JP2001025923A - ナットランナー制御装置 - Google Patents

ナットランナー制御装置

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JP2001025923A
JP2001025923A JP11199421A JP19942199A JP2001025923A JP 2001025923 A JP2001025923 A JP 2001025923A JP 11199421 A JP11199421 A JP 11199421A JP 19942199 A JP19942199 A JP 19942199A JP 2001025923 A JP2001025923 A JP 2001025923A
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JP
Japan
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nut runner
nut
temporary fixing
runner
control device
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JP11199421A
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English (en)
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Takeshi Inada
剛 稲田
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Toyo Tire Corp
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Toyo Tire and Rubber Co Ltd
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  • Details Of Spanners, Wrenches, And Screw Drivers And Accessories (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】付加機構を必要とせずにナットランナーが仮止
めボルトや仮止めナットに嵌まる確率を高める。 【解決手段】本発明のナットランナー制御装置1は、ワ
ークWでの仮止めボルト3A,3Bの位置に基づき予め
設定された平常移動手順によるナットランナー2の移動
によっては仮止めボルト3A,3Bにナットランナー2
が嵌まらなかった場合、不嵌合態様を勘案して予め定め
られている補正移動手順に従って各移動機構4〜6によ
りナットランナー2を微小距離だけ位置を変化させてナ
ットランナー2の嵌め込みを試みる補正移動が実行され
るよう構成されているので、付加機構を必要することな
くナットランナー2を仮止めボルト3A,3Bに高率で
嵌めることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ワークの仮止めボ
ルト或いは仮止めナットをナットランナーにより自動的
に締め付ける制御を行うナットランナー制御装置に係
り、特にナットランナーが仮止めボルト或いは仮止めナ
ットに旨く嵌まる確率が高いナットランナー制御装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】ナットランナー制御装置が配備されてい
る各種量産ラインでは、多数の同じワークが順に所定の
位置に次々とセットされるとともに、所定の位置にセッ
トされた各ワークの仮止めボルト或いは仮止めナットを
ナットランナーにより自動的に締め付ける制御が行われ
る。例えば、エアバックモジュールカバーとこれに固定
するエアバッグがワークの場合、仮止めボルトがナット
ランナーにより自動的に締め付けられてエアバッグがエ
アバックモジュールカバーに固定される。
【0003】すなわち、ナットランナー制御装置の場
