JPH06320357A - ねじ締め良否判定方法及び自動ねじ締め機 - Google Patents

ねじ締め良否判定方法及び自動ねじ締め機

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Publication number
JPH06320357A
JPH06320357A JP11571693A JP11571693A JPH06320357A JP H06320357 A JPH06320357 A JP H06320357A JP 11571693 A JP11571693 A JP 11571693A JP 11571693 A JP11571693 A JP 11571693A JP H06320357 A JPH06320357 A JP H06320357A
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JP
Japan
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screw
rotation angle
screw tightening
tightening
quality
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Application number
JP11571693A
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English (en)
Inventor
Masakazu Nakajima
正和 中島
Yoshibumi Hara
義文 原
Tomomi Ogawa
知巳 小川
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ねじ頭の十字穴の深さのばらつきや、ねじ締
め動作時に発生する振動の影響を受けず、常時一定水準
以上の精度でねじ締めの良否を判定することができるね
じ締め良否判定方法及びこの方法を用いた自動ねじ締め
機を提供する。 【構成】 ねじ頭の十字穴の深さのばらつきや、ねじ締
め動作時に発生する振動の影響を受けずに検出すること
ができる「ねじ22の回転角度」に基づいてねじ締めの
良否を判定する。即ち、エンコーダ29の出力に基づい
て、回転角度測定手段36により、ねじ22の着座前の
任意の時点からねじ締め完了までの間のねじ22の回転
角度を検出する。この回転角度と、マイコンB内の記憶
手段37に予め設定した上限値及び下限値とを判定手段
38で比較することにより、ねじ締めの良否を判定す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ねじ締め状態の良否を
判定するねじ締め良否判定方法及び、その方法を採用し
た自動ねじ締め機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動ねじ締め機は、生産設備の一つとし
て、近年多くの産業界で導入・利用されている。そし
て、ねじ締め後の製品の品質を確保するために、ねじ締
めの良否を精度良く判定することが必要とされている。
【0003】従来、ねじ締めの良否を判定する方法とし
て、ねじ締め後のドライバビットの位置が所定の高さよ
りも下であるか否かによりねじ浮きの有無を検出する方
法が採られていた。以下、図7〜図9を参照して従来の
ねじ締め良否判定方法について説明する。
【0004】図7は、従来のねじ締め良否判定方法を用
いた自動ねじ締め機のねじ締めヘッドの構成図であり、
図8及び図9はねじ締め後の良否判定を行う様子を示す
図である。
【0005】図7に示す自動ねじ締め機のねじ締めヘッ
ドAには、中空で且つ前後動可能な吸着パイプ1が設け
られており、ねじ2のねじ頭の十字穴に係合しねじ締め
を行うドライバビット3が、吸着パイプ1の中空内部に
前後動可能且つ回転可能に設けられている。
【0006】ドライバビット3を回転駆動させるモータ
4は、トルクセンサ5を介して、図示しないシリンダに
より前後方向に移動するブロック6に固定指示されてお
り、モータ4の回転はユニバーサルジョイント7を介し
てドライバビット3に伝達される。
【0007】ブロック6の下部には、吸着パイプ1を保
持する中空のパイプホルダ8の一端が固定されており、
パイプホルダ8の中空内部には、ドライバビット3の一
部とユニバーサルジョイント7、そして吸着パイプ1を
