JP2001019899A - 塗料ベース剤及び重防食用塗料組成物 - Google Patents

塗料ベース剤及び重防食用塗料組成物

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 船舶、海洋構造物、特に船舶のバラストタン
クなどの重防食用途について、従来のピッチを含むター
ル系重防食塗料に匹敵する塗料特性(防食性能、塗装作
業性)を具備しながらも、有害性を低減し、特別管理物
質に該当しない塗料を提供すること。 【解決手段】(a)ポリオール樹脂又は多価エポキシ樹
脂からなる主剤100重量部に対し、(b)クレオソー
ト油、多環芳香族ヒドロキシ化合物及びホルムアルデヒ
ド類とを反応させて得られる軟化点50〜80℃のオリ
ゴマーからなる改質剤50〜1500重量部を必須成分
とする塗料ベース剤、並びにこの塗料ベース剤に(c)
硬化剤であるイソシアネート系硬化剤又はアミン系硬化
剤を、(NCO/OH)又は(NH2/エポキシ基)の
モル比が0.2〜2.0となるように配合調整されてな
る重防食用ウレタン又はエポキシ樹脂塗料組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鋼構造物、船舶、
鋼管等の防食塗料として広く利用されているタールエポ
キシ樹脂塗料及びタールウレタン樹脂塗料等の重防食用
塗料及びこれに用いられる塗料ベース剤に関するもので
ある。詳しくは、従来のタールエポキシ樹脂塗料及びタ
ールウレタン樹脂塗料に改質剤として配合されていたコ
ールタールピッチを使用しない重防食用塗料及びこれに
用いられる塗料ベース剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、鋼構造物、鋼管、船舶、海洋構造
物などの重防食用途については、タールエポキシ樹脂塗
料やタールウレタン樹脂塗料が使用されてきた。これら
のタール系塗料は、非常に廉価である他、乾燥硬化性が
良好で、水分や酸素に対する優れた環境遮断性を有し、
重防食用途において要求される耐久性、耐水性及び防食
性に優れていることから、永年にわたり使用されてきて
おり、使用実績も蓄積されている。
【0003】しかし、コールタールは労働安全衛生法の
特定化学物質等予防規則による特別管理物質のため、コ
ールタールを含むタールエポキシ樹脂塗料、タールウレ
タン樹脂塗料は取り扱いに強い規制を受ける。そこでコ
ールタール代替としてキシレン樹脂、ジシクロペンタジ
エン樹脂、ケトン樹脂、クマロン樹脂、石油樹脂など種
々の改質剤をビヒクル構成成分として利用したいわゆる
変性ウレタン樹脂塗料又は変性エポキシ樹脂塗料が重防
食性を要求される用途に用いられている。そして、これ
らノンタール系改質剤を使用したノンタール系塗料で
は、改質剤自体高価であり、主剤として使用される架橋
樹脂との相溶性に問題があるため、添加量に制約を受け
る。そのため、タール系塗料に比べ高価であり、また十
分な防食性能を得ることができない。
【0004】ところで、エポキシ樹脂塗料、ウレタン樹
脂塗料等にコールタール、コールタールピッチ等を配合
した塗料組成物は、特公昭35−15240公報等で知
られている。また、タールウレタン樹脂塗料の塗料粘度
の経時安定性等を改良するために、特公昭53−249
73号公報には芳香族油とホルムアルデヒド類との反応
生成物をウレタン樹脂塗料に配合した組成物が記載され
ているが、具体的な塗料組成物としては、特殊な組成物
に特殊なフェノール樹脂の配合の例が記載されているだ
けである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、メンテナン
スフリーが求められる鋼構造物、鋼管、船舶、海洋構造
物などの重防食用途について、タール系塗料に匹敵する
か、より高い防食性を有し、且つより安価な改質剤を使
用して、特に船舶のウォーターバラストタンクや外部に
直接さらされる高湿度環境下でも良好な塗装が可能な塗
料を提供することを目的とするものである。また、本発
明は、従来のタールエポキシ樹脂塗料やタールウレタン
樹脂塗料に匹敵する塗料特性(防食性能、塗装作業性)
や価格を具備しながらも、有害性を低減し、特定化学物
質等予防規則による特別管理物質に該当しない塗料を提
供することであり、特に船舶のバラストタンク等の高湿
度環境下であっても良好な塗装ができる重防食用のエポ
キシ樹脂塗料とウレタン樹脂塗料を提供することを目的
とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、(a)1分子
中にアルコール性ヒドロキシ基を2個以上含むポリオー
ル樹脂又は1分子中にエポキシ基を2個以上含むエポキ
シ樹脂からなる主剤と、(b)クレオソート油、多環芳
香族ヒドロキシ化合物及びホルムアルデヒド類とを反応
させて得られる軟化点50〜80℃のオリゴマーからな
る改質剤を必須成分とし、且つ前記主剤100重量部に
対し、前記改質剤が50〜1500重量部の範囲で配合
