JP2001019940A - 徐溶性組成物 - Google Patents
徐溶性組成物Info
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Abstract
つ離型性に優れたゲル状の徐溶性組成物を提供すること
を目的とする。 【解決手段】カッパー型カラギーナン50重量%以上を
含有するカラギーナン1〜5重量%、少なくとも1種類
以上の非イオン性界面活性剤1〜50重量%及び水を含
有した構成とする。
Description
し得る環境下において、特にはトイレのロータンクの手
洗い部分、ロータンクの貯水部分、小便器の目皿部分、
洗面台、台所の流し又は風呂場の排水口及び配管内部な
どの流水下において、徐々に溶解するゲル状の徐溶性組
成物に関する。
として、トイレのロータンクの手洗い部分などに配置さ
れる固形の芳香洗浄剤が知られている。この芳香洗浄剤
は、常温にて固体となる界面活性剤を主剤とし、香料、
液状の界面活性剤、酵素、キレート化剤などの洗浄助剤
を加えて製造されている。
なる界面活性剤が常温で固体であるため、液状の原料を
多量に使用することができないといった材料面での使用
制限の問題や、溶解速度を自由に調整できないという問
題、さらには吸水によって膨潤するため薬剤供給具とと
もに用いなければならないといった問題等を有してい
た。
公昭63−56280号に記載されているように、ラム
ダ型カラギーナン60%以上を含有するカラギーナン1
〜5重量%、陰イオン系洗浄剤および非イオン系洗浄剤
から選ばれた少なくとも1種の洗浄剤1〜25重量%お
よび香料を配合した構成のゲル状の水溶性芳香組成物が
知られている。
め、液体原料であっても制限なく使用することができ、
また、速溶性物質又は遅溶性物質を配合することにより
容易に溶解速度を調整することができるというものであ
る。
香組成物においては、一般にゲル化能がなく、粘着性が
高いとされているラムダ型カラギーナンを60%以上含
有するカラギーナンを使用することから、ゲル強度が弱
いため保形性が悪く、ゲル化物を成形型から取出す際の
離型性が十分でなく、さらに得られたゲル化物を実際に
トイレのロータンクの手洗い部分のような流水下で使用
した場合、溶解速度が著しく大きくなり、徐溶性を維持
することができず実用性に乏しいという問題が生じてい
た。
以上を含有するカラギーナンを用いたゲルの場合、溶解
と同時に流水によるゲルの崩壊が生じるためと考えられ
る。
溶性を維持することが可能で、かつ離型性に優れたゲル
状の徐溶性組成物を提供することを目的とする。
め、本発明に係る徐溶性組成物は、カッパー型カラギー
ナン50重量%以上を含有するカラギーナン1〜5重量
%、少なくとも1種類以上の非イオン性界面活性剤1〜
50重量%及び水を含有することを特徴とするものであ
る。
くなることから水溶性組成物のゲル化剤としては不適当
と認識されていたカッパー型カラギーナンであっても、
非イオン性界面活性剤を添加することによって徐溶性を
示すようになることを見出だして本発明を完成させるに
至ったものである。
を50重量%以上含有したものを使用することが必要と
され、特に60重量%以上含有するものを使用するのが
好ましい。この含有量が50重量%未満の場合には、流
水下における徐溶性を維持するのが困難となるためであ
る。
存在する異性体の中でも最も一般的に使用されているも
のであることから精製度の高い原料を安価に入手するこ
とが可能であり、さらに精製度の高い原料を使用して製
造したゲル化物は透明性に優れるため、商品価値の高い
徐溶性組成物を提供することができる。
の範囲で配合することができる。特に、26重量%以上
配合されたものは、界面活性剤量が多いことから洗浄力
が高く、洗浄剤として有用であるという利点を有する。
なお、界面活性剤としては、陰イオン性界面活性剤を1
