JP2001023603A - 扁平形非水電解質二次電池 - Google Patents

扁平形非水電解質二次電池

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JP2001023603A
JP2001023603A JP11198699A JP19869999A JP2001023603A JP 2001023603 A JP2001023603 A JP 2001023603A JP 11198699 A JP11198699 A JP 11198699A JP 19869999 A JP19869999 A JP 19869999A JP 2001023603 A JP2001023603 A JP 2001023603A
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battery
electrolyte secondary
secondary battery
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Masaki Shikoda
将貴 志子田
Masami Suzuki
正美 鈴木
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Toshiba Battery Co Ltd
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  • Connection Of Batteries Or Terminals (AREA)
  • Sealing Battery Cases Or Jackets (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】負極と負極ケースの間に負極ケースの膨らみに
合わせたネットを予め着設することによって電極とケー
スの電気的接触を十分に保つことができるようにした扁
平形非水電解質二次電池を提供することにある。 【解決手段】負極ケースが封口材を介して正極ケースに
より封口され、負極、正極および非水電解液を含浸させ
たセパレータが内包された扁平形非水電解質二次電池に
おいて、負極ケースに、外径が負極ケースの外径の20
%以上80%以下の金属のネットが着設されているの
で、電池が膨れてしまう状況においても負極と負極ケー
スの接触が十分に保たれるため、電池の内部抵抗が低
く、重負荷特性に優れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電池が膨れてしま
うような状況下においても電池の内部抵抗が低く、重負
荷特性に優れた扁平形非水電解質二次電池に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】リチウムイオン二次電池に代表される非
水電解質二次電池は、電解液が水溶液である電池に比べ
て、放電電位が高く、低温特性や長期保存が優れている
ため、各種形状のものが市販されている。それらのう
ち、コイン形状やカード形状をした扁平形のものは、小
型軽量であり、その製造が簡単で、かつ大量生産が容易
であるため、各種の電子機器のメモリバックアップ電源
などとして広く普及するようになってきた。また、扁平
形非水電解質二次電池は、時計などの駆動用電源として
も一部使用されている。
【0003】この扁平形非水電解質二次電池は、通常、
次のような構造になっている。すなわち、上部が開口す
る負極ケース、例えばステンレス鋼製の負極ケースの中
に、負極とセパレータと正極とをこの順序で積層した発
電要素が負極と負極ケースの内側底面とを接触させた状
態で着設されている。さらに負極ケースには所定の非水
電解液が収容されていて、その開口は、電気絶縁性の封
口材を介して正極ケース、例えばステンレス鋼製の正極
ケースで封口された密閉構造になっている。正極の集電
を良くするために、正極ケースに金属製のネットが着設
されている場合もある。
【0004】また、非水電解液としては、エチレンカー
ボネート、プロピレンカーボネート、1,2−ジメトキ
シエタン、テトラヒドロフランのような非水溶媒に、L
iClO4 、LiBF4 、LiAsF6 、LiPF6
ようなリチウム塩を所定濃度となるように溶解させてい
る。
【0005】さらに、正極としては、例えばLiMn2
4 、LiCoO2 、LiNiO2、LiMnO2 、L
4 Ti5 12、V2 5 などを正極活物質として用
い、負極としては、炭素材、Liを予め含有させた炭素
材、Li含有酸化物などを負極活物質として用いてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、電池を高温
貯蔵した場合、電解液の分解によるガス発生や、高温貯
蔵における電解液の揮発などによって電池の膨れが発生
