電の発生位
置を標定する位置標定装置とを備えたものである。
【0010】又、この発明に係る請求項4の部分放電検
出装置は内部を貫通する導体を絶縁支持する絶縁スペー
サを介して接続される複数の金属管で成り、且つ並設さ
れる複数の金属容器と、各金属管の各接続部に設けら
れ、隣接する各金属管同士を電気的に導通する導通手段
と、並設される各金属容器内の導体同士を対向する位置
で接続するブスタイ、各金属管の各接続部に設けられ隣
接する各金属管間の電圧を検出し出力する複数の検出器
と、各検出器の出力信号があらかじめ設定された基準値
を超えた場合、この各出力信号の各検知時間から所定時
間経過の位置を中心として、波形取込範囲10〜20μ
sを設定し、波形取込範囲内の波形から各波形に対応す
る各出力信号が基準値を超えた時間を検知し、各検知時
間の時間差に基づき導体上の部分放電の発生位置を標定
する位置標定装置とを備えたものである。
【0011】又、この発明に係る請求項5の部分放電検
出装置は内部を貫通する導体を絶縁支持する絶縁スペー
サを介して接続される複数の金属管で成る金属容器と、
各金属管の各接続部に設けられ、隣接する各金属管同士
を電気的に導通する導通手段と、各金属管の各接続部に
設けられ隣接する各金属管間の電圧を検出して出力する
複数の検出器と、隣接している各検出器同士の両出力信
号があらかじめ設定された基準値を超えた時間の各時間
差をそれぞれもとめ、時間差が両検出器間の伝播時間の
理論値より小さい場合、検出器同士の間の導体上に部分
放電が発生していると判断するとともに、時間差より部
分放電の位置を標定する位置標定装置とを備えたもので
ある。
【0012】又、この発明に係る請求項6の部分放電検
出装置は内部を貫通する導体を絶縁支持する絶縁スペー
サを介して接続される複数の金属管で成り、且つ並設さ
れる複数の金属容器と、各金属管の各接続部に設けら
れ、隣接する各金属管同士を電気的に導通する導通手段
と、並設される各金属容器内の導体同士を対向する位置
で接続するブスタイ、各金属管の各接続部に設けられ隣
接する各金属管間の電圧を検出し出力する複数の検出器
と、隣接している各検出器同士の両出力信号があらかじ
め設定された基準値を超えた時間の各時間差をそれぞれ
もとめ、時間差が両検出器間の伝播時間の理論値より小
さい場合、検出器同士の間の導体上に部分放電が発生し
ていると判断するとともに、時間差より部分放電の位置
を標定する位置標定装置とを備えたものである。
【0013】又、この発明に係る請求項7の部分放電検
出装置は内部を貫通する導体を絶縁支持する絶縁スペー
サを介して接続される複数の金属管で成る金属容器と、
各金属管の各接続部に設けられ、隣接する各金属管同士
を電気的に導通する導通手段と、各金属管の各接続部に
設けられ隣接する各金属管間の電圧を検出して出力する
複数の検出器と、各検出器を順次対にするとともに各対
の検出器間の出力信号があらかじめ設定された基準値を
それぞれ超えたことを検知した各時間の時間差を求め
て、時間差の値が各対の検出器間の伝播時間の理論値よ
り小さい時には対の検出器間の導体上に部分放電が発生
していると判断するとともに時間差より部分放電の位置
を標定し、又時間差の全値が理論値と等しい時には、各
対の検出器のうち検知時間の早い方の検出器同士が隣り
合わせになっている検出器同士間の導体上に部分放電が
発生していると判断する位置標定装置とを備えたもので
ある。
【0014】又、この発明に係る請求項8の部分放電検
出装置は、内部を貫通する導体を絶縁支持する絶縁スペ
ーサを介して接続される複数の金属管で成り、且つ並設
される複数の金属容器と、各金属管の各接続部に設けら
れ、隣接する各金属管同士を電気的に導通する導通手段
と、並設される各金属容器内の導体同士を対向する位置
で接続するブスタイ、各金属管の各接続部に設けられ隣
接する各金属管間の電圧を検出し出力する複数の検出器
と、各検出器を順次対にするとともに各対の検出器間の
出力信号があらかじめ設定された基準値をそれぞれ超え
たことを検知した各時間の検知時間差を求めて、検知時
間差の値が各対の検出器間の伝播時間の理論値より小さ
い時には対の検出器間の導体上に部分放電が発生してい
ると判断するとともに検知時間差より部分放電の位置を
標定し、又時間差の全値が理論値と等しい時には、各対
の検出器のうち検知時間の早い方の検出器同士が隣り合
わせになっている検出器同士間の導体上に部分放電が発
生していると判断する位置標定装置とを備えたものであ
る。
【0015】又、この発明に係る請求項9の部分放電検
出装置は内部を貫通する導体を絶縁支持する絶縁スペー
サを介して接続される複数の金属管で成る金属容器と、
各金属管の各接続部に設けられ、隣接する各金属管同士
を電気的に導通する導通手段と、各金属管の各接続部に
設けられ隣接する各金属管間の電圧を検出して出力する
複数の検出器と、各検出器の各出力信号のうち、いずれ
かがあらかじめ設定された基準値を超えた時、それぞれ
隣接している検出器同士の出力信号に対応する波形のい
ずれか一方の波形を他方の波形に時間軸上で近づけ、両
波形間の相似性を順次検知し、相似性が最大となる位置
までの他方の波形の移動時間を検出器同士の上記出力信
号間の時間差とし、各時間差に基づき導体上の部分放電
の発生位置を標定する位置標定装置とを備えたものであ
る。
【0016】又、この発明に係る請求項10の部分放電
標定装置は各検出器の各出力信号を時間軸に沿って短い
時間幅でのフーリエ変換を行いパワースペクトル密度と
周波数との関係を見て、パワースペクトル密度が変化し
た点を各検出器の各出力信号の時間差を比較するための
設定時間としたものである。
【0017】又、この発明に係る請求項11の部分放電
検出装置は、各検出器の出力信号の波形取込範囲を設定
し、上記波形取込範囲内の波形から基準値を超えた出力
信号の予備設定時間を検知し、すべての検出器の予備設
定時間が各検出器間に対応する最大伝播時間差以内に入
っていることを確認して、最大伝播時間差より所望分大
きい時間を各第2の波形取込範囲とし、各波形取込範囲
の最初の1μsの波形と、第2の波形取込範囲の波形と
を最初から順次検知していき上記両波形が相違する点を
上記各検出器の各出力信号間の時間差を比較するための
設定時間とすることを特徴とする部分放電検出装置。
【0018】又、この発明に係る請求項12の部分放電
検出装置は、請求項1ないし4のいずれかに記載の部分
放電検出装置に、各検出器を1つの導体ごとに位置標定
装置に接続する接続器を備えたものである。
【0019】又、この発明に係る請求項13の請求項1
ないし4のいずれかに記載の部分放電検出装置は各検出
器と同一距離に設けられ、各検出器にパルスを発信する
パルス発信手段と、各検出器を介して得られるパルスの
時間的ズレにより、各検出器から位置標定装置に出力さ
れる出力信号の伝播時間誤差を求め出力信号の補正を行
う出力信号補正手段とを備えたものである。
【0020】又、この発明に係る請求項14の部分放電
検出装置は請求項1ないし4のいずれかに記載の部分放
電検出装置に各検出器の各出力信号間の各時間差が、各
検出器同士に対応した伝播時間の理論値より大きい時
に、部分放電による信号ではないと判断する判断手段を
備えたものである。
【0021】又、この発明に係る請求項15の請求項1
ないし8のいずれかに記載の部分放電検出装置の位置標
定装置は、バックグランドノイズを加味して、基準値を
設定する。
【0022】又、この発明に係る請求項16の請求項1
ないし8のいずれかに記載の部分放電装置に各検出器か
らの各出力信号のうちいずれかが部分放電を検出したら
位置標定装置を起動させるようにし、又上記位置標定装
置を起動させてから一定時間経過した後上記位置標定装
置を停止させるようにする制御手段を備えたものであ
る。
【0023】又、この発明に係る請求項17の請求項1
ないし8のいずれかに記載の部分放電検出装置は、導体
に接続された開閉器の動作により位置標定装置を拘束す
る位置標定拘束手段を備えたものである。
【0024】
【作用】この発明の請求項1及び2における部分放電検
出装置の位置標定装置は各検出器から出力される各信号
の得られるまでの時間差により部分放電位置を標定す
る。
【0025】又、この発明の請求項3及び4における部
分放電検出装置の位置標定装置は、各検出器の出力信号
があらかじめ設定された基準値を超えた場合、この各出
力信号の各検知時間から所定時間経過の位置を中心とし
て、波形取込範囲10〜20μsを設定し、波形取込範
囲内の波形から各波形に対応する各出力信号が基準値を
超えた時間を検知し、各検知時間の時間差に基づき導体
上の部分放電の発生位置を標定する。
【0026】又、この発明の請求項5及び6における部
分放電検出装置の位置標定装置は隣接している各検出器
同士の両出力信号があらかじめ設定された基準値を超え
た時間の各時間差をそれぞれもとめ、時間差が両検出器
間の伝播時間の理論値より小さい場合、検出器同士の間
の導体上に部分放電が発生していると判断するととも
に、時間差より部分放電の位置を標定する。
