JP4476382B2 - 塗料ベース剤及び重防食用塗料組成物 - Google Patents

塗料ベース剤及び重防食用塗料組成物 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、鋼構造物、船舶、鋼管等の防食塗料として広く利用されているタールエポキシ樹脂塗料及びタールウレタン樹脂塗料等の重防食用塗料及びこれに用いられる塗料ベース剤に関するものである。詳しくは、従来のタールエポキシ樹脂塗料及びタールウレタン樹脂塗料に改質剤として配合されていたコールタールピッチを使用しない重防食用塗料及びこれに用いられる塗料ベース剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、鋼構造物、鋼管、船舶、海洋構造物などの重防食用途については、タールエポキシ樹脂塗料やタールウレタン樹脂塗料が使用されてきた。これらのタール系塗料は、非常に廉価である他、乾燥硬化性が良好で、水分や酸素に対する優れた環境遮断性を有し、重防食用途において要求される耐久性、耐水性及び防食性に優れていることから、永年にわたり使用されてきており、使用実績も蓄積されている。
【0003】
しかし、コールタールは労働安全衛生法の特定化学物質等予防規則による特別管理物質のため、コールタールを含むタールエポキシ樹脂塗料、タールウレタン樹脂塗料は取り扱いに強い規制を受ける。そこでコールタール代替としてキシレン樹脂、ジシクロペンタジエン樹脂、ケトン樹脂、クマロン樹脂、石油樹脂など種々の改質剤をビヒクル構成成分として利用したいわゆる変性ウレタン樹脂塗料又は変性エポキシ樹脂塗料が重防食性を要求される用途に用いられている。そして、これらノンタール系改質剤を使用したノンタール系塗料では、改質剤自体高価であり、主剤として使用される架橋樹脂との相溶性に問題があるため、添加量に制約を受ける。そのため、タール系塗料に比べ高価であり、また十分な防食性能を得ることができない。
【0004】
ところで、エポキシ樹脂塗料、ウレタン樹脂塗料等にコールタール、コールタールピッチ等を配合した塗料組成物は、特公昭35−15240公報等で知られている。また、タールウレタン樹脂塗料の塗料粘度の経時安定性等を改良するために、特公昭53−24973号公報には芳香族油とホルムアルデヒド類との反応生成物をウレタン樹脂塗料に配合した組成物が記載されているが、具体的な塗料組成物としては、特殊な組成物に特殊なフェノール樹脂の配合の例が記載されているだけである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、メンテナンスフリーが求められる鋼構造物、鋼管、船舶、海洋構造物などの重防食用途について、タール系塗料に匹敵するか、より高い防食性を有し、且つより安価な改質剤を使用して、特に船舶のウォーターバラストタンクや外部に直接さらされる高湿度環境下でも良好な塗装が可能な塗料を提供することを目的とするものである。また、本発明は、従来のタールエポキシ樹脂塗料やタールウレタン樹脂塗料に匹敵する塗料特性(防食性能、塗装作業性)や価格を具備しながらも、有害性を低減し、特定化学物質等予防規則による特別管理物質に該当しない塗料を提供することであり、特に船舶のバラストタンク等の高湿度環境下であっても良好な塗装ができる重防食用のエポキシ樹脂塗料とウレタン樹脂塗料を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明で使用する塗料ベース剤は、(a)1分子中にアルコール性ヒドロキシ基を2個以上含むポリオール樹脂又は1分子中にエポキシ基を2個以上含むエポキシ樹脂からなる主剤と、(b)クレオソート油、多環芳香族ヒドロキシ化合物及びホルムアルデヒド類とを反応させて得られる軟化点50〜80℃のオリゴマーからなる改質剤を必須成分とし、且つ前記主剤100重量部に対し、前記改質剤が50〜1500重量部の範囲で配合されていることを特徴とする塗料ベース剤である。また、本発明で使用する塗料ベース剤は、(a)1分子中にアルコール性ヒドロキシ基を2個以上含むポリオール樹脂又は1分子中にエポキシ基を2個以上含むエポキシ樹脂からなる主剤と、(b)タール酸類を含有するクレオソート油及びホルムアルデヒド類とを反応させて得られる軟化点50〜80℃のオリゴマーからなる改質剤を必須成分とし、且つ前記主剤100重量部に対し、前記改質剤が50〜1500重量部の範囲で配合されていることを特徴とする塗料ベース剤である。
【0007】