合、ワークでの仮止めボルトの位置に基づき予め設定さ
れた平常移動手順に従ってナットランナーが仮止めボル
トに嵌まるようランナー移動機構によりナットランナー
が移動させられるとともに、仮止めボルトに嵌まったナ
ットランナーがランナー回転機構により回転させられ
て、仮止めボルトが自動的に締め付けられる結果、例え
ばエアバッグがエアバックモジュールカバーに固定され
るのである。エアバッグの固定が済んだエアバックモジ
ュールカバーは先に送られるとともに、次のエアバッグ
およびエアバックモジュールカバーが所定の位置にセッ
トされて同じことが繰り返される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ナットランナー制御装置の場合、ナットランナーが旨く
仮止めボルトに嵌まらないことがあるという問題があ
る。仮止めボルトが傾いているためにナットランナーが
仮止めボルトの位置に合わずにナットランナーが旨く仮
止めボルトに嵌まってくれないことが時として起こる。
この場合はラインを止めてワークを所定の位置から取り
出して仮止めナットの傾きを直す必要がある。また、ロ
ット変更に伴う寸法ズレが全ワークにあってナットラン
ナーが常に仮止めボルトの位置と少し合わないためナッ
トランナーが仮止めボルトに殆ど嵌まらないということ
も起こる。この場合、やはりラインを止めて平常移動手
順を修正する必要がある。いずれにしても、生産に大き
な支障を来すことになる。
【0005】勿論、ナットランナーに仮止めボルトとの
位置ズレを検出するゲージを取り付けてナットランナー
を仮止めボルトの位置に的確に移動させるよう構成した
り (特開平6−114649号公報) 、或いは、ナット
ランナーに画像センサを取り付けるとともに撮影した画
像処理装置により仮止めボルトの画像を処理して仮止め
ボルトの位置を検出しナットランナーを仮止めボルトの
位置に的確に移動させるよう構成すれば(特開平10−
228318号公報) 、ナットランナーを確実に仮止め
ボルトに嵌められるようになるけれども、これらの場
合、仮止めボルトの位置検出に伴う構成の複雑化やナッ
トランナーの重量増加に伴うランナー移動機構の大容量
化という別の問題が生じる上、画像センサを用いる場合
にはさらに照明装置や画像処理装置の装備によるコスト
アップの問題も生じる。
【0006】そこで、本発明の目的は、付加機構を実質
的に必要とせずナットランナーが仮止めボルトや仮止め
ナットに嵌まる確率を高められるナットランナー制御装
置を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的は請求項記載の
発明により達成される。すなわち、本発明のナットラン
ナー制御装置の特徴構成は、量産ラインにおいて、多数
の同じワークが順に所定の位置に次々とセットされると
ともに所定の位置にセットされた各ワークの仮止めボル
ト或いは仮止めナットをナットランナーにより自動的に
締め付ける制御を行う装置であって、ナットランナーを
仮止めボルト或いは仮止めナットのネジ込み方向と平行
なZ方向とZ方向に対し垂直であって互いに直交するX
方向およびY方向の3つの各方向に対して独立して往復
移動させることができるランナー移動手段と、仮止めボ
ルト或いは仮止めナットが締め付けられる方向にナット
ランナーを回転させるランナー回転手段とを備え、ワー
クでの仮止めボルト或いは仮止めナットの位置に基づき
予め設定された平常移動手順に従ってナットランナーが
仮止めボルト或いは仮止めナットに嵌まるようランナー
移動手段によりナットランナーが移動させられるととも
に、仮止めボルト或いは仮止めナットに嵌まったナット
ランナーがランナー回転手段により回転させられるよう
構成されたナットランナー制御装置において、平常移動
手順によるナットランナーの移動によっては仮止めボル
ト或いは仮止めナットにナットランナーが嵌まらなかっ
た際に、不嵌合態様を勘案して予め定められている補正
移動手順に従ってランナー移動手段によりナットランナ
ーを微小距離だけ位置を変化させてナットランナーの嵌