【0027】又、この発明の請求項7及び8における部
分放電検出装置の位置標定装置は、各検出器を順次対に
するとともに各対の検出器間の出力信号があらかじめ設
定された基準値をそれぞれ超えたことを検知した各時間
の時間差を求めて、時間差の値が各対の検出器間の伝播
時間の理論値より小さい時には対の検出器間の導体上に
部分放電が発生していると判断するとともに検知時間差
より部分放電の位置を標定し、又時間差の全値が理論値
と等しい時には、各対の検出器のうち検知時間の早い方
の検出器同士が隣り合わせになっている位置の導体上に
部分放電が発生していると判断する。
【0028】又、この発明の請求項9における部分放電
検出装置の位置標定装置はいずれかがあらかじめ設定さ
れた基準値を超えた時、それぞれ隣接している検出器同
士の出力信号に対応する波形のいずれか一方の波形を他
方の波形に時間軸上で近づけ、両波形間の相似性を順次
検知し、相似性が最大となる位置までの他方の波形の移
動時間を検出器同士の出力信号間の時間差とし、各時間
差に基づき導体上の部分放電の発生位置を標定する。
【0029】又、この発明の請求項10における部分放
電検出装置は各検出器の各出力信号を時間軸に沿って短
い時間幅でのフーリエ変換を行いパワースペクトル密度
と周波数との関係を見て、パワースペクトル密度が変化
した点を各検出器の各出力信号の時間差を比較するため
の設定時間とする。
【0030】又、この発明の請求項11における部分放
電検出装置は各検出器の出力信号の波形取込範囲を設定
し、上記波形取込範囲内の波形から基準値を超えた出力
信号の予備設定時間を検知し、すべての検出器の予備設
定時間が各検出器間に対応する最大伝播時間差以内に入
っていることを確認して、最大伝播時間差より所望分大
きい時間を各第2の波形取込範囲とし、各波形取込範囲
の最初の1μsの波形を、第2の波形取込範囲の波形の
最初から検知していき相違する点を各検出器の各出力信
号間の時間差を比較するための設定時間とする。
【0031】又、この発明の請求項12における部分放
電検出装置の接続器は各検出器を1つの導体ごとに位置
標定装置に接続する。
【0032】又、この発明の請求項13における部分放
電検出装置の出力信号補正手段は各検出器と同一距離に
設けられ、各検出器にパルスを発信するパルス発信手段
と、各検出器を介して得られるパルスの時間的ズレによ
り、各検出器から位置標定装置に出力される出力信号の
伝播時間誤差を求め出力信号の補正を行う。
【0033】又、この発明の請求項14における部分放
電検出装置の判断手段は各検出器の各出力信号間の各時
間差が、各検出器同士に対応した伝播時間の理論値より
大きい時に、部分放電による信号ではないと判断する。
【0034】又、この発明の請求項15における部分放
電検出装置の位置標定装置はバックグランドノイズを加
味して、基準値を設定する。
【0035】又、この発明における請求項16における
部分放電検出装置の制御手段は、各検出器からの各出力
信号のうちいずれかが部分放電を検出したら位置標定装
置を起動させるようにし、又位置標定装置を起動させて
から一定時間経過した後位置標定装置を停止させるよう
にする。
【0036】又、この発明における請求項17における
部分放電検出装置の位置標定拘束手段は導体に接続され
た開閉器の動作により位置標定装置を拘束する。
【0037】
【実施例】
実施例1.図1はこの発明の実施例1における部分放電
検出装置を示す構成図である。本実施例は部分放電検出
装置をガス絶縁開閉装置に適用した場合を例に説明す
る。図において9、10、11、12はそれぞれ2個の
金属管9aと9b、10aと10b、11aと11b、
12aと12bをそれぞれ第1、第2、第3、第4の絶
縁スペーサ13、14、15、16を介して接続するこ
とによって形成される第1、第2、第3、第4の金属容
器で、第1及び第3の金属容器9、11と第2及び第4
の金属容器10、12とはそれぞれ直列に配置され、第
1及び第2の金属容器9、10と第3及び第4の金属容
器11、12とはそれぞれ並列に配置されている。そし
て第1、第2、第3、第4の金属容器9、10、11を
構成する各金属管9aと9b、10aと10b、11a
と11b、12aと12bはそれぞれ導通手段(図示せ
ず)により電気的に導通されている。
【0038】17は第1及び第3の金属容器9、11を
貫通し、第1及び第3の絶縁スペーサ13、15により
絶縁支持される第1の導体、18は第2及び第4の金属
容器10、12を貫通し第2及び第4の絶縁スペーサ1
4、16により絶縁支持される第2の導体、19は第1
及び第2の導体17、18同士を第1及び第2の絶縁ス
ペーサ13、14から一定の距離を保ちそれぞれの金属
管9b、10b側で接続する第1のブスタイ、20は第
1及び第2の導体17、18同士を第3及び第4の絶縁
スペーサ15、16から一定の距離を保ちそれぞれの金
属管11a、12a側で接続する第2のブスタイ、そし
て第1のブスタイ19と第2のブスタイ20との長さ
は、第1及び第2の導体17、18が平行に配置されて
いる為同一寸法である。
【0039】21、22、23、24はそれぞれの第
1、第2、第3、第4の絶縁スペーサ13、14、1
5、16を境に隣接される金属管9aと9b、10aと
10b、11aと11b、12aと12b同士にそれぞ
れ端子(図示せず)を設け、金属管9aと9b、10a
と10b、11aと11b、12aと12b間のそれぞ
れの電圧を検出しその値をそれぞれ出力する第1、第
2、第3、第4の検出器、25、26は第1及び第2の
検出器21、22と第3及び第4の検出器23、24と
からそれぞれ出力される信号をそれぞれの信号線27a
及び28a、29a及び30aを介して受信し電位差波
形として収録する第1及び第2の電位差波形収録装置。
【0040】31は第1、第2、第3、第4の検出器2
1、22、23、24からそれぞれ出力される信号を、
それぞれの信号線27b及び28b、29b及び30b
を介して受信し、その受信信号のうちいずれか一つが後
述する位置標定装置によりあらかじめ設定されたトリガ
レベルを超えた時、信号線32、33を介し第1及び第
2の電位差波形収録装置25、26にその収録を停止さ
せる信号を送信するトリガリングユニット、34はトリ
ガリングユニット31から上記停止信号が出力されたこ
とを信号線35を介して受信した後、信号線36、37
を介して第1及び第2の電位差波形収録装置25、26
からそれぞれ収録された電位差波形を受信し、伝送され
たそれぞれの電位差波形の時間差により部分放電の位置
を標定する位置標定装置、尚、各金属管9a、9b、1
0a、10b、11a、11b、12a、12b内には
それぞれ絶縁ガス(図示せず)が封入されている。
【0041】図2に基づいて部分放電におけるサージ電
圧の伝播の現象について説明する。図2は図1の第1の
金属容器部の部分詳細を示す断面図である。図において
38は図1には図示しなかったが両金属管9a、9bを
第1の絶縁スペーサを介して連結し、金属管9a、9b
を電気的に導通する導通手段としての金属製のネジであ
る。このように構成された接続部において、まず第1の
導体17上の金属管9b側にて部分放電(図示せず)が
発生したとする、第1の導体17上にプラスの電荷を持
った電圧波39が図に示す矢印の方向に流れる。そして
金属管9bが同軸対称性であるため、金属管9bの外被
の内側にはマイナスの電荷を持った電圧サージ40が図
に示す矢印の方向に流れる。
【0042】これら電圧波39と電圧サージ40とが第
1の絶縁スペーサ13に達すると、非同軸性により漏洩
を生じ金属性ネジ38により金属管9a、9bのそれぞ
れの外被の外側に導通され、金属管9aの外被の外側に
はプラスの電荷41が図に示す矢印の方向に、金属管9
bの外被の外側にはマイナスの電荷42が図に示す矢印
の方向にそれぞれ進行する。このような現象により金属
管9a、9bの間には電圧が発生し、この電圧は第1の
検出器21により検出される。
【0043】次に上記のようにして第1の検出器21に
よって検出される電圧の検出されるまでの時間と部分放
電発生の位置からの各検出器の設けられている位置まで
の距離の関係について説明する。図3は原理を説明する
為に設けられたガス絶縁開閉装置の構成を示す模式図で
ある。図において、43は複数の金属管43a、43
b、43c、43dでなり第5、第6、第7の絶縁スペ
ーサ44、45、46を介し連結することによって形成
される第5の金属容器、47は第5の金属容器43を貫
通し第5、第6、第7の絶縁スペーサ44、45、46
により絶縁支持される第3の導体、そして金属管43a
と43b、43bと43cはそれぞれ導通手段(図示せ
ず)により電気的に導通されており、金属管43c、4
3dは電気的に絶縁されている。48、49、50は第
5、第6、第7の絶縁スペーサ44、45、46を境に
接続される金属管43aと43b、43bと43c、4
3cと43d同士にそれぞれ端子(図示せず)を設け、
金属管43aと43b、43bと43c、43cと43
