JP2001025702A - 高滑水性基材およびその製造方法 - Google Patents

高滑水性基材およびその製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】高い撥水耐久性(耐光性、耐摩耗性)と優れた
滑水性(水滴滑落性)を兼ね備えた高滑水性基材を得る
こと。 【解決手段】基板表面に、パーフルオロアルキルトリク
ロロシランとジメチルシリコーンジオールを非水溶媒中
で混合して共重合させた反応生成物を溶媒で希釈してな
る表面処理剤を塗布し成膜すること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する分野】本発明は、特に建築用窓ガラス、
車両用窓ガラス、鏡、その他産業用窓ガラス等に用いる
ことが可能な、極めて優れた滑水性(水滴滑落性)を示
す高滑水性基材の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】高い撥水耐久性(耐光性や耐摩耗性)を
得るために、フルオロアルキル基含有シラン化合物を基
材表面に処理した撥水性ガラスについて、非常に多くの
発明がなされている。例えば、特開平6-16455号
公報には、ガラス表面に凹凸形状を有するシリカなどの
下地膜を設けることが非常に有効であることが開示され
ている、一方、下地膜のないものとしては、特許第25
00178号公報には、ガラス表面に撥水撥油性の単分
子膜を形成する方法が、特開平10-59745公報に
は、撥水処理するガラス表面をセリア研摩してさらに酸
処理して基材の活性を高める方法や撥水処理液として重
合度を増大または制御したフルオロアルキル基含有シラ
ン化合物を用いる方法が開示されている。さらに、特開
平8-325037号公報には、ガラス基材表面近傍に
アルカリ金属を含まないか、またはアルカリ金属含有量
が少ないアルカリバリアー層を形成後、フルオロアルキ
ル基含有シラン化合物を処理することにより、耐久性の
高い撥水処理ガラスを得る方法が開示されている。さら
にまた、特開平9-48639号公報には、ガラス基材
表面を脱アルカリ層とすることによってナトリウム等の
アルカリ成分量を減じた表面を形成させた後にフルオロ
アルキル基含有シラン化合物を処理することにより、耐
熱性、耐水性および耐候性を高めることが開示されてい
る。
【0003】一方、水滴滑落性をより改善することに重
点を置いた検討もなされており、高水滴転落性または高
滑水性ガラスが提案されている。例えば、シリコーン系
ワックス、オルガノポリシロキサン、界面活性剤などを
含む組成物が発明されており、特公昭50-15473
号公報には、アルキルポリシロキサンおよび酸よりなる
組成物、また、特開平5-301742号公報には、ア
ミノ変性シリコーンオイルと界面活性剤とを含有する組
成物が開示されている。
【0004】さらに、高い撥水耐久性(耐光性や耐摩耗
性)と優れた水滴滑落性を兼ね備えた組成物の発明もな
されており、特開平11-116943号公報には、パ
ーフルオロアルキル基含有シラン化合物のフルオロアル
キル基の少なくとも末端のF原子をH原子で置換した組
成物からなる表面処理剤が開示されている。また、特開
平8-12375公報には、パーフルオロアルキル基含
有シラン化合物とポリジメチルシロキサンを混合後、加
水分解して得た組成物をガラス基板などに塗布した撥水
性物品が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記の
特開平6-16455号公報、特許第2500178号
公報、特開平10-59745公報、特開平8-3250
37号公報、特開平9-48639号公報記載の、高い
撥水耐久性(耐光性や耐摩耗性)を有するフルオロアル
キル基含有シラン化合物を基材表面に処理した撥水性ガ
ラスでは、水滴滑落性(滑水性)が悪く、例えば、自動
車用ウィンドシールドの取り付け角度である30°傾斜
においては、静止時に少なくとも水滴の体積が約40〜
60μl以上でないと水滴は滑落せずにガラス表面上に
残存してしまう。
【0006】また、前記特公昭50-15473号公
報、特開平5-301742号公報の方法で得られたも
のは、滑水性(水滴滑落性)は良好であり、中には30
°傾斜で約15μl程度の水滴で滑落するものが得られ