め込みを試みる補正移動を実行する補正移動手段を備え
ていることにある。
【0008】本発明のナットランナー制御装置の場合、
ワークでの仮止めボルト或いは仮止めナットの位置に基
づき予め設定された平常移動手順に従って、ナットラン
ナーは、普通、ランナー移動手段により先ず仮止めボル
ト或いは仮止めナットの垂直上方に位置するようX方向
ないしY方向に移動させられた後、Z方向に下降してナ
ットランナー(の先端)が仮止めボルト或いは仮止めナ
ットに嵌められるとともに、仮止めボルト或いは仮止め
ナットに嵌まったナットランナーがランナー回転手段に
より回転させられることにより仮止めボルト或いは仮止
めナットの絞め付けがなされる。
【0009】しかし、平常移動手順によるナットランナ
ーの移動によっては仮止めボルト或いは仮止めナットに
ナットランナーが嵌まらなかった場合、補正移動手段に
よる補正移動が実行され、不嵌合態様を勘案して予め定
められている補正移動手順に従ってランナー移動手段に
よりナットランナーが微小距離だけ位置を変化させられ
ることにより、ナットランナーを仮止めボルト或いは仮
止めナットに嵌める試みがなされる。此の試みが成功し
てナットランナーが仮止めボルト或いは仮止めナットに
嵌れば、ナットランナーがランナー回転手段により回転
させられて仮止めボルト或いは仮止めナットが絞め付け
られる。
【0010】補正移動手段による補正移動の場合、仮止
めボルト或いは仮止めナットの位置をセンサーで検出す
るわけではないから、ナットランナーの嵌め込みの試み
は成功しないことも勿論あり得るが、元々、ナットラン
ナーが仮止めボルト或いは仮止めナットの位置の至近に
あることが殆どだから、ナットランナーを微小距離だけ
位置を変化させる補正移動でもってナットランナーの嵌
め込みに成功することも案外多く、付加機構を実質的に
必要とせずにナットランナーが仮止めボルトや仮止めナ
ットに嵌まる確率を高めることができる。
【0011】つまり、ナットランナーと仮止めボルト或
いは仮止めナットの位置ズレは全く無秩序に起こるので
はなくて多少の傾向的なものがあり、これを不嵌合態様
として勘案して補正移動手順を予め定める際に反映させ
れば、ナットランナーの嵌め込み成功に結び付けられる
というのである。そして、この場合、必要となるのが、
不嵌合態様を勘案して予め定める補正移動手順である
が、補正移動手順は事実上、制御プログラムの一部とし
て組み込まれるものであるから、付加機構を実質的に必
要としない。
【0012】また、請求項2のナットランナー制御装置
の特徴構成は、補正移動手順として、ナットランナーが
ワーク側に押し当てられた状態で平常移動手順でのナッ
トランナーの設定位置を巡るルートに沿ってナットラン
ナーを移動させる手順が設定されていることにある。
【0013】請求項2の発明の場合、ナットランナーが
ワーク側に押し当てられた状態で平常移動手順でのナッ
トランナーの設定位置の周りをナットランナーが移動す
る間に、ナットランナーが仮止めボルト或いは仮止めナ
ットの位置に合えば、即ナットランナーは仮止めボルト
或いは仮止めナットに嵌まる。普通、仮止めボルト或い
は仮止めナットは平常移動手順でのナットランナーの設
定位置からいずれかの方向に少しだけズレている場合が
多いので、平常移動手順でのナットランナーの設定位置
の周りをナットランナーが移動すれば、ナットランナー
が仮止めボルト或いは仮止めナットの位置にぴったり合
う可能性は高くて、ナットランナーが仮止めボルトや仮
止めナットに嵌まる確率がより高まることとなる。
【0014】また、請求項3のナットランナー制御装置
の特徴構成は、ナットランナーが移動するルートが、ナ
ットランナーの設定位置を中心とする円となっているこ
とにある。
【0015】請求項3の発明の場合、補正移動手順にお
けるナットランナーの移動ルートが単純な円形であるの
で、補正移動手順の設定が容易である。
【0016】請求項4のナットランナー制御装置の特徴
構成は、補正移動手順として、仮止めボルト或いは仮止
めナットの締め込みを実際に行った時のナットランナー
の締め込み実行位置に基づいて変更位置を決定するとと