されていることを特徴とする塗料ベース剤である。ま
た、本発明は、(a)1分子中にアルコール性ヒドロキ
シ基を2個以上含むポリオール樹脂又は1分子中にエポ
キシ基を2個以上含むエポキシ樹脂からなる主剤と、
(b)タール酸類を含有するクレオソート油及びホルム
アルデヒド類とを反応させて得られる軟化点50〜80
℃のオリゴマーからなる改質剤を必須成分とし、且つ前
記主剤100重量部に対し、前記改質剤が50〜150
0重量部の範囲で配合されていることを特徴とする塗料
ベース剤である。
【0007】更に、本発明は、1分子中にアルコール性
ヒドロキシ基を2個以上含むポリオール樹脂を主剤とす
る前記いずれかに記載の塗料ベース剤に、イソシアネー
ト系硬化剤を配合する二液型の重防食用ウレタン樹脂塗
料組成物であって、イソシアネート系硬化剤のイソシア
ネート基(NCO)と塗料ベース剤のヒドロキシル基
(OH)のモル比(NCO/OH)が0.2〜2.0と
なるように調整されてなることを特徴とする重防食用ウ
レタン樹脂塗料組成物である。更にまた、本発明は、1
分子中にエポキシ基を2個以上含むエポキシ樹脂を主剤
とする前記いずれかに記載の塗料ベース剤に、アミン系
硬化剤を配合する二液型の重防食用エポキシ樹脂塗料組
成物であって、アミン系硬化剤のアミノ基(NH2)と塗
料ベース剤のエポキシ基(EP)のモル比(NCO/E
P)が0.2〜2.0となるように調整されてなること
を特徴とする重防食用エポキシ樹脂塗料組成物である。
【0008】本発明は(a)主剤と(b)改質剤を必須
の成分とする塗料ベース剤、並びにこれに(c)硬化剤
を必須の成分としてなる重防食用塗料組成物であるが、
まず、これらに共通する成分である(b)改質剤から説
明する。
【0009】石炭の乾留によって生じるコールタールは
蒸留によってタール軽油(<180℃)、カルボル油
(180〜240℃)、ナフタレン油(240〜265
℃)、洗浄油(265〜280℃)並びにアントラセン
油(280〜350℃)等の各留出油とコールタールピ
ッチ(350℃+)の非留出油に分別される。コールタ
ールピッチはピッチコークス製造用原料あるいは炭素材
用バインダーピッチとして使用されており、コールター
ルの中でも撥水性と浸透性が作用した耐水、耐海水性の
飛躍的向上と悪素地面への適合性にすぐれるため、ター
ルエポキシ塗料、タールウレタン塗料の原料に多く使用
されている。クレオソート油は、留出油分からは有機合
成用原料としての各種の芳香族炭化水素(ナフタレン、
アセナフテン、アントラセンなど)、タール酸(フェノ
ール、クレゾール、キシレノールなど)及びタール塩基
(インドール、キノリン、カルバゾールなど)などを分
離したのちの残油であって、一部カーボンブラック製造
用原料、木材防腐剤、洗浄用として利用されているが、
多くは燃焼処理されているのが実状である。
【0010】本発明で使用するクレオソート油には格別
の制限はなく、アントラセン油等の留出油であっても、
各種留出油が混合したものであっても、これらに少量の
コールタール留出油以外の残油等が混ざったものであっ
てもよいが、ピッチや生コールタール等の非留出油を実
質量以上含まないことが望ましく、また、50%留出温
度が250℃以上であって、350℃以上の留分を多量
には含まない多環芳香族炭化水素を主とする留分である
ことが好ましい。タール酸は含まれていても差し支えな
く、むしろ含まれていれば多環芳香族ヒドロキシ化合物
等の添加が省略できる点で有利である。タール塩基はオ
リゴマーを製造する際に使用する酸触媒を阻害する恐れ
があるので、可及的に少量であることがよい。
【0011】好適なクレオソート油としては、ナフタレ
ン油や洗浄油、アントラセン油由来の留出油を主とする
ものがあり、具体的には、JIS K 2439に挙げ
られているクレオソート油1〜3号に該当するものであ
る。特に、改質剤の軟化点を好ましい範囲に調整するに
はクレオソート油3号がよい。クレオソート油中の主な
化合物としてはアセナフテン、フルオレン、ジメチルナ
フタレン、メチルフルオレン、メチルアントラセン、フ
ルオランテン、ピレン、フェニルナフタレン等の2〜4
個程度の芳香環を有する中性タール成分が挙げられる。
【0012】本発明の(b)改質剤は、このクレオソー
ト油と、多環芳香族ヒドロキシ化合物又はタール酸と、
ホルムアルデヒド類とを、反応させて得られるものであ
るが、多環芳香族ヒドロキシ化合物としては環に直接結
合するヒドロキシ基及び2個以上の芳香環を有する化合
物であればよい。具体的には、1−又は2−ナフトール
等のナフトール、2−又は4−フェニルフェノール等の
フェニルフェノール、4−ニトロソ−1−ナフトール、
1−又は2−フルオレノール、1−又は2−ヒドロキシ
ジフェニレンオキサイド、1−又は2−ヒドロキシアン
トラセン、1―又は2―ヒドロキシフルオレン、ビスフ
ェノールA及び2−又は4−ヒドロキシタ−フェニルな
どが挙げられる。また、コールタール蒸留の留出油であ
るアントラセン油や洗浄油をトルエンで溶剤抽出後、更
にヘキサンで溶剤抽出し、得られた溶剤抽出物を水酸化