ているが、高い撥水耐久性(耐光性や耐摩耗性)を得る
までには至っていない。
【0007】さらに、特開平8-12375公報記載の
方法は、パーフルオロアルキル基含有シラン化合物とポ
リジメチルシロキサン化合物を混合して加水分解し、次
いでこれを加水分解したアルコキシシラン化合物に混合
して溶液を調製し、これを基材表面に塗布することが示
されており、ハイブリッド膜の外側表面層に嵩高く剛直
なパーフルオロアルキル基とサイズの小さいメチル基か
らなる疎水基を高い濃度で形成した撥水性物品が開示さ
れている。しかし、これは積極的にパーフルオロアルキ
ル基含有シラン化合物とポリジメチルシロキサンを共重
合させた新たな組成物ではなく、30°の傾斜で約15
μl以下の良好な滑水性(水滴滑落性)を示すものは得
られていない。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、従来の前記課
題に鑑みてなされたものであって、高い撥水耐久性(耐
光性や耐摩耗性)と優れた滑水性(以下「水滴滑落性」
という場合もある)を兼ね備えた高滑水性基材およびそ
の製造方法を提供するものである。
【0009】すなわち、本発明の高滑水性基材は、基板
表面に、一般式[1]で表されるパーフルオロアルキル
トリクロロシランと一般式[2]で表されるジメチルシ
リコーンジオールを非水溶媒中で混合して反応させ共重
合させた反応生成物を希釈溶媒で希釈してなる表面処理
剤を塗布し成膜することを特徴とする。
【0010】
【化3】
【0011】
【化4】
【0012】また、本発明の高滑水性基材の製造方法
は、基板表面に、一般式[1]で表されるパーフルオロ
アルキルトリクロロシランと一般式[2]で表されるジ
メチルシリコーンジオールを非水溶媒中で混合して反応
させ共重合させた反応生成物を希釈溶媒で希釈してなる
表面処理剤を塗布した後、乾燥することを特徴とし、さ
らに、乾燥後または乾燥と同時に60℃〜190℃で熱
処理することが好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の高滑水性基材は、基板表
面に、一般式[1]で表されるパーフルオロアルキルト
リクロロシランと一般式[2]で表されるジメチルシリ
コーンジオールを非水溶媒中で混合して反応させ共重合
させた反応生成物を希釈溶媒で希釈してなる表面処理剤
を塗布した後、乾燥することにより製造することが出来
る。
【0014】
【化5】
【0015】
【化6】
【0016】前記一般式[1]で表されるパーフルオロ
アルキルトリクロロシランとしては、例えばCF3(C
211CH2CH2SiCl3、CF3(CF29CH2
2SiCl3、CF3(CF27CH2CH2SiCl3
CF3(CF25CH2CH2SiCl3等を用いることが
できる。
【0017】一般式[2]で表されるジメチルシリコー
ンジオールとしては、例えば、HO-[Si(CH3)2O-]
10H、HO-[Si(CH3)2O-]20H等を用いることがで
きる。
【0018】非水溶媒としては、水の溶解度が小さく水
分を実質的に含まない溶媒であり、例えば、酢酸エチ
ル、酢酸n-ブチル、酢酸n-ヘキシルなどのエステル
類、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、n−
ブタン、n−ヘキサンなどの脂肪族炭化水素類等を用い
ることができる。
【0019】希釈溶媒としては、イソプロピルアルコ−
ル(以下、「i−PA」と略す)の他に、メタノ−ル、
エタノ−ルなど炭素数が5以下の低級アルコ−ル溶媒で
あってもよく、アルコ−ル以外にエ−テル類やケトン類
を用いることができ、ことにi−PAまたはエタノール
を主成分としてなるアルコール類が好ましい。
【0020】なお、前記パーフルオロアルキルトリクロ
ロシランとジメチルシリコーンジオールの混合モル比
は、自在に選択可能であるが、パーフルオロアルキルト
リクロロシラン:ジメチルシリコーンジオール=1:
0.1〜2の条件で共重合反応を行わせることが好まし
く、パーフルオロアルキルトリクロロシラン1に対し
て、ジメチルシリコーンジオールが0.1以下の場合に
は、目的である滑水性の改善効果は得られなくなり、2
以上の場合には、良好な滑水性は得られるものの耐光性
などの耐久性能が大幅に低下して実用上好ましくない。