〜50重量%の範囲で使用することも可能であり、非イ
オン性界面活性剤及び陰イオン性界面活性剤を併用する
こともできる。
の配合量及びカッパー型カラギーナンの含有量によって
調整することができるが、さらにキレート剤を配合すれ
ば、ゲル化物の離型性を低下させることなく保形性を維
持した状態で、容易に溶解速度を調整することが可能と
なる上に、金属イオンを捕捉することによってゲル化物
の透明性を向上させ、さらに水垢等の付着を防止すると
いう効果を奏する。
剤、殺虫剤等の種々の有効成分を配合すれば、有効成分
を少量ずつ供給可能な徐溶性組成物を得ることが可能と
なる。有効成分が水溶性の場合は、特に制限なく徐溶性
組成物中に配合することが可能であるが、水溶性物質に
限らず、疎水性物質を使用することも可能である。
は、20℃で液状の疎水性物質0.5〜35重量%を配
合することが可能となる。ただ、疎水性物質を組成物中
に確実に溶解するためには、疎水性物質と非イオン性界
面活性剤の合計含有量が50.5重量%以下で、且つこ
の合計含有量における非イオン性界面活性剤の配合比率
が0.3以上であることが好ましい。
なると、水の配合量が少なくなるために均一なゲル化物
が得られなくなり、非イオン性界面活性剤の配合比率が
0.3未満の場合には、SP (SolubilityParameter)値
が低い疎水性物質では均一に溶解しないおそれが生じ
る。
活性剤としては、高級アルコールエチレンオキサイド付
加物、アルキルフエノ一ルエチレンオキサイド付加物、
脂肪酸エチレンオキサイド付加物、多価アルコール脂肪
酸エステルエチレンオキサイド付加物、高級アルキルア
ミンエチレンオキサイド付加物、脂肪酸アルカノ一ルア
ミドエチレンオキサイド付加物、油脂のエチレンオキサ
イド付加物、エチレンオキサイド・プロピレンオキサイ
ドのブロック共重合体(以下、「プルロニック型界面活
性剤」という)、エチレンオキサイド・プロピレンオキ
サイド・ブチレンオキサイド共重合体、グリセロールの
脂肪酸エステル、ベンタエリスリトールの脂肪酸エステ
ル、ソルビトールの脂肪酸エステル、ソルビタンの脂肪
酸エステル、シヨ糖の脂肪酸エステル、多価アルコール
のアルキルエーテル、アルカノ一ルアミン類の脂肪酸ア
ミド、さらに高級アルコール、アルキルフェノ一ル、脂
肪酸、多価アルコール、高級アルキルアミン、脂肪酸ア
ミド、油脂又は脂肪酸アルカノ一ルアミド等の活性水素
含有化合物にブチレンオキサイド及び/又はプロピレン
オキサイドをブロック付加重合し、次いでエチレンオキ
サイドを付加重合した共重合体などが挙げられるが、こ
れらに限定されるものではない。これらは単独でも2種
以上を混合して用いてもよい。
ク型界面活性剤は、水に接触すると吸水して膨潤し、そ
れから徐々に溶解するというゲル化剤的な性質を有す
る。したがって、非イオン性界面活性剤のうちの少なく
とも1種類としてプルロニック型界面活性剤を使用すれ
ば、ゲル強度が高く、保形性及び徐溶性に優れた組成物
を得ることができる。
ものを多量に配合すると、ゲル化物の強度・徐溶性が低
下するという問題が生じていたが、プルロニック型界面
活性剤を併用することでゲル化物の保形性・徐溶性を改
善することが可能となる。
上の目的で配合され、具体的には、アルキルベンゼンス
ルホン酸ナトリウム、アルカンスルホン酸ナトリウム、
α−オレフィンスルホン酸ナトリウム、アルキル硫酸エ
ステルナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルフエニ
ルエ一テル硫酸エステルナトリウム、ポリオキシエチレ
ンアルキルエーテル硫酸エステルナトリウム、α−グリ
セリンモノアルキルエーテルーα′−スルホン酸ナトリ
ウム、α−アシルーα′−スルホニルジグリセリドナト
リウム、N−アシルメチルタウリンナトリウム、脂肪酸
