JP2001018740A - エアバッグ用布 - Google Patents
エアバッグ用布Info
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Abstract
ト布よりなるエアバッグ用布を提供する。 【解決手段】 ポリアミド66等の合成繊維製の織布に
シリコーンゴムのコーティング剤を固形分換算で10g
/m2以下塗布してなるコート布であって、シリコーン
ゴムが織布の経糸と緯糸との各交絡部分に点在するよう
にコーティング剤が塗布され、これにより塗布されたシ
リコーンゴムが織布に不連続に付着しており、従って、
燃焼試験において合成繊維部が溶融落下して自消性もし
くは遅燃性を有するエアバッグ用布。
Description
グ、助手席用エアバッグ等の各種エアバッグを構成する
布であるエアバッグ用布に関するものである。
ッグは、一般に、車両のステアリングホイールの中央部
やインストルメントパネル内に配された収納部に折畳ま
れた状態で収納され、車両衝突時に、インフレータの発
するガスにより車両室内に展開膨脹して乗員を受け止め
るものである。
用布として、ポリアミド繊維等の合成繊維製の織布のノ
ンコート布が用いられる場合がある。上記のようにエア
バッグはインフレータの発するガスにより膨張して乗員
を受け止めるものであるため、エアバッグ用布としては
ガスの非透過性が好ましいが、該ノンコート布で通気度
を限りなくゼロに近づけるのは現在の織布技術では不可
能である。また、エアバッグ製造時における裁断によっ
て形成される裁断端末からの布を構成する糸のほつれを
防止する必要もある。
シリコーンゴムのコーティング剤を塗布してなるコート
布が用いられる場合があるが、この場合も、一定レベル
の難燃性を有することが好ましい。例えば、FMVSS
−302項に規定する燃焼試験において燃焼速度100
mm/分以下であることが好ましい。
であり、ガスの非透過性と難燃性をともに満足するコー
ト布よりなるエアバッグ用布を提供することを目的とす
る。
は、燃焼時に溶融落下する合成繊維製の織布にシリコー
ンゴムのコーティング剤を固形分換算で10g/m2以
下塗布してなる自消性もしくは遅燃性を有するコート布
である。
であるもののコーティング剤を塗布したことにより、ノ
ンコート布に対してガスの非透過性が改善される。ま
た、その燃焼時に、コート布の主構成部分である織布を
構成する合成繊維が溶融落下するため、自消性もしくは
遅燃性を付与でき、従って、燃焼試験において難燃性基
準を満足させることができる。さらに、コーティング剤
の塗布量が極めて低目付であるため、エアバッグの折畳
み作業等においてノンコート布と同様の取り扱いが可能
となる。
されたシリコーンゴムが織布表面に不連続に付着してい
る場合がある。これにより、上記燃焼試験において合成
繊維を溶融落下させることができる。この場合、コーテ
ィング剤は、シリコーンゴムが織布の経糸と緯糸との交
絡部分に点在するように塗布されることが好ましい。
項について詳細に説明する。
溶融落下するものである必要があり、例として、ポリア
ミド6,ポリアミド66等のポリアミド繊維が挙げられ
る。好ましくは、繊度420デニール以下のポリアミド
66である。
繊度420デニールのポリアミド66の平織の織布であ
って、打込み本数が経緯それぞれ46本/25.4mm
のものが挙げられる。
ティング剤は、特に限定されないが、例えば、両末端ジ
メチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン等
のアルケニル基含有オルガノポリシロキサンを主剤と
し、補強充填剤として微粉末状シリカ、更に、オルガノ
ハイドロジェンポリシロキサンや白金系化合物等の硬化
剤を配合してなる付加反応加硫型のものを好適な例とし
て挙げることができる。該コーティング剤には、必要に
応じて、エポキシ基含有有機ケイ素化合物等の接着性向
上剤、カーボンブラック等の難燃助剤を添加してもよ
い。また、低目付で塗布しやすいように、トルエン等の
有機溶剤を添加してもよい。この場合、コーティング剤
の25℃での粘度が10,000〜50,000csと
なるように、有機溶剤を添加することが好適である。
に、固形分換算で10g/m2以下とする。好ましくは
5g/m2以下とする。なお、塗布量の下限は1g/m
2であることが好ましい。
に示すように、塗布されたシリコーンゴムが織布の経糸
と緯糸との各交絡部分に点在するように行うことが好ま
しい。すなわち、シリコーンゴムが各交絡部分に付着
し、隣接する交絡部分でシリコーンゴムが互いに連結さ
れないように、コーティング剤を塗布する。なお、必ず
しも全ての交絡部分にシリコーンゴムが付着していなく
てもよい。例えば、経糸(又は緯糸)が塗布面側に現れ
ている交絡部分のみにシリコーンゴムが付着していても
よい。
交絡点に対応して点状に付着させることは、上記のよう
にコーティング剤の塗布量を極めて低目付とし、グラビ
アコータ等の転写型のコーティングマシンを用いて、経
糸と緯糸との交絡により形成される織布の凹凸に沿って
その凸部のみにコーティング剤を転写させることにより
達成することができる。
とにより、シリコーンゴムが塗布面全体にわたって連続
するコート層を形成する従来のコート布とは異なり、シ
リコーンゴムが織布表面に不連続に付着した状態とな
る。そのため、コート布でありながら、燃焼時に合成繊
維が溶融落下する。
は、交絡点毎に点在させる場合に限られず、燃焼時に合
成繊維が溶融落下するものであれば、例えば、コーティ
ング剤を交絡部分に関係なく無数の微細な点状に転写し
て塗布する場合も含まれる。
ムを加硫硬化させるためには、塗布したコート布を適宜
の温度条件で加熱処理すればよい。このようにして得ら
れたコート布は、所定の形状に裁断後、縫製されてエア
バッグが製造される。
は、JIS L1096.6.27.1.A法のフラジ
ール法(但し、1.27cm水柱圧)による通気度が
1.0cm3/cm2/秒以下、好ましくは0.5cm
3/cm2/秒以下となるように、上記コーティング剤
を塗布することが好ましい。
に説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるもの
ではない。
り、打込み本数が経緯それぞれ46本/25.4mmで
