JP4919040B2 - エポキシ樹脂組成物、その硬化物、塗料用組成物、及び新規エポキシ樹脂 - Google Patents

エポキシ樹脂組成物、その硬化物、塗料用組成物、及び新規エポキシ樹脂 Download PDF

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Description

本発明はミネラルスピリットなどに代表される脂肪族系溶剤に可溶又は安定に分散し、且つ耐食性、密着性、及び耐薬品性などに優れた塗膜が得られる、エポキシ樹脂とエポキシ樹脂組成物、およびこれらを含む塗料用エポキシ樹脂組成物に関する。
エポキシ樹脂を主剤とする熱硬化性樹脂組成物は、得られる硬化物の機械的強度、耐食性、密着性等に優れるため、塗料、接着剤、積層板、電気・電子部品用途等の各分野で広く使用されている。特に塗料分野においては、エポキシ当量が250〜2000のビスフェノール型エポキシ樹脂が広く使用されており、これらは耐食性、密着性、耐薬品性などに優れていることから重防食塗料用として利用されている。
これらの塗料用のビスフェノール型エポキシ樹脂は、一般に有機溶剤に溶解されて使用されており、具体的には、トルエン、キシレン等の芳香族系溶剤と、ブタノール等のアルコール系溶剤、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶剤、或いは、これらの混合系溶剤等の有機溶剤に溶解させて塗料に調整されている。
しかしながらこれらエポキシ樹脂塗料に使用される溶剤は、いずれも沸点や引火点が低く、人体に対して強い毒性を有する溶剤であって、塗装環境や作業性、安全性などの点で問題がある他、溶解力が強く、補修用塗料として旧塗膜の上に塗装した場合、旧塗膜を溶解し又は防潤させ、リフティングなどの塗膜欠陥が生じるという問題点を抱えていた。
そこで、このような作業性、安全性、塗膜欠陥を改善する方法として、例えば、エポキシ樹脂中のエポキシ基の一部をアルキルフェノールノボラック樹脂と反応することにより、脂肪族有機溶剤に可溶となる樹脂を用いる方法が知られている(下記、特許文献1参照)。また、ノボラック型エポキシ樹脂のエポキシ基の一部を脂肪族モノカルボン酸で反応することにより、ミネラルスピリットなどの脂肪族有機溶剤に可溶なエポキシ樹脂を製造しこれを脂肪族有機溶剤に溶解させて塗料化する技術が知られている(下記、特許文献2参照)。
特開平9−227825号公報 特開平10−204151号公報
しかしながら、上記のエポキシ樹脂中のエポキシ基の一部をアルキルフェノールノボラック樹脂と反応させる技術、或いは、ノボラック型エポキシ樹脂のエポキシ基の一部を脂肪族モノカルボン酸で変性する技術は、何れも官能基密度の高い多官能性のノボラック骨格を有するため、硬化塗膜が脆くなって可撓性が低く、密着性にも劣るものであった。その為、重防食塗料への適用が難しいものであった。
従って、本発明が解決しようとする課題は、ミネラルスピリットなどの脂肪族系溶剤を配合した場合に保存安定性に優れ、かつ、その硬化物の可撓性と基材に対する密着性に優れるエポキシ樹脂組成物、及びかかる性能を発現させる新規エポキシ樹脂を提供することにある。
本発明者は上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、エポキシ樹脂の分子構造中に特定の部分構造を導入することにより、ミネラルスピリットなどの脂肪族系溶剤に対して優れた溶解性乃至自己分散性を発現し、かつ、その保存安定性が良好となると共に、更に、その硬化物において、優れた可撓性や密着性を発現すること、とりわけ塗料用途において、従来の溶解力の強いトルエン、キシレンなどの芳香族系溶剤を使用したエポキシ樹脂塗料に匹敵する、可撓性や密着性に優れるエポキシ樹脂系塗料が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、フェノキシ構造を主骨格中に有するエポキシ樹脂であって、該フェノキシ構造として下記構造式(1)
Figure 0004919040
(式中、R、R、R、Rは水素原子または炭素数1〜2のアルキル基、Rは水素原子又はメチル基、Xは炭素数4〜12のアルキル基を表す。)
で表される部分構造で結節した分子構造を有するエポキシ樹脂(A)、及び脂肪族系溶剤(C)を必須成分とすることを特徴とするエポキシ樹脂組成物に関する。
本発明は、更に、前記エポキシ樹脂組成物を硬化させてなる硬化物。
本発明は、更に、前記エポキシ樹脂組成物からなる塗料用組成物。
本発明は、更に、下記構造式(e1)
Figure 0004919040
(式中、nは繰り返し単位の平均値で0〜20である。)
で表される構造を有するエポキシ樹脂(A)、及び硬化剤(B)を必須成分とすることを特徴とするエポキシ樹脂組成物に関する。
本発明は、更に、下記構造式(e1)
Figure 0004919040
(式中、nは繰り返し単位の平均値で0〜20である。)
で表される構造を有することを特徴とする新規エポキシ樹脂に関する


本発明によれば、ミネラルスピリットなどの脂肪族系溶剤を配合した場合に保存安定性に優れ、かつ、その硬化物の可撓性と基材に対する密着性に優れるエポキシ樹脂組成物、及びかかる性能を発現させる新規エポキシ樹脂を提供できる。
従って、本発明のエポキシ樹脂組成物は、塗料、接着剤、繊維集束剤、コンクリートプライマー等に好適に用いることができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、フェノキシ構造を主骨格中に有するエポキシ樹脂であって、該フェノキシ構造として下記構造式(1)
Figure 0004919040

(式中、R、R、R、Rは水素原子または炭素原子数1〜2のアルキル基、Rは水素原子又はメチル基、Xは炭素原子数4〜12のアルキル基を表す。)
で表される部分構造で結節した分子構造を有することを特徴とする。
かかる上記エポキシ樹脂(A)は、更に、具体的には、
1)下記構造式(2)