d間のそれぞれの電圧を検出する第5、第6、第7の検
出器である。
【0044】ここで導体47上のB点にて部分放電が発
生したとする。従来と同じようにこの部分放電によりサ
ージ電圧が第5の金属容器43に伝播する。この伝播さ
れたサージ電圧は各第5、第6、第7の絶縁スペーサ4
5、46、47部に到達し、それぞれ第5、第6、第7
の検出器48、49、50により金属管43aと43
b、43bと43c、43cと43d間の電圧がそれぞ
れ図4(a)、(b)、(c)に示すような電圧波形値
として検出された。
【0045】このようにして得られた図4(a)、
(b)、(c)に示す電圧波形により、第5の検出器4
8に最初に電圧が検出された時間から次に第6の検出器
49に電圧が検出されるまでの時間t1と、第5の検出
器48に最初の電圧が検出された時間から第7の検出器
50に電圧が検出されるまでの時間t2とがわかる。一
方サージ電圧の伝播速度は光速Cであるので、第5の絶
縁スペーサ44部から各第6及び第7の絶縁スペーサ4
5、46部までのそれぞれの距離をX3、X4とすると、
第5の検出器44から第6の検出器45までの伝播時間
はX3/C、第5の検出器44から第7の検出器46ま
での伝播時間はX4/Cとしてそれぞれ計算される。
【0046】このように計算された各伝播時間X3
C、X4/Cと上記原理の説明によって得られた各伝播
時間t1、t2とはそれぞれ合致することがわかった、こ
のことより隣接している金属管同士が電気的に導通され
ていても、部分放電におけるサージ電圧が図2における
現象の説明どおりに検出でき、各検出器で検出される電
圧波形によって得られた時間差により部分放電の位置を
標定できることが確認された。
【0047】次いで上記のように構成された実施例1の
部分放電位置検出装置の動作について説明する。まず第
1、第2、第3、第4の検出器21、22、23、24
で検出される電位差は常に各信号線27a、28a、2
9a、30aを介し第1及び第2の電位差波形収録装置
25、26に送信され、電位差波形としてそれぞれ収録
される。同時に第1、第2、第3、第4の検出器21、
22、23、24で検出される各電位差は常に各信号線
27b、28b、29b、30bを介しトリガリングユ
ニット31にも送信されている。一方位置標定装置34
はトリガレベル(部分放電電荷検出範囲内で自由に設定
可能である)を設定しトリガリングユニット31に指令
する(図5におけるステップS1)。
【0048】そして第1、第2、第3、第4の検出器2
1、22、23、24のいずれかから最初にトリガレベ
ルを超える検出値が送信されると、トリガリングユニッ
ト31はこの値を検出し(図5におけるステップ
2)、トリガリングユニット31は各信号線32、3
3を介し停止信号を第1及び第2の電位差波形収録装置
25、26に送信する(図5におけるステップS3)と
ともに上記停止信号を送信したことを位置標定装置34
にも送信する(図5におけるステップS4)。この停止
信号を受けると第1及び第2の電位差波形収録装置2
5、26は各第1、第2、第3、第4の検出器21、2
2、23、24から送信されている電位差の波形収録を
一旦停止する。第1及び第2の電位差波形収録装置2
5、26が停止すると位置標定装置34は各信号線3
6、37を介し第1及び第2の電位差波形収録装置2
5、26で収録されている電位差波形を入力し、各電位
差波形により得られる時間差を検出する(図5における
ステップS5)。これら時間差に基づき部分放電の位置
の標定を行う。
【0049】次に図6及び図7のフローに基づいて部分
放電の位置標定の具体的な例について説明する。まずフ
ロー図において、A、B、C、Dは第1、第2、第3、
第4の検出器21、22、23、24いずれかにおいて
最初のトリガレベルを超える時点から、各第1、第2、
第3、第4の検出器21、22、23、24で検出され
る値がトリガレベルを超える時点までの時間差をそれぞ
れ示す。Tは第1及び第2のブスタイ19、20をサー
ジ電圧がそれぞれ伝播するのに要する時間で、それぞれ
の第1及び第2のブスタイ19、20の長さ/サージ電
圧伝播速度(光速C)式で示される。
【0050】まず最初にステップS6において、第1、
第2、第3、第4の検出器21、22、23、24全て
から入力があるか否かを判断し、ここで全て入力があっ
たと判断された場合、次にステップS7において、|A
−B|=Tが成り立つか否かを判断し、これが成り立つ
と判断された場合、部分放電の位置は第1及び第2の導
体17、18の第1のブスタイ19より第3及び第4の
検出器23、24の設けられている側上に発生している
と判断できる。これが判断できるとステップS8おい
て、|C−D|=Tが成り立つか否かを判断し、これが
成り立つと判断された場合、部分放電の位置は第1及び
第2の導体17、18の第1及び第2のブスタイ19、
20に挟まれた部分上に発生していると判断できる。最
後にこれが判断できるとステップS9においてA<Bか
つC<Dが成り立つか否かを判断し、これが成り立つと
判断された場合、部分放電の位置は第1の導体17の第
1及び第2のブスタイ19、20に挟まれた部分上に発
生していると標定できる。逆にステップS9において成
り立たないと判断された場合、部分放電の位置は第2の
導体18の第1及び第2のブスタイ19、20に挟まれ
た部分上に発生していると標定できる。
【0051】次にステップS7において、|A−B|=
Tが成り立たないと判断された場合、部分放電の位置は
第1及び第2の導体17、18の第1のブスタイ19よ
り第1及び第2の検出器21、22の設けられている側
上に発生していると判断できる。最後にこれが判断され
るとステップS10においてA<Bが成り立つか否かを判
断し、これが成り立つと判断された場合、部分放電の位
置は第1の導体17の第1及び第2のブスタイ19より
第1の検出器21の設けられている側上に発生している
と標定できる。逆にステップS10においてが成り立たな
いと判断された場合、部分放電の位置は第2の導体18
の第1のブスタイ19より第2の検出器22の設けられ
ている側上に発生していると標定できる。
【0052】次にステップS8において、|C−D|=
Tが成り立たないと判断された場合、部分放電の位置は
第1及び第2の導体17、18の第2のブスタイ20よ
り第3及び第4の検出器23、24の設けられている側
上に発生していると判断できる。最後にこれが判断され
ると、ステップS11において、C<Dが成り立つか否か
を判断し、これが成り立つと判断された場合、部分放電
の位置は第1の導体17の第2のブスタイ20より第3
の検出器23の設けられている側上に発生していると標
定できる。次にステップS11において成り立たないと判
断された場合、部分放電の位置は第2の導体18の第2
のブスタイ20より第4の検出器24の設けられている
側上に発生していると標定できる。
【0053】次にステップS6において、第1、第2、
第3、第4の検出器21、22、23、24全てから入
力がなかったと判断された場合、次にステップS12にお
いて、第1及び第2の検出器21、22又は第3及び第
4の検出器23、24のどちらかの入力か判断する。ま
ずステップS13において第1及び第2の検出器21、2
2からの入力であることが確認されるとステップS14
おいて|A−B|=Tが成り立つか否かを判断し、これ
が成り立たないと判断された場合、ステップS10に進
む。一方ステップS14において成り立つと判断された場
合、部分放電の位置は第1及び第2の導体17、18の
第1のブスタイ19より第3及び第4の検出器23、2
4の設けられている側上に発生していると判断できる。
最後にこれが判断できるとステップS15において、A<
Bが成り立つか否かを判断し、これが成り立つと判断さ
れた場合、部分放電の位置は第1及び第2の導体17、
18の第1のブスタイ19より第3の検出器23の設け
られている側上に発生していると標定できる。逆にステ
ップS15において成り立たないと判断された場合、部分
放電の位置は第2の導体18の第1のブスタイ19より
第4の検出器24の設けられている側上に発生している
と標定できる。
【0054】次にステップS16において第3及び第4の
検出器23、24からの入力であることが確認される
と、ステップS17において|C−D|=Tが成り立つか
否かを判断し、これが成り立たないと判断された場合ス
テップS11に進む。一方ステップS17において成り立つ
と判断された場合、部分放電の位置は第1及び第2の導
体17、18の第2のブスタイ20より第1及び第2の
検出器21、22の設けられている側上に発生している
と判断できる。最後これが判断できるとステップS18
おいて、C<Dが成り立つか否かを判断し、これが成り
立つと判断された場合、部分放電の位置は第1の導体1
7の第2のブスタイ20より第1の検出器21の設けら
れている側上に発生していると標定できる。逆にステッ
プS18において成り立たないと判断された場合、部分放
電の位置は第2の導体18の第2のブスタイ20より第