なお、前記パーフルオロアルキルトリクロロシランとジ
メチルシリコーンジオールを非水溶媒中で混合して共重
合させる反応時間は2時間を越えて反応させる必要があ
り、それより短いと高滑水性が得られないので好ましく
ない。
【0021】表面処理剤を塗布した後の乾燥は、表面処
理剤を塗布後に風乾により自然乾燥させてもよいし、乾
燥後または乾燥と同時に室温を越え190℃以下の温度
で熱処理を行うことも出来る。なお、熱処理を行う場合
には、室温を越え190℃の温度で熱処理を行う必要が
あり、その処理により未反応のフルオロアルキル基含有
シランのOH基を他のOH基と結合させる。しかし、2
00℃以上であると滑水性を改善するためのシリコーン
オイルジオールが熱分解し易く、好ましくない。また、
反応効率の点で60℃以上がより好ましい。
【0022】本発明についての滑水性とは、後述の実施
例の評価方法で述べるような方法、例えば、前記表面処
理剤で処理された被膜を有するサンプルを30°に傾斜
させた状態で、該サンプル表面上にゆっくりとマイクロ
シリンジで純水を滴下する。このとき、水滴が動き始め
る時点の水滴量(体積)を滑水性(水滴転落性)とし、
μlで示すものである。本発明の高滑水性とは前記方法
により得られる滑水性が30μl以下、より好ましくは
20μl以下、のものをいう。
【0023】本発明で得られる高滑水性被膜を有する基
材は、フルオロアルキル基含有シランからなる撥水性被
膜が基材表面に固定化されているため、前記滑水性とと
もに、優れた撥水性も兼ね備えている。
【0024】基材としては、ガラス、プラスチック等特
に限定されるものではないが、例えば、ガラス基板の場
合には、建築用窓ガラスや自動車用窓ガラス等に通常使
用されているフロ−トガラスあるいはロ−ルアウト法で
製造されたガラス等無機質の透明性がある板ガラスが好
ましく、無色または着色、ならびにその種類あるいは色
調、他の機能性膜との組み合わせ、ガラスの形状等に特
に限定されるものではなく、さらに曲げ板ガラスとして
はもちろん各種強化ガラスや強度アップガラスであり、
平板や単板で使用できるとともに、複層ガラスあるいは
合わせガラスとしても使用できる。また、被膜はガラス
基板の両面に成膜しても構わない。表面処理剤が塗布さ
れる基材表面は、金属酸化物よりなる下地層を設けられ
ていてもよい。例えば、ガラス基板の場合には、下地層
は、ケイ素酸化物等の金属酸化物を主成分とする酸化物
薄膜が好ましく、その上に前記表面処理剤を塗布して高
滑水性被膜を被覆することにより、高耐久性を有する高
滑水性ガラスを得ることが出来る。
【0025】さらに、下地層表面を凹凸にすると耐久性
がより向上するので特に好ましく、その方法としては、
例えば金属アルコキシド系化合物或いは金属アセチルア
セトネート系化合物の中から少なくとも2種以上選択
し、しかも該選択した2つ以上の化合物における平均分
子量が異なるものであって、該2つ以上の化合物を溶剤
とともに混合して塗布溶液とし、該溶液を被覆後、加熱
してマイクロピット状や凹凸状の表層をつくる方法等が
採用できるが、下地層表面を凹凸にする方法はこれに限
定されるものではない。
【0026】また、基材表面への表面処理剤の塗布方法
としては、手塗り、ノズルフロ−コ−ト法、ディッピン
グ法、スプレー法、リバ−スコ−ト法、フレキソ法、印
刷法、フローコート法あるいはスピンコート法、ならび
にそれらの併用等既知の塗布手段など各種塗布法が適宜
採用し得る。また、簡易なタイプのスプレー式撥水処理
剤などとしても使用することができる。
【0027】以下の実施例および比較例に共通な項目で
ある、表面処理剤の調製、塗布用基板の作製および得ら
れた滑水性基板の実用耐久性の評価方法については、以
下の方法により行った。
【0028】[表面処理剤の調製]図1に、表面処理剤
の調製手順を示す。表面処理剤の調製には、撥水剤にヘ
プタデカフルオロデシルトリクロロシラン(CF3(C
2)7CH2CH2SiCl3:東芝シリコーン製TSL8
232、以下「FASC」と記す)と平均重合度10お
よび20のシリコーンオイルジオール(以下「N10S
OL」および「N20SOL」と記す)を用いた。
【0029】例えば、FASC-N10SOL(1:1)系
の場合の手順としては、5.00gの酢酸エチルと3.9
0gのN10SOLを秤量して混合した。次に、この混