前方に付勢するばね9が存在している。
【0008】パイプホルダ8の他端には、着座前検出用
近接センサ10とねじ締め良否判定用近接センサ11が
設けられており、センサターゲット12が二つの近接セ
ンサに対向する形で吸着パイプ1に設けられている。な
お、図7に示す従来例では第1ワーク13を第2ワーク
14にねじ締め固定する。
【0009】以下、上記構成の自動ねじ締め機のねじ締
めヘッドの動作を述べる。ねじ締めが開始されると、モ
ータ4の回転によりドライバビット3が回転した状態
で、図示しないシリンダによりねじ締めヘッドAが下降
し、ねじ2のねじ込みが行われる。更にねじ締め動作が
進行すると、まず吸着パイプ1の一端が第1ワーク13
に当接する。この時以後吸着パイプ1及び吸着パイプ1
に固定されたセンサターゲット12の下降は停止する。
【0010】一方、パイプホルダ8の他端に設けられた
着座前検出用近接センサ10とねじ締め良否判定用近接
センサ11は、ばね9の力に抗して図示しないシリンダ
により更に下降を続ける。
【0011】着座前検出用近接センサ10が吸着パイプ
1に設けられたセンサターゲット12を検知した時点
で、モータ4の回転を低速回転に切り替えた後、引き続
きねじ締めを行う。ここでモータ4を低速回転とするの
は、ねじ2が高速で回転したまま第1ワーク13に着座
した結果、慣性力により締まり過ぎてしまうことを未然
に防止するためである。
【0012】ねじ締め動作が進行して、トルクセンサ5
により得られたトルク値が、予め設定した目標トルク値
に達すると、ねじ締め動作は完了し、着座前検出用近接
センサ10とねじ締め良否判定用近接センサ11の下降
も停止する。
【0013】このとき図8に示すように、ドライバビッ
ト3の位置、即ちねじ締め良否判定用近接センサ11の
位置がセンサターゲット12の高さよりも下で、ねじ締
め良否判定用近接センサ11がセンサターゲット12を
検知した場合は、ねじ2は浮いていないと判定される。
【0014】一方、図9に示すように、ねじ締め良否判
定用近接センサ11がセンサターゲット12を検知でき
ない場合は、ねじ浮きが生じていると判定される。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来のね
じ締め良否判定方法では、ねじ頭に設けられた十字穴の
深さのばらつきや、ねじ締め時に発生する振動に起因す
る近接センサとセンサターゲットとの間の距離の変動に
より、常時一定水準以上の精度でねじ締めの良否を判定
することができないという不都合があった。
【0016】本発明は上記課題を解決するもので、常時
一定水準以上の精度でねじ締めの良否を判定することが
でき、且つネジバカ、カムアウト等の異常を検出するこ
とのできるねじ締め良否判定方法と、それを採用した自
動ねじ締め機を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明のねじ締め良否判定方法は、ねじの着座前の
任意の時点からねじ締め完了までの間のねじの回転角度
を検出し、この回転角度と、予め設定した上限値及び下
限値とを比較することにより、ねじ締めの良否を判定す
る。
【0018】また本発明の自動ねじ締め機は、ねじの回
転角を検出する回転角検出手段と、回転角検出手段の出
力に基づいてねじが着座する前の任意の時点からねじ締
めが完了するまでの間のねじの回転角度を測定する回転
角度測定手段と、回転角度の上限値及び下限値を予め記
憶した記憶手段と、回転角度測定手段の出力によりねじ
締めの良否を判定する判定手段とを備えている。
【0019】
【作用】本発明のねじ締め良否判定方法で使用する「ね
じの回転角度」は、ねじ頭の十字穴の深さのばらつき
や、ねじ締め時に発生する振動等といった使用状況によ
る影響を受けずに検出される。従って、本発明のねじ締
め良否判定方法による判定結果は、使用状況による影響
を受けない。
【0020】ねじ締めの良否判定は、ねじの着座前の任
意の時点からねじ締め完了までの間のねじの回転角度
と、予め設定した上限値及び下限値とを比較することに
より行う。その結果、回転角度が上限値を越えている場
合は、ネジバカ、カムアウト等の異常が発生していると
判定する。
【0021】他方、回転角度が下限値を下回っている場
合には、ねじ浮きが発生していると判定し、回転角度が
上限値と下限値の間に存在する場合には、ねじ締めが適
正に行われたと判定する。
