JP2001024195A - 保護素子 - Google Patents

保護素子

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JP2001024195A
JP2001024195A JP11190150A JP19015099A JP2001024195A JP 2001024195 A JP2001024195 A JP 2001024195A JP 11190150 A JP11190150 A JP 11190150A JP 19015099 A JP19015099 A JP 19015099A JP 2001024195 A JP2001024195 A JP 2001024195A
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gate electrode
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low
gate
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JP11190150A
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Hiroshi Koizumi
弘 小泉
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
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  • Metal-Oxide And Bipolar Metal-Oxide Semiconductor Integrated Circuits (AREA)
  • Thin Film Transistor (AREA)
  • Insulated Gate Type Field-Effect Transistor (AREA)
  • Semiconductor Integrated Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ゲート電極の低抵抗化と高ESD耐性とを
両立し、設計基準に対して柔軟性を有しかつ高信頼性を
有するようにする。 【解決手段】 ゲート電極(ゲートポリシリコン電極
4)上に設けられ、ゲート電極よりも低い抵抗率を有す
る第1の低抵抗化層(低抵抗化層8)と、ソース領域2
aおよびドレイン領域2c上に設けられ、ソース領域2
aおよびドレイン領域2cよりも低い抵抗率を有する第
2の低抵抗化層(低抵抗化層5)とを備え、第2の低抵
抗化層は、ゲート電極と接しない位置に、第2の低抵抗
化層よりも高い抵抗率を有する領域(非低抵抗化領域1
1)を少なくとも一以上有する

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、保護素子に関し、
特に半導体集積回路の保護回路に用いられる静電気放電
(ESD:ElectroStatic Discharge)および電気的過剰ス
トレス(EOS:Electrical Over Stress)に対する保護素
子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、チップ化された半導体集積回
路の入出力部には、静電気放電および電気的過剰ストレ
スから保護するための保護回路が設けられている。この
ような保護回路は、保護素子と呼ばれるCMOS回路や
ダイオードおよびサイリスタ等で構成され、電極パッド
と保護したい集積回路との間に接続されている。そし
て、このような保護回路は、所定値以上の電圧パルスが
電極パッドに印加されると動作し、印加された電圧パル
スを集積回路に向かう経路とは別系統の経路に逃がすこ
とにより、集積回路が破壊されるのを防止している。
【0003】図9は、従来の一般的な保護トランジスタ
を示す断面図である。図10は、低抵抗化領域11を作
製するための低抵抗化制限用マスク12を示す平面図で
ある。図9に示すように、ここではSOI(Silicon On
Insulator)−MOSFETを例示しており、この保護
トランジスタは、埋め込み酸化膜1と、SOIからなる