合物に対して、攪拌しながら2.50gのFASCをゆ
っくりと滴下して加え、さらに室温で密栓した状態で0
〜24h攪拌して母液を得た。次いで、1.0gの母液
を9.0gのi-PAで希釈して10分程度攪拌して表面
処理剤を得た。なお、FASCを秤量および添加する際
には、FASCが大気中の水分を吸湿して加水分解する
ことを可能な限り避けるために、実験室内の湿度を55
%RH以下に保つことが好ましかった。なお、表1に各
系(( )内の比は混合モル比を示す)における各成分の
秤量値(g)を示す。
【0030】
【表1】
【0031】[塗布用基板の作製]基板としては、下記
に示す3種類を用いた。
【0032】1)下地なしタイプ(以下、「基板A」と記
す) 200mm×200mm×2mmtサイズのフロートガ
ラス、または、強化ガラスを通常のガラス洗浄機(当所
製作品)で水洗および乾燥した。
【0033】2)下地なしタイプ(以下、「基板B」と記
す) 200mm×200mm×2mmtサイズのフロートガ
ラス、または、強化ガラスの表面を、研磨液とブラシポ
リッシャーを用いて研磨し、十分に研摩剤を除去した
後、35℃の0.1N硫酸水溶液中に1分間浸漬した。
その後、通常のガラス洗浄機(当所製作品)にて水洗およ
び乾燥した。なお、ここで用いた研磨液は、約1%のガ
ラス用研摩剤ミレークA(三井金属工業製)を水に混合
した懸濁液を用いた。
【0034】3)凹凸の表面形状を有するシリカ系下地
層タイプ(以下、「基板C」と記す) 200mm×200mm×2mmtサイズのフロートガ
ラス基板の表面を、約1%のガラス用研摩剤ミレークA
(三井金属工業製)を水に混合した懸濁液とプラシポリ
ッシャーを用いて表面を研磨したのち、充分に水洗・乾
燥したものを塗布布用基板とした。なお、下地層用のコ
ーティング液は、次のようにして調製した。
【0035】テトラエトキシシラン〔Si(OC
25)4:TEOS〕の重合ゾル(平均分子量Mw:約1
000〜3000)とアセチルアセトンで安定化したテ
トラブトキシチタン〔Ti(O-Bu)4〕との混合ゾル
(アセチルアセトンとで安定化したテトラブトキシチタ
ンの合有量は酸化物換算でSiO2に対してモル比で約
4mol%)を、イソプロピルアルコール(iPA)溶媒を
加え、固形分濃度として酸化物換算で5wt%になるま
で希釈したものをゾル溶液Aとした。また、メチルトリ
メトキシシラン〔CH3Si(OCH3)3:MTMS〕の
重合ゾル(平均分子量Mw=約1,000)にイソプロピ
ルアルコール(iPA)を加え、固形分濃度として酸化物
換算で約20wt%になるまで希釈したものをゾル溶液
Bとした。次に、ゾル溶液A;20g、ゾル溶液B;2
0g、および、加水分解および脱水縮合反応の速度を調
整するための溶媒としてのブタノール(n-BuOH);
25gとを混合し、約50℃で約3時間密栓して撹拌し
た(ゾル溶液C)。さらに、iPA(90wt%);32
4gとn-BuOH(10wt%);36gの混合系溶媒
約360gで先のゾル溶液Cを希釈してコーテイング液
を得た。
【0036】塗布方法は、スピンコート法で行った。先
ず、スピンコーター上に被覆用ガラス基板をセットし、
先ず塗布被膜域(高速スピン回転)において、スピン回
転を開始し、回転速度が150rpmで3秒後、上記塗
布液の塗布量としては20ml程度滴下し、18秒回転
速度を維持し被膜化した。続いてレベリング域(スピン
回転停止)において、被膜化した塗布液が渇きはじめて
流動性を失うようになる前に、スピン回転を一旦停止し
60秒間静止してレベリングせしめ、乾燥促進域(低速
スピン回転)において、再度スピン回転を始め、50r
pmの低速回転で40秒間維持し、塗膜の乾燥促進を行
い、良好な成膜性のゲル膜を得た。
【0037】次に、該ゲル膜付きガラス基板を250℃
で30分間仮焼成を行い、さらにガラス温度で630℃
〜660℃の本焼成を行い、表面に微細な凹凸形状を有
するSiO2-TiO2薄膜を得た。
【0038】[実用耐久性の評価方法]得られた高滑水
性ガラスの評価は、下記に示す4つの方法で行った。
【0039】1)初期接触角 水滴をサンプルに乗せたときの水滴と基盤表面とのなす
角を接触角計で測定した。
【0040】接触角計:協和界面科学製CA−X型 測定環境:大気中(約25℃) 水:純水(2μl)。