2の検出器22の設けられている側上に発生していると
標定できる。
【0055】実施例2.上記実施例1においては、部分
放電検出装置をたとえば第1及び第2の金属容器9、1
0と第3及び第4の金属容器11、12とがそれぞれ第
1及び第2のブスタイ19、20を介し並設されている
ガス絶縁開閉装置に適用した一例を示したが、図1にお
ける第1及び第3の金属容器9、11のみ、直列に配置
した金属容器からなるガス絶縁開閉装置に適用しても実
施例1と同様に部分放電の位置を標定することが可能で
ある。尚、この場合ブスタイは必要としない。
【0056】実施例3.上記各実施例において、部分放
電の位置を標定する為に一度の信号検出により位置を標
定したが、部分放電は断続的に発生しているので、この
位置標定の動作を数回繰り返すようにすれば、より確実
に部分放電の位置を標定することができる。
【0057】実施例4.図8はこの発明の実施例4にお
ける部分放電検出装置の1つの検出器の部分放電にて断
続的に発生するサージ電圧の電位差波形と時間との関係
を示す図である。図において、t1はサージ電圧の電位
差波形の減衰時間で約1〜数μsである。t2は部分放
電における放電インターバルで約数msである。t3
電位差波形の波形取込範囲で約10〜20μsである。
【0058】図に基づいて、波形取込範囲t3の決めか
たについて説明する。まず、部分放電によるサージ電圧
が例えばあらかじめ設定された基準値を超えたことを検
出器により検出された時間をT1とし、次に、部分放電
により発生するサージ電圧が基準値を超えたことを検出
器により検出された時間をT2とすると、この時間T2
理論的に部分放電の放電インターバルt2にあたる数m
s経過後にあるはずである。そこで、電位差波形の波形
取込範囲t3を導体の全長は一般的に100m程度であ
り、最大伝播時間差は400ns以下であるのでこれを
加味して、時間T1より放電インターバルt2経過後の点
を中心に10〜20μs設定し、この取込範囲t3内で
検出器の出力信号が基準値を超える時間T2を検出す
る。
【0059】このようにすれば、一般的に部分放電によ
るサージ電圧の電位差波形の減衰時間t1は1〜数μs
なので、波形取込範囲t3の中に重複することはなく、
1つの電位差波形のみを取り込むことができ、時間T2
を確実に検出することができる。よって、部分放電にて
断続時に発生するサージ電圧の波形を確実に検出し部分
放電の位置を標定することができる。
【0060】実施例5.図9はこの発明の実施例5にお
ける部分放電検出装置の構成を示すブロック図である。
図において51は図示しない絶縁スペーサを介して接続
される複数の金属管の内部を貫通する導体、52a、5
2b、52c、52dは各接続部に設けられた検出器、
53a、53b、53cは各検出器52a、52b、5
2c、52dの隣接している同士の電位差波形を収録し
データとするための電位差波形収録装置、54は電位差
波形収録装置53a、53b、53cのデータを取り込
み、このデータより隣接している検出器同士のあらかじ
め設定された基準値を越えた時間間の時間差を求め、こ
の各時間差と各検出器間に対応する伝播時間の理論値と
を比較して、時間差が理論値より小さい検出器間の導体
上に部分放電が発生していると判断し、この時間差によ
り部分放電の位置を標定する位置標定装置である。
【0061】以上のように構成された部分放電検出装置
の動作について説明する。まず、導体51上の図に示す
C点にて部分放電が発生したとする。すると、各検出器
52a、52b、52c、52dは部分放電により発生
する電圧サージの電位差波形をそれぞれ検出し、この各
電位差波形を各電位差波形収録装置53a、53b、5
3cにそれぞれ送信する。次に、各電位差波形収録装置
53a、53b、53cはこの入力された電位差波形を
収録しデータとして位置標定装置54にそれぞれ送信す
る。
【0062】そして、位置標定装置54はこのデータよ
り検出器52a及び52bと検出器52b及び52cと
検出器52c及び52dとの各出力信号が基準値をそれ
ぞれ超えた時の時間間の時間差を求め、この各時間差が
各検出器間に対応する伝播時間の理論値と等しいか小さ
いかを検知する。その結果、検出器52c及び52d間
の時間差が理論値より小さいことが分かると、部分放電
が検出器52c及び52d間の導体51上に発生したと
判断し、この時間差により部分放電の位置C点を標定す
る。
【0063】このように上記実施例5によれば、隣接し
ている検出器同士ごとに一台の電位差波形収録装置を設
け、電位差波形の収録をしているので、導体が長くとも
検出器と電位差波形収録装置との距離は長くならず、
又、隣接している検出器同士の電位差波形にて時間差を
検出するようにしているので、図1に示すような時刻周
期を検知するトリガリングユニット31を必要としな
い。
【0064】実施例6.図10はこの発明の実施例6に
おける部分放電検出装置の構成を示すブロック図であ
る。図において55は図示しない絶縁スペーサを介して
接続される複数の金属管の内部を貫通する導体56a、
56b、56c、56dは各接続部に設けられた検出
器、57a、57bは各検出器56a、56b、56
c、56dを対にして電位差波形を収録しデータとする
ための電位差波形収録装置。
【0065】58は電位差波形収録装置57a、57b
のデータを取り込み、このデータより各対の検出器同士
のあらかじめ設定された基準値を越えた時間間の時間差
を求め、この各時間差と各検出器間に対応する伝播時間
の理論値とを比較して、時間差が理論値より小さい検出
器同士間の導体上に部分放電が発生していると判断し、
この時間差により部分放電の位置を標定し、又、全ての
時間差が理論値と等しい時は、各対の検出器のうち基準
値を越えた時間の早い方の検出器同士が隣り合わせにな
っている検出器同士間の導体上部分放電が発生している
と判断する位置標定装置である。
【0066】以上のように構成された部分放電検出装置
の動作について説明する。まず、導体55上の図に示す
D点にて部分放電が発生したとする。すると、各検出器
56a、56b、56c、56dは部分放電により発生
する電圧サージの電位差波形をそれぞれ検出し、この各
電位差波形を各電位差波形収録装置57a、57bにそ
れぞれ送信する。次に、各電位差波形収録装置57a、
57bはこの入力された電位差波形を収録しデータとし
て位置標定装置58にそれぞれ送信する。
【0067】そして、位置標定装置54はこのデータよ
り検出器56a及び56bと検出器56c及び56bと
の各出力信号が基準値をそれぞれ超えた時の時間間の時
間差をそれぞれ求めこの各時間差が各検出器間に対応す
る伝播時間の理論値と等しいか小さいかを検知する。そ
の結果、検出器56a及び56b間の時間差が理論値よ
り小さいことが分かると、部分放電が検出器56a及び
56b間の導体51上に発生したと判断し、この時間差
により部分放電の位置D点を標定する。
【0068】又、例えば導体55上の図に示すE点にて
部分放電が発生したと仮定した場合、上記と同様の動作
を行うと、位置標定装置58では各対の検出器の時間は
すべて理論値と等しいと検知され、かつ、検出器56b
と検出器56cとが各対の検出器のうち基準値を超えた
時間が早い方の検出器と検知された。従って、この検出
器56b及び56cの間の導体55上に部分放電が発生
していると判断できる。
【0069】一般的に実用上の部分放電による取り替え
は金属管ごとに行われているので、上記実施例6のよう
に検出器間ごとすなわちどの金属管に部分放電が発生し
ているかを検出できれば取り替えに十分対応でき、又、
電位差波形収録装置も減らすことができる。
【0070】実施例7.図11及び図12はこの発明の
実施例7における部分放電検出装置の検出器同士の出力
信号の時間差を電位差波形の相似性により求める原理を
説明する図である。一般的に、検出器同士の取付位置が
近い程検出される電位差波形は相似性であり、遠くなる
程反射や分岐の影響で電位差波形の相似性は異なってく
る。そこで、隣接している検出器同士の出力信号の電位
差波形の相似性により、両出力信号の時間差を求めるこ
とができる。
【0071】図11は隣接している両検出器のそれぞれ
の電位差波形(a)、(b)を示す。図に示された、後
に検出された電位差波形(b)を先に検出された電位差
波形(a)に向けて時間軸方向に近づけていく。この時
の両電位差波形(a)、(b)間の移動量と相似性との
関係を図12に示す。この図からわかるように、電位差
波形(b)をt4時間移動させた時における相似性が一
番高くなっているので、このt4時間を両検出器同士の
出力信号の時間差と判断する。上記実施例7ではこのよ
うにして時間差を求めており、最初に出力信号が基準値
を超えた点を基準として時間差を求めるのではなく、電
位差波形全体を見るようにしているので正確に時間差を
求めることができより一層正確に部分放電の位置を標定
することができる。
【0072】実施例8.図13及び図14はこの発明の
実施例8における部分放電検出装置の検出器の出力信号