本発明は、1分子中にアルコール性ヒドロキシ基を2個以上含むポリオール樹脂を主剤とする前記いずれかに記載の塗料ベース剤に、イソシアネート系硬化剤を配合する二液型の重防食用ウレタン樹脂塗料組成物であって、イソシアネート系硬化剤のイソシアネート基(NCO)と塗料ベース剤のヒドロキシル基(OH)のモル比(NCO/OH)が0.2〜2.0となるように調整されてなることを特徴とする重防食用ウレタン樹脂塗料組成物である。更にまた、本発明は、1分子中にエポキシ基を2個以上含むエポキシ樹脂を主剤とする前記いずれかに記載の塗料ベース剤に、アミン系硬化剤を配合する二液型の重防食用エポキシ樹脂塗料組成物であって、アミン系硬化剤のアミノ基(NH2)と塗料ベース剤のエポキシ基(EP)のモル比(NCO/EP)が0.2〜2.0となるように調整されてなることを特徴とする重防食用エポキシ樹脂塗料組成物である。
【0008】
本発明は(a)主剤と(b)改質剤を必須の成分とする塗料ベース剤、並びにこれに(c)硬化剤を必須の成分としてなる重防食用塗料組成物であるが、まず、これらに共通する成分である(b)改質剤から説明する。
【0009】
石炭の乾留によって生じるコールタールは蒸留によってタール軽油(<180℃)、カルボル油(180〜240℃)、ナフタレン油(240〜265℃)、洗浄油(265〜280℃)並びにアントラセン油(280〜350℃)等の各留出油とコールタールピッチ(350℃+)の非留出油に分別される。コールタールピッチはピッチコークス製造用原料あるいは炭素材用バインダーピッチとして使用されており、コールタールの中でも撥水性と浸透性が作用した耐水、耐海水性の飛躍的向上と悪素地面への適合性にすぐれるため、タールエポキシ塗料、タールウレタン塗料の原料に多く使用されている。クレオソート油は、留出油分からは有機合成用原料としての各種の芳香族炭化水素(ナフタレン、アセナフテン、アントラセンなど)、タール酸(フェノール、クレゾール、キシレノールなど)及びタール塩基(インドール、キノリン、カルバゾールなど)などを分離したのちの残油であって、一部カーボンブラック製造用原料、木材防腐剤、洗浄用として利用されているが、多くは燃焼処理されているのが実状である。
【0010】
本発明で使用するクレオソート油には格別の制限はなく、アントラセン油等の留出油であっても、各種留出油が混合したものであっても、これらに少量のコールタール留出油以外の残油等が混ざったものであってもよいが、ピッチや生コールタール等の非留出油を実質量以上含まないことが望ましく、また、50%留出温度が250℃以上であって、350℃以上の留分を多量には含まない多環芳香族炭化水素を主とする留分であることが好ましい。タール酸は含まれていても差し支えなく、むしろ含まれていれば多環芳香族ヒドロキシ化合物等の添加が省略できる点で有利である。タール塩基はオリゴマーを製造する際に使用する酸触媒を阻害する恐れがあるので、可及的に少量であることがよい。
【0011】
好適なクレオソート油としては、ナフタレン油や洗浄油、アントラセン油由来の留出油を主とするものがあり、具体的には、JIS K 2439に挙げられているクレオソート油1〜3号に該当するものである。特に、改質剤の軟化点を好ましい範囲に調整するにはクレオソート油3号がよい。クレオソート油中の主な化合物としてはアセナフテン、フルオレン、ジメチルナフタレン、メチルフルオレン、メチルアントラセン、フルオランテン、ピレン、フェニルナフタレン等の2〜4個程度の芳香環を有する中性タール成分が挙げられる。
【0012】
本発明の(b)改質剤は、このクレオソート油と、多環芳香族ヒドロキシ化合物又はタール酸と、ホルムアルデヒド類とを、反応させて得られるものであるが、多環芳香族ヒドロキシ化合物としては環に直接結合するヒドロキシ基及び2個以上の芳香環を有する化合物であればよい。具体的には、1−又は2−ナフトール等のナフトール、2−又は4−フェニルフェノール等のフェニルフェノール、4−ニトロソ−1−ナフトール、1−又は2−フルオレノール、1−又は2−ヒドロキシジフェニレンオキサイド、1−又は2−ヒドロキシアントラセン、1―又は2―ヒドロキシフルオレン、ビスフェノールA及び2−又は4−ヒドロキシタ−フェニルなどが挙げられる。また、コールタール蒸留の留出油であるアントラセン油や洗浄油をトルエンで溶剤抽出後、更にヘキサンで溶剤抽出し、得られた溶剤抽出物を水酸化カリウム水溶液又は水酸化ナトリウム水溶液でアルカリ抽出し、最後に硫酸水溶液で中和して得られるヒドロキシ基及び芳香環2〜4個を有する化合物も使用できる。また、ヒドロキシ基を2以上有するものであってもよいが、入手の容易性等からはナフトール、フェニルフェノール等又はこれらの混合物が有利である。多環芳香族ヒドロキシ化合物の添加量はクレオソート油に対し、1〜15%程度とすることがよい。