アクティブシリコン層(ソース領域2a、ボディ領域2
b、ドレイン領域2c)と、ゲート酸化膜3と、ゲート
ポリシリコン電極4と、低抵抗化層5と、ゲート電極側
壁酸化膜6と、コンタクト7と、シリコン基板9と、層
間絶縁膜10、非低抵抗化領域11とで構成されてい
る。
【0004】ソース領域2aおよびドレイン領域2c上
には、シリコンと金属との金属間化合物(シリサイド)
やタングステン金属膜等からなる低抵抗化層5が設けら
れている。露出しているシリコンのすべてを低抵抗化す
る場合もあるが、一般的には、ソース・ドレイン領域の
全面を低抵抗化することはない。すなわち、ゲートポリ
シリコン電極4の端から所定の位置まで、低抵抗化層5
を形成しないことにより、非低抵抗化領域を設けてい
る。
【0005】このような非低抵抗化領域を設ける理由は
主に3つある。 (1)サリサイド(self-aligned silicide )処理にお
いては、シリサイド化に伴う基板シリコンの消費が多
く、必要以上にアクティブ層が薄層化され、MOSトラ
ンジスタがラテラルのバイポーラ動作をする際に、電圧
・電流領域でエミッタ効率が低下する。そこで、このよ
うなエミッタ効率の低下を防ぐため、非低抵抗化領域を
設けている。
【0006】(2)また、ESD印加による保護素子動
作時(すなわち、大電流導通時)は、電力消費が局所的
に集中してしまうため、非低抵抗化領域を設けて電気抵
抗の高い領域の体積を増やすことにより、電力消費の局
所集中を回避している。
【0007】(3)さらに、低抵抗化層がゲート電極近
くに存在すると、ゲート電極近傍に電界の集中および電
流密度の増加が生じるため、非低抵抗化領域を設けるこ
とによってこれらを緩和している。
【0008】このように、従来技術においては、低抵抗
化層端をゲート電極端から遠ざけることにより、低抵抗
化層がチャネル領域に接近することによる電流密度のゲ
ート電極近傍での集中と、寄生バイポーラトランジスタ
動作におけるエミッタ効率の低下を阻止することを目的
としていた。ただし、熱伝導や蓄熱による温度上昇につ
いては何ら考慮されていなかった。
【0009】ところで、このような非低抵抗化領域を作
製する方法としては、基板上に低抵抗化制限用のマス
クを形成してから金属膜を堆積し不要な金属膜をリフト
オフして作製する方法、または、基板全面に金属膜を
堆積してから非低抵抗化領域のみが露出するようにして
エッチングマスクを形成し露出している金属膜をエッチ
ングすることによって作る方法とがある。何れの方法
も、チャネル長(すなわち、ゲートポリシリコン電極4
のゲート長)が、最小設計ルールに比して充分大きいの
であれば、ゲートポリシリコン電極4の上面も低抵抗化
されるように、低抵抗化制限用マスクやエッチングマス
クを配置することができる。
【0010】しかし、ESD耐量を増加するためには、
チャネル長が短いほどESD入力に対する電力消費が小
さくなって好ましいことから、チャネル長は最小設計ル
ールに近い値で作製される傾向にある。そのため、従来
においては、ゲート電極上に低抵抗化層を作ることは行
われておらず、ゲート電極上を含む一定範囲を非低抵抗
化することにより、保護素子を構成していた。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来技術には次のような問題点がある。ESD故障
の直接的な物理原因は、素子内への静電気放電に伴う発
熱であることがわかっており、素子内部の温度が素子を
構成するシリコンの融点に達することによって半導体集
積回路が破壊されてしまう。一般的に、低抵抗化層はシ
リコン基板に比して高い熱伝導率および低い比熱を有す
るため、従来例のようにゲート電極上およびゲート電極
近傍に低抵抗化層が存在しない構造では、ESD入力に
よってゲート電極直下で発生した熱の蓄積が多くなり、
熱伝導の観点から不利といえる。これは、熱の蓄積が大
きいSOI素子や金属膜の堆積によって低抵抗化が施さ
れた素子等で特に顕著である。したがって、従来技術に
は、ESD故障を生じやすいという問題点があった。
【0012】また、ゲートポリシリコン電極4上に低抵
抗化層を作らないと、ゲートポリシリコン電極4の電気
抵抗が増加してしまうため、LSI動作時に出力インバ
