JP2001022056A - 新規な化合物を用いた感光性組成物、画像形成材料及び画像形成方法 - Google Patents

新規な化合物を用いた感光性組成物、画像形成材料及び画像形成方法

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JP2001022056A
JP2001022056A JP11192839A JP19283999A JP2001022056A JP 2001022056 A JP2001022056 A JP 2001022056A JP 11192839 A JP11192839 A JP 11192839A JP 19283999 A JP19283999 A JP 19283999A JP 2001022056 A JP2001022056 A JP 2001022056A
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substituent
atom
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Kimihiko Okubo
公彦 大久保
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】感度を低下させることなく、高解像度なレジス
トパターンを形成できる感光生組成物、画像形成材料及
び画像形成方法を提供すること。 【解決手段】一般式(I)で表される化合物を含有する
感光性組成物。 (式中、Yは置換基を表し、Xは連結鎖中にヘテロ原子
を含有し、隣接する窒素原子及びカルボニル炭素原子と
ともに環を形成するのに必要な原子群を表す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は特定のスルホン酸誘
導体を含有する感光性組成物ならびに該感光性組成物を
含有する画像形成層を有する画像形成材料及び該画像形
成材料にレーザー光を照射することで画像を形成するこ
とを特徴とする画像形成方法に関するものである。
【0002】
【従来技術】放射線照射により露光部分の現像液への溶
解性が変化し、基材上に画像形成をすることができるさ
まざまな感光生組成物が、平板印刷版製造、IC等の半
導体の製造、サーマルヘッドや液晶等の回路基板の製
造、さらにその他のフォトファブリケーション工程な
ど、それぞれの用途に応じて使用されている。
【0003】それらの中で、半導体回路はより一層の高
集積化が求められてきており、より精緻なクォーターミ
クロンレベルでのパターン形成技術が必要とされるよう
になっている。このような超微細パターン加工のため
に、露光装置の使用波長はますます短波化し、特に、フ
ッ化クリプトン(KrF)やフッ化アルゴン(ArF)
からのエキシマレーザーを利用するリソグラフィーは、
64MDRAM〜256MDRAMの製造を可能にする
ことから注目されている。かかるエキシマレーザーリソ
グラフィープロセスに適したレジストとして、酸触媒に
よる化学増幅効果を利用した、いわゆる化学増幅型レジ
ストが提案されている。化学増幅型レジストは、放射線
照射部で酸発生剤から発生した酸を触媒とする反応によ
って、露光部において、アルカリ現像液に対する溶解性
を発現させるものであり、これによってポジ型レジスト
が得られる。
【0004】化学増幅型レジストは放射線照射部で発生
した酸が、その後の熱処理(postexposure
bake:以下、PEBと略すことがある。)によっ
て拡散し、樹脂等の保護基を脱離させるとともに、酸を
再生成することにより、高感度化を実現しているが、さ
らに一層の高感度化が望まれており、また、解像度の向
上も望まれている。そこで、本発明者らは鋭意研究を行
なった結果、特定構造のスルホン酸誘導体を光酸発生剤
として用いることにより、感度を低下させることなく、
高解像度なレジストパターンを形成できることを見いだ
し、本発明を完成したものである。