【0022】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
ながら説明する。
【0023】(実施例1)図1は本発明のねじ締め良否
判定方法を用いた自動ねじ締め機の第1の実施例におけ
るねじ締めヘッドの構成図、図2は同ねじ締め機の全体
図、図3は同自動ねじ締め機によるねじ締め動作の流れ
を示すフローチャートである。
【0024】まず、図1と図2を用いて、自動ねじ締め
機の構成を説明する。図1に示す自動ねじ締め機のねじ
締めヘッドAには、中空で且つ前後動可能な吸着パイプ
21が設けられており、ねじ22のねじ頭の十字穴に係
合しねじ締めを行うドライバビット23が、吸着パイプ
21の中空内部に前後動可能且つ回転可能に設けられて
いる。
【0025】ドライバビット23を回転駆動させるモー
タ24はトルクセンサ25を介して、シリンダ26によ
り前後方向に移動するブロック27に固定支持されてお
り、モータ24の回転はユニバーサルジョイント28を
介してドライバビット23に伝達される。また、モータ
24の回転角を検出するエンコーダ29が設けられてい
る。
【0026】ブロック27の下部には吸着パイプ21を
保持する中空のパイプホルダ30の一端が固定されてお
り、パイプホルダ30の中空内部には、ドライバビット
23の一部とユニバーサルジョイント28、そして吸着
パイプ21を前方に付勢するばね31が存在している。
【0027】パイプホルダ30の他端には着座前検出用
近接センサ32が設けられており、センサターゲット3
3が着座前検出用近接センサ32に対向する形で吸着パ
イプ21に設けられている。なお、図1に示す実施例で
は第1ワーク34を第2ワーク35にねじ締め固定す
る。
【0028】ねじ締め作業を制御するマイクロコンピュ
ータ(以下マイコンという)Bには、エンコーダ29の
出力に基づきねじ22の回転角度を測定する回転角度測
定手段36と、回転角度の上限値及び下限値と目標トル
ク値、そしてねじとワークに関するデータ及びねじ締め
動作内容を記憶する記憶手段37と、トルクセンサ25
により得られた検出トルク値と記憶手段37に記憶され
た目標トルク値とが一致したか否かの判定と、ねじ締め
の良否の判定を行う判定手段38とが内蔵されており、
さらに種々の外部機器と情報の伝達を行うための入出力
インターフェイス39が備えられている。
【0029】また、40はマイコンBに内蔵された記憶
手段37に対して記憶内容の設定を行う設定手段、そし
て41は記憶手段37に記憶された情報及び判定手段3
8による判定結果をオペレータに知らせる為の表示手段
であり、入出力インターフェイス39によってマイコン
Bと連結されている。
【0030】一方、ねじ22は、図2に示すホッパー4
2の内部に収納されており、適宜シュート43を滑り、
吸着パイプ21の前方に設けられたキャッチャー44に
到達し、ねじ頭を支持される。
【0031】以下、上記構成の自動ねじ締め機の動作を
図3を参照しながら説明する。まず、ねじ締めが開始さ
れると、マイコンBからの指令に従い、モータ24の回
転によりドライバビット23が回転した状態で、トルク
センサ25を介してブロック23に固定支持されたねじ
締めヘッドAがシリンダ26により下降し、ねじ22の
ねじ込みが行われる(ステップ1)。
【0032】また、ねじ締め開始時には、トルクセンサ
25により、ねじ22のねじ込みの際に発生するトルク
値の検出が開始され、エンコーダ29によるねじ22の
回転角の検出が開始される(同ステップ1)。
【0033】更にねじ締め動作が進行すると、まず吸着
パイプ21の一端が第1ワーク34に当接する。この時
以後吸着パイプ21の下降は停止し、吸着パイプ21に
固定されたセンサターゲット33の下降も停止する。
【0034】一方、パイプホルダ30の他端に設けられ
た着座前検出用近接センサ32は、ばね31の力に抗し
て、シリンダ26により更に下降を続ける。
【0035】その後ねじ締めが進行し、着座前検出用近
接センサ32が、吸着パイプ21に設けられたセンサタ
ーゲット33を検知した時点で、着座前検出信号が発信
される。このとき、モータ24の回転を低速回転へと切
り替える(ステップ2)。なお、この時点でモータ24
を低速回転とするのは、ねじ22が高速で回転したまま
第1ワーク34に着座した結果、慣性力により締まり過
ぎてしまうことを未然に防止するためである。
【0036】さらに、着座前検出信号が発信された時点