もに決定された変更位置にナットランナーを移動させる
手順が設定されていることにある。
【0017】請求項4の発明の場合、締め込み実行位置
に基づいて決定された変更位置にナットランナーが移動
させられた時に、ナットランナーが仮止めボルト或いは
仮止めナットの位置に合っていれば、即ナットランナー
は仮止めボルト或いは仮止めナットに嵌まる。すなわ
ち、量産ラインの場合、普通、例えば同一ロット内だと
仮止めボルト或いは仮止めナットの位置ズレの状態が殆
ど同じようなものとなり、仮止めボルト或いは仮止めナ
ットの締め込みを実際に行った時のナットランナーの締
め込み実行位置はナットランナーが仮止めボルト或いは
仮止めナットに合う位置と良く対応していることから、
締め込み実行位置に基づいて決定された変更位置でナッ
トランナーが仮止めボルトや仮止めナットに嵌まる確率
は非常に高いのである。
【0018】また、請求項5のナットランナー制御装置
の特徴構成は、締め込み実行位置に基づいて決定される
変更位置が全締め込み実行位置の平均値ないし全締め込
み実行位置の最頻値であることにある。
【0019】請求項5の発明の場合、ナットランナーの
変更位置が、全締め込み実行位置の平均値ないし全締め
込み実行位置の最頻値という過去の実績が十分に反映さ
れた位置であることから、ナットランナーが仮止めボル
トや仮止めナットに嵌まる確率が極めて高い。
【0020】また、請求項6のナットランナー制御装置
の特徴構成は、補正移動手順として、ナットランナーが
ワーク側に押し当てられた状態で平常移動手順でのナッ
トランナーの設定位置を巡るルートに沿ってナットラン
ナーを移動させる第1の手順と、仮止めボルト或いは仮
止めナットの締め込みを実際に行った時のナットランナ
ーの締め込み実行位置に基づいて変更位置を決定すると
ともに決定された変更位置にナットランナーを移動させ
る第2の手順が選択可能に設定されていることにある。
【0021】請求項6の発明の場合、上記の請求項2の
補正移動手順と上記の請求項4の補正移動手順が選択で
きるのであるから、ナットランナーが仮止めボルトや仮
止めナットに嵌まる確率はより高いものとなる。
【0022】また、請求項7のナットランナー制御装置
の特徴構成は、ナットランナーが移動するルートが、ナ
ットランナーの設定位置を中心とする円となっていると
ともに、締め込み実行位置に基づいて決定される変更位
置が全締め込み実行位置の平均値ないし全締め込み実行
位置の最頻値であることにある。
【0023】請求項7の発明の場合、請求項3の発明と
同様、第1の手順の設定が容易であるのに加え、請求項
5の発明と同様、ナットランナーの変更位置でナットラ
ンナーが仮止めボルトや仮止めナットに嵌まる確率が極
めて高い。
【0024】また、請求項8のナットランナー制御装置
の特徴構成は、補正移動手段は、ワークの処理間隔(サ
イクルタイム)と1個のワークについての締め込み必要
時間(マシンタクトタイム)との時間差(余裕タイム)
の期間内にナットランナーの嵌め込みが成功しなけれ
ば、補正移動を打ち切るとともに、嵌め込み不成功を報
知するための警報信号を出力するよう構成されているこ
とにある。
【0025】請求項8の発明の場合、余裕タイム内にナ
ットランナーの嵌め込みが成功しなければ、補正移動が
打ち切られるので、いたずらにロスタイムが発生するの
を回避できる上、警報信号により嵌め込み不成功の事態
を作業者が直ちに認識できるので遅滞なく必要な処置を
とることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を、図面を参
照して詳しく説明する。図1は本実施形態に係るナット
ランナー制御装置の全体構成を示すブロック図、図2お
よび図3は実施形態装置での補正移動状況を模式的に示
す概略平面図、図4は実施形態装置による全体的な制御
の流れを示すフローチャートである。
【0027】本実施形態のナットランナー制御装置1
は、量産ラインに配備されて、図1に示すように、ナッ
トランナー2により所定の位置ARに順にセットされる
各ワークWの仮止めボルト3A,3Bを自動的に締め付