の電位差波形を時間軸に沿って、短い時間幅でフーリエ
変換を行い各検出器の各出力信号の時間差を比較するた
めの設定時間を求める原理について説明する図であり、
図13は1つの検出器の電位差波形データを、図14は
図13の電位差波形データを、又、図14は図13の電
位差波形データを十分短い時間幅Δt0でフーリエ変換
を行って、パワースペクトル密度と周波数との関係をそ
れぞれ示す図である。
【0073】まず、図13の電位差波形のT3、T4及び
5の時間において、十分短い時間幅Δt0でフーリエ変
換を行い、図14に示すようにパワースペクトル密度と
周波数との関係をプロットする。尚、図中の波形a、
b、cはそれぞれT3、T4及びT5時間におけるパワー
スペクトル密度を示す。図において、aは定常的なリッ
プルのようなバックグランドノイズ成分を中心とし、高
周波成分では比較的少ないパワースペクトル密度とな
る。bでは部分放電による電位差波形にかかるので、a
に比べて高周波成分のパワースペクトル密度が増加して
いる。cでは全て部分放電による電位差波形に含まれ高
周波成分でのパワースペクトル密度が最大となる。
【0074】このように、電位差波形を時間軸に沿って
短い時間幅でフーリエ変換を行い、高周波成分のパワー
スペクトル密度が時間軸上最初に変化する点である。T
4点を電位差波形の設定時間とする。以下、実施例8の
ように他の検出器の出力信号の電位差波形においても設
定時間を検出し、各検出器の設定時間を比較することに
より時間差を求め、上記各実施例のように部分放電の位
置を標定すれば、すべての検出器の出力信号があらかじ
め設定された基準値を超えていなくとも、検出器の出力
信号の電位差波形にて設定時間を検出できるので感度が
向上し、位置標定の精度も向上する。
【0075】実施例9.図15及び図16はこの発明の
実施例9における部分放電検出装置の検出感度を段階的
に向上させる原理を説明するための図であり、図15は
1つの検出器の出力信号の波形取込範囲t5(10〜2
0μs)内での電位差波形を、又、図16は部分放電検
出装置における全ての検出器(ここでは4つの場合を示
す)の出力信号の電位差波形をそれぞれ示す図である。
【0076】まず、図15に示すような波形取込範囲t
5からあらかじめ設定された基準値を越える点T6を検出
する。そして、以下の検出器に対しても同様に検出し、
図16に示すようにこの点が検出器間に対応する最大伝
播時間t6内に入っていることを確認し、誤差分を加味
しこの最大伝播時間t6より少し広い第2の波形取込範
囲t7を決定する。そして、図15に示すように波形取
込範囲t5の時間軸上最初の時間軸t8(1μs)の波形
をモデル化し、第2の波形取込範囲t7の時間軸上の最
初から、モデル化された波形と比較していき相違する点
が検出されたらこの点を、この検出器の各検出器の各出
力信号の時間差を比較するため設定時間とする。
【0077】そして、それぞれの検出器に対しても同様
に設定時間を求め、各検出器の出力信号の各時間差をこ
の各設定時間を比較することにより求める。このように
実施例9では、第2の波形取込範囲t7を、全ての検出
器の出力信号が基準値を超えた点が最大伝播時間t6
にあることを確認して決定したので、全ての検出器の出
力信号の設定時間をとりこぼすことなく検出でき、又、
第2の波形取込範囲t7のように非常に狭い範囲内の電
位差波形で設定時間を検出するようにしたので、精度が
向上する。よって、この時間差を上記各実施例の検出器
間の出力信号の時間差として、部分放電の位置を標定す
ればより一層正確にできる。
【0078】実施例10.図17はこの発明の実施例1
0における導体の相分離タイプの部分放電位置標定装置
の構成を示す図である。図において、実施例1と同様の
部分は同一符号を付して説明を省略する。59はB相の
導体、60はW相の導体、61はR相の導体、62a、
62bは導体59に設けられた検出器、63a、63b
は導体60に設けられた検出器、64a、64bは導体
61に設けられた検出器、65は検出器62a、62b
と検出器63a、63bと検出器64a、64bとそれ
ぞれ接続される個々の接点を有し、各接点を切り換えて
トリガリングユニット31と接続することにより、導体
ごとの検出器の出力信号をトリガリングユニット31に
送信する接続器、66は検出器62a、62bと検出器
63a、63bと検出器64a、64bとそれぞれ接続
される個々の接点を有し、各接点を切り換えて電位差波
形収録装置25と接続することにより、導体ごとの検出
器の出力信号を電位差波形収録装置25に送信する接続
器である。
【0079】以上のように構成された部分放電検出装置
の動作について説明する。まず、接続器65、66は一
定時間おきに、各検出器62a、62b、63a、63
b、64a、64b、の各出力信号を導体59、60、
61ごと、トリガリングユニット31及び電位差波形収
録装置25に接続させる。そして、実施例1と同様にト
リガリングユニット31、電位差波形収録装置25及び
位置標定装置34の動作を行う。このように実施例10
によれば、各検出器の出力信号を各導体ごと一定期間お
きに接続器65、66にてトリガリングユニット31及
び電位差波形収録装置25に接続して部分放電の発生位
置を標定するようにしているので、相分離タイプの部分
放電検出装置において、トリガリングユニット及び電位
差波形収録装置を導体ごとに設けなくても、導体上の部
分放電の発生位置を標定できる。
【0080】実施例11.図18はこの発明の実施例1
1における部分放電検出装置の構成を示す図である。図
において、実施例1と同様の部分は同一符号を付して説
明を省略する。67は検出器21〜24のそれぞれから
同一距離に設けられ、検出器21〜24へ同時にパルス
を発信するパルス発生装置、68はこのパルス発生装置
67から発生したパルスが検出器21〜24を介して位
置標定装置34に達するまでの各検出器21〜24間の
誤差を求め、以後、各検出器21〜24から出力信号が
位置標定装置34に達するまでの時間に、上記誤差を加
味して補正する出力信号補正手段である。
【0081】次に、上記のように構成された実施例11
の部分放電検出装置の動作について説明する。まず、パ
ルス発生装置67より各検出器21〜24に同時にパル
スを発信する。そして、各検出器21〜24のいずれか
がこのパルスを検出したことをトリガリングユニット3
1で検出し、両電位差波形収録装置25、26を停止さ
せ、両電位差波形収録装置25、26に収録された電位
差波形を出力信号補正手段68に送信し、各検出器21
〜24の各出力信号の伝播時間誤差を求める。以後、第
1ないし第4の検出器21〜24から出力される各出力
信号は、出力信号補正手段68にて求められた誤差を加
味して伝播時間の補正を行い位置標定装置34に送出す
る。
【0082】上記実施例11によれば、実際上使用して
いる素子の動作速度のバラツキや、各信号線の長さのバ
ラツキが原因となり生じる数ns〜10ns程度のズ
レ、例えば10nsとするとサージ伝播速度が約0.2
7m/nsであるので2.7mに相当するズレが解消さ
れることとなる。又、定期的にパルス発生装置67より
各検出器21〜24にパルスを発信するようにすれば、
装置全体に何か異常が発生したとき確認できる。尚、こ
のパルス発生装置67を撤去する時に位置標定装置34
が部分放電の発生と誤検出するようなおそれがある場合
は、位置標定装置34からトリガリングユニット31に
検出器の信号を受信しないよう指令を出し、又、電位差
波形収録装置に停止するよう指令を出すようにすればこ
のような誤検出は防止される。
【0083】実施例12.上記実施例11では、パルス
発生装置67から信号線を用いてパルスを各検出器21
〜24にそれぞれ送信する例を示したがこれに限られる
ことはなく、パルス発生装置から電波にてパルスを各検
出器21〜24に送信してもよく、又、各検出器21〜
24にそれぞれパルス発生機能をもたせ、パルス発生装
置67の位置に信号源を設け、この信号源から各検出器
21〜24へ信号を送信し、この信号により各検出器か
らパルスを発生させるようにしてもよい。このようにす
れば、パルス波形が歪んだり、なまったりすることがな
いので正確に伝播時間誤差を得ることができる。
【0084】実施例13.図19及び図20はこの発明
の実施例13における部分放電検出装置の部分放電以外
の出力信号を判断する原理について説明する図であり、
図19は図1の1部を簡略化した図で、図1と同様の部
分は同一符号を付して説明を省略する。l1は検出器2
1及び23と検出器22及び24との間の距離、l2
検出器21及び22と検出器23及び24との間の距離
である。図20は、図19の検出器21、23、24、
22の各出力信号の電位差波形を順に(a)(b)
(c)(d)に示す図である。
【0085】以上のように構成された部分放電検出装置
の動作について説明する。まず、図19の導体17上に
例えばF点に部分放電が発生したとすると、図20に示
すように各検出器21〜24の出力信号の電位差波形が