【0005】
【本発明が解決しようとする課題】したがって、本発明
の目的は感度を低下させることなく、高解像度なレジス
トパターンを形成できる感光生組成物、画像形成材料及
び画像形成方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の上記の目的は、 (1)一般式(I)で表される化合物を含有することを
特徴とする感光性組成物。
【0007】
【化2】
【0008】(式中、Yは置換基を表し、Xは連結鎖中
にヘテロ原子を含有し、隣接する窒素原子及びカルボニ
ル炭素原子とともに環を形成するのに必要な原子群を表
す。) (2)アルカリに不溶または難溶であるが、酸により開
裂しうる基を有し、開裂後はアルカリ可溶性となる樹脂
を含有することを特徴とする上記(1)に記載の感光性
組成物。 (3)上記(1)または(2)に記載の感光性組成物を
含有する画像形成層を有する画像形成材料。 (4)上記(3)に記載の画像形成材料に、レーザー光
を照射することにより画像を形成することを特徴とする
画像形成方法。により達成することができる。
【0009】以下、本発明を詳細に説明する。一般式
(I)において、Yで表される置換基としては、例え
ば、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、ブチル
基、ペンチル基、2−メトキシエチル基、トリフルオロ
メチル基、2−エチルヘキシル基等)、アリール基(例
えば、フェニル基、p−トリル基、ナフチル基等)、ヘ
テロ環基(例えば、ピリジル基、ピラゾリル基、イミダ
ゾリル基、フリル基、チエニル基、ピリドン基等)が挙
げられる。これらの置換基は更に置換基を有していても
よく、置換基としては、例えば、ハロゲン原子(例え
ば、フッ素原子、塩素原子等)、アルキル基(例えば、
メチル基、エチル基、ブチル基、ペンチル基、2−メト
キシエチル基、トリフルオロメチル基、2−エチルヘキ
シル基等)、アリール基(例えば、フェニル基、p−ト
リル基、ナフチル基等)、アシル基(例えば、アセチル
基、プロピオニル基、ベンゾイル基等)、アルコキシ基
(例えば、メトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基等)、
アリールオキシ基(例えば、フェノキシ基等)、アルコ
キシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル基、i
−プロポキシカルボニル基等)、アシルオキシ基(例え
ば、アセチルオキシ基、エチルカルボニルオキシ基
等)、カルバモイル基(例えば、メチルカルバモイル
基、エチルカルバモイル基、ブチルカルバモイル基、フ
ェニルカルバモイル基等)、スルファモイル基(例え
ば、スルファモイル基、メチルスルファモイル基、ジメ
チルスルファモイル基、フェニルスルファモイル基
等)、アルキルチオ基(例えば、メチルチオ基、エチル
チオ基、オクチルチオ基等)、アリールチオ基(例え
ば、フェニルチオ基、p−トリルチオ基等)、アミノ基
(例えば、アミノ基、メチルアミノ基、ジエチルアミノ
基、メトキシエチルアミノ基等)、アシルアミノ基(例
えば、アセチルアミノ基、クロロアセチルアミノ基、プ
ロピオニルアミノ基、ベンゾイルアミノ基、トリフルオ
ロアセチルアミノ基等)、アルキルウレイド基(例え
ば、メチルウレイド基、エチルウレイド基、メトキシエ
チルウレイド基、ジメチルウレイド基等)、アリールウ
レイド基(例えば、フェニルウレイド基等)、アルキル
スルホンアミド基(例えば、メタンスルホンアミド基、
エタンスルホンアミド基、ブタンスルホンアミド基、ト
リフルオロメチルスルホンアミド基、2,2,2−トリ
フルオロエチルスルホンアミド基等)、アリールスルホ
ンアミド基(例えば、フェニルスルホンアミド基、トリ
ルスルホンアミド基等)、アルキルアミノスルホニルア
ミノ基(例えば、メチルアミノスルホニルアミノ基、エ
チルアミノスルホニルアミノ基等)、アリールアミノス