カリウム水溶液又は水酸化ナトリウム水溶液でアルカリ
抽出し、最後に硫酸水溶液で中和して得られるヒドロキ
シ基及び芳香環2〜4個を有する化合物も使用できる。
また、ヒドロキシ基を2以上有するものであってもよい
が、入手の容易性等からはナフトール、フェニルフェノ
ール等又はこれらの混合物が有利である。多環芳香族ヒ
ドロキシ化合物の添加量はクレオソート油に対し、1〜
15%程度とすることがよい。
【0013】クレオソート油としてタール酸を一定の濃
度で含むものを使用する場合は、多環芳香族ヒドロキシ
化合物を添加する必要はない。一般に、タール酸はター
ル留分中に比較的多量に含まれているので、これの分離
処理をしないか、不充分にすれば、タール酸を含むクレ
オソート油が得られるので、これをそのまま使用するこ
とがよい。例えば、アントラセン油等の高沸点留分中に
もタール酸類は1〜5%程度含まれるので、これを脱酸
処理することなく、そのまま使用することも有利である
しかし、タール酸濃度が不足する場合には、タール酸を
添加することがよく、添加するタール酸としては、ター
ル留分中に含まれる酸性成分であって、アルカリ水溶液
で抽出しうる成分であれば制限はないが、沸点が220
℃以上のものが好ましい。具体的には、前記の多環芳香
族ヒドロキシ化合物やキシレノール以上の沸点を有する
タール酸類が挙げられるが、これらを比較的多量に含む
混合物、例えばタール酸類の蒸留残油やタール留分から
のアルカリ抽出油等であってもよい。
【0014】ホルムアルデヒド類としては、ホルムアル
デヒドやパラホルムアルデヒド等が挙げられるが、市販
の85〜93%ホルムアルデヒドが好ましい。
【0015】これらの使用量は、クレオソート油69〜
94%と、多環芳香族ヒドロキシ化合物及び/又はター
ル酸1〜15%と、ホルムアルデヒド類(ホルムアルデ
ヒド基準)5〜30%の範囲であり、好ましくはクレオ
ソート油75〜90%と、多環芳香族ヒドロキシ化合物
及び/又はタール酸3〜10%と、ホルムアルデヒド類
7〜20%の範囲である。なお、一般にクレオソート油
の主成分である多環芳香族炭化水素は反応性が低いの
で、過剰であれば未反応物として残り、これは分離可能
である。
【0016】この反応には通常、酸又は塩基触媒が使用
される。酸又は塩基触媒としては、例えばアンモニア、
苛性ソーダ等の塩基、硫酸、パラトルエンスルホン酸、
蓚酸、固体酸等の酸を触媒として用いることができる
が、酸触媒が好ましい。触媒の種類により反応性はやや
異なり、反応性は低いが反応後の精製と分子量を調整す
るには蓚酸を使用するのが有利である。触媒の使用量
は、その種類、反応条件等により異なるが、クレオソー
ト油に対して1〜10%程度の範囲である。
【0017】反応条件は、触媒その他の条件によって異
なるが、反応温度は50〜150℃程度で、約1〜10
時間程度の反応時間が適当である。この反応では、まず
ホルムアルデヒドが芳香族化合物と反応してメチロール
化物を形成し、これが順次、縮合してオリゴマーを形成
していくと考えられるが、分子量120〜10000の
範囲の比較的広い範囲で幅広い分子量分布を有するオリ
ゴマーとすることが望ましい。
【0018】得られるオリゴマーは、軟化点が50〜8
0℃であることが必要であるが、これは反応温度等の条
件を制御することにより、容易に調整できる。また、オ
リゴマーの分子量分布は、幅広いものであることが望ま
しいが、分子量で120〜10000の範囲を外れるも
のは可及的少量とすることがよい。例えば、数平均分子
量Mnが300〜3000であって、Mw/Mnが2以上であ
ることが好ましい。分子量分布を幅広くする方法も反応
温度等の条件を制御することにより可能である。
【0019】本発明の塗料ベース剤は、前記オリゴマー
を(b)改質剤とし、これにポリオール樹脂又はエポキ
シ樹脂からなる(a)主剤を必須成分として配合したも
のである。
【0020】まず、主剤としてのポリオール樹脂は、架
橋塗膜を形成することが可能な2個以上のアルコール性
水酸基を1分子中にもつ通常のポリオールでよく、水酸
基(OH)当量は100〜2000程度からなるもので
あれば、液状樹脂、固形樹脂を問わずに使用できる。ま
た、各種の変性ポリオール、例えばビスフェノールA型
エポキシ骨格を有するエポキシポリオール、ポリエステ
ルポリオール、ポリエーテルポリオール、アクリルポリ
オール、ひまし油ポリオールでもよく、更には、キレー
ト変性ポリオールやこれらの混合系でもよい。特に、防
食性の観点からはエポキシポリオールが好ましい。具体
的には、ジイソプロパノールアミン、ジエタノールアミ
ン等のアルカノールアミンをビスフェノールA型エポキ
シ樹脂、ノポラックフェノール型エポキシ樹脂等のエポ
キシ樹脂に付加反応させて得たエポキシポリオール、メ
タクリル酸のヒドロキシエステル等アルコール性水酸基
を有したアクリルモノマーをビニル重合させて得たアク
リルポリオール、フタル酸等の2塩基酸とグリセリン等
の多価アルコールを重縮合させて得たポリエステルポリ