ける制御を行う装置である。ワークWは上下2個のワー
クピースWU,WLからなり、仮止めボルト3A,3B
が上ワークピースWUの取り付け穴(非ネジ穴)WU
a,WUbを通して下ワークピースWLのネジ穴(図示
省略)に仮止めされている。実施形態の場合、仮止めボ
ルト3A,3Bは絞め付け用の6角レンチ穴HXが頭部
上面に形成された穴付きボルトであり、これに合わせて
ナットランナー2は先端が6角レンチ形のツールとなっ
ている。
【0028】ナットランナー制御装置1は、ボルト3
A,3Bのネジ込み方向と平行な方向であるZ方向(垂
直方向)にナットランナー2を往復移動(昇降)させる
Z方向移動機構4と、Z方向に対し垂直であって互いに
直交するX方向とY方向のそれぞれにナットランナー2
を往復移動させるX方向移動機構5およびY方向移動機
構6を備えている。すなわち、実施形態の制御装置1で
は、ナットランナー2を互いに直交するX,Y,Zの3
つの各方向に独立に往復移動させられるランナー移動手
段が備わっているのである。
【0029】Z方向移動機構4は、ナットランナー2を
上下方向に移動させるエアシリンダー(図示省略)を備
えている。Y方向移動機構6は、電動モータ(図示省
略)の駆動力によりナットランナー2をZ方向移動機構
4ごと前後方向に移動させるよう構成され、またX方向
移動機構5は、電動モータ(図示省略)の駆動力により
ナットランナー2をZ方向移動機構4およびY方向移動
機構6ごと左右方向に移動させるよう構成されている。
【0030】さらに、ナットランナー2においては、ボ
ルト3A(3B)に嵌め当てられたナットランナー2の
先端部に設けられたビット2aを下向きに押しつけるス
プリング(図示省略)、電動モータ(図示省略)の回転
力により仮止めボルト3A,3Bが締め付けられる方向
にビット2aを回転させる回転機構(図示省略)、およ
び、ビット2aに加わる回転トルクを検出するトルク検
出機構(図示省略)も装備されている。
【0031】一方、実施形態のナットランナー制御装置
1には、所定の位置ARにセットされるワークWでの仮
止めボルト3A,3Bの水平方向の位置(X,Y座標)
や必要ならば高さ位置(Z座標)に基づき予め設定され
ている平常移動手順を記憶しておく平常移動手順メモリ
7を備えており、この平常移動手順の場合のナットラン
ナンナーの移動態様は、次の通りとなる。つまり、ナッ
トランナー2は仮止めボルト3Aの垂直上方に位置する
ようX方向ないしY方向に移動させられた後、下降させ
られてナットランナー2が仮止めボルト3Aに嵌められ
るとともに、仮止めボルト3Aの締め付け終了後、ナッ
トランナー2は少し上昇させられてから、仮止めボルト
3Bの垂直上方に位置するようX方向ないしY方向に移
動させられたた後、下降させられてナットランナー2が
仮止めボルト3Bに嵌められ、さらに仮止めボルト3B
の締め付け終了後、ナットランナー2は退避位置に移動
さられて次のワークWを待つ。なお、実施形態の制御装
置1の場合、平常移動手順は、オペレータの操作により
操作卓8から予め入力される仮止めボルト3A,3Bの
X,Y,Z座標などに従って稼働制御部9により設定さ
れて平常移動手順メモリ7に格納保持されるよう構成さ
れている。
【0032】平常移動手順に従ってナットランナー2の
移動が実行される場合、稼働制御部9により平常移動手
順メモリ7から平常移動手順が読み出された後、稼働制
御部9は手順内容に従ってX,Y方向制御部10とZ方
向制御部11およびナットランナー制御部12に指令信
号が送出されるとともに、X,Y方向制御部10とZ方
向制御部11は指令信号に応じた制御信号が各移動機構
4〜6に送られる結果、上記の通りにナットランナー2
が仮止めボルト3A(3B)に嵌まったあと回転機構に
より回転させられることにより、仮止めボルト3A(3
B)が締め付けられてゆく。そして、Z方向移動機構4
の内のトルク検出機構により検出されるナットランナー
2の回転トルクが所定値を越えると、ナットランナー2
が正しく嵌まって締め付けが旨くなされていることにな
るので、ナットランナー制御部12はナットランナー2