することがある。また、高エネルギー密度である4V級
正極活物質を用いた扁平形電池では、高温貯蔵における
電解液の分解によるガス発生が顕著であり、そのため電
池が膨れやすくなっている。もし、電池の膨れが発生す
ると、電極とケースとの電気的接触が十分ではなくな
り、電池の内部抵抗が上昇し、重負荷での放電がほとん
どできなくなってしまう。しかし、近年、扁平形非水電
解質二次電池も、重負荷で使用される機会が増えてきた
ため、電池の膨れがあっても内部抵抗を低くする技術の
開発が求められてきた。
【0007】本発明は、上記状況に鑑みてなされたもの
で、その目的は、負極と負極ケースの間に負極ケースの
膨らみに合わせたネットを予め着設することによって電
極とケースの電気的接触を十分に保つことができるよう
にした扁平形非水電解質二次電池を提供することにあ
る。
【0008】また、本発明の他の目的は、導電性の塗膜
を電池内部に施すことにより、より良い負極と負極ケー
スの電気的接触を得るようにした扁平形非水電解質二次
電池を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の扁平形非水電解質二次電池は、負極ケース
が封口材を介して正極ケースにより封口され、負極、正
極および非水電解液を含浸させたセパレータが内包され
た扁平形非水電解質二次電池において、前記負極ケース
に、外径が負極ケースの外径の20%以上80%以下の
金属のネットが着設されていることを特徴とするもので
ある。
【0010】本発明では、負極ケースに外径が負極ケー
スの外径の20%以上80%以下の金属のネットが着設
されているので、負極ケースが膨れた場合でも負極ケー
スと電極の十分な電気的接触が保たれているので電池の
内部抵抗は大きくならず、そのため重負荷放電特性もよ
い。ただし、20%以下及び80%以上であると、着設
した金属ネットの径が大きすぎ、組立て時に金属ネット
が負極に食い込まず、電池が膨れたときには負極ケース
の変形に合わせて金属ネットも変形してしまい、十分な
電気的接触を保つことができない。また、金属のネット
の厚さは0.02mm〜0.30mmの範囲が最も電池
効率がよく、さらに、金属ネットは、Fe、Cu、N
i、Pt、Nb、Ti、Cr、Moの群から選ばれる金
属、もしくはそれらの金属を少なくとも1種類以上含む
合金からなるものを用いる。また、金属ネットを着設し
た負極ケースは炭素材を主材料とした塗膜で被覆されて
いる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図を
参照して説明する。図1は本発明の一実施例である扁平
形非水電解質二次電池の断面図である。図に示すよう
に、本発明の実施例の扁平形非水電解質二次電池は、ス
テンレス鋼製の負極ケース1内には金属のネット2が着
設し、負極3がネット2を着設したケース1に接するよ
うに収容されている。セパレータ4は負極3上に配置さ
れており、電解質を有機溶媒で溶解した非水電解液が含
浸保持されている。正極5はセパレータ4上に配置され
ている。また、負極ケース1の開口部には、絶縁ガスケ
ット6を介して正極ケース7が設けられており、この正
極ケース7および負極ケース1のかしめ加工により負極
ケース1および正極ケース7内に負極3、セパレータ4
および正極5が密閉されている。
【0012】正極5としては、例えばLiMn2 4
LiCoO2 、LiNiO2 、LiMnO2 、Li4
5 12、V2 5 などを正極活物質として用い、負極
3としては、例えばLi金属、Li−Al合金、炭素
材、Liを予め含有させた炭素材などを負極活物質とし
て用いている。
【0013】また、電解液としてはプロピレンカーボネ
ート(PC)、エチレンカーボネート(EC)、ブチレ
ンカーボネート(BC)などの高粘度溶媒に、1,2−
ジエトキシエタン(DEE)、1,2−ジメトキシエタ
ン(DME)、ジエチルカーボネート(DEC)、メチ
ルエチルカーボネート(MEC)などの低粘度溶媒を混
合した混合溶媒に、溶質としてLiClO4 、LiBF
4 、LiCF3 SO3、LiPF6 、LiN(CF3
2 2 などを溶解して用いるとよい。
【0014】さらに、電池特性には充放電特性のほか、
保存特性や耐過充放電特性などがあるが、これらを考慮
して電解液を選定する必要がある。充放電特性や保存特
性向上のためには、LiPF6 やLiN(CF3
2 2 などを溶解して用いるとよい。
【0015】(実施例1)正極活物質は、Li2 CO3
とCoCO3 をモル比が1:2になるように混合した
後、800℃で24時間焼成することによって得られた
LiCoO2 を用いた。負極活物質は、メソフェーズピ
ッチを窒素雰囲気で焼成し、黒鉛化した炭素材を用い
た。
【0016】正極合剤は、上記の如くして得られたLi
CoO2 と、導電材として黒鉛と、バインダーとしてテ