ある平織の織布(通気度=0.6cm3/cm2/秒)
を用いて、グラビアコータにより、該織布の片面にシリ
コーンゴムのコーティング剤を固形分換算で5g/m2
塗布した。ここで、コーティング剤は、両末端ジメチル
ビニルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン23重量
部、ヒュームドシリカ7重量部、オルガノハイドロジェ
ンポリシロキサン1重量部、白金系化合物0.5重量
部、エポキシ基含有有機ケイ素化合物1重量部、カーボ
ンブラック0.5重量部、及びトルエン70重量部より
なる付加反応加硫型のシリコーンゴムコーティング剤を
用いた。塗布後、乾燥機内で180℃、7分間、乾燥処
理して、エアバッグ用布を得た。
ところ、シリコーンゴムは主として織布の経糸と緯糸と
の各交絡部分に点在した状態に付着していた。
焼速度、難燃性を評価した。結果を表1に示す。なお、
各評価方法は以下の通りである。
し、水柱圧を1.27cmとした。
hicle Safety Standard)−302に規定する燃焼試験
により測定した。詳細には、幅100mm×長さ350
mmの試料を塗布面を上にして、FMVSS−302に
規定する方法に従って燃焼させたとき、標線間隔254
mmの燃焼時間を測定して、燃焼速度(mm/分)=2
54mm/燃焼時間(分)を算出した。但し、標線に達
する途中で自己消火する場合は、消火点までの距離及び
燃焼時間を測定して算出した。
難燃性基準(100mm/分以下)に合格するものを
「○」とし、不合格のものを「×」とした。
て、該織布にコーティング剤を12g/m2塗布してエ
アバッグ用布を得た。
ところ、シリコーンゴムにより塗布面全体にわたって連
続するコート層が形成されていた。
たシリコーンゴムが織布に不連続に付着していたため、
FMVSS−302に規定する燃焼試験において、織布
を構成するポリアミド66が溶融落下した。そのため、
表1に示すように、自消性であり、燃焼速度が0mm/
分であり、難燃性基準(100mm/分以下)を満たし
ていた。また、コーティングによって通気度がコート前
の0.6cm3/cm 2/秒から0.2cm3/cm2
/秒まで改善されており、ガスの非透過性に優れてい
た。
は、塗布したシリコーンゴムにより織布表面に連続した
コート層が形成されていたため、ポリアミド66が溶融
落下せず、そのため、表1に示すように、燃焼速度が1
20mm/分と大きく、難燃性基準を満たしていなかっ
た。
グ用布であると、コーティング剤を塗布したことによ
り、ノンコート布に対してガスの非透過性が改善され
る。また、その燃焼時に、コート布の主構成部分である
織布を構成する合成繊維が溶融落下するため、燃焼速度
を下げることができ、従って、燃焼試験において自消性
もしくは遅燃性のため難燃性基準を満足させることがで
きる。さらに、コーティング剤の塗布量が極めて低目付
であるため、エアバッグの折畳み作業等においてノンコ
ート布と同様の取り扱いが可能となる。
表面を模式的に表した拡大平面図である。
Claims (5)
- 【請求項1】燃焼時に溶融落下する合成繊維製の織布に
シリコーンゴムのコーティング剤を固形分換算で10g
/m2以下塗布してなる自消性もしくは遅燃性を有する
エアバッグ用布。 - 【請求項2】塗布された前記シリコーンゴムが前記織布
表面に不連続に付着していることを特徴とする請求項1
記載のエアバッグ用布。 - 【請求項3】前記コーティング剤は、前記シリコーンゴ
ムが前記織布の経糸と緯糸との交絡部分に点在するよう
に塗布されていることを特徴とする請求項2記載のエア
バッグ用布。 - 【請求項4】前記コーティング剤の塗布量が固形分換算
で5g/m2以下であることを特徴とする請求項1〜3
のいずれか1項に記載のエアバッグ用布。 - 【請求項5】前記織布が繊度420デニール以下のポリ
アミド66よりなることを特徴とする請求項1〜4のい
ずれか1項に記載のエアバッグ用布。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19419299A JP4161474B2 (ja) | 1999-07-08 | 1999-07-08 | エアバッグ用布 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19419299A JP4161474B2 (ja) | 1999-07-08 | 1999-07-08 | エアバッグ用布 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JP2001018740A true JP2001018740A (ja) | 2001-01-23 |
JP4161474B2 JP4161474B2 (ja) | 2008-10-08 |
Family
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP19419299A Expired - Fee Related JP4161474B2 (ja) | 1999-07-08 | 1999-07-08 | エアバッグ用布 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP4161474B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2022145873A1 (ko) * | 2020-12-29 | 2022-07-07 | 코오롱인더스트리 주식회사 | 코팅 직물 및 이를 포함하는 에어백 |
-
1999
- 1999-07-08 JP JP19419299A patent/JP4161474B2/ja not_active Expired - Fee Related
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WO2022145873A1 (ko) * | 2020-12-29 | 2022-07-07 | 코오롱인더스트리 주식회사 | 코팅 직물 및 이를 포함하는 에어백 |
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