【0013】
クレオソート油としてタール酸を一定の濃度で含むものを使用する場合は、多環芳香族ヒドロキシ化合物を添加する必要はない。一般に、タール酸はタール留分中に比較的多量に含まれているので、これの分離処理をしないか、不充分にすれば、タール酸を含むクレオソート油が得られるので、これをそのまま使用することがよい。例えば、アントラセン油等の高沸点留分中にもタール酸類は1〜5%程度含まれるので、これを脱酸処理することなく、そのまま使用することも有利であるしかし、タール酸濃度が不足する場合には、タール酸を添加することがよく、添加するタール酸としては、タール留分中に含まれる酸性成分であって、アルカリ水溶液で抽出しうる成分であれば制限はないが、沸点が220℃以上のものが好ましい。具体的には、前記の多環芳香族ヒドロキシ化合物やキシレノール以上の沸点を有するタール酸類が挙げられるが、これらを比較的多量に含む混合物、例えばタール酸類の蒸留残油やタール留分からのアルカリ抽出油等であってもよい。
【0014】
ホルムアルデヒド類としては、ホルムアルデヒドやパラホルムアルデヒド等が挙げられるが、市販の85〜93%ホルムアルデヒドが好ましい。
【0015】
これらの使用量は、クレオソート油69〜94%と、多環芳香族ヒドロキシ化合物及び/又はタール酸1〜15%と、ホルムアルデヒド類(ホルムアルデヒド基準)5〜30%の範囲であり、好ましくはクレオソート油75〜90%と、多環芳香族ヒドロキシ化合物及び/又はタール酸3〜10%と、ホルムアルデヒド類7〜20%の範囲である。なお、一般にクレオソート油の主成分である多環芳香族炭化水素は反応性が低いので、過剰であれば未反応物として残り、これは分離可能である。
【0016】
この反応には通常、酸又は塩基触媒が使用される。酸又は塩基触媒としては、例えばアンモニア、苛性ソーダ等の塩基、硫酸、パラトルエンスルホン酸、蓚酸、固体酸等の酸を触媒として用いることができるが、酸触媒が好ましい。触媒の種類により反応性はやや異なり、反応性は低いが反応後の精製と分子量を調整するには蓚酸を使用するのが有利である。触媒の使用量は、その種類、反応条件等により異なるが、クレオソート油に対して1〜10%程度の範囲である。
【0017】
反応条件は、触媒その他の条件によって異なるが、反応温度は50〜150℃程度で、約1〜10時間程度の反応時間が適当である。この反応では、まずホルムアルデヒドが芳香族化合物と反応してメチロール化物を形成し、これが順次、縮合してオリゴマーを形成していくと考えられるが、分子量120〜10000の範囲の比較的広い範囲で幅広い分子量分布を有するオリゴマーとすることが望ましい。
【0018】
得られるオリゴマーは、軟化点が50〜80℃であることが必要であるが、これは反応温度等の条件を制御することにより、容易に調整できる。また、オリゴマーの分子量分布は、幅広いものであることが望ましいが、分子量で120〜10000の範囲を外れるものは可及的少量とすることがよい。例えば、数平均分子量Mnが300〜3000であって、Mw/Mnが2以上であることが好ましい。分子量分布を幅広くする方法も反応温度等の条件を制御することにより可能である。
【0019】
本発明の塗料ベース剤は、前記オリゴマーを(b)改質剤とし、これにポリオール樹脂又はエポキシ樹脂からなる(a)主剤を必須成分として配合したものである。
【0020】
まず、主剤としてのポリオール樹脂は、架橋塗膜を形成することが可能な2個以上のアルコール性水酸基を1分子中にもつ通常のポリオールでよく、水酸基(OH)当量は100〜2000程度からなるものであれば、液状樹脂、固形樹脂を問わずに使用できる。また、各種の変性ポリオール、例えばビスフェノールA型エポキシ骨格を有するエポキシポリオール、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、アクリルポリオール、ひまし油ポリオールでもよく、更には、キレート変性ポリオールやこれらの混合系でもよい。特に、防食性の観点からはエポキシポリオールが好ましい。具体的には、ジイソプロパノールアミン、ジエタノールアミン等のアルカノールアミンをビスフェノールA型エポキシ樹脂、ノポラックフェノール型エポキシ樹脂等のエポキシ樹脂に付加反応させて得たエポキシポリオール、メタクリル酸のヒドロキシエステル等アルコール性水酸基を有したアクリルモノマーをビニル重合させて得たアクリルポリオール、フタル酸等の2塩基酸とグリセリン等の多価アルコールを重縮合させて得たポリエステルポリオール及び多価アルコールやビスフェノールA等の多価フェノール類にエチレンオキサイドやプロピレンオキサイドを付加重合させて得たポリエーテルポリオール等が挙げられる。特に、コストと性能のバランスの点から、ビスフェノールA型エポキシ樹脂にアルカノールアミン、特にジイソプロパノールアミンを付加反応させたエポキシポリオールが好ましい。