Figure 0004919040

(式中、R、R、R、Rは水素原子または炭素原子数1〜2のアルキル基、Rは水素原子又はメチル基、Xは炭素原子数4〜12のアルキル基、Rはそれぞれ独立に水素原子またはメチル基を表し、nは繰り返し単位の平均値で0〜20である。)
で表される構造を有するエポキシ樹脂(a)、
2)該エポキシ樹脂(a)に、更に2官能フェノールを反応させて得られたエポキシ樹脂(b)、
3)下記構造式(3)
Figure 0004919040

(式中、R、R、R、Rは水素原子または炭素原子数1〜2のアルキル基、Rは水素原子又はメチル基、Xは炭素原子数4〜12のアルキル基を表す。)
に表されるフェノール系樹脂(A’)と2官能性エポキシ樹脂とを反応させて得られたエポキシ樹脂(c)、及び、
4)前記構造式(3)に表されるフェノール系樹脂(A’)と、2官能性フェノールと、2官能性エポキシ樹脂とを反応させて得られたエポキシ樹脂(d)、
が挙げられる。
ここでエポキシ樹脂(b)の製造に用いられる2官能性フェノールは、具体的には、ハイドロキノン、レゾルシノール、カテコール等の2価フェノール、ビスフェノールA、ビスフェノールF等のビスフェノール類、1,6−ジヒドロキシナフタレン、2,7−ジヒドロキシナフタレン等のジヒドロキシナフタレン、4,4’−ジヒドロキシビフェニルなどが挙げられる。
また、エポキシ樹脂(c)及び(d)の製造に用いられる2官能性エポキシ樹脂は、前記2価フェノール、ビスフェノール類、ジヒドロキシナフタレン、及び4,4’−ジヒドロキシビフェニルのジグリシジルエーテルが挙げられる。
上記したフェノール系樹脂(A)は、前記(a)〜(d)の中でも特に脂肪族溶剤への溶解性に優れ、かつ、硬化塗膜の機械的強度に優れる点から前記フェノール系樹脂(a)が好ましい。また、硬化塗膜の防食性が良好となる点から(b)〜(d)の高分子量化したエポキシ樹脂が好ましい。
また、脂肪族有機溶剤への溶解性と硬化塗膜の防食性とのバランスに優れる点からエポキシ樹脂(A)は、そのエポキシ当量が200〜3100g/eq.の範囲であることが好ましい。
ここで、構造式(2)中、前記したとおり、nは繰り返し単位の平均値で0〜20であるが、使用用途によって調整することが好ましい。例えば極力溶剤量を削減するための流動性を付与するためには0〜1であることが好ましく、耐薬品性の点からは2〜10であることが好ましく、可撓性などを付与する場合は5〜20であることが好ましい。
上記エポキシ樹脂(a)を製造するには、具体的には、フェノール類(a1)と、炭素原子数4〜12のアルキル基を含有するカルボニル化合物(a2)とを反応させて前記フェノール系樹脂(A’)を製造する工程(I)、次いで、前記フェノール系樹脂(A’)と、エピクロルヒドリン、エピブロモヒドリン、及びβ−メチルエピクロルヒドリンからなる群から選択されるエピハロヒドリン類(a3)とを反応させる工程(II)からなる製造方法が挙げられる。
前記工程(I)は、具体的には、無触媒あるいは触媒の存在下、フェノール類(a1)と、炭素原子数4〜12のアルキル基を含有するカルボニル化合物(a2)とを反応させる方法が挙げられる。
ここで、フェノール類(a1)は、オルソクレゾール、2,6−キシレノール、オルソブチルフェノールが挙げられ、炭素原子数4〜12のアルキル基を含有するカルボニル化合物(a2)としては、メチルイソブチルケトン、ブチルアルデヒド、オクチルアルデヒド、ノニルアルデヒド、デカンアルデヒド(デカナール)、ドデシルアルデヒドが挙げられる。これらの中でも特に入手が容易なことからメチルイソブチルケトンが、脂肪族系溶剤への溶解性の点からデカンアルデヒド(デカナール)が好ましい。
前記触媒としては、例えば、酸性触媒としては塩酸、硫酸、リン酸などの無機酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、シュウ酸などの有機酸、三弗化ホウ素、無水塩化アルミニウム、塩化亜鉛などのルイス酸を挙げることができ、塩基性触媒としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化カルシウム等のアルカリ(土類)金属水酸化物、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩などが挙げられる。これら触媒の使用量は特に限定されるものではないが、原料として用いるオルソ位に置換基を有していてもよいフェノール類に対して0.1〜30質量%用いるのが好ましい。前記触媒の形態も特に限定されず、水溶液であっても、固形のまま使用しても良い。
工程(I)の反応は無溶剤下で、あるいは有機溶剤の存在下で行うことができる。用いうる有機溶剤としては、例えば、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、トルエン、キシレン、メタノール、エタノール、ブタノール、グリセリン等が挙げられ、単独でも、2種以上を混合して用いても良い。有機溶剤の使用量としては、用いる原料の総質量に対して通常50〜300質量%、好ましくは100〜250質量%である。反応温度としては通常40〜180℃、反応時間は通常1〜10時間である。また、反応中に生成する水は系外に分留管などを用いて留去することは、反応を速やかに行う上で好ましい。
また、前記反応によって得られるフェノール系樹脂(A’)の着色が大きい場合は、それを抑制するために、酸化防止剤や還元剤を添加しても良い。前記酸化防止剤としては特に限定されないが、例えば、2,6−ジアルキルフェノール誘導体などのヒンダードフェノール系化合物、2価のイオウ系化合物、3価のリン原子を含む亜リン酸エステル系化合物などを挙げることができる。又、前記還元剤としては特に限定されないが、例えば次亜リン酸、亜リン酸、チオ硫酸、亜硫酸、ハイドロサルファイトまたはこれら塩などが挙げられる。