イソプロパノ一ルアミド硫酸エステルナトリウム及びN
−アシルグルタミン酸ナトリウム並びにこれらのカリウ
ム塩及びリチウム塩等が挙げられるが、これらに限定さ
れるものではない。
質としては、20℃で液状の疎水性物質であれば特に限
定されないが、SP値が約12以下の20℃で液状の疎
水性物質の使用が好ましく、これらは単品でも2種以上
を混合して用いてもよい。
ンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、
α−ピネン、β−ピネン、リモネン、テルピノ一レン、
ミルセン、p−サイメン等の炭化水素類、(2) cis−
3−へキセノ一ル、リナロール、ゲラニオール、ネロー
ル、シトロネロール、ジメチルオクタノ一ノ一ル、ヒド
ロキシシトロネロール、ミルセノ一ル、α−テルピネオ
ール、ボルネオール、ベンジルアルコール、β−フエニ
ルエチルアルコール、シンナミックアルコール、アニス
アルコール、ジメチルベンジルカルビノ一ル、メチルフ
エニルカルビノ一ル等のアルコール類、(3) n−ヘプチ
ルアルデヒド、n−オクチルアルデヒド、n−ノニルア
ルデヒド、n−デシルアルデヒド、n−ウンデシルアル
デヒド、ウンデシレンアルデヒド、ドデシルアルデヒ
ド、メチルノニルアルデヒド、nートリデシルアルデヒ
ド、シトラール、シトロネラール、ヒドロキシシトロネ
ラ一ル、ベンズアルデヒドフエニルアセトアルデヒド、
フエニルプロピルアルデヒド、シンナミックアルデヒ
ド、アニスアルデヒド、クミンアルデヒド、サリチルア
ルデヒド、バニリン、エチルバニリン、γ−ウンデカラ
クトン、メチルフェニルグリシド酸エチル、γ−ノニル
ラクトン等のアルデヒド類、(4) メチル−n−アミルケ
トン、エチル−n−アミルケトン、メチル−n−ヘキシ
ルケトン、メチルヘプテノン、1−カルボン、メント
ン、ピペリトン、アセトフエノン、ベンゾフエノン、ベ
ンジリデンアセトン、α−ヨノン、β−ヨノン、メチル
ヨノン、マルトール、ネロン、シスジヤスモン、クマリ
ン等のケトン類、(5) ムスコン、シベトン、シクロペン
タデカン、シクロペンタデカノリド、エチレンブラシレ
ート、12−オキサヘキサデカノリド、ムスクキシレ
ン、ムスクケトン、ムスクアンブレッド、ムスクチベテ
ン、モスケン等のムスク類、(6) アニソール、p−アセ
チルアニソール、ジフェニルオキサイド、ジメチルハイ
ドロキノン、アネトール、チモ一ル、オイゲノ一ル、サ
フロール、β−ナフトールメチルエーテル、バニトロー
プ等のフエノ一ル及びその誘導体、(7) 安息香酸、桂皮
酸、フェニル酢酸、ヒドロ桂皮酸等の酸類;(8) ギ酸ゲ
ラニル、ギ酸ベンジル、酢酸エチル、酢酸イソアミル、
酢酸シトロネリル、酢酸ゲラニル、酢酸リナリル、酢酸
ボルニル、酢酸ベンジル、酢酸フエニルエチル、酢酸イ
ソオイゲノ一ル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸リ
ナリル、プロピオン酸ゲラニル、プロピオン酸ベンジ
ル、酪酸エチル、酪酸イソアミル、酪酸ゲラニル、イソ
酪酸ベンジル、イソ吉草酸n−プロピル、イソ吉草酸ゲ
ラニル、カプロン酸エチル、カプロン酸イソアミル、カ
プリル酸エチル、ピルビン酸エチル、アセト酢酸エチ
ル、安息香酸メチル、安息香酸エチル、安息香酸ゲラニ
ル、桂皮酸ベンジル、フタル酸ジエチル、サリチル酸エ
チル、アニス酸メチル等のエステル類、(9) ローズオキ
サイド、オキサイドケトン、リナロールオキサイド、シ
ロネール等のオキサイド類、(10)インドール、スカトー
ル、6−メチルキノリン、7−メチルキノリン、6−イ
ソプロピルキノリン、イソブチルキノリン等の含窒素化
合物等があげられるがこれらに限定されるわけではな
い。
数が2〜10のカルボン酸、炭素数が2〜10のヒドロ
キシカルボン酸、ポリカルボン酸およびヒドロキシポリ