オール及び多価アルコールやビスフェノールA等の多価
フェノール類にエチレンオキサイドやプロピレンオキサ
イドを付加重合させて得たポリエーテルポリオール等が
挙げられる。特に、コストと性能のバランスの点から、
ビスフェノールA型エポキシ樹脂にアルカノールアミ
ン、特にジイソプロパノールアミンを付加反応させたエ
ポキシポリオールが好ましい。
【0021】次に、主剤としてのエポキシ樹脂は、架橋
塗膜を形成することが可能な2個以上のエポキシ基をも
つ通常のエポキシ樹脂でよく、エポキシ当量が180〜
2200からなるものを液状樹脂、固形樹脂を問わずに
使用できる。特に、各種の変性エポキシ樹脂、例えばビ
スフェノールA型(2,2'‐ビス(4‐ヒドロキシフェニ
ル)プロパン型)、ビスフェノールF型(ビス(4‐ヒドロ
キシフェニル)メタン型)エポキシ樹脂、更には、キレー
ト変性エポキシ樹脂や、ダイマー酸変性エポキシ樹脂、
プロピレンオキサイド変性エポキシ樹脂、スルフィド含
有エポキシ樹脂等の特殊エポキシ樹脂等の中から1種又
は2種以上の混合系でもよい。また、無溶剤型塗料とす
る場合は、低粘度化のために各種のモノグリシジルエー
テル、ジグリシジルエーテル等の反応性希釈剤を併用す
ることができるが、この場合、2個以上のエポキシ基を
有する化合物は主剤として扱う。
【0022】(a)主剤と(b)改質剤の配合割合は、
(a)主剤100重量部に対し、(b)改質剤50〜1
500重量部、好ましくは100〜1200重量部、よ
り好ましくは300〜1000重量部である。50重量
部未満の場合は、防食性能の向上が少なく、コスト的に
も不利となる。一方、1500重量部を越えると架橋樹
脂量が少ないため、密着力や塗膜強度が低下する。ま
た、改質剤として、コールタールピッチを使用しない膨
潤炭も併用することができるが、改質剤と同量以下にと
どめることがよい。なお、この計算で、主剤の量は前記
ポリオール樹脂又はエポキシ樹脂が溶液の場合はその固
形分であり、改質剤の量も同様であり、また、膨潤炭等
は本発明の改質剤としては計算しないが、膨潤炭等を含
めたいわゆる広義の改質剤の合計の量は最大1500重
量部にとどめることがよい。
【0023】本発明の塗料ベース剤は、硬化剤と組み合
わされて重防食用塗料組成物とされるが、後記するよう
にその使用の態様により顔料や種々の添加剤や溶剤を配
合されることができる。
【0024】本発明の重防食用塗料組成物は、重防食用
ウレタン樹脂塗料組成物と重防食用エポキシ樹脂塗料組
成物の2種類がある。重防食用ウレタン樹脂塗料組成物
は、塗料ベース剤として1分子中にアルコール性ヒドロ
キシ基を2個以上含むポリオール樹脂を主剤とする前記
塗料ベース剤を使用し、(c)硬化剤としてイソシアネ
ート系硬化剤を必須成分として配合するものである。重
防食用エポキシ樹脂塗料組成物は、塗料ベース剤として
1分子中にエポキシ基を2個以上含むエポキシ樹脂を主
剤とする前記塗料ベース剤を使用し、(c)硬化剤とし
てアミン系硬化剤を必須成分として配合するものであ
る。
【0025】重防食用ウレタン樹脂塗料組成物に使用す
るイソシアネート硬化剤としては、イソシアネート基を
1分子中に2個以上有する化合物であればよく、汎用型、
難黄変型(紫外線暴露下での変色性)、無黄変型(紫外
線暴露下での変色性)など広く適用できる。まず、汎用
型としては、トリレンジイソシアネート(以下、TDIと
略称する)、TDIのトリメチロールプロパン(以下、
TMPと略称する)アダクト物、TDIの3量化物であ
るイソシアヌレート、4,4'−ジフェニルジフェニルメ
タンジイソシアネート(以下、MDIと略称する)、ポ
リメリックジフェニルメタンジイソシアネート(以下、
ポリメリックMDIと略称する)が挙げられる。また、
難黄変型としては、キシリレンジイソシアネート(以
下、XDIと略称する)が挙げられる。更に、無黄変型
としては、ヘキサメチレンジイソシアネート(以下、H
DIと略称する)、イソホロンジイソシアネート(以
下、IPDIと略称する)、水添XDI及び水添MDI
等が挙げられる。特に、コストと性能のバランスの点か
ら、TDIのTMPアダクト物及びポリメリックMDI
が好ましい。
【0026】ここで、イソシアネート硬化剤の使用量
は、NCO/OHモル比で0.2〜2.0の範囲がよ
く、塗膜性能の面から0.5〜1.0が好ましい。本発
明の重防食用ウレタン樹脂塗料組成物は、顔料、揺変
剤、溶剤等を混合分散させてなる塗料ベース剤と、イソ
シアネート系硬化剤との二液から配合調整されることが
よく、使用前は二液となっていて、使用直前に混合され
るように配合調整されている状態であっても、混合され
ている状態であってもよい。
【0027】重防食用エポキシ樹脂塗料組成物に使用さ
れるエポキシ樹脂の硬化剤としては、ポリアミド系硬化
剤、脂肪族あるいは芳香族アミン、又はこれらの各種変
性アミン(マンニッヒ変性、アダクト変性等)、ケチミ
ン系硬化剤等が使用できる。硬化剤の使用量は、アミノ
基(NH2)/エポキシ基(EP)モル比で0.2〜2.