【0021】
次に、主剤としてのエポキシ樹脂は、架橋塗膜を形成することが可能な2個以上のエポキシ基をもつ通常のエポキシ樹脂でよく、エポキシ当量が180〜2200からなるものを液状樹脂、固形樹脂を問わずに使用できる。特に、各種の変性エポキシ樹脂、例えばビスフェノールA型(2,2'‐ビス(4‐ヒドロキシフェニル)プロパン型)、ビスフェノールF型(ビス(4‐ヒドロキシフェニル)メタン型)エポキシ樹脂、更には、キレート変性エポキシ樹脂や、ダイマー酸変性エポキシ樹脂、プロピレンオキサイド変性エポキシ樹脂、スルフィド含有エポキシ樹脂等の特殊エポキシ樹脂等の中から1種又は2種以上の混合系でもよい。また、無溶剤型塗料とする場合は、低粘度化のために各種のモノグリシジルエーテル、ジグリシジルエーテル等の反応性希釈剤を併用することができるが、この場合、2個以上のエポキシ基を有する化合物は主剤として扱う。
【0022】
(a)主剤と(b)改質剤の配合割合は、(a)主剤100重量部に対し、(b)改質剤50〜1500重量部、好ましくは100〜1200重量部、より好ましくは300〜1000重量部である。50重量部未満の場合は、防食性能の向上が少なく、コスト的にも不利となる。一方、1500重量部を越えると架橋樹脂量が少ないため、密着力や塗膜強度が低下する。また、改質剤として、コールタールピッチを使用しない膨潤炭も併用することができるが、改質剤と同量以下にとどめることがよい。なお、この計算で、主剤の量は前記ポリオール樹脂又はエポキシ樹脂が溶液の場合はその固形分であり、改質剤の量も同様であり、また、膨潤炭等は本発明の改質剤としては計算しないが、膨潤炭等を含めたいわゆる広義の改質剤の合計の量は最大1500重量部にとどめることがよい。
【0023】
本発明の塗料ベース剤は、硬化剤と組み合わされて重防食用塗料組成物とされるが、後記するようにその使用の態様により顔料や種々の添加剤や溶剤を配合されることができる。
【0024】
本発明の重防食用塗料組成物は、重防食用ウレタン樹脂塗料組成物と重防食用エポキシ樹脂塗料組成物の2種類がある。重防食用ウレタン樹脂塗料組成物は、塗料ベース剤として1分子中にアルコール性ヒドロキシ基を2個以上含むポリオール樹脂を主剤とする前記塗料ベース剤を使用し、(c)硬化剤としてイソシアネート系硬化剤を必須成分として配合するものである。重防食用エポキシ樹脂塗料組成物は、塗料ベース剤として1分子中にエポキシ基を2個以上含むエポキシ樹脂を主剤とする前記塗料ベース剤を使用し、(c)硬化剤としてアミン系硬化剤を必須成分として配合するものである。
【0025】
重防食用ウレタン樹脂塗料組成物に使用するイソシアネート硬化剤としては、イソシアネート基を1分子中に2個以上有する化合物であればよく、汎用型、難黄変型(紫外線暴露下での変色性)、無黄変型(紫外線暴露下での変色性)など広く適用できる。まず、汎用型としては、トリレンジイソシアネート(以下、TDIと略称する)、TDIのトリメチロールプロパン(以下、TMPと略称する)アダクト物、TDIの3量化物であるイソシアヌレート、4,4'−ジフェニルジフェニルメタンジイソシアネート(以下、MDIと略称する)、ポリメリックジフェニルメタンジイソシアネート(以下、ポリメリックMDIと略称する)が挙げられる。また、難黄変型としては、キシリレンジイソシアネート(以下、XDIと略称する)が挙げられる。更に、無黄変型としては、ヘキサメチレンジイソシアネート(以下、HDIと略称する)、イソホロンジイソシアネート(以下、IPDIと略称する)、水添XDI及び水添MDI等が挙げられる。特に、コストと性能のバランスの点から、TDIのTMPアダクト物及びポリメリックMDIが好ましい。
【0026】
ここで、イソシアネート硬化剤の使用量は、NCO/OHモル比で0.2〜2.0の範囲がよく、塗膜性能の面から0.5〜1.0が好ましい。本発明の重防食用ウレタン樹脂塗料組成物は、顔料、揺変剤、溶剤等を混合分散させてなる塗料ベース剤と、イソシアネート系硬化剤との二液から配合調整されることがよく、使用前は二液となっていて、使用直前に混合されるように配合調整されている状態であっても、混合されている状態であってもよい。
【0027】