反応終了後、反応混合物のpH値が3〜7、好ましくは5〜7になるまで中和あるいは水洗処理を行う。中和処理や水洗処理の方法については特に制限されず、例えば、酸性触媒を用いた場合は水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、アンモニア、トリエチレンテトラミン、アニリン等の塩基性物質を、塩基性触媒を用いた場合は塩酸、第一リン酸水素ナトリウム、蓚酸等の酸性物質を中和剤として用いることができる。
中和あるいは水洗処理を行った後、減圧加熱下で溶剤及び未反応物を留去することによって、前記フェノール系樹脂(A’)を得ることが出来る。
この様にして得られるフェノール系樹脂(A’)は、前記したとおり、下記構造式(3)
Figure 0004919040

で表されるものである。該構造式(3)中、R、R、R、Rは、前記した通り、水素原子、または、メチル基、エチル基、プロピル基、i−プロピル基、ブチル基等の炭素原子数1〜4のアルキル基であるが、次工程である工程(II)におけるエピハロヒドリン類(a3)との反応性が良好となる点から、水素原子又はメチル基であることが好ましく、特にメチル基であることが好ましい。また、前記構造式(3)中のRは水素原子又はメチル基であり、Xはメチル基、イソブチル基、ブチル基、オクチル基、デカン基、ドデシル基等の炭素原子数4〜12のアルキル基を表す。
かかるフェノール系樹脂(A’)の中でも特に、最終的に得られる2官能性エポキシ樹脂の脂肪族系溶剤への溶解性に優れ、エポキシ樹脂組成物とした時の保存安定性に優れる点、得られる化合物の耐食性・機械的強度等に優れる点から、前記構造式(3)中のR、R、R、Rが水素原子であり、Rが水素原子あるいはメチル基であり、かつ、Xが炭素原子数4〜10のアルキル基であることが好ましい。
次に、工程(II)は、前記工程(I)で得られたフェノール系樹脂(A’)とエピハロヒドリン類(a3)とを塩基性触媒の存在下に反応させて該フェノール系樹脂(A’)中の末端のフェノール性水酸基をグリシジルエーテル基化する工程である。
具体的には、前記フェノール系樹脂(A’)のフェノール性水酸基1モルに対し、エピハロヒドリン類(a3)0.3〜20モルを添加し、この混合物に、該フェノール系樹脂(A’)のフェノール性水酸基1モルに対し0.9〜2.0モルの割合で塩基性触媒を一括添加または徐々に添加しながら20〜120℃の温度で0.5〜10時間反応させる方法が挙げられる。このエピハロヒドリン類(a3)の添加量は、エピハロヒドリン類(a3)の過剰量が多くなる程、得られるエポキシ樹脂は理論構造に近いものとなり、未反応フェノール性水酸基とエポキシ基との反応により生じる2級水酸基の生成を抑制することができる。かかる観点からエピハロヒドリン類(a3)の添加量は、中でも、前記フェノール系樹脂(A’)のフェノール性水酸基1モルに対して2.5〜20モルとなる範囲であることが好ましい。
また、工程(II)で用いる塩基性触媒は、アルカリ土類金属水酸化物、アルカリ金属炭酸塩及びアルカリ金属水酸化物等が挙げられるが、特にエポキシ樹脂合成反応の触媒活性に優れる点から水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物が好ましい。使用に際しては、これらのアルカリ金属水酸化物を10〜55質量%程度の水溶液の形態で使用してもよいし、固形の形態で使用しても構わない。該塩基性触媒を水溶液で使用する場合は、連続的に添加すると共に、反応混合物中から減圧下、または常圧下、連続的に水及びエピハロヒドリン類(a3)を留出させ、更に分液して水は除去しエピハロヒドリン類(a3)を反応混合物中に連続的に戻す方法を採用することが好ましい。
なお、工業生産を行う際は、エポキシ樹脂生産の初バッチでは仕込みエピハロヒドリン類(a3)の全てを新しいものを使用するが、次バッチ以降は、粗反応生成物から回収されたエピハロヒドリン類(a3)と、反応で消費される分及で消失する分に相当する新しいエピハロヒドリン類(a3)とを併用することが好ましい。この時、使用するエピハロヒドリン類(a3)は、例えばエピクロルヒドリン、エピブロモヒドリン等が挙げられる。これらのなかでも入手が容易なことからエピクロルヒドリンが好ましい。また、有機溶媒を併用することにより、エポキシ樹脂の合成における反応速度を高めることができる。このような有機溶媒としては特に限定されないが、例えば、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、メタノール、エタノール、1−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、1−ブタノール、セカンダリーブタノール、ターシャリーブタノール等のアルコール類、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ等のセロソルブ類、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,3−ジオキサン、ジエトキシエタン等のエーテル類、アセトニトリル、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド等の非プロトン性極性溶媒等が挙げられる。これらの有機溶媒は、それぞれ単独で使用してもよいし、また、極性を調整するために適宜二種以上を併用してもよい。