0の範囲がよく、塗膜性能の面から0.5〜1.0が好
ましい。本発明のエポキシ樹脂塗料組成物は、顔料、揺
変剤、溶剤等を混合分散させてなる塗料ベース剤と、イ
ソシアネート系硬化剤との二液から配合調整されること
がよく、使用前は2液となっていて、使用直前に混合さ
れるように配合調整されている状態であっても、混合さ
れている状態であってもよい。
【0028】
【発明の実施の形態】本発明の重防食用塗料組成物は、
塗料ベース剤と硬化剤の二液から構成されることが通常
であるが、この場合、顔料、揺変剤等の添加剤は塗料ベ
ース剤に混合分散して配合しておくことが好ましい。顔
料としては、着色顔料、体質顔料や防錆顔料などの顔料
があり、着色顔料としては、例えば酸化チタンやカーボ
ンブラック、弁柄、等の無機系着色顔料が挙げられる。
体質顔料としては、例えばタルク、炭酸カルシウム、硫
酸バリウム、クレー、シリカ、マイカ等が挙げられる。
また、ステンレス、MIO等の鱗片状顔料も利用でき
る。防錆顔料としては、例えばアルカリ性顔料である亜
酸化鉛、鉛丹等、酸化性防錆顔料であるジンククロメー
ト、ストロンチウムクロメート等、安定な化合物による
防錆被膜層を形成するリン酸亜鉛、リンモリブデン酸亜
鉛、リン酸アルミニウム等が挙げられる。
【0029】本発明の塗料ベース剤、塗料組成物には、
その他通常の各種添加剤を配合することができる。例え
ば、顔料分散剤、消泡剤、レベリング剤、タレ止め剤等
の添加剤が利用できる。また、溶剤として芳香族系溶剤
例えばトルエン、キシレン、ケトン系溶剤例えばメチル
エチルケトン(MEK)、メチルイソブチルケトン(M
IBK)、脂肪族エステル系溶剤例えば酢酸エチル、酢
酸ブチル又はこれらの混合溶剤を適宜使用できる。な
お、揺変剤は、塗装1回当たりの膜厚を大きくし、塗膜
のタレを小さくし、更に塗装中の粘度を小さくし作業性
を高める目的で添加されるものであり、具体的には酸化
ポリエチレンワックス、脂肪酸アマイドワックス、有機
ベントナイトなどが使用される。
【0030】本発明の重防食用塗料組成物の使用に際し
て、二液型としては、例えば次のように適用できる。す
なわち、(a)主剤、(b)改質剤、及び顔料その他通
常の各種添加剤等をボールミル等で所定の割合で混合分
散させて塗料ベース剤を得たのち、この塗料ベース剤
に、溶剤例えば芳香族系や脂肪族エステル系溶剤ととも
に(c)硬化剤を配合して撹袢、混合して重防食塗料を
調整することができる。そして、この調整した重防食塗
料を被塗装物、例えばバラストタンク内面に適宜の乾燥
膜厚み例えば、約300μm程度となるようにエアレス
塗装機又は刷毛等で塗装し、塗膜を硬化させることによ
り、目的とする塗膜を形成することができる。
【0031】ここでバラストタンクとは、張水、排水を
繰り返し船のバランスを保つためのタンクをいう。この
バラストタンク内部は、空槽時には高湿度と空気にさら
され、タンク上部、下部の温度差、タンク内鋼材の局部
的繰り返し応力などにより腐食が激しい。腐食が大きく
なると船体強度にも悪影響を及ぼすため、定期的な補修
や、塗り替えを頻繁に行っている。そのため、バラスト
タンクを効果的かつ経済的な防食対策を施すことは船舶
の安全を期すためにきわめて重要である。従来船舶の船
体補強部材は船体の内側(バラストタンク内)にあるこ
とから本部位の塗装面積が船体の全塗装部位に対して占
める割合が大きく、従って塗料単価の経済性も重要視さ
れる。
【0032】本発明で使用する改質剤は、コールタール
ピッチを使用せず、コールタールの留出油としてクレオ