ータとしても動作する出力回路用の保護素子や保護回路
の設計においては、規模やレイアウトの制約が生じると
いう問題点があった。
【0013】本発明は、このような課題を解決するため
のものであり、ゲート電極の低抵抗化と高ESD耐性と
を両立し、設計基準に対して柔軟性を有しかつ高信頼性
を有する保護素子を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明に係る保護素子は、半導体基板に形成
されたソース領域およびドレイン領域と、このソース領
域およびドレイン領域上にゲート酸化膜を介して設けら
れたゲート電極とを備え、静電気放電および電気的過剰
ストレスから半導体集積回路を保護する保護素子におい
て、上記ゲート電極上に設けられ、上記ゲート電極より
も低い抵抗率を有する第1の低抵抗化層と、上記ソース
領域およびドレイン領域上に設けられ、上記ソース領域
およびドレイン領域よりも低い抵抗率を有する第2の低
抵抗化層とを備え、上記第2の低抵抗化層は、上記ゲー
ト電極と接しない位置に、上記第2の低抵抗化層よりも
高い抵抗率を有する領域を少なくとも一以上有する。
【0015】一方、本発明はその他の態様として以下の
ようなものも含む。すなわち、上記第1および第2の低
抵抗化層は、メタル化またはシリサイド化によって作ら
れた層であってもよい。また、上記保護素子は、CMO
S保護トランジスタであってもよい。また、上記保護素
子は、上記ゲート電極が櫛形レイアウトの保護トランジ
スタであってもよい。
【0016】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て図を用いて説明する。
【0017】[第1の実施の形態]図1は、本発明の第
1の実施の形態を示す断面図である。同図に示すよう
に、本実施の形態に係る保護素子は、埋め込み酸化膜1
と、SOIからなるアクティブシリコン層(ソース領域
2a,ボディ領域2b,ドレイン領域2c)と、ゲート
酸化膜3と、ゲートポリシリコン電極4と、低抵抗化層
5と、ゲート電極側壁酸化膜6と、コンタクト7と、低
抵抗化層8と、シリコン基板9と、層間絶縁膜10と、
非低抵抗化領域11とを有する。
【0018】すなわち、SIMOX(Separation by Im
planted Oxygen)基板上に、nチャネルMOSFET
(以下、nMOSという)を作製し、このnMOSのソ
ース領域2aおよびドレイン領域2c上に、タングステ
ン(W)薄膜を堆積しシリサイド化させた低抵抗化層5
を設けている。埋め込み酸化膜1の厚さは115nm、
アクティブシリコン層(ソース領域2a、ボディ領域2
b、ドレイン領域2c)の平均の厚さは50nm、ゲー
ト酸化膜3の厚さは5nm、ゲートポリシリコン電極4
の厚さは200nm、低抵抗化層5の厚さは70nmで
ある。また、ゲート電極側壁酸化膜6の幅(すなわち、
ゲートポリシリコン電極4に直交する方向の長さ)は1
00nm、チャネル長(すなわち、ゲートポリシリコン
電極4のゲート長)は340nm、ゲート電極側壁酸化
膜6の端からコンタクト7までの距離は1,000nm
である。
【0019】コンタクト7の材質はWであり、その形状
は断面が正方形(一辺が360nm)の直方体(高さは
500nm)である。ゲート電極側壁酸化膜6の端から
300nmコンタクト7側へ離れた位置に、Wを堆積し
ない領域(非低抵抗化領域11)をその幅が300nm
となるように設けている。
【0020】図2は、低抵抗化領域11を作製するため
の低抵抗化制限用マスク12を示す平面図である。同図
に示すように、W堆積の制限マスクはゲートポリシリコ
ン電極4を覆わないため、本構造ではゲートポリシリコ
ン電極4上にもWが堆積することになる。
【0021】ここで、本実施の形態と従来構造とを比較
した結果について述べる。比較のため、図9で示した従
来構造についても、ゲート電極側壁端からコンタクト側
へ300nmまでの範囲をW薄膜の堆積しない領域と
し、かつ、ゲート電極上にもW薄膜が堆積していないと
する。すなわち、Wの堆積していないソースおよびドレ
イン領域の面積を、本実施の形態と従来構造とで同一と
する。
【0022】従来構造の保護素子と本実施の形態の保護
素子とに、それぞれ同一量の電荷(すなわち、電流と電