重防食用エポキシ樹脂塗料組成物に使用されるエポキシ樹脂の硬化剤としては、ポリアミド系硬化剤、脂肪族あるいは芳香族アミン、又はこれらの各種変性アミン(マンニッヒ変性、アダクト変性等)、ケチミン系硬化剤等が使用できる。硬化剤の使用量は、アミノ基(NH2)/エポキシ基(EP)モル比で0.2〜2.0の範囲がよく、塗膜性能の面から0.5〜1.0が好ましい。本発明のエポキシ樹脂塗料組成物は、顔料、揺変剤、溶剤等を混合分散させてなる塗料ベース剤と、イソシアネート系硬化剤との二液から配合調整されることがよく、使用前は2液となっていて、使用直前に混合されるように配合調整されている状態であっても、混合されている状態であってもよい。
【0028】
【発明の実施の形態】
本発明の重防食用塗料組成物は、塗料ベース剤と硬化剤の二液から構成されることが通常であるが、この場合、顔料、揺変剤等の添加剤は塗料ベース剤に混合分散して配合しておくことが好ましい。顔料としては、着色顔料、体質顔料や防錆顔料などの顔料があり、着色顔料としては、例えば酸化チタンやカーボンブラック、弁柄、等の無機系着色顔料が挙げられる。体質顔料としては、例えばタルク、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、クレー、シリカ、マイカ等が挙げられる。また、ステンレス、MIO等の鱗片状顔料も利用できる。防錆顔料としては、例えばアルカリ性顔料である亜酸化鉛、鉛丹等、酸化性防錆顔料であるジンククロメート、ストロンチウムクロメート等、安定な化合物による防錆被膜層を形成するリン酸亜鉛、リンモリブデン酸亜鉛、リン酸アルミニウム等が挙げられる。
【0029】
本発明の塗料ベース剤、塗料組成物には、その他通常の各種添加剤を配合することができる。例えば、顔料分散剤、消泡剤、レベリング剤、タレ止め剤等の添加剤が利用できる。また、溶剤として芳香族系溶剤例えばトルエン、キシレン、ケトン系溶剤例えばメチルエチルケトン(MEK)、メチルイソブチルケトン(MIBK)、脂肪族エステル系溶剤例えば酢酸エチル、酢酸ブチル又はこれらの混合溶剤を適宜使用できる。なお、揺変剤は、塗装1回当たりの膜厚を大きくし、塗膜のタレを小さくし、更に塗装中の粘度を小さくし作業性を高める目的で添加されるものであり、具体的には酸化ポリエチレンワックス、脂肪酸アマイドワックス、有機ベントナイトなどが使用される。
【0030】
本発明の重防食用塗料組成物の使用に際して、二液型としては、例えば次のように適用できる。すなわち、(a)主剤、(b)改質剤、及び顔料その他通常の各種添加剤等をボールミル等で所定の割合で混合分散させて塗料ベース剤を得たのち、この塗料ベース剤に、溶剤例えば芳香族系や脂肪族エステル系溶剤とともに(c)硬化剤を配合して撹袢、混合して重防食塗料を調整することができる。そして、この調整した重防食塗料を被塗装物、例えばバラストタンク内面に適宜の乾燥膜厚み例えば、約300μm程度となるようにエアレス塗装機又は刷毛等で塗装し、塗膜を硬化させることにより、目的とする塗膜を形成することができる。
【0031】
ここでバラストタンクとは、張水、排水を繰り返し船のバランスを保つためのタンクをいう。このバラストタンク内部は、空槽時には高湿度と空気にさらされ、タンク上部、下部の温度差、タンク内鋼材の局部的繰り返し応力などにより腐食が激しい。腐食が大きくなると船体強度にも悪影響を及ぼすため、定期的な補修や、塗り替えを頻繁に行っている。そのため、バラストタンクを効果的かつ経済的な防食対策を施すことは船舶の安全を期すためにきわめて重要である。従来船舶の船体補強部材は船体の内側(バラストタンク内)にあることから本部位の塗装面積が船体の全塗装部位に対して占める割合が大きく、従って塗料単価の経済性も重要視される。
【0032】
本発明で使用する改質剤は、コールタールピッチを使用せず、コールタールの留出油としてクレオソート油を用いたものであるが、クレオソート油にはタール塩基が殆ど含まれておらず、中性タールで占められている。通常のクレオソート油とホルムアルデヒド類の反応生成物では、コールタールピッチ自体の有する耐水、耐海水性は有しているものの、十分な素地密着を得られないため、コールタールピッチの性状と成分に着眼し、タール酸、タール塩基の添加検討を行った。その結果、タール酸、特に多環芳香族ヒドロキシ化合物を導入することで耐水、耐海水性を有し、且つ素地密着に優れていることが見出された。
【0033】
この理由としては、断定はできないが、架橋樹脂との相溶性が極めて良好なことから、架橋分子間に入り、塗膜の硬化収縮を緩和したり、あるいは塗膜弾性率を下げることによる内部応力の低減効果により、結果的に塗膜と鉄面の二次密着性を向上させているものと考えられる。また、ヒドロキシ基を適度に含有することにより、鉄表面との密着性向上に寄与しているものとも思われる。