の回転をストップさせるとともに、稼働制御部9へ嵌め
込み成功を示す完了信号を送出する。完了信号を受け取
った稼働制御部9はさらに先のステップの実行に移る。
【0033】他方、実施形態のナットランナー制御装置
1には、仮止めボルト3A,3Bの不嵌合態様を勘案し
て予め設定される補正移動手順を記憶しておく補正移動
手順メモリ13を備えている。この補正移動手順は、平
常移動手順によるナットランナー2の移動によっては仮
止めボルト3A(3B)にナットランナー2が嵌まらな
かった際に、ナットランナー2を微小距離だけ位置を変
化させてナットランナー2の嵌め込みを試みる補正移動
を実行するための手順(プログラム)である。実施形態
の制御装置1の場合、第1,第2の二つの補正移動手順
が補正移動手順メモリ13に記憶されており、実行させ
る補正移動手順を操作卓8の入力操作によって選択でき
るよう構成されている。
【0034】第1補正移動手順の場合、ナットランナー
2がワークWの側に押し当てられた状態で、図2に示す
ように、平常移動手順でのナットランナー2の設定位
置、つまり(ワークWでの仮止めボルトの位置であるX
座標,Y座標(xa,ya)を中心とする半径raの円
C1および半径rbの円C2のルートに沿って円C1,
円C2の順でナットランナー2を移動させる手順となっ
ている。
【0035】ワークWの処理間隔(サイクルタイム):
60秒,1個のワークWについての全仮止めボルトの締
め込み必要時間(マシンタクトタイム):50秒,サイ
クルタイムとマシンタクトタイムの時間差(余裕タイ
ム):10秒とし、(xa,ya)=(0,0)、ra
=0.5mm,rb=1.0mm,ナットランナー2の
水平移動速度:1mm/秒とする。そうすると、(0,
0)の位置から円C1に移るのに0.5秒を要し、円C
1を回るのに3.2秒を要し、円C1から円C2に移る
のに0.5秒を要し、円C2を回るのに6.3秒を要す
る。したがって、全補正移動に要する時間は丁度、余裕
タイムと同じ10秒となる。勿論、補正移動の途中の位
置(xp,yq)でナットランナー2が仮止めボルトに
嵌まれば、後は平常移動手順に従って仮止めボルトの絞
め付けが行われることになる。
【0036】一方、第2補正移動手順の場合、仮止めボ
ルト3A,3Bの締め込みを実際に行った時のナットラ
ンナー2の全締め込み実行位置の平均値ないし全締め込
み実行位置の最頻値を変更位置として決定するととも
に、決定した変更位置へ順にナットランナーをに移動さ
せる手順になっている。したがって、実施形態の制御装
置1では、図1に示すように、仮止めボルト3A,3B
の締め込みを実際に行った時のナットランナー2の締め
込み実行位置を記憶する位置メモリ14も備わってお
り、ナットランナー制御部12から稼働制御部9に完了
信号が送出される度に、稼働制御部9によって各締め込
み実行位置が位置メモリ14に格納保持されるととも
に、第2補正移動手順が実行される場合、稼働制御部9
により全締め込み実行位置の平均値ないし最頻値を求め
る演算が行われるように構成されている。
【0037】具体的には、第2補正移動手順の場合、ナ
ットランナー2が、図3に示すように、ワークWでの仮
止めボルトの位置であるX座標,Y座標(xa,ya)
の位置から平均値の位置(xb,yb)と最頻値の位置
(xc,yc)の2点に順番に移動する。勿論、平均値
の位置あるいは最頻値の位置に移動した時に、ナットラ
ンナー2が仮止めボルトに嵌まれば、後は平常移動手順
に従って仮止めボルトの絞め付けが行われる。
【0038】サイクルタイム:60秒,マシンタクトタ
イム:50秒,余裕タイム:10秒とし、(xa,y
a)=(0,0)、ナットランナー2の昇降期間:各
0.5秒,ナットランナ2の移動最大間隔:1mm,ナ
ットランナー2の水平移動速度:1mm/秒,絞め付け
トルク待ち時間:3秒とする。そうすると、次の位置へ
の移動に要する時間は最大でも、上昇(0.5秒)+水
平移動(1秒)+下降(0.5秒)+トルク待ち時間
(3秒)の計5秒であるから、全締め込み実行位置の平
均値と最頻値の両方の位置を余裕タイムの10秒以内に