工程(II)における前記したグリシジル化反応が終了した後、反応物を水洗後、加熱減圧下、蒸留によって未反応のエピハロヒドリン類(a3)や併用する有機溶媒を留去する。また更に加水分解性ハロゲンの少ないエポキシ樹脂とするために、得られたエポキシ樹脂を再びトルエン、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトンなどの有機溶媒に溶解し、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物の水溶液を加えてさらに反応を行うこともできる。この際、反応速度の向上を目的として、4級アンモニウム塩やクラウンエーテル等の相関移動触媒を存在させてもよい。相関移動触媒を使用する場合のその使用量としては、用いるエポキシ樹脂に対して0.1〜3.0質量%の範囲が好ましい。反応終了後、生成した塩を濾過、水洗などにより除去し、更に、加熱減圧下トルエン、メチルイソブチルケトンなどの溶剤を留去することにより高純度のエポキシ樹脂(A)を得ることができる。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、本発明の効果を損なわない範囲でその他のエポキシ樹脂と併用してもよい。その他のエポキシ樹脂を併用する場合には、エポキシ樹脂成分全体に占める本発明のエポキシ樹脂(A)の割合は30質量%以上となる範囲、特に40質量%以上となる範囲であることが好ましい。
ここで併用され得るその他のエポキシ樹脂は、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、テトラメチルビフェニル型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、トリフェニルメタン型エポキシ樹脂、テトラフェニルエタン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン−フェノール付加反応型エポキシ樹脂、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂、ナフトールノボラック型エポキシ樹脂、ナフトールアラルキル型エポキシ樹脂、ナフトール−フェノール共縮ノボラック型エポキシ樹脂、ナフトール−クレゾール共縮ノボラック型エポキシ樹脂、芳香族炭化水素ホルムアルデヒド樹脂変性フェノール系樹脂型エポキシ樹脂、ビフェニル変性ノボラック型エポキシ樹脂等が挙げられるがこれらに限定されるものではない。またこれらのエポキシ樹脂は単独で用いてもよく、2種以上を混合してもよい。これらのその他のエポキシ樹脂を併用する場合には、本発明では本来不要であるアルコール類や芳香族系有機溶剤などを脂肪族系溶剤と併用して、予め脂肪族系溶剤分散体として用いてもよい。
次に、本発明のエポキシ樹脂組成物で用いる硬化剤(B)は、例えばアミン系硬化剤、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ポリカルボン酸類、ポリカルボン酸無水物類、フェニルイミダゾール等のイミダゾール類、ジシアンジアミド類、アジピン酸ジヒドラジド等のジヒドラジン等が挙げられる。
これらの中でも、2個以上のアミノ基を有する化合物からなるアミン系硬化剤が好ましく、その構造は2個以上の1〜3級アミノ基を有する化合物であれば特に制限されるものではないが、脂肪族系溶剤との相溶性が良好な点から、脂肪族系多官能性アミン類を主成分とするものが更に好ましく、例えば、ペンタエチレンヘキサミン、テトラエチレンペンタミン、トリエチレンテトラミン、ジエチレントリアミン、メタキシレンジアミン、イソホロンジアミン、ノルボルネンジアミン、1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン、N−アミノエチルピペラジン等、前記脂肪族系多官能性アミン類のアミノ基の一部を脂肪族ジカルボン酸と重縮合しアミド化したポリアミドポリアミン類、及びそれらの変性物等が挙げられる。
前記脂肪族ジカルボン酸としては、トール油脂肪酸、オレイン酸、リノレン酸、リノール酸、アジピン酸等からなるダイマー酸等が挙げられる。
前記変性物としては、エポキシ樹脂(A)との相溶性、ならびに塗膜の乾燥性、耐薬品性、耐食性等が良好な点から、前記多官能性アミン類、若しくは、前記ポリアミドポリアミン類と2価以上のフェノール類とエピクロルヒドリンから誘導される化合物とのアダクト物、及び/または、前記多官能性アミン類、若しくは、前記ポリアミドポリアミン類とフェノール類とホルムアルデヒドから誘導される化合物とのマンニッヒ変性ポリアミンが特に好ましい。
アミン系硬化剤を用いる場合は、そのままでも、また、アミンを酸中和後、水を添加して水溶液としたものや、水性分散体化したものも使用することができる。これらの硬化剤は1種類で用いることもできるし、2種類以上で併用することも可能である。
本発明の脂肪族系溶剤系エポキシ樹脂組成物中の硬化剤(B)として、アミン系硬化剤を用いる場合のその配合量としては、特に制限されるものではないが、得られる加工物の耐衝撃性、耐食性等に優れる点から、エポキシ樹脂(A)を含む、脂肪族系溶剤系エポキシ樹脂組成物中のエポキシ基の総量とアミン系硬化剤中の活性水素基のモル比(エポキシ基/活性水素基)が100/60〜100/120であることが好ましい。
また、硬化剤(B)としては前記エポキシ樹脂(A)中における水酸基と硬化反応が可能である化合物を使用することができる。かかる化合物として、工業的入手の容易さから、アミノ樹脂、アミド樹脂、イソシアネート化合物、又はフェノール樹脂を用いることが好ましい。
前記アミノ樹脂としては、例えば、メラミンとアルデヒド化合物から誘導されるメラミン樹脂、ベンゾグアナミン、アセトグアナミン等とアルデヒド化合物から誘導されるグアナミン樹脂、尿素、チオ尿素等とアルデヒド化合物から誘導される尿素樹脂等が挙げられる。
更に、前記アミノ樹脂としてはメラミン、尿素等のアミノ成分が共縮合されたものや樹脂中のメチロール基がメタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール等のアルコールで置換されたものも使用することができる。
前記アミノ樹脂の使用割合としては、脂肪族系溶剤系エポキシ樹脂組成物中のエポキシ樹脂(A)を含むエポキシ樹脂固形分総量100質量部に対してアミノ樹脂中の固形分が1〜40質量部であることが好ましく、更に好ましくは2〜30質量部である。