カルボン酸等の有機酸並びににそれらの塩、炭素数が2
〜10のアミノカルボン酸、アミノポリカルボン酸もし
くはポリアミノカルボン酸又はそれらの塩等が使用でき
る。具体例としては、例えばクエン酸、リンゴ酸、コハ
ク酸、マレイン酸、フマール酸、グルコン酸、アジピン
酸等の有機酸及びそれらの塩、エチレンジアミン四酢酸
(EDTA)、ニトリロ三酢酸、ヒドロキシエチルイミ
ノニ酢酸、ジヒドロキシエチルグリシン、ヒドロキシエ
チレンジアミン三酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、
トリエチレンテトラミン六酢酸等のアミノポリカルボン
酸及びそれらの塩等が使用できる。前記塩としては、例
えばナトリウム塩などが挙げられる。
性組成物を使用すれば、洗浄剤あるいは香料、殺菌剤、
殺虫剤等の有効成分を水中に徐々に供給することが可能
となる。
の状態で使用しても徐溶性を維持できるため、容器に収
容する必要がないという点で、従来のゲル状の水溶性芳
香洗浄組成物や固形の芳香洗浄剤と比べて優れた効果を
奏するものである。
挙げてさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例
に限定されるものではない。
具体的に、徐溶性の洗浄剤、徐溶性芳香洗浄剤、浴槽用
徐溶性芳香洗浄剤及びトイレボールの代わりとなる小便
器用徐溶性芳香洗浄剤についてそれぞれ処方して評価を
行った。
実施例及び比較例における徐溶性組成物の調製方法は以
下の通りである。
に添加し、撹拌しながら加熱溶解させる。一方、界面活
性剤を別の容器中にて加熱し、溶解させておく。さら
に、疎水性物質を配合する場合には界面活性剤と混合
し、均一な溶液とする。このとき必要に応じて、着色
料、殺菌剤、除菌剤、消臭剤、塩類、キレート剤、pH
調整剤などを加えてもよい。
ナン水溶液中に界面活性剤の溶液を徐々に添加する。混
合後、成形容器に流し込み、冷却固化させた後に離型し
てゲル化物を得る。
10mm、上部1辺が15mmのそれぞれ正8角形で高
さ40mmの可撓性を有するプラスチック製容器を使用
し、この容器内に徐溶性組成物25gを充填した。
られた各実施例及び比較例のゲル化物は、以下の試験方
法から目的に応じた試験方法を選択して評価を行った。
メーター(サン科学社製)を用い、下記の条件で測定し
た。
ンプルを置き、直径10mmのプローブを押しあて、進
入速度60mm/minで最大ゲル強度を測定した。1
サンプルにつき3回測定を行い、その平均値を用い以下
の評価基準に従い評価した。 <ゲル強度評価基準(括弧内はレオメーターでの目安数
値)> ◎:容器から取り出しても原形を維持しており、弾力・
硬さともに備え、指で押すと弾性変形して元に復元する
もの(250以上) ○:容器から取り出しても原形を維持しており、弾力は
あるが、指で押すとなかなか復元しない程度のもの(1
00〜250未満) △:容器から取り出した際に保形性が弱いもの。容器を
傾けても流れ出すことはないが取り出した際には原形を
維持できないもの(50〜100未満) ×:ゲル化しないもの、又は保形能力がほとんどなく、
容器を傾けると流動するもの(50未満)
させた各サンプルを成形容器から離型させる際の容易さ
を評価した。1サンプルにつき3回の測定を行い、以下
の評価基準に従って評価した。 ○:全サンプルとも容器を押圧するだけで離型可能であ
るもの △:容器からの取り出しは可能であるが、3回測定のう
ちにゲルにクラックが生じたり、一部破損が生じたもの ×:容器からの取り出しが不可能なもの
定する方法として、以下の方法を用いた。TOTO社製
ロータンク(形式S670)の手洗い部の排水口に樹脂
製ネットを敷設し、その上に成形容器から取り出した各
サンプルをフラッシュ時の手洗い用水がゲル上面中央に
あたるように配置する。
ュさせてゲルを溶解させる。なお、このときの流水条件