ソート油を用いたものであるが、クレオソート油にはタ
ール塩基が殆ど含まれておらず、中性タールで占められ
ている。通常のクレオソート油とホルムアルデヒド類の
反応生成物では、コールタールピッチ自体の有する耐
水、耐海水性は有しているものの、十分な素地密着を得
られないため、コールタールピッチの性状と成分に着眼
し、タール酸、タール塩基の添加検討を行った。その結
果、タール酸、特に多環芳香族ヒドロキシ化合物を導入
することで耐水、耐海水性を有し、且つ素地密着に優れ
ていることが見出された。
【0033】この理由としては、断定はできないが、架
橋樹脂との相溶性が極めて良好なことから、架橋分子間
に入り、塗膜の硬化収縮を緩和したり、あるいは塗膜弾
性率を下げることによる内部応力の低減効果により、結
果的に塗膜と鉄面の二次密着性を向上させているものと
考えられる。また、ヒドロキシ基を適度に含有すること
により、鉄表面との密着性向上に寄与しているものとも
思われる。
【0034】また、この改質剤を軟化点50〜80℃、
分子量120〜10000の範囲内で幅広い分子量分布
に調整することで従来のタールエポキシ樹脂塗料、ター
ルウレタン樹脂塗料と同等以上の防食性、作業性及び経
済性を有する塗料ができることがわかった。本発明の重
防食用塗料組成物自身は黒色であり、外観上ではタール
エポと変わらないが、本塗料の上にノンタール塗料を塗
装することで従来のタールエポで発生したブリード(に
じみ)が大幅に低減できており、ノンタール塗料との組
合せで明色化仕様への対応も十分可能となっている。
【0035】
【実施例】以下、本発明を実施例及び比較例により具体
的に説明する。なお、特に断りのない限り、部は重量部
を表し、%は重量%を表す。
【0036】実施例1 温度計、冷却器、攪拌機を備えた5lフラスコにクレオ
ソート油3号(新日鐵化学(株)製)2300部、2−
ナフトール(市販1級試薬)200部、92%ホルムア
ルデヒド450部、蓚酸二水和物(市販1級試薬)15
0部を仕込み、100℃の温度で3時間反応させた。そ
の後、冷却器を外し、蒸留装置を組立て、200℃まで
加熱し、ホルムアルデヒド及び水等を除去する。それか
ら、60mmHgで減圧蒸留しながら300℃近くまで
加熱し、触媒である蓚酸及び未反応の低沸点の中性ター
ルや2−ナフトールを除去した。ヒドロキシル基当量が
2030g/eq、軟化点60.6℃、分子量178〜
5000の幅広い分子量分布有する改質剤(1)を14
50部を得た。
【0037】次に、主剤のポリオールとして、重合度0
のビスフェノールA型エポキシ樹脂(東都化成(株)
製、商品名、エポトートYD−128)にジイソプロパ
ノールアミン(市販特級試薬)を付加反応させて得たヒ
ドロキシ基当量が202g/eqであるエポキシポリオ
ールの50%溶液(溶剤は、トルエン:MEK:MIB
K=50:30:20部の混合物)を使用し、このエポ
キシポリオール50%溶液200部(エポキシポリオー
ルとして100部)、改質剤(1)540部、顔料とし
て扁平タルク210部、溶剤としてトルエン50部、メ
チルエチルケトン(MEK)30部を配合し、ディスパ
ーで分散して塗料ベース剤を調整した。
【0038】硬化剤としては、ポリイソシアネートとし
てイソシアネート基当量が323g/eqであるトリレ
ンジイソシアネート(TDI)のトリメチロールプロパ
ンアダクト物75%酢酸エチル溶液(武田薬品工業
(株)製、商品名、タケネートD−103H)を使用し
た。
【0039】前記塗料ベース剤に、前記硬化剤を、NC
O基/エポキシポリオール樹脂のOH基の配合量が0.