前記イソシアネート化合物としては、特に限定されるものではないが、例えば、ジイソシアネートとして、フェニレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、キシリレンジイソシアネート、メタキシリレンジイソシアネート等の芳香族イソシアネート類、ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ダイマー酸ジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート類、イソホロンジイソシアネート、水素化トリレジイソシアネート、水素化ジフェニルメタンジイソシアネート、水素化キシリレンジイソシアネート、水素化メタキシリレンジイソシアネート、ノルボルネンジイソシアネート等の脂環式ジイソシアネート類等が挙げられ、無溶剤でも、溶剤に希釈されているものも使用できる。
前記ジイソシアネート以外のポリイソシアネートとしては、ポリメチレンポリフェニルイソシアネート、ジメチルトリフェニルメタンテトライソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、トリス(イソシアナートフェニル)−トリホスフェート等が挙げられる。
更にイソシアネート化合物としては、上記イソシアネートを用いて、蒸気圧低下や粘度、官能基数、反応性の調整、特殊な物性を付与する等の目的で、種々の変性反応を行ったものも使用することができる。これらの例としては、アルコール類との反応物であるウレタンプレポリマー類、イソシアネート基同士を付加反応させて得られるアロファネート変性イソシアネート類、ビウレット変性イソシアネート類、ウレトジオン変性イソシアネート類、イソシアヌレート変性イソシアネート類、イソシアネート基の縮合反応等を利用したカルボジイミド変性体、ウレトニミン変性体、アシル尿素ジイソシアネート体等が挙げられる。
前記ウレタンプレポリマー類としては、例えば、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、オレイルアルコール等の不飽和アルコールの2量体からなるジオール類、トリメチロールプロパン、グリセリン、1,2,6−ヘキサントリオール、ポリエステルポリオール等のポリオールと上記イソシアネート化合物とを反応させて得られる、末端にイソシアネート基を有する化合物類等が挙げられる。
これらのイソシアネート化合物は、単独で用いても、2種類以上の混合物として用いても良い。
前記イソシアネート化合物と使用割合としては、特に制限されるものではないが、得られる硬化物の前記性能に優れる点から、脂肪族系溶剤系エポキシ樹脂組成物中のエポキシ樹脂(A)を含むエポキシ樹脂固形分総量100質量部に対してイソシアネート化合物中の固形分を1〜30質量部で用いることが好ましく、更に好ましくは3〜25質量部である。
前記フェノール樹脂としては、フェノール類とアルデヒド化合物とを触媒の存在下に縮合反応させた化合物であれば特に限定されず、単独でも2種類以上の併用も可能である。
前記フェノール類としては、例えば、フェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、o−tert−ブチルフェノール、m−tert−ブチルフェノール、p−tert−ブチルフェノール、p−シクロヘキシルフェノール、ノニルフェノール、キシレノール等の1価フェノール類や、ビスフェノールA、ビスフェノールF、テトラメチルビスフェノールF、ビスフェノールAD、ビスフェノールZ等のビスフェノール類、1,5−ジオキシナフタレン、1,6−ジオキシナフタレン等のナフタレンジオール類、ビフェノール、テトラメチルビフェノールが挙げられ、これらは単独または2種類以上の併用も可能である。
前記触媒としては、塩基性触媒または酸触媒を使用することができる。塩基性触媒としては、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム等のアルカリ金属水酸化物、アミン類、アンモニアなどが挙げられ、レゾール型縮合物が得られる。酸触媒としては塩酸、リン酸、シュウ酸等が挙げられ、ノボラック型縮合物が得られる。
前記フェノール樹脂の使用割合としては、特に限定されないが、脂肪族系溶剤系エポキシ樹脂組成物のエポキシ樹脂(A)を含むエポキシ樹脂固形分総量100質量部に対してフェノール系樹脂中の固形分1〜40質量部で用いることが好ましく、更に好ましくは2〜30質量部である。
また本発明のエポキシ樹脂組成物には、必要に応じて硬化促進剤を併用することも可能であり、例えば、2,4,6−トリ(ジメチルアミノメチル)フェノール、ベンジルジメチルアミン、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデセン(DBU)等の第三級アミン類、2−メチル−4−エチルイミダゾール等のイミダゾール類、トリフェニルフォスフィン等のフォスフィン類、フェノール、クレゾール等のフェノール類が挙げられる。
また、本発明のエポキシ樹脂組成物は、前記したエポキシ樹脂(A)と硬化剤(B)を必須成分とするもののみならず、エポキシ樹脂(A)、及び脂肪族系溶剤(C)を必須成分とし、該脂肪族系溶剤(C)中に前記エポキシ樹脂(A)が分散していることを特徴とするエポキシ樹脂組成物であってもよい。この場合、塗料用途や接着剤用途では、使用する際に必要量の硬化剤(B)を配合して塗工等に供することができる。
このようなエポキシ樹脂(A)及び脂肪族系溶剤(C)を必須成分とする脂肪族系溶剤系分散体の状態では、その固形分濃度が保存安定性の点から10〜70質量%であることが好ましく、固形分たるエポキシ樹脂(A)の分散粒子径は、平均10nm〜10μmであることが好ましい。
以上詳述した本発明のエポキシ樹脂組成物は、前記した通り、エポキシ樹脂(A)及び硬化剤(B)に加え、それぞれ、更に脂肪族系溶剤(C)を併用して脂肪族系溶剤系樹脂組成物或いは脂肪族系溶剤系分散体として用いることが好ましい。