ルホニルアミノ基(例えば、フェニルアミノスルホニル
アミノ基等)、ヒドロキシ基、シアノ基、ニトロ基、複
素環基(例えば、ピリジル基、ピラゾリル基、イミダゾ
リル基、フリル基、チエニル基、ピリドン基等)、スル
ホニル基(メチルスルホニル基等)、スルホニルオキシ
イミド基等が挙げられる。これらの置換基は更に置換基
を有していてもよい。
【0010】Xは連結鎖中にヘテロ原子を含有し、隣接
する窒素原子及びカルボニル炭素原子とともに環を形成
するのに必要な原子群を表す。原子群Xの連結鎖(以下
「原子群Xの連結鎖」を「連結鎖X」ということもあ
る。)中に含まれるヘテロ原子は一つであってもまた複
数であってもよく、複数である場合、それらは各々同じ
であっても異なっていてもよい。また、該ヘテロ原子と
しては、具体的には、窒素原子、酸素原子、硫黄原子ま
たはセレン原子が挙げられ、好ましくは、窒素原子、酸
素原子または硫黄原子であり、感度の点で、より好まし
くは窒素原子または酸素原子である。
【0011】また、連結鎖Xは置換基を有していてもよ
く、置換基としては、例えば、ハロゲン原子(例えば、
フッ素原子、塩素原子等)、アルキル基(例えば、メチ
ル基、エチル基、ブチル基、ペンチル基、2−メトキシ
エチル基、トリフルオロメチル基、2−エチルヘキシル
基等)、アリール基(例えば、フェニル基、p−トリル
基、ナフチル基等)、アシル基(例えば、アセチル基、
プロピオニル基、ベンゾイル基等)、アルコキシ基(例
えば、メトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基等)、アリ
ールオキシ基(例えば、フェノキシ基等)、アルコキシ
カルボニル基(例えば、メトキシカルボニル基、i−プ
ロポキシカルボニル基等)、アシルオキシ基(例えば、
アセチルオキシ基、エチルカルボニルオキシ基等)、カ
ルバモイル基(例えば、メチルカルバモイル基、エチル
カルバモイル基、ブチルカルバモイル基、フェニルカル
バモイル基等)、スルファモイル基(例えば、スルファ
モイル基、メチルスルファモイル基、ジメチルスルファ
モイル基、フェニルスルファモイル基等)、アルキルチ
オ基(例えば、メチルチオ基、エチルチオ基、オクチル
チオ基等)、アリールチオ基(例えば、フェニルチオ
基、p−トリルチオ基等)、アミノ基(例えば、アミノ
基、メチルアミノ基、ジエチルアミノ基、メトキシエチ
ルアミノ基等)、アシルアミノ基(例えば、アセチルア
ミノ基、クロロアセチルアミノ基、プロピオニルアミノ
基、ベンゾイルアミノ基、トリフルオロアセチルアミノ
基等)、アルキルウレイド基(例えば、メチルウレイド
基、エチルウレイド基、メトキシエチルウレイド基、ジ
メチルウレイド基等)、アリールウレイド基(例えば、
フェニルウレイド基等)、アルキルスルホンアミド基
(例えば、メタンスルホンアミド基、エタンスルホンア
ミド基、ブタンスルホンアミド基、トリフルオロメチル
スルホンアミド基、2,2,2−トリフルオロエチルス
ルホンアミド基等)、アリールスルホンアミド基(例え
ば、フェニルスルホンアミド基、トリルスルホンアミド
基等)、アルキルアミノスルホニルアミノ基(例えば、
メチルアミノスルホニルアミノ基、エチルアミノスルホ
ニルアミノ基等)、アリールアミノスルホニルアミノ基
(例えば、フェニルアミノスルホニルアミノ基等)、ヒ
ドロキシ基、シアノ基、ニトロ基、複素環基(例えば、
ピリジル基、ピラゾリル基、イミダゾリル基、フリル
基、チエニル基、ピリドン基等)、スルホニル基(例え
ば、メチルスルホニル基等)、スルホニルオキシイミド
基等が挙げられ、これらは更に置換基を有していてもよ
い。
【0012】また、連結基Xは縮合環を有していてもよ
い。連結鎖X並びに隣接する窒素原子及びカルボニル炭
素原子により形成される環は合成が容易であることから
すると、5員環または6員環であることが好ましく、感
度の点からすると、連結鎖X並びに隣接する窒素原子及
びカルボニル炭素原子により形成される環は以下の一般