8(モル比)になるように配合し、撹拌混合して塗料を
調製したのち、エアレス塗装機でブラスト鋼板に塗装し
で試験片を調整した。
【0040】得られた塗料の評価は、JIS K540
0に準じて1ヶ月の促進試験を実施することにより行っ
た。表1に評価結果を示す。なお、(1)耐食性及び
(2)密着性については次により評価した。 (1)耐食性:JIS K5400(8.1)の耐塩水
噴霧試験により、ふくれ、剥がれ等の外観異常の有無と
耐クロスカット剥離性で評価し、次の記号で示した。 ◎:殆どなし、 ○:小さい、 △:大きい、 ×:極
めて大きい (2)密着性:JIS K5400(8.1)の耐塩水
噴霧試験前後での密着力で評価した。密着力測定はAS
TM D 4541に準拠し、引張り試験機のクロスヘ
ッドスピードは10mm/分とした。
【0041】実施例2 実施1の改質剤(1)を900部、トルエン88部、M
EK46部用いる以外は、実施例1と同様の方法で塗料
を調整し、評価を行った。
【0042】実施例3 石炭粉100部に対して、クレオソート油300部で加
熱膨潤させ、ボールミルにて分散処理を行って得た膨潤
炭を180部、トルエン63部、MEK40部用いる以
外は、実施例1と同様の方法で塗料を調整し、評価を行
った。
【0043】実施例4 前記の膨潤炭を180部、改質剤(1)を900部、ト
ルエンを95部、MEKを46部用いる以外は、実施例
1と同様の方法で塗料を調整し、評価を行った。
【0044】比較例1 改質剤(1)を用いず、それ以外は実施例1と同様の方
法で塗料を調整し、評価を行った。
【0045】比較例2 改質剤(1)を用いず、前記の膨潤炭を180部、トル
エンを63部、MEKを40部用いる以外は、実施例1
と同様の方法で塗料を調整し、評価を行った。
【0046】比較例3 温度計、冷却器、攪拌機を備えた5lフラスコにクレオ
ソート油3号(新日鐵化学(株)製)2520部、92
%ホルムアルデヒド480部、蓚酸二水和物(市販1級
試薬)170部を仕込み、100℃の温度で3時間反応
させた。その後、冷却器を外し、蒸留装置を組立て、2
00℃まで加熱し、ホルムアルデヒド及び水等を除去す
る。それから、60mmHgで、減圧蒸留しながら30
0℃近くまで加熱し、触媒である蓚酸及び未反応の低沸
点の中性タールを除去した。ヒドロキシル基当量が84
500g/eq、軟化点62.3℃、分子量178〜5
000の幅広い分子量分布を有する改質剤(2)を13
60gを得た。改質剤(1)の代わりにこの改質剤
(2)を540部を用いる以外は実施例1と同様の方法
で塗料を調整し、評価を行った。
【0047】比較例4 改質剤(1)の代わりに改質剤(2)を900部、トル
エンを88部、MEKを46部を用いる以外は実施例1
と同様の方法で塗料を調整し、評価を行った。
【0048】配合及び評価結果をまとめて表1に示す。
【0049】
【表1】
【0050】実施例5 塗料ベース樹脂としてエポキシ樹脂(東都化成(株)
製、商品名、エポトートYD−014、エポキシ当量9
50)100部、改質剤(1)540部、顔料として扁
平タルク210部、溶剤としてトルエン93部、MEK
30部を配合し、ディスパーで分散して塗料ベース剤を
調整した。この塗料ベース剤に、硬化剤として変性ポリ
アミドアミン(大日本インキ化学工業(株)製、商品
名、ラッカマイドTD−973)をアミノ基(NH2
/エポキシ基のモル比が0.8になるように配合し、撹
拌混合して塗料を調整したのち、エアレス塗装機でブラ
スト鋼板に塗装しで試験片を調整した。得られた塗料の
評価を前記と同様の評価方法により行った。表2に評価
結果を示す。
【0051】実施例6 改質剤(1)を900部、トルエンを131部、MEK
を46部用いる以外は、実施例5と同様の方法で塗料を
調整し、評価を行った。
【0052】実施例7 前記の膨潤炭180部、トルエンを104部、MEKを
40部用いる以外は、実施例5と同様の方法で塗料を調
整し、評価を行った。
【0053】実施例8 前記の膨潤炭を180部、改質剤(1)を900部、ト
ルエンを148部、MEKを46部用いる以外は、実施
例5と同様の方法で塗料を調整し、評価を行った。
【0054】比較例5 改質剤(1)を用いず、それ以外は実施例5と同様の方
法で塗料を調整し、評価を行った。
【0055】比較例6 改質剤(1)を用いず、前記の膨潤炭を180部、トル
エンを106部、MEKを40部用いる以外は、実施例
5と同様の方法で塗料を調整し、評価を行った。
【0056】比較例7 改質剤(1)の代わりに改質剤(2)を540部を用い
る以外は実施例5と同様の方法で塗料を調整し、評価を
行った。
【0057】比較例8 改質剤(1)の代わりに改質剤(2)を900部、トル
エンを131部、MEKを46部を用いる以外は実施例
5と同様の方法で塗料を調整し、評価を行った。配合及
び評価結果をまとめて表2に示す。
【0058】
【表2】
【0059】実施例9 コールタール蒸留の留出油のうち300〜350℃のア
ントラセン油相当品(1−ナフトール、2−フルオレノ
ール、3−オキシジフェニレンオキシド等のタール酸を
約3%含有)中のタール酸を分離せずに、20℃にて結
晶化するアントラセン、フェナントレン等を除去した油
(1)を用い、以下に示す方法で改質剤を合成し、ウレ
タン樹脂塗料を調整した。
【0060】油温度計、冷却器、攪拌機を備えた5lフ