また、本発明のエポキシ樹脂組成物は、前記したエポキシ樹脂(A)及び硬化剤(B)とを必須成分とするものの他、前記エポキシ樹脂(A)、及び脂肪族系溶剤(C)を必須成分とするものであってもよい。この場合、該エポキシ樹脂組成物は、前記エポキシ樹脂(A)と脂肪族系溶剤(C)との溶液状態となり、塗料用途や接着剤用途に適用する場合 、使用する際に必要量の硬化剤(B)を該組成物に配合して塗工等に供することができる。
ここで用いる脂肪族系溶剤(C)は、特に限定されるものではないが、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、ドデカン等のアルカン、シクロヘキサン、デカリン等のシクロアルカン、ミネラルスピリットあるいはミネラルターペンと呼ばれる石油ナフサの一種(JIS表示では工業ガソリン4号(JISK2201)、引火点42℃、初留点154℃、終点197℃であり芳香族成分は約30%で残りはC9〜C12の脂肪族成分)、0号ソルベント(日本石油(株)製、芳香族成分0.0%溶剤:沸点244〜262℃、引火点133℃)等が挙げられる。これらの中でも特に入手が容易なことからミネラルターペンが好ましい。
また、その使用量は特に制限されないがエポキシ樹脂(A)に対して固形分が30〜95質量%、好ましくは40〜90質量%、さらに好ましくは、50〜90質量%の範囲が適当である。30質量%以下では塗料にしたときの固形分が少なく実用的でない。また95質量%以上では取り扱いが困難となり好ましくない。
尚、脂肪族系溶剤(C)は単独で用いてもよいが、塗料の特徴を損なわない範囲で、必要に応じ、トルエン、キシレンなどの芳香族系溶剤、ノルマルブタノール、イソブタノールなどのアルコール系溶剤、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル系溶剤、その他混合芳香族炭化水素系溶剤(「ソルベッソ100」、「ソルベッソ150」〔エクソン化学社製〕、「ペガゾールR−100」、「ペガゾールR−150」〔モービル石油社製〕等の有機溶媒を少量併用してもよい。
前記脂肪族系溶剤(C)は、フェノール系樹脂(A’)の合成反応途中又は合成後、或いは、エポキシ樹脂(A)の合成反応途中又は合成後の任意の段階で加え、均一に攪拌混合することによって、脂肪族系溶剤系組成物や分散体を形成させることができる。
また、本発明のエポキシ樹脂組成物は、本発明の特性を損なわない範囲で、必要に応じて、他のポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂等を併用しても良い。
更に、本発明のエポキシ樹脂組成物は、必要に応じて、ハジキ防止剤、ダレ止め剤、流展剤、消泡剤、硬化促進剤、紫外線吸収剤、光安定剤等の各種添加剤を配合してもよい。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、例えば、塗料、接着剤、繊維集束剤、コンクリートプライマー等として好適に用いることができ、特に耐食性や脂肪族系溶剤による無限希釈性に優れる点から脂肪族系溶剤系塗料として用いることが好ましい。
本発明のエポキシ樹脂組成物を塗料用途に用いる場合には、前記各成分に、必要に応じて、防錆顔料、着色顔料、体質顔料等の各種フィラーや各種添加剤等を配合することが好ましい。前記防錆顔料としては亜鉛粉末、リンモリブテン酸アルミニウム、リン酸亜鉛、リン酸アルミニウム、クロム酸バリウム、クロム酸アルミニウム、グラファイト等の鱗片状顔料等が挙げられ、着色顔料としては、カーボンブラック、酸化チタン、硫化亜鉛、ベンガラが挙げられ、また体質顔料としては硫酸バリウム、炭酸カルシウム、タルク、カオリン等が挙げられる。これらフィラーの配合量としては、エポキシ樹脂、水、及び硬化剤の合計100質量部に対して、10〜70質量部であることが、塗膜性能、塗装作業性等の点から好ましい。
本発明のエポキシ樹脂組成物を塗料に使用する場合における塗装方法については、ロールコート、スプレー、刷毛、ヘラ、バーコーター、浸漬塗装、電着塗装方法にて行う事ができ、その加工方法としては、常温乾燥〜加熱硬化を行うことができる。加熱する場合は50〜250℃、好ましくは60〜230℃で、2〜30分、好ましくは5〜20分反応させることにより、塗膜を得ることが出来る。
また、本発明のエポキシ樹脂組成物を接着剤として使用する場合は、特に限定されず、スプレー、刷毛、ヘラにて基材へ塗布後、基材の接着面を合わせることで行う事ができ、接合部は周囲の固定や圧着する事で強固な接着層を形成することができる。基材としては鋼板、コンクリート、モルタル、木材、樹脂シート、樹脂フィルムが適し、必要に応じて研磨等の物理的処理やコロナ処理等の電気処理、化成処理等の化学処理などの各種表面処理を施した後に塗布すると更に好ましい。
また、本発明のエポキシ樹脂組成物を繊維集束剤として使用する場合は、例えば、紡糸直後の繊維にローラーコーターを用いて塗布し、繊維ストランドとして巻き取った後、乾燥を行う方法が挙げられる。用いる繊維としては、特に制限されるものではなく、例えば、ガラス繊維、セラミック繊維、石綿繊維、炭素繊維、ステンレス繊維等の無機繊維、綿、麻等の天然繊維、ポリエステル、ポリアミド、ウレタン等の合成繊維等が挙げられ、その基材の形状としては短繊維、長繊維、ヤーン、マット、シート等が挙げられる。かかる繊維集束剤用途における本発明のエポキシ樹脂組成物の使用量は、繊維との合成質量中の樹脂固形分の質量が0.1〜2質量%となる範囲であることが好ましい。
また、本発明のエポキシ樹脂組成物をコンクリートプライマーとして使用する場合は、特に限定されず、ロール、スプレー、刷毛、ヘラ、鏝にて行う事ができる。
本発明の硬化物を得る方法としては、一般的なエポキシ樹脂組成物の硬化方法に準拠すればよいが、加熱温度及び時間は、組み合わせる硬化剤の種類により異なるためそれぞれの最適温度、最適時間を選択することが好ましい。また、成形方法などもエポキシ樹脂組成物の一般的な方法が用いられ、特に本発明の脂肪族系溶剤系エポキシ樹脂組成物に特有の条件は不要である。
次に本発明を実施例、比較例により具体的に説明する。なお、以下に記載の部及び%は、特に断りがない限り質量基準である。