【0041】2)水滴転落性 サンプルを30゜に傾斜させた状態で、サンプル表面上
にゆっくりとマイクロシリンジで純水を滴下する。この
とき、水滴が動き始める時点の水滴量(体積)をμlで
示し、「滑水性」と表現した。
【0042】3)耐摩耗性 以下の試験機を用いて、摺動回数(3500回)後、接触
角θ(°)を測定した。
【0043】 試験機:トラバース式摺動試験機(自社製作) 摺動面積:100mm×25mm 摩擦布:キャンバス布(JISL3102-1961-12
06) 荷重:0.1kg/cm2 ストローク:100mmの往復摺動(摺動回数は往復の
回数) 摺動速度:30往復/分。
【0044】4)耐光性 以下の試験機を用いて、メタルハライドランプの強力な
UV光をサンプルに2h照射した後の接触角θ(°)を測
定して評価した。
【0045】試験機 :高速耐光性試験機(自社製作) ランプ :1.5kWメタルハライドランプ(アイグラ
フィックス製M015-L312) ランプ-サンプル間距離:160mm なお、下記に示す実施例及び比較例で得られたサンプル
の評価結果を表2に示す。
【0046】
【実施例】以下に、本発明の実施例について説明する。
【0047】実施例1 本例は、FASCとN10SOLの混合比をモル比で
1:1の場合である。先ず、5.00gの酢酸エチルと
3.90gのN10SOLを秤量して混合した。次に、
この混合物に対して、攪拌しながら2.50gのFAS
Cをゆっくりと滴下して加え、さらに室温(20〜25
℃)で密栓した状態で6h攪拌して母液を得た。次い
で、1.0gの母液を9.0gのi-PAで希釈して10
分程度攪拌して表面被膜形成用処理剤を得た。この表面
処理剤を基板Aに温度を25℃、湿度を45%RHに保
った環境下で、2ml/pcの表面処理剤を滴下し、綿
布(商品名;ベンコット)でガラス全面に十分引き伸ば
した後、5分程度風乾した。その後、マッフル炉でガラ
ス温度で150℃、5分程度の熱処理を行い、白濁して
残った余剰な撥水剤をiPAで拭き上げて透明なサンプ
ルを得た。得られたサンプルの評価結果は表2に示すよ
うに、初期接触角は100°、滑水性は13μlと極め
て良好な水滴滑落性を示した。また、耐摩耗性および耐
光性は、98°および98°で試験前後の接触角の変化
は殆どなかった。なお、表2において、FAS欄は使用
したFASの種類を示し、-Cl3;トリクロロシランタイ
プ(FASC)、 -OCH3;トリメトキシシランタイプで
ある。また、添加量はすべて1molとした。
【0048】実施例2 表面処理剤の塗布を基板Bに行った以外は実施例1と同
様にした。得られたサンプルの初期接触角は102°、
滑水性は8μlと極めて良好な水滴滑落性を示した。ま
た、耐摩耗性および耐光性は、100°および96°で
高い実用耐久性を示した。
【0049】実施例3 表面処理剤の塗布を基板Cに行った以外は実施例1と同
様にした。得られたサンプルの初期接触角は100°、
滑水性は8μlと極めて良好な水滴滑落性を示した。ま
た、耐摩耗性および耐光性は、99°および95°で高
い実用耐久性を示した。
【0050】実施例4 表面処理剤を調製する際の反応時間を12時間とした以
外は実施例2と同様にした。得られたサンプルの初期接
触角は101°、滑水性は8μlと極めて良好な水滴滑
落性を示した。また、耐摩耗性および耐光性は、98°
および98°で高い実用耐久性を示した。
【0051】実施例5 表面処理剤を調製する際の反応時間を12時間とした以
外は実施例3と同様にした。得られたサンプルの初期接
触角は101°、滑水性は8μlと極めて良好な水滴滑
落性を示した。また、耐摩耗性および耐光性は、98°
および98°で高い実用耐久性を示した。
【0052】
【表2】
【0053】実施例6 表面処理剤を調製する際の反応時間を24時間とした以
外は実施例2と同様にした。得られたサンプルの初期接
触角は99°、滑水性は8μlと極めて良好な水滴滑落
性を示した。また、耐摩耗性および耐光性は、98°お
よび98°で高い実用耐久性を示した。
【0054】実施例7 表面処理剤を調製する際の反応時間を24時間とした以
外は実施例3と同様にした。得られたサンプルの初期接
触角は100°、滑水性は8μlと極めて良好な水滴滑
落性を示した。また、耐摩耗性および耐光性は、98°
および98°で高い実用耐久性を示した。