ラスコにを上記油(1)3000部を用いて、92%ホ
ルムアルデヒド460部、蓚酸二水和物(市販1級試
薬)200部を仕込み、100℃の温度で3時間反応さ
せた。その後、冷却器を外し蒸留装置組立て、200℃
まで加熱しホルムアルデヒド及び水等を除去する。それ
から、60mmHgで減圧蒸留しながら300℃近くま
で加熱し、触媒である蓚酸及び未反応の低沸点分を除去
した。ヒドロキシル基当量が500g/eq、軟化点5
9.3℃、分子量170〜10000の分子量分布有す
る改質剤(3)を1390部得た。
【0061】この改質剤(3)を540部用いる以外
は、実施例1と同様の方法で塗料を調整し、評価を行っ
た。表3に評価結果を示す。
【0062】実施例10 改質剤(3)を900部、トルエンを88部、MEKを
46部用いる以外は、実施例9と同様の方法で塗料を調
整し、評価を行った。
【0063】実施例11 前記の膨潤炭を180部、トルエンを63部、MEKを
40部用いる以外は、実施例9と同様の方法で塗料を調
整し、評価を行った。
【0064】実施例12 前記の膨潤炭を540部、改質剤3を900部、トルエ
ンを95部、MEKを46部用いる以外は、実施例9と
同様の方法で塗料を調整し、評価を行った。配合及び評
価結果をまとめて表3に示す。
【0065】
【表3】
【0066】実施例13 改質剤(3)を540部用いる以外は、実施例5と同様
の方法で塗料を調整し、評価を行った。表4に評価結果
を示す。
【0067】実施例14 改質剤(3)を900部、トルエンを131部、MEK
を46部用いる以外は、実施例13と同様の方法で塗料
を調整し、評価を行った。
【0068】実施例15 前記の膨潤炭180部、トルエンを104部、MEKを
40部用いる以外は、実施例13と同様の方法で塗料を
調整し、評価を行った。
【0069】実施例16 前記の膨潤炭実を180部、改質剤(3)を900部、
トルエンを148部、MEKを46部用いる以外は、実
施例13と同様の方法で塗料を調整し、評価を行った。
配合及び評価結果をまとめて表4に示す。
【0070】
【表4】
【0071】
【発明の効果】本発明の塗料ベース剤は、重防食用塗料
組成物のベース剤として有用であり、優れた防食性、耐
久性、塗装作業性、堅牢性、経済性を有する重防食用塗
料組成物を与える。この重防食用塗料組成物は、船舶、
海洋構造物、橋等の防食塗料として優れ、特に船舶のバ
ラストタンク用として優れる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 横山 直樹 千葉県木更津市築地1番地 新日鐵化学株 式会社電子材料開発センター内 Fターム(参考) 4J038 CG001 CG002 DA041 DA042 DB001 DB002 DD001 DD002 DF001 DF002 DG262 JA03 JB01 KA03 NA03 NA04 NA27 PB05 PB07 PC02

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)1分子中にアルコール性ヒドロキ
    シ基を2個以上含むポリオール樹脂又は1分子中にエポ
    キシ基を2個以上含むエポキシ樹脂からなる主剤と、
    (b)クレオソート油、多環芳香族ヒドロキシ化合物及
    びホルムアルデヒド類とを反応させて得られる軟化点5
    0〜80℃のオリゴマーからなる改質剤を必須成分と
    し、且つ前記主剤100重量部に対し、前記改質剤が5
    0〜1500重量部の範囲で配合されていることを特徴
    とする塗料ベース剤。
  2. 【請求項2】 (a)1分子中にアルコール性ヒドロキ
    シ基を2個以上含むポリオール樹脂又は1分子中にエポ
    キシ基を2個以上含むエポキシ樹脂からなる主剤と、
    (b)タール酸類を含有するクレオソート油及びホルム
    アルデヒド類とを反応させて得られる軟化点50〜80
    ℃のオリゴマーからなる改質剤を必須成分とし、且つ前
    記主剤100重量部に対し、前記改質剤が50〜150
    0重量部の範囲で配合されていることを特徴とする塗料
    ベース剤。
  3. 【請求項3】 1分子中にアルコール性ヒドロキシ基を
    2個以上含むポリオール樹脂を主剤とする請求項1又は
    2記載の塗料ベース剤に、イソシアネート系硬化剤を配
    合する二液型の重防食用ウレタン樹脂塗料組成物であっ
    て、イソシアネート系硬化剤のイソシアネート基(NC
    O)と塗料ベース剤のヒドロキシル基(OH)のモル比
    (NCO/OH)が0.2〜2.0となるように調整さ
    れてなることを特徴とする重防食用ウレタン樹脂塗料組
    成物。
  4. 【請求項4】 1分子中にエポキシ基を2個以上含むエ
    ポキシ樹脂を主剤とする請求項1又は2記載の塗料ベー
    ス剤に、アミン系硬化剤を配合する二液型の重防食用エ
    ポキシ樹脂塗料組成物であって、アミン系硬化剤のアミ
    ノ基(NH2)と塗料ベース剤のエポキシ基(EP)のモ
    ル比(NCO/EP)が0.2〜2.0となるように調
    整されてなることを特徴とする重防食用エポキシ樹脂塗
    料組成物。
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