フロン粉末を、それぞれ重量比80:17:3で混合し
た後、厚さ0.80mmのペレット状に加圧成形した。
これを150℃で15時間減圧乾燥して正極とした。負
極合剤は、上記の如くして得られた得られた炭素材と、
バインダーとしてスチレン−ブタジエンラバーをそれぞ
れ重量比95:5で混合した後、厚さ0.80mmのペ
レット状に加圧成形した。これを80℃で15時間減圧
乾燥して負極とした。
【0017】次に、ステンレス鋼からなる外径19mm
の負極ケース1の内面に、負極ケース1の外径の40%
で厚みが0.50mmのステンレス製の金属ネット2を
溶接し、負極ケース1の開口部に絶縁ガスケット6を一
体化した。その後、金属ネット2上に負極ペレット3を
着設し、さらに、EC:MEC=1:2の溶媒にLiP
6 を1mol/l溶解した非水電解液を含浸させたポ
リプロピレン不織布からなるセパレータ4を負極ペレッ
ト3上に載置した。次いで、セパレータ4上に、正極ペ
レット5を載置し、引き続き、負極ケース1の開口部
に、正極ケース7を絶縁ガスケット6を介して嵌合し、
この正極ケース7の開口部をかしめることによりコイン
状の扁平形非水電解質二次電池を作製した。その後、
0.5mAの電流値で充電を行った。
【0018】(実施例2)金属ネット2が負極ケース1
の外径の50%のステンレス製ネットであること以外
は、実施例1と同様の扁平形非水電解質二次電池を作製
した。その後、0.5mAの電流値で充電した。
【0019】(実施例3)金属ネット2が負極ケース1
の外径の80%のステンレス製ネットであること以外
は、実施例1と同様の扁平形非水電解質二次電池を作製
した。その後、0.5mAの電流値で充電した。
【0020】(実施例4)金属ネット2が負極ケース1
の外径の20%のステンレス製ネットであること以外
は、実施例1と同様の扁平形非水電解質二次電池を作製
した。その後、0.5mAの電流値で充電した。
【0021】(実施例5)金属ネット2が厚さ0.02
mmのステンレス製ネットであること以外は、実施例1
と同様の扁平形非水電解質二次電池を作製した。その
後、0.5mAの電流値で充電した。
【0022】(実施例6)金属ネット2が厚さ0.30
mmのステンレス製ネットであること以外は、実施例1
と同様の扁平形非水電解質二次電池を作製した。その
後、0.5mAの電流値で充電した。
【0023】(実施例7)金属ネット2を着設した負極
ケース1に炭素材を主材料とした塗膜を被覆した以外
は、実施例1と同様の扁平形非水電解質二次電池を作製
した。その後、0.5mAの電流値で充電した。
【0024】(実施例8)金属ネット2が銅製ネットで
あること以外は、実施例1と同様の扁平形非水電解質二
次電池を作製した。その後、0.5mAの電流値で充電
した。
【0025】(実施例9)金属ネット2がチタン製ネッ
トであること以外は、実施例1と同様の扁平形非水電解
質二次電池を作製した。その後、0.5mAの電流値で
充電した。
【0026】(実施例10)金属ネット2がプラチナ製
ネットであること以外は、実施例1と同様の扁平形非水
電解質二次電池を作製した。その後、0.5mAの電流
値で充電した。
【0027】(実施例11)金属ネット2がニッケル製
ネットであること以外は、実施例1と同様の扁平形非水
電解質二次電池を作製した。その後、0.5mAの電流
値で充電した。
【0028】(実施例12)正極活物質は、Li2 CO
3 とCoCO3 をモル比が1:2になるように混合した
後、800℃で24時間焼成することによって得られた
LiCoO2 を用いた。負極活物質は、Li2 CO3
TiO2 をモル比が2:5になるように混合した後、8
00℃で24時間焼成することによって得られたLi4
Ti5 12を用いた。
【0029】正極合剤は、上記の如くして得られたLi
CoO2 と、導電材として黒鉛と、バインダーとしてテ
フロン粉末を、それぞれ重量比80:17:3で混合し
た後、厚さ0.80mmのペレット状に加圧成形した。
これを150℃で15時間減圧乾燥して正極とした。負
極合剤は、上記の如くして得られた得られたLi4 Ti
5 12と、導電材として黒鉛と、バインダーとしてテフ
ロン粉末を、それぞれ重量比80:17:3で混合した
後、厚さ0.80mmのペレット状に加圧成形した。こ
れを150℃で15時間減圧乾燥して負極とした。その
後は実施例1と同様の扁平形非水電解質二次電池を作製
した。その後、0.5mAの電流値で充電した。
【0030】(比較例1)金属ネット2が負極ケース1
の外径の10%のステンレス製ネットであること以外
は、実施例1と同様の扁平形非水電解質二次電池を作製
した。その後、0.5mAの電流値で充電した。
【0031】(比較例2)金属ネット2が負極ケース1
の外径の90%のステンレス製ネットであること以外
は、実施例1と同様の扁平形非水電解質二次電池を作製
した。その後、0.5mAの電流値で充電した。