【0034】
また、この改質剤を軟化点50〜80℃、分子量120〜10000の範囲内で幅広い分子量分布に調整することで従来のタールエポキシ樹脂塗料、タールウレタン樹脂塗料と同等以上の防食性、作業性及び経済性を有する塗料ができることがわかった。本発明の重防食用塗料組成物自身は黒色であり、外観上ではタールエポと変わらないが、本塗料の上にノンタール塗料を塗装することで従来のタールエポで発生したブリード(にじみ)が大幅に低減できており、ノンタール塗料との組合せで明色化仕様への対応も十分可能となっている。
【0035】
【実施例】
以下、本発明を実施例及び比較例により具体的に説明する。なお、特に断りのない限り、部は重量部を表し、%は重量%を表す。
【0036】
実施例1
温度計、冷却器、攪拌機を備えた5lフラスコにクレオソート油3号(新日鐵化学(株)製)2300部、2−ナフトール(市販1級試薬)200部、92%ホルムアルデヒド450部、蓚酸二水和物(市販1級試薬)150部を仕込み、100℃の温度で3時間反応させた。その後、冷却器を外し、蒸留装置を組立て、200℃まで加熱し、ホルムアルデヒド及び水等を除去する。それから、60mmHgで減圧蒸留しながら300℃近くまで加熱し、触媒である蓚酸及び未反応の低沸点の中性タールや2−ナフトールを除去した。ヒドロキシル基当量が2030g/eq、軟化点60.6℃、分子量178〜5000の幅広い分子量分布有する改質剤(1)を1450部を得た。
【0037】
次に、主剤のポリオールとして、重合度0のビスフェノールA型エポキシ樹脂(東都化成(株)製、商品名、エポトートYD−128)にジイソプロパノールアミン(市販特級試薬)を付加反応させて得たヒドロキシ基当量が202g/eqであるエポキシポリオールの50%溶液(溶剤は、トルエン:MEK:MIBK=50:30:20部の混合物)を使用し、このエポキシポリオール50%溶液200部(エポキシポリオールとして100部)、改質剤(1)540部、顔料として扁平タルク210部、溶剤としてトルエン50部、メチルエチルケトン(MEK)30部を配合し、ディスパーで分散して塗料ベース剤を調整した。
【0038】
硬化剤としては、ポリイソシアネートとしてイソシアネート基当量が323g/eqであるトリレンジイソシアネート(TDI)のトリメチロールプロパンアダクト物75%酢酸エチル溶液(武田薬品工業(株)製、商品名、タケネートD−103H)を使用した。
【0039】
前記塗料ベース剤に、前記硬化剤を、NCO基/エポキシポリオール樹脂のOH基の配合量が0.8(モル比)になるように配合し、撹拌混合して塗料を調製したのち、エアレス塗装機でブラスト鋼板に塗装しで試験片を調整した。
【0040】
得られた塗料の評価は、JIS K5400に準じて1ヶ月の促進試験を実施することにより行った。表1に評価結果を示す。なお、(1)耐食性及び(2)密着性については次により評価した。
(1)耐食性:JIS K5400(8.1)の耐塩水噴霧試験により、ふくれ、剥がれ等の外観異常の有無と耐クロスカット剥離性で評価し、次の記号で示した。
◎:殆どなし、 ○:小さい、 △:大きい、 ×:極めて大きい
(2)密着性:JIS K5400(8.1)の耐塩水噴霧試験前後での密着力で評価した。密着力測定はASTM D 4541に準拠し、引張り試験機のクロスヘッドスピードは10mm/分とした。
【0041】
実施例2
実施1の改質剤(1)を900部、トルエン88部、MEK46部用いる以外は、実施例1と同様の方法で塗料を調整し、評価を行った。
【0042】
実施例3
石炭粉100部に対して、クレオソート油300部で加熱膨潤させ、ボールミルにて分散処理を行って得た膨潤炭を180部、トルエン63部、MEK40部用いる以外は、実施例1と同様の方法で塗料を調整し、評価を行った。
【0043】
実施例4
前記の膨潤炭を180部、改質剤(1)を900部、トルエンを95部、MEKを46部用いる以外は、実施例1と同様の方法で塗料を調整し、評価を行った。
【0044】
比較例1
改質剤(1)を用いず、それ以外は実施例1と同様の方法で塗料を調整し、評価を行った。
【0045】
比較例2
改質剤(1)を用いず、前記の膨潤炭を180部、トルエンを63部、MEKを40部用いる以外は、実施例1と同様の方法で塗料を調整し、評価を行った。
【0046】
比較例3