検出される。そして、図20より例えばあらかじめ設定
された基準値を超えた点T7〜T11を検出し、これらT7
〜T11の各時間差をそれぞれ求める。次に、図19から
わかるように、検出器21と23及び検出器22と24
の伝播時間の理論値はl1/c、検出器21と22及び
検出器22と24の伝播時間の理論値はl2/c、検出
器21と24及び検出器23と22の伝播時間の理論値
はl1+l2/cである。
【0086】そして、上記のようにして求められた各時
間差とこの理論値とを比較する。例えば、図20に示す
ようにT7とT11との時間差が理論値のl1+l2/cと
等しい場合には部分放電による信号と判断し、又、T10
とT9との時間差が理論値のl2/cより大きい場合には
どちらか一方又は両方が部分放電による信号でないと判
断されるが、図に示すようにT9とT7、T8及びT11
の時間差は各理論値と等しいか小さくなっているので、
部分放電による信号と判断され、残りのT10が部分放
電による信号でないと判断される。
【0087】このように部分放電による信号でないT
10を削除し、残りの部分放電による信号のみにて、上
記各実施例と同様に導体上の部分放電の発生位置を標定
すれば、より一層確実な標定値が得られる。尚、ここで
は基準値を越えた点を検出する例を示したが電位差波形
の立ち上がりの点を実施例8及び9のように検出して時
間差を求めてもよい。
【0088】実施例14.この発明の実施例14におけ
る部分放電検出装置のあらかじめ設定された基準値(ト
リガレベル)にバックグランドノイズ(以下BGNと呼
ぶ)を加味する原理について説明する。まず、一定時間
トリガレベルを越える出力信号が検出されない時には、
強制的に電位差波形収録装置のデータを取り出し、この
データのBGNの最大値を求め、この最大値に一定のマ
ージンを含めた値を、あらかじめ設定されたトリガレベ
ルに加味した第2のトリガレベルを求め、この第2のト
リガレベルを、トリガリングユニットに新しいトリガレ
ベルとして設定する。このような動作を繰り返し行っ
て、常にBGNを加味したトリガレベルを設定するよう
にすれば、最適な感度を保つことができ、又、BGNを
部分放電の発生と誤判断することがなくなる。
【0089】実施例15.上記各実施例ではトリガリン
グユニット、電位差波形収録装置、位置標定装置を常に
起動させている場合について説明したが、実施例15で
はトリガリングユニットのみ常に起動させるようにし、
トリガリングユニットにいずれかの検出器から基準値を
越えた出力信号を受信した時点にトリガリングユニット
から起動信号を電位差波形収録装置及び位置標定装置に
出力し起動させるようにする。
【0090】そして、起動後一定時間経過したら、トリ
ガリングユニットから停止信号を電位差波形収録装置と
位置標定装置とに出力し停止させるようにする。このよ
うに実施例15によれば、電位差波形収録装置と位置標
定装置とを必要でない時に停止させているので、消費電
力が少なくでき、又、発熱が大幅に低減でき、又、耐用
年数が延長できる。
【0091】実施例16.図21はこの発明の実施例1
6における部分放電検出装置の構成の一部を示す図であ
る。図において69、70は導体17、18間に接続さ
れた一対の断路器、71はこの断路器69、70の間か
ら分岐して設けられた遮断器、72は両断路器69、7
0及び遮断器71のON、OFF信号を受信し、この信
号により位置標定装置34を拘束する位置標定拘束手段
である。
【0092】上記のように構成された実施例16の動作
について説明する。断路器51、52及び遮断器52の
ON、OFF動作時には大きいサージが発生するので、
このサージが位置標定装置34に送信され部分放電の発
生と誤判断する場合がある。そこで、位置標定拘束手段
54により、断路器51、52及び遮断器52のON、
OFF信号を受信し、この信号により位置標定装置34
を拘束する。このようにすれば上記のような誤判断を防
止することが可能となる。
【0093】実施例17.上記実施例16では位置標定
拘束手段54により断路器51及び52と遮断器53と
のON、OFF信号を受信し、この信号により位置標定
装置34を拘束する例を示したが、断路器51及び52
と遮断器53とのON、OFF信号により、トリガリン
グユニット及び電位差波形収録装置が断路器51及び5
2と遮断器53とのON、OFF動作時に発生するサー
ジをマスクするようにしても、上記実施例16と同様の
効果を奏する。
【0094】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば隣接す
る金属管同士が電気的に導通していても電位差を検出す
るように構成したので、適用範囲に制限がなくすべての
機器に適用可能で、又、各検出器の出力信号の電位差波
形から部分放電の発生位置を検出するように構成したの
で、部分放電の発生位置の精度が向上し、又、各検出器
の出力信号に部分放電以外の信号を加味して部分放電の
発生位置を検出するように構成したので、部分放電によ
る異常と部分放電以外の異常との誤判断を防止できると
いう部分放電検出装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例1による部分放電位置検出装
置を示す構成図である。
【図2】図1における部分放電位置検出装置の部分放電
の現象を説明するための図である。
【図3】この発明の原理を説明するための図である。
【図4】図3における各検出器から得られる信号の波形
を示す波形図である。
【図5】図1における部分放電位置検出装置の動作を示
すフロー図である。
【図6】図1に示す部分放電位置検出装置における位置
標定装置の動作を示す第1のフロー図である。
【図7】図1に示す部分放電位置検出装置における位置
標定装置の動作を示す第2のフロー図である。
【図8】この発明の実施例4による部分放電検出装置の
検出器の出力信号の電位差波形をとりこぼすことなく検
知する方式を説明するための図である。
【図9】この発明の実施例5による部分放電検出装置を
示すブロック図である。
【図10】この発明の実施例6による部分放電検出装置
を示すブロック図である。
【図11】この発明の実施例7による部分放電検出装置
の隣接する検出器からそれぞれ得られる出力信号の波形
を示す波形図である。
【図12】図11における両波形間の時間と相似性との
関係を示す図である。
【図13】この発明の実施例8による部分放電検出装置
における検出器の出力信号の波形を示す波形図である。
【図14】図13における波形のフーリエ変換を行い、
パワースペクトル密度と周波数との関係を示す図であ
る。
【図15】この発明の実施例9による部分放電検出装置
の検出器の出力信号の波形を示す波形図である。
【図16】この発明の実施例9による部分放電検出装置
の各検出器の出力信号の波形を示す波形図である。
【図17】この発明の実施例10による部分放電検出装
置を示すブロック図である。
【図18】この発明の実施例11による部分放電検出装
置を示すブロック図である。
【図19】この発明の実施例12による部分放電検出装
置の各検出器間の相対関係を示すブロック図である。
【図20】図19に示す検出器の出力信号のうち部分放
電以外の信号の判断する方式の原理を説明するための図
である。
【図21】この発明の実施例16による部分放電検出装
置の一部詳細に示すブロック図である。
【図22】従来の部分放電検出装置を示す構成図であ
る。
【符号の説明】
2a、2b、2c、9a、9b、10a、10b、11a、11b、12a、12b、43a、43b、43c
金属管 3a、13 第1の絶縁スペーサ 3b、14 第2の絶縁スペーサ 6a、21 第1の検出器 6b、22 第2の検出器 7、34、54、58 位置標定装置 9 第1の金属容器 10 第2の金属容器 11 第3の金属容器 12 第4の金属容器 15 第3の絶縁スペーサ 16 第4の絶縁スペーサ 17 第1の導体 18 第2の導体 19 第1のブスタイ 20 第2のブスタイ 23 第3の検出器 24 第4の検出器 25 第1の電位差波形収録装置 26 第2の電位差波形収録装置 51、55、59、60、61 導体 52a、52b、52c、52d、56a、56b、56c、56d、62a、62b、63a、63b、64
a、64b 検出器 53a、53b、53c、57a、57b 電位差波形収録装置 65、66 接続器 67 パルス発生装置 68 出力信号補正手段 69、70 断路器(開閉器) 71 遮断器(開閉器) 72 位置標定拘束手段
【手続補正書】
【提出日】平成5年7月23日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0003
【補正方法】変更
【補正内容】
【0003】次に上記のように構成された従来の部分放
電位置検出装置の動作について説明する。まず導体4の
A点にて部分放電が発生したとすると、この部分放電に
より金属管2bの外被と導体4との間に電圧サージが発
生し、導体4にはサージ電流が金属管2bの外被にはこ