式(II)で表されるような構造を持つものがより好まし
い。
【0013】
【化3】
【0014】一般式(II)において、X2は隣接する二
つの窒素原子及びカルボニル炭素原子とともに環を形成
するのに必要な原子群を表す。X2は置換基を有してい
てもよく、置換基としては、前述した連結鎖Xの置換基
の説明で挙げた置換基が挙げられる。また、X2は縮合
環を有していてもよい。R2は置換基を表し、具体的に
は前述したYで表される置換基の説明で挙げた置換基及
びY−SO2−O−が挙げられる。以下に、一般式
(I)で表される化合物の具体例を示すが、本発明の化
合物はこれらに限定されない。
【0015】
【化4】
【0016】一般式(I)で表される化合物は公知の方
法で合成することができる。以下に合成例を示す。 例示化合物1の合成
【0017】
【化5】
【0018】ジムロート冷却管を取り付けた1000m
lの四つ口フラスコに化合物(b)21.8g、アセト
ニトリル400ml、ピリジン11.85gを入れ、こ
れに化合物(a)27.4gを1時間かけて滴下した。
滴下終了後、1時間加熱還流した。反応終了後、溶媒を
半分程度減圧下留去し、そのまま、氷冷下撹拌すると白
色結晶が析出した。析出した結晶を濾別した。マススペ
クトル、元素分析より目的化合物1と同定した。 マススペクトルm/e 291(M+) 元素分析(計算値) C:41.23,H:5.88,N:14.42 (実測値) C:41.21,H:5.91,N:14.39
【0019】一般式(I)で表される化合物は、レジス
ト用の酸発生剤として、とりわけ、アルカリに不溶また
は難溶であるが、酸により開裂しうる基を有し、開裂後
はアルカリ可溶性となる樹脂と組み合わせてレジスト組
成物(感光性組成物)とするのに用いる酸発生剤として
有用である。一般式(I)で表される化合物は、それぞ
れ単独で、または2種以上混合してレジスト組成物の酸
発生剤として用いることができる。
【0020】アルカリに不溶または難溶であるが、酸に
より開裂しうる基を有し、開裂後はアルカリ可溶性とな
る樹脂において、アルカリ可溶性のベースポリマーとし
ては、アルカリ可溶性基として、例えば、フェノール性
水酸基及び/またはカルボキシル基を有するものなどが
挙げられる。具体的には、フェノールノボラック樹脂;
クレゾールノボラック樹脂;キシレノールノボラック樹
脂;ビニルフェノール樹脂;イソプロペニルフェノール
樹脂;ビニルフェノールと(メタ)アクリル酸もしくは
その誘導体、アクリロニトリル、スチレンもしくはその
誘導体などとの共重合体;イソプロペニルフェノールと
(メタ)アクリル酸もしくはその誘導体、アクリロニト
リル、スチレンもしくはその誘導体などとの共重合体;
スチレンもしくはその誘導体とアクリルモノマー、メタ
クリルモノマー、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン
酸、無水マレイン酸などとの共重合体;これらのポリマ
ー鎖中にケイ素を含む化合物が導入された樹脂などを挙
げることができる。これらの中でも、ポリビニルフェノ
ール系の樹脂、すなわち、ビニルフェノールの単独重合
体またはビニルフェノールを一つのモノマーとし、これ
と他の重合性ビニルモノマーとの共重合体が好ましく用
いられる。
【0021】これらのベースポリマーにおける水酸基ま
たはカルボキシル基の少なくとも一部を、酸の作用によ
り開裂しうる置換基で修飾したもの、すなわち、水酸基
またはカルボキシル基中の水素原子の少なくとも一部
を、酸の作用により開裂しうる置換基で置換したものを
本発明の感光性組成物における樹脂として用いることが
できる。置換基としては、例えば、以下の構造のものが
挙げられる。
【0022】
【化6】
【0023】式中、nは4〜6の整数を表し、R11、R
14、R17及びR21は互いに独立に、直鎖状アルキル基、
分枝状アルキル基、環状アルキル基、アルケニル基、ア
リール基またはアラルキル基を表し、R12、R13