温度計、冷却器、攪拌機を備えた5lフラスコにクレオソート油3号(新日鐵化学(株)製)2520部、92%ホルムアルデヒド480部、蓚酸二水和物(市販1級試薬)170部を仕込み、100℃の温度で3時間反応させた。その後、冷却器を外し、蒸留装置を組立て、200℃まで加熱し、ホルムアルデヒド及び水等を除去する。それから、60mmHgで、減圧蒸留しながら300℃近くまで加熱し、触媒である蓚酸及び未反応の低沸点の中性タールを除去した。ヒドロキシル基当量が84500g/eq、軟化点62.3℃、分子量178〜5000の幅広い分子量分布を有する改質剤(2)を1360gを得た。改質剤(1)の代わりにこの改質剤(2)を540部を用いる以外は実施例1と同様の方法で塗料を調整し、評価を行った。
【0047】
比較例4
改質剤(1)の代わりに改質剤(2)を900部、トルエンを88部、MEKを46部を用いる以外は実施例1と同様の方法で塗料を調整し、評価を行った。
【0048】
配合及び評価結果をまとめて表1に示す。
【0049】
【表1】
Figure 0004476382
【0050】
実施例5
塗料ベース樹脂としてエポキシ樹脂(東都化成(株)製、商品名、エポトートYD−014、エポキシ当量950)100部、改質剤(1)540部、顔料として扁平タルク210部、溶剤としてトルエン93部、MEK30部を配合し、ディスパーで分散して塗料ベース剤を調整した。
この塗料ベース剤に、硬化剤として変性ポリアミドアミン(大日本インキ化学工業(株)製、商品名、ラッカマイドTD−973)をアミノ基(NH2)/エポキシ基のモル比が0.8になるように配合し、撹拌混合して塗料を調整したのち、エアレス塗装機でブラスト鋼板に塗装しで試験片を調整した。
得られた塗料の評価を前記と同様の評価方法により行った。表2に評価結果を示す。
【0051】
実施例6
改質剤(1)を900部、トルエンを131部、MEKを46部用いる以外は、実施例5と同様の方法で塗料を調整し、評価を行った。
【0052】
実施例7
前記の膨潤炭180部、トルエンを104部、MEKを40部用いる以外は、実施例5と同様の方法で塗料を調整し、評価を行った。
【0053】
実施例8
前記の膨潤炭を180部、改質剤(1)を900部、トルエンを148部、MEKを46部用いる以外は、実施例5と同様の方法で塗料を調整し、評価を行った。
【0054】
比較例5
改質剤(1)を用いず、それ以外は実施例5と同様の方法で塗料を調整し、評価を行った。
【0055】
比較例6
改質剤(1)を用いず、前記の膨潤炭を180部、トルエンを106部、MEKを40部用いる以外は、実施例5と同様の方法で塗料を調整し、評価を行った。
【0056】
比較例7
改質剤(1)の代わりに改質剤(2)を540部を用いる以外は実施例5と同様の方法で塗料を調整し、評価を行った。
【0057】
比較例8
改質剤(1)の代わりに改質剤(2)を900部、トルエンを131部、MEKを46部を用いる以外は実施例5と同様の方法で塗料を調整し、評価を行った。配合及び評価結果をまとめて表2に示す。
【0058】
【表2】
Figure 0004476382
【0059】
実施例9
コールタール蒸留の留出油のうち300〜350℃のアントラセン油相当品(1−ナフトール、2−フルオレノール、3−オキシジフェニレンオキシド等のタール酸を約3%含有)中のタール酸を分離せずに、20℃にて結晶化するアントラセン、フェナントレン等を除去した油(1)を用い、以下に示す方法で改質剤を合成し、ウレタン樹脂塗料を調整した。
【0060】
油温度計、冷却器、攪拌機を備えた5lフラスコにを上記油(1)3000部を用いて、92%ホルムアルデヒド460部、蓚酸二水和物(市販1級試薬)200部を仕込み、100℃の温度で3時間反応させた。その後、冷却器を外し蒸留装置組立て、200℃まで加熱しホルムアルデヒド及び水等を除去する。それから、60mmHgで減圧蒸留しながら300℃近くまで加熱し、触媒である蓚酸及び未反応の低沸点分を除去した。ヒドロキシル基当量が500g/eq、軟化点59.3℃、分子量170〜10000の分子量分布有する改質剤(3)を1390部得た。
【0061】
この改質剤(3)を540部用いる以外は、実施例1と同様の方法で塗料を調整し、評価を行った。表3に評価結果を示す。
【0062】
実施例10
改質剤(3)を900部、トルエンを88部、MEKを46部用いる以外は、実施例9と同様の方法で塗料を調整し、評価を行った。
【0063】
実施例11
前記の膨潤炭を180部、トルエンを63部、MEKを40部用いる以外は、実施例9と同様の方法で塗料を調整し、評価を行った。
【0064】
実施例12
前記の膨潤炭を540部、改質剤3を900部、トルエンを95部、MEKを46部用いる以外は、実施例9と同様の方法で塗料を調整し、評価を行った。配合及び評価結果をまとめて表3に示す。