で、マイコンBに内蔵された回転角度測定手段36によ
り、この時点以後のねじ22の回転角度の測定が開始さ
れ、エンコーダ29から出力されたパルス数が計数され
る(ステップ3)。
【0037】その後、ねじ締め動作が進行して、ねじ締
めが完了する前に、回転角度測定手段36により測定さ
れた回転角度が、記憶手段37に予め設定された回転角
度の上限値を越えたか否かが、判定手段38により判断
される(ステップ4)。
【0038】ねじ締め完了前に測定回転角度が上限値を
越えるということは、ねじ22は十分な量だけ回転して
いるのにも拘らず、ねじ22の締付けトルクが増加して
いないことを意味するので、ネジバカ、カムアウト等の
異常が発生していると判定される。
【0039】なお、本実施例では、トルクセンサ25に
より得られた検出トルク値が、記憶手段37に予め設定
された目標トルク値に達した時点で、ねじ締めを完了す
る構成としている。
【0040】そして、検出トルク値が目標トルク値に達
したことが、判定手段38により判定されると、ねじ締
め動作が完了され(ステップ5)、引き続いてねじ締め
結果の良否が、判定手段38により判定される。即ち、
着座前検出信号が発信されて後ねじ締めが完了するまで
の間のねじ22の測定回転角度と、記憶手段37に予め
設定された回転角度の上限値及び下限値との比較が、判
定手段38により行われる(ステップ6)。
【0041】測定回転角度が、予め設定された下限値を
下回る場合は、トルクセンサ25により検出されるねじ
22の締付けトルク値に比して、ねじ22の回転量が不
十分であることを示している。従って、ねじ浮きが発生
している、若しくはねじ22が締め込み方向に真直ぐ挿
入されていない等の異常が発生していると判定される。
【0042】一方、測定回転角度が予め設定された上限
値と下限値との間に位置する場合は、ねじ締めが適切に
行われたと判定され、回転角度測定手段36による回転
角度の測定が終了し、更に、エンコーダ29による回転
角の検出及びトルクセンサ25によるトルク値の検出が
終了し、その後モータ24の回転が停止され、シリンダ
26により、ねじ締めヘッドAが上昇する(ステップ
7)。
【0043】以上のように本発明の第1の実施例によれ
ば、ねじ締めの良否をねじの回転角度に基づいて判定し
ているので、ねじ頭に設けられた十字穴の深さのばらつ
きや、ねじ締め時に発生する振動の影響を受けることが
なく、常時一定水準以上の精度でねじ締めの良否を判定
することができる。
【0044】更に本実施例によれば、ねじ浮きによる以
上を検知することができるだけではなく、従来例では検
知することのできなかったネジバカやカムアウト等によ
る異常をも検知することができ、ねじ締め作業の歩留ま
りが向上し、効率良くねじ締め作業を行うことができ
る。
【0045】(実施例2)次に、本発明の第2の実施例
について、図面を参照しながら説明する。なお、前述の
第1の実施例と共通する部分については説明を簡略化す
る。
【0046】まず、図4を用いて、本実施例の自動ねじ
締め機の構成を説明する。図4は本発明の第2の実施例
における自動ねじ締め機のねじ締めヘッドの構成図であ
る。
【0047】図4に示す自動ねじ締め機のねじ締めヘッ
ドAには、中空の吸着パイプ51が設けられており、ね
じ52に対してねじ締めを行うドライバビット53が吸
着パイプ51の中空内部に設けられている。
【0048】ドライバビット53を回転駆動させるモー
タ54はトルクセンサ55を介して、図示しないシリン
ダにより前後方向に移動するブロック56に固定支持さ
れており、モータ54の回転はユニバーサルジョイント
57を介してドライバビット53に伝達される。また、
モータ54の回転角を検出するエンコーダ58が設けら
れている。
【0049】ブロック56には吸着パイプ51を保持す
る中空のパイプホルダ59が固定されており、パイプホ
ルダ59の中空内部には、ドライバビット53とユニバ
ーサルジョイント57、そしてばね60が存在してい
る。
【0050】なお、図4に示す実施例では第1ワーク6
1を第2ワーク62にねじ締め固定する。
【0051】ねじ締め作業を制御するマイクロコンピュ
ータ(以下マイコンという)Bには、エンコーダ58の
出力に基づきねじ52の回転角度を測定する回転角度測
定手段63と、回転角度の上限値及び下限値とねじ込み
開始トルク値及びねじ締め完了トルク値、そしてねじと
ワークに関するデータ及びねじ締め動作内容を記憶する