としては、水量:2リットル/フラッシュ、水圧:3K
g/cm3 、流水時間:45秒とし、水温5℃と25℃
の夫々で測定を行った。
プルの残重量を秤ることによって行った。評価の基準は
以下に示す通りである。この数値の変化量(減少度合
い)が小さいほど溶解速度が小さく、徐溶性であること
を示す。 9:残重量が、初期重量の90%以上 8: 〃 80%以上90%未満 7: 〃 70%以上80%未満 6: 〃 60%以上70%未満 5: 〃 50%以上60%未満 4: 〃 40%以上50%未満 3: 〃 30%以上40%未満 2: 〃 20%以上30%未満 1: 〃 10%以上20%未満 0: 〃 1%以上10%未満 ×:完全に溶解
中)での溶解速度を評価する目的で以下の試験を行っ
た。水温を35℃に調整した水槽を用い、各サンプルを
ガラスシャーレに載置した状態で水槽中に浸漬し、90
分静置後に重量を測定し、(初期重量−処理後重量)×
100/(初期重量)の式から溶解したゲル重量を%で
表示した。
性用小便器(TOTO社製U370)の目皿部分に各サ
ンプルを載置し、5分間ごとにフラッシュバルブを作動
させて水を流し、ゲルが完全に溶解するまでのフラッシ
ュ回数を測定した。流水条件は、水量:4リットル/フ
ラッシュ、水温:25℃とした。
を表1に示す。表中、実施例1〜6については、いずれ
もゲル化剤としてカッパー型カラギーナン50重量%以
上を含有するカラギーナンを使用し、これを1〜5重量
%の範囲で配合し、さらに非イオン性界面活性時を1〜
50重量%の範囲で配合したものである。
としてラムダ型カラギーナンを60重量%含有するカラ
ギーナンを使用し、ゲル化剤以外はそれぞれ実施例2、
実施例3及び実施例5と同じ配合とされている。
果、カッパー型カラギーナン100重量%品のみを使用
してゲル化させた比較例5では、ほとんど溶解速度が確
認できない程度であるが、非イオン性界面活性剤を配合
することにより、徐溶性を示すようになることが判る
(実施例1)。
ゲル強度が高く、離型性が良好であり、溶解速度も水温
25℃において流水量180リットル時点でいずれもゲ
ルが残る程度の徐溶性を示している。一方、比較例1〜
3は対応する実施例2、3及び5と比べていずれも離型
性が十分でなく、溶解速度も大きくなっており流水下で
の使用に適さない結果となっている。
ー型カラギーナンの含有量が50重量%以上の場合、そ
の含有量が同じであれば、残りのカラギーナン組成が異
なっていてもほぼ同等の性能を発揮するのに対し、比較
例1及び2のように、ラムダ型カラギーナンの含有量が
60重量%以上の場合、その含有量が同じでも、残りの
カラギーナン組成によっては全く異なる性能を示すよう
になる。
量が50重量%以上の場合には、その含有量だけをチェ
ックして合わせるだけで安定した性能を発揮し得る徐溶
性組成物を提供することが可能となる。
第2の処方例を表2に示す。表中、実施例7〜9は実施
例5の配合をベースとし、そこにキレート剤としてED
TA・4Naを添加して溶解速度の変化を調べたもので
ある。
添加量が増えるにしたがって、溶解速度が大きくなり、
容易に溶解速度を調整することが可能となる。
イレのロータンクの手洗い部分、ロータンクの貯水槽部
分、小便器の目皿部分、洗面台、台所の流し又は風呂場
の排水口及び配管中などにおいて広く適用することが可
能である。
しての処方例を表3に示す。表中、実施例10〜16
は、20℃で液状の疎水性物質としてシトラス系調合香
料又はハーブ系調合香料を使用して0.5〜35重量%
の範囲で配合したものであり、非イオン性界面活性剤に
よって組成物中で均一に可溶化された状態となってい
る。
疎水性物質を配合する場合、疎水性物質と非イオン性界
面活性剤の合計含有量が50.5重量%以下で、該合計
含有量における非イオン性界面活性剤の配合比率が0.