【0055】実施例8 FASCとN10SOLの混合比をモル比で1:2とし
た以外の条件は実施例2と同様とした。得られたサンプ
ルの初期接触角は101°、滑水性は8μlと極めて良
好な水滴滑落性を示した。また、耐摩耗性および耐光性
は、97°および96°で高い実用耐久性を示した。
【0056】実施例9 表面処理剤の塗布を基板Cに行った以外は実施例8と同
様にした。得られたサンプルの初期接触角は100°、
滑水性は13μlと極めて良好な水滴滑落性を示した。
また、耐摩耗性および耐光性は、97°および97°で
高い実用耐久性を示した。
【0057】実施例10 シリコーンオイルジオールに平均重合度が20であるN
20SOLを用い、FASCとの混合比をモル比で1:
2とした。その他の条件は実施例2と同様とした。得ら
れたサンプルの初期接触角は101°、滑水性は17μ
lと良好な水滴滑落性を示した。また、耐摩耗性および
耐光性は、98°および95°で高い実用耐久性を示し
た。
【0058】実施例11 表面処理剤の塗布を基板Cに行った以外は実施例10と
同様にした。得られたサンプルの初期接触角は98°、
滑水性は15μlと極めて良好な水滴滑落性を示した。
また、耐摩耗性および耐光性は、98°および97°で
高い実用耐久性を示した。
【0059】実施例12 サンプル作製の際に、熱処理をしないこと以外は実施例
2と同様にした。得られたサンプルの初期接触角は10
0°、滑水性は10μlと極めて良好な水滴滑落性を示
した。また、耐摩耗性および耐光性は、98°および9
8°で高い実用耐久性を示した。
【0060】比較例1 表面処理剤の調製の際に、シリコーンオイルジオールを
混合しないで、FASC1gに希釈溶媒であるiPA2
5gと酸触媒である0.1N硝酸(HNO3)を0.3g加
え、室温で約2時間攪拌して加水分解反応を終結させ
た。その他の条件は実施例2と同様とした。得られたサ
ンプルの初期接触角は108°、滑水性は50μlと水
滴の滑落性は悪かった。また、耐摩耗性および耐光性
は、70°および100°で、耐摩耗性は実用に供する
レベルでなかった。
【0061】比較例2 表面処理剤の塗布を基板Cに行った以外は比較例1と同
様にした。得られたサンプルの初期接触角は112°、
滑水性は55μlと悪いレベルであった。また、耐摩耗
性および耐光性は、110°および106°であり、実
用耐久性については実用に供することのできるレベルの
ものであったが、滑水性は満足できるものではなかっ
た。
【0062】比較例3 表面処理剤の調製の際に、パーフルオロアルキルトリク
ロロシラン(FASC)を混合しないで、N10SO
L;1gをiPA;9gで希釈するのみとした。その他
は実施例2と同様とした。得られたサンプルの初期接触
角は91°、滑水性は15μlと水滴の滑落性は良いレ
ベルであったが、耐摩耗性は76°、耐光性は80°と
実用に供するレベルでなかった。
【0063】比較例4 表面処理剤の調製の際に、パーフルオロアルキルトリク
ロロシラン(FASC)を混合しないで、N20SO
L;1gをiPA;9gで希釈するのみとした。その他
は実施例2と同様とした。得られたサンプルの初期接触
角は94°、滑水性は10μlと水滴の滑落性は良いレ
ベルであったが、耐摩耗性は89°、耐光性は89°と
実用に供するレベルでなかった。
【0064】比較例5 サンプル作製の際に、熱処理温度を200℃にした以外
は実施例2と同様にした。得られたサンプルの初期接触
角は100°、滑水性は50μlと水滴の滑落性は悪か
った。一方、耐摩耗性は100°、耐光性は98°と高
い実用耐久性であった。
【0065】比較例6 サンプル作製の際に、熱処理温度を350℃にした以外
は実施例2と同様にした。得られたサンプルの初期接触
角は103°、滑水性は55μlと水滴の滑落性は悪か
った。一方、耐摩耗性は101°、耐光性は99°と高
い実用耐久性であった。
【0066】比較例7 表面処理剤調製時の反応時間を1時間とした以外は実施
例2と同様にした。得られたサンプルの初期接触角は1
00°、滑水性は55μlと水滴の滑落性は悪かった。
一方、耐摩耗性は95°、耐光性は95°と実用耐久性
は良好であった。
【0067】比較例8 表面処理剤調製時の反応時間を2時間とした以外は実施
例2と同様にした。得られたサンプルの初期接触角は1