実施例1 エポキシ樹脂(Ep−1)の合成
温度計、滴下ロート、冷却管、撹拌機を取り付けたフラスコに下記構造式p1で表されるフェノール類(本州化学工業株式会社「Bis−DED」、水酸基当量163g/eq.)163g、エピクロルヒドリン370g(4モル)、n−ブタノール222gを仕込み溶解させた。その後、窒素ガスパージを施しながら、65℃に昇温した後に、共沸する圧力までに減圧して、49質量%水酸化ナトリウム水溶液122g(1.5モル)を5時間かけて滴下した。次いでこの条件下で0.5時間撹拌を続けた。この間、共沸で留出してきた留出分をディーンスタークトラップで分離して、水層を除去し、有機層を反応系内に戻しながら反応した。その後、常圧に戻し、水240gを仕込み生成した塩を洗浄した。洗浄後、未反応のエピクロルヒドリンを減圧蒸留して留去した。次いで得られた粗エポキシ樹脂にメチルイソブチルケトン1000gを加え溶解した。その後、中和量のリン酸ソーダを添加し、次いで共沸によって系内を脱水し精密濾過を経た後に溶媒を減圧下で留去して液状のエポキシ樹脂212gを得た(以下、このエポキシ樹脂を「エポキシ樹脂(Ep−1)」と略記する。)。このエポキシ樹脂(Ep−1)は、NMRスペクトル(13C)から、またマススペクトルで下記構造式e1の理論構造(n=0)に相当するM=438のピークが得られたことから下記構造式e1で表されるエポキシ樹脂を含有することが確認された。このエポキシ樹脂(Ep−1)のエポキシ当量は240g/eq.、粘度は1580mm/s(25℃,キャノンフェンスケ法)、エポキシ当量から算出される下記構造式(e1)中のnは繰り返し単位の平均であり、その値は0.1であった。
エポキシ樹脂(Ep−1)のNMRスペクトル(13C)のチャート図を図1に、マススペクトルのチャート図を図2に示す。
Figure 0004919040
Figure 0004919040
実施例2 エポキシ樹脂(Ep−2)の合成
実施例1において、用いる原料をフェノール類(本州化学工業株式会社「Bis−DED」、水酸基当量163g/eq.)163gから下記構造式p2で表されるフェノール類(本州化学工業株式会社「Bis−MIBK」、水酸基当量135g/eq.)135gに変更した以外は実施例1と同様の操作にて液体のエポキシ樹脂195gを得た(以下、このエポキシ樹脂を「エポキシ樹脂(Ep−2)」と略記する。)。このエポキシ樹脂(Ep−2)は、NMRスペクトル(13C)から、またマススペクトルで実施例1と同様にM=382のピークが得られたことか下記構造式e2で表される構造のエポキシ樹脂を含有することが確認された。このエポキシ樹脂(Ep−2)のエポキシ当量は207g/eq.、粘度は30250mm/s(25℃,キャノンフェンスケ法)、エポキシ当量から算出される下記構造式(e2)中のnの値は0.1であった。エポキシ樹脂(Ep−2)のNMRスペクトル(13C)のチャート図を図3に、マススペクトルのチャート図を図4に示す。
Figure 0004919040
Figure 0004919040

実施例3 エポキシ樹脂(Ep−3)の合成
実施例1において、用いる原料をエピクロルヒドリン370g(4モル)からエピクロルヒドリン65g(0.7モル)に変更した以外は実施例1と同様の操作にて半固形のエポキシ樹脂190gを得た(以下、このエポキシ樹脂を「エポキシ樹脂(Ep−3)」と略記する。)。このエポキシ樹脂(Ep−3)のエポキシ当量は690g/eq.、25℃で半固形、エポキシ当量から算出される上記構造式(e2)中のnの値は2.3であった。
実施例4 エポキシ樹脂(Ep−4)の合成
温度計、撹拌装置、滴下ロート、冷却管、窒素ガス導入管が装着された4つ口フラスコに、実施例1で得られたエポキシ樹脂(Ep−1)576g、ビスフェノールA(水酸基当量114g/eq)228gを仕込み、140℃まで30分間要して昇温した後、4%水酸化ナトリウム水溶液10gを仕込んだ。その後、30分間要して150℃まで昇温し、さらに150℃で8時間反応させた。その後、中和量のリン酸ソーダを添加し、エポキシ樹脂800gを得た(以下、このエポキシ樹脂を「エポキシ樹脂(Ep−4)」と略記する。)。このエポキシ樹脂(Ep−4)のエポキシ当量は2010g/eq.、25℃で半固形であった。
比較例1 (特許文献1記載の化合物)
温度計、撹拌装置、滴下ロート、冷却管、窒素ガス導入管が装着された4つ口フラスコに、ノニルフェノール660gと37%ホルマリン水溶液162gとトルエン155gを仕込み、100℃に昇温して攪拌均一化した。その後、蓚酸7gを発熱に注意しながら仕込み、150℃で2時間反応を行った後、トルエンを蒸留回収することによって平均官能基数3のノニルフェノールノボラック樹脂を得た。ついでBPA型エポキシ樹脂(大日本インキ化学工業株式会社製「EPICLON 850」、エポキシ当量186g/eq.)930gと不揮発分60質量%となる量のミネラルスピリットを添加し、110℃に昇温しながら攪拌均一化した。その後、水酸化カリウムを全樹脂量に対し0.01wt%添加し、さらに150℃まで昇温して固形成分のエポキシ当量が665g/eq.になるまで反応させた。このエポキシ樹脂を(E’−1)のと略記する。
比較例2 (特許文献2記載の化合物)
温度計、撹拌装置、滴下ロート、冷却管、窒素ガス導入管が装着された4つ口フラスコにオルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(大日本インキ化学工業株式会社製「EPICLON N−680」エポキシ当量213g/eq.)300gとBPA型エポキシ樹脂(大日本インキ化学工業株式会社製「EPICLON 850」、エポキシ当量186g/eq.)60g及びトール油脂肪酸238gを仕込んだ。撹拌を行いながら100℃まで昇温し、触媒として、エチルトリフェニルホスホニウムブロマイド0.14gを加え、さらに160℃まで昇温し、3時間反応させた。このエポキシ樹脂(E’−2)のエポキシ当量は686g/eq.であった。