15、R16、R19、R20及びR22は互いに独立に、水素
原子、直鎖状アルキル基、分枝状アルキル基、環状アル
キル基、アルケニル基、アリール基またはアラルキル基
を表し、R18は、水素原子、直鎖状アルキル基、分枝状
アルキル基、環状アルキル基、アルケニル基、アリール
基、アラルキル基またはアルコキシ基を表し、R23は水
素原子、直鎖状アルキル基、分枝状アルキル基、環状ア
ルキル基、アルケニル基、アリール基もしくはアラルキ
ル基を表し、R24は直鎖状アルキル基、分枝状アルキル
基、環状アルキル基、アルケニル基、アリール基、アラ
ルキル基を表す。また、R23とR24はR23とR24が結合
して炭素数3〜6の非分枝アルキレン基を形成する基で
あってもよい。
【0024】ここで、直鎖状アルキル基としては、例え
ば、炭素数1〜5の直鎖状アルキル基が挙げられ、分枝
状アルキル基としては、例えば、炭素数3〜8の分枝状
アルキル基が挙げられ、環状アルキル基としては、例え
ば、シクロアルキル基など、炭素数5〜16の環状アル
キル基が挙げられ、アルケニル基としては、例えば、炭
素数2〜7のアルケニル基が挙げられ、アリール基とし
ては、例えば、フェニル基、トリル基、キシリル基な
ど、炭素数6〜16のアリール基が挙げられ、アラルキ
ル基としては、例えば、ベンジル基、モノまたはジメチ
ルベンジル基、フェネチル基など、炭素数7〜16のア
ラルキル基が挙げられ、アルコキシ基としては、例え
ば、炭素数1〜5のアルコキシ基が挙げられる。
【0025】これらの基は置換基を有していてもよく、
例えば、直鎖状アルキル基、分枝状アルキル基またはア
ルケニル基に置換してもよい置換基としては、ハロゲン
原子などが挙げられ、環状アルキル基を構成するシクロ
アルカン環に置換してもよい置換基としては、ハロゲン
原子などが挙げられ、アリール基またはアラルキル基を
構成するベンゼン環などの芳香環に置換してもよい置換
基としては、ハロゲン原子やニトロ基などが挙げられ
る。また、ここでいうシクロアルカン環や芳香環には、
上記炭素数の範囲内でアルキルなどの炭化水素基が結合
していてもよい。
【0026】これらのうち、好ましい置換基としては、
酸素を一つの環原子とする飽和複素環の2−残基、1−
アルコキシアルキル基、アルコキシカルボニル基、アル
コキシカルボニルアルキル基などが挙げられる。なかで
も、1−エトキシエチル基、tert−ブトキシカルボ
ニル基、tert−ブトキシカルボニルメチル基などが
好ましい。本発明の一般式(I)で示される化合物は、
ポリビニルフェノール系の樹脂であって、そのフェノー
ル性水酸基が1−アルコキシアルキル基で部分的に置換
されている樹脂に対し、酸発生剤として用いた場合に特
に優れた効果を発揮する。
【0027】上記の置換基を、樹脂中のフェノール性水
酸基やカルボキシル基のようなアルカリ可溶性基に導入
するにあたっては、通常の置換基導入反応が採用でき
る。例えば、ベース樹脂がポリビニルフエノール樹脂で
あり、アルコキシアルキル基を置換基とする場合は、ポ
リビニルフェノール樹脂に、塩基性条件下でアルコキシ
アルケンを反応させることにより、ポリビニルフェノー
ル樹脂の水酸基の一部をアルコキシアルキルエーテル化
することができる。ベースとなるアルカリ可溶性樹脂中
にあったアルカリ可溶性基、特に、水酸基及びカルボキ
シル基のうち、置換基で置換されたものの割合(置換基
導入率)は、一般に1〜50モル%の範囲にあるのが好
ましい。
【0028】アルカリ可溶性基が部分的に保護された樹
脂、例えば、フェノール性水酸基が部分的に保護された
ポリビニルフェノール系樹脂は、ゲル浸透クロマトグラ
フィー(GPC)により求めたポリスチレン換算の重量
平均分子量が3,000〜35,000の範囲にあるも
のが好ましい。より好ましい重量平均分子量は、5,0
00以上であり、また、32,000以下、さらには2
5,000以下、とりわけ20,000以下である。置
換基導入反応により樹脂の重合度自体が変化することは