03°、滑水性は50μlと水滴の滑落性は悪かった。
一方、耐摩耗性は95°、耐光性は95°と実用耐久性
は良好であった。
【0068】比較例9 表面処理剤の調製の際に、撥水剤をヘプタデカフルオロ
デシルトリメトキシシラン(CF3(CF2)7CH2CH2
i(OCH3)3:信越シリコーン製KBM−7803、F
ASMと記す)を用いた以外は実施例2と同様にした。
得られたサンプルの初期接触角は107°、滑水性は4
0μlと水滴の滑落性は悪かった。一方、耐摩耗性は1
05°、耐光性は96°と実用耐久性は良好であった。
【0069】比較例10 表面処理剤を調製する際の反応時間を24時間とした以
外は比較例9と同様にした。得られたサンプルの初期接
触角は107°、滑水性は45μlと水滴の滑落性は悪
かった。一方、耐摩耗性は105°、耐光性は95°と
実用耐久性は良好であった。
【0070】比較例11 表面処理剤を調製する際に、平均重合度が20のシリコ
ーンオイルジオールを用いた以外は、比較例9と同様に
した。得られたサンプルの初期接触角は110°、滑水
性は40μlと水滴の滑落性は悪かった。一方、耐摩耗
性は105°、耐光性は95°と実用耐久性は良好であ
った。
【0071】比較例12 表面処理剤を調製する際の反応時間を24時間とした以
外は比較例11と同様にした。得られたサンプルの初期
接触角は110°、滑水性は40μlと水滴の滑落性は
悪かった。一方、耐摩耗性は105°、耐光性は95°
と実用耐久性は良好であった。
【0072】
【発明の効果】本発明は、極めて優れた水滴滑落性(滑
水性)を示す新規な高滑水性基材およびその製造方法に
関するものであり、滑水性(30°傾斜)が10μl以
下を示し、かつ、良好な実用耐久性を兼ね備えた優れた
撥水性と滑水性が得られる。これにより、従来から問題
であったフッ素系撥水剤の水滴滑落性について、耐久性
を大幅に損なうことなく、改善することが可能となっ
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の表面処理剤の調製工程を示すフロー図
である
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 荒井 宏明 三重県松阪市大口町1510 セントラル硝子 株式会社硝子研究所内 Fターム(参考) 3D025 AA01 AC20 AD01 4D075 BB21Z BB93Z CA39 DA06 DB13 DC01 DC11 EB16 EB42 EC30 4G059 AA01 AA11 AC22 FA05 FB05 4H020 BA36

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板表面に、一般式[1]で表されるパー
    フルオロアルキルトリクロロシランと一般式[2]で表
    されるジメチルシリコーンジオールを非水溶媒中で混合
    して反応させ共重合させた反応生成物を希釈溶媒で希釈
    してなる表面処理剤を塗布し成膜した高滑水性基材。 【化1】 【化2】
  2. 【請求項2】基板表面に、一般式[1]で表されるパー
    フルオロアルキルトリクロロシランと一般式[2]で表
    されるジメチルシリコーンジオールを非水溶媒中で混合
    して反応させ共重合させた反応生成物を希釈溶媒で希釈
    してなる表面処理剤を塗布した後、乾燥することを特徴
    とする請求項1記載の高滑水性基材の製造方法。
  3. 【請求項3】乾燥後または乾燥と同時に60℃〜190
    ℃で熱処理することを特徴とする請求項2記載の高滑水
    性基材の製造方法。
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JP2006256951A (ja) * 2005-02-21 2006-09-28 Central Glass Co Ltd 滑水性ガラス物品の製法
JP2011518231A (ja) * 2008-03-12 2011-06-23 イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー 耐久性の自動車風防ガラスコーティングおよびその使用

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