【0065】
【表3】
Figure 0004476382
【0066】
実施例13
改質剤(3)を540部用いる以外は、実施例5と同様の方法で塗料を調整し、評価を行った。表4に評価結果を示す。
【0067】
実施例14
改質剤(3)を900部、トルエンを131部、MEKを46部用いる以外は、実施例13と同様の方法で塗料を調整し、評価を行った。
【0068】
実施例15
前記の膨潤炭180部、トルエンを104部、MEKを40部用いる以外は、実施例13と同様の方法で塗料を調整し、評価を行った。
【0069】
実施例16
前記の膨潤炭実を180部、改質剤(3)を900部、トルエンを148部、MEKを46部用いる以外は、実施例13と同様の方法で塗料を調整し、評価を行った。配合及び評価結果をまとめて表4に示す。
【0070】
【表4】
Figure 0004476382
【0071】
【発明の効果】
本発明の塗料ベース剤は、重防食用塗料組成物のベース剤として有用であり、優れた防食性、耐久性、塗装作業性、堅牢性、経済性を有する重防食用塗料組成物を与える。この重防食用塗料組成物は、船舶、海洋構造物、橋等の防食塗料として優れ、特に船舶のバラストタンク用として優れる。

Claims (4)

  1. 1分子中にアルコール性ヒドロキシ基を2個以上含むポリオール樹脂を主剤とする塗料ベース剤に、イソシアネート系硬化剤を配合する二液型の重防食用ウレタン樹脂塗料組成物であって、前記塗料ベース剤が、(a)1分子中にアルコール性ヒドロキシ基を2個以上含むポリオール樹脂からなる主剤と、(b)クレオソート油、多環芳香族ヒドロキシ化合物及びホルムアルデヒド類とを反応させて得られる軟化点50〜80℃のオリゴマーからなる改質剤を必須成分とし、且つ前記主剤100重量部に対し、前記改質剤が50〜1500重量部の範囲で配合されてなるものであり、イソシアネート系硬化剤のイソシアネート基(NCO)と塗料ベース剤のヒドロキシル基(OH)のモル比(NCO/OH)が0.2〜2.0となるように調整されてなることを特徴とする重防食用ウレタン樹脂塗料組成物。
  2. 1分子中にアルコール性ヒドロキシ基を2個以上含むポリオール樹脂を主剤とする塗料ベース剤に、イソシアネート系硬化剤を配合する二液型の重防食用ウレタン樹脂塗料組成物であって、前記塗料ベース剤が、(a)1分子中にアルコール性ヒドロキシ基を2個以上含むポリオール樹脂からなる主剤と、(b)タール酸類を含有するクレオソート油及びホルムアルデヒド類とを反応させて得られる軟化点50〜80℃のオリゴマーからなる改質剤を必須成分とし、且つ前記主剤100重量部に対し、前記改質剤が50〜1500重量部の範囲で配合されてなるものであり、イソシアネート系硬化剤のイソシアネート基(NCO)と塗料ベース剤のヒドロキシル基(OH)のモル比(NCO/OH)が0.2〜2.0となるように調整されてなることを特徴とする重防食用ウレタン樹脂塗料組成物。
  3. 1分子中にエポキシ基を2個以上含むエポキシ樹脂を主剤とする塗料ベース剤に、アミン系硬化剤を配合する二液型の重防食用エポキシ樹脂塗料組成物であって、前記塗料ベース剤が、(a)1分子中にエポキシ基を2個以上含むエポキシ樹脂からなる主剤と、(b)クレオソート油、多環芳香族ヒドロキシ化合物及びホルムアルデヒド類とを反応させて得られる軟化点50〜80℃のオリゴマーからなる改質剤を必須成分とし、且つ前記主剤100重量部に対し、前記改質剤が50〜1500重量部の範囲で配合されてなるものであり、アミン系硬化剤のアミノ基(NH 2 )と塗料ベース剤のエポキシ基(EP)のモル比(NH 2 /EP)が0.2〜2.0となるように調整されてなることを特徴とする重防食用エポキシ樹脂塗料組成物。
  4. 1分子中にエポキシ基を2個以上含むエポキシ樹脂を主剤とする塗料ベース剤に、アミン系硬化剤を配合する二液型の重防食用エポキシ樹脂塗料組成物であって、前記塗料ベース剤が、(a)1分子中にエポキシ基を2個以上含むエポキシ樹脂からなる主剤と、(b)タール酸類を含有するクレオソート油及びホルムアルデヒド類とを反応させて得られる軟化点50〜80℃のオリゴマーからなる改質剤を必須成分とし、且つ前記主剤100重量部に対し、前記改質剤が50〜1500重量部の範囲で配合されてなるものであり、アミン系硬化剤のアミノ基(NH2)と塗料ベース剤のエポキシ基(EP)のモル比(NH2/EP)が0.2〜2.0となるように調整されてなることを特徴とする重防食用エポキシ樹脂塗料組成物。
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