ほとんどないので、置換基導入前の樹脂として、上記範
囲よりもやや下側の重量平均分子量、例えば、3,00
0〜30,000の範囲の重量平均分子量を有する樹脂
を用いることにより、部分的置換基導入後の重量平均分
子量を上記の範囲とすることができる。
【0029】フェノール性水酸基やカルボキシル基など
のアルカリ可溶性基が部分的に保護された樹脂は、本発
明の感光性組成物におけるアルカリに不溶または難溶で
あるが、酸により開裂しうる基を有し、開裂後はアルカ
リ可溶性となる樹脂として、それぞれ単独でまたは2種
以上を混合して用いることができる。さらには、本発明
の効果を損なわない範囲で他のアルカリ可溶性樹脂を混
合することもできる。混合して用いられる他の樹脂とし
ては、例えば、ポリビニルフェノール樹脂、部分アルキ
ルエーテル化ポリビニルフェノール樹脂、ポリイソプロ
ペニルフェノール樹脂、ビニルフェノールとスチレンの
共重合体(好ましくはビニルフェノールの割合が50モ
ル%以上であるもの)、イソプロペニルフェノールとス
チレンの共重合体(好ましくはイソプロペニルフェノー
ルの割合が50モル%以上であるもの)、ポリビニルフ
ェノールを部分的に水素添加した樹脂、部分水添ポリビ
ニルフェノール樹脂の部分アルキルエーテル化物などが
挙げられる。
【0030】以上説明したアルカリに不溶または難溶で
あるが、酸により開裂しうる基を有し、開裂後はアルカ
リ可溶性となる樹脂は、一般式(I)で表される化合物
(酸発生剤)が含有されるが、その他、必要に応じて、
電子供与体、溶解阻止剤、増感剤、染料、接着性向上
剤、塩基性物質など、この分野で通常使用されている各
種の添加物を含有することもできる。電子供与体として
は、酸化還元電位が1.7eV以下である化合物が好ま
しく、例えば、縮合多環系芳香族化合物や複素多環系芳
香族化合物など、具体的には、2−ヒドロキシカルバゾ
ール、β−ナフトール、4−メトキシナフトール、イン
ドール酢酸などが挙げられる。電子移動によって起こる
酸発生剤の分解反応は、電子供与体の存在により促進さ
れ、感度が向上する。また、塩基性物質は、一般に化学
増幅型のポジ型レジストにおいて、放射線照射から加熱
処理(PEB)までの放置に伴う酸の失活による性能低
下を抑制するために添加されるものであり、各種のアミ
ン類などを用いることができる。
【0031】本発明の感光性組成物は、全固形分重量を
基準に、アルカリに不溶または難溶であるが、酸により
開裂しうる基を有し、開裂後はアルカリ可溶性となる樹
脂を40〜98重量%、一般式(I)で表される化合物
を含む酸発生剤を0.1〜20重量%の範囲で含有する
のが好ましい。本発明の感光性組成物は、通常、全固形
分濃度が10〜50重量%となるように溶剤に混合して
レジスト溶液を調整し、シリコンウエハーなどの基体上
に塗布される。
【0032】ここで用いる溶剤は、各成分を溶解するも
のであればよく、この分野で通常用いられているもので
あることができ、例えば、エチルセロソルブアセテー
ト、メチルセロソルブアセテート及びプロピレングリコ
ールモノエチルエーテルアセテートのようなグリコール
エーテルエステル類、エチルセロソルブ、メチルセロソ
ルブ、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロ
ピレングリコールモノエチルエーテル及びジエチレング
リコールジメチルエーテルのようなグリコールモノまた
はジエーテル類、乳酸エチル、酢酸ブチル及びピルビン
酸エチルのようなエステル類、2−ヘプタノン、シクロ
ヘキサノン及びメチルイソブチルケトンのようなケトン
類、キシレンのような芳香族炭化水素類などが挙げられ
る。これらの溶剤は、それぞれ単独でまたは2種以上を
組み合わせて用いることができる。
【0033】基体上に塗布されたレジスト膜には、その
後、通常、プリベークし、パターニングのための放射線
を照射し、放射線照射により発生した酸を拡散させ、脱
保護基反応を促進するための加熱処理(PEB)、アル