流が流れた時間との積)が、コンタクトの中央直上に配
置した幅2μm、厚さ0.5μmのアルミ配線を通じ
て、静電放電により入力されたことを想定する。流れた
電流値は同じでも、素子内における電流密度および電位
の分布は、素子の構造によって異なり、その最大値も構
造に依存する。
【0023】ゲート長1μm当たりに5mAの電流が定
常的に流れた場合の最大電流密度おおび最大電圧を、従
来構造と本実施の形態の構造とで比較した場合、本実施
の形態の構造の方が、従来構造よりも最大電流密度が約
0.06%、電位が約0.26%大きくなった。この値
は非低抵抗化領域の面積が同じで、かつ、流れた電流量
が同じでも、非低抵抗化領域の配置によって電流の集中
と消費電力が異なることを示す。これらの値は本発明の
構造のほうが従来構造より若干不利となる可能性がある
ことを示唆しているが、ESDによる故障は、主に素子
内の温度がシリコンなどの素子構成物の融点に達した時
点で発生すると考えられるため、電力集中や消費電力は
必ずしもESD耐量の評価基準にはならないものと考え
られる。
【0024】図3は、上記条件下での図1の構造につい
て、電気伝導に伴う発熱による温度分布を、有限要素法
によってシミュレーションし、各素子内で最も高温にな
った部位の温度を時間軸でプロットしたものである。素
子を流れた電流の時間履歴は、HBM(Human Body Mod
el)によるESD放電を模擬しており、図中に実線で示
している。同図から明らかなように、本実施の形態の構
造の方が従来構造に比べて最大温度が低く、温度特性上
優れていることを示し、ESD耐量も大きいことを示し
ている。
【0025】なお、非低抵抗化領域の幅、位置および個
数は、上述のものに限られるものではなく、任意に設定
することができる。そのため、これらを適宜設定するこ
とにより、ESD耐量、EOS耐量、素子特性および回
路特性を容易に改善することができる。また、pMOS
を上記同様に作製し、nMOSとpMOSとを組み合わ
せてCMOS保護トランジスタを構成してもよい。
【0026】[第2の実施の形態]図4は、本発明の第
2の実施の形態を示す断面図である。図5は、低抵抗化
領域11を作製するための低抵抗化制限用マスク12を
示す平面図である。これらの図において、図1と同一符
号のものは、同一または同等の部材を示す。本実施の形
態は、ドレイン側のみに非低抵抗化領域11を設けた点
に特徴がある。nMOSを保護素子に用いる場合、ドレ
インに正電圧が印加される逆方向耐圧が問題となること
が多いため、ドレイン側のみに非低抵抗化領域を設ける
だけでも、図3の効果が期待できる。
【0027】なお、非低抵抗化領域の幅、位置および個
数は、上述のものに限られるものではなく、任意に設定
することができる。そのため、これらを適宜設定するこ
とにより、ESD耐量、EOS耐量、素子特性および回
路特性を容易に改善することができる。また、pMOS
を上記同様に作製し、nMOSとpMOSとを組み合わ
せてCMOS保護トランジスタを構成してもよい。さら
に、ドレイン側ではなく、ソース側のみに非低抵抗化領
域を設けたものも本発明に含まれる。
【0028】[第3の実施の形態]図6は、本発明の第
3の実施の形態を示すグラフである。すなわち、溝状の
非低抵抗化領域を、その幅(300m)を変えずにゲー
ト電極側壁酸化膜の端から100nm〜600nmの範
囲で移動させた場合において、各溝の位置におけるES
Dストレス印加による最大温度を示している。同図から
明らかなように、ゲート電極端から溝を遠ざけるほど温
度が低下している。すなわち、設計マージンを考慮した
範囲内で可能な限り溝の設置位置をゲートから遠ざける
ほど、高いESD耐量を確保できることがわかる。
【0029】なお、図10に示したように従来構造で
は、低抵抗化制限用マスク12の幅を可変することによ
り、ゲート電極端と低抵抗化領域端との距離を調整して
いるため、非低抵抗化領域の面積が変わってしまうとい
う問題がある。
【0030】[第4の実施の形態]図7は、本発明の第
4の実施の形態を示す平面図である。同図に示すよう
に、基部であるゲート電極20には、複数のフィンガー
部であるゲート電極21が接続されている。ゲート電極
21の周囲には、図示しないソース領域およびドレイン