移動することができることになる。
【0039】また、実施形態のナットランナー制御装置
1では、第1補正移動手順あるいは第2補正手順の場
合、余裕タイムの間にナットランナー2の嵌め込みが成
功しなければ、補正移動の実行が打ち切られるととも
に、嵌め込み不成功を知らせるための警報信号(異常信
号)を出力するよう構成されてもいる。
【0040】以上に説明した構成を有するナットランナ
ー制御装置1により制御を実行する場合、図4のフロー
チャートの示す流れで制御が進行することになる。
【0041】勿論、警報信号が出された時はラインは一
時的にストップさせることになるし、全ワークWを処理
すれば、制御は終了であり、ラインは完全にストップさ
せられることになる。
【0042】以上に述べたように、ナットランナー制御
装置1の場合、仮止めボルト或いは仮止めナットの位置
をセンサーで検出するのではなく、ナットランナーを微
小距離だけ位置を変化させてナットランナーの嵌め込み
を成功させる補正移動がなされる構成を備えていること
から、付加機構を実質的に必要とせずにナットランナー
が仮止めボルトや仮止めナットに嵌まる確率を高めるこ
とができる。
【0043】〔別実施の形態〕 (1)実施形態の制御装置1では、ナットランナー2の
締め付け対象が、仮止めボルトであったが、ナットラン
ナー2の締め付け対象は仮止めナットであってもよい。
ただ、締め付け対象が仮止めナットの場合は、ナットラ
ンナー2は先端が仮止めナットの嵌まる形を有するツー
ルとなる。
【0044】(2)実施形態の制御装置1では、第1補
正移動手順と第2補正移動手順のいずれか一方を予め選
択しておく構成であったが、本発明の制御装置の場合、
第1補正移動手順が成功しない場合は第2補正移動手順
が引き続き実行される態様、あるいは、逆に第2補正移
動手順が成功しない場合は第1補正移動手順が引き続き
実行される態様も選択可能となっている構成であっても
よいし、また第1補正移動手順と第2補正移動手順の一
方のみが設定されている構成であってもよい。
【0045】(3)本発明のナットランナー制御装置が
対象とするワークは特定のワークに限られるものではな
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態のナットランナー制御装置の全体構成
を示すブロック図
【図2】実施形態の第1補正移動手順による補正移動状
況を模式的に示す概略平面図
【図3】実施形態の第2補正移動手順による補正移動状
況を模式的に示す概略平面図
【図4】実施形態装置による全体的な制御の流れを示す
フローチャート
【符号の説明】
1 …ナットランナー制御装置 2 …ナットランナー 3A,3B …仮止めボルト 4 …Z方向移動機構 5 …X方向移動機構 6 …Y方向移動機構 7 …平常移動手順メモリ 9 …稼働制御部 13 …補正移動手順メモリ AR …所定の位置 C1,C2 …円 W …ワーク

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】量産ラインにおいて、多数の同じワークが
    順に所定の位置に次々とセットされるとともに所定の位
    置にセットされた各ワークの仮止めボルト或いは仮止め
    ナットをナットランナーにより自動的に締め付ける制御
    を行う装置であって、ナットランナーを仮止めボルト或
    いは仮止めナットのネジ込み方向と平行なZ方向とZ方
    向に対し垂直であって互いに直交するX方向およびY方
    向の3つの各方向に対して独立して往復移動させること
    ができるランナー移動手段と、仮止めボルト或いは仮止
    めナットが締め付けられる方向にナットランナーを回転
    させるランナー回転手段とを備え、ワークでの仮止めボ
    ルト或いは仮止めナットの位置に基づき予め設定された
    平常移動手順に従ってナットランナーが仮止めボルト或
    いは仮止めナットに嵌まるようランナー移動手段により
    ナットランナーが移動させられるとともに、仮止めボル
    ト或いは仮止めナットに嵌まったナットランナーがラン