3以上であれば疎水性物質を確実に可溶化することが可
能となる。
されたゲル化物は、ゲル強度、離型性及び徐溶性ともに
良好な性能を示し、実用性の高い徐溶性芳香洗浄剤を提
供することができる。
は上記徐溶性洗浄剤と同様の用途に使用することが可能
である。
芳香洗浄剤としての処方例を表4に示す。表中、実施例
17〜19は、非イオン性界面活性剤の種類による溶解
速度の変化を明らかにしたものであり、比較例6は、カ
ッパー型カラギーナンの含有量を減少させたときの変化
を見たものである。
れも良好な評価となっているが、比較例6については、
評価は×となったため、容器を切り開いて取り出したゲ
ル化物を用いて温水中での溶解速度試験を行った。
量が60重量%である実施例17〜19に比べ、カッパ
ー型カラギーナンの含有量が少い比較例6は、著しく溶
解速度が大きく、徐溶性が維持できないことがわかる。
形態の高級アルコール系界面活性剤を使用した実施例1
8は最も温水中の溶解速度が大きくなっているが、この
液体形態の界面活性剤にプルロニック型界面活性剤であ
るEO/PO共重合体を併用することにより(実施例1
9)、溶解速度が改善されている。
少なくとも1種類としてプルロニック型界面活性剤を使
用すれば徐溶性を改善することが可能となる。本実施例
で得られた浴槽用徐溶性芳香洗浄剤を使用すると、浴槽
などの温水中で、芳香及び洗浄成分の徐溶が可能とな
る。
た処方の芳香洗浄剤を用いて、小便器用徐溶性芳香洗浄
剤としての特性を調べた。その結果、上記温水用芳香洗
浄剤と同様に、実施例17〜19では徐溶性を示し、耐
用日数が実用レベルにあるのに対し、比較例6では耐用
日数が短く、実用性に乏しいことがわかる。
性組成物は流水下において十分な徐溶性を示し、実用性
が高いことが明らかとなった。なお、表5に示すよう
に、徐溶性組成物中には必要に応じ、pH調整剤、着色
料、殺菌剤、除菌剤、消臭剤、不溶性物質等を加えるこ
とが可能であり(実施例20〜25)、この場合、ベー
スとなる実施例26と比較して十分な徐溶性を維持でき
ることがわかる。
浄力の向上を目的として、界面活性剤として陰イオン性
界面活性剤を使用することも可能である。
に係る徐溶性組成物は、カッパー型カラギーナン50重
量%以上を含有するカラギーナン1〜5重量%、少なく
とも1種類以上の非イオン性界面活性剤1〜50重量%
及び水を含有するため、流水下でも徐溶性を維持するこ
とが可能で、かつ離型性に優れたゲル状の徐溶性組成物
を提供することが可能となる。
配合すれば、ゲル化物の離型性を低下させることなく保
形性を維持した状態で、容易に溶解速度を調整すること
が可能となり、金属イオンを捕捉することによってゲル
化物の透明性を向上させ、さらに水垢等の付着を防止す
るという効果を奏する。
Claims (4)
- 【請求項1】 カッパー型カラギーナン50重量%以上
を含有するカラギーナン1〜5重量%、少なくとも1種
類以上の非イオン性界面活性剤1〜50重量%及び水を
含有してなる徐溶性組成物。 - 【請求項2】 キレート剤を含有することを特徴とする
請求項1記載の徐溶性組成物。 - 【請求項3】 20℃で液状の疎水性物質0.5〜35
重量%を含有し、該疎水性物質と前記非イオン性界面活
性剤の合計含有量が50.5重量%以下で、該合計含有
量における非イオン性界面活性剤の配合比率が0.3以
上であることを特徴とする請求項1又は2記載の徐溶性
組成物。 - 【請求項4】 カッパー型カラギーナン50重量%以上
を含有するカラギーナン1〜5重量%、少なくとも1種
類以上の陰イオン性界面活性剤1〜50重量%及び水を
含有してなる徐溶性組成物。
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JP19378199A JP3542305B2 (ja) | 1999-07-07 | 1999-07-07 | 徐溶性ゲル状組成物 |
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