のサージ電流と同じ大きさで方向が逆の電流が流れる。
この伝播するサージ電流が第1及び第2の絶縁スペーサ
3a、3bに到達し電位差を発生する。このようにして
発生した電位差は第1及び第2の検出器6a、6bによ
り検出され出力されるこの第1及び第2の検出器6
a、6bからの出力信号は第1及び第2の信号線8a、
8bを介して位置標定装置7にてそれぞれ受信される。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0074
【補正方法】変更
【補正内容】
【0074】このように、電位差波形を時間軸に沿って
短い時間幅でフーリエ変換を行い、高周波成分のパワー
スペクトル密度が時間軸上最初に変化する点である、T
4+Δt0 点を電位差波形の設定時間とする。以下、実施
例8のように他の検出器の出力信号の電位差波形におい
ても設定時間を検出し、各検出器の設定時間を比較する
ことにより時間差を求め、上記各実施例のように部分放
電の位置を標定すれば、すべての検出器の出力信号があ
らかじめ設定された基準値を超えていなくとも、検出器
の出力信号の電位差波形にて設定時間を検出できるので
感度が向上し、位置標定の精度も向上する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0076
【補正方法】変更
【補正内容】
【0076】まず、図15に示すような波形取込範囲t
5からあらかじめ設定された基準値を越える点T6を検出
する。そして、以下の検出器に対しても同様に検出し、
図16に示すようにこの点が検出器間に対応する最大伝
播時間t6内に入っていることを確認し、誤差分を加味
しこの最大伝播時間t6より少し広い第2の波形取込範
囲t7を決定する。そして、図15に示すように波形取
込範囲t5の時間軸上最初の時間軸t8(1μs)の波形
をモデル化し、第2の波形取込範囲t7の時間軸上の最
初から、モデル化された波形と比較していき相違する点
が検出されたらこの点を、この検出器の各検出器の各出
力信号の時間差を比較するための設定時間とする。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0082
【補正方法】変更
【補正内容】
【0082】上記実施例11によれば、実際上使用して
いる素子の動作速度のバラツキや、各信号線の長さのバ
ラツキが原因となり生じる数ns〜10ns程度のズ
レ、例えば10nsとするとサージ伝播速度が約0.2
7m/nsであるので2.7mに相当するズレが解消さ
れることとなる。又、定期的にパルス発生装置67より
各検出器21〜24にパルスを発信するようにすれば、
装置全体に何か異常が発生したとき確認できる。尚、こ
のパルス発生装置67を撤去した場合、位置標定装置3
4からトリガリングユニット31に検出器の信号を受信
しないよう指令を出し、その後に電位差波形収録装置
停止させるよう指令を出せば、検出器を除く装置の健全
性が確認できる。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0085
【補正方法】変更
【補正内容】
【0085】以上のように構成された部分放電検出装置
の動作について説明する。まず、図19の導体17上に
例えばF点に部分放電が発生したとすると、図20に示
すように各検出器21〜24の出力信号の電位差波形が
検出される。そして、図20より例えばあらかじめ設定
された基準値を超えた点T7〜T11を検出し、これらT7
〜T11の各時間差をそれぞれ求める。次に、図19から
わかるように、検出器21と23及び検出器22と24
の伝播時間の理論値はl1/c、検出器21と22及び
検出器22と24の伝播時間の理論値はl2/c、検出
器21と24及び検出器23と22の伝播時間の理論値
(l1+l2)/cである。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0086
【補正方法】変更
【補正内容】
【0086】そして、上記のようにして求められた各時
間差とこの理論値とを比較する。例えば、図20に示す
ようにT7とT11との時間差が理論値の(l1+l2)/
と等しい場合には部分放電による信号と判断し、又、
10とT9との時間差が理論値のl2/cより大きい場合
にはどちらか一方又は両方が部分放電による信号でない
と判断されるが、図に示すようにT9とT7、T8及びT
11との時間差は各理論値と等しいか小さくなっているの
で、部分放電による信号と判断され、残りのT10が部分
放電による信号でないと判断される。

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部を貫通する導体を絶縁支持する絶縁
    スペーサを介して接続される複数の金属管で成る金属容
    器と、上記各金属管の各接続部に設けられ、隣接する上
    記各金属管同士を電気的に導通する導通手段と、上記各
    金属管の上記各接続部に設けられ隣接する上記各金属管
    間の電圧を検出して出力する複数の検出器と、上記各検
    出器の各出力信号のうち、いずれかがあらかじめ設定さ
    れた基準値を超えた場合、この出力信号の検知時間と、
    残りの他の上記各出力信号が上記基準値を超えるまでの
    上記各検知時間との時間差に基づき上記導体上の部分放
    電の発生位置を標定する位置標定装置とを備えたことを
    特徴とする部分放電検出装置。
  2. 【請求項2】 内部を貫通する導体を絶縁支持する絶縁
    スペーサを介して接続される複数の金属管で成り、且つ
    並設される複数の金属容器と、上記各金属管の各接続部
    に設けられ、隣接する上記各金属管同士を電気的に導通
    する導通手段と、並設される上記各金属容器内の上記導
    体同士を対向する位置で接続するブスタイ、上記各金属
    管の上記各接続部に設けられ隣接する上記各金属管間の
    電圧を検出し出力する複数の検出器と、上記各検出器の
    各出力信号のうち、いずれかがあらかじめ設定された基
    準値を超えた場合、この出力信号の検知時間と、残りの
    他の上記各出力信号が上記基準値を超えるまでの上記各
    検知時間との時間差に基づき上記導体上の部分放電の発
    生位置を標定する位置標定装置とを備えたことを特徴と
    する部分放電検出装置。
  3. 【請求項3】 内部を貫通する導体を絶縁支持する絶縁
    スペーサを介して接続される複数の金属管で成る金属容
    器と、上記各金属管の各接続部に設けられ、隣接する上
    記各金属管同士を電気的に導通する導通手段と、上記各
    金属管の上記各接続部に設けられ隣接する上記各金属管
    間の電圧を検出して出力する複数の検出器と、上記各検
    出器の出力信号があらかじめ設定された基準値を超えた
    場合、この出力信号の各検知時間から所定時間経過の位
    置を中心として、波形取込範囲10〜20μsを設定
    し、上記波形取込範囲内の波形から上記各波形に対応す
    る出力信号が上記基準値を超えた時間を検知し、上記各
    検知時間の時間差に基づき上記導体上の部分放電の発生
    位置を標定する位置標定装置とを備えたことを特徴とす
    る部分放電検出装置。
  4. 【請求項4】 内部を貫通する導体を絶縁支持する絶縁
    スペーサを介して接続される複数の金属管で成り、且つ
    並設される複数の金属容器と、上記各金属管の各接続部
    に設けられ、隣接する上記各金属管同士を電気的に導通
    する導通手段と、並設される上記各金属容器内の上記導
    体同士を対向する位置で接続するブスタイ、上記各金属
    管の上記各接続部に設けられ隣接する上記各金属管間の
    電圧を検出し出力する複数の検出器と、上記各検出器の
    出力信号があらかじめ設定された基準値を超えた場合、
    この各出力信号の各検知時間から所定時間経過の位置を
    中心として、波形取込範囲10〜20μsを設定し、上
    記波形取込範囲内の波形から上記各波形に対応する各出
    力信号が上記基準値を超えた時間を検知し、上記各検知
    時間の時間差に基づき上記導体上の部分放電の発生位置
    を標定する位置標定装置とを備えたことを特徴とする部
    分放電検出装置。
  5. 【請求項5】 内部を貫通する導体を絶縁支持する絶縁
    スペーサを介して接続される複数の金属管で成る金属容
    器と、上記各金属管の各接続部に設けられ、隣接する上
    記各金属管同士を電気的に導通する導通手段と、上記各
    金属管の上記各接続部に設けられ隣接する上記各金属管
    間の電圧を検出して出力する複数の検出器と、隣接して
    いる上記各検出器同士の両出力信号があらかじめ設定さ
    れた基準値を超えた時間の各時間差をそれぞれもとめ、
    上記時間差が上記両検出器間の伝播時間の理論値より小
    さい場合、上記検出器同士の間の上記導体上に部分放電