領域が形成されており、これらの領域と接続するように
して、複数のコンタクト22が設けられている。
【0031】上述したように従来構造では、ゲートポリ
シリコン電極上に低抵抗化領域を形成していなかった。
ゲートポリシリコン電極上にも低抵抗化領域が形成され
ることを前提として、これによりゲートポリシリコン電
極の不純物濃度が低くなるプロセスでは、ゲート電極の
電気抵抗値が極端に大きくなってしまうという問題があ
る。
【0032】一方、ESD保護トランジスタは、ゲート
幅を大きくする必要があるので、図7に示すように10
〜30μm程度のゲート幅(以下、フィンガー長とい
う)のトランジスタを櫛形に並列接続した構造が用いら
れている。このような櫛形トランジスタを保護回路に用
いた場合、その出力回路の保護トランジスタの一部もし
くは全ては、出力最終段のトランジスタとしても動作す
るため、ゲート電極の抵抗が大きい状態でフィンガー長
Lが長くなると、ゲート遅延時間が大きくなる。また、
周波数が高くなるとドライブ電流も減少する。したがっ
て、従来構造ではフィンガー長Lを短くして本数を増や
したり、出力段トランジスタのゲート幅を大きくする必
要があり、保護素子占有面積の増大を招くという問題が
ある。
【0033】図8は、従来構造と本実施の形態の構造と
における、ゲート遅延時間のフィンガー長Lに対する依
存性を、回路シミュレーションにより比較したものであ
る。フィンガー長Lに依らずトランジスタのゲート幅を
一定とし、インバーターを5段接続した回路を想定し、
電源電圧VDDを2.0Vとした。同図に示すように、ゲ
ートポリシリコン電極の抵抗が高くなってしまう従来構
造では、フィンガー長Lが増加すると遅延時間も増大す
るが、ゲートポリシリコン電極に低抵抗化層を付加でき
る本発明では、遅延時間が小さく、フィンガー長Lに対
する依存性もほとんどない。
【0034】
【発明の効果】以上説明したとおり本発明は、ゲート電
極上面とその直近のソース・ドレイン領域に低抵抗化領
域が残存させるとともに、ゲート電極とコンタクトとの
間に非低抵抗化領域を配置することにより、従来構造と
同程度の電力消費能力を確保しつつ、ESDストレスに
よる温度上昇を抑制し、ESD耐量を向上できる。
【0035】また、非低抵抗化領域の面積を変えずに位
置のみを変更できるため、従来構造よりも設計の自由度
が増加する。すなわち、素子の動作特性を変えずにES
D耐量を最適化できるとともに、非低抵抗化領域の幅や
設置位置、本数等を変えることによって最適な設計基準
を決定することができる。
【0036】また、従来構造ではゲート電極が低抵抗化
しないため、櫛状のゲート電極でトランジスタを構成し
た場合に遅延時間が大きくなり、出カトランジスタの素
子のレイアウト設計に制約を受けるが、本発明の構造で
は、ゲート電極の低抵抗化が保たれるため櫛状ゲート電
極の長さが変化しても遅延時間やドライブ電流が変化す
ることはない。
【0037】また、ゲート電極の低抵抗化を保持できる
本発明の構造は、高ESD耐量、I/O回路の高速動作
および保護素子の小占有面積を両立することができる。
また、n型MOSFETを保護素子に用いる場合、ドレ
インに正電圧が印加される逆方向耐圧が問題となるた
め、ドレイン側のみに非低抵抗化領域を設けても効果が
期待できる。
【0038】さらに、非低抵抗化領域を作製するための
マスクは、従来の方法に比べて充分なマージンを確保し
つつ配置できるので、微細ゲート長素子のドレイン側の
みまたはソース側のみに非低抵抗化領域を設けることが
でき、容易かつ精度よくゲート電極の低抵抗化を達成で
きる。
【0039】なお、以上においては、バルクデバイスに
比べて熱的な条件が不利となるSOI構造について述べ
た。しかし、本発明はバルクデバイスにおいても適用可
能であり、特にゲート電極の低抵抗化については、SO
Iデバイスに適用した場合と同じ効果が得られる。ま
た、ESD故障の主たる原因は、デバイスの熱破壊であ
るので、熱伝導性を改善した本発明は、HBM以外のい
かなる静電気印加モデル(マシンモデル、デバイス帯電
モデル等)についても効果が期待できる。さらに、本発
明はダイオードやサイリスタ等のその他の保護素子に適
用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態を示す断面図であ