カリ現像液による現像の各工程を経て、ポジ型レジスト
パターンが形成される。
【0034】
【実施例】以下に、本発明を実施例により更に具体的に
説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定され
るものではない。実施例中、含有量ないし使用量を表す
%及び部は、特にことわらないかぎり重量基準である。
【0035】実施例 特開平5−249682号公報(米国特許第5,46
8,589号明細書)の製造例5に準じた方法により得
られたポリ(p−ビニルフェノール)中の水酸基のうち
約35モル%が1−エトキシエチルエーテル化されたポ
リマー13.5部、酸発生剤として例示化合物1または
比較化合物1 1.0部、電子供与体として2−ヒドロ
キシカルバゾール0.2部及び塩基性成分としてN−フ
ェニルジエタノールアミン0.03部をプロピレングリ
コールモノメチルエーテルアセテート57部に混合溶解
し、次に、孔径0.2μmのフッ素樹脂製フィルターで
濾過して、レジスト液とした。
【0036】常法により、洗浄したシリコンウエハー
に、スピンコーターを用いて上記レジスト液を、乾燥後
の膜厚が0.717μmになるように回転塗布し、乾燥
してレジスト膜を形成させた。次いで、このシリコンウ
エハーをホットプレート上にて100℃で90秒間プリ
ベークした。プリベーク後の塗膜に、パターンを有する
クロムマスクを介して、248nmの露光波長を有する
KrFエキシマレーザーステッパー〔(株)ニコン製
品、“NSR−1755EX8A”、NA=0.45〕
を用いて露光した。露光後のウエハーを、ホットプレー
ト上にて100℃で90秒間加熱した。これを、テトラ
メチルアンモニウムハイドロオキサイドの2.38%水
溶液で現像して、ポジ型パターンを得た。このポジ型パ
ターンについて、以下のようにして感度、解像度を評価
した。
【0037】《感度》0.3μmラインアンドスペース
パターンの断面を走査型電子顕微鏡で観察し、ベストフ
ォーカスにおけるラインアンドスペースパターンが1:
1になる露光量で実効感度を表示したところ、本発明の
化合物1を用いたレジスト膜の感度は25mJ/cm2
であり、比較化合物1を用いたレジスト膜の感度は68
mJ/cm2であった。
【0038】《解像度》実効感度の露光量において、膜
減りなく分離する最小のラインアンドスペースの幅を走
査型電子顕微鏡で測定したところ、本発明の化合物1を
用いたレジスト膜の解像度は0.24μmであり、比較
化合物1を用いたレジスト膜の解像度は0.26μmで
あった。
【0039】
【化7】
【0040】
【発明の効果】本発明のスルホン酸誘導体を含有する感
光性組成物は、レジスト用、特に、酸の作用により開裂
しうる保護基を有し、開裂後はアルカリ可溶性となる樹
脂を含むレジスト用の感光性組成物として有用である。
そして、この化合物を酸発生剤として用いたレジスト組
成物は、感度、解像度に優れている。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I)で表される化合物を含有する
    ことを特徴とする感光性組成物。 【化1】 (式中、Yは置換基を表し、Xは連結鎖中にヘテロ原子
    を含有し、隣接する窒素原子及びカルボニル炭素原子と
    ともに環を形成するのに必要な原子群を表す。)
  2. 【請求項2】アルカリに不溶または難溶であるが、酸に
    より開裂しうる基を有し、開裂後はアルカリ可溶性とな
    る樹脂を含有することを特徴とする請求項1に記載の感
    光性組成物。
  3. 【請求項3】請求項1または2に記載の感光性組成物を
    含有する画像形成層を有する画像形成材料。
  4. 【請求項4】請求項3に記載の画像形成材料に、レーザ
    ー光を照射することにより画像を形成することを特徴と
    する画像形成方法。
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