実施例5〜8、及び比較例3〜5
上記のようにして合成された6種類のエポキシ樹脂(Ep−1)、(Ep−2)、(Ep−3)、(E’−1)、(E’−2)、BPA型エポキシ樹脂(商品名:EPICLON 2055 大日本インキ化学工業株式会社製、エポキシ当量625g/eq.)を用いて性能評価を行った。
[貯蔵安定性]
表1記載の各エポキシ樹脂と各脂肪族系溶剤を加え攪拌均一化する事によって不揮発分50%のエポキシ樹脂組成物を得た。これを100ml容量のマヨネーズ瓶に90g量り取り、5℃の恒温漕にて保管し、1週間後の外観を目視にて観察した。
〇:沈殿、分離なし、×:分離または凝集物が確認される
[溶解性]
表1記載の各エポキシ樹脂に各脂肪族系溶剤をそれぞれ加え、白濁に要する溶剤の質量を求め、次式により算出した。
Figure 0004919040
但し、溶解度=1000となるまで溶剤を加えても透明な場合は「1000以上」と示す。
[粘度500mmPa・s時の不揮発分]
表1記載の各エポキシ樹脂のそれぞれを粘度が500mmPa・sになるようにミネラルスピリットに溶解した際の不揮発分。尚、粘度はキャノンフェンスケ法(25℃)にて測定した。
Figure 0004919040

注1)脂肪族系溶剤としてミネラルスピリット(シェルジャパン製LAWS)を用いた。
注2)脂肪族系溶剤として0号ソルベント(日本石油(株)製、芳香族成分0.0%溶剤:沸点244〜262℃、引火点133℃)を用いた。
注3)ミネラルスピリットを溶剤に用いた際の25℃の粘度が500mmPa・sとなる不揮発分量。
実施例9〜12及び比較例6、7
次に、得られた水性エポキシ樹脂組成物を用いて表2の配合比で水性塗料を作成し、#400のサンドペーバーで表面処理を行った冷却圧延鋼板に対しバーコーターにて塗布した後、塗膜物性評価を行った。なお、表2記載の塗料はPWC=50%、塗膜物性は膜厚60μm、25℃×7日養生後の試験結果である。尚、各試験方法及び評価基準は下記の通りである。
耐おもり落下性:JIS K−5600−5−3(1999)に準拠し、デュポン式にて、撃心1/2インチ、荷重500gにて行った。
〇:50cmで亀裂等の発生無し。×:50cmで亀裂等の発生が認められる。
付着性試験:JIS K−5600−5−6(1999)に準拠し、1mm間隔50目で切れ目を入れ、テープを貼り付け後に引き剥がした後の剥がれ数を記載した。
屈曲試験:JIS K−5600−5−1(1999)に準拠し、タイプI試験装置を用いて180度曲げを行い、塗膜の割れや素地からの塗膜剥がれが生じたマンドレル直径を記載した(23℃ 10倍ルーペにて観察)。
Figure 0004919040

表2中の略号は以下の通りである。
「B−2201−70ES」:大日本インキ化学工業株式会社製ポリアミド系硬化剤「ラッカマイドB−2201−70ES」活性水素当量(固形成分値=126g/eq)、不揮発成分70%。
「タルク」:日本タルク製「タルク」
「CR−95」:石原産業株式会社製酸化チタン「タイペークCR−95」
「BYK−341」:ビックケミー社製添加剤
実施例1で得られたエポキシ樹脂の13C−NMRスペクトルのチャート図である。 実施例1で得られたエポキシ樹脂のMSスペクトルのチャート図である。 実施例2で得られたエポキシ樹脂の13C−NMRスペクトルである。 実施例2で得られたエポキシ樹脂のMSスペクトルのチャート図である。

Claims (11)

  1. フェノキシ構造を主骨格中に有するエポキシ樹脂であって、該フェノキシ構造として下記構造式(1)
    Figure 0004919040
    (式中、R、R、R、Rは水素原子または炭素数1〜2のアルキル基、Rは水素原子又はメチル基、Xは炭素数4〜12のアルキル基を表す。)
    で表される部分構造で結節した分子構造を有するエポキシ樹脂(A)、及び脂肪族系溶剤(C)を必須成分とすることを特徴とするエポキシ樹脂組成物。
  2. 前記エポキシ樹脂(A)が、下記構造式(2)
    Figure 0004919040
    (式中、R、R、R、Rは水素原子または炭素数1〜2のアルキル基、Rは水素原子又はメチル基、Xは炭素数4〜12のアルキル基、Rはそれぞれ独立に水素原子またはメチル基を表し、nは繰り返し単位の平均値で0〜20である。)
    で表される構造を有するものである請求項1記載のエポキシ樹脂組成物。
  3. 前記エポキシ樹脂(A)のエポキシ当量が200〜3100g/eq.の範囲である請求項1又は2記載のエポキシ樹脂組成物。
  4. 前記エポキシ樹脂(A)及び脂肪族系溶剤(C)に加え、更に硬化剤(B)を含む請求項1〜3の何れか1つに記載のエポキシ樹脂組成物。
  5. 下記構造式(e1)
    Figure 0004919040
    (式中、nは繰り返し単位の平均値で0〜20である。)
    で表される構造を有するエポキシ樹脂(A)、及び硬化剤(B)を必須成分とすることを特徴とするエポキシ樹脂組成物。
  6. 前記nが0.1〜2.3である請求項5記載のエポキシ樹脂組成物。
  7. 前記エポキシ樹脂(A)のエポキシ当量が200〜3100g/eq.の範囲である請
    求項5又は6記載のエポキシ樹脂組成物。
  8. 前記エポキシ樹脂(A)及び硬化剤(B)に加え、更に脂肪族系溶剤(C)を含む請求項5〜7の何れか1つに記載のエポキシ樹脂組成物。
  9. 前記請求項5〜7の何れか1つに記載のエポキシ樹脂組成物を硬化させてなる硬化物。
  10. 前記請求項1〜8の何れか1つに記載のエポキシ樹脂組成物からなる塗料用組成物。
  11. 下記構造式(e1)
    Figure 0004919040
    (式中、nは繰り返し単位の平均値で0〜20である。)
    で表される構造を有することを特徴とする新規エポキシ樹脂。
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