記憶手段64と、トルクセンサ55により得られた検出
トルク値と記憶手段64に記憶されたトルク値とが一致
したか否かの判定と、ねじ締めの良否の判定を行う判定
手段65とが内蔵されており、さらに入出力インターフ
ェイス66が備えられている。
【0052】また、67は記憶手段64に対して記憶内
容の設定を行う設定手段、そして68は記憶手段64に
記憶された情報及び判定手段65による判定結果をオペ
レータに知らせる為の表示手段である。
【0053】次に、上記構成の自動ねじ締め機の動作を
図5及び図6を参照しながら説明する。図5は同自動ね
じ締め機によるねじ締め動作の流れを示すフローチャー
ト、図6はねじ締め時のねじとワークの位置関係及び検
出トルク値の変化を示す図である。
【0054】ねじ締め動作が開始される(図6a)と、
ドライバビット53が回転した状態で、ねじ締めヘッド
Aが図示しないシリンダにより下降する(ステップ
1)。また、ねじ締め開始時には、トルクセンサ55に
より、ねじ52のねじ込みの際に発生するトルク値の検
出が開始され、エンコーダ58によるねじ52の回転角
の検出が開始される(同ステップ1)。
【0055】ねじ締め動作が進行すると、吸着パイプ5
1の一端が第1ワーク61に当接する。この時以後吸着
パイプ51は下降を停止するが、ねじ締めヘッドAはば
ね60を圧縮して更に下降を続ける。
【0056】その後、ねじ52が第1のワーク61に設
けられたねじ穴に係合するとねじ込みが開始される(図
6b)。
【0057】ねじ締め動作開始(図6a)後から、ねじ
込み開始(図6b)までは、ねじ52の回転は一切抵抗
を受けないので、検出トルク値は一定の値で推移する。
しかし、ねじ込みが開始される(図6b)と、ねじ52
の回転に抵抗が加わるので、トルクセンサ55により検
出される検出トルク値は、図6のグラフに示すように増
加する。
【0058】そして、検出トルク値が、予め記憶手段6
4に設定されためじ込み開始トルク値に達すると、ねじ
込み開始検出信号が発信される(ステップ2)。このと
き、マイコンBに内蔵された回転角度測定手段63によ
り、この時点以後のねじ52の回転角度の測定が開始さ
れる。即ち、この時点以後にエンコーダ58から出力さ
れたパルス数が計数される(ステップ3)。
【0059】ねじ込みが行われている間(図6c)は、
ねじ52の回転はほぼ一定の抵抗を受け続けるので、ね
じ込み開始(図6b)時に増加した検出トルク値は、ほ
ぼそのままの値で維持される。
【0060】ねじ締め動作が進行して、ねじ52が着座
する(図6d)と、ねじ52の回転が受ける抵抗が増加
し、検出トルク値が増加する。以後、更に締付けが行わ
れると、検出トルク値は更に増加を続ける。
【0061】その後、ねじ締めが完了する前に、測定回
転角度が、記憶手段64に予め設定された回転角度の上
限値を越えたか否かが、判定手段65により判断される
(ステップ4)。
【0062】ねじ締め完了前に測定回転角度が上限値を
越えるということは、ねじ52は十分な量だけ回転して
いるのにも拘らず、ねじ52の締付けトルクが増加して
いないことを意味するので、ネジバカ、カムアウト等の
異常が発生していると判定される。
【0063】なお、本実施例では、トルクセンサ55に
より得られた検出トルク値が、記憶手段64に予め設定
されたねじ締め完了トルク値に達した時点で、ねじ締め
を完了する構成としている(図6e)。
【0064】そして、検出トルク値がねじ締め完了トル
ク値に達し、ねじ締め動作が完了する(ステップ5)
と、ねじ締め結果の良否が、判定手段65により判定さ
れる(ステップ6)。
【0065】測定回転角度が、予め設定された下限値を
下回る場合は、トルクセンサ55により検出されるねじ
52の締付けトルク値に比して、ねじ52の回転量が不
十分であることを示している。従って、ねじ浮きが発生
している、若しくはねじ52が締め込み方向に真直ぐ挿
入されていない等の異常が発生していると判定される。
【0066】一方、測定回転角度が、予め設定された上
限値と下限値との間に存在する場合は、ねじ締めが適切
に行われたと判定される。その後、回転角度測定手段6
3による回転角度の測定が終了され、更に、エンコーダ
58による回転角の検出及びトルクセンサ55によるト
ルク値の検出が終了される。更にモータ54の回転が停
止され、図示しないシリンダにより、ねじ締めヘッドA
が上昇する(ステップ7)。
【0067】以上のように本発明の第2の実施例によれ