る。
【図2】 図1に係る保護素子を作製するためのマスク
のレイアウトを示す平面図である。
【図3】 有限要素法を使ってシミュレートされた、E
SD印加時の温度上昇を示すグラフである。
【図4】 本発明の第2の実施の形態を示す断面図であ
る。
【図5】 図4に係る保護素子を作製するためのマスク
のレイアウトを示す平面図である。
【図6】 本発明の第3の実施の形態を示すグラフであ
る。
【図7】 本発明の第4の実施の形態(櫛形のレイアウ
トの保護トランジスタ)を示す平面図である。
【図8】 従来構造および第4の実施の形態によるゲー
ト遅延時間を示すグラフである。
【図9】 従来例を示す断面図である。
【図10】 図9に係る保護素子を作製するためのマス
クのレイアウトを示す平面図である。
【符号の説明】
1…埋め込み酸化膜、2a…ソース領域、2b…ボディ
領域、2c…ドレイン領域、3…ゲート酸化膜、4…ゲ
ートポリシリコン電極、5…低抵抗化層、6…ゲート電
極側壁酸化膜、7…コンタクト、8…低抵抗化層、9…
シリコン基板、10…層間絶縁膜、11…非低抵抗化領
域、12…低抵抗化制限用マスク、20…ゲート電極
(基部)、21…ゲート電極(フィンガー部)、22…
コンタクト。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 29/78 Fターム(参考) 5F038 BH07 BH13 CA05 EZ01 EZ06 EZ20 5F040 DA23 DB03 EB12 EC01 EC07 EC13 EC17 EH00 EH02 FA05 5F048 AA02 BA16 BB01 BB05 BF06 CC08 CC11 CC15 CC18 CC19 5F110 AA22 AA23 AA25 BB04 BB12 CC02 DD05 DD13 EE04 EE05 EE09 EE14 EE24 EE25 EE31 FF02 GG02 GG12 GG20 GG21 GG24 GG28 HK04 HK05 HK42 HK50 HL04 HL14 HM02 HM05 HM13 HM17 NN02

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板に形成されたソース領域およ
    びドレイン領域と、このソース領域およびドレイン領域
    上にゲート酸化膜を介して設けられたゲート電極とを備
    え、静電気放電および電気的過剰ストレスから半導体集
    積回路を保護する保護素子において、 前記ゲート電極上に設けられ、前記ゲート電極よりも低
    い抵抗率を有する第1の低抵抗化層と、 前記ソース領域およびドレイン領域上に設けられ、前記
    ソース領域およびドレイン領域よりも低い抵抗率を有す
    る第2の低抵抗化層とを備え、 前記第2の低抵抗化層は、前記ゲート電極と接しない位
    置に、前記第2の低抵抗化層よりも高い抵抗率を有する
    領域を少なくとも一以上有することを特徴とする保護素
    子。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記第1および第2の低抵抗化層は、メタル化またはシ
    リサイド化によって作られた層であることを特徴とする
    保護素子。
  3. 【請求項3】 請求項1ないし請求項2の何れか一項に
    おいて、 前記保護素子は、CMOS保護トランジスタであること
    を特徴とする保護素子。
  4. 【請求項4】 請求項3において、 前記保護素子は、前記ゲート電極が櫛形レイアウトの保
    護トランジスタであることを特徴とする保護素子。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2003023159A (ja) * 2001-07-05 2003-01-24 Oki Electric Ind Co Ltd 保護トランジスタ
WO2012137711A1 (ja) * 2011-04-08 2012-10-11 シャープ株式会社 半導体装置および表示装置

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