    が発生していると判断するとともに、上記時間差より上
    記部分放電の位置を標定する位置標定装置とを備えたこ
    とを特徴とする部分放電検出装置。
  6. 【請求項6】 内部を貫通する導体を絶縁支持する絶縁
    スペーサを介して接続される複数の金属管で成り、且つ
    並設される複数の金属容器と、上記各金属管の各接続部
    に設けられ、隣接する上記各金属管同士を電気的に導通
    する導通手段と、並設される上記各金属容器内の上記導
    体同士を対向する位置で接続するブスタイ、上記各金属
    管の上記各接続部に設けられ隣接する上記各金属管間の
    電圧を検出し出力する複数の検出器と、隣接している上
    記各検出器同士の両出力信号があらかじめ設定された基
    準値を超えた時間の各時間差をそれぞれもとめ、上記時
    間差が上記両検出器間の伝播時間の理論値より小さい場
    合、上記検出器同士の間の上記導体上に部分放電が発生
    していると判断するとともに、上記時間差より上記部分
    放電の位置を標定する位置標定装置とを備えたことを特
    徴とする部分放電検出装置。
  7. 【請求項7】 内部を貫通する導体を絶縁支持する絶縁
    スペーサを介して接続される複数の金属管で成る金属容
    器と、上記各金属管の各接続部に設けられ、隣接する上
    記各金属管同士を電気的に導通する導通手段と、上記各
    金属管の上記各接続部に設けられ隣接する上記各金属管
    間の電圧を検出して出力する複数の検出器と、上記各検
    出器を順次対にするとともに上記各対の検出器間の出力
    信号があらかじめ設定された基準値をそれぞれ超えたこ
    とを検知した各時間の時間差を求めて、上記時間差の値
    が上記各対の検出器間の伝播時間の理論値より小さい時
    には上記対の検出器間の上記導体上に部分放電が発生し
    ていると判断するとともに上記時間差より上記部分放電
    の位置を標定し、又上記時間差の全値が上記理論値と等
    しい時には、上記各対の検出器のうち上記検知時間の早
    い方の上記検出器同士が隣り合わせになっている上記検
    出器同士間の上記導体上に部分放電が発生していると判
    断する位置標定装置とを備えたことを特徴とする部分放
    電検出装置。
  8. 【請求項8】 内部を貫通する導体を絶縁支持する絶縁
    スペーサを介して接続される複数の金属管で成り、且つ
    並設される複数の金属容器と、上記各金属管の各接続部
    に設けられ、隣接する上記各金属管同士を電気的に導通
    する導通手段と、並設される上記各金属容器内の上記導
    体同士を対向する位置で接続するブスタイ、上記各金属
    管の上記各接続部に設けられ隣接する上記各金属管間の
    電圧を検出し出力する複数の検出器と、上記各検出器を
    順次対にするとともに上記各対の検出器間の出力信号が
    あらかじめ設定された基準値をそれぞれ超えたことを検
    知した各時間の検知時間差を求めて、上記検知時間差の
    値が上記各対の検出器間の伝播時間の理論値より小さい
    時には上記対の検出器間の上記導体上に部分放電が発生
    していると判断するとともに上記検知時間差より上記部
    分放電の位置を標定し、又上記時間差の全値が上記理論
    値と等しい時には、上記各対の検出器のうち上記検知時
    間の早い方の上記検出器同士間が隣り合わせになってい
    る上記検出器同士間の上記導体上に部分放電が発生して
    いると判断する位置標定装置とを備えたことを特徴とす
    る部分放電検出装置。
  9. 【請求項9】 内部を貫通する導体を絶縁支持する絶縁
    スペーサを介して接続される複数の金属管で成る金属容
    器と、上記各金属管の各接続部に設けられ、隣接する上
    記各金属管同士を電気的に導通する導通手段と、上記各
    金属管の上記各接続部に設けられ隣接する上記各金属管
    間の電圧を検出して出力する複数の検出器と、上記各検
    出器の各出力信号のうち、いずれかがあらかじめ設定さ
    れた基準値を超えた時、それぞれ隣接している上記検出
    器同士の出力信号に対応する波形のいずれか一方の波形
    を他方の波形に時間軸上で近づけ、上記両波形間の相似
    性を順次検知し、上記相似性が最大となる位置までの上
    記他方の波形の移動時間を上記検出器同士の上記出力信
    号間の時間差とし、上記各時間差に基づき上記導体上の
    部分放電の発生位置を標定する位置標定装置とを備えた
    ことを特徴とする部分放電検出装置。
  10. 【請求項10】 内部を貫通する導体を絶縁支持する絶
    縁スペーサを介して接続される複数の金属管で成る金属
    容器と、上記各金属管の各接続部に設けられ、隣接する
    上記各金属管同士を電気的に導通する導通手段と、上記
    各金属管の上記各接続部に設けられ隣接する上記各金属
    管間の電圧を検出して出力する複数の検出器と、上記各
    検出器の各出力信号の各設定時間の時間差に基づき上記
    導体上の部分放電の発生位置を標定する位置標定装置と
    を備えた部分放電検出装置において、上記各検出器の上
    記各出力信号を時間軸に沿って短い時間幅でのフーリエ
    変換を行いパワースペクトル密度と周波数との関係を見
    て、上記パワースペクトル密度が変化した点を上記各検
    出器の上記各出力信号の時間差を比較するための設定時
    間とすることを特徴とする部分放電検出装置。
  11. 【請求項11】 内部を貫通する導体を絶縁支持する絶
    縁スペーサを介して接続される複数の金属管で成る金属
    容器と、上記各金属管の各接続部に設けられ、隣接する
    上記各金属管同士を電気的に導通する導通手段と、上記
    各金属管の上記各接続部に設けられ隣接する上記各金属
    管間の電圧を検出して出力する複数の検出器と、上記各
    検出器の各出力信号の各設定時間の時間差に基づき上記
    導体上の部分放電の発生位置を標定する位置標定装置と
    を備えたことを特徴とする部分放電検出装置において、
    上記各検出器の上記出力信号の波形取込範囲を設定し、
    上記波形取込範囲内の波形から基準値を超えた出力信号
    の予備設定時間を検知し、すべての上記検出器の上記予
    備設定時間が上記各検出器間に対応する最大伝播時間差
    以内に入っていることを確認して、上記最大伝播時間差
    より所望分大きい時間を各第2の波形取込範囲とし、上
    記各上記波形取込範囲の最初の1μsの波形と、上記第
    2の波形取込範囲の波形とを最初から順次検知していき
    上記両波形が相違する点を上記各検出器の各出力信号間
    の上記時間差を比較するための上記設定時間とすること
    を特徴とする部分放電検出装置。
  12. 【請求項12】 各検出器を1つの導体ごとに位置標定
    装置に接続する接続器を備えたことを特徴とする請求項
    1ないし4のいずれかに記載の部分放電検出装置。
  13. 【請求項13】 各検出器と同一距離に設けられ、上記
    各検出器にパルスを発信するパルス発信手段と、上記各
    検出器を介して得られる上記パルスの時間的ズレによ
    り、上記各検出器から位置標定装置に出力される出力信
    号の伝播時間誤差を求め上記出力信号の補正を行う出力
    信号補正手段とを備えたことを特徴とする請求項1ない
    し4のいずれかに記載の部分放電検出装置。
  14. 【請求項14】 各検出器の各出力信号間の各時間差
    が、上記各検出器同士に対応した伝播時間の理論値より
    大きい時に、部分放電による信号ではないと判断する判
    断手段を備えたことを特徴とする上記請求項1ないし4
    のいずれかに記載の部分放電検出装置。
  15. 【請求項15】 位置標定装置はバックグランドノイズ
    を加味して、基準値を設定するようにしたことを特徴と
    する請求項1ないし8のいずれかに記載の部分放電検出
    装置。
  16. 【請求項16】 各検出器からの各出力信号のうちいず
    れかが部分放電を検出したら位置標定装置を起動させる
    ようにし、又上記位置標定装置を起動させてから一定時
    間経過した後上記位置標定装置を停止させるようにする
    制御手段を備えたことを特徴とする請求項1ないし8の
    いずれかに記載の部分放電検出装置。
  17. 【請求項17】 導体に接続された開閉器の動作により
    位置標定装置を拘束する位置標定拘束手段を備えたこと
    を特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載の部分
    放電検出装置。
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