【0032】(比較例3)金属ネット2が厚さ0.01
mmのステンレス製ネットであること以外は、実施例1
と同様の扁平形非水電解質二次電池を作製した。その
後、0.5mAの電流値で充電した。
【0033】(比較例4)金属ネット2が厚さ0.35
mmのステンレス製ネットであること以外は、実施例1
と同様の扁平形非水電解質二次電池を作製したが、正極
ケース7の開口部をかしめられなかったので、充電は行
えなかった。
【0034】次に、実施例1〜12の電池及び比較例1
〜4の電池について、60℃で20日間貯蔵した前後の
電池厚さ、内部抵抗、放電容量を調べた結果を、表1に
纏めた。
【0035】
【表1】
【0036】また、図2は60℃で20日間貯蔵した前
後の実施例1〜12の電池の負極の状態を示す図、図3
は60℃で20日間貯蔵した前後の比較例1の電池の負
極の状態を示す図、図4は60℃で20日間貯蔵した前
後の比較例2の電池の負極の状態を示す図、図5は60
℃で20日間貯蔵した前後の比較例3の電池の負極の状
態を示す図である。
【0037】この表1及び図2〜図5から明らかなよう
に、実施例1〜12の電池では、膨れた場合でも負極ケ
ース1と電極3の十分な電気的接触が保たれているので
電池の内部抵抗は大きくならず、そのため重負荷放電特
性も良い。比較例1および比較例3の電池では、膨れた
ときに負極ケース1と電極3の電気的接触が悪くなるの
で、電池の内部抵抗が大きくなり、重負荷放電ではほと
んど放電容量がない状態になってしまう。また比較例2
の電池では、着設した金属ネット2の径が大きすぎ、組
立て時に金属ネット2が負極に食い込まず、電池が膨れ
たときには負極ケース1の変形に合わせて金属ネット2
も変形してしまい、十分な電気的接触を保つことができ
なかった。さらに、比較例4の電池では、電池の組立て
が不可能であった。また、ここでは正極活物質としてL
iCoO2 を、負極活物質として炭素材とLi4 Ti5
12を使用しているが、これだけに限定されるものでは
ない。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によると、
初充電時のガス発生や、高温状態での貯蔵のように電池
が膨れてしまう状況においても負極と負極ケースの接触
が十分に保たれるため、電池の内部抵抗が低く、重負荷
特性に優れた扁平形非水電解質二次電池を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のコイン形リチウム電池の断面図。
【図2】60℃、20日間貯蔵した前後の実施例1〜1
2の電池の負極の断面図。
【図3】60℃、20日間貯蔵した前後の比較例1の電
池の負極の断面図。
【図4】60℃、20日間貯蔵した前後の比較例2の電
池の負極の断面図。
【図5】60℃、20日間貯蔵した前後の比較例3の電
池の負極の断面図。
【符号の説明】
1…負極ケース、2…ネット、3…負極、4…セパレー
タ、5…正極、6…絶縁ガスケット、7…正極ケース。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H011 AA04 CC06 CC08 CC12 DD12 DD17 5H022 AA09 BB03 BB22 CC12 CC16 CC30 EE01 EE03 EE04 EE05 5H029 AJ06 AK02 AK03 AL03 AL06 AL12 AM03 AM04 AM05 AM07 BJ04 CJ05 CJ22 DJ02 DJ05 EJ01 EJ04 HJ04

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 負極ケースが封口材を介して正極ケース
    により封口され、負極、正極および非水電解液を含浸さ
    せたセパレータが内包された扁平形非水電解質二次電池
    において、前記負極ケースに、外径が負極ケースの外径
    の20%以上80%以下の金属のネットが着設されてい
    ることを特徴とする扁平形非水電解質二次電池。
  2. 【請求項2】 前記金属のネットは、厚さ0.02mm
    〜0.30mmであることを特徴とする請求項1記載の
    扁平形非水電解質二次電池。
  3. 【請求項3】 前記金属のネットは、Fe、Cu、N
    i、Pt、Nb、Ti、Cr、Moの群から選ばれる金
    属、もしくはそれらの金属を少なくとも1種類以上含む
    合金からなることを特徴とする請求項1または請求項2
    記載の扁平形非水電解質二次電池。
  4. 【請求項4】 前記金属のネットを着設した負極ケース
    が、炭素材を主材料とした塗膜で被覆されていることを
    特徴とする請求項1〜請求項3記載の扁平形非水電解質
    二次電池。
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