ば、第1の実施例で得られる効果に加えて、近接センサ
とセンサターゲットが不必要となり、ねじ締めヘッドの
構成部品数を低減することができるという効果がある。
【0068】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、ねじの着座前の任意の時点からねじ締め完了
までの間のねじの回転角度に基づいて、ねじ締めの良否
を判定しているので、ねじ頭に設けられた十字穴の深さ
のばらつきや、ねじ締め時に発生する振動の影響を受け
ることがない。従って、常時一定水準以上の精度でねじ
締め良否判定を行うことができる。
【0069】また、近接センサ及びセンサターゲットが
不必要となり、自動ねじ締め機の部品点数を減少させる
ことができる。
【0070】更に本発明によれば、同一の構成のまま
で、ねじ浮きによる異常に加えて、ネジバカやカムアウ
ト等による異常をも検知することができる。従って、ね
じ締め作業の歩留まりが向上し、効率良くねじ締め作業
を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のねじ締め良否判定方法を用いた自動ね
じ締め機の第1の実施例におけるねじ締めヘッドの構成
【図2】同自動ねじ締め機の全体図
【図3】同自動ねじ締め機によるねじ締め動作を示すフ
ローチャート
【図4】本発明の第2の実施例におけるねじ締めヘッド
の構成図
【図5】同自動ねじ締め機によるねじ締め動作を示すフ
ローチャート
【図6】ねじ締め時のねじとワークの位置関係及び検出
トルク値の変化を示す図
【図7】従来のねじ締め良否判定方法を用いた自動ねじ
締め機のねじ締めヘッドの構成図
【図8】同自動ねじ締め機によりねじ締めが適切に行わ
れたことを検知する様子を示す図
【図9】同自動ねじ締め機によるねじ締め作業の結果、
ねじ浮きが発生したことを検知する様子を示す図
【符号の説明】
21 吸着パイプ 22 ねじ 23 ドライバビット 24 モータ 25 トルクセンサ 26 シリンダ 27 ブロック 28 ユニバーサルジョイント 29 エンコーダ 30 パイプホルダ 31 ばね 32 着座前検出用近接センサ 33 センサターゲット 34 第1ワーク 35 第2ワーク 39 入出力インターフェイス

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ドライバビットの先端をねじ頭の穴に係
    合させ、前記ドライバビットを回転且つ前進させて、ワ
    ークに設けられた穴へねじ締めを行う際に、ねじの着座
    前の任意の時点からねじ締め完了までの間のねじの回転
    角度を測定し、前記回転角度が予め設定した数値範囲内
    に含まれるか否かにより、ねじ締め結果の良否を判定す
    るねじ締め良否判定方法。
  2. 【請求項2】 ねじの締め込み長さが所定値に達した時
    点からねじの回転角度の測定を行う請求項1記載のねじ
    締め良否判定方法。
  3. 【請求項3】 ねじの締付けトルクが所定値に達した時
    点からねじの回転角度の測定を行う請求項1記載のねじ
    締め良否判定方法。
  4. 【請求項4】 前後動可能且つ回転可能に設けられ、ね
    じ頭の穴に係合してねじ締めを行うドライバビットと、
    前記ドライバビットを回転させる駆動手段と、前記駆動
    手段から得られた回転力を前記ドライバビットに伝達す
    る回転力伝達手段と、前記ドライバビットを前後方向に
    移動させるドライバビット移動手段と、ねじ締め動作中
    のねじの回転角を検出する回転角検出手段と、前記回転
    角検出手段の出力に基づきねじの着座前の任意の時点か
    らねじ締め完了までの間のねじの回転角度を測定する回
    転角度測定手段と、回転角度の上限値及び下限値を予め
    記憶する記憶手段と、前記記憶手段に対して回転角度の
    上限値と下限値を設定する設定手段と、前記回転角度測
    定手段により測定された回転角度と前記記憶手段に記憶
    された上限値及び下限値とを比較することによりねじ締
    め結果の良否を判定するねじ締め良否判定手段とを備え
    た自動ねじ締め機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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