    ナー回転手段により回転させられるよう構成されたナッ
    トランナー制御装置において、平常移動手順によるナッ
    トランナーの移動によっては仮止めボルト或いは仮止め
    ナットにナットランナーが嵌まらなかった際に、不嵌合
    態様を勘案して予め定められている補正移動手順に従っ
    てランナー移動手段によりナットランナーを微小距離だ
    け位置を変化させてナットランナーの嵌め込みを試みる
    補正移動を実行する補正移動手段を備えていることを特
    徴とするナットランナー制御装置。
  2. 【請求項2】補正移動手順として、ナットランナーがワ
    ーク側に押し当てられた状態で平常移動手順でのナット
    ランナーの設定位置を巡るルートに沿ってナットランナ
    ーを移動させる手順が設定されている請求項1記載のナ
    ットランナー制御装置。
  3. 【請求項3】ナットランナーが移動するルートが、ナッ
    トランナーの設定位置を中心とする円となっている請求
    項2記載のナットランナー制御装置。
  4. 【請求項4】補正移動手順として、仮止めボルト或いは
    仮止めナットの締め込みを実際に行った時のナットラン
    ナーの締め込み実行位置に基づいて変更位置を決定する
    とともに決定された変更位置にナットランナーを移動さ
    せる手順が設定されている請求項1記載のナットランナ
    ー制御装置。
  5. 【請求項5】締め込み実行位置に基づいて決定される変
    更位置が全締め込み実行位置の平均値ないし全締め込み
    実行位置の最頻値である請求項4記載のナットランナー
    制御装置。
  6. 【請求項6】補正移動手順として、ナットランナーがワ
    ーク側に押し当てられた状態で平常移動手順でのナット
    ランナーの設定位置を巡るルートに沿ってナットランナ
    ーを移動させる第1の手順と、仮止めボルト或いは仮止
    めナットの締め込みを実際に行った時のナットランナー
    の締め込み実行位置に基づいて変更位置を決定するとと
    もに決定された変更位置にナットランナーを移動させる
    第2の手順が選択可能に設定されている請求項1記載の
    ナットランナー制御装置。
  7. 【請求項7】ナットランナーが移動するルートが、ナッ
    トランナーの設定位置を中心とする円となっているとと
    もに、締め込み実行位置に基づいて決定される変更位置
    が全締め込み実行位置の平均値ないし全締め込み実行位
    置の最頻値である請求項6記載のナットランナー制御装
    置。
  8. 【請求項8】補正移動手段は、ワークの処理間隔と1個
    のワークについての締め込み必要時間との時間差の期間
    内にナットランナーの嵌め込みが成功しなければ、補正
    移動を打ち切るとともに、嵌め込み不成功を知らせる警
    報信号を出力するよう構成されている請求項1〜7のい
    ずれか1項に記載のナットランナー制御装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101282059B1 (ko) 2012-04-17 2013-07-05 에스티에스 주식회사 비대칭 다축 갠트리를 이용한 스크루 체결장치
CN103273306A (zh) * 2013-03-07 2013-09-04 镇江市裕久精机制造有限公司 风炮机调节机构
JP5916001B1 (ja) * 2014-12-16 2016-05-11 東芝エレベータ株式会社 電気部品の組み付け・配線方法および装置
KR101784624B1 (ko) 2016-08-30 2017-10-11 쌍용자동차 주식회사 자동차의 프로펠러 샤프트 체결용 전동너트러너의 회전방지 지그장치
CN111558825A (zh) * 2019-05-29 2020-08-21 盐城工学院 一种基于机器人的螺栓自动装配机构

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